NEW DISC REVIEW + INTERVIEW 【WAKE : THOUGHT FORM DESCENT】


EXCLUSIVE: INTERVIEW WITH RYAN KENNEDY OF WAKE !!

“I Think We’re a Metal Band. For Better Or Worse There’s No Specifying Sub-genres For The Type Of Music We Want To Make, In My Opinion. We Play Metal.”

DISC REVIEW “THOUGHT FORM DESCENT”

「最近、僕らの音楽活動に対して “成長” や “発展” という言葉がメディアによってよく使われているけど、僕らにとっては、すべてが論理的で当たり前のステップのように感じられる。長い間同じ音楽を聴いてきて、その時々に浮かんだアイデアを形にするだけ。それが “ユニーク” かどうかはわからないけど、少なくとも自分たちを正直に表現しているとは言えると思う」
カナダの WAKE は決して同じことを繰り返すだけのバンドではなく、リリースのたびに進化を遂げているとメディアは評します。しかし彼らはただフワフワとジャンルの境を漂う根無し草などではなく、溢れ出る自らの音楽的な創造の泉を “エクストリーム” “ブルータル” とは何かを再考し再発明するための挑戦の場として活用しているのです。
「”ブルータル”、”クラッシング”、”デヴァステーティング” という言葉は、エクストリーム・ミュージックの形容詞として乱用されすぎだ。僕たちは、”ブルータル” や “エクストリーム” のアイデアはブラストビートや鋭いトライトーンだけではないことを証明したいし、もっと重要なのは “ブルータル” な要素は鋭さだけでなく受動的な緩やかさからも生み出せるんだ。そのどちらにも通じる、ユニークな衝撃を生み出すことができるというアイデアを、人々に直面させようと思ったんだ」
その結果、容赦なくヘヴィなものから絶妙な美しさまで、時に片側一車線、しばしば相互通行で同時に駆け抜けるニュアンス豊かな8曲が誕生しました。それは瞬時にリスナーの心を掴み、全ての神経を張り巡らせれことを要求します。”Thought Form Descent” は豊かな質感と緻密なレイヤーで構成され、聴くたびに奥行きを感じさせ、WAKE をナチュラルに新たな次元へと導いているのです。
「僕たちは単にメタル・バンドだと思うんだよ。良くも悪くも、僕らが作りたい音楽のタイプにサブジャンルの指定はないと僕は思っているんだ。僕らが演奏するのはメタルであり、あらゆるジャンルを網羅したメタルなんだ。僕たちの個性は、ジャンル、テンポ、音色がどうであれ、僕たちが導入するあらゆる音の要素の間に常に潜んでいるから」
重要なのは、WAKE が “クラスで一番” を目指しているわけではなく、メタル世界全体の “目覚め” を誘うことに重きを置いている点でしょう。例えば同郷の ARCHSPIRE のように、”テクニカル・デスメタル” という狭い “教室” を極め尽くして一番になる。それも名を上げる一つの方法です。しかし、WAKE はあらゆるメタル、あらゆるサブジャンルを網羅した包括的な “ヘヴィ・メタル” でメタルの革新を願うのです。故にグラインドに 端を発する彼らの旅路には、ブラックも、デスも、ドゥームも、スラッジも、プログレッシブも存在し、ポストメタルでさえ顔を覗かせていきます。
「今回は多くのアイデアが試されたけど、すぐに却下されていった。なぜなら、典型的な怒りに満ちた攻撃的な歌詞から軌道修正する必要性があったから。同時に、あまりに憂鬱で個人的なものでもないようにしたんだ。そうして僕たちは、自分たちのドリーミーな方向性を追求していったんだ」
タイトルの “Thought Form Descent” は、「心の中に一種の迷宮を作り、それを現実に物理的に顕在化させる」というアイデアに由来しています。自分自身の無意味さ、人生の虚無感に直面した主人公が現実と対立し、未知の世界に大きな意味を見いだすというもの。
明晰夢、瞑想、幽体離脱、臨死体験といった手段で、彼は未知の場所に旅立ち、良くも悪くも現実の扉の向こう側を発見します。己の生との対立、現実との対立。そうして主人公はアストラルセルフとフィジカルセルフのどちらが真の存在なのかで混乱し、2つの間を引き裂くような意識状態の中で戦っている自分に気づきます。そして最終的に彼は、両方を元に戻して絶対的な無になろうとするのです。
現実からの逃避と夢見がちなストーリー・ライン。その音楽的な具現化には、ALLEGAEON, CATTLE DECAPITATION, KHEMMIS, PRIMITIVE MAN などモダンメタルの多様を牽引するプロデューサー Dave Otero も一役買っています。彼のメタルだけでなくポップ・ミュージックとその構成を理解する能力、音楽理論の知識、リフだけでなく曲の動きとコード進行にも連動する姿勢は、”デスメタル” “ブラックメタル” をはるかに超え、同様に “超越者” である GORGUTS の Kevin Hufnagel が流麗なメロディーを奏でることでアルバムは至上の域に達しました。
今回弊誌では、ベーシスト Ryan Kennedy にインタビューを行うことができました。「たしかに僕は DARKTHRONE や MAYHEM, BATHORY などを聴いて育ったから、ブラックメタルと僕は強い感情的なつながりを持っているけど、哲学的な意味合いを持っているわけではないからね。それに、僕も歳をとったから、哲学的な傾倒がより多様化する傾向にあるしね」 どうぞ!!

WAKE “THOUGHT FORM DESCENT” : 10/10

INTERVIEW WITH RYAN KENNEDY

Q1: First of all, what kind of music were you listening to, when you were growing up?

【RYAN】: I listened to a lot of 80s and 90s metal like Metallica and Megadeth. I also listened to a lot of 90s alt rock as that was what was around where I grew up – Smashing Pumpkins, Live, all that lovely stuff.

Q1: 本誌初登場です!まずはあなたの音楽的なバックグラウンドからお話ししていただけますか?

【RYAN】: METALLICA や MEGADETH みたいな、80年代、90年代のメタルをたくさん聴いて育ったよ。同時に、90年代のオルタナティブ・ロックも僕の周りにいつもあったね。SMASHING PUMPKINS, LIVE, とかそういったラブリーな音楽がね。

Q2: Why did you choose the band name Wake?

【RYAN】: It seemed like an open concept, and something that was bigger than the sum of its parts.

Q2: なぜ WAKE というバンド名を選んだのでしょう?

【RYAN】: “Wake” という言葉が、なんというかオープンなコンセプトのように思えたんだ。そして、それは部分部分の総和よりも大きなものに感じられた。

Q3: Voivod, Martyr, Cryptopsy, Augury, Gorguts, First Fragment, Archspire, etc., Canada seems like the ultimate technical death metal el dorado. On the other hand, there are bands like Spirtbox that have also made it into the mainstream, but you guys don’t belong to either of those groups, would you agree?

【RYAN】: No, I think we’re a metal band. For better or worse there’s no specifying sub-genres for the type of music we want to make, in my opinion. We play metal, and metal that runs the gamut of all its sub-genres. Our sound will always lurk between any sonic element we introduce, no matter the genre, tempo or timbre.

Q3: カナダは CRYPTOPSY や GORGUTS などテクニカルなデスメタルの楽園にも思えます。一方で、SPIRITBOX のようなバンドはメインストリームへの道を切り開いていますよね?
WAKE はそのどちらにも属していないように思えます。

【RYAN】: そうだな…僕たちは単にメタル・バンドだと思うんだよ。良くも悪くも、僕らが作りたい音楽のタイプにサブジャンルの指定はないと僕は思っているんだ。僕らが演奏するのはメタルであり、あらゆるジャンルを網羅したメタルなんだ 。
僕たちの個性は、ジャンル、テンポ、音色がどうであれ、僕たちが導入するあらゆる音の要素の間に常に潜んでいるから。

Q4: One of the interesting things I read in your interview was that you mentioned that Wake does not aim to be the best in class. For example, do you want to create something unique rather than be the best technical death or black metal band?

【RYAN】: We rarely compare ourselves to other bands. We are just trying to express ourselves as honestly as possible. There is a lot of talk about “growth” and “development” with regards to our musical output lately, but everything just feels like another logical and basic step to us. We’ve been listening to the same music for a long time and just bring to bear whatever idea hits us at any moment; I don’t know if its “unique” but at least it’s an honest representation of ourselves.

Q4: あなたのインタビューを読んでいて面白かったのは、「WAKE はクラスで一番を目指していない」 という言葉でした。
例えば、同じカナダの ARCHSPIRE のようにテクニカル・デスメタル、ブラックメタルで最速最凶を目指すよりも、包括的にユニークなメタルを作りたいということなんでしょうね?

【RYAN】: 他のバンドと自分たちを比較することはほとんどないんだよ。ただ、できる限り正直に自分たちを表現しようとしているだけなんだ。
最近、僕らの音楽活動に対して “成長” や “発展” という言葉がメディアによってよく使われているけど、僕らにとっては、すべてが論理的で当たり前のステップのように感じられる。長い間同じ音楽を聴いてきて、その時々に浮かんだアイデアを形にするだけ。それが “ユニーク” かどうかはわからないけど、少なくとも自分たちを正直に表現しているとは言えると思う。

Q5: In the metal world, words like “extreme” and “brutal” are often used, but this album seems to reinvent those words. Unlike, for example, Archspire, which is truly about ultimate speed and technique, you guys accentuate the heaviness with slow, solemn, and progressive development, don’t you?

【RYAN】: Yes, we do. Amongst many other variables. I’d describe the record as a place to reconsider what ‘extreme’ means. The words ‘brutal’, ‘crushing’, ‘devastating’ are overused adjectives for extreme music. We wanted to force people to confront the idea that ‘brutal’ or ‘extreme’ ideas aren’t just blastbeats or angular tritones, or, more importantly, ‘brutal’ elements alongside pointedly passive elements can create their own experience that can channel both and neither.

Q5: メタル世界では、ブルータルとかエクストリームといった言葉がよく使われますが、あなたたちは遅攻や荘厳、プログレッシブなやり方でその言葉を再発明していますね?

【RYAN】: その通りだよ。他の多くの要素を使いながらね。”ブルータル”、”クラッシング”、”デヴァステーティング” という言葉は、エクストリーム・ミュージックの形容詞として乱用されすぎだ。
僕たちは、”ブルータル” や “エクストリーム” のアイデアはブラストビートや鋭いトライトーンだけではないことを証明したいし、もっと重要なのは “ブルータル” な要素は鋭さだけでなく受動的な緩やかさからも生み出せるんだ。そのどちらにも通じる、ユニークな衝撃を生み出すことができるというアイデアを、人々に直面させようと思ったんだ。

Q6: Very interesting theme for the album, too! Escape from reality through dreams and astral projection. Actually, novels and anime with otherworldly themes are very popular in Japan right now, and I think that ultimately this is an expression of the desire to escape from this dark and harsh world. Why did you choose this theme?

【RYAN】: I think it came up as a result of the dreamier musical themes we’d been working on. Kyle wanted to try something different and after listening to the songs a lot he thought that type of narrative might be a good fit. A lot of ideas were tried and summarily dismissed. A good portion of the intent also comes from a need to change course from typical angry, aggressive lyrics, but also not to be too depressive or personal either. We went into our own direction.

Q6: 夢や幽体離脱で現実から逃避するという、アルバムのテーマも実に興味深いですね!
日本では、異世界ものの小説が流行っているんですが、結局は暗く厳しい現実から逃避したいという欲求のあらわれかもしれませんね?

【RYAN】: 僕たちの場合は、これまで取り組んできたドリーミーな音楽的テーマから生まれたものだと思う。カイルは何か違うことに挑戦したがっていて、曲を何度も聴いた後、このタイプの物語が合うかもしれないと思ったんだ。
今回は多くのアイデアが試されたけど、すぐに却下されていった。なぜなら、典型的な怒りに満ちた攻撃的な歌詞から軌道修正する必要性があったから。同時に、あまりに憂鬱で個人的なものでもないようにしたんだ。そうして僕たちは、自分たちの方向性を追求していったんだ。

Q7: Can you talk about the participation of Dave Otero and Kevin from Gorguts, both of whom are legends in this world?

【RYAN】: Dave Otero was our soundboard and often conductor on this record. He provided a lot of insight and a lot of constructive feedback on songwriting matters. I think he liked not having to focus too closely on engineering specifics and more on higher level, songwriting concerns. He busted out his new Dingwall bass a bunch of times and I think he had a blast helping us try out ideas while we tweaked songs in the studio. Kevin was really a late addition who we asked to add some solos into a few of our songs. I think his ability to just put them together almost immediately was nothing short of amazing.

Q7: メタル世界のレジェンド、プロデューサーの Dave Otero と GORGUTS の Kevin の参加についてお話ししていただけますか?

【RYAN】: Dave Otero は、このアルバムで僕たちのサウンドボードを握り、しばしば指揮をとってくれた。彼は、曲作りに関して多くの洞察力と建設的なフィードバックを提供してくれたね。エンジニアリングの細部にこだわりすぎることなく、より高度な、曲作りに関わることに集中するのが好きだったんだと思う。彼は新しい Dingwall ベースを何度も持ち出して、スタジオで曲を調整しながら、僕らがアイデアを試すのを楽しく手伝ってくれたね。
Kevin は後から加わったメンバーで、いくつかの曲にソロを加えてくれるように頼んだんだ。彼のソロを即座に組み立てる能力は、素晴らしいの一言に尽きるね。

Q8: it seems like you are doing music quite far from black metal now, are the roots and philosophy of black metal still important to you?

【RYAN】: No, not particularly. All of us enjoy black metal music but don’t subscribe to any specific ideological trappings of that subculture at all. I grew up listening to Darkthrone and Mayhem and Bathory and all that so it has a strong emotional connection for me; but not in a philosophical sense. I tend to be a lot more diverse in my philosophical leanings, thanks to my advanced age.

Q8: ブラックメタルのルーツや哲学は、WAKE にとって今でも重要なのでしょうか?

【RYAN】: いや、特別な思いはないよ。僕たちは皆、ブラックメタルの音楽を楽しんでいるけど、そのサブカルチャーの特定のイデオロギーに賛同しているわけでは全くないからね。
たしかに僕は DARKTHRONE や MAYHEM, BATHORY などを聴いて育ったから、ブラックメタルと僕は強い感情的なつながりを持っているけど、哲学的な意味合いを持っているわけではないからね。それに、僕も歳をとったから、哲学的な傾倒がより多様化する傾向にあるしね。

FIVE ALBUMS THAT CHANGED RYAN’S LIFE

MERCYFUL FATE “MELISSA”

A classic that hasn’t ever been eclipsed, in my mind.

THE DILLINGER ESCAPE PLAN “CALCULATING INFINITY”

I spent a lot of time in a practise space learning 43% Burnt.

METALLICA “BLACK ALBUM”

The first metal record I bought with my own money.

DISSECTION “STORM OF THE LIGHTS BANE”

As ineffable a sound as I’d hope to ever achieve, musically.

THE CURE “DISINTEGRATION”

Front to back engaging and transcendent.

MESSAGE FOR JAPAN

We love Japan and it will be a dream come true when we finally get to come and play there!

日本が大好きなんだ!いつか日本でプレイできたら夢が叶うよ!

RYAN KENNEDY

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