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NEW DISC REVIEW + INTERVIEW 【SOUP : REMEDIES】


EXCLUSIVE: INTERVIEW WITH ERLEND AASTAD VIKEN OF SOUP !!

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Norway Based Tasteful “Musical Soup”, Soup Gives You Nostalgia And Great Soundscape With Their Newest Record “Remedies” !!

DISC REVIEW “REMEDIES”

メランコリックで詩情豊かなミュージックスープ。クロスオーバーの先を見据えるノルウェーのフォーサム SOUP が、ガラス細工のように繊細かつ美麗な壊れもの “Remedies” をリリースしました!ポストロックとプログ、そしてエレクトロニカの華麗なる融合は、斯くも鮮明に北の大地の優美で凛列なる風景を映し出します。
スカンジナビアの西端に息衝く創造性を体現する4人のシェフが2013年にリリースした “The Beauty Of Our Youth” は、ダイナミックかつメランコリックなポストロック、シューゲイズ、オルタナティブロックを起点にクラシカル、シネマティック、そしてエレクトロニカを股に掛けた味わい深いブレンドのスープとして結実し、舌の肥えた音楽ファンの五感を刺激した作品でした。それから4年。バンドは新たな具材と調味料を調達し、決定的な看板メニューを完成させたのです。
レシピの貴重なラストピースは70年代のノスタルジアを運ぶプログロックでした。そして、バンドのキャラクターであるコンテンポラリーなアトモスフィアと、郷愁を誘う有機的なプログロックの邂逅は究極の美へと昇華し、作品のタイトル “Remedies” を具現化する心の治療薬としてリスナーの元へと届けられることとなったのです。
インディーズの生々しいアコースティックサウンドで孤愁と共に幕を開けるオープナー “Going Somewhere” はアルバムへの招待状。ソリッドなドラムスを軸に、シンセサイザー、ストリングス、ギターエフェクトでデザインされた夢幻に揺らめくメロディーの洪水は、ポストロックのクレッシェンド、アトモスフィアと共に新たな “SOUP サウンド” のドアを押し開けて行くのです。
クライマックスは ‘The Boy and The Snow” で訪れます。実際、この11分間のエピックには進化の全てが注がれています。PORCUPINE TREE, KING CRIMSON, SNOW PATROL, MOGWAI。道を交えることのないプログ、インディー、ポストロックレジェンドたちの音像はここに溶け合い新たなケミストリーを創成します。
メロトロンやヴィンテージのギターサウンドは見事にモダンなアンビエンスと融合し、複雑に交差するリズムはポストロックの文脈へと浸透。さらに津波と化したハーモニーはインディーズのエモーションをも飲み込んで奇跡のサウンドスケープを実現し、胸を締め付ける追憶と共に現代へとリスナーの想い出を映し出しているのです。
アルバムのプロダクションを MOGWAI, FRANZ FERDINAND との仕事で知られる Paul Savage が手がけ、さらに Steven Wilson のビジュアルコラボレーター Lasse Hoile が作品のアートを担当したことはある意味象徴的にも思えます。
それにしてもこの楽曲のノスタルジックでドリーミーな世界に潜む、どこかヒリヒリとした緊張感、時に突き刺すような痛みは異常です。そしてその違和感の正体は、コンポーザー Erlend が幼年期に経験した通過儀礼だったのです。
「実は “The Boy and The Snow” は15歳で凍死してしまった子供の頃の友人へ捧げたトリビュートなんだよ。」 Erlend は躊躇いながらもそう語ってくれました。誰もが登る大人への階段には、必ず漆黒の闇や悲しみが宿ります。このエピソードを聞けば、唐突にも思えたチャーチオルガンの独奏、荘厳美の極み “Audion” が鎮魂の調べであることが伝わるでしょう。そして少年の魂が遂に召されたことも。
そうしてアルバムは現代に降臨した JETHRO TULL、”Sleepers” の躍動を経て “Nothing Like Home” で静かにその幕を閉じるのです。
今回弊誌では、ボーカルにしてキーボーディスト、サンプリングも担当する鬼才 Erlend Aastad Viken にインタビューを行うことが出来ました。勿論、メッセージのは彼らが敬愛する QUEEN の “Teo Torriatte” の一節。どうぞ!!

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SOUP “REMEDIES” : 10/10

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NEW DISC REVIEW + INTERVIEW 【MAMMAL HANDS : SHADOW WORK】


EXCLUSIVE: INTERVIEW WITH MAMMAL HANDS !!

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New Chapter Of UK Jazz, Mammal Hands Carve Out A Great Footstep With The Expansive, But Monolithic New Record “Shadow Work” !!

DISC REVIEW “SHADOW WORK”

拡大する UK ジャズの象徴にしてニュージャズの新たな潮目、MAMMAL HANDS。昨年、初来日公演も成功させた異端のベースレストリオがリリースした最新作 “Shadow Work” は、多彩多様なジャンルを繋ぐ架け橋としてタイトルとは裏腹の凛とした光彩を放っています。
Robert Glasper に端を発する、拡散する新たなジャズの潮流はまさにモダンな音楽世界の縮図と言えます。ヒップホップ、ソウル、ファンク、エレクトロニカ、フォーク、クラシカル。様々なジャンルを縦横無尽に横断し、”Jazz The New Chapter” とも形容されるニュージャズの瑞々しいアプローチは、そして今、世界各地で同時多発的に勃興しているのです。
とりわけ UK は北欧、南米と並んで、その万華鏡のサウンドスケープで注視される新聖域の核心だと言えるでしょう。
「沢山の新たな UK のジャズアクトがその音楽にエレクトロニカを取り入れる傾向は驚きではないんだよ。というのも、UK では多くの偉大なエレクトロニカミュージックが制作されているからね。」 インタビューで Nick が語ったように、そうして UK ジャズ新世代が一際フォーカスしブレンドした個性こそ、彼の地が誇るエレクトロニカの胎動でした。
Matthew Halsall 率いる Gondwana Records のロースターはその滾りし地熱の趨勢を握ります。ハングの叙情を取り入れた PORTICO QUARTET, ビッグレーベル BlueNote への移籍を果たした GOGO PENGUIN, そして中でも今回取り上げる MAMMAL HANDS は最もエクレクティックで普遍的な魅力を備えたトリオだと言えるのかも知れませんね。
何より記して置くべきは、バンドの持つ Steve Reich 由来のミニマリズムと幻想的なそのサウンドデザインが、馴染み深きポストロックやポストプログレッシブの領域と非常に接近している点ではないでしょうか。
「実の所、僕たちは自分たちをジャズグループだと考えたことは一度もないんだよ。」 と JESSE が語れば、Nick は 「僕が聴いて育ったのは、MOGWAI, GODSPEED YOU! BLACK EMPEROR, KING CRIMSON といったバンドなんだ。」 と証言します。
レコード最長のエピック “Transfixed” はその象徴かも知れません。シングルノートの反復から生まれるグルーヴは、いつしか複雑で多面的なリズムとメロディーを重ねて行きます。
ライヒとチャネリングを果たしたかのようなミニマリスティックなデザインは、Jesse のタブラを使用したパーカッシブなアプローチ、Nick のアコースティックとエレクトリックを行き来するヒプノティックな鍵盤の妙、Jordan のコルトレーンを想起させる冷ややかなテナーの情熱、そしてさりげのない電子の海を全て携えて、60, 70年代の “スピリチュアルジャズ” をロックとコンテンポラリーのイメージを伴い21世紀へと蘇らせるのです。
実際、「新しいアプローチとトラディショナルなアプローチをブレンドして音楽を創造することは、 僕たちにとって本当に興味深い手段なんだよ。それに、僕は新たなバンドがコンテンポラリーなサウンドを追い求めることは重要だと思っているからね。」 と Nick が語るように、彼らの戦略は実に巧妙です。
近年、よりエレクトロニカへとコミットする PORTICO QUARTET とは対象的に、MAMMAL HANDS はジャズのトラディショナルな偶然性からコンテンポラリーな必然性、そしてロックやプログ、エレクトロニカのリスナーにもアピールするキャッチーなフックとチャレンジングな革新性を兼ね備えているのですから。
ストリングスを文脈に配置したミニマルジャズの体現 “Black Sails”、フルートで作曲されたアイリッシュフォークとジャズの美麗なる落とし子 “A Solitary Bee”、クラシカルの息吹が宿る “Boreal Forest”、そしてグループのアイデンティティであるワールドミュージックに特化したタブラの魔術 “Three Good Things”。
つまり全ては、アドベンチャーを志向するジャズ、ロック、フォーク、アンビエント、ダンスリスナーにとって、格好の架け橋として設計されているのです。そして絶景なるその無垢なる橋からの眺望は、逆説的に言えばカテゴライズを超越したただ “音楽” と描写されるべき風景なのかも知れませんね。
今回弊誌では、メンバー全員にインタビューを行うことが出来ました。アクセシブルでありながら非常に繊細かつ多様な彼らの音楽は弊誌の理想ともシンクロします。「多くの人が、僕たちの音楽が他のジャンルを聴くきっかけになったと言ってくれるのは嬉しいよ。」 どうぞ!!

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MAMMAL HANDS “SHADOW WORK” : 10/10

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NEW DISC REVIEW + INTERVIEW 【tfvsjs : 在 zoi】


EXCLUSIVE: INTERVIEW WITH ADONIAN CHAN OF tfvsjs !!

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The Innovative Math/Post Rock Act From Hong Kong, tfvsjs Has Released “Math Rock With A Canton Twist” Record “在 zoi” !!

DISC REVIEW “在 zoi”

頽廃と精神、暗澹と光明のコントラストを司る、香港のマスロック/ポストロックイノベーター tfvsjs が豊かな可能性に満ちた新作 “在 zoi” をリリースしました!!圧倒的なダイナミズムと多様性を備えたアルバムは、White Noise Records というキーワードともリンクしてアジア圏インストゥルメンタルの目を見張る進歩を証明する1枚となるでしょう。
複雑で予想不可能、しかし美しく感情豊かなピースを創造する tfvsjs が素晴らしきデビュー作 “equal unequals to equal” の後提示したのは、よりダークでヘヴィーな世界観でした。Adonian はその理由について 「僕たちがここ何年か香港で経験したことをどうしても反映しているからだと思うんだよ。政治は毎日僕たちの心を混乱させ、日常生活にも強く影響するんだ。そんな重荷を抱えた状況で作られた訳だから、音楽が僕たちの捌け口となった面は否めないと思うんだ。」 と語ります。
TTNG, Mylets のメンバーが香港のライブハウス Hidden Agenda で、不法就労の疑いにより警察に身柄を拘束された5月の事件をご記憶の方も多いでしょう。一見、ビザの申請を行う行わないという単純な話にも見えますが、実はこの事件こそ香港の闇を反映し象徴しているのです。
香港では、音楽の興行は商業地帯でしか認められていません。しかし商業地帯の非常に高価な賃料のせいで、ライブハウスを経営することは現実的ではないのです。Hidden Agenda はしかしながら、インディペンデントなアーティストを応援したいという情熱によって、賃料の安い “グレーゾーン” 工業地帯で幾度も場所や手法を変えながら何とか営業を続けて来たライブハウスでした。グレーなやり方のために当局からは目をつけられ、ビザの申請も難しいという背景が存在したようですね。
勿論、国によって文化や法律は異なるため、正義を単純に定義することは出来ません。ただ、才能溢れるインディペンデントなアーティストが演奏する場所を奪われていることは確かで、日本にとっても単なる対岸の火事とは思えません。何より、「自由と多様性の国際都市である香港は、クリエイティブなパフォーマンスと作品がもっと繁栄していく機会を創るべきだね。」 という TTNG, Mylets のコメントが全てを語っている気がします。
tfvsjs の言う “ここ何年か香港で経験したこと” は実は Hidden Agenda のケースとシンクロしています。彼らもまた工業地帯で、音楽活動を続けるために機材を持ち込んだスタジオ型のレストラン tfvsjs.syut をオープンさせていました。非常に人気のあったその場所は、しかし当局の立ち退き命令により昨年閉店を迎えてしまいます。
確かに違法性を宿すグレーゾーンでの出来事。ただ、アイコニックな表現者を的とした一連の強硬な流れには、一国二制度の下で保たれている香港の政治的、文化的な自治性の揺らぎを感じざるを得ません。「政治的にも文化的にも中国というより香港のバンド」 と語る彼らのアイデンティティーが保たれることを望むばかりです。
そういった経緯を念頭に置けば、tfvsjs の新たなレコードが、ダークでインテンス、そしてノイジーでドゥーミーなムードを加えたことにも納得が行くはずです。無音とノイズのコンビネーションで幕を開けるアルバムオープナー “Burn all flags,” は実際、頽廃と精神性を隠喩しているようにも思えます。
勿論、もとより一つのジャンルに収まるバンドではありません。2005年に結成された tfvsjs は、以前ボーカルやトランペッターまでをも擁していました。インタビューで hip hop をよく聴いていると語ってくれた通り、メンバー各自の多様な音楽的素養は、窮屈な政治の下でも型にハマらない自由な創作活動を可能としているのです。
何よりトレードマークとも言えるツインドラムスが生み出すダイナミズムは圧巻の一言。ツインギターとツインドラムスによるコール&レスポンスは、複雑な展開でも、シンプルなビートにおいてもまるで二つのバンドが共演しているかのようなエキサイトメントをリスナーへと届けます。爽涼なマスロックと轟音のドゥームゲイズを同時に梱包したかのような “and paint our pupils with ashes” はまさにその象徴だと言えますね。
7th や9th のテンションノートをメカニカルな五線譜へ巧みに配置した “Shrine of our despair”、YES の “燃える朝焼け” をイメージさせるスリリングでプログレッシブな “Battle From The Bottom”、ポストロックとアジアの悠久が見事に調和する “無以名状” を経てたどり着く “滅曲” は間違いなくアルバムのハイライト。
フラストレーションの捌け口となった楽曲で、ブラックゲイズのトレモロは慟哭を、マスロックの暖かなメロディーは光明を代弁し、極上のコントラストはまるで闇夜に浮かび上がる月華の如くリスナーの心を動かします。
日本のマスロックレジェンド toe の美濃氏がミキシングとマスタリングを手がけたことで、サウンドも丹念に磨きあげられ間違いなく作品の充実へと繋がっていますね。
今回弊誌では、ギタリストでコンポーザー Adonian Chan にインタビューを行うことが出来ました。昨年は Summer Sonic にも出演を果たした香港の英雄です。どうぞ!!

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tfvsjs “在 zoi” : 9.8/10

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NEW DISC REVIEW + INTERVIEW 【YVETTE YOUNG : ACOUSTICS EP 2】


EXCLUSIVE: INTERVIEW WITH YVETTE YOUNG !!

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Having Played Piano Since The Age Of Four And Violin Since Age Seven. Math Rock Queen, Yvette Young Shows Her Classical Influences With Her Beautiful New Record “Acoustics EP 2” !!

DISC REVIEW “ACOUSTICS EP 2”

端麗なる才媛、麗しきマスロッククイーン Yvette Young が、情趣溢れる別世界 “Acoustics EP 2″をリリースしました!!インタビューにもあるように、愛するポストロックの領域へと接近した絶佳なる名編には、多様でフレキシブルな彼女の色彩が存分に織り込まれています。
プログレッシブとマスロックの狭間で存在感を放ち、シーンの揺らぎとなっている COVET をホームグラウンドとするように、Yvette はモダンギタリストの文脈で語られるテクニカルなプレイヤーです。しかし、4歳からピアノを始め、7歳でヴァイオリンを学んだという彼女の深遠なる七色のギフトは、決してただ一所に留まってはいないのです。
実際、”Acoustics EP 2” は実に画期的な作品です。ギターで作曲を開始して6年。波のように揺蕩う異なる拍子の海、アコースティックギターで表現されるモダンで高度なテクニック、そして自らがプレイするヴァイオリン、ピアノ、ハープ、バンジョーなど多種多様な楽器の使用による豊かな表情、アトモスフィア。全てが前作 “Acoustics EP” から格段にスケールアップを遂げ、Yvette は遂に独自の世界観を確立したように思えます。
ボサノバの空気を深く吸い込み、自身のポップサイドを前面に押し出した “Holiday” で幕を開けるアルバムで、しかし特に着目すべきは、彼女の独創的な奏法が可能にするオーケストラのようなサウンドでしょう。勿論ピアノやストリングスを重ねているとはいえ、骨格がギター1本の演奏でこれほどまで音楽に立体感を生み出す作品は実に得がたいと感じます。実はそこには Yvette のクラッシックの素養、ピアノの技術が大きく作用しているのです。
インタビューで語ってくれた通り、Yvette には “ギターのレイアウト、フレットや弦をピアノの鍵盤に見立てて” プレイする場面が存在します。つまり左手で抑え右手で音を出す通常のプレイに加えて、両手ともに指板をタップし直接音を生み出すことで、右手の分、旋律をより重ねることが可能になっているのですね。ギターを横にしてそのままピアノのように “弾く” イメージでしょうか。
当然、高度なテクニックで音量やノイズの調整は簡単ではありません。しかし彼女はメトロノームの如く正確にリズムを保ちながら、優美なサウンドで鮮やかに清音を奏でます。
作品で最もポストロックに接近した “Adventure Spirit” の、文字通り冒険心を胸に抱いたカラフルなメロディーのポリフォニーは、まさにその Yvette オーケストラの象徴です。チェロ、ヴァイオリン、ボーカル、ギター。テーマを奏でる主役の楽器が次々に入れ替わるアンビエントな楽曲で、Yvette の知性的なギターアルペジオ、コードプログレッションはコンダクターのように様々な楽器を操り指揮していきます。
勿論、ギターが旋律を奏でる場面では、鮮やかに両手タップを使用し、躍動するメロディーと共に指揮者不在の状況を回避。エアリーなボーカル、エセリアルなストリングスの響きは、オーガニックな彼女のオーケストラに HAMMOCK や CASPIAN を想起させる美麗なるダイナミズムを創造していますね。
一方で、フォーキーな “Blossom” の数学的で流麗なフレージングはマスロックの女王を強くイメージさせてくれます。師匠 INVALIDS 譲りのサウンドスケープ、風景の中に点在する無上のエキサイトメントはすでに彼女のトレードマークとなった感がありますね。
アルバムは、現在の Yvette Young を全て詰め込んだ悲しみと希望の組曲、”A Map, A String, A Light Pt 2″ で詩情豊かにその幕を閉じました。
今回弊誌では Yvette Young にインタビューを行うことが出来ました!もはや弊誌のかわいい担当準レギュラーだと言えますね!どうぞ!!

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YVETTE YOUNG “ACOUSTICS EP 2” : 9.7/10

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NEW DISC REVIEW + INTERVIEW 【VIVA BELGRADO : ULISES】JAPAN TOUR 2017 SPECIAL !!


EXCLUSIVE: INTERVIEW WITH CÁNDIDO GÁLVEZ OF VIVA BELGRADO !!

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One Of Spain’s Most Well Thought Screamo/Post-Rock Act, Viva Belgrado Will Come To Japan With Splendid New Record “Ulises” !!

DISC REVIEW “ULISES”

スペイン、コルドバから世界を見据える激情ハードコア/ポストロックバンド Viva Belgrado 待望の初来日が Tokyo Jupiter Records の招聘により決定しました!! スウェーデンの巨人 Suis La Lune、スペインの熱風 Viva Belgrado、そして日本の新たな才能 Archaique Smile, Of decay and sublime が集結する二夜は、激情と美麗が交差する奇跡の瞬刻となるでしょう。
「鮮明で美しいアトモスフィアと、スクリームのコントラストを創造するのが好きなんだ。」インタビューで語ってくれたように、Viva Belgrado は情熱的な激情サウンドと、ポストロックの壮観なる美装を兼ね備えた南欧の逸材です。すでに欧州ハードコア/ポストロックのメジャーフェス Primavera Sound, Fulff Fest, ArcTanGent に出演を果たし、2年間で5度のユーロツアーを行うなどその勢いはまさにとどまるところを知りません。
バンドがリリースした最新作 “Ulises” は、都市や空港、オフィスといった現代社会の日常を舞台とした21世紀の叙事詩です。インタビューを読めば Cándido が各所で “True” “Honest” “正直” “誠実” というメッセージを発していることに気づくでしょう。
「僕たち自身の叙事詩を伝えたかった。」と語る Viva Belgrado の目的地は決して薄っぺらなプレハブの仮設物語ではなく、正直で誠実なアティテュードを携えたリアルなストーリーだったのです。
成功を収めたファーストフルレングス “Flores, Carne” のフォローアップとなる “Ulises” は、前作のアートワークに描かれた優艶な花々が “Ulises” のアートワークにおいて奔放に成長を果たしたように、自身の鮮麗なスタイルを磨き上げ、伸び伸びとしかし着実にスケールアップを果たした意欲作に仕上がりました。
アルバムオープナー “Calathea” は Viva Belgrado のその芳醇な音楽を象徴する楽曲です。パンクの推進力、ハードコアの衝動、ポストロックの情景、スクリーモの直情は、カラテアの新緑のごとく純粋に溶け合いバンドのリアルを伝えています。楽曲の隅々まで見透せるほどにクリアなプロダクションも白眉ですね。
Cándido の声はまさにこの叙事詩の主人公だと言えるでしょう。スクリームし、ラップし、アジテートし、朗読するそのボーカルはまさしく規格外で、さらにその全てがスペイン語を介することにより唯一無二の魅力を発していますね。
時に幸福を、時に悲哀を、時に情熱を、そして常に真実を運ぶ彼のリズミカルなラテンの響きは、リスナーに想像を超えるインパクトを与えることとなるのです。
実際、”Por la mañana, temprano” や “Apaga la llum” は Cándido の存在が成立させた新たな風です。ローズピアノを使用しポストロックの論理で構築されたソフトで繊細な楽曲は、しかし同時にダンサブル。よりコンパクトでストレートな作品を目指したという “Ulises” において、パンクのエナジーで疾走する “Erida” のような楽曲と見事なコントラストを描き出していますね。
Cándido の囁くようなラップは、スペイン語のセクシーな語感を伴いながらエキゾチックで現代的なムードをもたらし、”Apaga la llum” では “En Tokio no paraba de nevar” / “東京では雪が止まなかったんだ” としっかり愛する日本についても触れています。
アルバムは DEAFHEAVEN の息吹を吸収した光のシューゲイズ “Ravenala” で壮大に幕を閉じました。
今回弊誌では、バンドのボーカリストでギターもプレイするCándido Gálvez にインタビューを行うことが出来ました。envy や La Dispute のファンもぜひチェックしてみて下さいね。どうぞ!!

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VIVA BELGRADO “ULISES” : 9.7/10

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WORLD PREMIERE: “ÍSAFOLD” 【SÓLSTAFIR: BERDREYMINN】


WORLD PREMIERE!! “ÍSAFOLD” FROM SÓLSTAFIR’S UPCOMING RECORD “BERDREYMINN” !!

The Innovative Four Icelanders, SÓLSTAFIR Aboard On A New Adventurous Musical Journey Into Uncharted Territories With Upcoming New Record “Berdreyminn” !!

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Sigur Rós, Björk, Ben Frost。圧倒的で極限の自然環境と神が与えし清明な美しさを併せ持つアイスランドという土壌が育んだアーティストは、神々しいまでのアトモスフィア、アンビエンスを Post-Rock, Electronica のフィールドに注ぎ込み自らのアイデンティティーを主張してきました。Black Metal をそのルーツとする SÓLSTAFIR も、自らの出自であるアイスランドの原風景、光と影のサウンドスケープを、濃密に幽玄にその作品へと落とし込み進化を続けてきたバンドの一つです。2015年には ANATHEMA とのカップリングで奇跡の来日公演も大成功させていますね。
5/26にリリースする新作 “Berdreyminn” は、”来るべき出来事を夢想する者” というアルバムタイトルが物語るように、彼らの印象的なその進化をさらに一歩先の領域へと歩みを進めた野心的かつ充実した作品に仕上がりました。ここでは、キャッチーで忘がたいメロディー、サイケデリックなフレーズ、そしてクラッシックロックの豊かな源流を、元来のメタルの素養、幻想世界と融合させ、所謂 “Post-Black Metal” の可能性をさらに押し広げる試みが行われているのです。
前作 “Ótta” で起用した、Sigur Rós や ALCEST を手掛ける Birgir Jón Birgisson を再度プロデューサーに指名したことからもバンドがメタルの地平のみに留まらないことは明らかですね。
ただ、SÓLSTAFIR が “Berdreyminn” で目指したものはスタイルではなくピュアな感情です。幅広いジャンルから集積した音楽的な影響は、再構築され、アルバムに新たなパターンとして織り込まれていきました。つまり、ジャンルの境界線が遂に壊されたのではなく、単にその存在すら彼らの目に止まらないという訳でしょう。憂鬱、憧れ、怒り、喜び、快感、痛みといった感情がアルバムを深く満たしているのです。
SÓLSTAFIR embody the ever-turning wheel of seasons with their shifting light, darkness, and colours, extreme Northern climate, the stark contrasts, the closeness of beauty and deadly forces of nature, the impressive sceneries that have the bones of ancient gods enshrined in them like hardly any other band in every aspect of their existence.
SÓLSTAFIR are not like any other band. Their latest album, ‘Berdreyminn’ underscores this statement. As its title “a dreamer of forthcoming events” aptly describes, the four Icelanders have taken their already impressive evolution one step further. The band has continued to amalgamate haunting melodies, psychedelic phases, as well as strong undercurrents of classic rock and hard rock with echoes of their metal past. Yet SÓLSTAFIR’s focus is not on style but pure emotion. ‘Berdreyminn’ is eclectic by a conscious choice to make feelings audible and transform taste as well as texture to sound. Genre borders are not broken but simply ignored. Musical influences are gathered from a wide range of sources, re-arranged, and woven into new patterns. Melancholy, longing, anger, joy, pleasure, pain, and other emotions are fulling this album.
Despite leaning clearly towards an expression that can be described as rock today, SÓLSTAFIR have their roots in metal as their debut full-length ‘Í Blóði og Anda’ (2002), which translates as “In Blood and Spirit” still witnesses. Instead of today’s Icelandic gravel throated siren chants, frontman Aðalbjörn Tryggvason spat forth vitriolic crusty vocals and all strings were forged with black metal. Already their next albums ‘Masterpiece of Bitterness’ (2005) and ‘Köld’ (2009) marked stations of a continuous evolution. SÓLSTAFIR went further along their solitary path and obviously left any categorising box with the ground-breaking follow-ups ‘Svartir Sandar’ (2011) and ‘Ótta’ (2014), which received high critical acclaim and attracted new fans in equal measure, while managing the difficult feat of keeping most of their earlier following too.
SÓLSTAFIR have set sails to new horizons with ‘Berdreyminn’. Yet the Icelanders brought their home with them and the silhouette of their vessels remains easily recognisable. Welcome aboard on a new adventurous musical journey into uncharted territories.

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“Berdreyminn” Track-list
1. Silfur-Refur (6:54)
2. Ísafold (4:59)
3. Hula (7:07)
4. Nárós (7:23)
5. Hvít Sæng (7:22)
6. Dýrafjörður (7:32)
7. Ambátt (8:08)
8. Bláfjall (8:00)

【MESSAGE FROM SÓLSTAFIR】

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僕たちが今回公開する “Ísafold” はとても自発的に誕生したと言えるね。その日は THIN LIZZY のスピリットが舞い降りてきたように感じるよ。クラッシックな Phil Rudd (AC/DC) のビートを加えることも正しいように思えたね。
確かに最も典型的な SÓLSTAFIR の楽曲とは言えないだろう。だけどこういった少し変わった感覚こそがこのアルバムを表現しているかも知れないんだよ。短い楽曲だけど、様々な異なる音風景が存在するよ。
別に”車輪の再発明”を行った訳ではないんだけど、それでも”クラッシックロック”へのトリビュート、関連性を多く見出すことが出来ると思うな。以前やったこととは全く異なるアイデアも存在するね。だからこそこの曲が気に入っているし、僕にとって “Ísafold” はすでに僕たちの全ての楽曲の中でもフェイバリットとなっているんだ。
Our first premiere song ‘Ísafold’ came very spontaneously to light. It felt like the spirit of THIN LIZZY paid us a visit that day. Adding a classic Phil Rudd beat to that seemed the only right thing to do. This is not the most typical SÓLSTAFIR track but in some odd way it could be taken to represent this album. For such a short song, it offers many different sonic landscapes. And although we are not re-inventing the wheel and you will find many references to ‘classics’ as tributes, I find it quite different from anything that we have done before. That is the way, I like it and to me ‘Ísafold’ is already an all-time favourite among all our tracks.”

SOLSTAFIR Facebook Page
SEASON OF MIST Facebook Page
PRE-ORDER “BERDRYMINN” HERE !!

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NEW DISC REVIEW + INTERVIEW 【JYOCHO: 祈りでは届かない距離 (A PRAYER IN VAIN)】


EXCLUSIVE: INTERVIEW WITH DAIJIRO OF JYOCHO !!

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One Of The Most Talented Guitar Player From Japan, Daijiro Nakagawa With JYOCHO Has Just Released Very Impressing Math-Rock Meets J-Pop Record “A Prayer In Vain” !!

DISC REVIEW “祈りでは届かない距離”

Math-Rock という東洋が主たる発信地の魅力的で、しかし曖昧なジャンルにおいて、宇宙コンビニが果たした役割は非常に大きなものでした。短いキャリアで閃光のように強い輝きを放ったバンドは、時に幾何学的、時に有機的な美しきサウンドスケープに、日本らしいポピュラーミュージックの色合いを添え、ジャンルの曖昧さを逆手に取って Math-Rock の可能性を証明し、世界中から大きな賞賛を浴びたのです。
バンドの解散から一年半。リーダーでギタリストのだいじろー氏が JYOCHO というプロジェクト名でリリースしたデビュー作 “祈りでは届かない距離” は、さらに研ぎ澄まされたそのポップセンス、多様でカラフルな音楽性、高いミュージシャンシップを滑らかに溶け合わせ、今度は自身の可能性を証明したレコードとなりました。
JYOCHO とはすなはち”情緒”。インタビューにもあるように、日本らしい四季のような感情の変化を世界に伝えたいという想いで名付けられた JYOCHO はまさにこのカラフルなレコードを体現しています。
アルバムオープナー、”family” は宇宙コンビニと JYOCHO を繋ぐミッシングリンクのような存在です。クリーンでピュア、しかしテクニカル。宇宙コンビニ時代からだいじろー氏のトレードマークとも言えるマスマティカルなギターフレーズに導かれたリスナーは、流れ来るフルートの美しく雅な響きに驚きを覚えるでしょう。アルバムを通してこのフルートの音色は、JYOCHO の唯一無二の世界観”情緒”を醸し出すことに大いに貢献していますね。
確かにジャジーなリズムパターン、複雑なコンポジション、繊細なギターフレーズは Math-Rock のアイデンティティーを主張しますが、楽曲へと自然に溶け込み寄り添い、ただ深化を促すジグソーパズルのピースとして存在しているようにも思えます。
実際、ポップスの領域へと繋がるような、rionos の中性的でイノセントな歌声、メロディーが JYOCHO, そして “祈りでは届かない距離” を特別な存在にしていることは明らかです。
だいじろー氏が原点だと語る出身地、京都を想いながら作られたであろう “故郷” は、その Post-Rock 的なサウンドスケープを背景に歌い紡がれる rionos の優しく、懐かしく、実にエモーショナルなボーカルが、リスナーの心へフワリフワリと侵入し様々な感情を喚起します。勿論、そこに情緒を感じるファンも多いでしょう。
とは言え、アルバムにはロック的なスリルも当然存在します。”太陽と暮らしてきた” の変拍子、ギターとフルートのユニゾン、そして対位法的インプロヴァイズは実にエキサイティングで JYOCHO という集団のミュージシャンシップの高さを見せつけています。だいじろー氏のギターにより深く耳を傾ければ、タッピング以外にも、ベンドやアルペジオ、ハーモニクスの使用法が卓越していることにも気づくはずです。人生を変えたアルバムを見れば分かる通り、驚異的なアコースティックギタリストから影響を受け、右手の五本指をも自在に操る彼の奏法はロックのフィールドにおいては実に異端で革新です。
こうした JYOCHO の楽器とボーカルの素晴らしいバランス、見事な調和は、rionos の歌声にも相まって、偶然にも、”祈り”を捧げるアーティスト Cocco の名作群 “クムイウタ” や “ラプンツェル” を想起させる瞬間が存在します。確かに世界は “祈りでは届かない距離” で隔てられていますが、それでも私たちは”気づく”必要がありますし、”調和”へと向かうべきでしょう。
今回弊誌では、だいじろー氏にインタビューを行うことが出来ました。読者のみなさまにも”気づいて”いただければ幸いです。どうぞ!!

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JYOCHO “祈りでは届かない距離” : 10/10

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NEW DISC REVIEW + INTERVIEW 【world’s end girlfriend : LAST WALTZ】


EXCLUSIVE: INTERVIEW WITH world’s end girlfriend !!

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Japanese Post-rock, Electronica, Classical Music Maestro, world’s end girlfriend Has Just Released Shining New Album “LAST WALTZ”!!

DISC REVIEW “LAST WALTZ”

Post-rock, Electronica, Classical といった要素をミックスし、独自の美しき純粋音楽を作り上げる world’s end girlfriend (以下WEG) がフルアルバムとしては実に6年振りとなる新作 “LAST WALTZ” をリリースしました!!
WEG は音楽家、前田勝彦氏のソロプロジェクト。Virgin Babylon Records の主催として、Vampillia, Have a Nice Day!, Matryoshka といった先鋭的かつ研ぎ澄まされた感性を持つアーティストの作品を発表、サポートしつつ、AKB48 ドキュメンタリー映画の音楽を担当するなど、昨今のミュージックシーンでその存在感は確実に際立っています。
前作 “SEVEN IDIOTS” のリリースが2010年。それから日本は3.11を経験しました。現代日本の価値観を根底から覆した災害を前にして、多くのアーティストが希望の歌を奏でたり、悲しみの歌を紡ぐ中、WEG は自然と音楽を比較します。
命を育む母なる海が多くの命を奪っていく現実。何の感情も伴わず、善悪を超えたただ圧倒的な光景は音楽を超えている…その人間を介さない根源的な世界観は WEG の世界と強く通じるものでした。自然への挑戦。”LAST WALTZ”のテーマを自身の名前 “world’s end girlfriend” とした意味もそこにあります。
インタビューを読めば分かるように、WEG ほど純粋に音楽への奉仕を貫くアーティストはいないでしょう。”LAST WALTZ” に存在するのはただ”美しさ”のみ。そこにメッセージ、感情というフィルター、つまり人間はほぼ介在していません。WEG は媒体としてただ音楽が求める先を具現化する。まさにこの表現方法こそが、今回彼が追求しチャレンジした世界なのです。
ジャケット、MV など今回何度も使用された花はそれを象徴しています。何も語らずとも、花はその美しさだけで世界に影響を与えています。WEG の美しき音楽もただ存在するだけでリスナーへ命のありようを伝えます。
地震の揺れをダンスとして捉えた “LAST WALTZ” というタイトルには、同時に「死の舞踏」という意味も込められています。死を前にしても美しく踊る魂でありたい。粛々と生を全うすることの尊さ、命の持つ根源的な強さを表しているのです。直接的な表現では決して生まれないであろう、誠実さ、純粋さがここにはあります。
ぜひ “Flowers of Romance” を聴いていただきたいと思います。13分の美しさを極めた至上のワルツはまさにメメント・モリ。死を前にして悠然と優雅に舞う魂が、音を通して見えるはずです。
ダークシンセ、ストリングス、ソプラノボイス、エレクトロビート、ノイズ。全てが WEG というマエストロの手に集まり具現化されたあまりにも圧倒的な死のダンスは、アートは自然に勝るのかという問に対する無言の回答として、その存在、楽曲という命に大きな意味を生んでいますね。
今回弊誌では、WEG にインタビューを行うことが出来ました。最もクリスマスらしく、実は最もクリスマスらしくないアルバムかもしれませんね。どうぞ!!

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world’s end girlfriend “LAST WALTZ” : 10/10

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