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NEW DISC REVIEW + INTERVIEW 【SUBWAY : TURN BACK THE TIME】


EXCLUSIVE: INTERVIEW WITH SUBWAY !!

“Many people appreciate strong melodies, great songs, and real hand-made music again. Only the blow-dried hairstyles may not be quite as fashionable anymore.”

DISC REVIEW “TURN BACK THE TIME”

「AORやメロディック・ハードロックが静まり返り、グランジやヒップホップといった他のジャンルが前面に押し出されていた時代が長くあったのはたしかだよね。だけど、メロハーに忠実なコアなファンは常に存在していたんだよ。そしてここ数年で、AORは再び真に受け入れられ、人気が回復していると感じる。力強いメロディ、素晴らしい楽曲、そして本物の、手作りの音楽が、多くの人々に再び受け入れられるようになってきたんだ。ただ、ブローしたヘアスタイルは以前ほど流行らなくなったかもしれないけどね」
音楽は瞬間的に消費するものではなく、何度も消化するもの。指先一本でストリーミングもスクロールもアートの生成も自由自在な今だからこそ、そんな想いは強くなります。そして、メタルやメロディック・ハードのリスナーほど、音楽の消化に長けた人たちはいないでしょう。この世界のリスナーは、愛する音楽に忠実です。流行りの音楽に鞍替えすることはなく、AI の手軽さに踊らされることもなく、本物の音楽を何度も何度も反芻して、消化します。だからこそ、SUBWAY のようなニッチで、しかし本物の音楽を届けてくれるバンドをいつまでも待てるのです。
「僕たちが活動を休止した主な理由は、グランジ・ブームだった。 ほとんど一夜にして、AORやメロディック・ハードに興味を持つ人はほとんどいなくなってしまったからね。当時、多くのビッグ・バンドだってそうなってしまった。 僕たちはあの時新しいアルバム(”Taste The Difference”)を携えてアメリカから戻ってきたけど、市場は突然、まったく違うものを求め始めたんだ」
1986年にドイツで結成された SUBWAY は、スイスのレーベルに見出されて1990年に “Dangerous Games” でデビューを果たしました。彼らが他のメロハー・バンドと一線を画していたのは、サックスをフィーチャーしていたこと。SUBWAY のアーバンで哀愁を帯びた音楽は、サックスの音色によってより際立つことになったのです。
92年の名盤 “Hold on to Your Dreams” で日本でも (プチ) ブレイクを果たした彼らは、94年の “Taste the Difference” で飛翔を果たすはずでした。しかし、グランジの席巻によって一変したマーケットに、彼らの居場所はもうなかったのです。
「今、僕たちが戻ってきた理由だけど、音楽と情熱が完全になくなったわけではなかったからなんだ。 このカムバックは単なるノスタルジーではなく、経験、新たなエネルギー、そして真の喜びを持って、再び強力なメロディック・ロック・ミュージックを作ることなんだからね」
それでも、SUBWAY が情熱を完全に失うことはありませんでした。だからこそ、黄金期のラインナップで復活を果たした “Turn Back the Time” には “本物の” メロハーの魅力と凄みが存分に注入されています。まさに “時を巻き戻した” ような、量産型ではなく手作り手仕込みなオーダーメイドのオートクチュール。サックスこそなくなりましたが、ギターとハモンドのインタープレイや雰囲気作りは十分にスリリングで都会的。
実際、このアルバムこそが SUBWAY の最高傑作に違いありません。ここにあるメロディは、フックは人工知能には決して作り得ない、人の温かみとそこはかとない人生の哀愁を同時に宿しています。私たちはスクロールの指を度々止めながら情報やアートを享受した気になっていますが、この素晴らしき37分間の中では決して立ち止まることはないでしょう。そう、”Turn Back the Time” は、アルバムという宝物をしっかりと消化していた、SNS やストリーミングのないあのころに戻れるタイムマシンなのかもしれませんね。
今回弊誌では、SUBWAY にインタビューを行うことができました。「ドイツにはHELLOWEEN や GAMMA RAY など、他にも素晴らしい重要なバンドはたくさんいたけど、SUBWAY は常にメロディアスでファストなハード・ロック、そしてクールなフックを駆使してきた。たとえパワー・メタルがやりたいと思っても、それが僕たちのDNAだから仕方がないんだ。だから最新作 “Turn Back The Back” のメロハーは、紛れもなく SUBWAY そのものなんだ」 久しぶりに深々と心に刺さったメロハーでした。どうぞ!!

SUBWAY “TURN BACK THE TIME” : 10/10

INTERVIEW WITH SUBWAY

Q1: Why are you bringing Subway back now? Why did you stop back then?

【PEACH】: The main reason we stopped was the grunge boom. Almost overnight, hardly anyone was interested in AOR or melodic hard rock anymore – and that happened to many big bands at the time. We came back from the USA with a new album (Taste The Difference), but the market suddenly wanted something completely different.
Why we are back now: the music and the passion were never fully gone. This comeback is not just about nostalgia – it’s about making strong melodic rock music again with experience, new energy, and real joy..

【BEMY】: As Peach already said – “Grunge killed the SUBWAY Star”…..
March 1994, when we came back from L.A. with our brand-new Album “Taste The Difference” things had changed, what was really bad for us and after trying everything possible, the band broke up, which was very difficult for us all. In late 2021, almost 30 years later, I found myself in a Whatsapp Group named “Subway Reunion” which was started by Tommy our drummer, from that point things turned really magical and now we are back… stronger and more mature than before, which is described in our new song ‘Unbreakable’.

Q1: 待望の復活作ですね!なぜ今 SUBWAY を復活させたのでしょう? また、なぜ一度バンドを終わらせたのですか?

【PEACH】: 僕たちが活動を休止した主な理由は、グランジ・ブームだった。 ほとんど一夜にして、AORやメロディック・ハードに興味を持つ人はほとんどいなくなってしまったからね。当時、多くのビッグ・バンドだってそうなってしまった。 僕たちはあの時新しいアルバム(”Taste The Difference”)を携えてアメリカから戻ってきたけど、市場は突然、まったく違うものを求め始めたんだ。
今、僕たちが戻ってきた理由だけど、音楽と情熱が完全になくなったわけではなかったからなんだ。 このカムバックは単なるノスタルジーではなく、経験、新たなエネルギー、そして真の喜びを持って、再び強力なメロディック・ロック・ミュージックを作ることなんだからね。

【BEMY】: Peach が言ったように、まさに “Grunge killed the SUBWAY Star” だったんだよ…。
1994年3月、ニューアルバム “Taste The Difference” を携えてロサンゼルスから戻ってきた時には、状況は大きく変わってしまっていた。僕たちにとって本当に辛い状況で、あらゆる手を尽くしたんだけど、最終的にバンドは解散してしまったんだ。それは僕たち全員にとって非常に辛いことだったんだよ…それから30年近く経った2021年後半、僕はドラマーの Tommy が始めた “Subway Reunion” というWhatsAppグループに参加することになってね。そこから物事は本当に魔法のように変わり、そして今、僕たちは以前よりも強く、より成熟して戻ってきた。その想いは僕たちの新曲 “Unbreakable” “壊すことができない” に込められているよ。

Q2: Why melodic hard rock/metal instead of fantasy/power metal like Helloween, Gamma Ray or Blind Guardian?

【BEMY】: If you listen to the first Subway albums, we were never power metal or even heavy metal. Helloween, Gamma Ray and many others are very good and important bands, but Subway has always been more melodic and fat hard rock with cool hooks. Even if we wanted to, that’s our DNA, and so our latest babe, ‘Turn Back The Back,’ is clearly and unmistakably Subway.

【PEACH】: We liked those bands, but our own style was always more melodic, emotional, and song-oriented. Strong choruses, atmosphere, and dynamics were more important to us than just speed or a specific metal concept. It was never a strategy – it was simply our natural sound.

Q2: 当時ドイツといえば、HELLOWEEN, GAMMA RAY, BLIND GUARDIAN といったファンタジックなパワー・メタルが有名でしたが、あなたはなぜメロディック・ハードロックへ舵を切ったんですか?

【BEMY】: SUBWAY の初期アルバムを聴けば、僕たちがパワー・メタルどころかヘヴィ・メタルですらなかったことに気づくだろう。HELLOWEEN や GAMMA RAY など、他にも素晴らしい重要なバンドはたくさんいたけど、SUBWAY は常にメロディアスでファストなハード・ロック、そしてクールなフックを駆使してきた。たとえパワー・メタルがやりたいと思っても、それが僕たちのDNAだから仕方がないんだ。
だから最新作 “Turn Back The Back” のメロハーは、紛れもなく SUBWAY そのものなんだ。

【PEACH】: そういうバンドも好きだったけど、僕らのスタイルは常にメロディアスでエモーショナル、そして歌重視だった。スピード感や特定のメタル・コンセプトよりも、力強いコーラス、アトモスフィア、ダイナミクスの方が重要だった。戦略なんてなかった。ただ、それが僕らの自然なサウンドだったんだ。

Q3: Why did you dare to use saxophone in hard rock/metal back then?

【PEACH】: Back then, the saxophone worked well for us, especially in ballads and more atmospheric songs. It gave the music a special color and emotional depth. For that type of song, it fit very well.

Q3: 当時、ハードロック/メタルでサックスを使うという挑戦はとても斬新でしたね?

【PEACH】: 当時は、特にバラードやより雰囲気のある曲で、サックスがよく機能していたからね。 音楽に特別な色彩と感情の深みを与えてくれた。 そういうタイプの曲には、とてもよく合っていたと思う。

Q4: Later you stopped using saxophone. Did you consider bringing it back for the reunion album?

【BEMY】: No, we didn’t consider it, because it was clear to us that it no longer fit our later musical direction. We had already realized that in the USA, when in the end we were only using saxophone on one or two songs.

Q4: その後、SUBWAY はサックスを使わなくなりましたよね。 再結成アルバムでサックスを復活させることは考えましたか?

【BEMY】: いや、サックスを使うことは考えなかったよ。サックスが、その後の僕たちの音楽的な方向性に合わなくなったのは明らかだったからね。 アメリカでは、最終的に1、2曲しかサックスを使わなかった。すでにそのことに気づいていたからね。

Q5: Was “Turn Back the Time” intentionally meant as a return to the early 90s atmosphere?

【PEACH】: First of all, the song is about something very personal: processing loss, grief, and love. That was the real core of the song. So it is not simply a “looking back” song or a deliberate retro title – it has genuine emotional meaning.

【BEMY】: At the same time, Turn Back the Time also fit our reunion very well. The title and the mood naturally suggest memories, the past, and earlier times – and that matched our return as a band. In that sense, it was a bit like “killing two birds with one stone”: a personal, emotional song, and at the same time a title that perfectly fit the comeback moment.

Q5: “Turn Back the Timet’ というタイトルには、90年代初頭の雰囲気に戻るという意図があったのでしょうか?

【PEACH】: まず第一に、この曲は喪失、悲しみ、そして愛という非常に個人的なテーマを歌っているんだ。それがこの曲の真の核心だよ。だから、単に “過去を振り返る” 曲でも、意図的にレトロなタイトルをつけた曲でもないんだ。真に感情的な意味が込められているんだよ。

【BEMY】: 同時に、”Turn Back the Time” は僕たちの再結成にもとてもよく合っていたよね。タイトルと雰囲気が、思い出や過去、そして昔のことを自然に連想させ、それが僕たちのバンドとしての復帰にぴったりだったんだ。そういう意味では、まるで “一石二鳥” のような感じ。パーソナルでエモーショナルな曲であると同時に、カムバックの瞬間にぴったりのタイトルだったんだ。

Q6: Some people say melodic hard rock/AOR is dead or outdated. What do you think?

【PEACH】: There really was a long period when AOR and melodic hard rock were much quieter, while grunge, hip-hop, and other styles were clearly in the foreground. But there was always a hard core of fans who stayed loyal to this music.And in the last few years, it has become truly acceptable and popular again. Many people appreciate strong melodies, great songs, and real hand-made music again. Only the blow-dried hairstyles may not be quite as fashionable anymore. (laughs).

【BEMY】: Sorry, I completely disagree, Hardrock was never dead and will never be dead. Okay, okay, for a while it had to make way for grunge, hip hop, rave and so on, but now it’s back. People want melody and goosebumps, as demonstrated by the incredibly positive response we’re currently receiving to ‘Turn Back The Time’. We weren’t really sure whether our sound would still go down well, but what’s happening right now makes us breathless….

Q6: もうメロディック・ハードロック/AORは死んだとか、時代遅れだとか言う人もいますね?

【PEACH】: AORやメロディック・ハードロックが静まり返り、グランジやヒップホップといった他のジャンルが前面に押し出されていた時代が長くあったのはたしかだよね。だけど、メロハーに忠実なコアなファンは常に存在していたんだよ。そしてここ数年で、AORは再び真に受け入れられ、人気が回復していると感じる。
力強いメロディ、素晴らしい楽曲、そして本物の、手作りの音楽が、多くの人々に再び受け入れられるようになってきたんだ。ただ、ブローしたヘアスタイルは以前ほど流行らなくなったかもしれないけどね(笑)。

【BEMY】: その意見には同意できないね。ハード・ロックは決して死んではいないし、これからも決して死ぬことはない。確かに、しばらくの間はグランジ、ヒップホップ、レイヴなどに取って代わられたけど、今や復活を遂げた。人々はメロディーと鳥肌が立つようなサウンドを求めているんだ。
それは、今 “Turn Back The Time” に寄せられている信じられないほどの好意的な反応からも明らかだよ。僕たちのサウンドがまだ受け入れられるかどうか確信が持てなかったけど、今起こっている状況は息を呑むほどに素晴らしいよ…

Q7: What makes your music “real” compared to more “artificial” melodic hard rock releases?

【BEMY】: For us, the difference is the attitude and feel behind the music. It’s not just about clean production and familiar formulas, but about real emotion, personality, and honest songwriting. If a song truly expresses something, people can hear it.

Q7: 例えば、イタリアの Frontiers Music は素晴らしい仕事をしている一方で、”人工的” な量産型のメロハーを乱発している印象もあります。彼らと比較して、あなたの音楽が “本物” である理由は何だと思いますか?

【BEMY】: 僕たちにとって、その違いは音楽の背後にある姿勢と感覚にある。重要なのは、単にクリーンで美しいなプロダクションやメロハーお馴染みの形式ではなく、真の感情、個性、そして誠実なソングライティングなんだよ。曲が真に何かを表現しているなら、人々はそれを聴き取ることができるのだから。

Q8: Which older Subway albums would you recommend to new fans (excluding the newest one)?

【PEACH】: I think all the albums fit their time. Looking back, there are of course a few things we might do a little differently today.
Especially on Taste The Difference, we held back a bit with producer Mikey Davis – partly out of respect, because he had worked with KISS and W.A.S.P. Hold On To Your Dreams, on the other hand, is still real hand-made work and shows an important side of Subway very well.
And on the new album, we consciously picked up some of that again with “Hear You Cry” and a new version of “Tonight”(Calling For You).

【BEMY】: “Hold On To Your Dreams” from 1992 was the first step for a young, ambitious band, certainly naive but with a lot of heart and soul… I would recommend this album to a new Subway fan.
“Turn Back The Time,” our current album, picks up exactly where we left off in 1992… and the journey is far from over(laughing).

Q8: 新しいファンに SUBWAY のアルバムを1枚薦めるとしたらどれですか(最新作は除く)?

【PEACH】: どのアルバムも時代に合ったものだと思う。振り返ってみると、今だったら少し違うやり方をするかもしれない部分ももちろんあるけどね。
特に “Taste The Difference” では、プロデューサーの Mikey Davis は引き止めただろうな。彼が KISS や W.A.S.P. と仕事をしていたというのもあり、敬意を表してね。一方、”Hold On To Your Dreams” は、やはり真の手作り感があり、SUBWAY の重要な側面をよく表しているよ。
そしてニューアルバムでは、”Hear You Cry” や “Tonight(Calling For You)” の新バージョンで、意識的にその要素を取り入れているんだ。

【BEMY】: 1992年の “Hold On To Your Dreams” は、若く野心的なバンドにとっての第一歩だった。確かに世間知らずではあったけど、心と魂が込められていたんだよね…このアルバムは、新しいファンにぜひおすすめしたいよ。
最新アルバム “Turn Back The Time” は、1992年に中断したところからまさに再開していると思う…そして、僕たちの旅はまだまだ終わっていないんだよ(笑)

Q9: Many fans and musicians from the early 90s return to metal today – some call it a midlife crisis. How do you see it?

【PEACH】: For us, it was a bit different. About ten years ago, I (Peach) would never have imagined myself playing in a rock band again. The business was already very hard back then – often more monkey business than music.
The whole grunge era from 1994 on, and the downfall of SUBWAY, shaped all of us for a long time. It left its marks. That makes it even nicer that today we are at a point where we no longer have to do this at any price or for all the money in the world. That is exactly why it is so much fun now.

【BEMY】: As a musician, it’s a dream come true that I’ve been able to spend my whole life making music. Starting at the age of 11 with my first school bands, switching to more professional bands, then in the 90s with Subway, and now, after 30 years, back to the mother ship―I never would have dared to dream of this. You talk about a “midlife crisis,” and yes, I totally agree with you that it’s a big danger, but music gives you strength and catches you when you fall, Long live rock ‘n’ roll!

Q9: 90年代前半のファンやミュージシャンの多くが、中年の危機を経てメタルに戻ってきています。共感できる部分がありそうですね?

【PEACH】: 僕たちにとっては、少し違っていたかもしれない。10年ほど前は、僕は自分が再びロックバンドで演奏するなんて想像もしていなかったんだ。当時からすでに業界は非常に厳しく、この世界は音楽というよりはむしろ、泥臭いことばかりだったからね。
1994年以降のグランジ時代、そして SUBWAY の衰退は、長きにわたって僕たち全員に影響を与えたんだ。その影響は今も残っているよ。だからこそ、今、犠牲を払ったり、お金を使ったりすることなくこの仕事をできるようになったのは、とても嬉しいことなんだ。だからこそ、今はとても楽しめているんだよ。

【BEMY】: 僕の場合、ミュージシャンとして、人生のすべてを音楽に捧げることができたのは、まさに夢の実現だからね。11歳で初めて学校のバンドに参加し、その後、よりプロフェッショナルなバンドへと転向し、90年代には SUBWAY に所属し、そして30年を経て今、再び音楽の世界に戻ってくるなんて、夢にも思わなかったから。
“中年の危機” についてだけど、確かに大きな危険であることには完全に同意するよ。でも、音楽は力を与え、転んだ時に支えてくれるものなんだ。ロックンロール万歳!

FIVE ALBUMS THAT CHANGED SUBWAY’S LIFE!!

Peach: That’s really difficult, because there are so many great bands and albums. Also, within the band, we all have very different tastes.
If I (Peach) answer spontaneously – without naming specific albums – then bands like Whitesnake, Dream Theater, Boston, Toto, and Bon Jovi would definitely be among them.

Bemy: Without any doubt, what changed my complete growing as a guitarist was Rainbow “On Stage”
Unbelievable für me when I first heard and saw how Ritchie Blackmore treats his Strat, from this moment on I knew my way….and this never changed until today.
Also very important Albums to me were from Mark Knopfler (Dire Straits), Michael Schenker, David Gilmourand of course Deep Purple in the Blackmore era.

MESSAGE FOR JAPAN

Peach: My son Robin and I love Japan. Robin traveled across Japan last year, and we are both absolute sushi junkies – we love Japanese cuisine.
What also impresses us is how kind the Japanese people are, and in our opinion, the hard rock fans in Japan are the most loyal of all. The other SUBWAY musicians are also very enthusiastic, because we have had really great success in Japan.
My message to you, dear fans: Buy our CDs and stream the hell out of our music – then this dream might really come true and maybe one day we can finally play live in Japan!

息子のロビンと僕は日本が大好きなんだ。ロビンは昨年日本中を旅したんだよ。僕たち二人とも寿司が大好きで、日本料理が大好きさ。
それに、日本のみんなの親切さにも感銘を受けているよ。日本のハードロック・ファンは、誰よりも忠実なファンだと思う。SUBWAY の他のミュージシャンたちも、日本で大きな成功を収めているから、とても日本を愛しているよ。
僕たちのCDを買って、ストリーミングで音楽を​​聴いてほしい。そうすれば、夢が本当に叶い、いつか日本でライブができるかもしれないね!

Bemy: Since Years me and my wife wanted to visit Japan, as we like the culture and above all the architecture, for example in Tokyo. It would be an absolutely pleasure doing an Japan Tour with Subway, including our families which would enable us to immerse ourselves more deeply in Japanese culture.
My message to you, our dear japanese fans: I wanna say thank you, thank you, thank you…. for all the Years you didn’t forget Subway and for the incredibly positive response we are now receiving from Japanese fans again, which makes us very, very proud. As I said, it would be a dream to go on tour in Japan with “Turn Back The Time.” Let’s see what the future brings…..take care !!

妻と僕は何年も前から日本を訪れたいと思っているよ。日本の文化、特に東京の建築物が好きだからね。SUBWAY と一緒に日本ツアーができたら、家族も一緒に日本文化にもっと深く浸ることができるので、本当に嬉しいよ。
長年 SUBWAY のことを忘れずにいてくれたこと、そして今、日本のファンから再び信じられないほどポジティブな反応をもらっていることに、本当に感謝しているよ。本当に誇りに思っている。”Turn Back The Time” で日本ツアーができたら夢のようだね。将来どうなるか楽しみだよ。お元気で!

SUBWAY Facebook

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NEW DISC REVIEW + INTERVIEW 【CHANGELING : CHANGELING】


EXCLUSIVE: INTERVIEW WITH TOM “FOUNTAINHEAD” GELDSCHLÄGER OF CHANGELING !!

“Hans Zimmer Famously Said That His Music Is Not Original, But It Is The Sum-total Of All The Music That He’s Consumed In His Life – And That Is Also True For Me.”

DISC REVIEW “CHANGELING”

「Hans Zimmer の有名な言葉に、”自分の音楽はオリジナルなものではなく、人生で消費してきた音楽の総体である” というものがある。そしてその言葉は、僕にとっても真実なんだ。僕は若い頃からオーケストラ音楽に興味があり、10代で初めてレコーディングしたときから、さまざまな種類の楽器を重ねたりオーケストレーションしたりすることで、ロックバンドのサウンドを超えることを試みていた。まだ10代の頃に書いた曲を収録した僕の最初のソロ・アルバムでさえ、オーケストラ・パートや世界中のパーカッション・サウンドがあり、さまざまなジャンルや音楽の伝統から影響を受けている。それが僕の頭の中の音楽の聴こえ方なんだと思う」
“モダン・メタルの歴史上最高傑作のひとつ”。AMOGH SYMPHONY で共闘した Vishal J Singh は、戦友 Tom “Fountainhead” Geldschläger の新たな旅路をこう称賛しました。その言葉は決して大げさなものではありません。長年、艱難辛苦に耐え抜いたフレットレス・モンスターは、これまでの人生と音楽体験をすべて注ぎ込み、モダン=多様を完璧なまでに体現しためくるめくメタル・アートを遂に完成させたのです。
「メディアだけでなくギター業界も、僕のプロとしての全生涯を通じて僕の作品をほとんど無視してきたからね。そしてもちろん、世界各国のアルバム・チャートにランクインした “Akroasis” を通して、ようやく世界中の聴衆に僕の作品を聴いてもらえたというのに、OBSCURA のバンド・リーダーによって、”Tom のパートを再録音した”、”アルバムにはフレットレス・ギターがない”、”Tom はスタジオでギターのチューニングもできない” と嘘の中傷キャンペーンを展開されたときがその最たるものだったね。それだけでなく、僕のビデオはほとんど削除され、僕のソーシャルメディア・ページは何度もハッキングされ、いじめられたり、せっかく僕の活動に興味を持ってくれていたオーディエンスから切り離されたりするケースもたくさんあった。だから、そうした僕の旅路が “Changeling” でやっとメディアの注目を得ただけでね。このアルバムを聴いて、斬新だと思われるのはよくわかるけど、実は僕はもう20年くらいフレットレスでメタルやそれに関連するスタイルを演奏してきたんだ」
Fountainhead が正当な評価を得るのにここまで時間がかかったのは、あまりに遅すぎたとしか言いようがありません。そして皮肉なことに、その評価の妨げとなっていたのは他でもない、彼を世に送り出した OBSCURA の “Akroasis” だったのです。
実際、Fountainhead は OBSCURA の最も野心的な作品となった “Akroasis” の源泉でした。15分の “Weltseele” では東洋の影響と弦楽五重奏を加え、魅惑の実験的スタイルでアルバムを締めくくるなど Fountainhead の貢献、その大きさは誰の目にも明らかであったにもかかわらず、近年よりその人間性が疑問視される OBSCURA の首領 Steffen Kummerer によって彼の存在は抹殺されてしまったのです。しかし豊かな才能は決していつまでも草庵で燻るべきではありません。遂に臥薪嘗胆が報われる日が訪れたのです。まさにメタルの回復力。
「フレットレス・ギターの長所と短所だけど、普通のギターではできないことを実現してくれる。微分音、グリッサンド、ハーモニクスをスライドさせたり、指板を縦よりも横に動けたり…本当にとても楽しいんだ。ただし、コードとなるとできることには限界があって、高音域でのサスティーン、演奏性にも限界がある。また、僕がよく使うメタル・フィンガーボードとブラス・ピックを使っても、ハイエンドを出すには限界があるんだ。だから、”フレットのない普通のギター” ではなく、”ユニークな目的&シチュエーションのためのユニークな楽器” としてアプローチするのが一番効果的なんだよね」
まずこの作品を特別なものにしているのが、Fountainhead のトレードマークであるフレットレス・ギターでしょう。フレットのない耳が頼りの弦楽器は、当然その習熟により大きな労力と鍛錬を必要としますが、あの Bumblefoot に薫陶を受けた Fountainhead にとってこの楽器はむしろ水を得た魚。輝くメタル・フィンガーボードで、この音楽にとって異質な夢幻の世界をフレットレス・ベースと共に紡ぎ上げていきます。
「アルバムのオーケストラ・パートの99%は本物の楽器なんだ。そう、それはとても大変で長いプロセスだった。既存のオーケストラと協力して、大きな部屋ですべてを生録音する手段がなかったからだ。 その代わり、数年かけていろいろな楽器やラインをいろいろな場所で録音した。そのために、さまざまなプレイヤーを起用する必要があったんだ。このアルバムのコンセプトのひとつは、曲ごとにまったく異なる形のオーケストレーションにすることだったから」
とはいえ、フレットレスの異端でさえこの作品にとっては飾りのひとつに過ぎません。ALKALOID, FEAR FACTORY, VIPASSI, DEATH, CYNIC といった強力なメンバーを礎に、混成合唱から、チェロ、フルート、ホーン、ピアノ、チューバ、ヴァイオリン、ヴィオラなど、あらゆる楽器でデザインされたテクニカル・デスメタルの宮殿は、ジャズ・フュージョン、プログレッシブ・ロック、ワールドミュージックを融合してまだ見ぬメタル景色を映し出していきます。アルバムを通して何度も登場し、クライマックスで花開くモチーフの成長も見事。そして、野心という実験音楽における諸刃の剣をしっかりと制御し、地に足のついたメタル・アルバムとして完成させたバランス感覚もまた見事。
今回弊誌では、Tom “Fountainhead” Geldschläger にインタビューを行うことができました。「”Changeling” には日本文化から直接影響を受けた曲が1曲あってね。”Abdication” なんだけどこの曲は、僕が最も影響を受けた音楽家の一人である久石譲の和声言語とオーケストレーション・スタイルを取り入れたものなんだ」これまで何度も弊誌に登場してくれている Morean の声も素晴らしいですね。どうぞ!!

CHANGELING “CHANGELING” : 10/10

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NEW DISC REVIEW + INTERVIEW 【INGURGITATING OBLIVION : ONTOLOGY OF NOUGHT】


EXCLUSIVE: INTERVIEW WITH FLORIAN ENGELKE & NORBERT MULLER OF INGURGITATING OBLIVION !!

“I Find The Now “Industrially” Standardized Production And Songwriting In Metal Music Boring And Annoying. It’s Become Boring As Hell.”

DISC REVIEW “ONTOLOGY OF NOUGHT”

「メタル・ミュージックは、今や “工業的に” 標準化されたプロダクションとソングライティングが退屈で腹立たしいものになった。地獄のようにつまらなくなった。こういう図式化された大量生産物の一部にはなりたくない。プログ・メタルの50%でさえ、画一化されている。もちろん挑戦すれば、ボツになったり、プロダクションを台無しにするリスクは常にあるけど、それを跳ね返していきたいんだ」
その並外れた生命力と感染力で世界中に種を蒔き、芽吹かせてきたヘヴィ・メタル。しかし、これほど裾野が広がった世界においても、真に挑戦的な音楽を志すアーティストは決して多くはありません。それはある意味当たり前のことでしょう。アーティストも我々と同じ人間です。普通に生活して人気を得、承認欲求を満たすためにはある程度 “アート” を犠牲にしてでも認知され売れることが必要だから。しかし、INGURGITATING OBLIVION にそんな “打算的” 考えは毛頭ありません。
「僕が常に心がけているのは、何よりもまず自分が好きで、個人的に満足できる音楽を作ることだ。それはアーティストの特権だ。僕たちは、ただ共有するのではなく、音楽を録音し、ある時点で発表/共有することを選んだ。これはもちろん、批判や嘲笑を浴びるリスクを伴う。信じてほしいのだけど、僕はメタル・シーンやそれ以外の世界で、僕たちのバンドをうっとうしい、気取っている、つまらない、長い、はっきりしない……何でもありだと心から思う何百人もの人々に会ってきた。幸いなことに、それでも僕はあまり気にしていない。僕たちの蛇行した複雑な音楽表現を楽しんでくれている素敵な人たちの輪があるから」
書籍を出版するほどの本物の哲学者 Florian Engelke 率いる INGURGITATING OBLIVION は、ただ自分たちが満足できる音楽と哲学のみを “Ontology of Nought” に記録しました。だからこそ、パターンも、手がかりも、建築的根拠も、どこにも見つからない。まったく脈絡がないままに、しかし壮大な迷宮が完成していく。デスメタルを名乗るものにこれほど迷わされ、興味をそそられたことは未だかつてありません。
不協和音、途切れ途切れのリズム、漆黒のインテンシティ、テクニカルなアルペジオ、フレットレスの夢幻、スポークンワード、呪術的なアトモスフィア、凶悪なノイズが結びついたアヴァンギャルドな地下大迷宮は1時間15分近くに及ぶ5曲からなり、さまざまな楽章に分かれています。忍耐強く、有機的に、しかし盲人が盲人を導くような意図と方向性をもって彼らの “バベルの図書館” は刻々と変化していきます。
「僕に言わせれば、人は形成期というものを経験する。僕の場合、それは MORBID ANGEL, OBITUARY, DISINCARNATE, MY DYING BRIDE といったバンドだった。彼らの印象は今でも僕の中に残っている。でもDjent全体は、ほんの短い間だけ楽しめたものだった。それがすべて過ぎ去り、印象が残って、次に進んだのかもしれないけどね」
彼らの生み出す音の迷宮は、Djent のように機械仕掛けで精密なものではありません。むしろ、デスメタルがその凶暴を発揮し始めた90年代初頭の、おどろおどろしい混沌を百鬼夜行の壮大さで実現した狂気。そこにバルトークやライヒのような現代音楽の実験や、フランク・ザッパとマイルス・デイヴィスの挑戦を込めた奇々怪界は真に唯一無二。だからこそ、有機的で、実存的で、革命的な音楽が生まれるのです。
今回弊誌では、INGURGITATING OBLIVION にインタビューを行うことができました。「僕らのバンド名が哲学的に聞こえる主な理由のひとつは、僕がある時期哲学を勉強していた(その後、言語学に科目を変更した)という事実そのものにあると思う。だから、自然と哲学的なことや根源的なことに関心を持つようになったんだ。いくつかの古典(孫子、老子、ソクラテス、プラトン、デリダ、ニーチェ、そして宗教的/精神的な経典の数々)を読み、政治的/哲学的な言説に親しみを持っているからね。2024年初頭、僕はRoutledgeから “The Ethical Bottomline(倫理的ボトムライン)” というタイトルの最初の本を出版したんだ」 Tom Fountainhead がフレットレス・ギターを奏でるツールはEBOW ( 弦に近づけるだけでサスティンをコントロールできるアタッチメント。バッテリー駆動でバイオリン、ホーンや木管楽器のようなハーモニーを奏でることができる)。どうぞ!!

INGURGITATING OBLIVION “ONTOLOGY OF NOUGHT” : 10/10

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NEW DISC REVIEW + INTERVIEW 【KANONENFIEBER : DIE URKATASTROPHE】


EXCLUSIVE: INTERVIEW WITH NOISE OF KANONENFIEBER !!

“The Topic Of War In The Metal Genre Is Often Handled In a Provocative And Glorifying Way. We Wanted To Create a Contrast To That And Develop a Project That Depicts War In Its Worst Aspects, Serving As a Warning.”

DISC REVIEW “DIE URKATASTROPHE”

「メタル・ジャンルにおける戦争の話題は、しばしば挑発的で美化された方法で扱われているという点で意見が一致した。私たちはそれとは対照的に、戦争を最悪の側面から描き、警告の役割を果たすようなプロジェクトを展開したかった。戦争における苦しみと死は時を経ても変わらないものだから、今日の世界の緊張に照らしても特に適切なテーマだと思ったんだ」
例えば、SABATON や ACCEPT のように戦争の英雄譚を語るメタル・バンドは大勢います。それはきっと、メタルならではの高揚感や攻撃性が、勇壮な勝利の物語と素晴らしくシンクロするからでしょう。
しかし、彼らの描く戦争はあくまでファンタジー。ファンタジーだからこそ、酔いしれることができます。実際の戦争にあるのは、栄光ではなく悲惨、殺人、残酷、無慈悲、抑圧に理性の喪失だけ。誰もが命を失い、魂を失い、人間性を失う。だからこそ、戦争の狂気を知るものが少なくなった時代に、KANONENFIEBER はその狂気を思い出させようとしているのです。
「KANONENFIEBER の真正性は、大衆に理解されやすいことよりも私にとって重要なことだから。私の英語力では、兵士たちのスラングを正確に伝えることはできないんだ。そして、もうひとつの重要な要素は、私が扱う手紙や文書がドイツ語で書かれていることだ。私はそうした兵士の手紙や文書をもとに歌詞を書いているし、多くの文章を直接歌詞に取り入れているからね。だから、KANONENFIEBER にドイツ語を使うのは論理的な選択だった」
KANONENFIEBER がその “教育” や “警鐘” の舞台に第一次世界大戦を選んだのは、そこが産業化された大量殺戮の出発点だったから。そして、”名もなき” 市井の人や一兵卒があまりにも多く、その命や魂を削り取られる地獄のはじまりだったから。
だからこそ、彼らは戦争の英雄、戦争を美化するような将校やスナイパーではなく、数字や統計で抽象的に描かれてきた名もなき弱者を主人公に選びました。顔のない被害者たちに顔を与える音楽。そのために KANONENFIEBER の心臓 Noise は、当時の残された手紙や文献、兵士の報告書をひとつひとつ紐解き、心を通わせ、バンドの歌詞へと取り込んでいきました。
そうして、”Die Urkatastrophe” “原初の災難” と名付けられたアルバムには、採掘チームが戦線の地下にトンネルを掘り進めた苦難や(”Der Maulwurf”)や、オーストリア=ハンガリーがロシア軍からリヴィウ/レンベルクを奪還した地獄の戦い(”Lviv zu Lemberg”)といった真実の戦争が描かれることとなりました。
「デスメタルとブラックメタルは、私たちが選んだ戦争を最悪の側面から描くというテーマにとって最高の音楽的出口だ。これほど危険で抑圧的なサウンドでありながら、同時に雰囲気があってメランコリックなジャンルは他にないと思う。それに、私はこうしたジャンルにいると単純に落ち着くというのもあるね」
そしてそのストーリーは、凶悪さと物悲しさを併せ持つ、ほとんど狂おしいほどのエネルギー、メタルというエネルギーによって紡がれていきます。Noise のカミソリのような叫びや地を這う咆哮は兵士や市民の恐怖を代弁し、パンツァーファウストのように地鳴りをあげるトレモロに夕闇の荘厳とメランコリーが注がれていきます。そうして流血、死、絶望にまつわる物語の糸は戦場エフェクトや話し言葉の断片によって結ばれ、アルバム全体を有機的にあの暗黒の1910年代へと誘っていきます。
我々はこの狂気の嵐の中から、当時の戦災者の言葉から、戦争の非道、虚しさ、地獄を読み取らなければなりません。安全な場所から大きな声で勇ましい言葉を吐く英雄まがいほどすぐ逃げる。彼らは決して自分の体は張りません。だからこそ、KANONENFIEBER は匿名性を貫き、顔の見えない負けヒーローを演じ続けるのです。
今回弊誌では、Noise にインタビューを行うことができました。「私の家から車で10時間もかからないところで、戦争が起こっている。過去の領土主張をめぐって、人々が残忍にも他人を殺しているんだ。私には理解できない。私は政治的な教養があるわけではないし、政治的な対立について議論しようとは思わない。しかし、何事も暴力が解決策であってはならないと信じている。すべては言葉を交わすことと、譲り合いによって解決できるはずなんだ」ANGRY METAL GUY で滅多に出ない満点を獲得。どうぞ!!

KANONENFIEBER “DIE URKATASTROPHE” : 10/10

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COVER STORY + INTERVIEW 【PRIMAL FEAR : THALIA BELLAZECCA】


EXCLUSIVE: INTERVIEW WITH THALIA BELLAZECCA OF PRIMAL FEAR !!

“Power Metal Is Like You Go Back To Childhood And Imagine Yourself Riding Eagles And Killing Enemies, Being a Hero Or Becoming The Dark Evil Guy That Wants To Conquer The World.”

PRIMAL FEAR

「PRIMAL FEAR だと、”Rulebreaker” は特に気に入っているアルバムだし、その中の “Bullets & Tears” という曲が特に好きな曲ね。バンドの中で私は本当に若いけれど、子供の頃にメタルが好きになった80年代、90年代のシュレッディなソロをもっと出したい。彼らの全アルバムに収録されているパワフルでヘヴィなパワー・リフはそのままにね」
Kiko Loureiro, Joe Satriani, Steve Vai, Guthrie Govan, Paul Gilbert, Andy Timmons, Marty Friedman, Jason Becker, Yngwie Malmsteen など、数え切れないほどのギター・ヒーローたちから多大な影響を受けた左利きのニュー・ヒロインは、イタリアの FROZEN CROWN で名を上げ、Angus McSix との共闘で刃を研ぎ澄まし、そうして遂に独パワー・メタルのベテラン PRIMAL FEAR へとたどり着きました。
Tom Naumann と Alex Beyrodt。Matt Sinner の心臓 SINNER を原点とするふたりのギタリストは、PRIMAL FEAR でもその実力を余すところなく発揮して、バンドの強靭なリフワークと華々しいシュレッドを鋭利な刃物のように研ぎ澄ませてきました。彼らの脱退は PRIMAL FEAR にとって当然大きな損失でしたが、バンドはロックとサルサで育った異色のメタル・ウーマン Thalìa Bellazecca と、達人として名高い Magnus Karlsson を引き入れることでさらなる高みを目指すことになりました。
「Angus McSix でこの役を “コスプレ” できて、とても嬉しいし光栄よ。リーグ・オブ・レジェンド(大好きで今でもプレイしているゲーム)やアニメのおかげで、いつもコスプレをもっと掘り下げてみたいと思っていたんだけど、残念ながら時間がなかったんだ。コスプレって自分を象徴する分身を持つようなもので、より自分に自信を持ち、自分の行動やあり方に誇りを持つことにも役立っていると思うの」
ファンタジーをテーマとするパワー・メタルの世界において、役を演じる “ロール・プレイ”、そして役になりきる “コスプレ” は、暗く煩わしい日常から離れ異世界へと旅立つためにとても重要な “ツール” なのかもしれませんね。Thalìa はそのコスプレというツールを、パワー・メタルの世界で誰よりも巧みに使いこなします。GLORYHAMMER を追われた Angus McSix との共闘では、カレドニアのレイザー・アマゾンの女王を演じて喝采を浴びました。
しかし、実際のコスプレだけではなく、彼女はさまざまな “ペルソナ” を現実世界でも演じています。自身の人気 YouTube チャンネルを運営し、ヘヴィ・ミュージックとロック全般に対する彼女のスキルと情熱を紹介したと思えば、なんとモデルの領域にも進出。彼女のゴージャスな写真は、ミラノのPERSONAの公式インスタグラムで確認できますが、とにかく自身の “分身”、自身の才能をいくつも揃えることで、彼女は自信を携え、パワー・メタルの栄光に向かって邁進することができるようになったのです。
「パワー・メタルは、誰にでもある現実や嫌なことから逃避するのに役立っているの。それに、パワー・メタルは本当に楽しいジャンルだし、すべてのバンドが何かのキャラクターのコスプレをすることで、さらにエンターテイメント性が増す。まるで子供の頃に戻って、自分がワシに乗って敵を殺したり、ヒーローになったり、世界を征服しようとする暗い悪者になったりするのを再び想像することができるのよ」
大人になって、子供のころのように異世界への想像を膨らませたり、空想のキャラクターになりきることはそうそう許されることではないでしょう。しかし、Thalìa のような自信と才能に満ちたアーティストが先陣を切って、パワー・メタルの楽しさ、エンターテイメント、そして逃避場所としての優秀さを広めてくれたとしたら…私たちはためらいなく、エルフやドワーフ、もしくは侍になりきって、子供のころのように煩わしい日常を忘れられる “エンパワーメント・メタル” に浸ることができるのかもしれませんね。
今回弊誌では、Thalìa Bellazecca にインタビューを行うことができました。「デスノート、エヴァンゲリオン、デス・パレード、デッドマン・ワンダーランド、それにスタジオジブリの全作品が大好きよ。音楽なら、BAND-MAID, ALDIOUS, NEMOPHILA, LOVEBITES, MAXIMUM THE HORMONE, NIGHTMARE, それに TK from 凛として時雨。ゲームなら、ベヨネッタ、どうぶつの森、スーパーマリオ(特にギャラクシー)全部、Bloodborne、Ghost of Tsushima、大神。もともとファンタジーやSFのゲーム、映画が好きだったので、日本に行って、それがストリートでも受け入れられているのを見て、日本がもっと好きになったのよね」 どうぞ!!

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COVER STORY + INTERVIEW 【ROLAND GRAPOW : HELLOWEEN : MASTER OF THE RINGS】 30TH ANNIVERSARY !!


EXCLUSIVE: INTERVIEW WITH ROLAND GRAPOW !!

“At The Beginning I Was a Little Upset, After All, I Was a Big Part Of The Helloween’s History, I Wrote a Lot Of Songs. But I’m a Fatalist, I Believe That Everything That Happens In This World, Everything Happens For The Best.”

DISC REVIEW “MASTER OF THE RINGS”

「”Master of the Rings” は、新しい HELLOWEEN のラインナップによる素晴らしいアルバムだ。バンド・メンバーやレコード会社の不安定な状況が何年も続いた後、僕たちは再び少し自由を見つけ、再び素晴らしいパワー・メタル・アルバムを作ることができた。僕たちもファンも幸せだった。振り返れば、実に素晴らしい時代だったね」
ここ日本で、いや世界中で、90年代のメタル・キッズをメタルへと誘った HELLOWEEN の傑作 “Master of the Rings” から30年。四半世紀以上の時を経ても、このアルバムが色褪せることはなく、素晴らしく時の試練に耐えています。それはきっと、”Master of the Rings” が、メタルの持つ逆境からの “回復力” と共鳴したから。実際、この前年、HELLOWEEN は崩壊の危機に瀕していました。
「僕は Weiki に、日本で “Chameleon” の曲(アコースティックな曲も多かった)を演奏した時、ファンが僕の前で泣いていたと言ったんだ。そして、”Keeper 1+2″ のような昔のスタイルに戻るべきだとも言った。彼は納得していたよ。それから数ヶ月して、Andi がバンドに加わった。彼も僕と同じことを言って、なぜ “Chameleon” のようなアルバムを作ったんだい?と尋ねていたね。とにかく、Uli と Andi がバンドに加わったことで、僕らの進むべき方向はまたひとつになったんだ」
“Master of the Rings” がリリースされる前年、HELLOWEEN が発表した “Chameleon” という文字通りカラフルなアルバムは大きな失敗と受け止められました。典型的なメタル、HELLOWEEN らしいパワー・メタルを捨てて、ポップな実験を試みたこのアルバムは、あまりに早すぎたのかもしれませんね。今聴けば、その多様性や芳醇なメロディが好奇心をそそる好盤にも思えますが、ステレオタイプは当時あまりに大きな壁でした。
「素晴らしい気持ちと同時に悲しい気持ちもあった。Ingo は病気だったし、僕らには本当にそうする以外選択肢がなかったんだ。一方で、Michael はポップ指向に傾倒していて、メタル・ミュージックにはもう興味がなかった。Andi と Uli は、ちょうどいいタイミングで適切なメンバーだったんだ」
さらに、HELLOWEEN の顔ともいえた Michael Kiske と Ingo Schwichtenberg の脱退は、負の連鎖に拍車をかけることとなります。しかし、心の病に侵された Ingo、そしてメタルに興味を失った Kiske がバンドを続けることは不可能でした。そして救世主となったのが、Andi Deris と Uli Kusch だったのです。
“Master of the Rings” は、あまりに印象的なドラム・フィルをイントロとする強烈な2つのスピード・チューンでその幕を開けます。実際、このドラム・フィルに心を奪われてメタルに誘われたファンも少なくないはずです。加えて、ガチガチのツイン・ペダルで暴風のように疾走する開幕の二撃。Uli の個性とインプットは、明らかにこの作品の見せ場となりました。
そして何より、Andi Deris の旋律。哀愁。高揚。激情。楽曲毎にコロコロと、猫の目のようにその色を変える Andi の感情は、ヘヴィ・メタルの強みを完璧なまでに代弁していました。
“Perfect Gentleman” で笑い、”Secret Alibi”で疼き、”In the Middle of Heartbeat” で咽び泣く。”Game is On” で初代ゲームボーイとのシンクロを楽しみ、”Mr.Ego” で素晴らしくも憎らしい Michael Kiske を偲ぶ。Andi の歌う新たな HELLOWEEN のアルバムには、明らかに、人の心に寄り添うヘヴィ・メタルの生命力が見事に吹き込まれていました。そして同時に、この作品には HELLOWEEN 史上最も理知的な整合感を極めたソング・ライティングとリフワークが備わっていたのです。何という復活!私たちはこの作品を聴いて、暗闇にもいつか光が射すことを教わりました。多くの困難は克服できると学びました。
「彼らのことを思えば満足だ。僕は招待されなかったから、再結成には参加していない。そう、最初は少し動揺したんだ。何しろ、僕はバンドの歴史の大きな部分を占めていたし、たくさんの曲を書いたからね。でも僕は運命論者で、この世で起こることはすべて最善のために起こると信じている」
“まだいける。俺たちはまだまだいけるんだ!”。30年前、アルバムに誰よりも力強い “Still We Go” を提供し大復活の立役者となった Roland Grapow はしかし30年後、HELLOWEEN の過去と未来をつなぐ大集結 PUMPKINS UNITED に呼ばれることはありませんでした。あの名曲 “The Chance” や “Someone’s Crying”, “Mankind” を作曲したにもかかわらず。
ある意味、これもまた大きな壁であり痛みなのかもしれません。しかし、”負けヒーロー” となった Roland は腐ることなく現在のメンバーたちにエールを贈ります。これぞまさに、ヘヴィ・メタルの寛容さ、包容力。音楽業界への失望を克服し、前を向いた Roland はこれからもまだまだ “いける” のです。
今回弊誌では、Roland Grapow にインタビューを行うことができました。「Weiki と僕がギターの腕前を競い合ったことは一度もなかった。Weiki はそのことについていつもクールだったからね。僕はただ、ギタリストとしてのスキルを少しでも伸ばしたかったんだ」 30年…Roland のお気に入り、”Dark Ride” の評価が海外で爆上がりしているのも面白いですね。どうぞ!!

HELLOWEEN “MASTER OF THE RINGS” : ∞/10

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NEW DISC REVIEW + INTERVIEW 【FREEDOM CALL : SILVER ROMANCE】


EXCLUSIVE: INTERVIEW WITH CHRIS BAY OF FREEDOM CALL !!

“The Audience On Our Concerts Is In Between The Ages Of 5 And 70. And We Are Happy To Maintain The Flame Of Metal For The Next Generations.”

DISC REVIEW “SILVER ROMANCE”

「”去年の夏は、SLAYERにハマってたんだ” なんて話を聞いたことはないだろう?そんなことはありえないんだ。メタル・ヘッズかそうでないか。人はそのどちらかだ。つまり、子供の頃はメタルを聴いていたけど、もう聴いていないなんていう人はいないはずだ。もし君がメタルに夢中なら、ずっと夢中なんだ!
一度ハマったら抜け出せねえ。言ってみれば、宗教さ」
EXODUS の Steve Souza の言葉です。たしかに、ヘヴィ・メタルの世界には自分も含めて “卒業” とは縁遠いファンが多いような気がします。メタルほど深い沼はない。その理由を、今年パワー・メタルの銀婚式を迎えた FREEDOM CALL の Chris Bay が弊誌に語ってくれました。
「メタル・ファンが最も忠実だということに同意するよ。私の意見だけど、メタル・ヘッズはただメタル音楽を聴いているのではないんだ。メタルはバック・グラウンドで流しているような音楽のスタイルではないからね。ロックとメタルはライフ・スタイルであり、このジャンルのファンは愛する音楽を積極的に、能動的に聴きながら生活しているのだよ…ラウドで激しくね..」
あのアルバムが出た時、結婚相手に出会った。就職した時は、あのTシャツを着ていた。愛猫が家に来た時は、あのライブに行った。そう、メタルはライフ・スタイルとなり、その人の人生と重なるような、インスタントとは程遠いヘヴィな音楽なのです。そうして、ファンとメタルは離婚とは無縁の幾久しき絆を育てていきます。
「”メタル・ジェネレーション” というアイデアは、何年も、何世代にもわたってこの種の音楽を支えてくれているすべてのメタル・ヘッズへの感謝の気持ちなんだ。私たちのコンサートの観客は5歳から70歳まで幅広い年代が来てくれる。そうやって、次の世代のためにメタルの炎を維持できることを嬉しく思っているんだ」
25年の銀婚式で幕を開ける FREEDOM CALL の “Silver Romance” は、まさにその幾久しき絆を祝う祝祭のパワー・メタル・アルバム。このバンドの素晴らしさは、勇壮なメタルの中に Chris Bay の趣味全開な80年代ポップス的かわいらしいメロディ、ビバリーヒルズ・コップを想起させるレトロなキーボードの祝祭感が織り込まれているところでしょう。
そんな彼らのお茶目で新たなサマー・パーティ・アンセムとなる “Metal Generation” は、メタルの絆を、灯火をつなげていくという決意表明でもあります。何世代にもわたってつながれ、更新され、愛され続けてきたヘヴィ・メタルの炎。5歳から70歳までが拳を突き上げ、 “メタルはみんなのもの” とシャウトする FREEDOM CALL のライブこそがメタルの寛容さ、自由、多様性の象徴でしょう。
「”フリーダム・コール” の意味は、以前にも増して時事的、今にあったものになっている。なぜなら、今この世界には数え切れないほどの戦争や残酷な行為があって、苦しむ人々、何百万人もの難民がいるからね。自由を求める声はかつてないほど大きくなっているよ」
そう、彼らのポジティブで優しい “ハッピー・メタル” こそ、暗い現代が求めるもの。彼らは大真面目に、寛容で敬意にあふれた世界、メタルによる世界平和の実現を夢見ています。バンド名を “自由への叫び” と名づけた25年前よりもかくじつに、世界には自由を求める人たちが増えています。FREEDOM CALL はそんな世界で今日も、法律より強く、鋼鉄とプライドでできた愛と平和のパワー・メタルを心の底から歌うのです。”メタル革命” が成就するその日まで。
今回弊誌では、Chris Bay にインタビューを行うことができました。「”メタルはみんなのもの” という言葉は調和のとれた世界を表現しているんだ。”一人はみんなのために、みんなは一人のために” というのがテーマだからね。ステージでこの言葉をつかうのは、もし世界中の人々がメタル・ファンになれば……地球は平和になると信じているからだ! メタルで地球に平和をもたらそう!」 二度目の登場。 どうぞ!!

FREEDOM CALL “SILVER ROMANCE” : 10/10

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NEW DISC REVIEW + INTERVIEW 【INDUCTION : MEDUSA】JAPAN TOUR 24′


EXCLUSIVE: INTERVIEW WITH TIM HANSEN OF INDUCTION !!

“Power Metal, Or Heavy Metal Just Seems Like The Most Versatile Metal Genre To Me. I Love The Focus On Great Melodies And The Freedom To Go Slow And Heavy, Or Fast And Hard. Power Metal To Me Is a Feeling, Not a Genre. And I Try To Embody That With Induction.”

DISC REVIEW “MEDUSA”

「パワー・メタル、あるいはクラシックなヘヴィ・メタルは、僕にとって最も汎用性の高いメタル・ジャンルに思えるんだ。素晴らしいメロディーを重視し、スローでヘヴィーな曲も、速くてハードな曲も自由自在なところが好きなんだよ。僕にとってのパワー・メタルは、ジャンルではなくフィーリングなんだ。そして、僕は INDUCTION でそれを体現しようとしているんだよ」
かつて、ヘヴィ・メタル、そのステレオタイプの象徴だったパワー・メタルを、”柔軟で汎用性の高い自由なジャンル” と言い切るジェネレーションが遂にあらわれました。それだけでももう隔世の感がありますが、その言葉があのミスター・パワー・メタル Kai Hansen の息子 Tim Hansen から発せられたのですから、時代と価値観の変化はたしかなものに違いありません。
「音楽的には父の世代より間違いなく一歩進んでいるし、いわゆるジャーマン・メタルのバンドたちとはサウンドは違う。でも、もしかしたら僕たちは “ジャーマン・メタルのニューウェーブ” と言えるかもしれないね。僕はそのサウンドが好きだ」
実際、Tim は自身のバンド INDUCTION で “ジャーマン・メタルのニューウェーブ”、そのアンバサダーに就任しました。INDUCTION がその称号に相応しいのには確固たる理由があります。Tim が “ディズニー・メタル” と称賛する TWILIGHT FORCE の完璧にオーケストレートされたシンフォニー、BEAST IN BLACK のダンス・パーティー、POLYPHIA や PERIPHERY まで想起させるモダンなギター・テクニック、硬軟取り揃えた曲調の妙。そんな現代的なアップデートを、80、90年代のクラシックなジャーマン・メタルに落とし込む。
「たしかに父がいなかったら、音楽とギターにのめり込むことはなかったと思う。でも、ギターを手にしたいと思わせる要素はもっとたくさんあったんだ。特定のギター・ヒーローがいたわけではないんだけど、お気に入りのギタリストは、Guthrie Govan, Teemu Mäntysaari, Kasperi Heikkinen。僕は人生の困難な時期に、自分自身に新しい使命が必要だと思った。そして、そのときから僕は完全に音楽にコミットし始め、自分の道を歩むようになった。でも、何かヒントが必要なときに、父のように側に助けてくれる人がいるのはいつもありがたかったよ!」
パワー・メタルを自由の土地とみなし、明日を見据えて狂気と才気を発電する。楽しい音楽を作ること。もちろん、その偉業の達成は Hansen 家の血が後押ししていますが、それだけではないでしょう。そもそも、メタル世界は政治や会社のように世襲制ではありません。継ぐべき地盤も資産もないのですから。それでも、Tim Hansen は父と同じパワー・メタルという夢の国で反乱を起こすと決めたのです。それは、パワー・メタルが好きだから。パワー・メタルへの情熱があふれるから。パワー・メタルが使命だから。ジャーマン・メタル。その過去へのトリビュートと未来への才狂を実現できるのは、Tim Hansen しかいないのですから。
今回弊誌では、Tim Hansen にインタビューを行うことができました。「とにかく楽しい音楽を書きたい。ライヴに来て、日常や普段の生活をすべて忘れて、ただ一晩放心状態になれる。そんな音楽をね。そういう意味で、僕はリスナーに逃避を提供しようとしているんだ。でもそれだけじゃなく、音楽をもっと深く掘り下げると、寓話やファンタジーだけでなく、曲の中にたくさんの実体と意味があることに気づくはずだよ」 親子での来日も決定!あの Ralf Scheepers も GAMMA RAY に帯同します。どうぞ!!

INDUCTION “MEDUSA” : 10/10

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COVER STORY + NEW DISC REVIEW 【ELECTRIC CALLBOY : TEKKNO】 FOX_FEST 24 SPECIAL !!


COVER STORY : ELECTRIC CALLBOY “TEKKNO”

“You Listen To With Your Ears But Feel In Your Heart. You’d Never Predefine The Type Of Person You’d Fall In Love With, So Why The Songs?”

TEKKNO

「僕たちが考えた他の新しい名前はどれも間違っていると感じた。ESKIMO CALLBOY は10年以上僕らの名前だったから、新しい名前にするのは違和感があったんだ。でも、僕らにはバンドとしての責任があることは分かっていた。他人のことを気にしないバンドにはなりたくない。人々を分断したり分離させたりするのではなく、ひとつにまとめなければならないんだ」
長く親しんだ名前を変えること。それは容易い決断ではありません。大人気のバンドならなおさら。それでもドイツのヤング・ガンズは改名に踏み切りました。 彼らは “Eskimo” という単語を “Electric” に変更しましたが、これはエスキモーという言葉が北極圏のイヌイットやユピックの人々に対する蔑称と見なされるため。その後、彼らは過去のアルバムのアートワークを新名称で再リリースしたのです。
「僕は初めて父親になったが、すでに存在するバンドに新しい名前をつけるのは難しいよ。だから、僕たちは “EC” というイニシャルを残したかった。”エレクトリック” ならかなり流動的だったし、イニシャルも残っていた。そうでなければ、リブランディングは大きな問題になると思ったんだ。みんな受け入れてくれるだろうか?多くの不安があった。でも、たぶん受け入れられるのに1ヵ月もかからなかったし、みんなそんなことは忘れてしまったよ。この新しい名前はとてもクールだよ」

改名のタイミングも完璧でした。最新作 “Tekkno” のリリース前、ロックダウン中。彼らのインターネットでの存在感を通してファンとなった人たちは、”Hypa Hypa” で津波のような畝りとなります。何よりも、ネオン輝くエレクトロニック・ミュージックとメタルの鋭さは、人々が最も暗く、そしておそらく最も慢性的に憂鬱をオンラインで感じているときに必要なものだったのです。
この曲の大成功は、すでに5枚のアルバムをリリースし、新時代の到来を告げるドイツのグループにとって強力な基盤となりました。
ラインナップの変更も発生。クリーン・ボーカリストの Nico Sallach が加入し、それに伴いグループ内に新たなケミストリーが生まれました。Sallach ともう一人のボーカリスト兼キーボーディスト Kevin Ratajczak の間には紛れもない絆が生まれ、それは ELECTRIC CALLBOY のライブ体験の特別な基盤となっています。そんな絶好調の彼らを “ドイツ最大の輸出品” と推す声も。
「今は2年前のような、みんながすごく期待していたような感じではないんだ。パンデミックの間に高まっていたバブル(誇大広告)だよ」

バブルは弾けるものですが、この人気の津波は決して彼らが儚い泡のようなアーティストではなかったことを証明しています。極彩色をちりばめた “Tekkno” のリリースは、バンドにとってスターダムへの最後の後押しとなりました。
重厚なブレイクダウンと自信に満ちたメタルコアのリフ、大胆にポップへと傾倒した予測不能なボーカル・メロディ。”Tekkno” は、ELECTRIC CALLBOY にドイツで初のアルバム・チャート1位をもたらしただけでなく、ヨーロッパやイギリスの他の地域のアルバム・チャートでもトップ20の栄誉を与えました。
さらに、このアルバムはソングライター、プロデューサーとしての彼らの洗練された芸術性をも実証しました。曲作りからプロダクション、ビデオへの実践的なアプローチに至るまで、そこに彼らの一貫した意見と指示がないものはありません。
「僕たちはお互いを高め合っている」 と Ratajczak は言います。「多くのバンドは、プロデューサーとバンドの1人か2人で曲を作っている。でも僕らは、みんなで曲について話し合うんだ。みんな、自分たちのアイディアを持っている」

つまり、ELECTRIC CALLBOY は、バンドだけでなく、音楽的にも生まれ変わったと言っていいのでしょう。
「Nico を新しいシンガーに迎え、以前のシンガーが辞めたこと。これは新たなスタートであり、かつてのバンドの死でもあった。新しいスタートを切り、2010年に戻ったのだから、何が起こるかわからなかった。 でも、少なくとも “Tekkno” で何をしたいかはわかっていた。”再生” という言葉がぴったりだと思う。これが自分たちだと胸を張って言える。これが僕らの音楽なんだ」
“Tekkno” に込めたのは、純粋さと楽しさ。シリアスなテーマのメタルコア・バンドが多い中、より楽観的なサウンド・スケープにフォーカスして作られたこのアルバムで彼らは、たまには解放されてもいいと呼びかけました。
「人生でやりきれないことがあったら、そのままにして人生を楽しもう。自分のために何かをしよう。
バンドを始めたとき、僕らは20代半ばだった。パーティーと楽しい時間がすべてだった。他のことはあまり気にしていなかった。責任感もなかった。ただその瞬間を生き、楽しい時間を過ごした。それは音楽にも表れていた。
しかし、成功とともに責任も重くなった。僕はいつもスパイダーマンとベンおじさんの言葉を思い出す。”大いなる力には大いなる責任が伴う”。だから多くのバンドが、政治的なテーマであれ、その他さまざまな深刻なテーマであれ、シリアスなテーマを取り上げるようになる。
でも僕たちは、たとえ嫌な気分、仕事で嫌なことがあったり、配偶者とケンカしたりしたときでも、その状況から気持ちを切り離して、そのままにしておいて、楽しい時間を過ごしたり、映画を観たり、例えばエレクトリック・コアを聴いたり、ただ放心状態になったりすると、日常生活の問題に再び立ち向かえるほど強くなれることに気づいたんだ。哲学的に聞こえるかもしれないけど (笑)。でも、これは普通の行動だと思う。自分のために何かをする、自分を守るためにね」

“パーティー・コア” “エレクトリック・コア” というジャンルに今や真新しい輝きがないことは多くの人が認めるところですが、彼らは改名を機に、このジャンルに再度新たな命を吹き込みました。
「5人全員が同意して、またこのジャンルをやってみたいと思った時期があって、再び書き始めたんだ。
“Rehab” は悪いアルバムだった (笑)。好きな曲もあったけど、あれはひとつの時代の終わりだった。あのアルバムを仕上げるのは、ほとんど重荷だった。昔のシンガーと妥協点を見出すのは不可能に近かったから。もうスタジオには行きたくなかった。その結果、僕たちは以前のボーカリストと決別することになった。正直なところ、これは僕たち全員にとって最高の出来事だった。というのも、僕たちは皆、バンドを愛し、10年以上もこのために懸命に働いてきた。だからそれがすべて崩れ去ることを恐れていたんだ。
恐怖だけではなかった。どうやって続けるのか?ファンは新しいボーカリストを受け入れてくれるだろうか?僕たちは新しいボーカリストを受け入れるのか?言っておくけど、前のボーカルのせいにはしたくない。彼は彼自身のことをやっている。彼も同じ話をするだろう。その後、5人全員がスタジオに来て、”2010年のように音楽を作ろう” と言ったんだ」
THY ART IS MURDER, SCOOTER, THE PRODIGY が彼らの中で同居することは、それほど奇妙ではありません。
「僕たちは、ジャンルの境界線が難しいと信じたことは一度もない。もちろん思春期には、自分が何者で、何を聴くかによって自分がどう違うかを定義しようとするものだ。でもね、音楽に説明はいらない。耳で聴き、心で感じる。どんな人と恋に落ちるかは決められないのに、なぜ好きになる歌はジャンルで決めるの?」

ゆえに、ELECTRIC CALLBOY にとって “メインストリームになる”、あるいは “メインストリームに引き寄せられる” といった揶揄は、いささかも意味をなしません。それは彼らのインスピレーションの源は、ほとんど無限であるだけでなく、ブラックメタルやデスコアのようなジャンルに閉じこもるバンドが、現実的には世界人口の1%にも届かないことを痛感しているからでしょう。
「僕の経験では、ヘヴィ・バンドが “メインストリームになる” というのは、バンドが自分たちの音楽を変えるということなんだ。彼らはよりソフトになり、より親しみやすくなり、より多くのリスナーを積極的に求めている。僕らはそんなことはしていない。確かに、ELECTRIC CALLBOY がメタル・ミュージックを “非メタル・ファン” の人たちにも親しみやすいものにしていると言われれば、それはとても美しいことだと思う。それでも、世界人口の60%以上にリーチできるかもしれないポップ・アーティストに比べれば、誰もが僕らを知る機会があるわけじゃない。僕たちは、すべての人々にリーチしたいし、その可能性があると信じている。だけどね、そのために変わることはない。大事なのは、僕たちのショーに参加した人たちが、友達みんなに伝えてくれて、次にその人たちも来てくれるようになることなんだよ」


参考文献: KERRANG! :Electric Callboy: “We’re living our best lives right now. This is the time to celebrate that”

OUTBURN:ELECTRIC CALLBOY: Rebirth

LOUDERSOUND:”We have to bring people together not divide them”: Electric Callboy don’t mind being tagged a ‘novelty’ band so long as they can make metalheads smile

FOX_FEST JAPAN 特設サイト

COVER STORY 【NECROPHAGIST : ONSET OF PUTREFACTION / EPITAPH 25TH, 20TH ANNIVERSARY】


COVER STORY : “ONSET OF PUTREFACTION” / “EPITAPH” 25TH, 20TH ANNIVERSARY

“I Don’t Think Every Death Metal Maniac Should Buy My Album, But Anyone Who Is Tired Of All These Average Shit, Where One Band Sounds Like The Other.”

NECROPHAGIST

「”ネクロ “を名前に持つバンドは多すぎる。でも、1988年当時、”ネクロ” を含む名前を選んだバンドはほとんどなかった。今となっては、そんなことをするバンドはクソつまらないし、バカげてる。
僕らの名前が “Necrophagist” だからといって、世間からつまらないと思われるのは良くない。”Necropha-gist” は、音楽にのみ優先順位を設定し、それを改善し、独自の新しいスタイルのデスメタルを開発するためのバンド。だから僕のせいにしないで、ネクロを使っているデスメタル・バンドの “新時代” のせいにしたいね。君たち、想像力は一体どこにあるんだ?」
今からちょうど四半世紀前。Muhammed Suiçmez は、ギターとマイクとコンピューターを持ってスタジオに閉じこもり、史上最もユニークで影響力のあるメタル作品のひとつを録音しました。今にして思えば、 “Onset of Putrefaction” が1999年という前世紀に発表されたことが信じられません。音楽的なスタイルもプロダクションも、明らかに未来。案の定、この作品は、来るべき現代のテクデス・ワールドほとんどすべての規範となったのです。

「リハーサル・ルームで録音したんだけど、プロフェッショナルなサウンドに仕上がったよ。レコーディングに使った機材もプロ仕様。ミックスも最終的に、その道のプロと一緒にやったんだ。だから、リハーサル室で作ったとは思えない仕上がりになっている。そう、とても大変だったんだ。時間も神経も使ったけど、それだけの価値はあったよ」
2000年代に入る前、SUFFOCATION のようなデスメタル・バンドは、ハイゲインの氾濫とカオティックなエネルギー、そしてブルータルな重量が本質的ににじみ出る音楽を生み出していました。ただし、彼らのデスメタルはテクニカルな複雑さとは裏腹に、オーガニックな人間味が多く残されていたのです。NECROPHAGIST は、テクデスを次のステップに進め、より臨床的で冷たく、マシナリーで極めて正確なスタイルを打ち立てました。
「多くの人はデスメタルにおけるドラム・マシーンを好まないが、ドラム・ラインをプログラムするのに3週間、毎日12時間かかった。その結果、このCDはほとんど自然なサウンドになったんだよ」

それまでもテクデスは、もちろんある種の几帳面さを好む傾向がありましたが、”Onset of Putrefaction” は、強迫的な細菌恐怖症と例えられるほどに、無菌状態の完璧主義が貫かれています。プログラムされたドラムは、ロボットのような正確さと非人間的な冷たさを加え、偽物のように聞こえる以上にデスメタルのエッジとAIの無慈悲を獲得するのに役立っています。一方で、テクデスの命ともいえるリフは、当時の常識以上に可動性が高く、慌ただしく、細部まで作り込まれていました。さらにそれらはすべて、ディミニッシュ・アルペジオ、ホールトーン・スケール、クロマティック・ムードといった異端を最大限に活用して、流動的かつリズミカルな魅惑的な”音楽” に加工する魔法に覆われています。
そんな高度に機械化された無菌室は、デスメタル本来の穢れを祓い、過度に衛生化されるという懸念を、次から次へと収録される楽曲の超越したクオリティで薙ぎ払っていきます。一方で、ステレオタイプな低いうなり声のボーカルは、単に楽曲の意味を伝えるものとなり、リズム楽器の一つとして有効に機能しています。
「歌詞のほとんどは昔の CARCASS のようにゴアなテーマを扱っているけど、もっとセンスのあるものもある。これらはより新しいものだ。新しい歌詞はもっと哲学的なものになると思う」

NECROPHAGIST(ギリシャ語で「死者を喰らう者」の意)は、トルコ系ドイツ人のギタリスト/ボーカリスト Muhammed Suiçmez が結成し、フロントを務め、彼がすべてを決定するワンマン・バンドでした。
彼らのデビュー・アルバム “Onset of Putrefaction” は、Hannes Grossmann が制作したドラム・サンプルを使った新版が作られています。
「僕はドイツで生まれたので、1975年からここに住んでいる。ドイツの社会は奇妙で退屈だ。大学を卒業したら、この国を離れると思う。母国にはあまり行ったことがないし、トルコとの関係が希薄なんだ。
偏見を感じることはある。人々は異なる文化を恐れ、偏見を持ち、奇妙な振る舞いをする。とはいえ、僕はここで何人かのドイツ人と友好関係を築いた。彼らとの間には常に距離があるけれどね。私の親友は非ドイツ人であることを明言しなければならないよ。ドイツ人は、僕を自分自身や友人とは異なるものとして理解しているのだ」

そうしたある種の “孤高” と “孤独” の中でも、Muhammed は2010年の解散までに Christian Münzner, Hannes Grossmann, Marco Minnemann, Sami Raatikainen といったドイツの才能を次々と発掘し、彼らが OBSCURA のような次世代の旗手となっていったのはご承知の通り。そうした人を活かすアルバムとして発表された2004年の “Epitaph” は、その完璧な仕上がりとは裏腹に、文字通りバンドの墓標となってしまっています。アルバムでは、Muhammed自身も、7弦と27フレットを備えた新しいカスタムショップのIbanez Xiphosギターで攻めていました。唯一無二であることにこだわるが故の、消滅。
「昔から他のバンドをコピーするバンドはいたし、オリジナルなバンドもいた。その点では何も変わっていないが、レーベルが生き残るために利益を上げる必要がある限り、彼らは手に入るものは何でもリリースするだろう。少なくとも一部のレーベルはそうだ。特にアンダーグラウンドの小さなレーベルは、今でも利益を最も必要としている。それがビジネスであり、ある程度は理解できるが、これでは音楽の発展はない。
NECROPHAGIST は主に自分自身のためにやっているが、もちろん、人々が我々の音楽に影響を受けていると聞くのは光栄なことだ。
音楽的には、確かに僕らのルーツはデスメタルの最初の時代にある。それを除けば、僕たちはどんな音楽にもオープンだし、みんなかなり多様な音楽を聴いている。自分のことしか言えないけど、マルムスティーンのソロ・スタイルはかなり影響を受けていると思う。あとは、パワーメタルは影響を受けているが、それはある程度までだ。SONATA ARCTICA 以外によく聴くパワー・メタル・バンドは思いつかない。とにかくさまざまな角度から影響を受けてもいるよ。重要なのは、自分たちの音楽がどう聞こえるかだ」

“Onset of Putrefaction” から25年。”Epitaph” から20年。年月を経た2枚のアルバムは、今やテクデスの聖典として、様々な後続に崇め奉られています。
「まあ、すべてのデスメタル・マニアが僕のアルバムを買うべきだとは思わないけど、他のバンドと同じように聴こえるような、平均的なクソにうんざりしている人なら誰でも買うべきだよ。申し訳ないけど、バンドはギターやドラムスティックを持てるようになったら、すぐにCDをレコーディングするべきではないと思うんだ。だから、NECROPHAGIST が10年前から存在し、音楽が年々向上していることを知っておいてほしい。新しい、あるいは違ったスタイルの音楽を聴いてもらいたいんだ。”Onset” が他のバンドに似ていると言っている人は、みんなよく聴いていない。だから、この音楽は間違いなくデスメタル・マニアのために作られたものだけど、ブラストビートやダウンチューニングのギターだけがここにあるわけじゃないんだ」

デスメタル・アルバムにおいて、ラジオ・ソングのように、すべての曲が他の曲とまったく違うと自信を持って断言できることがどれほどあるでしょう?NECROPHAGIST は魔法の公式を見つけたと思い込んで、それを繰り返し、同じようなサウンドの濫用になるようなバンドではありませんでした。すべての異なるトラックを全く異なる雰囲気で収録し、そのどれもが地獄のようにキャッチーであるという最も野心的な目標を達成してきました。つまり、彼らが残した2枚の聖典はジャンルを超越し、デスメタルの専門家でない人にとっても潜在的な興味対象であるという特殊性を持つ、史上数少ない真に偉大なアルバムとなったのです。
「ハードドライブのどこかに新しいアルバムは録音してある。でも今はもうバンドをやる気はないんだよな」
これが2019年、Muhammedからの最後の便り。今はエンジニアの資格をとって BMW でエンジニアとして働いているとも噂されていますが、このアニバーサリーの年に何か動きはあるでしょうか…


参考文献: MASTERFUL MAGAZINE : NECROPHAGIST

NIHILISTIC HOLOCAUST: NECROPHAGIST

ZWAREMETALEN Interview