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NEW DISC REVIEW + INTERVIEW 【CANDLEMASS : DEATH THY LOVER】LOUD PARK 2016 SPECIAL !!


EXCLUSIVE: INTERVIEW WITH LARS JOHANSSON & MATS LEVEN !!

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Swedish Epic Doom Legend, CANDLEMASS Set To Release Amazing New EP “Death Thy Lover” On 6/3!! It Celebrates Their Three Decades Musical Odyssey…And Maybe Opens The New Chapter Of CANDLEMASS ?!

DISC REVIEW “DEATH THY LOVER”

北欧エピックドゥームの巨人、CANDLEMASS が Loud Park 2016 で遂に初来日を果たします!!
唯一無二のボーカル Messiah Marcolin を擁し、哀愁漂う北欧の叙情性とドゥームを見事にミックスさせた、彼らの金字塔にしてシーンのマイルストーン、”Nightfall”, “Ancient Dreams”, “Tales of Creation” から、SOLITUDE AETURNUS の実力派 Robert Lowe を起用した近年の強力な正統派路線まで、CANDLEMASS は常にシーンの先頭に立ち、独自の存在感を発揮し続けて来ましたね。
2012年にリリースされた “Psalm For The Dead” は彼らの最後のアルバムとして制作されましたが、後に、バンドのベーシストでソングライター、絶対的リーダーの Leif Edling が 「歳をとりすぎて、不完全な作品しか作れなくなるまでは止めない」 と発言し、CANDLEMASS は存続するかのようにも思われました。ところが思わぬ不幸がバンドに降りかかります。
Lowe が脱退するも、Yngwie Malmsteen, THERION などで勇名を馳せ、”King of the Grey Islands” のデモで歌うなどバンドとも長年関わってきた Mats Leven の加入でラインナップはより強化されていた矢先、残念ながら、Leif が2014年に慢性疲労症候群という難病を発病、ライブに帯同出来なくなってしまったのです。バンドは現在、ENTOMBED に所属していた Jorgen Sandstrom や ex-OPETH の Per Wiberg (以前のインタビューで触れた通り、彼はベーシストでもある) をサポートベーシストに起用してライブを行っています。
ライブでプレイ出来ないとは言え、Leif の創作意欲は衰えることを知りません。CANDLEMASS の誕生を高らかに告げたデビュー作、”Epicus Doomicus Metallicus” の30周年を記念する新作 EP “Death Thy Lover” が遂にファンの元へと届けられました。
全4曲、26分の作品は、勿論、ドゥーミーなリフワーク、扇情的なギターソロ、テンポチェンジによる緩急など、CANDLEMASS のクラッシックなトレードマークが存分に詰まっています。しかし、同時に以前の CANDLEMASS とは異なる”キャッチーさ”というフレッシュな要素、そして薄れつつあった “Epicus” の復活を強く感じられる、魅力的なレコードに仕上がりました。
アルバムオープナー、”Death Thy Lover” を聴けば、Lars のリードプレイが現在の CANDLEMASS を牽引していることに気づくでしょう。メタルシーンでも、最も過小評価されている優れたアックスマンは、時にアグレッシブ、時にエモーショナルに楽曲を彩ります。巧みなベンディング、ワウの使用、豊かなフレーズのバリエーションで組み立てられたソロパートは、まるで起承転結のお手本のようですね。
さらに、新加入 Mats Leven の見事な歌唱、そしてポップとさえ言えるキャッチーなボーカルラインは、CANDLEMASS に新しい風を吹き込んでいます。やはりこの人の才能は本物。この楽曲のメロディーラインを聴けば、Yngwie の “Facing The Animal” が誰のおかげで傑作となり得たのか明らかですね。
タイトルトラックがキャッチーさの象徴だとすれば、 “Sinister n’ Sweet” はエピカルなドゥームメタルへの帰還を伝えています。極上のボーカルとアルペジオを軸とした冒頭のメランコリックなクリーンパートと、ドゥーミーなリフワークの対比は、シネマティックとさえ言えるほどで、 CANDLEMASS の新章開幕を告げていますね。
実は最も今までの CANDLEMASS らしいインストゥルメンタル曲 “The Goose” で幕を閉じるまで、この短くも印象深い作品は、リスナーに濃密な “Epicus Doomicus Metallicus” を提供し続けるに違いありません。
今回弊誌では、長年 CANDLEMASS を支え続けて来たリードギタリスト Lars Johansson、そして遂に正式メンバーとなった Mats Leven にインタビューを行うことが出来ました!これだけのものを提示されると、どうしても続きが聴きたくなりますね。さて CANDLEMASS に”次”はあるのでしょうか??どうぞ!!

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CANDLEMASS “DEATH THY LOVER” : 9.6/10

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LIVE REPORT + INTERVIEW 【SABATON : LOUD PARK 2015】


EXCLUSIVE: INTERVIEW WITH Pär Sundström OF SABATON !!

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“Veni, Vidi, Vici”!! SABATON has just conquered Japan at LOUD PARK 2015!! Definitely, best act of the festival, Pär Sundström of SABATON talks about Japan, past, and future of the band!!

【SABATON AT LOUD PARK 2015】

“来た、見た、勝った” 。今の SABATON に似合うのはこの言葉ではないでしょうか?
結成から16年。遂に日本の地を踏んだ彼らは、瞬く間に “Land of the Rising Sun” を制圧してしまいました!!実際、SNS等で彼らをベストアクトに挙げるメタルファンは非常に多かったと思います。それ程までに彼らの”ショー”は圧倒的でした。
まず驚かされたのがステージに据えられた戦車!!ドラムセットと一体となった巨大な戦車を前に フロントマンで SABATON の顔 JOAKIM が誇らしそうに「戦車を持って来たぜ!!」と告げた場面のクールさは筆舌に尽くし難いものがありました。トレードマークであるmohi-kanサングラスとベストで不思議な動きを繰り出す彼こそが2代目メタルゴッドであることは疑いようもありません。そして同じ軍パンを履いたメンバーの一糸乱れぬパフォーマンス。シンプルなステージセットを用いるバンドが多い昨今、仰々しいくらいがメタルには丁度良い。そう再確認させてくれるようなステージングでしたよ。
流石にツアーバンドだけあって魅せ方、観客の煽り方、ショートコントまで披露するサービス精神も実に見事。インタビュー中でも触れられているように、ヨーロッパでこそビッグフェスのヘッドライナーを務め押しも押されぬジャイアントアクトの SABATON ですが、ここ日本でその知名度はイマイチのはずでした。しかし蓋を開けてみれば、どこから湧いてきたのかと思うほど多数の SABATTALION たちが SABATON コールでお出迎え。ライブの間、常に飛んだり跳ねたり走ったりする SABATTALION たちの光景は壮観でした。
音楽的に SABATON はやはり脈々と続くヨーロピアンメタルの流れの中で語られるべきでしょう。個人的にはそのキャラクターとクワイア、キャッチーなシンガロングパートから ACCEPT + BLIND GUARDIAN といったイメージがあります。ただ同時に EUROPE から OPETH まで同郷スウェーデンのバンド達が持つ哀愁のメロディー、そして昨今のトレンドでもあるフォークメタル的な要素も兼ね備えており、逆に日本でこれまで人気が出なかったことが不思議なくらいですね。未聴の方は今回のライブでも披露され、そのタイトな演奏と素晴らしいサウンドメイキングで会場を一体にした最新作 “HEROES” から “TO HELL AND BACK” をまずは試聴してみてはいかがでしょうか?
今回、弊誌ではバンドに残ったオリジナルメンバーで舵取り役、ベーシストの Pär Sundström にインタビューを行うことが出来ました。どうぞ!!

SET LIST
1. Ghost Division
2. To Hell And Back
3. Carolus Rex
4. Swedish Pagans
5. Resist and Bite
6. The Art of War
7. Night Witches
8. Primo Victoria
9. Metal Crue

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【INTERVIEW WITH Pär Sundström】

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Q1: Hi, Par! Thanks a lot for giving us this great opportunity!! Sabaton really knocked us out at Loud Park 2015!! Lots of Japanese Metal fans choose you as best act of Loud Park. Please let me know your impression about Japan, Japanese Metal fans, and Loud Park.

【 Pär 】: We are very impressed by all of Japan. Of course the fans who are very loyal but also we are impressed by Japan as a country. We had a fantastic time even if the jetlag made sure we slept early in the evenings and sadly missed all of Tokyos nightlife. Next time!

Q1: SABATON は LOUD PARK 2015のまさに台風の目でしたね!多くの日本のメタルファンが SABATON をベストアクトに選んでいました。まずは感想を聞かせてください。

【 Pär 】: 僕たちは日本の全てに痛く感銘を受けたよ。勿論、ファンはとても忠実だったよ。だけど同時に日本という国自体に感動したんだ。時差ぼけのせいで早めに寝なければならなかったけど日本は素晴らしかったね。東京のナイトライフを全く満喫出来なかったのは残念だけど、次回のお楽しみだね!

Q2: The tank was on stage!! Tank!! We couldn’t believe that. haha. Joakim’s vest, What a nice !! All members wore same military pants. These army like stage effects reminds us WWⅠ, WWⅡ. What made you so? And what is past world war to you?

【 Pär 】: Actually we sing about history. And to fit into our own theme a bit more we take some theatrer effects onto the stage. It becomes more intense and exciting to have the stage a part of the show.
Of course Sabaton does not need to hide behind tanks and stagesets but its a nice addon to a show.

Q2: ステージには戦車がありました!目を疑いました!そして JOAKIM のベスト!最高ですね!メンバ全員が同じミリタリーパンツを履くなど、第一次 第二次 世界大戦を思わせる演出が各所にありました。

【 Pär 】: 実際、僕たちは歴史について歌っているんだよ。だからそういった僕たちが扱うテーマにフィットするように、ステージ上にシアトリカルな演出を持ち込んでいるんだ。ショーの一部に取り入れることで、さらに強力でエキサイティングになるんだよ。勿論、SABATON は戦車やステージセットの後ろに隠れる必要はないよ(それが無くても素晴らしいショーは出来るよ)。だけど、素敵な追加要素にはなっているよね。

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Q3: This is first interveiw with you, so could you tell us about the band? How did Sabaton start? And what’s the meaning of your band name Sabaton?

【 Pär 】: Well, its a long story. Lots of people in Japan I guess have recently discovered Sabaton and thinks its a new band. But we have been going on for 16 years and today the band is headlining some of the biggest festivals in Europe and has several gold and platinum awards for sales.
The band was formed in 1999 in Falun, Sweden. Since we signed to a small local label the first 10 years we had to do all ourselves. This has led to that we are now a well functioning band that does not even need a management on this level. We are self managed. Even though the original lineup was intact for 13 years we had finally a break in the band in 2012. Since some of us wanted to work even harder and some wanted to step down a bit.
Sabaton is a very hard touring band. I have been on the road for 300 days in 12 months.

Q3: 初インタビューです。まずはバンドについて聞かせてください。SABATON 結成の経緯と名前の由来を教えていただけますか?

【 Pär 】: 話せば長くなるよ。日本のファンの多くは最近 SABATON を見つけて、新しいバンドだと思っているかも知れないね。でも僕たちは16年もバンドを続けているし、いくつかのヨーロッパの大きいフェスではヘッドライナーを務めているんだよ。セールス面でもゴールドやプラチナディスクを獲得しているんだ。バンドは1999年にスウェーデンの FALUN で結成された。最初の10年は小さなローカルレーベルと契約していたから、全てを自分たちでこなさなければならなかったんだ。まあそのお陰で良く機能するバンドに成長したから、今のレーベル(NUCLEAR BLAST)でもマネージメントを必要としていないくらいなんだ。全てセルフマネージメントなんだよ。オリジナルラインナップは13年続いたけれど、2012年に崩壊してしまった。それはメンバーの何人かがもっとバンドの活動を増やしたがって、何人かはスローダウンしたがったから起こったんだけどね。SABATON はとてもツアーがハードなバンドなんだ。僕は12ヵ月で300日もロードに出ているくらいだからね。

Q4: So, your latest release “Heroes” is definitely your masterpiece. Especially, I was really impressed by “Inmate 4859” That is the song about Witold Pilecki, hero of Poland. Also from the title of the album, I felt you focused on kind of “Heroism” at the “Heroes”. How about that?

【 Pär 】: We focused the album on people who went beyond the call of duty and did something that put them into great harms way to make it short and simple. It was a perfect theme for Sabaton we thought.
The song Inmate 4859 was actually the first story we started with, it became the leading star when writing the album.

Q4: 最新作 “HEROES” はあなた達の新たな傑作となりました。特に “INMATE 4859” には非常に感銘を受けましたよ。ポーランドのヒーロー WITOLD PILECKI について書かれた曲だそうですね。アルバムのタイトルもそうですが、作品はある種の”ヒロイズム”に焦点を当てているように感じました。

【 Pär 】: 今回僕たちが焦点を当てたのは、愛国心や信念のために危険を犯して簡潔に何かを成し遂げる人たちについてなんだよ。SABATON にとって完璧なテーマだと思ったね。”INMATE 4859″ は実際、僕たちがアルバムで最初に取り組んだストーリーなんだ。それからアルバムを書くに当たって指標になったような楽曲だよ。

Q5: “Ballad of the Bull” is really beautiful and emotional song. I really love the song because it shows your melodic aspect deeply. But lot’s of fans surprised at your ballad. What made you record this kind of song?

【 Pär 】: Sabatons music is very wide spread. There are trashmetal songs, ballads and all kinds of technical stuff. So for us we are not bound to any limitations when writing a song. This song we had no idea on how to proceed when we first wrote it so we took help of some old friends who had the whole idea of the arrangement.

Q5: 対して “BALLAD OF THE BULL” は非常に美しくエモーショナルなバラードですね。あなた達のメロディックな側面を深く表したような楽曲です。ただ、ファンはこういった楽曲に驚いたでしょうね?

【 Pär 】: SABATON の音楽性はとても幅広いんだよ。スラッシュメタルのような楽曲からバラッド、そしてテクニカルなものまで様々なんだ。だから作曲の段階で限界のようなものは設けたくないんだよ。この楽曲は最初に取り組み始めた時、どうやって進めたら良いかアイデアが湧かなかったから、古い友人たちに助けてもらったんだ。彼らが全体のアレンジを考えてくれたんだよ。

Q6: At 2012, four original members left the band. And “Heroes” is the first album with new lineup. What’s the difference between these two lineups?

【 Pär 】: Indeed. After 13 years with original lineup 4 bandmembers decided to quit. I simply said we have to tour more and work harder. And some were not willing to do that due to different reasons which I totally understand and support. No hard feelings but me and Joakim went on with Sabaton and they formed Civil War which is their band today.

Q6: 先程お話にも出ましたが 2012年にオリジナルメンバー4人が脱退しました。”HEROES” は新ラインナップで制作した初のアルバムになりましたね。

【 Pär 】: その通りだよ。13年間オリジナルメンバーで活動して来て4人が脱退を決めた。単純に僕たちはもっとツアーをして、もっと働きたかったんだよ。様々な理由から、脱退したメンバー達はそうしたがらなかったんだ。僕は完全にその意見を尊重しているし、応援もしている。彼らについては全く悪くは思っていないんだ。ただ、僕と JOAKIM は SABATON を続けたし、彼らは彼らのバンド CIVIL WAR を結成したというだけさ。

Q7: Anyway, “Primo Victoria” was played at Loudpark, off course. Melody and lyric of the song is loved much by your fans and it’s like Anthem of Sabaton. Looking back now, what’s “Primo Victoria” to you?

【 Pär 】: Primo Victoria means the first victory and I guess it sums up what it means. The song gave us our first real record deal and thats where it all began!

Q7: “PRIMO VICTORIA” は勿論 LOUD PARK でも演奏されました。そのメロディーと歌詞はファンから非常に愛されていて SABATON のアンセムとも言えるのではないでしょうか?今振り返ってみて、”PRIMO VICTORIA” はあなた達にとってどういった意味を持っていますか?

【 Pär 】: “PRIMO VICTORIA” は英語でファーストヴィクトリーという意味なんだ。そしてそれが全てを要約していると思うよ。”PRIMO VICTORIA” が僕たちに最初のレコード契約を与えてくれたし、それから全てが始まったんだ!!

Q8: So, what’s the next? Do you have a plan to next release? I’d love to hear “Sabaton at Loud Park”, haha.

【 Pär 】: We plan a live release for the winter and currently writing songs for a new album which we plan to release in the summer.

Q8: さて、次は何でしょう?新しいリリースの予定はありますか?

【 Pär 】: 冬にライブアルバムをリリースする予定なんだ。今現在は新作の楽曲を書いていて、来年の夏にリリースするつもりだよ。

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【FIVE ALBUMS】

FIVE ALBUMS THAT CHANGED PAR’S LIFE!!

IRON MAIDEN “NUMBER OF THE BEAST”

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HELLOWEEN “KEEPER OF THE SEVEN KEYS Ⅱ

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RAUBTIER “SKRIET FRAN VILDMARKEN”

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SCORPIONS “CRAZY WORLD”

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SABATON “PRIMO VICTORIA”

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【MESSAGE FOR JAPAN】

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We are looking forward to Come back to Japan!! Sorry it took 16 years for us to come. We promise we come back quicker next time!
Actually the show at Loud Park was over our expectations and I am already looking into ways to coming back soon!!

日本に戻るのが待ち切れないんだ!!初来日に16年もかかってしまってゴメンね。次はもっと早く戻ると約束するよ!実際、LOUD PARK のショーは全くもって期待以上だったし、すでに僕は早く日本へ戻れるように交渉を初め始めているんだよ!!

Pär Sundström

http://www.sabaton.net/band/
SABATON FACEBOOK PAGE

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DISC REVIEW + INTERVIEW 【ANGLAGARD : HYBRIS】JAPAN TOUR 2015 SPECIAL !!


EXCLUSIVE: INTERVIEW WITH Erik Hammarström OF ANGLAGARD!!

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SWEDISH PROG LEGEND, ANGLAGARD WILL RETURN TO JAPAN !! 1992 MASTERPIECE “HYBRIS” SET TO BE PERFORMED FROM BEGINING TO END !! 

1991年にスウェーデンにて結成。低迷していたプログロックシーンに復興の起爆剤ともなる2枚の傑作を投下し、1995年に突然解散した伝説のバンド ANGLAGARD。2000年代初頭にライブのみの再結集はあったものの、15年ほどほぼ沈黙していたバンドが2012年に復活作 “VILJANS OGA” をリリースしたことは歓喜を伴う大きな驚きでした。メンバーチェンジを経て翌年には初来日を果たし素晴らしいショーを行いました。そして2015年。彼らが再び日本に戻って来ます!11/8には、以前弊誌でもインタビューを行った同郷の ANEKDOTEN と共演、11/10には単独公演で傑作デビューアルバム “HYBRIS” の完全再現を行います。”HYBRIS” を語る時まず重要なのは、バンドがそれ以降使用しなくなったボーカルが収録されている点です。彼らがキャリアを通じて拘りを見せるスウェーデン語で歌われるボーカルの不思議に美しい響きには、惹き込まれ神秘性を感じずにはいられません。音楽的にはクリムゾンもしくは硬質なイエスのようなギターリフとオルガンが生み出す凶暴な動のパートと、フルートやメロトロンを使用した叙情的でトラッド色を濃くする静のパートが織り成すダイナミズムがとにかく驚異的。目まぐるしく静と動が入れ替わる場面ではそのレンジの大きさを感じることが出来ますね。70年代のプログロック、バロック音楽、トラッドフォーク、現代音楽などを取り込み、強烈な哀愁や慟哭を織り込んで作り上げた紛うことなき傑作と言えるでしょう。アルバムを曲順通りに再現してくれる機会はなかなかないと思います。忘れられない夜になることでしょう。また、音楽的にも出自的にも共通点の多い ANEKDOTEN との共演は非常にエキサイティングであるに違いありません。今回弊誌では 2012年からバンドに加わり一時期は THE FLOWER KINGS にも在籍していたドラマー Erik Hammarström に話を聞くことが出来ました。

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NEW DISC REVIEW + INTERVIEW 【SHINING : Ⅸ – Everyone, Everything, Everywhere, Ends】


EXCLUSIVE: INTERVIEW WITH NIKLAS KVARFORTH OF SHINING!!

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SWEDISH DEPRESSIVE/PROGRESSIVE BLACK METAL, SHINING HAS JUST RELEASED THEIR NEWEST ALBUM “Ⅸ – Everyone, Everything, Everywhere, Ends” !!

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今年、遂に来日も果たしたスウェーデンのディプレッシヴ/プログレッシヴ ブラックメタル SHINING が通算9枚目のフルアルバム、 “Ⅸ – Everyone, Everything, Everywhere, Ends” をリリースしました。何と言ってもフロントマンで唯一の創立メンバー、ボーカル、ギター、キーボードを担当する NIKLAS KVARFORTH の抜きん出た才能とエキセントリックな言動が常に話題に登るバンドです。”SUICIDAL BLACK METAL” と呼ばれるように自殺を奨励しているとの噂もありますし、実際に1度失踪し自殺したのではないかと囁かれたことすらあります。今回のタイトルを聞けばまさにそういった人生や物事の幕引きについて連想し、考慮せざるを得ないでしょう。実際、 “Ⅸ – Everyone, Everything, Everywhere, Ends” は全ての瞬間最後の時を刻んでいるような、絶望的なまでに美しく、ダークで、哀しみを湛えた素晴らしいアルバムです。音楽的には、近年彼らが目指しているブラックメタルと実験性の隗囂を推し進め、静と動の対比がより際立ってきているように感じました。特に、アルバムの最後を飾る “Besök Från I(ho)nom” は今現在彼らが作り得る最高の楽曲ではないでしょうか?NIKLAS の囁くようなクリーンボイスと美しいアルペジオの組み合わせから、完全に我を忘れたかのような、狂気を孕んだグロウルとノイジーなギターリフに移行する瞬間は本当にカタルシスを感じゾクゾクします。 ジャズやプログロック、ポップスまでをも取り込んで、魂のダークサイドをエモーショナルに揺さぶるような彼らの表現力は、ブラックメタルのファンはもとより OPETH のようなプログメタルファンにもぜひ聴いていただきたいですね。NIKLAS に話が聞けました。どうぞ!!

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NEW DISC REVIEW + INTERVIEW 【ANEKDOTEN : UNTIL ALL THE GHOSTS ARE GONE】


EXCLUSIVE: INTERVIEW WITH NICKLAS BAKER OF ANEKDOTEN !!

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SWEDISH PROG LEGEND ANKDOTEN HAS JUST RELEASED THEIR NEWEST RECORDS, AND MASTERPIECE,  “UNTIL ALL THE GHOSTS ARE GONE” !!

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現代プログロックシーン最重要バンドの1つ ANEKDOTEN が8年の沈黙を破り新作 “UNTIL ALL THE GHOSTS ARE GONE” をリリースしました。
メジャーなバンドを除いて所謂プログロックが忘れ去られようとしていた 90年代、スウェーデンから彗星の如く現れたのが ANEKDOTEN でした。存在すら忘れ去られていたメロトロンを大胆に使用し、過去のプログロックを新しいエッセンスを取り入れながら独自の方法で再構成した彼らの音楽はシーンに衝撃を与えました。今でこそ新しく目を引くようなプログロックバンドが次々と現れていますが、彼らが現れなければシーンは変わっていたかもしれませんね。過去と未来を繋ぐミッシングリンク的存在と言えるでしょう。
新作 UATGAG ですが率直に素晴らしいです。STEVEN WILSON の傑作で始まり、OPETH の来日で沸く今年のプログロックシーンですが、このアルバムを聴かずして語ることは出来ないでしょう。PER WIBERG がゲスト参加している事も相まって OPETH の近作と比較され、脳天気に「似てる」とさえ言われています。しかしインタビューでも触れられている通りこれは ANEKDOTEN にとっては完全にチョットマテチョットマテオペスサン。内容はさらに進化しサウンドもグレードアップしていますがバンドの本質は変わっていません。へヴィーの解釈を転換し変わったのはオペスサンです。逆に言えば最近の OPETH が好きだ結婚したいという向きは ANEKDOTEN の過去作全て要チェックかも知れませんね。
今回弊誌ではバンドの要である NICKLAS に話を聞く事が出来ました。どうしても10枚挙げさせてくれ!と申し出ていただいたので今回は10枚のアルバム。メタルをプログロックにプログメタルとは全く異なった方法論で取り入れた NICK らしい選択!手前味噌ながら非常に内容は濃いと思います。どうぞ。

YOU CAN BUY AND LISTEN TO ENTIRE “UNTIL ALL THE GHOSTS ARE GONE” ALBUM HERE !!

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PICK UP ARTIST + INTERVIEW 【MOON SAFARI】


EXCLUSIVE: INTERVIEW WITH JOHAN WESTERLUND OF MOON SAFARI !!

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 JOHAN WESTERLUND OF MOON SAFARI TALKS ABOUT THEIR UPCOMING ALBUM “HIMLABACKEN VOL.2”, JAPAN, PROG SCENE AND MORE !!

スウェーデンの新世代プログバンド MOON SAFARI には停滞気味の所謂”プログレ”シーンに新風を吹き込み、活性化させる事が大いに期待されています。別段、何か新しい事をやっている訳ではありませんし、演奏技術が特別優れているわけでもありません。ただ彼らの生み出すメロディーは BILLY JOEL や ELTON JOHN といったポピュラー音楽稀代のメロディーメイカー達に勝るとも劣らないほどのクオリティーを誇っています。瑞々しく爽やかで突き抜けるような美しいメロディーに強力なコーラスワーク。これをプログロックのフィールドで具現化出来ているバンドは他に A.C.T くらいではないでしょうか。今回弊誌ではベーシストの JOHAN に新作 “HIMLABACKEN VOL.2”, 「YOUは何しに日本へ」で生歌まで披露した日本についてなど語っていただきました。

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PICK UP ARTIST + INTERVIEW 【A.C.T】


EXCLUSIVE: INTERVIEW WITH OLA ANDERSSON OF A.C.T !!

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AWESOME SWEDISH PROG HARD A.C.T SET TO RELEASE LIVE DVD/BLUE-RAY. OLA ANDERSSON TALKS ABOUT THAT, “CIRCUS PANDEMONIUM”, AND MORE !!

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スウェーデンの PROG HARD ROCK バンド A.C.T。昨年リリースされた “CIRCUS PANDEMONIUM” は8年もの長い沈黙を全く感じさせないような素晴らしいアルバムで、弊WEBZINEの読者人気投票でも上位にランクしました。彼らの傑作 “LAST EPIC” “SILENCE” をも正直凌駕していると思います。個人的趣向もありますが、それらの作品で提示していた PROG/METAL 界隈では異質すぎる突き抜けた POP センスはそのままに、アルバムのコンセプトがそうさせたのかメンバーの趣向に若干変化があったのか、ダークでハードなエッジが加味されていてもはや人類未踏驚愕無我の境地に達しています。コーラスワークからよく QUEEN と比較されますがそれ以外にも TOTO, POLICE, もちろん 80年代の所謂 NEO-PROG といったところからの影響も色濃いバンドだと思います。今回その愛する A.C.T がライブ DVD/BLUE-RAY をリリースするとの報を受け、弊 WEBZINE ではマルメに飛んではいないものの独占取材を敢行しました。ギタリスト OLA ANDERSSON のインタビューです、どうぞ。

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FULL ALBUM STREAM: “Ⅸ – EVERYONE, EVERYTHING, EVERYWHERE, END” 【SHINING】


FULL ALBUM STREAM: “Ⅸ – EVERYONE, EVERYTHING, EVERYWHERE, END” OF SHINING !!

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WORLD PREMIERE: NEW SONG!! “VILJA & DROM” OF SHINING !!

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THIS IS THE NIKLAS KVARFORTH’S MUSICAL EVOLUTION AND EXPERIENCE SO FAR! SWEDISH SHINING RETURN WITH THEIR NINTH RECORD “Ⅸ – EVERYONE, EVERYTHING, EVERYWHERE, END” ON 4/20!!

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先日初来日を果たしたスウェーデンの所謂 SUICIDAL BLACK METAL、SHINING。ディプレッシブとプログブラックのちょうど中間のような物哀しく知的な音像はここ日本でもファンが多いですね。意外にツインリードなんかはメタルメタルしてて聴きやすかったりもしますが何と言っても狂気をはらんだ天才、NIKLAS のロッカーとしてのカッコよさ、刹那な雰囲気が彼らを唯一無二のバンドにしている気がします。今回弊WEBZINEでは 4/20 にSoMから発売される新作 “Ⅸ- EVERYONE, EVERYTHING, EVERYWHERE, END” からコロコロと猫の目のようにその展開を変える素晴らしい新曲 “VILJA & DROM” を世界初公開致します!!

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His ninth album, ‘IX – Everyone, Everything, Everywhere, Ends’ is another excellent example of Niklas’ genius. Reaching back to their black metal roots, SHINING simultaneously melt eclectic influences from progressive rock, jazz, even pop and more into deeply emotional laments from the dark side of the soul. Niklas’ vocals come in an even greater variety of expressions which few would suspect in a singer coming from the extreme metal scene. 

新作は彼らのブラックメタルのルーツに立ち返りながらもプログロック、ジャズ、ポップでさえも取り込んで魂のダークサイドに深く、エモーショナルに語りかけるような作品になるそうです。二クラスのボーカルもとてもエクストリームメタルとは思えないほどに表現力を増しているようですよ。

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www.facebook.com/shiningofficial
www.facebook.com/seasonofmistofficial
http://shop.season-of-mist.com/predefined-search?id_list=90

WORLD PREMIERE: WHO’S FOOLING WHO? 【THOMAS LARSSON】


WORLD PREMIERE: YOU CAN LISTEN TO THREE SONGS FROM THOMAS LARSSON’S LATEST ALBUM “WHO’S FOOLING WHO?” !!

 iTUNES: WHO’S FOOLING WHO?

ONE OF THE GREATEST SWEDISH GUITAR PLAYER THOMAS LARSSON (GLENN HUGHES, BALTIMOORE, SIX FEET UNDER, YEAH BOP STATION) IS BACK !! 

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 THOMAS LARSSON。YEAH BOP STATION, BALTIMOORE, SIX FEET UNDER, などで北欧ハードロック栄光の80~90年代を駆け抜け、あの GLENN HUGHES に抜擢されアルバムを製作。続いて参加した日本公演を収めたライブアルバム “BURNING JAPAN LIVE” は絶好調の GLENN と彼を支える北欧の若手プレイヤーの好演で今でも語り継がれる大名盤です。THOMAS の美しいトーンは当時から KEE MARCELLO と並んで群を抜いていました。今回2006年のソロアルバム “HARMONIC PASSION” 以来8年ぶりの復活作 “WHO’S FOOLING WHO?” がリリースされるにあたり弊紙ではその新作からPVとアルバムから2曲、合計3曲を独占公開することができました。彼の持ち味であるブルージーなフィーリングと素晴らしいトーン。自らボーカルも兼任しそれも非常にハマっていますね。バックボーカルは GORAN EDMAN が担当。都会的で洗練された大人のロックを聴かせてくれています。

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THOMAS IS BACK IN BUSINESS. I HOPE I WILL COME TO JAPAN SOON AGAIN !!

THOMAS LARSSON

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 【WORKS FROM PAST】

GLENN HUGHES “FROM NOW ON”

完全に人間を辞めていた感のある80年代を終えクリーンにディスタイムアラウンドしたグレン・ヒューズのソロ2作目。トーマス他 EUROPE のメンバーなど北欧人脈でバックを固め非常に優れたハードロックアルバムとなりました。変なモヒカンにして若作りしてるしもうこんな音楽はやらないんだろうな。

 THOMAS LARSSON “HARMONIC PASSION”

一つ前のソロアルバム。トーンの美しさと技術の正確さには本当に舌を巻きます。多様な音楽を取り入れたギターインスト作品。AXE-fxを使用した試奏動画。上手い・・・

 BALTIMOORE

SIX FEET UNDER 時代からの盟友 BJORN LORDI のバンドに参加したりしなかったりのトーマスさん。地味な存在ですが名曲たくさん持っていますよ。”MY BLUE MOON” “BALLERINA” なんかは必聴の部類かと。

THOMAS LARSSON HP

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NEW DISC REVIEW + INTERVIEW 【BEARDFISH : +4626-COMFORTZONE】


EXCLUSIVE: INTERVIEW WITH RIKARD SJOBLOM OF BEARDFISH !!

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SWEDISH PROG ROCKERS BEARDFISH SET TO RELEASE THEIR BRAND NEW ALBUM “+4626-COMFORTZONE”ON 1/12 !! RIKARD SJOBLOM TALKS ABOUT NEW ALBUM, HIS MUSICAL UPBRINGING, AND MORE !!

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ANEKDOTEN, ANGLAGARD といった名前を挙げるまでもなくスウェーデンが良質なプログロックの一大生産地であることはご存知の通り。昨今かの地から現れるバンドの多くはメロトロンやオルガンを駆使した古き良きヴィンテージロックに現代的な構成美や手法を取り入れ人気を博していますね。BEARDFISH もそんなバンドの一つ。ただ前作 “THE VOID” では特に荒々しいヘヴィーロックの部分を強調し彼らの個性を主張、確立し始めたような気がします。

【PRE-REVIEW “+4626-COMFORT ZONE”】

今回発売に先駆けて1/12発売の新作 “+4626-COMFORTZONE” を試聴させて頂く事が出来ました。非常に良いアルバムですね。完成度は間違いなく彼らの作品でも一番でしょう。こういったプログロック作品は作り手側の押し付けのような音楽になることが往々にしてあります。複雑で高尚ながら聴き手に伝わらない。現に彼らの初期作にはそういった面も見受けられました。しかし今作はフレーズやメロディーにフック、引っかかるフレーズが格段に増えましたね。 “COMFORT ZONE” “IF WE MUST BE APART” といった10分前後の長尺曲では彼らの敬愛する KING CRIMSON やその他諸々の有名フレーズをあざといまでに巧みにオマージュしながらも(インタビューでも認めているように)彼ら特有の瑞々しいメロディーと生々しく時に攻撃的なギターやオルガンのリックで発展させ息つく暇を与えません。後者などボーカル入りの “RED” が現代の FORCUS に展開し DOORS と共演!!みたいなトチ狂った感じが素晴らしいですよ。 他の5分前後の曲達はプログロックというよりは最早ただロックと表記したいですね。コンパクトでバラエティーに富んでいてどれをシングルに切っても問題なさそう。例えば FOO FIGHTERS とか SOAD とか QOTSA と同列に語ってもおかしくないというか。DOORS の持っていたムーディーさやサイケな雰囲気と ZEPとか THE WHO 的王道ギターロックを現代的にオルタナ感をまぶして融合させたような。とにかく非常に充実しています。プログファンにこういった楽曲群がどう評価されるのかは判りませんがもっと広いフィールドで勝負できる可能性を感じました。

RATING: +4626-COMFORT ZONE    9/10     

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