NEW DISC REVIEW + INTERVIEW 【FIGHTER V : HEART OF THE YOUNG】


EXCLUSIVE: INTERVIEW WITH FIGHTER V !!

“I Don’t Think Melodic Hard Rock/AOR Is Dead, In Fact I Think There’s An Upward Trend Again. If You Look At TV Shows Like Stranger Things Or Cobra Kai, The 80s Are Coming Back.”

DISC REVIEW “HEART OF THE YOUNG”

「メロディック・ハード・ロック/AORが死んだとは思わないし、むしろ再び上昇傾向にあると思う。”ストレンジャー・シングス” や “コブラ会” のようなテレビ番組を見れば、80年代が戻ってきていることに気づくはずだよ。バイパーサングラス、マレット、ジーンズにレザージャケット……。とはいえ、安っぽいグラムロックで大成功できるとは思わない。オリジナリティを持ち、モダンと80年代のいいとこ取りをすることが重要なんだ。だから、昔の模倣ではなく、リフレッシュしている限り、正しい道を歩んでいることになる!」
メロハーは死んだ。AOR なんてダサい。夢のような80年代を経て、時に煌びやかで、時に美しく、時に悲哀を湛え、そして時に情緒を宿したメロディック・ハードの響きは窓際へのと追いやられてしまいました。しかし、時代は巡るもの。”ストレンジャー・シングス” のような大人気ドラマに80年代のノスタルジアが描かれることで、当時の音楽も息を吹き返しつつあります。
そうしたドラマが視聴者の心を掴むのは、ノスタルジーを誘いながらも同時に新たな視点や思想
、テクノロジーを駆使して決して古臭く終わらせないことが理由でしょう。スイスのバンド、FIGHTER V のセカンド・アルバムのアートワークには、近代的で繁栄した都市の外観で建てられた巨大な心臓が描かれています。そう、彼らの “メロハー” も Netflix と同様に当時の風景に新たな解釈をもたらす革命の鐘。”Heart of the Young”、FIGHTER V が奏でる魅力的なメロディック・ハードは、野心的な若いミュージシャンたちによって作られ、若い心を保つすべてのリスナーに贈られたものなのです。
「”Radio Tokyo” は音楽で成功を収め、頂点を目指している少年の話。”Radio Tokyo” に出演するためにね!僕らの象徴だよ。80年代のビッグバンドはみんな東京、少なくとも日本で演奏していた。それができれば、外国のバンドとして本当に成功したと言えるんだ!」
そんな FIGHTER V が、メロハー復興計画の足がかりに選んだ場所が日本、そして東京でした。なぜなら東京、そして武道館はいつだって世界中のハードロック・キッズ憧れの場所だったから。そして、今や日本は #メロハー が生き残る数少ない国のひとつとなったから。”Radio Tokyo” はまさにメロハーの祝祭。そう、DJ に導かれた圧倒的な高揚感、凄まじい精神的な勃起をうながす楽曲こそメロハーの真髄なのです。
「よくプロデュースされ、ミックスされたコーラスといえば、間違いなく HAREM SCAREM が最高の例になるよね!特に HAREM SCAREM の最初のセルフ・タイトル・アルバムは、伝説的なプロデューサー、Kevin Doyle の傑作だった!もちろん、彼らのソングライティングにおけるトップリーグのセンスも忘れてはならないよ。HAREM SCAREM は間違いなく、メロディック・ロックのダイアモンドなんだ!」
だからこそ、クラシックで若々しいメロハーの新境地を求める FIGHTER V が日本が育てた HAREM SCAREM をお手本に選んだのは自然なことでしょう。彼らは80年代のメロハーに、さらに肉厚でオーロラのようにコーティングされたコーラスの魔法と、プログレッシブに捻くれたフック&テクニックを持ち込んだ革命家でした。タイトルをいただいた(?) WINGER の知性や、”Speed Demon” でみせる MR.BIG への憧れも織り交ぜながら、FIGHTER V もまた、敷き詰められた旋律のカーペットに、現代的なエッセンス、コンポジション、プロダクションを飾り付け、このジャンルを次のステージへと誘います。
やっぱり、コーラスやコール&レスポンスの使い方が素晴らしいですね。FAIR WARNING も、TEN も、TERRA NOVA も個性的で扇情的なコーラスを持っていましたが、メロハーはコーラスが命。何より、彼らのアー写のTシャツは SURVIVOR。大事なことはすべて SURVIVOR から学んだ。いつも心に SURVIVOR を。
今回弊誌では、FIGHTER V にインタビューを行うことができました。「GOTTHARD, KROKUS, SHAKRA のようなバンドは、より多くの観客に知られていたし、そこまでハードな音楽ではないから、より親しみやすかった。だからそうした音楽とより繋がりを深めていったんだ」 FRONTLINE に SHAKRA。滾りますね!どうぞ!!

FIGHTER V “HEART OF THE YOUNG” : 10/10

INTERVIEW WITH FIGHTER V

Q1: First of all, why did you choose the name Fighter V?

【ROMAN】: We chose «Fighter V» as our band name back in the studio, when we recorded the album “Fighter”. At this point it was clear that “Haïrdrÿer”, our band name at the time, would no longer fit the music. The name of our album “Fighter” was already very appealing to us as a new name, but still missed something, so we added the Roman numeral “V” for the five of us.
And that’s our bandname: Fighter V (said fighter five).

Q1: まず、なぜ “Fighter V” というバンド名を選んだのですか?

【ROMAN】: アルバム “Fighter” をレコーディングしたスタジオで、バンド名として “Fighter V” を選んだんだ。この時点で、当時のバンド名である “Haïrdrÿer” がもはや新しい音楽に合わないことは明らかだった。その時点で、アルバム名 “Fighter” はすでに新しい名前としてとても魅力的だったけど、まだ何か物足りなかった。だから僕たちファイター5人から成るという意味でローマ数字 “V” を加えた。それが僕たちのバンド名: FIGHTER V(ファイター・ファイブ)の成り立ちなんだ。

Q2: When I think of Swiss hard rock, I first think of Gotthard. They were a band with strong ties to Japan, but they are like a “national band” in Switzerland, right?

【ROMAN】: I guess there are some people in Switzerland who don’t know that they had such success abroad (at least if you don’t listen to too much rock). And for those who do know, we are very proud that Gotthard, a Swiss band, has achieved this!

Q2: スイスのハードロックといえば、私はまず GOTTHARD を思い浮かべます。彼らは日本とのつながりが強いバンドですが、スイスでは “国民的バンド” みたいな感じなんですよね?

【ROMAN】: まあ、ロックをあまり聴かない人であれば、彼らが海外であれだけの成功を収めたことを知らないというスイス人もいると思う。でもロックを知る人ならば、スイスのバンドである GOTTHARD がああした成功を収めたことは、とても誇らしいことなんだよ!

Q3: Speaking of metal in Switzerland, I have the impression that there are many heavy, dark and intellectual bands such as Celtic Frost, Coroner, Messiah, Eluveitie, etc. Why were you attracted to hard rock in such places?

【ROMAN】: When I was growing up, the first three bands weren’t very present for a young audience, I think you had to know them from when they were at their peak. It actually took me quite a while to hear from them for the first time, and I’m very glad I did! Eluveitie were more current when I was growing up, but still bands like Gotthard, Krokus and Shakra were known to a wider audience and were more accessible with less hard music, so you had more points of contact. And on the other hand, we were all influenced by our parents, siblings or friends and they just brought us the right music, so that we are in a rock band and not a metal band today.

Q3: スイスのメタルといえば、CELTIC FROST, CORONER, MESSIAH, ELUVEITIE など、ヘヴィでダークで知的なバンドが多い印象があります。なぜそのような場所で、煌びやかなハード・ロックに惹かれたのですか?

【ROMAN】: 僕が子供の頃は、最初の3つのバンドは若いリスナーにとってはあまり存在感がなかったんだ。だから実際、彼らの曲を初めて聴くまでにかなり時間がかかったんだよ。でも聴けて良かったよ!ELUVEITIE はもっと最近の、僕らが聴いて育ったバンドだけどね。
一方で、GOTTHARD, KROKUS, SHAKRA のようなバンドは、より多くの観客に知られていたし、そこまでハードな音楽ではないから、より親しみやすかった。だからそうした音楽とより繋がりを深めていったんだ。
もちろん、僕たちは皆、両親や兄弟、友人たちから影響を受けていて、彼らはそんな僕らに適切な音楽を教えてくれたんだ。だから僕らはメタルというよりはハードロックのバンドにいるんだよ。

Q4: Your music is melodic hard rock/AOR at its finest, but some say the genre is outdated or dead, right? Yes, the fan base is older and the genre is probably supported by a fixed fan base. What are your thoughts on its current state, and is it possible to “Make Melodic Hard Great Again”?

【ROMAN】: I don’t think melodic hard rock/AOR is dead, in fact I think there’s an upward trend again. If you look at TV shows like Stranger Things or Cobra Kai, the 80s are coming back. Even in terms of style: viper glasses, mullets, leather jackets with jeans….
Nevertheless, I don’t think you can be very successful with cheesy glam rock. It’s important to be original and find a good mix of modern and 80s. So if you’re refreshing and not an imitation of what used to be, then you’re on the right track!

Q4: あなたたちの音楽はメロディック・ハードロック/AORの最高峰ですよ!ただ、このジャンルは時代遅れだとか、死んだとか言う人もいますよね?たしかにファンの年齢層も高く、このジャンルは固定ファンに支えられているようにも思えます。

【ROMAN】: メロディック・ハード・ロック/AORが死んだとは思わないし、むしろ再び上昇傾向にあると思う。”ストレンジャー・シングス” や “コブラ会” のようなテレビ番組を見れば、80年代が戻ってきていることに気づくはずだよ。バイパーサングラス、マレット、ジーンズにレザージャケット……。
とはいえ、安っぽいグラムロックで大成功できるとは思わない。オリジナリティを持ち、モダンと80年代のいいとこ取りをすることが重要なんだ。だから、昔の模倣ではなく、リフレッシュしている限り、正しい道を歩んでいることになる!

Q5: Under such circumstances, Italian labels such as Frontiers Music and Art of Melody Music are really doing their best by releasing a lot of works. However, there is no doubt that there is a lot of the same kind of music, and some of it is “fake” and not truly inspiring. Your music is just as “real” and truly moving as the great works of the 80’s and 90’s! What do you think is the difference?

【ROMAN】: For us it was important to not just reinterpret the ’80s, but to take the best from that era and do our own thing. Each of us worked on the songs and brought in our own ideas, which resulted in a good mix on the album.
Also, a lot of bands record their songs at home and send them to a producer who then puts all the pieces together.
We went to Sweden, where we recorded the whole album in four weeks. That way we were able to coordinate everything better and even make some creative changes during the recording.
And last but not least, the production team we had did a great job! They helped us arrange the songs, choose the right sounds, add sound effects, hype us up during the recordings, add their fantastic backing vocals and make the songs sound as transparent and balanced as they do now! A big thanks goes to Thomas “Plec” Johansson, Victor Olsson, Henrik Udd and everyone else involved!

Q5: そんな中、フロンティアーズ・ミュージックのようなレーベルは、本当にたくさんのメロハー作品をリリースして頑張っています。
ただ、同じような音楽が多いのは間違いなく、その中には “偽物” もあって、真に感動するものばかりではありません。あなたの音楽は、80年代や90年代の偉大な作品と同じように “本物” であり、実に感動的です!偽物との違いは何だと思いますか?

【ROMAN】: 僕たちにとって重要なのは、80年代をただ再解釈するのではなく、その時代のベストを取り入れ、自分たちなりのものを作ることだった。各自が曲に真剣に取り組み、それぞれのアイディアを持ち寄った結果、アルバムでは良いミックスができた。
また、多くのバンドは自宅でレコーディングした曲をプロデューサーに送り、そのプロデューサーがすべてのピースを組み立てる。でも僕たちはスウェーデンに行き、そこで4週間でアルバム全体をレコーディングした。そうすることで、すべてをうまく調整することができたし、レコーディング中にクリエイティブな変更を加えることもできたんだ。
そして最後に、プロダクション・チームが素晴らしい仕事をしてくれた!曲のアレンジを手伝ってくれたり、適切なサウンドを選んでくれたり、サウンド・エフェクトを加えてくれたり、レコーディング中に盛り上げてくれたり、素晴らしいバッキング・ヴォーカルを加えてくれたり、曲を今のように透明でバランスの取れたサウンドにしてくれたり!トーマス・”プレック”・ヨハンソン、ヴィクター・オルソン、ヘンリック・ウッドをはじめとする関係者に心から感謝するよ!

Q6: You also have thick and beautiful harmonies. Your harmonies remind me of a band called Harem Scarem, Do youknow them?

【EMMO】: Emmo answering here, since he loves Harem Scarem: Definitely Harem Scarem is a very good reference when itcomes to well produced and mixed choruses, like Def Leppard, Starship, Firehouse and many more. They also had an influence on our backing vocals. Especially the first self-titled album of Harem Scarem was a masterpiece of the legendary producer Kevin Doyle! Not to forget their top leaguein songwriting. Definitely a diamond in the world of AOR/ Melodic Rock..

Q6: 厚みのある美しいハーモニーも FIGHTER V の魅力のひとつですね。HAREM SCAREM を思い出しますよ。

【EMMO】: この質問は、HAREM SCAREM が大好きな Emmが答えるね。DEF LEPPARD, STARSHIP, FIREHOUSE など、よくプロデュースされ、ミックスされたコーラスといえば、間違いなく HAREM SCAREM が最高の例になるよね!そして彼らは、僕たちのバッキング・ボーカルにも影響を与えているんだ。
特に HAREM SCAREM の最初のセルフ・タイトル・アルバムは、伝説的なプロデューサー、Kevin Doyle の傑作だった!もちろん、彼らのソングライティングにおけるトップリーグのセンスも忘れてはならないよ。HAREM SCAREM は間違いなく、メロディック・ロックのダイアモンドなんだ!

Q7: I especially like “Radio Tokyo.” It’s a great song! I’m glad you chose Tokyo as your theme! What is the story behind this song?

【ROMAN】: It’s about a boy who has the whole world at his feet and is trying to get to the top – to make it on “Radio Tokyo”.
I think this boy represents Fighter V. You have to fight to make your dreams come true, never give up and if you try hard enough, fortune favors the brave!
It’s a big dream of ours to make it to “Radio Tokyo”, to make it to Japan!

Q7: 特に “Radio Tokyo” が気に入っています。本当に素晴らしい曲ですね!東京をテーマに選んでくれてうれしいですよ!

【ROMAN】: この曲は、音楽で成功を収め、頂点を目指している少年の話。”Radio Tokyo” に出演するためにね!
この少年は FIGHTER V を象徴していると思うんだ。夢を叶えるためには戦わなければならない。決してあきらめてはいけない。努力すれば幸運は必ず勇者に味方する!
“Radio Tokyo” に出演すること、日本に進出することは、僕たちの大きな夢だからね!

Q8: Was your choice of Tokyo as a subject partly inspired by Japanese culture, anime, video games, or music?

【ROMAN】: All the big bands of the 80s played in Tokyo or at least in Japan. If you’re able to do that, then you’ve really made it as a foreign band. I also think that Japan has a very interesting and rich culture.

Q8: 東京を題材に選んだのは、日本文化からインスピレーションを受けた部分もありますか?

【ROMAN】: 80年代のビッグバンドはみんな東京、少なくとも日本で演奏していた。それができれば、外国のバンドとして本当に成功したと言えるんだ!それに、日本にはとても興味深く豊かな文化があると思うからね。

FIVE ALBUMS THAT CHANGED FIGHTER V’ S LIFE!!

Emmo: Frontline “The State of Rock”

Valentin: Dream Theater “Images and Words”

Felix: Santana “Supernatural” (my very first album and the start of my passion for music)

Lucien: Pink Floyd “The Dark Side of the Moon”

Roman: Winger “In the heart of the Young” (no coincidence to our album btw.)

MESSAGE FOR JAPAN

僕らの音楽を聴いてくれてありがとう!そして運が良ければ、いつか夢を叶えるために、僕たちを日本に呼んでくれたらうれしいね!

Thank you for listening to our music! Tell your friends and families about us, and if we’re lucky, one day you’ll make our dreams come true and bring us to Japan!

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