タグ別アーカイブ: Grindcore

NEW DISC REVIEW + INTERVIEW 【SWARRRM : こわれはじめる – Beginning to break】


EXCLUSIVE: INTERVIEW WITH TSUKSA & KAPO FROM SWARRRM !!

a0572758944_10-3

After More Than 20 years Activity, Japanese Grindcore Titan Swarrrm Breaks The Genres And Hardcore Rules With Their Newest Record “Beginning to break” !!

DISC REVIEW “こわれはじめる – Beginning to break”

“Chaos & Grind” を御旗に掲げる気概と熱情のグラインドコア烈士 SWARRRM が、激しさに豊かな感情を宿す愛と破壊の狼煙 “こわれはじめる” をリリースします!!スタンダードなハードコア的ルールに別れを告げ、アレンジや表現の幅を止めどなく拡大した作品は、ジャンルの垣根を意に介さない強靭で普遍的な魅力に満ちています。
「ハードコアルール的なものにはもうあまり興味ありません。それよりも刺激を欲しています。」 とインタビューで KAPO 氏が語るように、”こわれはじめる” は怒りや絶望、憤りといったオールドスクールなハードコアに根差すネガティブなアティテュードや類型的なスタイルが文字通り壊れ始めるレコードだと言えるのかも知れません。
刺激という意味では、例えば CONVERGE が新作でその多様なサウンドデザインによって語らずしてハードコア本来の刺激を更新したように、混沌の先を見据え変化を渇望する SWARRRM が保守的な地下室から這い出し少なからず陽の光を欲することは必然にも思えます。
アルバムオープナー “ここは悩む場所じゃない” は変化の象徴。「前作 ”FLOWER” 収録の ”幸あれ” ”あがれ” といった曲に可能性を感じていたのは間違いない」 「より普遍的なロックテイストに辿り着くべくして辿り着いた」と KAPO 氏が語る通り、この楽曲が指し示すレコードのイメージはキャッチーで歌心を携えた前代未聞の歌謡グラインド。伝説 HELLCHILD 時代から、原川 司氏がこれほど “歌った” ことは勿論ないでしょう。
司氏が発する歌心、エモーションが、J-Pop ではなく70年代の歌謡曲を想起させる事実は重要です。ここに存在するのはロマンではなく浪漫、ラブではなく愛、儚さと寂寞そして感謝。
大人になれば世界のほとんどが綺麗事や純愛ではなく、どこか歪な愛や歪んだ感情で成り立っていることに気づきます。それでも今がある奇跡。モダンなポップスが纏う煌びやかな飾りを寄せ付けない、司氏の貫く “歌” は日本的な侘び寂びを孕んでどこまでも正直です。
そうした司氏の新境地とバンドのルーツが見事に融解した楽曲こそ “愛のうた” であり、”絆” であると感じます。「あなたの思うグラインドコアと、私たちのグラインドコアは違うという事でしょうか。」 と KAPO 氏が語るように、ブラストのアレンジメントにこそグラインドの美学を貫く SWARRRM。
美しさと儚さはメロディーに、混沌と破綻はブラストへと帰依し、そこから生まれるボーカルと演奏の鬩ぎ合い、美醜のコントラストは唯一無二の尊き激音を創出するのです。楽曲の前半と後半でガラリと情景が変化し衝撃をもたらす詩の魔法も見事。
そうして辿り着く “血が叫ぶ” は、実際ブラストが装飾程度にしか使用されない異端の極地。ファンキーなカッティングが映えるポップとも形容可能な楽曲にはノイズが大胆に散りばめられています。
インタビューにもあるように、勿論偶然で意図も離れていますが、とは言えエクストリーム最前線の ENDON, FULL OF HELL, THE BODY との偶発的シンクロニシティーはシーンの向かう先を朧気に映し出しているようにも思えますね。
そうしてアルバムは、幕開けと同様にアコースティックの静謐な音色でその幕を閉じるのです。
今回弊誌では、司氏と KAPO 氏にインタビューを行う事が出来ました。「激しい音楽に長く触れてこられた方にこそ聞いていただきたいです。何か感じていただけるのではと思います。」 変わらないことへの恐怖と、変わることへの恐怖。SWARRRM です。どうぞ!!

a0572758944_10-2

SWARRRM “こわれはじめる – Beginning to break” : 9.9/10

INTERVIEW WITH TSUKASA & KAPO

tsukasa

Q1: I read the Issues’s interview before. They said they loved SWARRRM so much. It means you seem to have big influences in not only Japan, but also abroad, right?

【TSUKSA】: Eleven years has passed since I joined in the band, I have not been worried much since I do not want a response there, but I’m happy if people think that our music ls good regardless the genres.

【KAPO】: I am interested in what international bands listen to the sound of SWARRRM now.

Q1: 海外のメタルコアバンド ISSUESのインタビューを読んでいて、「実は俺は、SWARRRM や SIGH、無我と言った日本のバンドが好きなんだ。」 という発言に目が止まりました。海外の、ジャンルも異なるバンドから言及されたという事実は、 SWARRRM の偉大な足跡を物語るような気がします。
20年以上 SWARRRM を続けて来られて、そういった手応えを感じる場面も増えていると思うのですが、いかがですか?

【TSUKSA】: 俺が入ってから11年が経ちます、手応えをそこに求めていないのであまり気になった事はありませんが、ジャンルの垣根を越えて良いと思ってもらえたら嬉しいです。

【KAPO】: 今のSWARRRMのサウンドを海外のバンドが聞いてどう思うのか興味はあります。

Q2: I feel your newest record “Beginning to break” seems to be the great mix between SWARRRM’s history and Catchy feeling. How have you been evolved since your previous release “Flower”?

【TSUKSA】: We’ve been changed…but we don’t think we have to evolve, you know. Finally, we made good songs. What else?

【KAPO】: Since I get bored easily, so I may have a habit of seeking change myself from the feeling that I do not want to do the same thing, but there are not any special changes that I made in the new record.
It is no doubt that I felt a possibility in the songs such as “Sachiare” and “Agare” of the previous work “FLOWER” recorded.
“FLOWER” was an extremely difficult delivery, but this time, things I wanted to do was clearer so everything went smoothly and I think that we could improve the level further.
I think that the factor of change is the rapid growth of Tsukasa’s vocal as well.

Q2: 最新作 “こわれはじめる” 拝聴させていただきました。今振り返ってみると、前作 “Flower” の “幸あれ” はある意味この作品の予告編のようにも思えます。非常に歌心、誤解を恐れずに言えばキャッチーさが SWARRRM の歴史と融解し昇華した作品のように感じられました。まず、前作からの進化、変化についてお話いただけますか?

【TSUKSA】: 常に変化して進化と言うか…そうならなければと思いながらやっていないので。結果、いい曲が出来たと。

【KAPO】: 飽き性なので同じ事をしたくないという気持ちから、自分自身変化を求める習慣はあるかもしれませんが、今作で特別に変更した点はないです。
おしゃるように前作 ”FLOWER” 収録の ”幸あれ” ”あがれ” といった曲に可能性を感じていたのは間違いないです。
”FLOWER” は超難産な作品でしたが、今回はやりたい事が割と明確だった為スムーズに進行しさらにレベルアップできたのではと思ってます。
変化の要因はやはり司君のヴォーカルの急激な成長だと思います。

Q3: So, Tsukasa, you definitely “Sing” in this album, right? Do you think you are influenced by some 70’s Japanese artists like Char, Takuro Yoskida?

【TSUKSA】: I’m really asked such questions this time. But…No. I never be like them, right?

Q3: それにしても、TSUKASA さんはこの作品ではもう完璧に “歌って” いますよね?”ここは悩む場所じゃない” は象徴的ですが、その “歌” の根幹にあるのは J-Pop と言うよりも、70年代の例えば吉田拓郎さんとかツイスト、甲斐バンド、Char, DOWN TOWN BOOGIE WOOGIE BAND のような男臭く、慕情を称えた歌謡曲だと感じました。
そういった “ルーツ” がこの作品で遂に表層化した部分もあるのでしょうか?

【TSUKSA】: 今回のアルバムは同じような質問をよくいただきますが…皆さん素晴らしいアーティストで、俺がそうなれるわけが無いじゃないですか、なので、無いですね(笑)。

Q4: In the other words, some saids Japanese bands should have their own tastes like “Wabisabi” in order to be succeed in the world. How about that?

【KAPO】: I don’t know…In our case there is no obligation to leave a result and no calculation, so I have never thought about it.
There is a different way of thinking between a person who Rocks in business with an amateur like us. Maybe, we might be doing it in a completely different way if we Rock at work.
There are also bands in Japan that have full elements of Japanese tastes.

Q4: では少し伺い方を変えますが、最近 People In The Box の波多野氏にインタビューを行う機会がありまして、「日本の音楽はもっとガラパゴス化を推し進めた方が面白いのかも知れない。」 といった趣旨の発言をされていたんですね。ニュアンス的には、海外の音に近づけるよりも結果として海外での成功に近づくと言いますか。
Kapo さんは外国人の反応が気になると仰いましたが、”こわれはじめる” には確かに日本固有の侘び寂びが存在すると感じます。ある程度、波多野氏のご意見に賛同する部分はありますか?

【KAPO】: どうでしょう。僕らの場合、計算もなければ結果を残す義務もないので考えたこともないですね。
ビジネスでロックされてる人と、僕らのようなアマチュアでは考え方違うでしょうし、僕らも仕事でロックしてたら全く違う方法でしてるかもしれませんね。
日本には和の要素を全面的に出してるバンドもいますしね。

Q5: But that Catchy tastes of “Beginning to Break” seems to not be Hardcore way. That’s why you do it, right?

【KAPO】: I think that SWARRRM before the previous work “FLOWER” was centered on standard hardcore expressions such as anger, despair and indignation.
In “FLOWER” I found the other direction, and I think that it will become the current work “Koware Hajimeru” that I advanced further.
Although the word “Beginning to Break” can also be caught in negative words, but I think that we can also take the opposite meaning of starting to break a negative attitude so far.
I am not very interested in things like hardcore rule now. I want stimulation more than that.
I think that I arrived at a Catchy rock taste because of the character as SWARRRM band and I think that we will be leaving from here either way.

Q5: 美しさと儚さ、混沌と破綻。歌心とキャッチーさが強調されたことで、歌と演奏の鬩ぎ合い、美醜のコントラストがより際立って感じられました。
ただ、その “普遍的” なロックテイストは、激音、ハードコアシーンにおいて避けられがちな手段、方向性だと思います。それ故に敢えてトライしたという部分もありますか?

【KAPO】: 前作 ”FLOWER” 以前の SWARRRM は、怒りや絶望や憤りといったスタンダードなハードコア的表現が中心だったと思います。
”FLOWER”でそれ以外の方向性を見つけ、さらに進めたのが今作”こわれはじめる”になると思います。
”こわれはじめる”という言葉はネガティブワードにも捉えることが出来ますが、今までのネガティブアティチュードがこわれれはじめるという逆の取り方もできると思います。
ハードコアルール的なものにはもうあまり興味ありません。それよりも刺激を欲しています。
SWARRRM のバンドとしての性格上普遍的なロックテイストにたどり着くべくしてたどり着いたとも思いますし、ここからもいずれ離れていくことになるのではと思います。

Q6: You said you are not interested in hardcore rule now. Actually, you are no longer punk rock agitator, but you tell some messages with only your exciting music like Converge, right?

【KAPO】: Regarding CONVERGE, I have only heard of “Jane Doe” and I have only seen one time when we played with them at the first Japan Tour, but I think they are heavy metal.
We often compared until now, so there seem to be common points as well as influences between Converge and us. But to be honest, I don’t have any influences from them as well as interest. I do not know what kind of sound they has since then.
However, we saw The Dillinger Escape Plan when we played with them at their first Jaran Tour, but I was really overwhelmed, and I thought their last album was wonderful.
Of course it is too different to have any influences though.

Q6: “ハードコアルール的なものにはもうあまり興味ありません。” というメッセージがある意味 SWARRRMのバンドとしての性格のように思えます。
実際、パンクの使い古されたスローガンを連呼するよりも、更新され続け刺激的な音楽のみでメッセージを発信する CONVERGEのようなやり方はとてもクールに思えます。KAPOさんの仰る”刺激”とシンクロする部分もありそうですね?

【KAPO】: CONVERGE については、”Jane Doe” しか聞いておらず彼らの初来日時に共演した一度きりしか見てませんが、僕の耳にはヘビーメタルに聞こえてしまいます。
よく今までも比較されたことあるので共通点もあるのでしょうが、影響も興味もないのが正直なところです。その後どんな音になったかも知らないんですよ。
ただ、THE DILLINGER ESCAPE PLAN は初来日時共演の際見たのですが、凄まじく圧倒されたし彼らのラストアルバムも素晴らしかったと思いました。
もちろん、違いすぎて影響はないですが。

a3774438523_16

Q7: Are you still “Grindcore” band now?

【TSUKSA】: Yes, off course. We are Grindcore.

【KAPO】: The keyword we use occasionally is “YOUR RULE IS NOT MY RULE.” It may mean that your grindcore and our grindcore are different.
It was DISCORDANCE AXIS who first made me interested in the grindcore, and I think that it is beginning to be interested in the possibility of arranging blasts rather than being attracted to the format of the grindcore.
Although there are songs that have only fragments of blast beats like “Crying of my blood”, that may be the way of SWARRRM’s blasting.
I think that we are grindcore so much that there is no room for doubt on my own

Q7: SWARRRM は前作の時点でも、”グラインドコア” バンドであることに拘っているように思えました。そしてその根幹がブラストビートであることにも。今作の “愛のうた” や “絆” は見事にバンドのアイデンティティーと新たな可能性が融合した楽曲ではないでしょうか。
ただ、この作品にはブラストがほとんど炸裂しない楽曲も存在します。それでも SWARRRM は “グラインドコア” バンドですか?

【TSUKSA】: グラインドコアです。

【KAPO】: 我々が時々使うキーワードに ”YOUR RULE IS NOT MY RULE.” というのがあります。あなたの思うグラインドコアと私たちのグラインドコアは違うという事でしょうか。
最初にグラインコアに興味を持ったのが DISCORDANCE AXIS でしたし、グラインドコアのフォーマットに惹かれたというよりブラストのアレンジの可能性に興味を持った事が始まりだと思います。
”血が叫ぶ”のように断片的にしかブラストが出てこない曲も存在しますが、それこそ SWARRRM しかしないブラストの活用法かもしれません。
自分では疑いの余地がないほどグラインドコアだと思ってます。

Q8: As you say, there are a few blast beats in “Crying of my blood”. But we can hear some noise elements in the song. Have you influenced by new noise-metal artists like Endon, Full of Hell, or The Body?

【KAPO】: I like ENDON, but I do not think there are any influences from them. Instead of using noise as a structure of songs like them, I just put them in order to pollute the songs.
Mainly we made noise by MOOGERFOOGER ring modulator, “Nise Kyuuseisyudomo” released in 2003, we also puts noise with the same equipment and it has been one of our arrangements used for over 15 years.
SWARRRM never be noise artists or appeals noise elements. We are rather steering in the totally opposite direction.

Q8: 仰るように、”血が叫ぶ” ではブラストが断片的にしか使用されていませんね。ノイズが大胆にフィーチャーされ、ファンキーなカッティングが映えるポップとも表現可能なデザインは確かに異質です。この楽曲のインスピレーションの源はどういったものでしたか?
また、ノイズと言えば ENDON が昨年リリースした “Through the Mirror” は日本のみならず海外からも高い評価を得たアルバムでした。勿論、CODE ORANGE や FULL OF HELL, THE BODY などノイズを取り入れたバンドが世界的に注目を集めて来ていることは間違いありません。彼らの動向に触発された部分はあるのでしょうか?

【KAPO】: ENDONの事は好きですが、彼らからの影響はないと思います。彼らのように曲の構造物としてノイズを使うのではなく、ただただ曲を汚す為に入れてます。
主に MOOGERFOOGER のリングモジュレータでノイズ作ってますが、2003年発表の”偽救世主共”でも同じ機材でノイズを入れており15年以上に渡り使っているアレンジの一つです。
SWARRRM がノイズを全面に出したり、ノイズ要素をアピールしたりすることはないです。どちらかというと真逆の方向に舵を切ってます。

Q9: Anyway, is there any lyrical themes in this record?

【TSUKSA】: It’s not only my thing but for everyone. There are bad and good things. It is a miraculous present now. I think the interpretation is owe to who listens to it.

Q9: “こわれはじめる” は歌詞の面でも高みに到達したように感じます。”愛” について歌った楽曲が多いようにも思えますが、それはどこか歪で儚い愛の様々な形です。日本語詞と、その世界観について特に拘っていることを話していただけますか?

【TSUKSA】: それは拘りじゃなくて、きっと誰しも打ち当たる。俺も変わらない。嫌な事も良い事もある。あたりまえにある奇跡的な今。感じ方は聴いてくれた人の解釈でいいと思います。

a1775572336_10

FIVE ALBUMS THAT CHANGED KAPO’S LIFE

RCサクセション “EPLP”

eplp

THE MODS “FIGHT OR FLIGHT”

01_fightorflight

NEW MODEL ARMY “NO REST FOR THE WICKED”

R-420397-1405531291-3240.jpeg

V.A. “GREAT PUNK HITS”

R-2820962-1302537386.jpeg

MOTORPSYCHO “BLISSARD”

R-506523-1124994648.jpg

人生を変えたとなると10代になると思います。一番好きなアルバムは20代になってからですが MOTORPSYCHO “BLISSARD” です。

MESSAGE FOR THE READERS

0012195144_100

MMM :Finally, our webzine is also read by the listeners of Post-rock, Prog-rock, and Modern metal. Could you give them some message please?

【TSUKASA】: There are various genres too much, I can not remember any more, haha. But no matter what our music is, I am happy if it becomes a good stimulus for you!

【KAPO】: I think that these genres are music that actively challenges arranging beyond genre.
SWARRRM has roots in the grind core but also we are aggressive in expanding the range of arrangement, and has been active for over 20 years in the Galapagos-like growth process.
I think that the new work “Beginning to break” is not only fierce but also hot and emotional album.
I would like you to listen to it who have touched heavy music for a long time. I think that you can feel something.

MMM : 最後に、弊誌はプログロック、ポストロック、モダンメタルのリスナーが大半なウェブジンなのですが、そういった読者の皆様にメッセージをお願い致します。

【TSUKSA】: 色々なジャンルがあり過ぎて、もはや覚えきれませんが(笑)構えず、拘らず、良い刺激になれたら嬉しいです。

【KAPO】: 上記ジャンルは積極的にジャンルを超えたアレンジに挑戦していく音楽だと思います。
SWARRRMもグラインドコアにルーツを持っていますが、アレンジの幅を広げることに積極的であり、ガラパゴス的な成長過程で20年以上に渡り活動しています。
新作”こわれはじめる”は激しいだけではなく、熱く感情豊かなアルバムに仕上がっていると思います。
激しい音楽に長く触れてこられた方にこそ聞いていただきたいです。何か感じていただけるのではと思います。

SWARRRM Facebook Page
LongLegsLongArms Records Twitter
LongLegsLongArms Records Bandcamp
LongLegsLongArms Records Official Site

mmmB5dvKwaCcAEznJZ

PLZ FOLLOW US ON FACEBOOK !!

NEW DISC REVIEW + INTERVIEW 【FULL OF HELL : TRUMPETING ECSTASY】JAPAN TOUR SPECIAL !!


EXCLUSIVE: INTERVIEW WITH SPENCER & DYLAN OF FULL OF HELL !!

Full-of-Hell-2017

Maryland / Pennsylvania Quartet, Full OF Hell Has Just Released The Newest Album “Trumpeting Ecstasy”!! Diverse, But More Into Extreme Metal Realms!

DISC REVIEW “TRUMPETING ECSTASY”

メリーランド、ペンシルベニアのカルテット、破壊者 FULL OF HELL がフルアルバムとしては2013年の “Rudiments of Mutilation” 以来となる新作 “Trumpeting Ecstasy” をリリースしました!!日本が誇るノイズゴッド MERZBOW, アヴァンギャルドノイズデュオ THE BODY とのコラボレート、さらには NAILS, PSYWARFARE とのスプリットを血肉としてリリースした作品は、要となる自身のルーツを軸としつつ、同時にエクストリームミュージックの領域を一際押し広げる重要なレコードとなりました。
CODE ORANGE, 日本の ENDON と並んで FULL OF HELL はハードコアとノイズ要素を融合させるアプローチの先端に立つアーティスト。もはやハードコアの大家となった感のある CONVERGE の Kurt Ballou が斬新なその三者全ての新作を手がけることとなったのも偶然ではないでしょう。
実験的な作風にシフトするかとも思われた “Trumpeting Ecstasy” は、意外にもストレートな楽曲が軸となり押し寄せる暗く激しい11曲23分となりました。インタビューにもあるように、サウンド、リフワークなど、確かにバンドはよりメタルの領域に接近したようにも思えますし、楽曲が”密着”していると語るのも頷けます。
しかし、勿論彼らの野心が一所に留まるはずもなく、レコードは同時にパワーバイオレンス、ノイズ、スラッジ、インダストリアルといった多様なアイデアを見事に昇華しコンテンポラリーなブルータリティーを散りばめたハイブリッドなエクストリームミュージックとして仕上がったのです。
“木々も鳥たちも悲しみに満ちている。彼らは歌っているんじゃない。ただ悲鳴をあげているんだ。” ニュージャーマンシネマの巨匠 Werner Herzog の言葉で幕を開けるアルバムオープナー “Deluminate” は文字通り世界の悲惨さ、絶望感の象徴です。不協和音をスクラッチする悪夢のデスメタルライクなリフワークと、疾走する巧みで手数の多い狂気のドラミングは無慈悲にもリスナーに地獄絵図を投下して行きます。”人間は地球の顔に出来た膿だ” と喉が張り裂けるほどシャウトする Dylan の苦痛を伴う憤怒は即ちハードコアのリアルで、聴く者に畏敬の念さえ感じさせますね。
禍々しい何かを引き摺るようにスローダウンする、スラッジーな “Gnawed Flesh” はまさに FULL OF HELL の真骨頂。脱退したベーシスト Brandon Brown のデモニックなガテラルは、Dylan の鋭いスクリームと凶悪なインタープレイを繰り広げバンドの顔となっていましたが、新たに加わった Sam DiGristine もしっかりとその伝統を引き継ぎ、自身のハラワタに宿した魑魅魍魎を地の底でスラッジパートに全てぶつけています。
さらに “Crawling Back to God” には ex-ISIS の Aaron Turner が、”At the Cauldron’s Bottom” には CONVERGE の Nate Newton がそれぞれボーカルでゲスト参加し、様々な声を得た作品は実に多様な色を加えているのです。
GRIMES のレーベルに所属するカナダのアーティスト Nicole Dollanganger の声を得たタイトルトラック “Trumpeting Ecstasy” はバンドが経てきたコラボレートの旅が結実した成果だと言えるでしょう。THE BODY の Lee Buford が生み出すビートと Nicole の天上の歌声は、不穏なノイズを宿した惨忍なバンドの暴虐と溶け合うこともなく、奇妙な二分法のまま冷やかなまでに無機質に進行して行きます。
インタビューで Dylan は、”Trumpeting Ecstacy” というタイトルが「他人の不幸は蜜の味」といった意味を持つと語ってくれましたが、この純美と非業、”喜び”と”悲しみ”の奇妙な共存はそのまま彼の語る人間の心の最も醜く陰湿な場所を映し出しているように感じました。
今回弊誌では、フロントマン Dylan とギタリスト Spencer にインタビューを行うことが出来ました!8月には THE BODY, FRIENDSHIP と回る日本ツアーも決定しています。どうぞ!!

16938515_1433301400027093_5552512882354525535_n-2

FULL OF HELL “TRUMPETING ECSTASY” : 9.8/10

続きを読む NEW DISC REVIEW + INTERVIEW 【FULL OF HELL : TRUMPETING ECSTASY】JAPAN TOUR SPECIAL !!