COVER STORY + INTERVIEW 【MORBID SAINT : SPECTRUM OF DEATH】JAPAN TOUR 25′


EXCLUSIVE: INTERVIEW WITH JIM FERGADES OF MORBID SAINT !!

“We Are Humbled By The Fact That a Little Album We Wrote So Long Ago Has Been Embraced By So Many From So Far. We Thank You And Look Forward To Seeing You All!”

DISC REVIEW “SPECTRUM OF DEATH”

「自分たちや他のバンドが成功したかしなかったかについて、失望したりうらやんだりすることはなかったよ。僕たちはただ自分たちのやりたいことをやり、バンドが終わったら終わったものは仕方がないって感じだった。バンドを始めたときはとても若かったし、年齢を重ねるにつれて私生活も変わっていった。家族を養うためにお金を稼ぐことが、音楽を作ることよりも重要になる時が来るんだよな」
人はいつまで夢を追えるのでしょうか?人生とは無情なもので、夢を叶えられる人はごく僅かです。私たちは必ず歳を重ね、人生のステージが進むと共に夢と同じくらい大切なものもまた増えていきます。誰もが一度は、”諦める” という選択肢や決断と向かい合う時がきます。とはいえ、人生は一度きり。せっかく大きな夢を持ったなら、それを実現したいと願うのもまた人の性でしょう。
ウィスコンシン州シボイガンで青春時代を過ごした MORBID SAINT もまた、夢と生活を秤にかけ、一度は “諦める” という選択肢を選んだバンドでした。80年代後半から90年代前半にかけて、ヘヴィ・メタルの世界には “アルバム一枚だけ” をリリースしてフェイド・アウトするバンドが実に多く存在したのです。メタルの日差しが翳る中で、自然と淘汰されていくのもまた運命。むしろ、アルバムを一枚だけでもリリースできて、歴史に名を刻めた幸運を噛み締めるべきなのかもしれませんね。とはいえ、MORBID SAINT のように長い月日を経て復活する稀有な例もあります。
「2010年ごろから、オンライン上で “Spectrum of Death” がかなりの支持を集めていることがわかり始めたと思う。そしてそれは、僕らにとって本当に驚きだったんだ!このアルバムは、最初にリリースしたときはあまりうまくいかなかったんだけど、今のように成長した姿を見るのはとてもエキサイティングなことなんだ」
MORBID SAINT の数奇な運命が動き始めたのは、SNS が普及し日常となった2010年頃でした。大手メディアの注目など集めたこともなかった “死んだ” バンドの話題がポロポロとメタル・コミュニティの中で語られるようになったのです。SNS の使用には一長一短がありますが、光の当たらない才能を発掘できるのは確実にこの場所の強み。
そして実際、アグレッション、スピード、テクニックを兼ね備え、スラッシュとデスメタルの架け橋と謳われる MORBID SAINT の才能は SNS の “共感” によって日の目を見ることとなったのです。そうして彼らは復活を決めました。SNS によってつながった、メタル・コミュニティの共感力によって。
「初の来日公演にとても興奮しているよ!ようやく東アジアのファンのために演奏し、会えることができて光栄だね。 東アジアのファンのために、”Spectrum of death” の完全再現と “Destruction System”, “Swallowed by Hell” からの曲を演奏することを楽しみにしているよ。 ずいぶん前に作った小さなアルバムが、遠く日本のこんなに多くの人に受け入れられているという事実に、僕たちは身が引き締まる思いだよ」
そうして、ウィスコンシンの小さなバンドが生み出した小さなアルバムは、いつしか多くの場所、多くの人のかけがえのない大きな宝物となり、ずいぶんと遠回りになりましたが MORBID SAINT は夢を叶えました。”諦めなければ夢は叶う” などとよく言われますが、人生はきっともっと複雑で無慈悲。しかし、一度は諦めたとしても全力を注いだ何かがあれば、きっといつかはこうした幸運が舞い込むものなのかもしれませんね。
今回弊誌では、ギタリスト Jim Fergades にインタビューを行うことができました。「DEATH とは確か3公演しか一緒にやらなかったけど、一緒にやったときに Chuck と一緒に過ごすチャンスはあった。彼はとても実直で、純粋にいい人だった。 彼とバックステージで音楽の話ができたことを光栄に思うよ」 どうぞ!!

INTERVIEW WITH JIM FERGADES

Q1: In the 80’s many metal bands appeared and disappeared, even Morbid Saint faded out once after one album, despite your great music. Back then, did you curse your fate and envy the bands that were lucky enough to make it?

【JIM】: We were never disappointed or envious about how things turned out for us or other bands, we just did our own thing and when it was over it was over. We were very young when we started the band and our personal lives changed the older we got. There comes a time when making money to support your family is more important than making music.

Q1: 80年代、多くのメタル・バンドが現れては消え、素晴らしき MORBID SAINT でさえ、1枚のアルバムでフェードアウトしてしまいました。当時、あなたは幸運にも成功したバンドを羨んだり、その運命を呪ったりしましたか?

【JIM】: 自分たちや他のバンドが成功したかしなかったかについて、失望したりうらやんだりすることはなかったよ。僕たちはただ自分たちのやりたいことをやり、バンドが終わったら終わったものは仕方がないって感じだった。バンドを始めたときはとても若かったし、年齢を重ねるにつれて私生活も変わっていった。家族を養うためにお金を稼ぐことが、音楽を作ることよりも重要になる時が来るんだよな。

Q2: However, as time went by, your reputation grew, even though the band was inactive, and finally you were considered a cult hero. How did you see such a situation?

【JIM】: I think somewhere around 2010 we started to see that It was gaining quite a following on line which was actually very surprising to us. The album didn’t do well when we first released it but it is very exciting to see how it has grown into what it is today.

Q2: しかし、バンドが活動していないにもかかわらず、時が経つにつれて MORBID SAINT の評判は高まり、ついにはカルト・ヒーローとまでみなされるようになりました。そんな状況をあなたはどう見ていましたか?

【JIM】: 2010年ごろから、オンライン上で “Spectrum of Death” がかなりの支持を集めていることがわかり始めたと思う。そしてそれは、僕らにとって本当に驚きだったんだ!このアルバムは、最初にリリースしたときはあまりうまくいかなかったんだけど、今のように成長した姿を見るのはとてもエキサイティングなことなんだ。

Q3: In fact, “Spectrum of Death” is really great, timeless record! Nowadays it is called a bridge between thrash and death metal, How do you feel about that?

【JIM】: We can see the relation between death and thrash now, but at the time it was just how we played and wrote songs. We didn’t really think we were doing anything different or innovative at the time.

Q3: 実際、”Spectrum of Death” は時代を超越したレコードですよ! 今ではスラッシュとデスメタルの架け橋と呼ばれていたりもしますね?

【JIM】: 今でこそデスメタルとスラッシュの架け橋と呼ばれるのはわかるけど、当時はただ自分たちがやりたいことを演奏し、やりたい曲を書いていただけだったんだ。当時は、自分たちが何か普通と違うことや革新的なことをやっているとは思っていなかったんだよ。

Q4: That album was all tremendous in terms of speed, technique, and aggression, how did you think about the balance between the three?

【JIM】: We never try to write a certain way, we just write how we play. Songs pretty much have to flow and come together naturally for us. If we have to fight to make a song work, something’s not right and we usually start over from scratch.

Q4: あのアルバムは、スピード、テクニック、攻撃性…どれをとっても凄まじいものでしたが、その3つのバランスはどのようにとっていましたか?

【JIM】: 僕たちは決してバランスを考えて、決まった書き方をしようとしないんだ。楽曲は自然に生まれてくるものなんだ。もし曲をうまく作るために戦わなければならないなら、それは何かが間違っているということで、結局たいていゼロからやり直すことになるよ。

Q5: At the time, you also had a relationship with Death, right? What were Chuck Schuldiner and Death to you?

【JIM】: There is a big misconception online that we toured with Death, we never did. Our manager at the time Eric Greif, was also Death’s manager. Whenever Death played in the area Eric would get us on the bill. We only played 3 shows with Death I believe but we did have the chance to spend some time with Chuck when we did play with them. Chuck was A very down to earth,genuinely nice person. We are honored that we had the privilege of spending some time talking music backstage with him.

Q5: 当時、DEATH とも深い関係があったと聞きました。あなたにとって、Chuck Schuldiner と DEATH はどんな存在でしたか?

【JIM】: ネット上では、僕たちが DEATH と一緒にツアーをしたという大きな誤解があるようだけど、彼らとツアーをしたことはないんだ。当時のマネージャーの Eric Greif は DEATH のマネージャーでもあった。だから DEATH が僕らの地域で演奏するときはいつも、Eric が僕たちを出演させてくれたわけなんだ。DEATH とは確か3公演しか一緒にやらなかったけど、一緒にやったときに Chuck と一緒に過ごすチャンスはあった。彼はとても実直で、純粋にいい人だった。 彼とバックステージで音楽の話ができたことを光栄に思うよ。

Q6: What does the artwork for “Spectrum of Death,” which has now become your icon, represent?

【JIM】: When we were going to release SOD as an album, Eric had an artist do a few different pieces based on the title of the album. We looked at what he came up with and choose the one we felt best represented to album as a whole. We actually hated the cover because of the likeness to “Eddie” from Maiden but we were out of time and had to choose one. Since then, we have embraced the cover and feel the artwork really represents the music on the album very well.

Q6: 今やあなたたちのアイコンともなったあの有名なアートワークは何を表していたんですか?

【JIM】: “Spectrum of Death” をアルバムとしてリリースすることになったとき、Eric はアルバムのタイトルにちなんだいくつかの作品をアーティストに作らせたんだ。そして僕たちは彼の作品を見て、アルバム全体を最もよく表現していると感じたものを選んだんだよ。僕たちは、IRON MAIDEN の “エディ” に似ているという理由で、実はこのジャケットを嫌っていたんだけど、時間がなくて、選ばざるを得なかったんだ。 でもそれ以来、僕たちはこのジャケットを受け入れ、このアートワークがアルバムの音楽をよく表していると感じるようになったね。

Q7: By the way, what do you think about the fact that the originals of “Spectrum of Death” are very expensive?

【JIM】: I think it’s crazy how much some of the original copies go for today. I get the appeal for collectors, but for the average person it’s insane.

Q7: ところで、”Spectrum of Death” のオリジナル盤が非常に高額となっていることについては、どう思っていますか?

【JIM】: 今日、オリジナル盤の一部が高値で取引されているのはクレイジーだと思う。 コレクターにとっては魅力的なのは分かるけど、一般人にとっては正気の沙汰ではないよねぇ。

Q8: Last year’s “Swallowed By Hell” was another great album, very typical of you, and you must have made the right decision to come back in 2010. Why did you decide to revive Morbid Saint at that time?

【JIM】: Jay Visser reformed the band in 2010 with different musicians. There was interest in the band to perform live and Jay had the time and ambition to revive the band for some live shows and possible a new album. He did have Pat Lind our original singer for a while and then when Pat left the band replaced him with a new singer. Jay kept the band going With various musicians up until 2020. Right around 2021 he contacted myself and Pat to see if we were able to join the band for a new album. Pat had relocated back to Sheboygan and was ready to join and I finally had the time to rejoin the band at that time also. We were joined by long time Morbid bass player Bob Zabel and drummer DJ Bagemehl. We practiced together for about 8 months before we started writing songs for the new album.

Q8: 昨年の “Swallowed By Hell” も MORBID SAINT らしい素晴らしいアルバムで、バンドを復活させるというのは正しい決断だったように思えます。なぜ、2010年にこのバンドを復活させようと思ったのですか?

【JIM】: Jay Visser が2010年、別のミュージシャンを迎えてバンドを再結成したんだ。バンドがライブをすることに関心があり、Jay にはライブや新しいアルバムのためにバンドを復活させる時間と野心があった。 彼はしばらくの間、オリジナル・シンガーの Pat Lind を起用していたけど彼が脱退すると、バンドは新しいシンガーを迎えた。 ジェイは2020年まで様々なミュージシャンとバンドを続けていた。 ちょうど2021年頃、彼は僕と Pat に新しいアルバムのためにバンドに戻ってくれないかと連絡してきたんだ。 Pat はウィスコンシンのシボイガンに戻り、参加する準備ができていた。僕も同じく再びバンドに加わる時間ができた。そして、長年 MORBID SAINT を支えてきたベーシストの Bob Zabel とドラマーのDJ Bagemehl がそのオリジナル・ラインナップに加わった。 それからニュー・アルバムの曲作りを始めるまでの約8ヶ月間、一緒に練習したよ。

FIVE ALBUMS THAT CHANGED JIM’S LIFE!!

Judas Priest “Screaming for Vengeance”

Ozzy Osbourne “Blizzard of Ozz”

Accept “Restless and Wild”

Metallica “Kill Em All”

Slayer “Hell Awaits”

MESSAGE FOR JAPAN

We are very excited about the upcoming shows in Japan. It’s an honor to be invited to finally play for and meet our fans in East Asia. We look forward to playing Spectrum of death in its entirety along with songs from Destruction System and Swallowed by Hell for our East Asia fans. We are humbled by the fact that a little album we wrote so long ago has been embraced by so many from so far. We thank you and look forward to seeing you all!

初の来日公演にとても興奮しているよ!ようやく東アジアのファンのために演奏し、会えることができて光栄だね。 東アジアのファンのために、”Spectrum of death” の完全再現と “Destruction System”, “Swallowed by Hell” からの曲を演奏することを楽しみにしているよ。 ずいぶん前に作った小さなアルバムが、遠く日本のこんなに多くの人に受け入れられているという事実に、僕たちは身が引き締まる思いだよ。 ありがとう、みんなに会えることを楽しみにしているよ!

JIM FERGADES

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MORBID SAINT Official

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