EXCLUSIVE: INTERVIEW WITH G.B. OF COLDWORLD !!
One Man Atmospheric Black Metal From Germany, COLDWORLD Has Just Released Gorgeous New Album “Autumn” For The First Time In 8 Years !!
DISC REVIEW “AUTUMN”
8年の沈黙を経て、German Atmospheric Black の雄、COLDWORLD が復活作 “Autumn” をリリースしました!!洗練され、スケール感、アンビエンス、メロディーの質共々格段に進化した作品は、シーンに衝撃を与えています。
COLDWORLD は G.B. のワンマンプロジェクト。すべての楽器、そしてグロウルからクリーンボーカルまで見事にこなす彼の才能は “Autumn” において素晴らしく開花していますね。前作 “Melancholie²” のメロディックなスタイルは引き継ぎながら、よりウォームでナチュラルなサウンドを具現化したアルバムは、最早ストレートな Black Metal の領域には収まり切らないようにも思えます。
Depressive Black Metal の首領、SHINING の近作がプログレッシブな1面を提示している事実とリンクするかのように、同様にデプレッシブなサウンドを奏でる COLDWORLD も Post-Progressive への接近を隠そうとはしません。
9分の大曲、”Womb of Emptiness” を聴けば、彼らの新しいチャレンジを感じることが出来るでしょう。ピアノとキーボードの荘厳でクラシカルなコードプログレッションに導かれ紡がれる G.B. のクリーンボーカルは、深い悲しみを湛えつつ、ダークでディープなアトモスフィアを創出します。KATATONIA の Jonas Renkse を想起するファンも多いでしょう。
実際、楽曲の前半は KATATONIA のモダンなプログレッション、リリシズム、耽美性と共通する部分も多く感じられます。
一転、壮絶なトレモロリフとグロウル、ダブルベースドラムが切れ込むと、楽曲は激しい絶望を宿した美しさにその色を変えていきます。冷ややかな空気の中、創出される対比の妙は、アルバムの重要なポイントとなっていますね。さらに、プログレッシブという観点から見れば、”Climax of Sorrow” においても OPETH のようなヘヴィープログレッシブに知性を湛えた極上のリフを聴くことが出来ます。
一方で、”Autumn” には、ALCEST, DEAFHEAVEN といった人気と飽和の渦中にある Post-Black / Blackgaze 勢に通じるような、多幸感すら感じさせるサウンドも存在します。アルバムオープナー、”Scars” での大胆なストリングスの使用や、”Void” における美麗な女性コーラスの導入も、絶望の先に暖かい光が射すような楽曲のムードを見事に強調しており、作品に多彩で豊かな表情を植え付けています。
インタビューで語ってくれた通り、幼少時からヴァイオリンを習得している G.B. の音楽は非常に緻密かつ知的で、エピカル。完成まで8年もの長い月日を要したことにも頷けます。今回弊誌では、G.B. にインタビューを行うことが出来ました。どうぞ!!
COLDWORLD “AUTUMN” : 9.7/10
【INTERVIEW WITH G.B.】
Q1: This is the first Interview with you. So, at first, could you tell us about your project? How did Coldworld come to be? And what’s the meaning behind your band name “Coldworld”?
【G.B.】: ColdWorld is my brainchild. I started to record music in 2005 if i remeber it right. I was listening a lot to Black Metal and I always thought, that something was missing when I listened to this music. So, if there is no music you like 100% you have to do it yourself. I just wanted to create music I like. So in the first place I wrote songs for myself. The name ColdWorld came to my mind when I was thinking of ‘sleeping’ winter landscape. It fits perfectly to the atmosphere of my music. But the name stands also for the ColdWorld in us, in the human soul, in humanity in general.
Q1: 本誌初登場です!まずは COLDWORLD 結成の経緯と、名前の由来を教えていただけますか?
【G.B.】: COLDWORLD は僕が発案したんだ。僕の記憶が正しければ、2005年にレコーディングを始めたんだよ。当時は沢山の Black Metal を聴いていたんだけど、いつもこのジャンルには何かが欠けていると思っていたんだ。100%気に入る音楽がなければ、自分で作るしかないんだよ。僕はただ自分が気に入る音楽を作りたかっただけなんだ。だからまず自分のために楽曲を書いたのさ。
COLDWORLD という名前は、”眠っている”冬の景色について考えている時に思いついたんだよ。完璧に僕の音楽のアトモスフィアとフィットしたね。だけど COLDWORLD とは同時に、一般的には人の心、人間性を指す言葉でもあるんだよ。
Q2: Coldworld is one man project of you. So, why are you doing this project by yourself? Do you want to making a band someday?
【G.B.】: I do it by myself because I have 100% control over what I do. It’s simple. I can work the best when I’m alone. Maybe one day there will be a band. But only for live performances. Let’s see.
Q2: COLDWORLD はあなたのワンマンプロジェクトですが、なぜ1人でやることに決めたのでしょう?いつかバンドという形に変わる可能性はありますか?
【G.B.】: 1人でやっているのは、100%自分でコントロール出来るからだよ。いたってシンプルだね。1人の時に最高の仕事が出来るんだ。
いつかバンドという形になるかも知れないけど、それはライブパフォーマンスだけさ。
Q3: Your newest album is just out now! When you named it “Autumn”, what was in your mind? Could you tell us about the concept the record?
【G.B.】: The album ‘Autumn’ is all about death and perdition, the period before the total void. So let’s watch the world slowly fade away and await the inevitable coming of Winter and the end of everything.
Q3: 最新作 “Autumn” がリリースされましたね!タイトルを “Autumn” とした理由、併せてアルバムのコンセプトを教えていただけますか?
【G.B.】: この作品 “Autumn” は死と死後の世界、全てが空虚になる前のピリオドについて扱っているんだ。世界が徐々に消え去り、避け難い冬の到来、全ての終焉が訪れる様を見てみようじゃないか。
Q4: Your previous record “Melancholie2” was released in 2008. So, 8 years have passed since then. What’s the reason of this long interval?
【G.B.】: It was a long period of struggling with myself. I recorded something, then, after a while, I didn’t like it anymore. I also thought about ending the project. I had no inspiration and I was not in the right mood. Luckily I found inspiration again!
Q4: 前作 “Melancholie2″ は2008年にリリースされたので、”Autumn” は8年振りの新作ということになりますね。なぜこれほど長い期間を要したのですか?
【G.B.】: この8年は自分との長い戦いだったね。何かレコーディングしては、しばらくしてあまり気に入らないことに気づく。プロジェクトを終わらせることすら考えたよ。インスピレーションも得られず、正しいムードにもなれなかったね。
幸運なことに、今はまたインスピレーションを得られるようになったんだ!
Q5: Coldworld has intentionally never published the lyrics. Why? And what language do you use in the lyrics?
【G.B.】: My lyrics are in English. There’s only one song called ‘Schmerzensschreie’ on Melancholie which is in German. There are several reasons why I didn’t publish the lyrics so far. Maybe it’s just too personal. Actually I don’t know.
Q5: COLDWORLD は意図的に、歌詞を公開しないようにしていますね。
【G.B.】: 歌詞は英語で書いているんだ。”Melancholie” の “Schmerzensschreie” だけはドイツ語だよ。
これまで歌詞を公開して来なかったのには様々な理由があるんだけど、おそらくはただ、個人的過ぎるということかもしれないね。実際、自分でも分からないんだよ。
Q6: You uses lots of instruments like strings, synthesizer in “Autumn”. Even female vocal is layered within “Void”. Did you invited guest players for the album? Did you played most of the part?
【G.B.】: Apart from the female vocals I’ve played and sung everything by myself. Only the mix and master was made by T.H. of the great Black Metal band farsot. Thanks to him the sound is way better nowadys.
Q6: “Autumn” ではストリングス、シンセサイザーなど様々な楽器が使用されています。”Void” では女性コーラスまでレイヤーされていますね。全ての楽器をあなたがプレイしたのですか?
【G.B.】: 勿論、女性コーラスを除けば、僕が1人で全てプレイし、歌っているんだよ。ミックスとマスターだけ、偉大な Black Metal バンド FARSOT の T.H. にお願いしたんだ。最近のサウンドより良いものになったね、感謝しているよ。
Q7: Your chord progression is very beautiful and intelligent. Typically in “Womb of Emptiness”, “Autumn Shade”, that reminds me classical music. Do you agree that? What’s Classical music to you?
【G.B.】: I started to play classical music on the violin when I was seven years old. So, to me classical music is my roots. You can hear that in ColdWorld, I think. I still play classical music every now and then and I listen to it pretty often.
Q7: あなたの使用するコードプログレッションは実に知的で美しいですね。クラッシック音楽からの強い影響を感じさせます。
【G.B.】: 僕は7才の時に、ヴァイオリンでクラッシックをプレイし始めたんだよ。だからクラッシック音楽は僕のルーツと言えるね。それが COLDWORLD に表れているんだと思うよ。
今でも時々はクラッシック音楽をプレイするし、それ以上によく聴いているね。
Q8: In your hiatus, lot’s of “Post-Black” band emerged like Alcest, Deafheaven. They also use tremolo riffs, atmospheric part, clean voice and growl. What do you think about them? Do you feel sympathy with them?
【G.B.】: Some stuff I like, some not. Many bands in general are copying others. Can get very boring. When the 100th band sounds like ‘Explosions in the sky’ it’s lame. But I like when people invent something new, when they mix styles; Black Metal and Post Rock for e.g. If the music has atmosphere and gives me shivers I don’t care if it’s true Black Metal or whatever.
Q8: COLDWORLD が沈黙している8年の間に、ALCEST, DEAFHEAVEN といった所謂 “Post-Black” と呼ばれるバンドが台頭して来ましたね。彼らに共感を覚える部分はありますか?
【G.B.】: 好きなものもあるんだけど、そうでないものもあるね。多くのバンドが一概的で、他のコピーをしているようにも思えるんだよ。
ただ、新しいものを生み出す人たちは好きだよ。例えば、Black Metal と Post-Rock を融合させるようなね。アトモスフェリックで震えるような感覚を与えてくれるなら、僕は真の Black Metal であろうがなかろうが気にしないよ。