COVER STORY + NEW DISC REVIEW 【IMPERIAL TRIUMPHANT : SPIRIT OF ECSTASY】


COVER STORY : IMPERIAL TRIUMPHANT “SPIRIT OF ECSTASY”

“I Got Into Learning About Rolls­-Royce As a Company And Learning About These Ultra Luxury Product Companies Like Rolex And Such. The Rolls-Royce Has This Hood Ornament That Is Known As The Spirit Of Ecstasy.”

SPIRIT OF ECSTASY

2012年のデビュー以来、IMPERIAL TRIUMPHANT の Zachary Ilya Ezrin (vocals, guitars), Steve Blanco (bass, vocals, keys, theremin), Kenny Grohowski (drums) にはニューヨークの中心部に深く入り込むというミッションがあり、彼らの Bandcamp には “NY の最上階の豪華さから地下の腐ったような場所まで” と優雅に表記されています。
「ニューヨークの音の風景と、そのさまざまなダイナミクスを具現化しようとしているんだ。ニューヨークの風景には視覚的に大きな影響を受けているし、この街ならではのものだよね。この街はとても密度の高い場所だから、いろいろな意味でインスパイアされるものがたくさんあるんだ。音楽的な血統からインフラまで、あらゆる分野で歴史がある。
それに、ニューヨークには何か国家的なナショナリズムのようなものがある。移住してきた人たちも、ニューヨーカーであることを誇りにしているんだ。何が自慢なんだ?棺桶の中に住んでるんだぞ!?とか言われるけどね。ニューヨークという街に対して、みんなすごく興奮しているだよね。その中で、曲のコンセプトが生まれる。大都会のプライドと自己達成のヴェールは、探求するにはとても興味深いコンセプトだよ」

そして、メジャーからの最初の作品 “Alphaville” をリリースした後、最上階の豪華さについての考え方は、さらに深まりました。Trey Spruance (Mr. Bungle) がプロデュースし、Colin Marston が Menegroth Studios で録音した “Alphaville” は、壮大なスケールで、これまでで最大のサウンド・プロダクションとなっていたのです。メタル・コミュニティーの中でのこのレコードの評判は非常に大きく、アールデコの影響を受けた不可思議なトリオは、地元の人気者からメタルのアーカイブスにその地位を刻むまでになったのです。Century Media から2枚目のリリースとなる “Spirit of Ecstasy” でIMPERIAL TRIUMPHANT は、その場所から音楽におけるより細かい部分に焦点を当てるために、音を十分に減らすことを決めました。
「ライブでは、僕の彼女と弟の彼女にマントを着てもらって、観客にマスクを配っていた。当時、僕らの音楽でモッシュする人はいなかったから、ブルックリンの人たちがじっと見ているクラシックな雰囲気よりも、もっと良い雰囲気になる方法はないかと考えていたんだ。全員がマスクをしていれば、グループの儀式になるし、僕らもその一員になれると思ったんだよね。今はモッシュピットも増えてきたけど、それでもマスクをかぶって来る人はいて、ライヴのために華やかなコスチュームに身を包んでくれる人もいる。ライブが単なるパフォーマンスではなく、みんなで参加する儀式のようなものだと感じてもらえたらうれしいね」
弊誌2020年のインタビュー で彼らはあのマスクについてこう説明してくれました。
「あのマスクは20世紀前半のニューヨークで育まれたアールデコ運動と密接に関係しているんだ。そのムーブメントは数千年前にさかのぼり、過去と深遠で神秘的な多くのつながりを持っている。そしてそれは、かつて僕たちの一部であったものがここにあると悠久に想いを馳せる、時を超えた夢の形でもあるんだよ。つまり歴史的意義のある魅力的な美学なんだ」

栄光と黄金のマスクを手にする前に、IMPERIAL TRIUMPHANT は2005年にフロントマン Zachary Ilya Ezrin のハイスクール・プロジェクトとしてスタートしました。そして2012年、このプロジェクトは、テクニカルとメトロポリタンをベースにしたテーマを掲げ、後にその特徴的な不協和音のデスメタル・スタイルとなる何かを形成し始めたのです。トレモロピックとディミニッシュ・セブンスを支えるブラスト・ビートから、金メッキを施したアールデコ調の豪華なイメージまで、IMPERIAL TRIUMPHANT のすべては極端。 不協和音のハイゲイン、悪夢のようなサウンドスケープ、強烈なポリリズムからなるアールデコの仮初めは、今にも全世界が崩壊しそうな感覚を与えます。
2006年に “ごく普通のブラックメタルバンドとして” 結成された彼らは、さまざまな不協和やジャズの要素を取り入れて進化してきました。近年流行りの “ディソナンス系” の一歩も二歩も先を行く凄みは、3人のメンバーの音楽的背景と、より協力的なユニットになったことによる自然な結果。このサウンドの開発以来、 Ezrin は、プロジェクトの寿命と鮮度を保つものは、コラボレーションであると感じています。
「自分の中で一貫しているのは、オープンマインドを保つことだ。コラボレーションをすればするほど、より良い音楽が生まれるんだ」

そうしてニューヨークの美学をさらに追求した Ezrin は、ニューヨークの建築物とフリッツ・ラング1927年の名作映画 “メトロポリス” からインスピレーションを得ることになります。この新たな着想は、トリオのターニングポイントとなり、今や象徴的な存在となったあのコスチュームを作るきっかけとなりました。
「全てはアールデコから始まったんだ。59丁目、セントラルパーク・サウスを歩いていたら、アールデコの古い建物がたくさんあるんだよ。アールデコはニューヨークに限ったものではないけど、もともとニューヨーク的な感じがするし、ヘヴィ・メタルでは使われない。そういうものに飛び込んで、IMMORTAL やブラックメタルが冬にやったことをアールデコでやってみたらどうだろう?って考えたのさ。Steve Blanco がマスクを思いつき、そのコンセプトを発展させ、さらに追加していったんだ」
Ezrin のペダルボードには必要なものしかストックされておらず、Victory amps の V4 Kraken で身軽に移動可能。
「それは IMPERIAL TRIUMPHANT とニューヨークの音楽が一般的に持つ、身軽で包括的な性質の一部だと思う。でも、このアルバムは特に、深夜のダウンタウンのジャズ・バー、そんな場所のジャムに入り込んだような、みんながリラックスして座っているような感じにしたかったんだ」
ニューヨークは夢と現実が共生している場所。
「この街には極端な二面性があり、超高音と超低音がある。最も裕福な人々が住む場所であり、最も貧しい人々が住む場所でもある…そして、それらは互いにほんの数ブロックしか離れていないんだ。音楽的には、IMPERIAL TRIUMPHANT はニューヨークの音にインスパイアされていると言える。通りを歩いていて、サイレンが鳴り響いたり、地下鉄に乗ったり、列車が文字通りトンネルをすり抜ける音を聞いたことがあるだろう。そういうものからインスピレーションを受けて、 “ああ、これをギターで弾いてみよう” と思うんだ。なんでわざわざサンプリングするんだ?自分のギターで弾けばいいんだから」

アールデコを基調とした大都市の風景というテーマは、自然とより大きなスケールで、いわば摩天楼の高みに到達することを切望していきました。そこで、メジャーなメタル・レーベル、Century Media と手を組むことになったです。
「僕たちはかなり野心的なバンドで、その野心をサポートしてくれるレーベルが必要だったんだ。彼らは俺たちに大きなリスクを負ってくれた。ただ、僕たちがアリーナで売れまくって、金儲けしたいっていうのとは違うんだ。彼らはまず芸術的なことを考えてくれるから、結果的に彼らのリスクが報われたと言えるね」
そうして生み出された “Alphaville”はメタル世界で賞賛を浴びましたが、それは決して偶然ではありませんでした。IMPERIAL TRIUMPHANT は何年もかけて自分たちのスタイルを確立し続け、”Alphaville” はまさにその積み重ねの結果。「少しの運と多くの努力があれば、すべてのチャンスは次のチャンスにつながるんだ」
“Alphaville” が IMPERIAL TRIUMPHANT の能力のマクロに焦点を当てたことで、トリオは次の作品を書く時には何か違うことをしようと決めていました。
「”Spirit of Ecstasy” は、まずその名前にとてもインスパイアされている。ロールス・ロイスという会社について学ぶうちに、ロレックスのような超高級品会社について学ぶようになったんだ。ロールス・ロイスには、”スピリット・オブ・エクスタシー” と呼ばれるフードオーナメントがある (ボンネットに装着するエンブレム) 。ロールス・ロイスの製品には、そうしたユーザーの体験や製品のメカニズムに役立つような小さなディテールがたくさんあるんだよね。面白いコンセプトだと思ったから、そのメンタリティーを音楽に応用してみたらどうだろうと考えたのさ」

“Spirit of Ecstasy” は “Alphaville” よりもシンプルなサウンドですが、しかし、よりミクロで、彼らの細部へのこだわりは繰り返し聴くことでより一層、聴き応えを与えてくれます。
「構造的には、”Alphaville” よりもさらにシンプル。僕らは次のステップに進むために、自分たちのミクロなニッチをさらに開拓し、狭い穴にさらに入り込んで、そう、ソングライティングもさらに向上させようとしたんだ。混沌の中にある明晰さの瞬間を人々に与えようとしたんだ。僕たちは曲をすべて書き上げてから、それらをいじくりまわして、非常に細かい部分まで綿密に調べていった。すべてがあるべき姿であることを確認するために、1秒1秒レコードを見直したんだ」
こうしてニューヨーカーの努力は、異様に録音されたボーカル、サックスとギターのデュエル、風の吹くサンプルなど様々な要素を加えるという形で実を結び、すべてが特定の場所に配置され、独自の “フードオーナメント” を掲げて、”Spirit of Ecstasy” がラグジュアリーな “高級ブランド” の産物であることを示すことになりました。
「Max G (Kenny G の息子) は親しい友人で、以前は IMPERIAL TRIUMPHANT のメンバーだった。一緒にニューヨークで小さな会社を経営しているんだ。ある日の午後、ランチを食べているときに、彼にこう聞いたんだ。”僕たちの新譜にこんなパートがあるんだけど、ギターがサックスと戦うというか踊るようなデュアルソロの状況を想像している。君と君のお父さんはこのパートに興味がある?”ってね。彼はイエスと答え、父親に尋ね、父親も同意し、そして彼らは絶対的な傑作を作り上げて帰ってきてくれた。僕たちのやっていることを理解してくれる人たちと一緒に仕事をすると、より強い作品ができるんだ。彼らのような演奏は、僕には決してできないからね。ゲストを招くのは結局、音楽のためであり、他の人の才能に信頼を置くことでもある。Kenny G はモンスター・プレイヤーで、Max G はモンスター・シュレッダーだということを知らない人がいるかもしれないけどね。
僕たちのドラマーの Kenny は Alex Skolnick とフリー・インプロヴァイズのカルテットで演奏している。だから、彼にはかなり簡単に依頼できたよ。VOIVOD の Snake は、彼らも Century Media に所属しているから、”Alphaville” のためにやった VOIVOD の “Experiment” のカヴァーを彼らが気に入っていることが分かったんだ。だから、Century Media は、もし僕らがゲストを望むなら、コネクションを作ることができると言ってくれたんだ。IMPERIAL TRIUMPHANT が決してやらないことは、名前だけのゲストをアルバムに迎えること。どんなに有名な人が来ても、その人がもたらすものは、何よりもまず音楽のためになるものでなければならない。それ以降のことは、すべて飾りに過ぎない」

一方で、Ezrin のギターに対するアプローチは、それ自体が興味深いもの。クラシックからジャズ、スラッシュからブルースまで、様々なスタイルを研究してきた Ezrin は、伝統的な手法と非伝統的な手法を融合させ、既成概念にとらわれないものを作り上げています。
「例えば、チャールズ・ミンガスのような演奏スタイルからインスピレーションを得て、そこから盗むことが多いんだ。彼は指板の上で弦を曲げたり外したりして、エフェクトをかけるんだ。完璧に音を出すことにこだわらなくなれば、いくらでもクールなことができる。アンプを通さない状態でヘヴィーでファッキンなサウンドなら、ゲインたっぷりのアンプで弾くと超ヘヴィーに聞こえるはずだよね。
プレイヤーとして、ある種のパラメーターを持つことはとても楽しいことなんだ。例えば、僕のギターはEスタンダードなんだけど、それよりずっと低い音で演奏するんだ。ワミーバーを使って、ローEのずっと下の音でメロディーを作るんだ。そうすることで、より深く考え、よりクリエイティブになることができる」
IMPERIAL TRIUMPHANT は、リスナーが “Spirit of Ecstasy” を掲げたロールス・ロイスでディストピアの荒野を走り抜けるようなイメージを追求しました。スラッシュ・ヒーローの VOIVOD TESTAMENT のメンバー、そして伝説のサックス奏者 Kenny G を加えたトリオは、不協和音のデスメタルに新たなラグジュアリーと高級感を付与し、55分の長さの中でリスナーにさらなる探究心を抱かせるきっかけとなりました。
「このアルバムは、聴けば聴くほど好きになるようなレコードの一つだと思うんだ。それは非常に挑戦的なことだけど、非常にやりがいのあることだ」

参考文献: BROOKLYN VEGAN : IMPERIAL TRIUMPHANT TALK ART-DECO INSPIERD DEATH METAL

Imperial Triumphant’s Zachary Ezrin on his wild approach to guitar: “There’s tons of cool stuff you can do when you stop caring about hitting the note perfectly”

NEW DISC REVIEW + INTERVIEW 【STANDARDS : FRUIT TOWN】


EXCLUSIVE: INTERVIEW WITH MARCOS MENA OF STANDARDS !!

“Fruit Is Cute! Fruit Is a Great Symbol For Our Music And When You Listen To It You Become a Citizen Of Fruit Town.”

DISC REVIEW “FRUIT TOWN”

「僕も、今世界で起こっている出来事に対して、精神的に迷うことはあるんだ。だけど、それでも僕たちが一緒になって楽しめる音楽が世界に存在できるように、作り続けていこうという気持ちになるんだよ」
クロス・タップのギタリスト Marcos Mena のキュートで陽気なメロディーに導かれ、LAのデュオ STANDARDS は、情熱のリフと白熱のドラムスを緻密なインストゥルメンタル・マス・ロックのパレットへと描き出していきます。一見、無節操なパリピの音楽にも思える “Fruit Town”。しかし、そんな LA の太陽の裏側には、マスロックを明るい日差しのもとに連れ出したい、そして世界を覆うネガティヴをポジティブな日焼けで覆いたい、そんな想いが潜んでいるのです。
「このバンドは、本当にギターリフひとつとドラムに単純化できると思うんだ。ドラムの友人と一緒に演奏するときに、ギターリフだけをカバーしたのが始まりだったと思う。ベースやボーカルがいないと物足りない部分もあるんだけど、一方でギターとドラムのシンプルさを楽しむこともできる。最近は、曲の要素をどんどん増やしているんだけど、ギターとドラムが中心であることは変わりないよ」
インストゥルメンタルでプログレッシブであるにもかかわらず、このバンドのモットーは常にキャッチーで歌いやすくあるべし。そうして、リスナーをフルーツのマスコットが踊り狂う果物の街へと誘います。新鮮で多種多様な果実の味わいや匂いは、そのまま彼らのカラフルな個性につながっているのです。
ギターとドラムスというシンプルなデュオが構築するフルーティーな島や街は、ニヤリと笑うメロンやベリーが、心地よく捻れるリフと重く癖のあるリズムに合わせて揺れ動くような異世界です。フルーツ・アイランドの砂のようにきらめく6弦のさざ波は、計算されたものでありながら、どこかのんびりとしていて、明るく、人々を笑顔にしていきます。
「どんなものでも見せ方次第で魅力的になるんだ。よりテクニカルな音楽を、キャッチーなメロディーとキュートなイメージでアピールできるよう、これからも挑戦していきたいと思っているよ」
他の新進気鋭なギタリストと比較して、ジミヘンをヒーローと仰ぎ、TERA MELOS の Nick Reinhart, LITTLE TYEBEE の Josh Martin に師事し、タッピングの魔法使い Stanley Jordan の研究に勤しんだ Marcos のギタリズムは、斬新のみに絡め取られることなく、温故知新のユニークさを宿しています。そして、これまで難解でシリアスというイメージが先行していたジャンルに、ゆるキャラのポップでキュートな親しみやすさを落とし込みました。
それは例えば、メインストリームに目配せするクールな POLYPHIA, アニメの主題歌やキャラクターを自身の音に昇華する Sithu Aye, 音楽でチルアウトを企む CHON, そしてコスプレやヒーロー物で MV を飾り立てる COVET といったマスロック、プログレッシブの新鋭たちと同様に、 このジャンルのステレオタイプを破壊してマスリスナーに届けたいという想いのあらわれに違いありません。
今回、弊誌では Marcos Mena にインタビューを行うことができました。「だって、フルーツはキュートじゃないか!だから、フルーツは僕たちの音楽の最高のシンボルなんだよ。君たちが STANDARDS の音楽を聴いた瞬間から、フルーツタウンの住人さ!」 どうぞ!!

STANDARDS “FRUIT TOWN” : 9.9/10

INTERVIEW WITH MARCOS MENA

Q1: First of all, what kind of music were you listening to, when you were growing up?

【MARCOS】: I was raised on so much, my mom really pushed classical onto me and my dad loved lots of latin and world music acts. I really loved The Beach Boys as well. When I got a bit older I really got into metal music like Disturbed, System Of A Down, Slipknot, and many more. Then as I grew older, I began paying less attention to genre and more just trying to listen to as much as I could.

Q1: 本誌初登場です!まずは、あなたの音楽的なバックグラウンドからお話ししていただけますか?

【MARCOS】: 母からはクラシックを、父からはラテンやワールドミュージックをたくさん聞かされて育ったんだ。THE BEACH BOYS も大好きだったな。もう少し大きくなってからは、DISTURBED, SYSTEM OF A DOWN, SLIPKNOT といったメタル・ミュージックにのめり込んでいったね。その後、年齢が上がるにつれて、ジャンルにこだわらずに、とにかくたくさんの音楽を聴くようになったんだ。

Q2: Your guitar is very technical, but at the same time the melody is really outstanding! What guitarists were your heroes?

【MARCOS】: Thank you! I really loved Jimi Hendrix growing up, but technically got very inspired by prob guitarists Nick Reinhart, Josh Martin and tapping extraordinaire Stanley Jordan. I was actually able to study with Nick and Josh and learned quite a bit from them. Regardless of technique, I still very much enjoy keeping things as melodic as possible!

Q2: あなたのギターは、非常にテクニカルでありながら、歌心が際立っていますよね?

【MARCOS】: ありがとう!僕は Jimi Hendrix を愛してそだったんだ。それから、Nick Reinhart, Josh Martin そしてタッピングの名手 Stanley Jordan から技術的に非常に大きな影響を受けているね。実際に Nick と Josh に師事することができ、彼らからかなりのことを学ぶことができたよ。テクニックに関係なく、できるだけメロディックに演奏することを楽しんでいるよ。

Q3: You have toured with such distinguished talents as Polyphia, Covet, Delta Sleep, and Sithu Aye. Have they inspired you in any way?

【MARCOS】: I am always inspired by everyone we play with, I love watching bands before we play and feeling this great onstage connection. Live performances are my favorite because you can really feel the energy in the room, so I feel that everyone we’ve played with has given me the energy I need to put into my live shows.

Q3: あなたはこれまで、POLYPHIA, COVET, DELTA SLEEP, Sithu Aye といった素晴らしい才能とツアーを共にしてきました。彼らからインスパイアされることはありましたか?

【MARCOS】: 一緒に演奏するみんなからは、いつも刺激を受けているよ。演奏する前にバンドを見て、ステージ上で素晴らしいつながりを感じるのが好きなんだよね。
ライブは会場のエネルギーを感じられるから大好きさ。これまで一緒に演奏したみんなから、ライブに必要なエネルギーをもらっている気がするんだ 。

Q4: I have a simple question, why are you so obsessed with fruit? Who lives in Fruit Town and Fruit Island?

【MARCOS】: Fruit is cute! Fruit is a great symbol for our music and when you listen to it you become a citizen of Fruit Town .

Q4: 素朴な疑問なんですが、なぜあなたはこれほどフルーツにこだわっているんですか?フルーツタウンやフルーツアイランドにはいったい誰が住んでいるんでしょう?

【MARCOS】: だって、フルーツはキュートじゃないか!だから、フルーツは僕たちの音楽の最高のシンボルなんだよ。君たちが STANDARDS の音楽を聴いた瞬間から、フルーツタウンの住人さ!

Q5: Why do you work as a simple duo, guitar and drums?

【MARCOS】: I think the band can really be simplified down to a single guitar riff and drums. I think the beginnings of this came from when I’d play with drummer friends of mine and just cover guitar riffs. Without bass and vocals there were things missing, but also there was a lot to enjoy about the simplicity of guitar and drums. Recently we’ve added more and more to the song, but kept the focus on guitar and drums.

Q5: ギターとドラムスという、シンプルなデュオで活動しているのはなぜですか?

【MARCOS】: このバンドは、本当にギターリフひとつとドラムに単純化できると思うんだ。ドラムの友人と一緒に演奏するときに、ギターリフだけをカバーしたのが始まりだったと思う。ベースやボーカルがいないと物足りない部分もあるんだけど、一方でギターとドラムのシンプルさを楽しむこともできる。最近は、曲の要素をどんどん増やしているんだけど、ギターとドラムが中心であることは変わりないよ。

Q6: Those fruit characters in the artwork are so adorable! There are many such characters called “yuru-chara” in Japan. Of course, they have grown up along with the Japanese culture of anime and video games. Are you influenced by Japanese culture?

【MARCOS】: 100%! These are very fun and important to me!-Death Note, Cowboy Bebop, Naruto, Demon Slayer, Hunter X Hunter, Yu-Gi-Oh, Super Smash Bros…Not all made their way to the music but I have fond memories of all of these! I think Japanese culture has been so influential on many Americans like myself, from anime to video games to trading cards. I really like the style and have obviously incorporated many things into the imagery that goes with the music, it just works so well!

Q6: アートワークのフルーツのキャラクターはとても可愛らしいですね!日本では、こうしたかわいいキャラクターたちかま “ゆるキャラ” としてしのぎを削っているんですよ。もちろん、それらは日本のアニメやゲームとも関連しています。そうした日本の文化に影響を受けていますか?

【MARCOS】: 100%、間違いないね! デスノート、カウボーイ・ビバップ、ナルト、デーモン・スレイヤー、ハンター×ハンター、遊戯王、大乱闘スマッシュブラザーズ・・・全てが僕の音楽になったわけではないけれど、どれも思い出深いね!
こうした作品は、僕にとってとても楽しく、大切なもの。日本の文化は、アニメやゲーム、トレーディングカードなど、僕のようなギークなアメリカ人に大きな影響を与えていると思うよ。日本のスタイルがとても好きで、音楽に合わせたイメージに様々なものを取り込んでいるんだ。

Q7: Math-rock and progressive music have an image of being basically serious and esoteric, but you, Covet, Polyphia, and Sithu Aye seem intent on turning that image on its head and appealing to a variety of people while also actively incorporating melodies and mainstream music, would you agree?

【MARCOS】: I do agree! Anything can be appealing with the right presentation and I hope to keep trying to make more technical music appealing with catchy melodies and cute imagery.

Q7: マスロックやプログレッシブな音楽には、シリアスで難解なイメージがつきまといます。そんな中で、あなたや COVET, POLYPHIA, CHON, Sithu Aye といったアーティストは、そうしたイメージを変えようと努力し、より多くの人々にアピールすることを望んでいるようにも思えます。

【MARCOS】: そう思うよ。どんなものでも見せ方次第で魅力的になるんだ。よりテクニカルな音楽を、キャッチーなメロディーとキュートなイメージでアピールできるよう、これからも挑戦していきたいと思っているよ。

Q8: The world is currently in a dark situation: pandemics, wars, division, discrimination, etc. Listening to your music, I feel like I can escape from such a negative world. Are you happy that Standards’ music has that effect?

【MARCOS】: Yes very much so! I also find myself sometimes mentally lost when it comes to events that are occurring now in the world, but I think it just inspires me to keep creating so that we can have music to connect and enjoy together.

Q8: 20年代の世界は、パンデミックや戦争、人々の分断で実に暗いものとなっています。ただ、あなたの音楽を聴いていると、そんな憂鬱を忘れられるような気がしますよ。そうしたポジティブな影響をリスナーに与えることは、あなたにとってうれしいことですか?

【MARCOS】: うん、本当にうれしいよ!僕も、今世界で起こっている出来事に対して、精神的に迷うことはあるんだ。だけど、それでも僕たちが一緒になって楽しめる音楽が世界に存在できるように、作り続けていこうという気持ちになるんだよ。

FIVE ALBUMS THAT CHANGED MARCOS’S LIFE

BEACH BOYS “PET SOUNDS”

I really appreciate this album for its groundbreaking arrangements and musically rich compositions. The genius of Brian Wilson is all over this album and the creation of the album is also an interesting story. I learned a lot from this record and will listen now and again to remind myself of how amazing music can be!

画期的なアレンジと音楽的に豊かな構成。本当に感謝しているよ。Brian Wilson の天才的な才能がこのアルバムの至る所に存在し、アルバムの制作自体も興味深い物語となっているね。このアルバムから多くのことを学んだし、音楽がいかに素晴らしいものであるかを思い出すために、これからも何度も聴くことになるだろうね。

SLIPKNOT “S.T.”

Heavy music is done completely different on this record and I think nobody can deny the raw visceral energy on this album. It really got me passionate about music and continues to inspire me with regards to the performances and musical ideas!

このアルバムでは、ヘヴィ・ミュージックが全く違ったものに仕上がっていて、生のエネルギーは誰にも否定できないものだと思う。このアルバムで音楽に対する情熱が高まり、パフォーマンスや音楽的なアイデアに関してもインスピレーションを受け続けているんだ。

DIRTY PROJECTS “SWING LO MAGELLAN”

I think my musical journey can be marked by the time I spent before hearing this album and all of the time after I had listened to every track on it over and over. This album is mostly a folk album with tinges of world music, experimental and rock and it is as unique as it is infectious. The guitar work is also very unique, taking influence from equal parts African stylings and rock and roll. A more out there listen, but a rewarding one that changed how I think about music.

僕の音楽の旅は、このアルバムを聴く前に費やした時間と、このアルバムの全曲を何度も聴いた後に費やした時間によって特徴づけられると思う。このアルバムは、ワールドミュージック、エクスペリメンタル、ロックの色合いを持つフォークアルバムで、そのユニークさと感染力の強さは折り紙付き。ギターワークも非常にユニークで、アフリカンスタイルとロックンロールの影響を等しく受けている。このアルバムは、僕の音楽に対する考え方を変えてくれた、とても価値のある作品さ。

THE 1975 “A BRIEF INQUIRY INTO ONLINE RELATIONSHIPS”

This is a more modern album that toys with the concept of genre, with each track having a unique flavor. Seeing The 1975 flex their creative muscles on this album inspired me to also play around with different sounds and genres, while still having a consistent tone. I love every track on this album so much!

ジャンルという概念にとらわれない、より現代的なアルバムで、各曲がユニークな味わいを持っている。このアルバムでThe 1975がクリエイティブな力を発揮しているのを見て、僕も様々なサウンドやジャンルで遊びつつも、一貫したトーンを持っていたいと思うようになった。このアルバムはどの曲もとても気に入っているよ。

JIMI HENDRIX “ARE YOU EXPERIENCED?”

It’s hard to find better inspiration than in the story of Jimi Hendrix. Side man turned blues and turned psychedelic hero. A shining star that burned out so quickly, but made such an impact. Are You Experienced? has blues songs, experimental and psychedelic with mind blowing guitarisms, from unique chord work to blistering solos I still find so much in this work. A true classic that got me on my way and still inspires me.

ジミ・ヘンドリックスの話ほど良いインスピレーションを見つけるのは難しい。ブルースからサイケデリック・ヒーローに転身した男。すぐに燃え尽きてしまったけど、強大なインパクトを与えた輝く星。ブルース、エクスペリメンタル、サイケデリック、ユニークなコード・ワークから強烈なソロまで、僕は今でもこの作品の中に多くのものを見出している。僕の進むべき道を示してくれた真のクラシックであり、今でも僕をインスパイアしてくれるよ。

MESSAGE FOR JAPAN

I wanna come and visit so badly! Hopefully we can come soon and play for all of you!

日本に本当に行きたいんだ!できたらすぐ行って、君たちのためにプレイしたいよ!

MARCOS MENA

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NEW DISC REVIEW + INTERVIEW 【WORMROT : HISS】


EXCLUSIVE: INTERVIEW WITH RASYID JURAIMI OF WORMROT !!

“To Me, Grindcore Is The Most Free-Form Of Extreme Music. I Try To Challenge The Notions Of ‘Tough Guy’ And ‘Angry Music’. You Don’t Have To Be ‘Tough Guy’ To Listen To Grindcore Or Metal.”

DISC REVIEW “HISS”

「グラインド・コアには様々な見方があると思うんだ。ただ、多くの人はグラインド・コアに対して厳格なガイドラインを持っていると思うんだけど、僕にはそのガイドラインがないんだよね。
僕にとってグラインド・コアはエクストリーム・ミュージックの中で最もフリーフォームなもの。僕は “タフガイ” や “怒れる音楽” という概念に挑戦しようとしているんだよ。グラインド・コアやメタルを聴くのに “タフガイ” である必要はないんだ。最大限のディストーションも必要ない。パンクのジャケットも必要ない。自由でいいんだ。でも、正直でなければならない。なぜなら、結局リスナーは “たわごと” を嗅ぎつけることができるから」
グラインド・コアは、新規に参入するバンドが注目を集めることが難しいジャンルかもしれません。すでに目的地に到達したと分析するリスナーも多く、基本的に同じような系統の、激しく楽しく怒れるバンドが何百と存在する場所。シンガポールの英雄 WORMROT は、そんなグラインド・コアのガイドラインを破壊し、ジャンルの “門番” たちを一掃しようとしています。
6年ぶりとなるアルバム “Hiss” は、バイオリニストの Myra Choo が暗闇で跳梁し、Arif の歌声は千変万化、ジャズやポスト・メタルの領域まで探求した、気高き創造性の塊。その裏には、メタルに古くから存在する “マッチョイズム” ひいては、保守的なステレオタイプに対する反抗が潜んでいたのです。
「彼の脱退についてあまり深掘りすることはしたくないんだ。家族の問題だからね。僕は人生をかけて WORMROT のために曲を書いてきた。だから、うん、WORMROT は Arif なしでも続いていくよ」
WORMROT 4枚目のアルバム “Hiss” の完成直後に、オリジナルメンバー Arif Suhaimi がボーカリストとフロントマンの座を降りることが明らかになりました。現代のグラインド・コアで最も多様なボーカリストの一人が、最高傑作を発表したばかりのこの時期にバンドを去る。それは WORMROT にとって明らかに大きな痛手です。しかし、ギタリスト Rasyid Juraimi とドラマー Vijesh Ghariwala は不屈です。襲い来る苦難はむしろ、21のトラックの中で吐き出されるフラストレーション、勝利、敗北、良い経験、悪い経験をリアルにし、”Hiss” はこの波乱の時代により “傲慢に” 跋扈する作品となったのです。
「今回、”Hiss” で梶芽衣子と “女囚サソリ:701号恨み節” にオマージュを捧げたのは、アルバムのテーマに合っていて意味があると思ったからだよ。日本の音楽は、Boris、324、Four Get Me A Nots、Casiopea、杏里、中森明菜などなど、いろいろ聴いているよ」
この音楽的な自由と拡散を “セルアウト” と断じることは簡単です。しかし、そもそも Rasyid には、日本の映画や音楽から受けた濃密な養分が備わっていました。BORIS, CASIOPEA, 中森明菜。そのどれもが実は、”Hiss” の重要なパズルの欠片。むしろ、原点に立ち返り “正直” になった Rasyid にとって、グラインド・コアとは真っ白なフリーフォームのキャンパスだったのでしょう。
それでも、”Hiss” は依然として、ベースなしのグラインドとパワーバイオレンスの伝統に則った短く速い曲で溢れるアルバムです。つまり、WORMROT は PIG DESTROYER が過去数年の間に行ったのと同じように、その味覚を拡大したのです。クラシックロックのセンスとリフを時速数百マイルで掘り起こす “The Darkest Burden” 、グラインドとノイズコアの狂気に VOIVOD の不協和を追加した “Your Dystopian Hell”、通常の瞬きで見逃すほどのグラインド “Unrecognisable” といった強烈な “ガイドライン” があればこその対比の美学。
ポスト・メタルの音の渦をブラストビートと凶悪なボーカルの上に漂わせる “Desolate Landscapes” は出色。”Broken Gaze” では感情的なクリーンボーカルを取り入れ、”Behind Closed Doors” ではパンクとクラシックなベイエリア・スラッシュを組み合わせ、何より、”Grieve”、”Pale Moonlight”、”Weeping Willow ” のトリロジーは、SWANS のようなトライバルなリズムから、NAKED CITY 的フリーフォームの前衛的サウンドスケープへのアプローチまで、極限の雰囲気を持ち、バイオリンが不協和音の合間で泣き叫びます。つまり、彼らはグラインド・コアという狭い檻から、さながら女囚さそりのように脱獄を試みているのです。アートワークはまさに恨み節のカタルシス。
今回弊誌では、Rasyid Juraimi にインタビューを行うことができました。「どこの国でも長所と短所があると思う。シンガポールは小さな国だから、国家が僕たちを監視し、動きを制限するのは簡単なんだよ。ただ、だからこそ僕たちはもっと賢くならなければならないよね。それは、決して不可能なことではないよ」どうぞ!!

WORMROT “HISS” : 10/10

INTERVIEW WITH RASYID JURAIMI

Q1: Singapore has the image of being a very modern, rich, and beautiful country. What is the state of the metal scene in your country right now?

【RASYID】: Underground scene is alive and well in Singapore, we are slowly picking things up after the pandemic. The metal scene has been a little quite these days, but Singapore has a very strong hardcore and punk scene with young and fresh bands.

Q1: シンガポールには、現代的で、豊かで、美しい国というイメージがあります。メタルシーンはどの様な状況なんでしょうか?

【RASYID】: シンガポールのアンダーグラウンド・シーンは健全で、パンデミックの後、徐々に回復してきているね。
メタル・シーンは最近少し寂しくなってきたけど、若くてフレッシュなバンドがいるハードコアやパンクのシーンがシンガポールはとても充実しているんだ。

Q2: On the other hand, however, Singapore is almost a dictatorship, and I hear that many young people are politically dissatisfied. Is there any suppression of metal and hardcore music?

【RASYID】: Everywhere there are pros and cons. Singapore is a small country so it’s easier for the state to watch over us and restrict our movement. We just have to be smarter. It’s not impossible.

Q2: 一方で、シンガポールの政治体制はほとんど一党独裁で、政治に不満を持つ若者も多いといいますね? アートに対する弾圧まではないでしょうが…

【RASYID】: まあ、どこの国でも長所と短所があると思う。シンガポールは小さな国だから、国家が僕たちを監視し、動きを制限するのは簡単なんだよ。ただ、だからこそ僕たちはもっと賢くならなければならないよね。それは、決して不可能なことではないよ。

Q3: What kind of music did you grow up listening to? Who were your heroes as a guitarist?

【RASYID】: I grew up listening to lots of Metallica, Nirvana, Green Day, lots of nu-metal, lots of alternative and pop punk. I’ve always been a huge fan of James Hetfield and Daron Malakian in terms of guitar playing and songwriting.

Q3: そういう場所で、どんな音楽を聴いて育ったんでしょうか?

【RASYID】: METALLICA, NIRVANA, GREEN DAY といったバンドだね。沢山の Nu-metal, 沢山のオルタナティブ、沢山のポップ・パンクを聴いて育ったよ。
ギターとソングライティングに関して言えば、僕はずっと James Hetfield と Daron Malakian の大ファンであり続けているよ。

Q4: I understand that original member Arif Suhaimi and his partner Azean are leaving the band after this album. What was the reason? Will the band continue?

【RASYID】: Without going in too deep, it’s because of family issues. I’ve been writing for Wormrot for all my life, so yes, Wormrot will continue without Arif.

Q4: オリジナル・メンバーで唯一無二のシンガー Arif Suhaimi と、彼のパートナーでマネージャーの Azean がこのアルバムを最後にバンドを離れるそうですね?それでも WORMROT は続いていくのでしょうか?

【RASYID】: 彼の脱退についてあまり深掘りすることはしたくないんだ。家族の問題だからね。僕は人生をかけて WORMROT のために曲を書いてきた。だから、うん、WORMROT は Arif なしでも続いていくよ。

Q5: While Arif is happy to be a parent, we hear that he has also suffered some damage to his vocal chords. And of course, in recent years the world has been in the midst of Covid, fascism, discrimination, division, and war. Is it safe to say that such chaos is depicted in this “Hiss”?

【RASYID】: I believe Arif wrote more personal issues in his lyrics. For HISS, it was also my first time writing lyrics and some of the lyrics are just stories about dying in an electric chair, having to kill your loved one, etc. Nothing too serious like politics. Trilogy for three songs from our new album HISS – Grieve, Weeping Willow and Voiceless Choir, We pay tribute to ’70s Japanese crime movies and Singapore’s own TV series TRIPLE 9 and CRIMEWATCH.

Q5: Arif は親になって喜びを感じる一方で、喉にダメージを抱えていたとも言われていますね?加えて、Covid, 分断、戦争といった様々な悪夢が襲いかかりました。
“Hiss” にはそうした混沌が描かれている様にも思えます。

【RASYID】: Arifは、社会的というよりは、もっと個人的な問題を歌詞に書いていたと思うんだ。”Hiss” の場合、僕が歌詞を書くのは初めてだったし、歌詞の中には電気椅子で死ぬとか、愛する人を殺さなければならないとか、そういう話もあるんだ。政治のような深刻なものはなかったね。
“Grieve”、”Weeping Willow”、”Voiceless Choir” の3曲は、70年代の日本の犯罪映画と、シンガポール独自のTVシリーズ “TRIPLE 9” と “CRIMEWATCH” にオマージュを捧げているよ。

Q6: Still, the artwork for “Hiss” is very intense. Could you please explain the album title and this artwork?

【RASYID】: Actually the idea of the artwork came first before the title. We’ve always had faces in all our previous albums, so I wanted to continue that trend. And I thought we don’t need monsters. A real person’s face can be scary too. Especially one which you cannot read. From this album, I wanted the feeling of quiet, patience, calm but also dangerous. I can only think of a snake waiting to pounce on it’s prey, and all you can hear is the sound of death.

Q6: それにしても、非常に印象的なアートワークですね?

【RASYID】: 実は、タイトルよりもアートワークのアイデアの方が先だったんだ。今までのアルバムには必ず顔が描かれていたから、その流れを引き継ぎたかったんだ。
それに、今回は怪物は必要ないと思ったんだ。本物の人間の顔も十分怖いからね。特に感情の読めない顔は。今回のアルバムのアートワークからは、静かで忍耐強く、穏やかでありながら危険な感じを出したかったんだよ。蛇が獲物に飛びかかるのを待っていて、聞こえてくるのは死の音だけというイメージだったな。

Q7: Grindcore seems to be a genre where there are hundreds of bands that are basically along the same lines, intense and fun, but you guys have reformed grindcore by introducing various elements like violin, jazz, clean vocals, etc., would you agree?

【RASYID】: I believe there are different ways you can look at grindcore. While most people have a strict guideline for grindcore, I have no guidelines. To me, grindcore is the most free-form of extreme music. I try to challenge the notions of ‘tough guy’ and ‘angry music’. You don’t have to be ‘tough guy’ to listen to grindcore or metal. You don’t need maximum distortion. You don’t need punk jackets. You can be free. But you have to be honest, because people can smell your bullshit.

Q7: もしかすると、グラインド・コアは多くのバンドが、強度や怒り、あとは楽しさに軸を置いた同じような音楽をやっていると思われているジャンルかもしれませんね。
あなたたちは、ヴァイオリンやジャズ、クリーン・ボーカルを駆使して、このジャンルを再発明しているようにも思えます。

【RASYID】: グラインド・コアには様々な見方があると思うんだ。ただ、多くの人はグラインド・コアに対して厳格なガイドラインを持っていると思うんだけど、僕にはそのガイドラインがないんだよね。
僕にとってグラインド・コアはエクストリーム・ミュージックの中で最もフリーフォームなもの。僕は “タフガイ” や “怒れる音楽” という概念に挑戦しようとしているんだよ。グラインド・コアやメタルを聴くのに “タフガイ” である必要はないんだ。最大限のディストーションも必要ない。パンクのジャケットも必要ない。自由でいいんだ。でも、正直でなければならない。なぜなら、結局リスナーは “たわごと” を嗅ぎつけることができるから。

Q8: This album also shows a great love for Japanese hardcore. Could you share your thoughts on Japanese culture and music?

【RASYID】: I grew up on Japanese cinema when I was a student in school (almost 20 years ago!). I look up to Akira Kurosawa and have always loved his style of film-making. Later on, I fell in love with sukeban and pinky violence films, or pinku eiga, and I took the chance to pay tribute to Meiko Kaji and Shin Joshu Sasori: 701 Go on HISS, because I think it fits the theme and made sense. For music, I listen to Boris, 324, Four Get Me A Nots, Casiopea, Anri, Akina Nakamori, and many more. Too many Japanese influences!

Q8: このアルバムは、日本のハードコアに対する返答だという見方もありますが…?

【RASYID】: 僕は学生時代(約20年前!)、日本映画で育ったんだ。黒澤明監督を尊敬していて、彼の映画作りのスタイルがずっと好きだったよ。その後、スケバン刑事やちょっとエッチなバイオレンス映画(もしくはピンク映画)が好きになり、今回、”Hiss” で梶芽衣子と “女囚サソリ:701号恨み節” にオマージュを捧げたのは、アルバムのテーマに合っていて意味があると思ったからだよ。
日本の音楽は、Boris、324、Four Get Me A Nots、Casiopea、杏里、中森明菜などなど、いろいろ聴いているよ。日本の影響を受けすぎかな!?

FIVE ALBUMS THAT CHANGED RASYID’S LIFE

METALLICA “MASTER OF PUPPETS”

SYSTEM OF A DOWN “S.T.”

NIRVANA “MTV UNPLUGGED IN NEW YORK”

GREENDAY “DOOKIE”

THE OFFSPRING “IXNAY ON THE HOMBRE”

MESSAGE FOR JAPAN

I’m very happy that HISS is getting more exposure in Japan. We hope to tour Japan in 2023, give us some time to plan! Meanwhile, we hope you enjoy HISS. Thank you for reading this far, and thank you Marunouchi Muzik Magazine for this interview!

“Hiss” が日本でより露出されるようになって、とてもうれしいよ。2023年には日本ツアーを行いたいと考えているんだ。この計画には少し時間をもらいたいね。その間、アルバムを楽しんでもらえたらうれしいね。
読んでくれてありがとう!そして、Marunouchi Muzik Mag、このインタビューをありがとう!

RASYID JURAIMI

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NEW DISC REVIEW + INTERVIEW 【HYPER PLANET : TO LIVE WITH WISDOM】


EXCLUSIVE: INTERVIEW WITH HYPER PLANET !!

“This Regime Cannot Tolerate Hearing Different Opinions And Voices Outside Their Beliefs Other Than Their Own. And We Believe That The Regime Is an Obvious Example of What Happens To a Nation Based On Religion.”

TO LIVE WITH WISDOM

「僕たちは、最大限の不自由さを持つ、宗教的全体主義体制の中で生きている。思想、言論、表現の自由を投げ捨てて、たった一つの見解、つまり唯一絶対の “真実” を持つ信念、目標、行動を持つよう強制されているんだよ。イスラム政権は、宗教に基づく法律の名の下にそれらを決定し、それを僕たちに押し付けることを正当化しかねない。したがって、イランの政権は、自分たちの信念以外の異なる意見や声を聞くことも許さないんだ。この政権は、宗教に基づく国家がどうなるかを示すわかりやすい例だと考えているよ」
もしかすると、ヘヴィ・メタルの生命力、感染力、包容力は、その地が困難であればあるほど輝きを増すのかもしれません。弊誌 CONFESS のインタビューで明らかになったように、イランはイスラムの教えを基盤とした全体主義の独裁を推し進め、思想、言論、表現の自由を禁止弾圧しています。アートや音楽、中でもヘヴィ・メタルは悪魔の音楽として迫害されており、逮捕や国外追放の恐怖に常にさらされているのです。そう、現在のイラン、その姿は宗教に絡め取られた全体主義の成れの果て。決して、他人事ではありません。
それでも、メタルの生命力は尽きることがありません。一面に撒かれた草枯らしの下から芽を吹いた HYPER PLANET は、プログ・メタルとイランの伝統音楽をミックスする中で、人生、人権、自由、民主主義、女性差別法、政治、社会批判・問題、反発、潜在意識の現実など、より深くて厳しいテーマや曲について語っていくのです。
「僕たちの音楽のユニークさについて言うと、まず、音楽がいかに平和と愛を世界に広めるための強力なツールになり得るかということを示したいんだよね。イランの伝統音楽とプログレッシブ・メタルをミックスすることで、そのメッセージを送りたいんだ」
近々リリースされる HYPER PLANET のデビューアルバムは、イランの伝統音楽をミックスしたプログレッシブ・メタル。つまり彼らは、中東と西洋の音楽、そして哲学の可能性や未来を抽出してメタルの中に投影したのです。”Beyond The Laniakea” はそんな HYPER PLANET のスタート地点であり、マイルストーン。”ラナイケア” とはハワイの言葉で、2兆個の銀河があると推定される観測可能な宇宙のこと。想像していたよりもずっと広い宇宙で、生命がどれだけ広がっているのかを表現し、リスナーに地球や現世を超えた可能性を伝えます。私たちの銀河系は広大な宇宙、その片隅の小さな欠片に過ぎない。狭い世界で恐怖、ストレス、苦難、障害、失望、心配、不安などに苛まれ、圧倒されている人たちが、もっと大きな宇宙を想像して、心の痛みが和らぐように彼らは願っているのです。
「個人を孤立させ、僕たちに大きな圧力をかけ、生活のあらゆる側面を徹底的に支配するために、すべての力を結びつけるこの恐ろしい全体主義政権。それに国家が対処するためには、社会の意識と知恵のレベルを上げる以外にないと僕たちは考えているんだ」
“To Live With Wisdom” では、イランの伝統楽器サントゥールとカーナーンを大々的にフィーチャーすることで、この地に本来備わっていた “知恵” を取り戻し、意識を改革する教育の重要性を訴えます。背景にあるストーリーは、2019年11月にイランで起きた全国規模の抗議デモで命を落とした14歳のギタリスト、ニクタ・エスファンダニの悲しい事件。結果として、この楽曲はイランで自由と民主主義と人権のために命を捧げたすべてのイラン人に捧げられることとなりました。音楽が平和と愛を世界に広めるための強力なツールになり得ることを示したい。西洋と東洋の音楽とその楽器の狭間には、多くの可能性があることを示したい…
イランのネット検閲と遮断により、音楽とメッセージを世界に送るために残された唯一の方法は、VPN を通した Instagram、Facebook、YouTubeなどの SNS と、弊誌のようなウェブサイトを利用することに限られます。ストーリーを内包するプログレッシブ・メタルは彼らにとって、伝えるための、世界と共有するための最高の手段。身の回りの困難や怒り、悲しみ、そして平和への渇望を音楽言語と楽器に翻訳し、生命を吹き込もうとしているのです。
今回弊誌では、HYPER PLANET にインタビューを行うことができました。「僕たちは、あらゆる分野のあらゆる人々が、言論と思想の自由の権利を有し、自由で安全な場所で、逮捕され、投獄され、…という脅威や恐怖から逃れ、自分の望むことや信じることを表現できるべきだと信じる。言論と思想の自由の尊重は、あらゆる場所で維持されなければならないと信じる。誰もがそれを広げるために援助しなければならないと信じるよ 」 どうぞ!!

INTERVIEW WITH HYPER PLANET

Q1: First of all, could you tell us how you found and got into metal in Iran, a country that is maybe very intolerant of it?

【AMIN】: Thank you very much for inviting us; let’s start with this,
We live in a religious totalitarian regime with maximum unfreedom, which throws out freedom of thought, speech, and expression and coerces us to have a single set of beliefs, goals, and behaviors, with only a single view; a single, absolute “truth.”
The Islamic regime determines them in the name of law based on religion, which could legitimize them to impose them on us. Therefore, this regime cannot tolerate hearing different opinions and voices outside their beliefs other than their own. And we believe that the regime is an obvious example of what happens to a nation based on religion.

【ARMIN】: We grew up in a musician family, and since childhood, the sound of Iranian traditional music and western music, including classical and rock music, resonated in our home, giving us an excellent grasp and knowledge of other western and eastern musical genres and their instruments. Likewise, we always felt a particular passion and excitement when we saw and heard our father playing santur and our mother singing at home, which made us passionate about music and learning Iranian musical instruments. At 7, Amin started learning the santur instrument, and I started learning the Tonbak percussion instrument at six from our father. Also, since my father was passionate about western music, he dedicated a large room to archive music of different styles such as Pink Floyd, Rush, Yes, Genesis, etc. I remember that we used to go to that room and listen and look at the cassette tapes and vinyl records of those bands, which attracted and grabbed my brother and me to rock and progressive music. finally, at the age of 17, Amin started to learn the electric guitar. I started to learn the bass guitar, which we both are self-taught.

Q1: まずは、決してメタルに寛容とは思えないイランで、どうやってメタルにハマっていったのかを教えてください。

【AMIN】: まずは、インタビューをありがとう!
僕たちは、最大限の不自由さを持つ、宗教的全体主義体制の中で生きている。思想、言論、表現の自由を投げ捨てて、たった一つの見解、つまり唯一絶対の “真実” を持つ信念、目標、行動を持つよう強制されているんだよ。
イスラム政権は、宗教に基づく法律の名の下にそれらを決定し、それを僕たちに押し付けることを正当化しかねない。したがって、イランの政権は、自分たちの信念以外の異なる意見や声を聞くことも許さないんだ。この政権は、宗教に基づく国家がどうなるかを示すわかりやすい例だと考えているよ。

【ARMIN】: 僕たちは音楽家の家庭に育ち、子供の頃からイランの伝統音楽とクラシックやロックなど西洋音楽の音色が家の中に響いていて、西洋や東洋の音楽ジャンルやその楽器についての優れた把握力と知識を得ることが出来たんだ。
家で父がサントゥールを弾き、母が歌っているのを見聞きすると、いつも特別な情熱と興奮を覚え、音楽とイランの楽器を学ぶことに熱中するようになったんだ。Amin が7歳でサントゥール、僕が6歳でトンバックという打楽器を父から習い始めた。同時に、父は西洋音楽が好きだったから、PINK FLOYD, RUSH, YES, GENESIS など、さまざまなスタイルの音楽をアーカイブするための大きな部屋を用意していたんだ。
その部屋に行っては、そうしたバンドのカセットテープやレコードを聴いたり見たりして、兄と僕はロックやプログレッシブ音楽の世界に引き込まれていった。僕はベースを習い始めたんだけど、二人とも独学だね。

Q2: What was the hardest part of being in a metal band in Iran? You guys have a tremendous technique, how did you learn it there?

【ARMIN】: The hardest part is countless, but I mention some of them; banning our music, invading our private life, censoring and suppressing our music, and trying to silence our voice. We make music under religious tyranny, which creates isolation, fear, threat, and insecurity for us. Our band and albums have been banned from publishing, selling, and performing in the country because, on the one hand, we live in a one-dimensional Islamic totalitarian regime that does not allow the appearance of any thoughts and beliefs other than their own religious beliefs, and on the other hand in our music we criticism of the authoritarians and religious elements in charge. So, they claim our music satanism, which promotes a western culture to oppress and ban us.

【AMIN】: Regarding the second part, First, thank you so much; we always love to push forward ourselves as a person and play better, write better, act better, always have an attitude to moving forward, not being lazy, and doing everything as best as possible on every level.
First of all, we have a lot of passion for what we do, and in this way, our essential elements include.
1- Having a goal and varying our practicing
2- consistently in our practice every day, which has now become our part of life
3- Putting a lot of time
4- Being patient
5- Don’t be disappointed
6- Having discipline
7- Separate every phrase by phrase and single note by note and practice it with a metronome, so everything is possible
8- Always record ourselves

Q2: イランでメタルをやることで、大変なことは何ですか? 楽器を覚えるのも簡単ではなさそうですが、あなたたちはずば抜けたテクニックをお持ちですよね…

【ARMIN】: 最も困難なことは…数え切れないけど、そのいくつかを挙げよう。僕たちの音楽を禁止し、私生活を侵害し、検閲し、音楽を弾圧し、声を封じようとすること。僕たちは宗教的な専制政治の下で音楽を作っているけど、その状況は僕たちにとって孤立、恐怖、脅威、不安を生み出すものなんだ。
僕たちのバンドやアルバムは、国内での出版、販売、演奏が禁止されている。僕たちは、自分たちの宗教的信念以外の考えや信念の出現を許さない一面的なイスラム全体主義体制に住んでいながら、音楽の中で、権力者や宗教要素を批判しているんだ。だから、彼らは僕たちの音楽が悪魔崇拝であり、西洋文化を促進し、人民を抑圧し、追放するものだと主張しているのさ。

【AMIN】: 楽器の修得についてだけど、まず、ありがとう。僕たちは常に、人として自分自身を押し進めることが好きで、より良い演奏、より良い作曲、より良い行動を目指し、常に前に進む姿勢を保ち、怠けることなく、あらゆるレベルで可能な限り最善を尽くすことを心がけているんだ。
まず第一に、僕たちは自分たちの音楽に大きな情熱を持っている。僕たちの本質的なモットーを挙げてみるね。
1- 目標を持ち、練習に変化を持たせること。
2- 毎日、一貫して練習を続けること。
3- 多くの時間をかけること
4- 忍耐強くあること
5- 失望しないこと
6- 規律を守ること
7- すべてのフレーズをフレーズごとに、単音を単音ごとに分けて、メトロノームで練習すること。
8- 常に自分自身を記録する

Q3: In the past, I interviewed an Iranian band called Confess. They were oppressed by the regime just because they were a metal band. And they said, “Of course arrest wasn’t convenient but I took pride for that! Cause it meant that my music and my lyrics are so strong and truthful that they could scare a whole regime.”. What’s your thought about them?

【AMIN】: We believe that all people in all fields should be able to have the right to freedom of speech and thought and to express whatever they want and believe in, in a free and safe place, away from threats and fear of being arrested, imprisoned, and …, We believe that respect for freedom of speech and thought should be maintained everywhere and everyone should help to expand it.

【ARMIN】: We believe true artists believe in freedom of speech and thought, should not suppress their wishes and voices, censor themselves in their music or art, and help religious tyranny.

Q3: 以前、同じイランの CONFESS というバンドを取材したことがあります。
彼らはメタルバンドというだけで、政権から弾圧を受けていて、「もちろん逮捕されるのは都合が悪いけど、俺はそれを誇りに思ってる!なぜなら、俺の音楽と歌詞は、政権全体を脅かすことができるほど強く、真実味があるということだから」と語ってくれました。

【AMIN】: 僕たちは、あらゆる分野のあらゆる人々が、言論と思想の自由の権利を有し、自由で安全な場所で、逮捕され、投獄され、…という脅威や恐怖から逃れ、自分の望むことや信じることを表現できるべきだと信じる。言論と思想の自由の尊重は、あらゆる場所で維持されなければならないと信じる。誰もがそれを広げるために援助しなければならないと信じるよ 。

【ARMIN】: そうだね。だからこそ僕たちは、真のアーティストならば言論や思想の自由を信じるべきで、その願いや声を抑圧し、音楽や芸術に検閲を行う、宗教的専制政治に手を貸してはならないと考えているよ。

Q4: Why did you decide on the band name Hyper Planet?

【AMIN】: This name is based on humans living in a place beyond the earth, where there is peace, security, love, and freedom. Away from any ideologies to explain everything in the past, present, and future to control the life of people, away from prohibiting people from thinking.

【ARMIN】: Away from the tyranny caused by a belief and away from any sources of hatred and conflict, we can consciously wait for further evolution on a planet called: Hyper Planet.

Q4: HYPER PLANET という名前に決めたのはなぜだったんですか?

【AMIN】: この名前は、平和、安全、愛、自由がある、地球を超えた場所に人は生きるべきという考えに基づいているんだ。過去、現在、未来のすべてを説明し、人々の生活をコントロールするイデオロギーから離れ、人々の思考を禁止することから離れてね。

【ARMIN】: 宗教による専制政治から離れ、憎しみや対立のあらゆる原因から離れれば、意識的に “惑星” と呼ばれる場所でさらなる進化を待つことができる。そこがハイパープラネットだよ。

Q5: Your father is participating on the instrument Santur/Qanun. This instrument makes your unique music even more special, right? Is it important to you to use Middle Eastern instruments in your metal music?

【AMIN】: First, we would like to thank you for this excellent question.
As for the uniqueness of our music, we’d like to put it this way the critical part is that we’d love to show how music could be a powerful tool for spreading peace and love worldwide. We like to send that message by mixing Iranian traditional music and progressive rock/metal music. We think a musician should be able to play a full range of music aspects, including technical, dark, fast, melodic, emotional, dramatic, etc. So, I think mastering these elements in music provides an excellent toolbox for a musician to have more expansive colors in writing music; regarding the use of middle Eastern instruments in our songwriting, it naturally happens to us. But on the other side, we think it could also be interesting to show from where we come in our music.

【ARMIN】: And considering that we come from an Iranian traditional music background that we grew up with when we entered the world of metal music, we noticed the incredible and attractive capabilities and powers of Iranian traditional music and progressive rock/metal music. So, this idea has always been there, and we mix these two musical schools; we believe this opportunity is available in progressive music to make that happen and born. We love to write fresh, modern, and different music; we think that if we love the music we make, our fans will love it.

Q5: あなたたちの父親が、サントゥール、カーナーンというイラン/ペルシャの伝統楽器で参加しています。やはり、中東の伝統音楽をメタルに取り入れることは、あなたたちの重要な個性なのですね?

【AMIN】: まず、素晴らしい質問をありがとう!
僕たちの音楽のユニークさについて言うと、まず、音楽がいかに平和と愛を世界に広めるための強力なツールになり得るかということを示したいんだよね。イランの伝統音楽とプログレッシブ・メタルをミックスすることで、そのメッセージを送りたいんだ。
ミュージシャンは、テクニカル、ダーク、ファスト、メロディック、エモーショナル、ドラマティックなど、あらゆる音楽の側面を演奏できるようになるべきだと僕は考えている。だから、音楽におけるこうした要素をマスターすることは、ミュージシャンが音楽を書く上でより広い色を持つための優れた “道具箱” を提供することになる。しかし一方で、自分たちの音楽がどこから来ているのか、そのルーツを示すことも、面白いことだと考えているんだ。

【ARMIN】: 僕たちがメタルの世界に入ったときに、すでにイランの伝統音楽のバックグラウンドを持って育っていたことを考えてみてほしい。イランの伝統音楽とプログレッシブ・ロック/メタルには両方とも、信じられないほど魅力的な能力とパワーがあることに気づいたんだ。だから、常に僕たちはこの2つの音楽ジャンルをミックスするという考えをもってきた。それを実現し、誕生させるために、プログレッシブ・ミュージックには可能性があると信じているんだ。
僕たちは新鮮で、現代的で、異なる音楽を書くことが好きだ。僕たちが作る音楽が好きなら、ファンもそれを愛してくれるだろうと考えているよ。

Q6: As I read your lyrics, I can tell that you value “wisdom.” Is that connected to Islamic doctrine?

【ARMIN】: Wow, thank you so much for the excellent question; I love that one of the main structures of the Islamic totalitarian regime is based on brainwashing. And also have absolute control over people, and the other essence of the doctrine is to control the person’s emotional and cognitive life. In this song, we are trying to say how totalitarian regimes such as the one which is occupying Iran, by using brainwashing and comprehensive control of the minds of every person in society, are trying to put all the pillars of people’s lives under their supervision and control so that they can rule over the people.

【AMIN】: As Armin said, I’d like to add that the fundamental question is: how can we eliminate these horrific barrier pillars of the religion, fear, threat, isolation, oppression, censorship, deception, and lies that tyranny has made for us? We think that nothing but raising the level of awareness and wisdom in society can help a nation deal with this terrible totalitarian regime’s dimensions, which tie all its power together to isolate individuals and put a lot of pressure on us with unsolved solutions and control all aspects of our lives thoroughly.

Q6: あなたたちの歌詞を読むと、”知恵” を大切にしているのが伝わってきますね。それは、イスラムの教義とも関係しているのでしょうか?

【ARMIN】: 素晴らしい質問をありがとう。イスラム全体主義体制の主要な構造のひとつが洗脳に基づくというのは、とても興味深い。人々を絶対的に支配することと、そして教義のもうひとつの本質は、その人の感情や認知生活をコントロールすることにあるんだ。
この曲では、イランを占領しているような全体主義体制が、洗脳と社会のあらゆる人の心の包括的なマインド・コントロールを用いることによって、人々の生活のすべての柱を彼らの監督とコントロール下に置き、人々を支配しようとしていることを言おうとしているんだ。

【AMIN】: Armin が言ったように、根本的な問題は、専制政治が僕たちのために作った宗教、恐怖、脅威、孤立、抑圧、検閲、欺瞞、嘘といった恐ろしい障壁の柱をどうしたらなくせるか、ということだと言っておきたいんだ。
個人を孤立させ、僕たちに大きな圧力をかけ、生活のあらゆる側面を徹底的に支配するために、すべての力を結びつけるこの恐ろしい全体主義政権。それに国家が対処するためには、社会の意識と知恵のレベルを上げる以外にないと僕たちは考えているんだ。

Q7: You guys seem to be connected with Dream Theater and Ron Thal, right?

【AMIN】: Ron ‘Bumblefoot’ Thal is a legendary guitarist and musician; he’s my all-time hero; Ron is a big influence on me as a musician and on my life path; I learn a lot from him. It’s our tremendous honor that Ron always listens to our music; he loves it and supports our band. We have a lot of love and respect for him, and I wish I could one day play with him on stage and have a chance to collaborate on a musical project.
As for Dream Theater, they are our all-time favorite band, this band has had a significant influence on us, and we had the chance to see them live twice and meet them, which was a wonderful experience for us. They are very friendly, warm, and humble musicians.

Q7: あなたたちは、DREAM THEATER や Ron Thal ともつながりがあるようですね?

【AMIN】: Ron ‘Bumblefoot’ Thal は伝説的なギタリストでありミュージシャンだよ。彼は僕のオールタイム・ヒーローであり、ミュージシャンとして、また僕の人生の歩みにおいて大きな影響を与えてくれた。Ron がいつも僕らの音楽を聴いてくれて、僕らのバンドを応援してくれていることはとても光栄なことだよ。いつか彼とステージで演奏し、音楽プロジェクトでコラボレートする機会があればと願っているんだ。
DREAM THEATER は、僕たちのオールタイム・フェイバリットだよ。彼らは僕たちに大きな影響を与えてくれたし、彼らのライブを2度見て、彼らに会える機会もあったんだ。素晴らしい経験だったよ。彼らはとてもフレンドリーで、温かく、謙虚なミュージシャンなんだ。

Q8: By the way, what do you know about Japanese culture and music?

【ARMIN】: The people of Japan have a vibrant history of civilization and culture. They are also very respectful, meticulous people with discipline, passionate, hardworking, not giving up, and think of others. Japan is the land of sunrise, and we know you have a fantastic, modern, state-of-the-art, advanced, and one of the world’s leading fields of science and technology. One of our dreams is to travel to your country one day and see the wonders of your country up close and maybe someday have the chance and honor of playing in Budokan.

【AMIN】: We love Japanese food very much, especially Sushi is our favorite one, and it is exciting to us that Japanese people have a very healthy lifestyle and diet, and they are the most extended living people in the world. As we all know, Japan is one of the world’s best electric guitar and bass manufacturers, such as Ibanez, ESP, and Yamaha, which are also our favorite brands. We also love Sony and its famous PlayStation gaming console.

【ARMIN】: Regarding the music scene in Japan, we know so many great Japanese musicians. There are a lot of talented phenomenal musicians/players like Hiromi Uehara, who is second to none in playing jazz rock/fusion music..

【AMIN】: also, I follow many Japanese guitarists on Instagram, such as Yas Nomura; he’s phenomenal.

【ARMIN】: Oh, Tetsu Yamauchi. He’s a great bassist. And we know the bands such as The Black Mages and Asturias. We love the Japanese music scene. You guys are ROCK.

Q8: イラン人のあなたたちに、日本の文化や音楽はどう映っていますか?

【ARMIN】: 日本の人々は、文明と文化の活気に満ちた歴史を持っているよね。また、非常に礼儀正しく、几帳面で、規律を重んじ、情熱的で、勤勉で、あきらめず、相手のことを考える人たち。
日本は日出ずる国で、素晴らしい近代的、最先端的、高度な、世界有数の科学技術分野を持っていることを僕たちは知っているよ。僕たちの夢の一つは、いつか日本を訪れ、あなたの国の素晴らしさを間近で見て、武道館で演奏するチャンスと名誉を手に入れることなんだ。

【AMIN】: 僕たちは日本食がとても好きで、特にお寿司が大好きだよ。また、日本人のライフスタイルや食生活がとても健康的で、世界で最も長生きしている国民であることも、僕たちをわくわくさせてくれる。ご存知のように、日本には Ibanez、ESP、YAMAHA など世界有数のエレキギターやベースのメーカーがあって、僕たちのお気に入りのブランドでもある。それに、僕たちはソニーとその有名なゲーム機であるプレイステーションが大好きなんだ。

【ARMIN】: 日本の音楽シーンについてだけど、僕たちは多くの素晴らしい日本人ミュージシャンを知っている。ジャズ・ロック・フュージョンでは、誰にも負けない上原ひろみのような才能ある驚異的なミュージシャン/プレーヤーがたくさんいるよね。

【AMIN】: 僕は日本のギタリストをたくさんインスタでフォローしてるよ。Yas Nomura みたいな人をね。彼は驚異的だよ!

【ARMIN】: Tetsu Yamaguchi もね。彼は素晴らしいベーシストだよ。THE BLACK MAGES や ASTURIAS みたいなバンドも最高。日本の音楽シーンは素晴らしいよ、君たちはロックだ!

FIVE ALBUMS THAT CHANGED AMIN’S LIFE

DREAM THEATER “METROPOLIS PT.2: SCENES FROM A MEMORY”

RUSH “HEMISPHERE”

OPETH “BLACKWATER PARK”

PINK FLOYD “THE WALL”

METALLICA “MASTER OF PUPPETS”

MESSAGE FOR JAPAN

AMIN: Our message to Japan is full of peace, love, and respect for people with an ancient and vibrant history of civilization.

ARMIN: We hope to see you all and play Hyper Planet music for you, maybe one day. And finally, we appreciate you so much for doing this interview. Greetings from Iran to Japan!

AMIN: 日本へのメッセージは、平和、愛、そして伝統活気のある文明の歴史を持つ人々へのリスペクトだよ。

ARMIN: いつか皆に会って、HYPER PLANET の音楽を演奏できる日を楽しみにしているよ。そして最後に、このインタビューを本当にありがとう。 イランから日本へ、愛を込めて。

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COVER STORY + NEW DISC REVIEW 【CONJURER : PATHOS】


COVER STORY : CONJURER “PATHOS”

Me And Dan Have Always Talked About Wanting To Take That Extreme, Roadburn Sound, And Trying To Distil It Into Something More Accessible.

PATHOS

「すでにこのバンドは、僕らの誰もが可能だと考えていたよりも遠くに来ている…これは客観的に見て、今まで誰も作ったことのないベスト・アルバムだ。何が起こるか予想できるようなバンドにはなりたくないんだ」
メタル世界で今、最も謙虚で、しかし目覚ましい成長を遂げたバンドこそ CONJURER。誇りを込めて、彼らは自らの音の葉を “リフ・ミュージック” と呼んでいます。ロックダウンを経て、ドラマー Jan Krause の脱退を受け入れたミッドランドの英傑は、驚異的なセカンドアルバム “Páthos” で、”Neo-New Wave of British Heavy Metal” の旗手の座をたぐりよせました。過去2年半の残酷な現実の後、彼らは再び英国で最も需要のある輸出品 “ヘヴィ・メタル” の担い手として夢を生きているのです。
CONJURER は謙虚なバンドです。彼らは、1ミリも我慢できないロックスター志望者でもなければ、”自分のブランド” を築こうとする計算高いソーシャルメディア・パーソナリティでもありません。ただ、私たちと同じ、生粋のメタルヘッズというだけ。デビュー作 “Mire” が様々な媒体で満点の評価をさらったのは、センセーショナルで見出しを飾るようなハイコンセプト、ギミックのおかげではなく、その息苦しいほどドロドロした楽曲を地下室や裏部屋で何百回も演奏して練り上げたからこそ、メタルヘッズの心に響くものとなったのです。会場が大きくなり、世界中でブッキングされる今でも、ギタリストの Dan Nightingale はステージから降りると、その非現実的な光景を噛み締めます。
「僕らにはイメージもないし、裏話もないし、カルト的な人気もない。僕らはただメタルが好きな、信じられないほど退屈な4人組で、それでもどうにかここまで来た。もちろん、音楽に共鳴してくれなければ、こんなことにはならなかっただろうし、ファンにはとても感謝している。でも、裏を返せば僕らがやっていることだけを好きでいてくれる人たちがいて、そのおかげでこれほどの成果を達成できるなんて、今でも正気の沙汰とは思えないよ。だから、みんなに乾杯!変人たちよ!」

7月1日にリリースされた CONJURER のセカンド・アルバム “Páthos” は、メガレーベルNuclear Blast と契約して以来初の作品。そして、ベーシストの Conor Marshall と共に書いた初の楽曲群でもあります。言うまでもなく、2022年にリリースされるメタルの中で最も期待されている作品のひとつであることは間違いありません。フロントマンの Brady Deeprose は、まだそんなバンドの躍進を信じられないと語ります。
「”Mire” のマスターを提出したら、レーベルがアルバム・タイトル、ミュージック・ビデオ、アートワークを要求してきたのを覚えているよ。僕たちはただ “なんだ!?自分たちが何をやっているのか、まったくわからない!” って混乱していた。4年経って、地元のバンド、つまり仲間の何人かが集まったバンドから、正当なヘッドライン・アクトにステップアップすることがどういうことかやっとわかりはじめたよ。より大きな経験、成熟、認識。それが僕らの姿なんだ。つまり、僕たちは初めて正当なバンドになったようなものなんだ。これが始まりって感じだよ….」
ESOTERIC の Greg Chandler と共にバーミンガムの The Priory と、Excalibur Cottage と名付けたノーザンプトンの邸宅の間でレコーディングを完了させた CONJURER。3日間にわたるレコーディングは、マイクの不具合により中止となり、Brady はマイクの交換のためにロンドンに緊急帰郷することになりました。さらにドラマーの Jan Krause がその直後、すねを痛めてさらにレコーディングを遅らせることになったのです。2分半の “Suffer Alone” の収録を即座に変更したため、Conor はこのアルバムで最も難しい曲を暗記して、一晩でトラッキングを行わなければならなくなりました。さらに、ロックダウン中の出来事というプレッシャーも加味されます。ミキシングとマスタリングは、ハードコアのスーパー・プロデューサー、Will Putney を今日。彼らのゴリゴリとしたライブの質感をできるだけ引き出すことを目的に、アルバムをアメリカ国内に送り、彼の本拠地グラフィック・ネイチャーで完成させたのです。
アルバムの発売に際して、Brady にプレッシャーはあったのでしょうか?
「プレッシャーというより、初日から僕らをサポートしてくれた人たちに対する義務だね。ライヴに足を運んでくれたり、Tシャツを買ってくれたり、多くの時間とお金を投資してくれたレコード会社、何年も僕らと仕事をしてくれたブッキング・エージェントやPRなどのため、いい作品を作りたかった。しかし、最終的に僕たちが喜ばせようとしているのは、僕たち自身だけなんだ。この信条を守れば、逆に僕たちに投資してくれた人たちに対する義務を果たすことになる。もし、このレコードが気に入らない人がいたら?僕たちは “間違っていてもいいんだ” と言いたいね。僕たちは努力してこれを作り上げた。1年半かけて作ったんだ。もし気に入らなくても、もう少し努力して味方になってあげるべきかもね」

“Mire” のサウンドが、がその制作中に行った無数のショーによって定義されたとすれば、”Páthos” は CONJURER が全く演奏できなかった期間の落とし胤です。しかし、ギリシャ語で “苦しみ” と訳されるタイトルにもかかわらず、リスナーはパンデミックの経験についての鋭い考察を期待する必要はありません
「ライブで演奏することができなかったんだ。微調整やロードテストもできなかった。ただ、自分の家でじっくりと演奏して、それがアルバムに収録されるんだ。世界が再び開かれ、ギグが再び行われるようになった今になって、”Pathos” の曲をライブで演奏しようとしたら、”なんてこった!”って感じなんだよ」
“Mire” に伴うツアーでは “100万回” 演奏したと Brady は語ります。
「”Mire” では、週末に演奏して、ローカル・オープナーになって、週末にぶらぶらしてリフを書いてただけなんだ。でも、その後、フェスティバルや大きなバンドと一緒にちゃんとしたツアーをやるようになったから、このアルバムではその恩恵を受けることができるだろうね。GOJIRA やヘヴィな音楽をやりたいと思わせてくれたバンドをベースにしていたのが、今はもっと深みにはまり、他の影響を受け始めたところなんだ。”Mire” は、僕らが消費しているものやバンドの方向性と比べると、かなりベーシックな感じがするね。僕と Dan は、ロードバーンのようなエクストリームなサウンドを、より親しみやすいものにしたいといつも話しているんだ。今、”Mire” を聴くと、ただビッグで馬鹿みたいなリフがあるだけ。”Pathos” は間違いなく僕たちが目指しているものを凝縮しているんだ」
2020年にスタジオを訪れた際、Brady がバンドの昔のサウンドをビッグでクレイジーなリフがあるだけ” と表現したのはやりすぎかもしれませんが、”It Dwells” の変幻自在な巨人のリフ、”Those Years, Condemned” の陽気なフォークと角ばったマスロックの婚姻、”In Your Wake” の胃が潰れるほどのデスゲームを聴けば、その表現もあながち大袈裟ではありません。バンドによると、1曲目の “It Dwells” は、アルバム全ての個性を1曲のメタルで表現しているとのこと。GOJIRA や YOB、CONVERGE や ELECTRIC WIZARD といった、彼らのアイドルの影響も未だ残っていますが、それはこれまでよりもはるかに計算されたニュアンスで展開されています。さらに Brady は北米ポストメタル界の至宝 SUMAC の名前をインスピレーションの一つはに挙げていて、彼が取り込もうとしているメタルの “深み、先進性、無双、極限” の波を、オランダのアヴァンギャルド・メタル集会 “Roadburn” シーンとして要約することを好んでいます。
「いつか、ロードバーンのサウンドを、ダウンロード・フェスティバルのオーディエンスに親しみやすいものにしたいんだ。TRIVIUM, BULLET FOR MY VALENTINE, THE BLACK DAHLIA MURDER を聴いて育った人の感性で、IMPERIAL TRIUMPHANT のような作品をフィルタリングしたいんだよね。ダウンロードが好きな人たちはロードバーンのバンドを聴いて、”これで楽しかったら、10点満点になるのに” と言うでしょう?僕たちはそれができるバンドなんだ 」
Dan も同意して肩をすくめます。「ロードバーン・シーンには素晴らしいバンドがたくさんいるけど、あまり楽しくないよね」

ちなみに、2018年の時点で CONJURER がこれほどビッグな存在になるとは予想もしていなかった弊誌ですが、当時行ったインタビュー で Brady が興味深い言葉を述べています。
「僕にとっては GOJIRA と THE BLACK DAHLIA MURDER こそがスターティングポイントだった訳だからね。そして決定的な瞬間は YOB をライブで見た時だった。多くのバンドは一つか二つのメジャーな影響を心に留めながら作曲していると思うんだけど、僕たちはどの瞬間も30ほどの影響を考慮しながらやっているんだ。ギター/ボーカルの Dan Nightingale と僕は、当時同じようなフラストレーションを抱えて仲良くなったんだ。ローカルシーンがいかにクソになったか、メタルコアがいかに退屈かという鬱憤だよ」
ただし、その “楽しい” ことだけが “Páthos” の明らかなセールス・ポイントというわけではありません。マンチェスターのポストロッカー PIJN との2019年のコラボレーション “Curse These Metal Hands” と比較して、Brady は「”CTMH” が50パーセントのアルコールであるのに対し、”Pathos” はとてもシラフな体験だ」と言い切ります。それでもこのアルバムは、鬱と実存的な恐怖をブレンドした魂の叫びであり、特に残酷な二日酔いによく似ていると言えるのかもしれません。
例えば、ロンドン在住のヴォーカリスト兼作曲家 Alice Zawadzki の力強い歌声が響く “All You Will Remember” は、亡くなった祖母がアルツハイマー病と認知症と10年間戦う姿を見た Dan の実体験。
「いろいろな意味で、認知症は死の前の死だ。この曲は感情的だ。今年の初めに祖母が亡くなってから、この曲は間違いなく別の光を帯びている。祖母が亡くなった今、この曲を世に出すべきかどうか、自問自答しなければならないことがあるんだ。でも、それがこの病気の現実なんだよな。認知症を患った人がもうかつての愛する人ではないという考えと格闘しても、患者が心の奥底では自分に何が起こっているのか分かっているのだと思うと、胸が張り裂けそうになる」

ネット上の哲学者Rokoによる同名の思考実験にインスパイアされた “Basilisk” は、仮想の人工知能が、想像しながら実現するために働かなかった人を拷問する動機があるという “決定理論” と、そのシナリオが人間の自由意志に及ぼす影響についてとりあげています。この抽象的なコンセプトは、Google のエンジニアが同社のチャットボットに意識が芽生えたことを示唆したとして停職処分を受けたという最近のニュースを思い起こさせる一方で、完成した楽曲は、歌詞としてはあまりにも濃密で、その中心には “思考は破滅と似ているか” という問いがうっすらと漂っているのです。
「アルバムにコンセプトはなく、ただただ惨めな曲ばかり。認知症の影響についての曲もあるし、認知症になった人の愛する者として、また自分自身がそのような状況に陥るかもしれないという可能性、それに対処するための曲もある。本当に惨めで、鬱や不安といった内面的な葛藤や、それにどうアプローチしていくかというトラックもある。鬱や不安がどのように現れるかという二面性、そして本当の自分とネガティブな自分とのバランス。それから、ロボットが世界を征服してしまうという曲もある」
クローザー “Cracks In The Pyre” は、カーディフ・シティのサッカー選手であるエミリアーノ・サラが英仏海峡上空の飛行機事故で死亡し、彼の遺体が見つからなかったことを受けて Jan が胸中さらけ出したことに端を発しますが、すぐに悲しみと偉大な来世のためのより複雑なメタファーへと発展していきました。”かつて穏やかだった潮流は、今は苦しめ、思い出させるだけだ “あの世” の君を思い描こうとしても、君の優美さは見えないまま 僕は否定される”。Brady はこう説明します。
「僕たちは誰も宗教家ではないんだけど、宗教家が故人が “より良い場所” に行ったと信じることで得られる許しをうらやむという話をしていた。それを信じていなければ、誰かがいなくなったとき、彼らはただいなくなっただけになってしまう。この興味深い、感情的な、信じられないほど憂鬱なテーマが、熟考するきっかけになった」

他の曲でもソングライターたちは、悲しみを自らに語らせることに喜びを感じています。”It Dwells” と “Rot” は、精神疾患がもたらす対照的な影響について歌い、”Suffer Alone” では、苦痛に満ちた孤独を力強く反芻。”In Your Wake” では、拒絶と喪失の影響を扱っています。Brady と Dan は過去に不安やうつ病の経験を公言していますが、それでも “Pathos” は CONJURER がこれまで見せたどの作品よりも親密で、思いやりと希望に満ちているように感じられます。
「個人的な歌詞を書くとき、自分にとってトラウマになるようなこと話したくないという思いが常にあったんだ。でも、人生にはいろいろなことが起こるから、それを話さないわけにはいかないんだ。ロックダウンが僕らに影響を与えなかったと言うのは愚かなことだ。このアルバムは、僕たちがこれまでで最もつながりが薄かった時代の、つながりと共感について書かれたもの。もし、別の時期に制作していたら、もっとハッピーなアルバムになっていたかもしれない。でも、同じように聴こえたと思いたいね」
“Páthos” の物語は、音楽だけでは終わりません。2021年3月に最終マスターを受け取ってから15ヶ月後にリリースされるまでの遅れは、ハードコアなファンにアナログ盤の素晴らしさを味わってもらうために、リリース日にフィジカルレコードを届けたい(または供給が不安定な現状では可能な限りそれに近づけたい)という CONJURER の希望によるものでしたが、そのおかげでパッケージ全体の完成度を高めることができました。
ペイントされたアートワークのアイデアは “Mire” の頃からありましたが、今回、時間とリソースを追加したことで、バンドはフランスのアーティスト Jean-Luc Almond に依頼することができました。彼は、油絵の抽象画に落ち着いたポートレートを重ねた独特のスタイルを持ち、アルバムの変幻自在の悲しみと共鳴しています。特別に依頼され、額装された彼の作品は、パッケージ用に両面撮影されました。Brady は興奮を抑えられません。「音楽とビジュアルは同じものなんだ!」
Dan にとって、この印象的なビジュアルは、曲の中で表現されている個人的な目覚めと完璧に呼応しています。ロックダウンの末に自閉症であることが判明し、それまで苦しんでいた断絶を理解し対処できるようになったことで、痛みから解放されたのです。
「僕が今まで感じていたけれども表現できなかったことをすべて表現しているんだ。両手で頭を抱えながら、顔の奥底から大きな色の塊が出ている人のイメージは、僕が心の中に抱え込み、話すことができないと感じたすべてのものを象徴しているんだよ」

一方、Jan にとっては、昨年の夏が一つの区切りとなりました。6月19日に開催されたDownload Pilot のメインステージで演奏した後、重要なソングライターであり、スタジオでの事実上の芸術監督でもある創設者のドラマーは、バンドメンバーにスティックを置くことを告げたのです。
「本当に悲しいよ」と Brady は嘆息します。「結婚して数日後、母親、妻、義理の両親と一緒に食事をしているときに、メッセージを受け取ったんだ。携帯電話を見て、”Jan がバンドを辞めた!” って言いながら見返したんだ。レコードのスクラッチみたいな感じ。どう処理していいかわからなかったよ!少しの間、本当に怒っていたよ。Jan は10歳の頃から少なくとも2つのバンドを同時にやっていて、一時期は6つもやっていた。誰よりも多くギグをこなしてきた。彼はツアーが嫌いだと公言していたが、かつてはステージ上の30分に価値があると感じていた。最初のアメリカ・ツアーが始まって2週間目に、彼はもう演奏するのは楽しくないと言ったんだ。そして、ダウンロード・パイロットのとき、彼は広報担当者にキレて、自分の機嫌の悪さが自分を悪い人間にしていることに気づいたんだ。彼にとっては、このバンドは自分には合わないと悟った瞬間だった。彼はこのバンドを辞めただけでなく、所属していた全てのバンドを辞めたんだ。そして、恐ろしいことではあるけど、離れてみることは彼の精神衛生上とても良いことだった。最近彼に会って、僕の好みからすると不穏にハッピーに近い感じだな!って思ったんだ」
空いたスツールは、新鮮な出会いも与えてくれました。ギルフォードのハードコアクルー POLAR の Noah Seeが、CONJURER の新しいドラマーとして登場したのです。昨年11月以来、代役を務めてきた彼は、思わず笑みがこぼれる。
「Janはこのバンドでとても重要な役割を担っていたけど、僕たちは音楽的にも個人的にもとてもうまくいっているんだ。このメンバーで新しい経験をし、外に出て、人々に自分の印象を与えることを楽しみにしているんだ」
新鮮なエネルギーは、これほど重いアルバムを世に送り出す上で極めて重要なものです。
「Noah が加入したことで、バンドとしてどうあるべきか、どうありたいかを再確認することができた」と Conor は思っています。「Noah に参加してもらった後、彼は僕らにバンドの本当のゴールは何かと聞いてきたんだ。これはただ4人の仲間で、ちょっと手に負えなくなったギグをやるだけなのか、それとも本当にやりたいことをやるのか?ってね。ということです。パンデミックによって元気を取り戻したように、今は4人目のメンバーが本当にここにいたいと思ってくれている。彼のおかげで、自分たちのやりたいことに気づけたんだ」
そして、もし “Páthos” がファンから同じような熱意を引き出すことができたら?それは最高の喜びだと Dan は強調します。
「アルバム全体が、つながりを求めているんだ。このアルバムは、僕たちみんなが経験していること、感じていることを理解するためのものなんだ。リフを聴くだけなら、それはそれでいいんだ。でも、”Mire” の時以上に僕らとつながってくれたら、それは素晴らしいことだよ」

CONJURER はブリティッシュ・メタルの未来なのでしょうか?Conor は慎重です。
「トリッキーだね。一方ではとても親切なことであり、人々が僕らのバンドを聴いてそのように感じ、わざわざインターネットに載せるということは正気の沙汰とは思えないほど。でも、一方で、僕たちは4人のバカなバンドマンなんだ、ということも少しはある。自分たちが作る音楽が好きで、明らかに自分たちのために第一に作っていて、他のみんなにも気に入ってもらえたらいいなと思っているような。だから、みんなが気に入ってくれるのはとても嬉しいんだけど、でも、本当にそうかな?僕たち?僕たちがブリティッシュ・メタルの未来なのか?でも、ここ数年、みんなが僕らについて良いことを言ってくれていることには感謝している。EMPLOYED TO SERVE や PALM READER といったバンドとは本当に良い友達になれたよ。Heriot のシャツを着ていて、彼らは次の大物という感じがする。ブリティッシュ・メタルの未来について語るなら、彼らは今まさに台頭してきて、シーンを席巻しているバンドのひとつだと思うんだ。でも、この5~7年の間に、素晴らしいバンドが次々と現れて、僕らもその一員になれて、肩を並べられることを光栄に思っているんだ」
「これは有機的に成長することなんだ」 と Brady は結論付けています。
「クレイジーなマーケティングやお金の後押しはいらない。ただ、僕らの音楽に情熱を感じてくれる人たちとつながり続ける機会を持ちたいし、僕らが再び訪れるたびに、それぞれの都市にもう少し多くの人が集まってくれるようにしたいんだ。そう、このケーキはすでにチェリーで覆われている。でも、このアルバムのサイクルが終わる頃には、80パーセントのチェリーと20パーセントのケーキの割合にしたいんだ….」

参考文献: KERRANG!:Conjurer talk new album Páthos: “I don’t want to be the sort of band where people can anticipate what’s going to happen”

KERRANG!:Conjurer: “Already, this band has come further than any of us thought was possible…”

Could Conjurer be “the future of British metal”?

NEW DISC REVIEW + INTERVIEW 【KARDASHEV : LIMINAL RITE】


EXCLUSIVE: INTERVIEW WITH NICO MIROLLA OF KARDASHEV !!

“Young People Will Inevitably See The Cognitive Decline Of Someone Close To Them Beit a Grandparent, Aunt, Uncle, Or Parent In Their Life At Some Point And We Wanted To Capture That Moment In An Album.”

DISC REVIEW “LIMINAL RITE”

「基本的に僕たちは、ブラックメタルよりもデスメタルやデスコアの要素が強いと思っている。例えば、歌メロにしても、メタルコアとは明らかに違うからね。それに、アトモスフェリックな要素もあるけど、アトモスフェリックなブラックメタルとは違っている。最終的に、少なくとも僕にとって KARDASHEV は、デスメタルのリフやドラムワークとシューゲイザーのカスケード・リバーブを組み合わせたものだと判断し、”Deathgaze” “デスゲイズ” と呼ぶことにしたんだ」
KARDASHEV は、デスメタルとシューゲイザーの婚姻を祝いつつ、様々なフレーバーの独特なコンビネーションを生み出し、リリースごとに革命的な進化を遂げてきました。その名に仰ぐガルダシェフ・スケールでいえば、さながらメタルのタイプⅢ、銀河文明と言えるでしょうか。セカンド・フル “Liminal Rite” で彼らは、メタルの境界線をさらに押し広げ、極端にヘヴィでありながら、繊細で壊れやすい、不可能にも思える二律背反の音楽でとめどない感情の頂きに至ったのです。
「ナレーションには、リスナーが実際に向かい合う現実の認知症の人物とストーリーをつなぐ役割を果たし、アルバムを抽象的ではなく、より現実的なものにする役割があるんだよ。若い人たちは、祖父母、叔父、叔母、親など、身近な人の認知機能が衰えていくのを必ず目にするはずで、その瞬間をアルバムに収めたいと思った」
KARDASHEV は、”デスゲイズ” という独創的なジャンルの創始者であるだけでなく、歌詞の面でもヘヴィ・メタルの常識を覆します。その高齢化とは裏腹に、これまで多くのメタル戦士が避けて通ってきた “加齢” “認知症” という重さの種類が異なるテーマを、KARDASHEV は深々と掘り下げているのです。
過去に生きるとはどういうことなのか?過度のノスタルジーはいつ強迫観念となり、現在の妨げとなり、罪悪感という牢獄となるのか? “Liminal Rite” は、過度に美化された過去がいかに現在を傷つけ、誘惑し、自己破壊の道へと導くのかを探求し警鐘を鳴らしているのです。そして、リスナーが作品と現実をより強固に結びつけられるように、彼らはメタル世界ではそう馴染みのないナレーターを導入したのです。
インタビューに答えてくれた Nico は、このアルバムが忘れられた過去を喚起することで、今一度子供を強く抱きしめたり、長年話していなかった友人に電話をしたり、昔ハマっていた趣味を再開させたリスナーがいることをうれしく思っています。ただ、過去を反芻しすぎた結果、現在の混沌に圧倒されるノスタルジアのスパイラルにはまり込み、少し強迫観念的になってしまうことを怖れています。それは認知症の優しいはじまりかもしれないのですから。実際、”Luminal Rite” は、日々の生活が徐々に現実と乖離していく老人の物語。
「僕たちはポップなメタルを書いているわけではない。それは確かだ。でも、GOJIRA や ANIMALS AS LEADERS のようなアバンギャルドでもなく、ただ感情と興奮の瞬間を積み重ねる音楽を書いているだけなんだ。それが慣習を破壊することであるならば、それはそれでよいのだけど、僕たちはただ意味のある音楽を作りたいだけなんだよ」
音楽的にも、明らかに KARDASHEV はメタルの過去や慣習を破壊していますが、それはただ吐き出される感情や興奮が積み重なっただけ。まずはエモーショナルなトーン、それから他のすべてが続く。それが KARDASHEV のやり方です。”The Approaching Of Atonement” のゴージャスなドローン、”Silvered Shadows” の緻密なレイヤー、そこから悲劇の空気がアルバムの大部分を覆い、その文脈において彼らは様々な音楽の領域をカバーしていきます。プログレッシブ・デスメタルの世界から、”Lavender Calligraphy” のようなポストメタルの音の葉へシームレスに移行する彼らの破天荒な才能は、さながらフリーフォーム・ジャズや前時代のプログレッシブ・ロックのようでもあり、流星のようなサクスフォンとシンセの海を交えながら狂気のエナジーで意図的な物語を紡いでいくのです。
中でも、ブラックメタルの喉をかきむしるような騒めき、獣のようなデスメタルの咆哮、ポストハードコアの叫び、ガラスのような高音のクリーンなど、様々なスタイルをマルチトラックで表現する Garrett が、”Glass Phantoms” で見せる痛々しいまでの怒り、やり場のない絶望に心を動かされない人はいないはずです。KARDASHEV はまぶしいほど明るい場所と、心を奪われるほど暗い場所、そしてその美醜の中間を見事に支配して、最初から最後まで、心が痛むほど美しく、事実上、完璧な作品を作り上げました。
今回弊誌では、ギタリストで中心人物 Nico Mirolla にインタビューを行うことができました。「今は、まるで数年前よりも STEM (化学、技術、工学、数学) 分野で驚くべき進歩がまったく遂げられていないかのように、”優れている” “良い” 生活のあり方にまつわる時代錯誤があるように思えるんだよね。昔の方が良かったって。さらに、ノスタルジアはとんでもない麻薬であって、対処しないままだとひどく有害なものになりかねないということに、全員が同意したんだよ」 ライブより昼間の仕事を優先するというのも、これまでにはなかったタイプのバンドかもしれませんね。TesseracT のファンにもおすすめしたい。どうぞ!!

KARDASHEV “LIMINAL RITE” : 10/10

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NEW DISC REVIEW + INTERVIEW 【CURARE : PORTALES DE LOS ANDES】METAL ANDINO SAVES ECUADOR


EXCLUSIVE: INTERVIEW WITH CURARE !!

“We Stand With The Native People That Take Care Of The Forest. Sometimes Against Transnational And Ecuadorian Enterprises Protected By The State Which Are The Ones That Pollute The Most. It Seems Totally Stupid To Destroy One Of The Megadiverse Countries Of The World Just To Get More Oil And Minerals.”

METAL ANDIO SAVES ECUADOR

「エクアドルでは13日間に渡ってゼネストが行われていた。これはエクアドルの先住民族を中心とした民衆の反乱ともいえる。僕たちは、この正当な抗議活動(石油や鉱山の開拓地での抗議活動も含む)を、音楽と路上やSNSでの存在感で、できる限りバックアップしてきたんだ。僕たちの国のすべての人にとって、つらい時期だ。でも僕たちは歴史の正しい側に立つことができて幸せだよ」
6月12日に SNS を通じて呼びかけられたエクアドルの人々の抗議行動は長期化の様相を呈しています。物価や燃料価格の高騰、コロナ禍による貧困の進行、労働者の非正規化、そして先住民族が受ける弾圧。そうした一般市民の不安や不満は強烈な渦となって噴出し、状況はラッソ大統領が非常事態令を出すまでにエスカレートしています。
世界中、どんな場所においても、”歴史の正しい側” に立つことは簡単ではなく、常に困難がつきまといます。しかし、CURARE のように、メタルの包容力はそれでも、いつでも、”正しい側”、いや少なくとも “弱いものの味方” “声なきものの味方” でありたいと願っているのです。
「僕たちは、森林を大切にする先住民族の人々とともに歩んでいるんだ。時には、国家によって保護されている多国籍企業やエクアドル企業、つまり最も汚染している企業にも強く反対する。より多くの石油や鉱物を得るためだけに、世界有数の巨大な多様性を持つ国の一つを破壊することは、まったく愚かなこととしか言えないだろ?」
アマゾンの大森林、アンデスの山々、そして太平洋とガラパゴス。3つの異なる大自然に抱擁されたエクアドルはしかし、不安定な政情、貧困と物価の上昇、マフィアの暗躍、そして無造作な自然破壊に苛まれる “悩める国家” でもあります。CURARE は、その研ぎ澄まされた音楽の弓矢に強烈な毒薬を塗りつけて、先住民族、農民、油田や鉱山の労働者、そして恩恵を受けた大自然のために戦い続けるメタルの救世主ともいえる存在です。
「南米の伝統音楽をメタルに取り入れるのが僕たちの義務だと思っているから。南米のシーンで様々なバンドを見てきたけど、僕たちの目の前にある全ての豊かな要素を取り入れたフォーク・メタルのサブジャンルを作ろうとする試みは今までなかったからね。南米の音楽的、神話的な要素を、ここのメタル・シーンでは誰も音楽的な創造に使用しなかったんだ。そのすべてが、僕たちの愛する要素であり、共に生きる要素なのに。だから、何があってもやり遂げたいんだ」
アンデスの民族音楽から、アフロ・エクアドル、パシージョ (エクアドル・ワルツ) など、エクアドルは自然だけではなく音楽も多様。そのすべてを吸収する CURARE のヘヴィ・メタルは想像を遥かに超えた生命力にあふれています。もちろん、南米のトライヴァルとメタルを結びつけた SEPULTURA は偉大ですが、CURARE のフォークメタルは、例えば FINNTROLL や SKYCLAD のようなフォーキーな遊び心がこの地の多様性をしっかりと包容しています。PRIMUS や RED HOT CHILI PEPPERS, RATM, SOAD といったオルタナティブでファンク由来の瞬間も刻々と投影され、時にはマラカスのハードコアからジプシーパンクまで縦横無尽。
カリヨンのようなギター、複雑なドラムパターンで始まり、ケーナが加わり、メタルからジャズに、ジャズからプログレッシブに、そして、ラテン・アコーディオンが加わり、ハードコアの攻撃的な主張で締めくくられる “Machalí” の躍動感は、まさにアンデスとアマゾン、そしてカリブ海をまたにかけるエクアドル・メタルの真骨頂でしょう。それにしても、ケーナの響きの美しさよ。メタルはついに、南米の神秘的な自然にまで到達し、感染したのです。
今回、弊誌では CURARE にインタビューを行うことができました。「CURARE をバンド名にしたのは、アマゾン(地球最後の緑の肺)からの強力な名前で、アマゾンの森の人々の古代の知恵が含まれているからなんだ。そしてもちろん、狩猟や戦争のための武器でもある。
2000年に行われたアマゾンの人々の抗議行動で、僕たちはアマゾンのキチュワ族の戦士たちと出会い、共に歌い、”チチャ・デ・ユカ”(儀式用の飲み物)を飲んだ。それが僕たちの世界観に大きな印象を残したんだよ。僕たちは、自分たちが作る音楽によって彼らに敬意を表そうと努めているんだ。先住民は歴史的に最も搾取されてきた民族で、彼らの多くは今もなお、自分たちの文化や生活様式を守り、石油や金産業から自分たちの土地や森林を守るために戦っているんだよ」 どうぞ!!

CURARE “PORTALES DE LOS ANDES” : 10/10

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