NEW DISC REVIEW + INTERVIEW 【DERAPS : VIVA ROCK N’ ROLL】


EXCLUSIVE: INTERVIEW WITH JACOB DERAPS OF DERAPS !!

“Van Halen Is a Huge Part Of My Life, What I’ve Become And What I’m Doing Today. I’m Glad I Got To See Them Live In 2012 For My 16th Birthday With My Dad.”

DISC REVIEW “VIVA ROCK N’ ROLL”

「VAN HALEN 78-84年は、史上最高のロックンロール・バンドだと思う。それがすべてだよ。彼らは他のどのバンドよりもロックの本質を体現し、表現していた。 そして、ロックにとって何一つ欠けるところのないトータル・パッケージだったね。曲作りであれ、技術力であれ、サウンドであれ、カリスマ性であれ、彼らはすべてを持っていたんだ」
Eddie Van Halen の死は、あまりにも衝撃的で、悲しく、そしてロックやメタル、ギターにとって致命傷にも思える大打撃でした。なぜなら、VAN HALEN と Eddie はすべての始まりであり、そして理想型だったから。誰もが口ずさめるメロディ、ひねりの効いたフックのある楽曲、ゴージャスなアピアランスとステージング、そして革命的なテクニック。そんな奇跡と魔法のトータル・パッケージが、Eddie の笑顔と共に失われてしまった…多くの人がそう感じて、巨大な喪失感に襲われたのです。
しかし、Eddie は “情熱” という素晴らしい遺産を残してくれていました。例えば、Nuno Bettencourt は、Eddie の死で次のギターヒーローの盟主へと着任する腹をくくり、実際 Eddie のギターや音楽への情熱を受け継ぐ傑作でロックの灯火をつなぎました。息子である Wolfgang Van Halen や Eddie を崇拝する Jeff Waters (AMERIKAN KAOS が素晴らしい!) もその灯火を明々と燃やします。そして今、Eddie の情熱を胸いっぱいに吸い込んだ若武者が、世界にロックの復権を叫びます。DERAPS の登場はギターとロックの世界にとって、まさに事件です。
「70年代や80年代のようなギターがベースとなったロックを作るバンドがもっと増えてくれると嬉しい。 最近のほとんどのロックバンドのように、パワーコードとドラムのサンプリングだけでなく、興味深いリックやソロ、ユニークな生のトーンのあるリフ重視の音楽がね」
ロックとメタル、そしてギター世界は多様化の道を歩み、プログレッシブだったり、革新的だったり、エクレクティックだったり、電子音を基盤としたり、伝統音楽に根差したり…枝葉のように別れた家系図のその先で様々に情熱を傾ける人たちがいます。
しかし、原点であるフラッシーなソロや脳髄を叩き割るようなリフ、そしてアリーナを釘付けにするような華麗なパフォーマンスに耳馴染みの良いメロディ。そんな、Eddie が情熱を注いだハードロックの王道を追求する若者は決して多くはありませんでした。だからこそ、まだ20代にして “本物” の風格を備えた DERAPS と今回のインタビューイ、新たなるギターヒーロー Jacob Deraps の登場はあまりにも尊いのです。
「100%、David Lee Roth だ! 彼は歌えないなんてよく言われているけど、それは単純に真実じゃない。78年から81年にかけてのツアーで彼は、ライヴで狂気の叫びを上げ、ステージと観客を圧倒していた。 彼が優れていたのは声域の広さではなく、さまざまなトーン、色彩、ユニークな音を出していたことだ。 彼自体がキャラクターであり、完全に際立っていて、Eddie のギター・サウンドと同じくらい認知されていたよね」
VAN HALEN の申し子と謳われる DERAPS の実力は圧倒的です。”Last Fall” を聴けば、いかに彼らが あの “伝説の爆撃機” に薫陶を受けているのか伝わるはずです。重要なのは、彼らが David Lee Roth 時代の “生の” エネルギー、アクロバティックな咆哮、ハイエナジーなロックの源衝動を大切にしていること。まるでここから再び “炎の導火線” に火がつくような情熱の再発明はあまりにも肉感的。Jacob のギターには Eddie の魂が乗り移り、あの独特のタイム感と魔法が時代の “戒厳令” を突破して蘇ります。
とはいえ、DERAPS は決してコピーキャットではありません。Jacob のギターからはあの Yngwie Malmsteen や Slash, Randy Rhoads の足跡も感じさせますし、何より同じカナダのトリオ (DERAPS は今はベーシストが脱退して二人組ではありますが)、TRIUMPH のさりげない小曲や清爽なるメロディ、さらには RUSH のプログレッシブさえ彼らは飲み込んで、”Viva Rock N’ Roll” という決定的なロック讃歌を2025年に叩きつけたのです。
今回弊誌では Jacob Deraps にインタビューを行うことができました。「Eddie の死を聞いたとき、僕は完全に打ちのめされたよ。突然、大好きなバンドと音楽が正式に過去のものになってしまったような、不思議で悲しい気分だった。VAN HALEN は僕の人生、今の僕、そして今やっている音楽の大部分を占めている。僕は2012年、16歳の誕生日に父と一緒に彼らのライブを見ることができて本当によかったと思っているよ」 もしかすると、一周回ってこれが “新しい” となるやもしれませんね。どうぞ!!

DERAPS “VIVA ROCK N’ ROLL” : 10/10

INTERVIEW WITH JACOB DERAPS

Q1: Who doesn’t think of Van Halen when they hear your guitar and your music? Actually, what does Eddie Van Halen and his band mean to you?

【JACOB】: I think Van Halen 78-84 is the greatest rock and roll band of all time, period. They meant and represented the essence of rock n’ roll better than any other band. It was a total package that didn’t lack anything, wether it was songwriting, technical abilities, sound, charisma, these guys had it all.

Q1: あなたのギターと音楽を聞いて、VAN HALEN を思い浮かべない人はいないでしょう。実際、Eddie Van Halen と彼のバンドはあなたにとってどんな存在ですか?

【JACOB】: VAN HALEN 78-84年は、史上最高のロックンロール・バンドだと思う。それがすべてだよ。彼らは他のどのバンドよりもロックの本質を体現し、表現していた。 そして、ロックにとって何一つ欠けるところのないトータル・パッケージだったね。
曲作りであれ、技術力であれ、サウンドであれ、カリスマ性であれ、彼らはすべてを持っていたんだ。

Q2: It has been almost five years since Eddie Van Halen’s death. How did you frankly feel when you heard of his death? What have you inherited from him?

【JACOB】: I was devastated when I heard about it. It felt strange that all of a sudden my favourite band & music had officially became a thing of the past, if that makes sense.
Van Halen is a huge part of my life, what I’ve become and what I’m doing today. I’m glad I got to see them live in 2012 for my 16th birthday with my dad.

Q2: Eddie が亡くなって、もう5年の月日が経とうとしています…

【JACOB】: 彼の死を聞いたとき、僕は完全に打ちのめされたよ。突然、大好きなバンドと音楽が正式に過去のものになってしまったような、不思議で悲しい気分だった。
VAN HALEN は僕の人生、今の僕、そして今やっている音楽の大部分を占めている。僕は2012年、16歳の誕生日に父と一緒に彼らのライブを見ることができて本当によかったと思っているよ。

Q3: Incidentally, there has long been a heated debate in Van Halen about whether it was the David Lee Roth era or the Van Hager era. I have a feeling you are the former, how about that?

【JACOB】: David Lee Roth, 100%. People say he could never sing but that’s simply not true, he was absolutely killer live on the 78 to 81 tours, doing insane screams and absolutely commanding the stage and the crowd. It’s not his vocal range that made him so good, it was the different tones, colours, and unique sounds he was making. He was a character, he stood out completely and was as recognizable as Eddie’s guitar sound.

Q3: ちなみに、VAN HALEN といえば長い間、DLR 時代か Van Hager 時代かで熱い議論が交わされてきました。あなたは前者のようですね?

【JACOB】: 100%、David Lee Roth だ! 彼は歌えないなんてよく言われているけど、それは単純に真実じゃない。78年から81年にかけてのツアーで彼は、ライヴで狂気の叫びを上げ、ステージと観客を圧倒していた。 彼が優れていたのは声域の広さではなく、さまざまなトーン、色彩、ユニークな音を出していたことだ。 彼自体がキャラクターであり、完全に際立っていて、Eddie のギター・サウンドと同じくらい認知されていたよね 。

Q4: Still, it comes as a great surprise to me that you are still so young and obsessed with the sounds of the Sunset Strip in the late 70’s and early 80’s in LA! How do you know that era and why are you drawn to that scene and its music?

【JACOB】: I grew up listening to music of the 70’s and 80’s, that’s what my parents were listening to, it was always playing in the car or in the house. Stuff like Toto, Michael Jackson, Supertramp, Ozzy Osbourne, Metallica, and so many others….

Q4: それにしても、あなたがまだ若いのに、70年代後半から80年代前半のLAのサンセット・ストリップ・サウンドに夢中になっているというのは、大きな驚きです! その時代をどのように知り、なぜそのシーンと音楽に惹かれたのですか?

【JACOB】: 僕は70年代と80年代の音楽を聴いて育ったからね。それは両親が聴いていた音楽で、いつも車や家の中で流れていた。 TOTO、マイケル・ジャクソン、SUPERTRAMP, Ozzy Osbourne, METALLICA みたいな音楽だよ。

Q5: The great thing about your guitar is that it pays homage to Eddie’s dynamism, quirks, and sense of time, but also carries on his creativity! More to the point, the drums on “Last Fall” recall Alex Van Halen’s sound, the chorus is Michael Anthony’s voice, and the music reminds me of “Dance the Night Away,” but it’s still a greatreflection of your personalities, not a copy! In fact, what do you think about their being called copies, and the line between copy and original?

【JACOB】: Thank you for the compliments! We create music that feels good for us and that we enjoy playing and listening to, no matter how it sounds or what genre it is. There are songs that sound more like Van Halen, because we love that style and sound, like Animal Eyes… Then, there are songs that have absolutely nothing to do with Van Halen, such as Blindside, Born to Die, Setting Sun, etc… I never know what I’m gonna come up with when I pick up the guitar and start playing, it depends on my current mood and inspiration.

Q5: あなたのギターの素晴らしいところは、Eddie のダイナミズム、クセ、タイム感に敬意を表しつつ、彼の根源である創造性を受け継いでいるところです! もっと言えば、”Last Fall” のドラムは Alex Van Halen のサウンドを思い起こさせ、コーラスは Michael Anthony の声であり、音楽は “Dance the Night Away” を思い起こさせますが、それでもコピーではなく、あなた方の個性を見事に反映していますよね! 実際、コピーと呼ばれることについて、またコピーとオリジナルの境界線についてはどう思っていますか?

【JACOB】: 素敵な言葉をありがとう! 僕たちは、それがどんなサウンドであろうと、どんなジャンルであろうと、自分たちにとって心地よく、演奏したり聴いたりするのが楽しいと感じる音楽を作っている。VAN HALEN のスタイルやサウンドが大好きだから、”Animal Eyes” のように VAN HALEN のように聴こえる曲もあれば、”Blindside”, “Born to Die, “Setting Sun” のように VAN HALEN とはまったく関係のない曲もある。ギターを手にして弾き始めると、何を思いつくかわからないんだ。その時の気分やインスピレーションによるね。

Q6: On the other hand, since you are a former trio, I can hear the TRIUMPH-like melodies of your fellow Canadians and the complexity of RUSH in songs like “Born to Die”. Are their influences in fact part of your DNA?

【JACOB】: I love Triumph and Rush but they’re not necessarily a huge influence on my music, it’s possible that there are similarities here and there though!.

Q6: 一方で、DERAPS は元トリオということもあり、”Born to Die” のような曲には、同じカナダ人でトリオの TRIUMPH のようなメロディーや RUSH の複雑さが感じられます。 実際、彼らの影響はあなたのDNAの一部なのでしょうか?

【JACOB】: TRIUMPH や RUSH は大好きだけど、必ずしも僕の音楽に大きな影響を与えているわけじゃないと思う。でも、あちこちに共通点がある可能性はあるね!

Q7: In fact, there are very few young people who play the kind of loud, technical, arena-ready, catchy metal and rock music that you do nowadays. Did you choose the title “Viva Rock N’ Roll” in the hope of reviving such music?

【JACOB】: The album was named after the song. The lyrics and title represented us very well and provided a strong message that could be used for an artwork concept, which turned out fantastic!

Q7: 実際、今、あなたのように、ラウドでテクニカルでアリーナでも通用するキャッチーなメタルやロックを演奏する若者はほとんどいません。”Viva Rock N’ Roll” というタイトルは、そのような音楽を復活させたいという願いからつけたのですか?

【JACOB】: このアルバムのタイトルは同じ名前の楽曲にちなんでつけられたんだ。なぜなら、この歌詞とタイトルは僕たちをよく表していて、アートワークのコンセプトにもある強いメッセージを提供してくれているからね!

Q8: More to the point, there are not a few new generation of guitar magicians like Tosin Abasi and Polyphia, for example, but there are really few guitar heroes like you who attract people with their passion for metal and rock. In these dark times of war, division, oppression, discrimination, and loneliness, we need guitar heroes like you, would you agree?

【JACOB】: Yes, it would be great to see more bands create guitar based rock like in the 70’s and 80’s. Riff oriented music, with interesting licks, solos and unique raw tones, not just power chords and slammed drum samples, like most Rock bands these days.

Q8: もっと言えば、例えば Tosin Abasi や POLYPHIA のような新世代のギター・マジシャンは少なくありませんが、メタルやロックへの情熱で人々を魅了するあなたのようなギター・ヒーローは本当に少ないですよね。 戦争、分裂、抑圧、差別、孤独といった暗い時代だからこそ、あなたのような輝くギター・ヒーローが必要だと感じますよ。

【JACOB】: そうだね、70年代や80年代のようなギターがベースとなったロックを作るバンドがもっと増えてくれると嬉しい。 最近のほとんどのロックバンドのように、パワーコードとドラムのサンプリングだけでなく、興味深いリックやソロ、ユニークな生のトーンのあるリフ重視の音楽がね。

FIVE ALBUMS THAT CHANGED JACOB’S LIFE!!

Van Halen “Van Halen I”

Yngwie Malmsteen “Rising Force”

Ozzy Osbourne “Blizzard of Ozz”

Metallica “Ride the Lightning”

Guns N’ Roses “Appetite for Destruction”

MESSAGE FOR JAPAN

I’m not very familiar with Japanese culture but it seems very interesting and intriguing, and I’d love to dig deeper into it. We would love to tour Japan in the near future, it would be a fantastic experience and a great way to discover more about your culture. Thank you for the interview and to all the fans for supporting us, we appreciate it!

日本の文化にはあまり詳しくないけれど、とても興味深く、興味をそそられるようで、もっと深く掘り下げてみたいと思っているよ。 近い将来、日本ツアーをしたいね。素晴らしい経験になるし、日本文化についてもっと知るいい機会になると思うな。 インタビュー、そして応援してくれるファンのみんな、ありがとう!

JACOB DERAPS

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