NEW DISC REVIEW + INTERVIEW 【HIDEOUS DIVINITY : UNEXTINCT】


EXCLUSIVE: INTERVIEW WITH ENRICO SCHETTINO OF HIDEOUS DIVINITY !!

“Metal Sex Workers Degrading Metal” Makes No Sense At All, Especially Because The Metal Community Always Claims To Be The Most Open-Minded And Inclusive Of All Music Communities.”

DISC REVIEW “UNEXTINCT”

「僕らのマネージャーはずいぶん前から、日本がいかに重要か、そしてSNSやTwitter/X を正しく使って日本のファンと接触する方法を理解していた。時間と労力がかかることだが、最終的には報われる。ファンと個人的な対話をすることができれば(Tito はその達人だ)、アーティストはファンにとってより大きい存在になるだろう。日本で僕たちにアプローチしてくるファンは、言葉の壁があるにもかかわらず、僕たちを “より身近な存在” だと感じていることに気づいた。とても誇らしく、謙虚な気持ちになったよ」
世界は今や、SNSがすべての中心にあります。それは音楽の世界も同じ。知名度を高め、人気を得るために SNS の効果的な運用は不可欠でしょう。HIDEOUS DIVINITY と彼らが所属するイタリアのレーベル Death To All は、そうした状況を深く理解しています。
彼らは特に、日本のマーケット、その重要性を認識していて、SNS を日本語でも運用。こまめにチェックとエゴサを重ねて、言及のあったアカウントにいいねやリプライを送ることも欠かしません。それはたしかに、時間と労力を消費する裏の仕事ですが、資金をかけることなくマーケティングが可能な金の卵でもあるでしょう。遠く離れたファンとつながれる、幸せな時間でもあるはずです。そうして実際、HIDEOUS DIVINITY 初の日本ツアーは大盛況のうちに幕を閉じたのです。
「正直、あの時は彼女の職業については知らなかったんだ!”メタルのセックス・ワーカーがメタルの品位を落とす” というのは、まったくもって筋が通っていない。特にメタルのコミュニティは、あらゆる音楽コミュニティの中で最もオープン・マインドで包容力があると僕は常に主張しているのだから。一部の例外を除いて、メタル世界に差別的なエピソードは見当たらない。 もちろん、世界は愚か者でいっぱいだ。だからメタルを聴くバカもたまにはいるだろうが、それについて我々ができることはほとんどないんだよな」
一方で、SNS には暗い側面も存在します。誹謗中傷や差別の助長。HIDEOUS DIVINITY の日本公演にゲストとして招待されていたあるセックス・ワーカーのポストについて、”セックス・ワーカーがメタルに言及すると、メタルの品位が落ちる” と発言するアカウントが現れました。
さて、モダン・メタルの “品位” “品格” とは何でしょうか?個人的に、それは Enrico のいうように、包容力、寛容さ、そして教養だと感じています。人種や文化、性別や職業に貴賤がないことは、現代を生きる人々にとってまさに不文律といえます。その不文律こそ、人類が、そしてメタル世界が長い年月をかけて培ってきた知性であり、教養であるはずです。そこに、”区別” と称して差別や抑圧を持ち込むことこそ、前時代的であり、”メタルを聴くバカ” に違いありません。
せっかく、我々はどんなジャンルよりも多様で幅広いテーマを扱う、”教養” を養えるヘヴィ・メタルの世界にいるのです。その “教養” を粗末にするような SNS の使い方は避けるべきでしょう。
「僕たちの音楽が歓迎され、高く評価されたのを見ると、日本のファンを増やすことはできると思う。熱狂的で情熱的なデスメタルのファンに沢山会ったけど、彼らの多くは、UNBIRTH や PUTRIDITY といったイタリアの他のバンドのファンだった。僕たちはただブルータルなデスメタル・バンドではなく、他の方向に向かっていると思うから不思議なんだけど、それでもフィードバックはとても良かったんだ」
実際、多くの日本のファンは寛容だったようです。HIDEOUS DIVINITY の音楽は、決して一筋縄ではいきません。実に哲学的でテクニカルでありながら、暴力的で混沌したノスフェラトゥ。相反する要素を併せ持つ、彼らのテクニカルでプログレッシブなデスメタルを追求するリスナーは決して多くはないでしょう。それでも、日本のリスナーは、決して最推しではなくても、彼らの音楽に耳を傾け、理解しようと努力し、愛情を注ぐようになりました。もちろん、音楽の “品位” が高いことは当然ですが、そうして好奇心と寛容さでメタルの世界が広がることこそ、SNS 時代において最も美しい光景ではないでしょうか?
今回弊誌では、ギター・マイスター Enrico Schettino にインタビューを行うことができました。「日本のSNSにおける、トレンディング・トピックの達成は信じられなかったよ!日本に惹かれる理由はメンバーそれぞれだと思う。Enrico・H はアニメの世界に最も造詣が深いかもしれないし、メンバーみんなが80年代や90年代に人生を変えたビデオゲームを知っている。 個人的に、僕にとっての日本とは、黒澤、北野、葉隠、そして相撲だ。 一般的に、僕はいつも西洋の基準とは全く異なる世界に魅力を感じていたんだよ」 どうぞ!!

HIDEOUS DIVINITY “UNEXTINCT” : 10/10

INTERVIEW WITH ENRICO SCHETTINO

Q1: First of all, could you tell us about your impressions of the Japan tour?

【ENRICO】: Hey there Sin. Tour was simply awesome, we loved every minute of it. The country, the crowds, the fans’ affection and hospitality, Masakatsu’s flawless organization… it was worth crossing the globe even for two gigs only. We are already looking forward to our second tour, we hope it will happen soon.

Q1: まず、日本ツアーの感想から、お話ししていただけますか?

【ENRICO】: やあ、シン!ツアーは本当に素晴らしかった。 日本という国、観客、ファンの愛情ともてなし、マサカツの完璧なオーガナイズ…たった2回のライブのために世界を横断する価値は十分にあったね。僕たちはもう、次のツアーを楽しみにしているんだ。すぐ実現するといいね!

Q2: Your great love for Japan is well known in Japan, and your performance in Japan became a trending topic on SNS! Did your love for Japan start from Japanese subcultures such as anime and video games?

【ENRICO】: I couldn’t believe that trending topic achievement, it was the most pleasant surprise. Regarding our attraction for Japan, I believe each one of us has got different reasons: Enrico H might be the one with the deepest knowledge of the anime universe, we all know certain video games that changed lives in the 80s and 90s… Personally, Japan for me is Kurosawa, Kitano, the Hagakure and sumo fights. In general, I always felt attraction for a world I consider very different from our Western standards.

Q2: あなた達の日本好きはこちらでも有名で、来日公演もSNSで話題になりましたね。そうしたあなたの日本好きは、アニメやゲームなど日本のサブカルチャーから始まったのですか?

【ENRICO】: あのトレンディング・トピックの達成は信じられなかったよ!日本に惹かれる理由はメンバーそれぞれだと思う。Enrico・H はアニメの世界に最も造詣が深いかもしれないし、メンバーみんなが80年代や90年代に人生を変えたビデオゲームを知っている。
個人的に、僕にとっての日本とは、黒澤、北野、葉隠、そして相撲だ。 一般的に、僕はいつも西洋の基準とは全く異なる世界に魅力を感じていたんだよ。

Q3: You played with Japanese bands on this tour, what do you think about the Japanese music and metal scene?

【ENRICO】: There’s a massive domestic metal scene in Japan, with some clear “rules” both musical and aesthetic. It’s not unlike society. A different world from ours. But the way our music was welcomed and appreciated, makes me think we can increase the number of Japanese fans. I met enthusiastic and passionate death metal fans, many of them were already fans of other Italian bands such as Unbirth and Putridity. I guess we’re less of a brutal death metal band, we move towards other directions but nevertheless the feedback was awesome.

Q3: 今回のツアーでは日本のバンドとも共演しましたが、日本の音楽シーン、メタル・シーンについてどう感じましたか?

【ENRICO】: 日本国内には大規模なメタル・シーンがあり、音楽的にも美学的にも明確な “ルール” がある。それは僕らの社会とは似て非なるもの、僕らの世界とはまったく異なるね。だけど、僕たちの音楽が歓迎され、高く評価されたのを見ると、日本のファンを増やすことはできると思う。
日本で熱狂的で情熱的なデスメタルのファンに沢山会ったけど、彼らの多くは、UNBIRTH や PUTRIDITY といったイタリアの他のバンドのファンだった。僕たちはただブルータルなデスメタル・バンドではなく、他の方向に向かっていると思うから不思議なんだけど、それでもフィードバックはとても良かったんだ。

Q4: What is great about you is that you operate your SNS in Japanese! In this day and age, social networking is essential for the success of a band. What do you particularly value in your social networking operations?

【ENRICO】: All credit goes to our manager Tito and his agency Death To All. He understood a long time ago how important was Japan, and how to properly use SNS and Twitter/X to get in touch with Japanese fans the right way. It’s something that takes time and work, but it eventually pays off. If you can create a personal dialogue with fans (Tito is a master of such thing) then you’ll become something more for them. I noticed that with fans approaching us, despite the language barrier they felt we were “closer” to them. That made me proud and humble.

Q4: HIDEOUS DIVINITY の素晴らしいところは、日本語でSNSを運用していることでしょう。今の時代、バンドの成功にSNSは欠かせませんが、その運用で特に大切にしていることは何ですか?

【ENRICO】: すべての功績はマネージャーの Tito と彼の所属事務所 Death To All にある。 彼はずいぶん前から、日本がいかに重要か、そしてSNSやTwitter/X を正しく使って日本のファンと接触する方法を理解していた。時間と労力がかかることだが、最終的には報われる。ファンと個人的な対話をすることができれば(Tito はその達人だ)、アーティストはファンにとってより大きい存在になるだろう。
日本で僕たちにアプローチしてくるファンは、言葉の壁があるにもかかわらず、僕たちを “より身近な存在” だと感じていることに気づいた。とても誇らしく、謙虚な気持ちになったよ。

Q5: A sex worker was a guest at one of your gigs and sent out a message on social media, which triggered some people to say that “if sex workers like metal, it degrades metal”. Personally, I think this is really silly, but how do you feel about such discriminatory remarks?

【ENRICO】: I was unaware of her profession, tbh! I certainly agree with you, “metal sex workers degrading metal” makes no sense at all, especially because the metal community always claims to be the most open-minded and inclusive of all music communities -and rightly so, I must say. With a few exceptions, I see no discrimination episodes in the metal world. Of course, the world is full of idiots: some of them listen to metal, but there’s very little we can do about it.

Q5: 一方で、SNSには残念な側面もあります。日本のライブで、あるセックス・ワーカーがあなたのライブにゲストとして招待され、SNSでメッセージを発信したことがきっかけで、”セックス・ワーカーがメタルに言及すると、メタルの品位が下がる” と言う人が現れましたね。
個人的には、本当に馬鹿げていると思いますが、あなたはそうした差別的な発言についてどう思いますか?

【ENRICO】: 正直、あの時は彼女の職業については知らなかったんだ!”メタルのセックス・ワーカーがメタルの品位を落とす” というのは、まったくもって筋が通っていない。特にメタルのコミュニティは、あらゆる音楽コミュニティの中で最もオープン・マインドで包容力があると僕は常に主張しているのだから。一部の例外を除いて、メタル世界に差別的なエピソードは見当たらない。
もちろん、世界は愚か者でいっぱいだ。だからメタルを聴くバカもたまにはいるだろうが、それについて我々ができることはほとんどないんだよな。

Q6: Italy used to be associated with prog rock and power metal, but recently, a wide variety of bands such as Hideous Divinity, Enrico’s former band Hours of Penance, Messa, and Fleshgod Apocalypse have been successful. How do you feel about the Italian metal scene?

【ENRICO】: It keeps growing and growing. Italian bands nowadays have a clear standard of quality and they’re not afraid to cross national borders to bring their music abroad. Some bands started it back in the day, set up a standard and now the “young ones” want to emulate them and do better.

Q6: イタリアといえば、以前はプログやパワー・メタルのイメージが強かったのですが、最近はあなたたち HIDEOUS DIVINITY、Enrico の前身バンド HOURS OF PENANCE, MESSA, FLESHGOD APOCALYPSE など、多種多様なメタル・バンドが成功を収めています。
現在のイタリアのメタル・シーンについてどう感じていますか?

【ENRICO】: どんどん成長している。 最近のイタリアのバンドは、クオリティの基準が明確で、国境を越えて自分たちの音楽を海外に発信することを恐れない。 かつて、それを始めてスタンダードを確立したバンドが何組かあり、今、”若いバンド”たちは彼らを真似てより良いものを作りたがっているんだよね。

Q7: Last year’s “Unextinct” was a great album! It was very philosophical and technical, yet violent and chaotic. Is it the personality of Hideous Divinity to have such contradictory elements?

【ENRICO】: I’d say so. Contradiction is part of our lives and it reflects in music. There’s horror and aggression, but sadness, darkness and doubt too. Just like Nosferatu himself.

Q7: 昨年の “Unexinct” は実に素晴らしいアルバムでしたね!とても哲学的でテクニカルでありながら、暴力的で混沌としていました。このように、相反する要素を併せ持つのが HIDEOUS DIVINITY の個性なのでしょうか?

【ENRICO】: そうだね。 矛盾は僕たちの生活の一部であり、それは音楽にも反映される。ホラーや攻撃性もあれば、悲しみ、暗さ、疑念もある。ノスフェラトゥのようにね。

Q8: Ozzy Osbourne has passed away…More of the giants that have supported the world of heavy metal will be leaving this world in the future. What will it take to carry on the torch of heavy metal in a world where the giants are gone?

【ENRICO】: That’s a good and difficult question. The legends that are slowly retiring from the scene (or passing away, sadly)… they were all part of a revolution in their time. When I think about it, it feels not like something that happened 30-40 years ago, but more like 3-400 years. The world today is radically different, metal doesn’t seem to be the soundtrack of a rebellion that speaks to millions of young hungry hearts. So, what’s going to happen in the future? Question perhaps is: is there room for a new heavy metal giant? I suppose we await for the coming of a “metal Messiah”, a band that will re-establish that sort of dominance of heavy music. Just came back from the Summer Breeze festival in Germany and saw Gojira playing… what can I say? They’re not my number one favorite band, but jesus, if I had to bet my 2 Yen of someone, that’d be on them.

Q8: オジー・オズボーンが亡くなりました…そうして、ヘヴィ・メタル界を支えてきた巨人たちが、今後さらに引退し、この世を去ってしまうことでしょう。
巨人がいなくなった世界で、ヘヴィ・メタルの聖火を継ぐには何が必要でしょうか?

【ENRICO】: いい質問だし、難しい質問だ。 徐々に引退していく(あるいは悲しいことに他界していく)レジェンドたち…彼らは皆、その時代における革命の一部だった。そう考えると、30~40年前のことではなく、3~400年前のことのように感じるね。 今の世界は根本的にかつてとは違っていて、メタルは何百万人もの若いハングリーな心に語りかける反抗のサウンドトラックにはなっていないようだ。
では、将来はどうなるのだろう? 新たなヘヴィ・メタルの巨人が登場する余地はあるのだろうか?僕たちは、ヘヴィ・ミュージックの覇権を再び確立するバンド、”メタルの救世主” の登場を待ち望んでいるのだろう。ドイツのサマー・ブリーズ・フェスティバルから帰ってきたところだけど、そこで GOJIRA が演奏しているのを見た。言葉もないね!僕の一番好きなバンドではないけれど、もしその救世主とやらに2円を賭けるとしたら、GOJIRA に賭けるね。

FIVE ALBUMS THAT CHANGED ENRICO’S LIFE!!

DIRE STRAITS “On Every Street”

PINK FLOYD “Delicate Sound of Thunder”

DEATHSPELL OMEGA “The Synarchy of Molten Bones”

CANNIBAL CORPSE “Bloodthirst”

NILE “Black Seeds of Vengeance”

MESSAGE FOR JAPAN

Thank you for your support and for making our shows in Osaka and Tokyo two of the highlights of our career. We sincerely hope to see you all very soon. ありがとうございます !

大阪と東京での公演を僕たちのキャリアのハイライトの2つにしてくれたことに感謝を。また会える日を楽しみにしているよ。 ありがとうございます!

ENRICO SCHETTINO

HIDEOUS DIVINITY Facebook

LINKTREE

Amputated Vein Records

mmmB5dvKwaCcAEznJZ

PLZ FOLLOW US ON FACEBOOK !!

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です