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NEW DISC REVIEW + INTERVIEW 【PIRATE QUEEN : GHOSTS】


EXCLUSIVE: INTERVIEW WITH VICTORIA OF PIRATE QUEEN !!

“As a Woman I Believe We All Have The Same Chances To Reach Our Goals In Music World And It Must Not Be Divided By Gender.”

DISC REVIEW “GHOSTS”

「私たちは実際、あらゆる不正義と戦っていると言えるでしょうね。私たちはメタル・シーンが、そこにいたいと願うすべてのミュージシャン、すべての人にとって安全で親切な場所であってほしいと切に願っているの。音楽の世界でゴール、目標に到達するチャンスは女性も同じだけあると信じているし、それは性別によって分断されてはならないものなの」
かのメタル世界のゴールド・ロジャー、RUNNING WILD がジョリー・ロジャーの旗の下航海に旅立ってからおよそ40年。パイレーツ・メタルという異端の生みの親がフェスのヘッドラインを飾るようになった21世紀。その多様で寛容なメタルのグランドラインに颯爽と登場したのは、5人の女海賊でした。5人にとってのワンピースとは、すなわち海闊天空。悠遠に広がるメタルの海がただ、寛容で、親切で、平等な場所であること。そして、その秘宝は必ずや音の戦、実力で手に入れます。
「故郷のリクシオンは浮島で、いつも簡単に見ることができるわけではないんだ。リクシオンでの生活は自由の香りがいっぱいで、主に女性がリードしているの。もちろん男性もいるけどね。古い航海年代記には、海賊の才能によって結ばれた血縁関係にある5人の少女たちが一堂に会する時が来るという予言が記されているの。そして激動の2023年、私たちは実際にメインランドで再会した。浮島はそんなに大きくないから、とにかくみんな顔見知り。だから、すべては自然に起こったことなの」
ただし、PIRATE QUEEN の5人は RUNNING WILD よりもはるかに年上です。年代期に残る古い記録によると、彼女たちは1523年に海賊を始めています。バミューダ・トライアングルの中にある謎の浮島リクシオンに生を受け、500年もの長い時を刻んできた PIRATE QUEEN の5人は、女王に忠誠を誓いながら世界各地で領海を広げ、名声を上げ、ついに再集結を果たします。すべては、女王の名の下に。音楽の自由、メタルの自由こそ、今の彼女たちが欲する宝。
「私たちは “ファンタジー・メタル” という言葉を使っているのよ。メタル・スタイルとクラシックのミックスだと思っている。パワー・メタルに近いけれど、よりファンタジー的な要素を含んでいると言えるかもしれない。とはいえ私たちが作曲をするときは、ジャンルにとらわれないことを好む。それが海賊の自由の賜物だから。自分たちが作ったものが好きである限り、私たちは海賊船でどこへだって行くことができるのよ」
実際、PIRATE QUEEN の海賊船に踏破できない海はありません。女海賊たちは7つの海へと繰り出し、エピック・メタルの遺産を驚くべき技術とモダンな精神で略奪していきます。クラシックなメタルに壮大なセンスを吹き込み、古の襲撃者たちからインスピレーションを得つつ、未知の海域に踏み込み、見慣れぬジャンルから略奪した宝物でメタルを豊かにしていくのです。
漂流する船の音とセイレーンの歌声。荒波の中で5人はリスナーをフォークとエキゾチックなメロディーの渦に巻き込み、海洋ファンタジーと壮大なメタルの精神を呼び起こします。女王陛下のカリスマ性と海賊たちの無限のエネルギーは、ボーカル・ハーモニー、オーケストレーションを巻き込んで幾重にも重なるメタルの聖地マリージョアをここに完成させたのです。
今回弊誌では、ギタリストにして海賊大将 Victoria Pearl Fata-Morgana にインタビューをおこなうことができました。「リクシオンの海賊の世界も変わってきていて、意見の食い違いがあっても絶対に暴力や戦争が解決策になってはいけないと思っているのよ。我々は海賊で、我々が生き残るために何をしてきたかについて、いろいろと言われることは知っているの。でも、今は戦争は避けなければならないと心から信じている」 “Ghosts” の妖艶な転調がたまりませんね。どうぞ!!

PIRATE QUEEN “GHOST” : 9.9/10

INTERVIEW WITH VICTORIA

Q1: I understand you are from a city called Lyxion in the Bermuda Triangle? What is it like there?

【VICTORIA】: Yes! Actually, Lyxion is a floating island which isn’t always easy to see. Life in Lyxion smells like freedom, and it is mainly led by women, although there are men too, of course. There’s plenty of nature in there, especially mountains, which are my safe place whenever I need to escape sometimes from life in the sea. Also, in Lyxion we have different cities and regions: they’re really different from each other.

Q1: あなたはバミューダ・トライアングルの中にあるリクシオンという街の出身だそうですね?そこはどんなところなんですか?

【VICTORIA】: そうなの!実は、リクシオンは浮島で、いつも簡単に見ることができるわけではないんだ。リクシオンでの生活は自由の香りがいっぱいで、主に女性がリードしているの。もちろん男性もいるけどね。自然も豊かで、特に山は、海の生活からときどき逃避したくなったときの私の安全な場所。また、リクシオンにはさまざまな都市や地域があって、それぞれが本当に異なっているの。

Q2: What kind of music did you grow up listening to in Lyxion? Why did you choose metal?

【VICTORIA】: It came very naturally. We all like classical music and metal, and also we all share music bands in common, but it’s true that each one of us likes different types of metal too. In Lyxion there’s no judgment when listening to all kinds of music, although there are music genres that are not as popular, of course. There is also an important character that must be mentioned: Barbatos. He’s our friend who also helps us when in need to be inspired and create music. The inspiration to play metal comes also from many artists and bands such as Mercyful fate, Alice Cooper, Megadeth, Doors….

Q2: リクシオンではどんな音楽を聴いて育ったのですか?なぜメタルを選んだのでしょうか?

【VICTORIA】: ごく自然にそうなったの。私たちはみんなクラシック音楽とメタルが好きで、共通の音楽バンドに所属している。リクシオンでは、もちろん人気のない音楽ジャンルもあるけど、あらゆる音楽を聴くことに先入観はないの。
そして、言及しなければならない重要なキャラクターがいるわ。バルバトスよ。彼は私たちの友人であり、インスピレーションを得て音楽を創作する必要があるときに私たちを助けてくれる。メタルをプレイするインスピレーションは、MERCYFUL FATE, Alice Cooper, MEGADETH, DOORS…といった多くのアーティストやバンドから得ているわ。

Q3: Why did you start a metal band with only female pirates?

【VICTORIA】: The old nautical chronicles mention a prophecy which says that there would come a time when a group of five girls, who are related and united by the gift of piracy, would come together. And it really happened in the ungodly year 2023, when we reunited in the Mainland. The floating island is not that big, so we all know each other anyway.
So it is mainly something that naturally happened.

Q3: なぜ女海賊だけでメタルバンドを始めたのでしょう?

【VICTORIA】: 古い航海年代記には、海賊の才能によって結ばれた血縁関係にある5人の少女たちが一堂に会する時が来るという予言が記されているの。そして激動の2023年、私たちは実際にメインランドで再会した。浮島はそんなに大きくないから、とにかくみんな顔見知り。だから、すべては自然に起こったことなの。

Q4: What are you people fighting against? Of course, the number of women in the metal world has increased, but prejudice and discrimination still remain. Of course, female pirates would have been rare in the past. Are you fighting against those things as well?

【VICTORIA】: I’d say we actually fight against any kind of injustice. We want the metal scene to be a safe and kind place for every musician who wants to be in it, and that means everyone. As a woman I believe we all have the same chances to reach our goals in music world and it must not be divided by gender.

Q4: 海賊に戦いはつきものめすが、あなたたちは何と戦っているのでしょう?
もちろん、メタル世界に女性の数は増えてきましたが、それでも偏見や差別はまだ残っています。女海賊にしても、かつては非常に珍しかったでしょう。そういった少数派の代表として音楽を発信しているのでしょうか?

【VICTORIA】: 私たちは実際、あらゆる不正義と戦っていると言えるでしょうね。私たちはメタル・シーンが、そこにいたいと願うすべてのミュージシャン、すべての人にとって安全で親切な場所であってほしいと切に願っているの。
音楽の世界でゴール、目標に到達するチャンスは女性も同じだけあると信じているし、それは性別によって分断されてはならないものなの。

Q5: Musically you guys have a great mix of symphonic elements and Viking folk music in your metal. Is mixing the traditional with the modern a theme of your band?

【VICTORIA】: We use the term “Fantasy metal”. We consider it a mix of metal styles and classical. It’s close to power metal, but I would say it contains more fantasy elements, maybe. When we compose we prefer not to be tagged in a genre, because as we compose new sounds come up, that’s the gift of freedom of the pirate: we can move around as long as we like what we created.

Q5: 音楽的には、あなた方のメタルにはモダンなシンフォニックな要素とヴァイキングの民族音楽が見事にミックスされています。
伝統的なものと現代的なものをミックスすることは、あなた方のバンドのテーマなのでしょうか?

【VICTORIA】: 私たちは “ファンタジー・メタル” という言葉を使っているのよ。メタル・スタイルとクラシックのミックスだと思っている。パワー・メタルに近いけれど、よりファンタジー的な要素を含んでいると言えるかもしれない。
とはいえ私たちが作曲をするときは、ジャンルにとらわれないことを好む。それが海賊の自由の賜物だから。自分たちが作ったものが好きである限り、私たちは海賊船でどこへだって行くことができるのよ。

Q6: What story is being told in “Ghosts”?

【VICTORIA】: The second single, Ghosts, is dark and spooky heavy metal. It tells a story about a seance, as our majesty Maria Aurea has the capability to communicate with spirits. So yes, it basically explains our experience in the seance in which we talked to old souls that belonged to the piracy world, just like us.

Q6: “Ghosts” ではどのようなストーリーが語られているのでしょう?

【VICTORIA】: セカンド・シングル “Ghosts” は、ダークで不気味なヘヴィ・メタル。そして降霊会についての物語。我々の女王マリア・アウレアは霊と交信する能力を持っている。
だからそう、私たちと同じように海賊の世界に属していた古い魂と話をした降霊会での経験を、基本的に説明しているんだ。

Q7: In the past, pirates had an aspect of rebellion as they fought against the merchant ships of wealthy aristocrats for survival and for their friends. In recent years, on the other hand, all we have seen are wars that hurt and oppress the weak with violence. How do you, pirates, see the wars of recent years?

【VICTORIA】: Nowadays, the piracy world in Lyxion for example has changed, and we think that war should definitely never be the answer to any disagreement. We may be pirates, and you know what they say about us about what we do to survive, but we sincerely believe wars must be avoided. In any case, I think my bandmate and friend Destiny Grieflord would answer this question quite better.

Q7: かつての海賊は、裕福な貴族の商船を相手に、生き残るため、仲間のために戦った反抗的な側面を持っていましたね。一方、近年の世界は暴力で弱者を傷つけ、虐げる戦争ばかりが目につきます。海賊の皆さんは、近年の戦争をどう見ていますか?

【VICTORIA】: 今、例えばリクシオンの海賊の世界も変わってきていて、意見の食い違いがあっても絶対に暴力や戦争が解決策になってはいけないと思っているのよ。
我々は海賊で、我々が生き残るために何をしてきたかについて、いろいろと言われることは知っているの。でも、今は戦争は避けなければならないと心から信じている。いずれにせよ、私のバンドメイトであり友人でもある Destiny Grieflord なら、この質問にもっとうまく答えてくれると思う。

Q8: Each member wears a unique costume, such as an axe-shaped guitar or a crown, do you have a role or position for each of them?

【VICTORIA】: Yes! Each of us has a different role in our beautiful ship Santa Lucia. For example, our Majesty is the fleet Admiral, she is a descendant of the first Pirate Queen. Also Destiny Grieflord is the captain, Luna Lyss is vice admiral, Raindrop is commander and about me, I’m an admiral.

Q8: メンバーそれぞれが斧の形をしたまさに “アックス・ギター” や王冠などユニークな衣装を着ていますが、それぞれに役割やポジションがあるのですか?

【VICTORIA】: そうね!私たちの美しい船サンタ・ルチアでは、それぞれが異なる役割をもっている。例えば、私たちの女王は艦隊の提督で、初代海賊女王の子孫。また、Destiny Grieflord は船長、Luna Lyss は副提督、Raindrop は司令官、そして私は海軍大将なの。

FIVE ALBUMS THAT CHANGED VICTORIA’S LIFE!!

METALLICA “Ride the Lightning”

MEGADETH “Rust in Peace”

IRON MAIDEN “Somewhere in Time”

JUDAS PRIEST “Painkiller”

KISS “Destroyer”

All of these awakened my interest in the rock and metal world when I was a teenager, because although I still look like one, I have been around for more than 4 centuries now.

MESSAGE FOR JAPAN

Yes! I’m actually a big fan of Japanese culture! I’ve been learning Japanese for 8 months now! Let me try to say something, see if I can do it hahaha.
わたしは2018年に日本へ行きました。きれいだと思います。かえりたいです!ありがとうございました! (hope I said it correctly!) We’re ready to sail your seas, Japan! Will see you there!

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NEW DISC REVIEW + INTERVIEW 【SPECTRAL WOUND : A DIABOLIC THIRST】 JAPAN TOUR 24′


EXCLUSIVE: INTERVIEW WITH SPECTRAL WOUND !!

“We Are Not Particularly Interested In “Pushing The Boundaries” In That Manner. There Is Room Enough For Experimentation In Black Metal Without Turning It Into Toothless Post-rock.”

DISC REVIEW “A DIABOLIC THIRST”

「そう、私たちは特にそうした “境界を押し広げる” ことには興味がない。わざわざ “歯抜けの” 間抜けなポスト・ロックにしなくても、ブラック・メタルには実験を行う余地が十二分にあるからね」
今やブラック・メタルの世界は百花繚乱。シューゲイザー、ポスト・ロック、ジャズ、プログレッシブ、そしてその土地土着のフォーク・ミュージックなど、トレモロとブラストが渦巻く狂乱の暗黒世界は多様に進化を続けています。
ただし、その動きに我関せず、なんなら退化と嘲笑うかのようにブラック・メタルの神秘と美学を守り続けるアーティストも当然存在します。ついに来日を果たすカナダの創傷 SPECTRAL WOUND はそんな鎮守荒神の筆頭でしょう。
「フィンランド人のメロディーの巧みさは、おそらく他の追随を許さないだろうな。自分たちが聴きたいと思う音楽を作っている限りにおいて、メロディにはこだわりたい。ただ我々は広くアピールしようとはせず、自分たちの欲求を満たすことだけを追求しているんだ」
カナダ、ケベックというブラック・メタル生誕の地からは遠く離れた場所に居を構えながらも、SPECTRAL WOUND はあくまでもプリミティブです。何も新しいことはやりたくない。その哲学が、かえって今のブラック・メタル世界には新しいのかもしれません。
絶え間なく迫り来るブラストの海にトレモロの嵐。ただし、彼らの絞り出す寒々しい断末魔のメロディはあまりにも心を抉ります。SARGEIST や HORNA に心酔する彼らにとって、北欧のミュルクヴィズ、暗くて凍える針葉樹の冬を描き出すことこそが理想なのでしょう。
「ブラック・メタルはその創成期から、人間の最もダークな部分を探求する音楽だった。従って、様々な形の過激主義に傾倒していったとしても何ら不思議ではないし、その事実を歴史から消し去ることもできない。私たちはこの歴史を受け入れる必要はないし、弁解する必要もない。ただ、 私たちはそうした歴史を理解し、それと闘わなければならないのだよ」
一方で、SPECTRAL WOUND のブラック・メタル、その背後にある思想は20世紀のそれとは大きく異なります。今でもかつての流れを汲んだ、極右やナチズムに傾倒するブラック・メタル NSBM は少なからず存在します。しかし彼らは、そうした暴力、抑圧、差別に対しては真っ向から反旗を翻しているのです。
Red and Anarchist Black Metal、RABM にまで属するのかはわかりませんが、少なくとも彼らはオールド・スクールなブラック・メタルにニュー・スクールな思想を持ち込んで、世界の闇をインスピレーションとして喰らい尽くしているのです。
今回弊誌では、SPECTRAL WOUND にインタビューを行うことができました。「日本の映画や音楽は大好きだよ。SABBAT, ABIGAIL, BORIS, CORRUPTED, G.I.S.M….彼らははみんな偉大だし、Flower Travellin’ Band, 坂本龍一、清水靖晃、高橋幸宏など、日本の音楽界の巨人たちも素晴らしいね。浅川マキは、北米ではほとんど知られていないけど、とても魅力的なアーティストだ。日本映画では、小津安二郎はその狂気において、黒澤、成瀬巳喜男、北野武、押井守、大友克洋、鈴木清順、三池崇史と並ぶ巨匠であることは間違いないね」どうぞ!!

SPECTRAL WOUND “A DIABOLIC THIRST” : 10/10

INTERVIEW WITH SPECTRAL WOUND

Q1: Your first Japan tour has been scheduled! What are your expectations for Japan and it’s scene?

【SW】: Japan has long had a reputation for the intensity of its underground, whether punk, noise, metal or rock and roll. We have great expectations!

Q1: 初来日公演が決まりましたね!日本や日本のシーンにはどのようなことを期待していますか?

【SW】: 日本は昔から、パンク、ノイズ、メタル、ロックンロールなど、アンダーグラウンドの激しさには定評があるからね。そこに大いに期待しているよ!

Q2: Are you interested in Japanese culture, for example, traditional culture, or recent anime, video games, or music?

【SW】: Film and music, certainly. Sabbat, Abigail, Boris, Corrupted, G.I.S.M., these are all greats, as well as the giants of Japanese music like Flower Travellin’ Band, Ryuichi Sakamoto, Yasuaki Shimizu, Yukihiro Takahashi and others… Maki Asakawa is a fascinating artist who is mostly unknown in North America. For Japanese cinema, Ozu is indisputably a master along with Kurosawa, Mikio Naruse, Takeshi Kitano, Mamoru Oshii and Katsuhiro Otomo … Seijun Suzuki and Takashi Miike, for their sheer insanity.

Q2: 日本の文化、例えば伝統文化や最近のアニメ、ビデオゲーム、音楽などに興味はありますか?

【SW】: 日本の映画や音楽は大好きだよ。SABBAT, ABIGAIL, BORIS, CORRUPTED, G.I.S.M….彼らはみんな偉大だし、Flower Travellin’ Band, 坂本龍一、清水靖晃、高橋幸宏など、日本の音楽界の巨人たちも素晴らしいね。浅川マキは、北米ではほとんど知られていないけど、とても魅力的なアーティストだ。
日本映画では、小津安二郎はその狂気において、黒澤、成瀬巳喜男、北野武、押井守、大友克洋、鈴木清順、三池崇史と並ぶ巨匠であることは間違いないね。

Q3: As you know, black metal is a music born and raised in Norway and Scandinavia. How did you guys get into black metal in Canada?

【SW】: Although we all come from different regions and backgrounds, we live in Québec, which has a strong tradition of black metal going back to the late 90s and early 2000s. Not as long asScandinavia, but still the roots of the scene are deep here. Some of us came more from a metal background and others from punk, but we each discovered black metal in our own way, andQuébec was the crucible.

Q3: ご存知のように、ブラック・メタルはノルウェーやスカンジナビアで生まれ育った音楽です。あなたたちはどのようにしてカナダでブラック・メタルを始めたのですか?

【SW】: 私たちは皆、出身地もバックグラウンドも違うけど、ケベックに住んでいる。ケベックには、90年代後半から2000年代前半まで遡るブラック・メタルの強い伝統があるんだよ。スカンジナビアほど長くはないけれど、それでもシーンの根は深い。メタル出身者もいれば、パンク出身者もいるけど、それぞれのやり方でブラック・メタルを発見し、ケベックがその坩堝となったんだ。

Q4: Black metal has changed a lot since then. Now there are many bands like DEAFHEAVEN and ALCEST that push the boundaries of black metal. In the midst of all this, you seem to be sticking to the old school and trying to preserve the mystery and aesthetics of the music, would you agree?

【SW】: We are not particularly interested in “pushing the boundaries” in that manner. There is room enough for experimentation in black metal without turning it into toothless post-rock.

Q4: その後、ブラック・メタルは大きく変わりました。今では DEAFHEAVEN や ALCEST のようにブラック・メタルの限界を押し広げるバンドが多く存在します。そんな中でも、あなたたちはオールド・スクールにこだわり、ブラック・メタルの神秘性と美学を守ろうとしているように見えます。

【SW】: そう、私たちは特にそうした “境界を押し広げる” ことには興味がない。わざわざ “歯抜けの” 間抜けなポスト・ロックにしなくても、ブラック・メタルには実験を行う余地が十二分にあるからね。

Q5: Black metal at that time had some members who were involved in extreme right-wing ideology, church arson, and murder. How do you perceive this history?

【SW】: From its inception, Black Metal has been about exploring the darkest reaches of humanity, so the slide into various forms of extremism is no surprise, nor can it be written out of the history. We do not need to embrace this history, nor excuse it, but we must understand and contend with it.

Q5: 当時のブラック・メタルには、極端な右翼思想を持ったり、教会放火、殺人に関与したメンバーも存在していました。あなたはこうした歴史をどのように受け止めていますか?

【SW】: ブラック・メタルはその創成期から、人間の最もダークな部分を探求する音楽だった。従って、様々な形の過激主義に傾倒していったとしても何ら不思議ではないし、その事実を歴史から消し去ることもできない。私たちはこの歴史を受け入れる必要はないし、弁解する必要もない。ただ、 私たちはそうした歴史を理解し、それと闘わなければならないのだよ。

Q6: The world is now full of deception, oppression, racism, and violence. You guys have been described as a band that brings new school politics and ideas to old-school black metal. Is that expression correct in the sense of destroying such darkness with black metal?

【SW】: No, we have no interest in destroying the darkness in black metal. We just turn to other sources of darkness for our inspiration.

Q6: 世界は今、欺瞞、抑圧、人種差別、暴力に満ちています。あなたたちは、オールド・スクールなブラック・メタルにニュー・スクールな政治や思想を持ち込んだバンドだと言われてきました。
ブラック・メタルで世界の闇を破壊するという意味で、その表現は正しいのでしょうか?

【SW】: いや、ブラック・メタルで闇を破壊しようとは思っていない。私たちはインスピレーションを得るために、闇の源に目を向けるだけだ。

Q7: In fact, even though your black metal is truly ruthless and extreme, somehow it is easy to listen to and has melodies that are easy on the ears. Is this “listenability” intentional?

【SW】: Only so far as we make the kind of music that we want to listen to. There is no attempt for broad appeal, we seek only to satisfy our own desire.

Q7: 実際、あなたのブラックメタルは実に冷酷で過激であるにもかかわらず、不思議と聴きやすく、耳に馴染むメロディーを持っています。この “聴きやすさ” は意図されたものなのでしょうか?

【SW】: 自分たちが聴きたいと思う音楽を作っている限りにおいて、メロディにはこだわりたい。ただ我々は広くアピールしようとはせず、自分たちの欲求を満たすことだけを追求しているんだ。

Q8: What does mellow primitive black metal like Sargeist and Horna mean to you?

【SW】: Excellent bands! You have mentioned above our indulgence of melody, and the Finnish command of melody is perhaps unparalleled.

Q8: そういった意味で、SARGEIST や HORNA のようなメロウでプリミティブなブラック・メタルとは、通じる部分もあるのでしょうか?

【SW】: 素晴らしいバンドたちだね!私たちがメロディーに耽溺していることは前述したけれど、フィンランド人のメロディーの巧みさは、おそらく他の追随を許さないだろうな。

FIVE ALBUMS THAT CHANGED SPECTRAL WOUND’S LIFE!!

One from each member of the band:

Thin Lizzy “Black Rose”

Iron Maiden “The Number of the Beast”

Gris “Il était une forêt…”

Death “Leprosy”

Yes “Fragile”

MESSAGE FOR JAPAN

Infernal hails, you fuckin maniacs!

SPECTRAL WOUND

来日公演の詳細はこちら。CKS Productions

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NEW DISC REVIEW + INTERVIEW 【AZURE : FYM】


EXCLUSIVE: INTERVIEW WITH AZURE !!

“I Was Introducing Chris To Hunter X Hunter While We Were Writing The Storyline For The Album, So I’m Sure There Was Some Sort Of Indirect Inspiration Going On There.”

DISC REVIEW “FYM”

「物語や音楽、芸術、文化のない世界は実に退屈だろう。僕たちがやっていることは単なるエンターテインメントかもしれないけど、喜びや美的体験には価値があるし、プログレッシブ・ミュージックやパワー・メタルが持つ力、現実からの逃避力と回復力はとても意味がある。利益のため、AIの助けを借りて芸術という名の心なきまがいものが冷笑的に生み出される世界では、本物の人間による創造性と魂がさらに必要とされているんだ」
みなさんはメタルやプログレッシブ・ミュージックに何を求めるでしょうか?驚速のカタルシス、重さの極限、麻薬のようなメロディー、複雑怪奇な楽曲、華麗なテクニック、ファンタジックなストーリー…きっとそれは百人百様、十人十色、リスナーの数だけ理想のメタルが存在するに違いありません。
ただし、パンデミック、戦争、分断といった暗澹たる20年代において、これまで以上にヘヴィ・メタルの“偉大な逃避場所”としての役割が注目され、必要とされているのはたしかです。暗い現実から目をそらし、束の間のメタル・ファンタジーに没頭する。そうしてほんの一握りの勇気やモチベーション、”回復力”を得る。これだけ寛容で優しい“異世界”の音楽は、他に存在しないのですから。そして、英国の超新星AZUREは、その2020年代のメタルとプログレッシブ・ミュージックのあり方を完璧に体現するバンドです。
「自分たちを“アドベンチャー・ロック”、”アート・ロック”、”ファンタジー・プログ”と呼ぶこともあるし、友人たちから“フェアリー・プログ”と呼ばれることもある。全て良い感じだよ! 僕たちは冒険に行くための音楽を作っている。そこにはたくさんの魔法が関わっているし、それでも現代的で個人的な内容もあるんだよね」
ヴァイやペトルーシも真っ青の驚嘆のギター・ワーク、デッキンソンとクラウディオ・サンチェスの中道を行く表情豊かなボーカル、チック・コリアを思わせる綿密な楽曲構成、そして大量のポップなメロディーと豊かなシンセが組み合わされ、彼らの冒険的で幻想的なプログ・メタルは完成します。まさに冒険を聴く体験。
AZUREの音のアドベンチャーは、まるで日本のRPGゲームさながらの魅力的なプロットで、リスナーの好奇心をくすぐり、ファンタジー世界へと誘います。それもそのはず。彼らのインスピレーション、その源には日本の文化が深く根づいているのですから。
「このアルバムの最初のコンセプトは、”ダンジョン・クローリングRPG”をアルバムにしたものだった。そこからコンセプトが進んでいったのは明らかだけど、僕らが幼少期にプレイした日本のRPGゲームは、このアルバムの音楽構成や美学に大きな影響を与えている」
影響を受けたのは、ゲーム本体からだけではありません。
「日本のゲーム作曲家もこのアルバムに大きな影響を与えた。ファイナル・ファンタジーの植松伸夫、ゼルダの近藤浩治、そしてダークソウルの桜庭統。彼のプログ・バンドDEJA-VUも大好きだよ」
そうして AZURE の日本に対する憧憬は、サブカルチャー全般にまで拡大していきます。
「日本にはクールなサブカルチャーがたくさんあるから、影響を受けないのは難しいよ!僕たちはJ-Rockバンドや、そのシーンの多くのプロジェクトに大きな愛着を持っているんだよね。高中正義やIchikoroは素晴らしいし、ゲスの極み乙女や Indigo La End など、僕たちが好きな他のバンドともリンクしている。あと、日本のメタル・シーンにも入れ込んでいて、MONO、SIGH、GALNERYUS、Doll$Boxx、UNLUCKY MORPHEUSが大好きなんだ!」
そうしたAZUREの好奇心にあふれた眼差しこそ、21世紀のメタルやプログを紐解く鍵。寛容で多様、生命力と感染力、そして包容力を手にしたこのジャンルは、国や文化、人種、性別、宗教、そして音楽の檻に閉じこもることはありません。
音楽ならつながれる。だからこそ、AZUREの音楽は多くのパワー・メタルやプログレッシブ・ミュージックのステレオタイプな楽観主義とは一線を画しているのです。だからこそ、人間的で、憂鬱に閉ざされたリスナーの心に寄り添えるのです。ここでは、想像上の脅威に対する輝かしい勝利について歌うだけでなく、登場人物たちがクエストに奮闘している音楽、寄り道で一喜一憂する音楽、パーティー内の人間関係の感情を投影した音楽まで描かれます。
そうした情景描写に多くの時間を費やしているのは、リスナーに”Fym”の世界へとより没入してほしいから。ひと時だけでも浮世の痛みを忘れ、逃避場所で回復力を養ってほしいから。今を生きるメタルやプログの多様さに抱かれてほしいから。さあ旅に出よう。まだだれも聴いたことのない冒険が君を待っている!

1.The Azdinist // Den of Dawns
2.Fym
3.Mount, Mettle, and Key
4.Sky Sailing / Beyond the Bloom / Wilt 11:07
5.Weight of the Blade
6.Kingdom of Ice and Light
7.The Lavender Fox
8.Agentic State
9.Doppelgänger
10.The Portent
11.Trench of Nalu
12.Moonrise
Bonus Track
13.Spark Madrigal
14.Demon Returns
Chris Sampson – Vocals, Electric Guitar, Mandolin
Galen Stapley – Electric Guitar, Nylon String, Theremin
Alex Miles – Bass
Shaz D – Keyboards, Grand Piano
Andrew Scott – Drums
Adam Hayes – Bongos, Congas, Fish Guiro on tracks 1, 7, and 11
Nina Doornenstroom – Trumpets on track 3
Camille De Carvalho – Oboe D’amore, Clarinet, and Basson on tracks 4 and 6

日本盤は5/22にMarquee/Avalonからリリース!私、夏目進平によるライナーノーツ完全版とともにぜひ!!

前作リリース時のインタビュー!

AZURE “FYM” : 10/10

INTERVIEW WITH AZURE

Q1: How did you come up with the title “Fym” and what is the story behind this adventure?

【CHRIS】: Hey, thanks for having us! So this record follows a character called ‘Fym’ as she reluctantly takes on a quest to collect shards of an ancient weapon called Umbra. The catch is, each shard (called a Palun) is imbued with so much power that the locations are all uniquely warped and distorted; finding the Palun is only half the job, Fym’s gotta battle the challenges of the distortion too! There’s some recurring characters too, from our previous songs.
Having a record that is essentially an adventure start to finish, containing all sorts of elements of fantasy and mysticism, was just such an exciting and motivating premise to work with musically, so I think that’s why it clicked so well for us!.

Q1: まず、”Fym” というタイトルを選んだ理由からお話ししていただけますか?

【CHRIS】: また、インタビューをありがとう!今回の作品は、アンブラと呼ばれる古代の武器の欠片を集める冒険に、”フィム” と呼ばれるキャラクターが不本意ながら挑むことになる。パルンと呼ばれるその欠片のひとつひとつには、非常に大きな力が込められていて、パルンがある場所はすべて独特のゆがみや歪みがあるんだ!
つまりパルンを見つけるのは仕事の半分で、フィムはその歪みの試練とも戦わなければならないんだ!これまでの曲から何度も登場するキャラクターもいるよ。
ファンタジーや神秘主義といった様々な要素を含んだ、最初から最後まで冒険のようなレコードは、音楽的にとてもエキサイティングでやる気を起こさせるものだったね!

Q2: Songs you particularly like and why?

【GALEN】: It’s extremely difficult to choose on this record, because it’s presented as a singular whole. I’m extremely fond of the atmosphere of track 10, “The Portent”. It’s just got a really specific, celestial quality to it that we managed to capture in the chorus that makes me feel extremely small in contrast to the vastness of time and space. It’s cool revisiting a character from one of our earlier songs, Redtail (2018) and exploring how the experiences he went through in that song changed him. Chris’s vocals on that track haunt me.
Track 4 is also a big one for me because I just went through so much personal change during the time we were writing it. The whole album was written chronologically, starting with track 1, but the three sections in track 4 all coalesced during a very interesting time in my life, so having those experiences crystallised in musical form is extremely cathartic. There’s also some cool harmony and guitar techniques in it, that sort of stuff is always satisfying to the musical part of my brain that just wants to hear something interesting.
I’m so happy with how track 11 turned out too because it’s really a love letter to all of the metal, and all of the fantasy games, books and films that inspired me to create in the first place. I also feel a lot of relief when I listen to track 12, not just because it’s the conclusion to the adventure, but also because it’s just Chris and Alex performing on that track. I get to enjoy it as a fan of my bandmate’s singing and playing rather than something I personally played on; there’s something nice about that!

【CHRIS】: I must agree, “The Portent” certainly has this dark presence on the record that I often find myself thinking about. I love all of it, there’s a specific character vibe in track 2 that I love also!

Q2: アルバムで特に気に入っている楽曲を、いくつかあげていただけますか?

【GALEN】: このアルバムは全体がひとつの作品としてまとまっているので、選ぶのは非常に難しいね。トラック10の “The Portent” の雰囲気が非常に好きだよ。この曲は、サビの部分で、広大な時間と空間とは対照的に、とても小さく感じられるような、本当に特別な、天空のような質感を持っているんだ。ここでは僕らの初期の曲の1つである “Redtail”(2018年)の登場人物を再訪し、その曲の中で彼が経験したことが彼をどう変えたかを探るんだ。クールだよ!この曲での Chris のボーカルはとても心に残るんだ。
“Sky Sailing/Beyond The Bloom/Wilt”も僕たちにとって大きな曲で、この曲を書いている間に個人的に大きな変化があった。アルバム全体はトラック1から時系列に書かれているんだけど、この3つのセクションはすべて僕の人生の中でとても興味深い時期にできたものだから、その経験が音楽という形で結晶化されたことがカタルシスだよ。クールなハーモニーやギターのテクニックも入っていて、そういう仕掛けはただ面白いものを聴きたいという僕の脳の音楽的な部分を満足させてくれる。
“Trench of Nalu”の仕上がりにもとても満足しているよ。この曲は、メタルや、そもそも僕が創作するきっかけとなったファンタジー・ゲーム、本、映画へのラブレターなんだ。また、最後の曲を聴くと、冒険の結末だからというだけでなく、Chris と Alex だけの演奏なので、とても安堵する。僕が個人的に演奏したものではなく、バンド・メイトの歌と演奏のファンとして楽しむことができるからね!

【CHRIS】: そうだね。”The Portent “は、レコードの中でダークな存在感を放っている。トラック2には特定のキャラクターの雰囲気があって、それも気に入っているよ!

Q3: Has Japanese subculture influenced your work this time around?

【CHRIS】: I think at this point, most things we write have that influence somewhere! I’m always playing a run through of one of the DragonQuest games, and I spend a good few hours a week listening to Japanese music. Something that comes to mind immediately is that REALLY early on in the writing sessions, Galen was at mine and I was in a pretty weird time of my life, and one of the ways Galen cheered me up was introducing me to Hunter X Hunter by Yoshihiro Togashi. The emotions and the scope of the fantasy of that story was just so immediately inspiring, I think that it made a huge impact on our story writing sessions.

【GALEN】: Chris’s original pitch to me for the concept of this record was that it should be like if a dungeon crawling RPG was an album. Obviously the concept progressed from there, but all the RPG games from Japan that we played growing up hugely influenced the musical structure and aesthetic of this record.
Video game composers from Japan were therefore a huge influence on this record musically. Final Fantasy composer: Nobuo Uematsu, Zelda composer: Koji Kondo and Dark Souls composer (though we were specifically influenced by his work on the Golden Sun games): Motoi Sakuraba, (who’s prog band we also absolutely love) were the main influences!
Japan isn’t the only place our influences come from, but there’s so much cool subculture from Japan it’s hard not to be influenced by it! Musically I really dig artists like Galneryus, DOLL$BOXX, Tricot, Takanaka, Gesu (and the many side projects of all their members), Mono and Sigh to name only a few!
While we’ve steered away from the anime OP style writing that we explored on our stand alone singles Mistress and Spark Madrigal (which will be a bonus track), the visual aesthetics and music of anime like the Ghibli films will always be deeply inspiring to us. I even remember I was introducing Chris to Hunter X Hunter while we were writing the storyline for the album, so I’m sure there was some sort of indirect inspiration going on there.
I used to spend a lot of time playing games, reading manga, and generally being a bit of a nerd, but there’s just so much artistry that goes into that stuff! I connected with it really deeply and it’s always gonna have an impact on me.

Q3: 前回のインタビューで、日本からの影響をお話ししていただきましたが、今回のアルバムでも日本のサブカルチャーから影響を受けているんですか?

【CHRIS】: 今の時点では、僕らが書くほとんどのものがどこかで日本の影響を受けていると思う!いつもドラゴン・クエストのゲームをプレイしているし、週に数時間は日本の音楽を聴いている。すぐに思い浮かぶのは、ライティング・セッションの本当に初期の頃、Galen が僕のところにきていたんだ。そのころの僕は、人生でかなり奇妙な時期だった。だから彼が僕を元気づける方法のひとつが、冨樫義博の “ハンター×ハンター” を紹介してくれることだったんだ。あの物語の感動とファンタジーの広がりは、僕たちのストーリーに大きな影響を与えたと思う。

【GALEN】: このアルバムのコンセプトは、Chris が最初に僕に投げかけた “ダンジョンクローリングRPGをアルバムにしたようなもの” だった。そこからコンセプトが進んでいったのは明らかだけど、僕らが幼少期にプレイした日本のRPGゲームは、このアルバムの音楽構成や美学に大きな影響を与えたよ。
日本のゲーム作曲家は、音楽的にもこのアルバムに大きな影響を与えた。ファイナル・ファンタジーの作曲家 植松伸夫、ゼルダの近藤浩治、そしてダークソウルの桜庭統。彼のプログ・バンドDEJA-VUも大好きだよ。
僕らが影響を受けたのは日本だけじゃないけれど、日本にはクールなサブカルチャーがたくさんあるから、影響を受けないのは難しいよ!音楽的には、Galneryus、DOLL$BOXX、Tricot、高中正義、ゲスの極み乙女。(とそのメンバー全員の数多くのサイドプロジェクト)、Mono、Sighといったアーティストが大好き!
“Mistress” や “Spark Madrigal”(ボーナス・トラックとして収録される予定)のようなアニメのOPスタイルの曲作りからは遠ざかっているが、ジブリ映画のようなアニメの映像美や音楽は、いつだって僕らに深いインスピレーションを与えてくれる。アルバムのストーリーを書いているときに、Chris に “ハンター×ハンター” を紹介していたことも覚えているしね。
僕はずっとゲームをしたり、マンガを読んだり、オタク的なことに時間を費やしてきたんだ!本当に深く共感したし、常に影響を受け続けているんだ。

Q4: With Covid, war, and division, the world has been getting darker and darker since the beginning of the 20s. For the marginalized and oppressed people, power metal and prog fantasy seems to be a great escape. Would you agree?

【GALEN】: I do agree to an extent, though it’s definitely not as important as clean water, food, shelter, healthcare and safety from violence and discrimination: any of those human rights that exist on the first level of Maslow’s Hierarchy. That being said, a world without storytelling, music, art and culture would be extremely boring indeed.
Perhaps what we’re doing is just entertainment, but there’s value in joy and aesthetic experience, and there’s certainly value in escapism which prog and power metal has in abundance! There’s also even more need for genuine human creativity and soul in a world where more and more art is going to be cynically produced with the aid of AI for profit. We refuse to use AI in Azure, all of the visual art is commissioned from real artists too.

Q4: パンデミック、戦争、分断と、20年代初頭から世界はどんどん暗くなっているようです。そんな世界で疎外され、抑圧された人々にとって、パワー・メタルやプログ・ファンタジーは素晴らしい逃避場所のように思えますね?

【GALEN】: ある程度同意するよ。だけど、清潔な水、食料、住居、医療、暴力や差別からの安全ほど重要ではないことは間違いない。
マズローのヒエラルキーの第一階層に存在する人権が守られることが最も大事なんだ。とはいえ、ストーリーテリング、音楽、芸術、文化のない世界は実に退屈だろう。
僕たちがやっていることは単なるエンターテインメントかもしれないが、喜びや美的体験には価値があるし、プログやパワー・メタルが豊富に持つ逃避には確かに価値がある!また、より多くの芸術が利益のためにAIの助けを借りて冷笑的に生み出される世界では、本物の人間の創造性と魂がさらに必要とされていると思う。僕たちはでAIを使うことを拒否していて、ビジュアル・アートもすべて本物のアーティストに依頼しているからね。

Q5: Power metal almost disappeared from the world for a while, but recently we have seen the emergence of excellent bands like you, Twilight Force, Fellowship, Gloryhammer, Power Paladin, and others. What do you think is the reason for the ups and downs? Do you believe that Power Metal will make a comeback?

【CHRIS】: The sincerity, the escapism, the sense of adventure. Fantasy Power Metal has a pretty good place in the world I think. Whether people take it 100% seriously or just love it in a lighthearted way, it just has a very uplifting and specific atmosphere – you’re going on a journey and there’s gonna be dragons, swords, and magic. That will definitely always appeal to me! I suppose ups and downs might come from a place of people getting cynical about it, but I think it has a pretty consistent place in the hearts of the people who it’s for!

【GALEN】: In the sense that so many great albums are being released in the genre, it already has made a comeback!
Obviously fantasy inspired work in other mediums like film, TV and video games becoming more or less popular will trickle down to the slightly smaller business of fantasy inspired music; but I also think it’s more to do with the current subculture of the internet in general. There’s a really interesting mixture of existential, absurdist humour, and post ironic new sincerity that lends itself nicely to fantasy, as well as the short form visual mediums favouring visually striking and novel imagery that fantasy has in abundance.
I think there’s an optimism with power metal that doesn’t necessarily land with a lot of listeners, but some people really need to hear that optimism in these times like you were saying. Lyrically it tends to be about glorious triumph over an imagined threat. I personally absolutely love this kind of optimism.
Azure’s music however, is lyrically a little different. It’s not necessarily pessimistic, but we spend more time with the characters struggling on their quests, as well as having more contemplative moments. We concern ourselves with the emotional changes in our characters as a result of their experiences, and also the human moments of joy and levity that happen along the way. We spend a lot of time both musically and lyrically, describing scenery as well, because we want the listener to feel immersed in the world even if they’re not following the story. We still want them to know which song feels icy, and which one feels like an evil dungeon.
I don’t know if this will make us more, or less accessible than other power metal bands, but it’s the fantasy music that I always wished existed, so we had to make it ourselves!

Q5: パワー・メタルは一時期世界から消えかけているように見えましたが、最近では、あなた方、TWILIGHT FORCE, FELLOWSHIP, GLORYHAMMER, POWER PALADIN のような優れたバンドが台頭してきました。パワーメタルは復活に向かっていますよね?

【CHRIS】: 誠実さ、現実逃避、冒険心。ファンタジー・パワー・メタルは、世界でかなり良い位置を占めていると思う。100%真面目に聴いても、軽いノリで聴いても、高揚感があって独特の雰囲気がある。それは僕にとって常に魅力的なことなんだ!浮き沈みがあるのは、それを皮肉る人たちがいるからかもしれないけれど、ファンの人たちの心の中には一貫した居場所があるんだと思う!

【GALEN】: このジャンルで多くの素晴らしいアルバムがリリースされているという意味では、すでにカムバックしているよ!
もちろん、映画やテレビ、ビデオゲームといった他のメディアでファンタジーにインスパイアされた作品が多かれ少なかれ人気を博していることは、ファンタジーにインスパイアされた音楽というこの少し小さなビジネスにまで波及している。ファンタジーには、実存的で不条理なユーモアと、ポスト・アイロニカルな新しい真摯さがうまく混ざり合っていて、実に興味深いものがある。
パワーメタルには楽観主義があり、それは必ずしも多くのリスナーの心に響くものではないと思う。リリックは、想像上の脅威に対する輝かしい勝利について歌う傾向があるよね。僕は個人的に、このような楽観主義が大好きだけど。
しかし、AZURE の音楽は少し違う。必ずしも悲観的というわけではないけれど、登場人物たちがクエストに奮闘している時間をより多く取り、また日常や瞑想的な瞬間もある。僕たちは、彼らの経験の結果としての登場人物の感情の変化に関心を持ち、また、その過程で起こる人間的な喜びや平穏の瞬間にも関心を持つ。
音楽的にも歌詞的にも、情景描写に多くの時間を費やしているのは、リスナーがストーリーを追っていなくても、その世界に没入しているように感じてほしいからだ。どの曲が氷のように感じ、どの曲が邪悪なダンジョンのように感じるかを知ってもらいたい。
これが他のパワー・メタル・バンドと比べて、僕たちをより親しみやすいものにするのか、そうでないものにするのかはわからないけど、僕がいつも存在することを望んでいたファンタジー音楽がこれだから、自分たちで作るしかなかったんだ!

Q6: The world is dominated by the instant culture of social networking and clippings, and few young people will bother to take the time and trouble to pursue a epic and complex prog. So, What was it that drove you guys to the prog in such a situation?

【GALEN】: I play this music because I’ve always been extremely existentially weary. The traditional path isn’t something I think I’m even capable of following, and even if I could, I think it would make me miserable. There’s not really anything material that motivates me. Beyond that, I’ve got type 1 diabetes, so I’ve got limited capacity to numb that existentialism with drink or food or any of those kinds of fast pleasures.
Practicing guitar for me was initially an escape from my body and my mind while I was going through some illness when I was a teenager. It continued to be that for many years after the fact, until one day it also became a tool of expression and communication and forming connections with other musicians and artists. I’ve always looked at Chris and thought “With a voice like that, you could have just been a popstar, or a Youtuber, and you’re choosing to play this weird music with me?” I feel similarly about all the other guys in the band. I’m glad we all have some sort of shared affinity for this kind of music.
There’s not really any material reasons to play or write this music over something that’s easier to create and that’s easier to sell to a wider audience. There’s no material reason to play it over something that has the cultural esteem of Classical or Jazz music either, as much love as I have for those kinds of music, there’s certain things about prog in particular that draw me to it.
Prog for me fulfils the part of me that likes to work on challenging things, the part of me that likes to express a wide range of emotions and the part of me that wants to work together with friends on a shared goal. The fantasy subject matters scratch whatever nostalgic itch was branded upon me by the games I loved playing growing up too.
It’s an endless pursuit, and that in itself holds great value to me as someone who has no aspirations for family, wealth or anything strictly traditional or strictly hedonistic. The arbitrary goal of progressing in music fulfils me and I’m just glad I get to do it alongside friends.

Q6: 世の中はSNSや切り抜き、ストリーミングなどのインスタント文化に支配され、わざわざ時間と手間をかけて壮大で複雑なプログを追求する若者は多くありませんね。そんな中、あなたたちをプログに駆り立てるものは何ですか?

【GALEN】: 僕がこの音楽をやっているのは、常に実存的なものに極度に疲れているからだ。伝統的な道は自分には無理だと思うし、できたとしても惨めなものになると思う。僕を突き動かす物質的なものは何もない。それ以上に、僕は1型糖尿病を患っているから、実存主義を酒や食べ物で麻痺させたり、そういうファストな快楽を得る能力が限られているんだ。
僕にとってギターの練習は、10代の頃、病気を克服するための身体と精神からの逃避だった。その後何年もその状態が続いたけど、ある日、ギターは表現とコミュニケーションの道具となり、他のミュージシャンやアーティストとつながりを持つようになった。
Chris を見ていつも思うのは、”あんな声なら、ポップスターやYoutuberにだってなれただろうに、僕と一緒にこんな奇妙な音楽をやることを選んだのか?” ということだ。バンドの他のメンバーについても同じようなことを感じている。だからこそ、この種の音楽に対する親和性をみんなが共有していることが嬉しいんだよ。
より簡単に作れて、より多くの聴衆に売りやすい音楽よりも、この音楽を演奏したり書いたりする物質的な理由はないんだ。もしくは、クラシックやジャズのような文化的な尊敬を集める音楽をやればよかったのか?
僕にとってのプログは、挑戦的なことに取り組むのが好きな部分、さまざまな感情を表現するのが好きな部分、仲間と一緒に共通の目標に取り組みたい部分を満たしてくれる。ファンタジーの題材は、幼少期に大好きだったゲームが僕に焼き付けたノスタルジックな痒みを掻き立ててくれる。
プログは終わりのない追求であり、それ自体が、家族、富、伝統的なもの、厳格な快楽主義的なものへの願望を持たない僕にとって大きな価値を持つ。音楽を進歩させるという恣意的な目標が僕を満たしてくれるし、友人たちと一緒にそれができることをただ嬉しく思うんだ。

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NEW DISC REVIEW + INTERVIEW 【OU : Ⅱ: FRAILTY】


EXCLUSIVE: INTERVIEW WITH ANTHONY VANACORE OF OU !!

“Yoko Kanno Is a Prolific Composer In That Area And She Is One Of My Favorite Composers, And Definitely Has an Influence In The Music Of OU.”

DISC REVIEW “Ⅱ: FRAILTY”

「最終曲の “Recall” でジェゴグを使うアイディアがあった。だからそのパートのレコーディングを手伝ってもらえないかと芸能山城組に連絡を取ったんだよ。彼らはとても親切に対応してくれたけど、残念ながら実現はしなかったね。そこで、僕の恩師のひとりであるマイケル・リプシーに連絡を取ったところ、彼がジェゴグの故郷であるインドネシア・バリ島の知り合いに連絡を取ってくれて、そこの偉大なミュージシャン、 Ida Bagus Made Widnyana がそのパートを録音してくれることになったんだ」
デビュー作で世界を驚かせた中国のプログ・メタル・アクト OU から連絡があったのは、彼らがセカンド・アルバムを制作している最中のことでした。あの芸能山城組とコンタクトを取りたい。デビュー作でインタビューを行ってくれた君に何かツテはないだろうか?と。
AKIRA のサウンド・トラックを手がけたビッグネームにツテなどあるはずがありません。しかし、なんとか彼らの期待に応えようと、コンタクト・フォームや電話などでアプローチを試みました。ありがたいことに、芸能山城組からはとても丁寧で親切な返信 (リモートではなく実際に同じ場所で演奏をしたいという哲学) をいただき、残念ながら今回のコラボレートは実現しないことになりました。
「日本のアニメの音楽には以前から興味があったよ。AKIRA の音楽は、これまでに作られたサウンドトラックの中で最も興味深いもののひとつだと思う!菅野よう子はこの分野で多作な作曲家であり、僕の好きな作曲家の一人で、間違いなく OU の音楽に影響を与えているよ」
実現こそしませんでしたがそれでも、私は OU の情熱と包容力と見識の高さに一層魅了されてしまいました。まず、AKIRA や菅野よう子、芸能山城組という日本が誇る革新的な文化に大きく影響を受けている見識の高さ。そして、中国という伝統文化の結晶から、さらにインドネシアのジェゴグ、日本文化にアプローチを試みるその情熱と包容力。まさに、多様性と寛容さが花開く現代のメタル世界、その象徴的存在でしょう。
「音楽全体のテーマとして共通しているのは、”Fragility” 脆さ。そして人間の状態というものが本当にどれほどか弱いものなのか、どれほど簡単に流されてしまうものなのかということを扱っているんだ」
実際、彼らが扱うテーマやその音楽自体も現代のメタルを体現し、今の世界を反映したもの。この暗い世界で私たちは、人間があまりに脆く弱い存在であることを再確認しています。より良き場所へ向かうはずだった世界は、人間の脆さにより挫折し、弱い人間を抑圧し排除するかつての短絡的で “簡単な” 生きづらいレールへと舞い戻ってしまいました。OU は、中国という奇妙にバランスとのれたしかし危うい国から、人間の弱さを見つめ直しています。そして同時に彼らは、かつて強さや勝利に重きを置いていたヘヴィ・メタルの世界線に、弱さや儚さの音の葉を注ぎ込んでメタルの現在地をも更新して見せました。
「STRAPPING YOUNG LAD 時代からずっと、彼の作品はほとんど全部好きだよ。特に彼のアルバムで好きなのは、”Ghost”, “Deconstruction”, Empath”, “Lightwork”, あとはすべてのライブ・アルバムだね。特に “Order of Magnitude” は素晴らしいよ」
そんな儚くも美しい “II:Frailty” において、最後のピースは Devin Townsend のプロデュースとゲスト参加に違いありません。まさにその身を挺してメタルの多様性を切り開いてきた偉人。プログ、パンク、アンビエント、ジャズ、オーケストラにアコースティックとさまざまな切り口でメタルの進化を促した Devin は、”Frailty” にミニマルで繊細な音の織物をマキシムにレイヤーしていきました。ミニマリズムとマキシマイズこそ Devin の真骨頂。爆発的なバンドの力と幽玄絶後なボーカル、そして煌びやかなシンセの海は、まさに狂おしく、夢のように波打ちます。
今回弊誌では、Anthony Vanacore にインタビューを行うことができました。21世紀の “Mandalyon” of THE GATHERING。 二度目の登場。どうぞ!!

OU “Ⅱ: FRAILTY” : 10/10

INTERVIEW WITH ANTHONY VANACORE

Q1: First of all, I was surprised that you wanted to collaborate with Geino Yamashiro Gumi, even though it didn’t end up happening. You were also interested in traditional instruments like Jegog?

【ANTHONY】: Originally I had the idea of using Jegog in the final track, “Recall”, so I reached out to them to see if they could help me record the parts. They responded and were very kind, but unfortunately they weren’t able to do it. I reached out to one of my former teachers, Michael Lipsey, and he put me in touch with someone he knows from Bali Indonesia, where the jegog originates from, and a great musician there named Ida Bagus Made Widnyana was able to record the parts for me.

Q1: まず、結果的に実現しなかったとはいえ、芸能山城組とのコラボレーションを希望していたことに驚きました。ジェゴグのような伝統楽器にも興味があったのですか?

【ANTHONY】: 元々、最終曲の “Recall” でジェゴグを使うアイディアがあった。だからそのパートのレコーディングを手伝ってもらえないかと彼らに連絡を取ったんだよ。彼らはとても親切に対応してくれたけど、残念ながら実現はしなかったね。
そこで、僕の恩師のひとりであるマイケル・リプシーに連絡を取ったところ、彼がジェゴグの故郷であるインドネシア・バリ島の知り合いに連絡を取ってくれて、そこの偉大なミュージシャン、 Ida Bagus Made Widnyana がそのパートを録音してくれることになったんだ。

Q2: Geinoh Yamashiro Gumi is also known for its collaboration with Akira. Were you also interested in subcultures such as Japanese anime, video games and music?

【ANTHONY】: Yes, I’ve been interested in music from Japanese anime for quite a while. The music to Akira I think is one of the most interesting soundtracks ever created! Yoko Kanno is a prolific composer in that area and she is one of my favorite composers, and definitely has an influence in the music of OU.

Q2: 芸能山城組は AKIRA の音楽を担当したことでも知られています。日本のアニメやゲーム、音楽などのサブカルチャーにも興味があったんですね?

【ANTHONY】: そうだね。日本のアニメの音楽には以前から興味があったよ。AKIRA の音楽は、これまでに作られたサウンドトラックの中で最も興味深いもののひとつだと思う!菅野よう子はこの分野で多作な作曲家であり、僕の好きな作曲家の一人で、間違いなく OU の音楽に影響を与えているよ。

Q3: Well, now that you’ve done that, “II: Frailty” is a really great album! First of all, could you tell us why you chose this album title?

【ANTHONY】: I guess a common thread found thematically throughout the music is fragility and just how frail the human condition really is, just about how easily it can be swept away.

Q3: それにしても “II:Frailty” は本当に素晴らしいアルバムですね!まず、このアルバム・タイトルを選んだ理由から教えていただけますか?

【ANTHONY】: このアルバム、その音楽全体のテーマとして共通しているのは、”Fragility” 脆さ。そして人間の状態というものが本当にどれほどか弱いものなのか、どれほど簡単に流されてしまうものなのかということを扱っているんだ。

Q4: “Frailty” is a word that means fragility, weakness, and transience, and such elements are often thought of as basically the opposite of metal. However, this album perfectly embodies that fragility in metal! This is truly an album that conveys the breadth of metal and that metal is not only about strength and triumph, would you agree?

【ANTHONY】: I think if you want to interpret it that way, it’s great! I’d rather let people interpret the music in their own way.

Q4: “Frailty” とは、脆さ、弱さ、はかなさなどを意味する言葉で、そうした要素は基本的にメタルとは対極にあると思われがちです。しかし、このアルバムはメタルにおける “脆さ” を完璧に体現していますね。
メタルの幅の広さを伝えるアルバムで、メタルは強さや勝利だけではないことを証明しています。

【ANTHONY】: その解釈は素晴らしいことだと思う!ただ、僕はむしろ、人々が自分なりの方法で音楽を解釈することに任せたいんだよ。

Q5: I felt that there were more traditional Chinese melodies scattered in this piece than in your debut work. Many Chinese melodies are fragile and beautiful, Did you use more Chinese melodies because they were in sync with the theme of this album?

【ANTHONY】: There will always be some melodic fragments here and there that subconsciously came from Chinese melodies. Anything that is written is always written because it seems the natural thing to do, or the song just wants it to be that way.

Q5: この作品には、デビュー作よりも中国の伝統的な旋律が散りばめられているように感じました。中国のメロディーは儚く美しいものが多いのですが、このアルバムのテーマとシンクロしていますよね?

【ANTHONY】: 無意識のうちに中国の音楽に由来するメロディーの断片があちこちに必ず出てくるんだよ。僕が書いたものはいつも、そうするのが自然だと思えたからそう書かれている。楽曲もただそうあってほしいと思ったから書かれたものなんだ。

Q6: What surprised me was that Devin Townsend produced the album and even guested on it! How did Devin get involved?

【ANTHONY】: Devin was an idea that came from the head of InsideOut, Thomas Waber. He reached out to him and Devin was down to be a part of it! It was one of the great honors of my life to work with him, he’s a truly incredible human being.

Q6: 驚いたのは、Devin Townsend がアルバムをプロデュースし、ゲスト参加まで果たしていることです!

【ANTHONY】: Devin の参加は、Inside Out の代表であるトーマス・ウェーバーのアイデアから生まれたんだ。彼がアプローチしてくれたんだけど、ぜひこの作品に参加したいと言ってくれた!彼と一緒に仕事ができたことは、僕の人生の中で大きな栄誉のひとつだね。彼は本当に素晴らしい人間だよ。

Q7: Devin is a truly diverse artist who straddles metal, prog, ambient, and acoustic, and has a great affinity for the diverse music of the OU. Which of his works do you particularly like or refer to?

【ANTHONY】: I love almost all of his work, all the way from the Strapping Young Lad days. Some my favorite albums of his include Ghost, Deconstruction, Empath, Lightwork, all the live albums especially Order of Magnitude.

Q7: Devin はメタル、プログ、アンビエント、アコースティックにまたがる実に多様なアーティストで、OU の多様な音楽とも親和性が高いですよね。
彼の作品の中で特に好きなもの、参考にしているものはどれですか?

【ANTHONY】: STRAPPING YOUNG LAD 時代からずっと、彼の作品はほとんど全部好きだよ。特に彼のアルバムで好きなのは、”Ghost”, “Deconstruction”, Empath”, “Lightwork”, あとはすべてのライブ・アルバムだね。特に “Order of Magnitude” は素晴らしいよ。

Q8: Perhaps your music would be described as prog-metal. Many of the prog giants are old and have passed away. Meanwhile, the world is dominated by the instant culture of social networking and clippings, and few young people will bother to take the time and trouble to pursue a epic and complex prog. So, What was it that drove you guys to the prog in such a situation?

【ANTHONY】: It was simply to realize music that was in your heart and do everything you could do to make it a reality. Whether it is accepted or not on a scale commercially that makes it viable to earn money or make a living from, in many ways that is out of your hands. So simply to realize music that you believe in with all your heart, that in itself is the most important to me.

Q8: おそらく OU の音楽はプログ・メタルと表現されるでしょう。プログの巨人の多くは高齢となり、他界した人も少なくありません。
一方で、世の中はSNSやクリッピングのインスタント文化に支配され、わざわざ時間と手間をかけて壮大で複雑なプログを追求する若者は少なくなりました。そんな中、あなたたちをプログに駆り立てるものは何なのでしょうか?

【ANTHONY】: プログに駆り立てるもの。それは単純に、自分の心の中にある音楽を実現し、それを実現するためにできることをすべてやるという決意だね。それが商業的に受け入れられるかどうか、それでお金を稼いだり生計を立てたりできる規模になるかどうかは、いろんな意味で自分たちの手には負えない。だから、自分が心から信じられる音楽を実現すること、それ自体が僕にとって最も重要なことなんだ。

ANTHONY’S PLAYLIST: FIVE ALBUMS !!

Plini “Mirage”

Tigran Hamasyan “The Kingdom”

The Gathering “If_then_else”

Sejin Bae “Direction”

Joe Henderson “In ’n Out”

MESSAGE FOR JAPAN

We hope to visit Japan in the near future!! One of my beloved drum teachers, Gene Jackson, lives in Tokyo, if you want to see one of the greatest drummers of all time I recommend you to check out his gigs!!! ありがとうございます!!!

近い将来、日本を訪れたいと思っているよ!僕の大好きなドラムの先生の一人、Gene Jackson が東京に住んでいるからね!歴史上最高のドラマーの一人だから、ぜひライブを見てほしいね。ありがとうございます!!!

ANTHONY VANACORE

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NEW DISC REVIEW + INTERVIEW 【DARWIN : FIVE STEPS ON THE SUN】


EXCLUSIVE: INTERVIEW WITH DARWIN !!

“I Think Where We Differ From Toto Though Is Sometimes We Can Get Pretty Heavy, Sometimes You Need To Feel The Crunch Or Chugg. But Again, Similar To Toto, We’d Also Like To Reach a Wide Audience.”

DISC REVIEW “FIVE STEPS ON THE SUN”

「僕たちにとって非常に重要なのは、自分たち自身、そしてリスナー全員に、音楽の中で大きな問いを投げかけるよう促すこと。自分たちを取り巻く世界、宇宙、テクノロジー、科学、時事問題について、音楽の “問いかける” 力を感じてもらいたい。僕たちは音楽を通して大きな問いを立てることができる。音楽は、僕たちがこの世界についてどう感じているのか、もっと考える機会を与えてくれるんだ」
音楽やアートは何のために存在するのでしょうか?もちろん、純粋に気持ちよくなるため、感動を味わうためにアートを享受する人も多いでしょう。そうした一方通行で受け身のアートももちろん素晴らしいものです。一方で、アートを受け取って投げ返す対面通行の楽しみ方も、悪くはないものです。アイスランドを拠点とするギタリスト DarWin は、自らの音楽でリスナーに、世界に対して何かしらの “問い” を立ててほしいと願っています。
「僕たちの多くは、ひいひいおじいちゃんおばあちゃんがネアンデルタール人だったのだよ。いずれにせよ、ネアンデルタール人は種として消滅した。 それから1万数千年が経った今、僕たちはここにいる。 僕は、ホモ・サピエンス、つまり現代の “人類” の最後の一族になるとはどういうことなのだろうかとずっと考えていた。 そして “次世代の人類” はどのような姿をしているのだろうか? ホモ・サピエンスの後には何が来るのだろう? 彼らはどのように出現するのだろうか? …ってね。僕はときどき、次世代の人類はいかにテクノロジーに適応し、あるいは融合して、より高度な能力を獲得する必要があるのだろうかと考えることがあるのだよ」
2015年に産声をあげた DARWIN は、克明に暗雲が増えていく世の中でいつしか、人類 “ホモ・サピエンス” の終焉を夢想するようになります。そのプロジェクト名が示すように、DarWin は種の起源と終焉について掘り下げながら、滅びゆく世界で人類の進化、その正当性と妥当性に問いを投げかけるのです。
「エアポッドでバッハを脳内に流しながら外をランニングするほど素晴らしいことはないよ。何百年も前の作曲が、まったく異なる世界情勢に直面しながら、モバイルネットワーク通信、何百ものマイクロプロセッサー、バッテリーエネルギー、その他さまざまな現代の技術革新によって、僕らの脳にストリーミングされているのだから。 古代と未来の衝突はとても魅力的だ」
それでも DARWIN は、人類の可能性を諦めたわけではありません。人類はとても脆いけど、個々の人間には内省があり、希望があり、回復力と大きな可能性を秘めている。その左相がこれまでの素晴らしき音楽の歴史と、未来を見据えたテクノロジーの進化、その融合でしょう。道程と道筋の邂逅。
DARWIN は長い音楽とロックの歴史を抱きしめながら、今を生き、未来を創造しようとしています。ここに参加するアーティストは、ほとんどが百戦錬磨。かつてはあの Billy Sheehan, Guthrie Govan も名を連ねていた DARWIN のラインナップ。今回の “Five Steps on the Sun” では、Simon Phillips, Matt Bissonette, Derek Sherinian, Greg Howe のレギュラー・メンバーに加えて、Andy Timmons も降臨。一方で、新進気鋭のベーシスト Mohini Dey も起用して、まさにロックのロード・ムービーを完成させました。
「たとえプレイヤーたちがみんな狂ったようにシュレッドできるとしても、メンバーの真の貢献は本当に素晴らしい曲にあると思う。 彼らは幅広い聴衆のためにポップなロック・ソングを作ったけど、曲作りには洗練さと思慮深さもあった。 でも、僕らが TOTO と違うところは、時にはかなりヘヴィになったり、クランチやチャグを感じることがあるところだと思う。でも TOTO と同じように、幅広いオーディエンスに音楽を届けたいと思っているんだ」
そんな DARWIN によるロックの “進化論” を探求する試みは、もちろんその楽曲にも及んでいます。プログレッシブでシュレッドを織り交ぜながらも、あくまでメロディとフック、そして構成の妙で勝負する DARWIN の楽曲は、あの TOTO と肩を並べるほどの楽曲派です。
しかし、それだけでなく、ここには Plini や PERIPHERY を思わせる Fu-djent, 近未来的なシュレッドやチャグチャグしたリズムまで存在しています。”ロックの起源” からその道のりを余さず投影した彼らの音楽は、そうしてアートと人類の可能性を指し示しているのです。
今回弊誌では、DarWin にインタビューを行うことができました。P-Vine から日本盤の発売も決定!どうぞ!!

DarWin (g)
Simon Phillips (d, p)
+
Matt Bissonette (v)
Greg Howe (Lg)
Mohini Dey (b)
Derek Sherinian (key)
Julian Pollack (key)
Chariya Bissonette (bv)
Jesse Siebenberg (Ag, bv)
Andy Timmons (Lg)

DARWIN “FIVE STEPS ON THE SUN” : 10/10

INTERVIEW WITH DARWIN

Q1: First, what made you decide to start DarWin in 2018?

【DARWIN】: Hello Dear Readers in Japan!!
Simon Phillips and I (DW) started DarWin in 2015. We didn’t make a very conscious decision to start a group or project. We just started recording songs at Simon’s studio together in LA. Once Matt Bissonette joined up with us on bass and vocals, a distinct sound of our group was emerging and I started to write more and more songs. We started to bring more musicians onboard, like Jeff Babko and Greg Howe. We started to experiment with using string quartets. We ended up with a double album of 17 songs that we released in 2018, called Origin of Species.

Q1: まず、2018年に DarWin を始めようと思ったきっかけからお話ししていただけますか?

【DARWIN】: 日本の読者の皆さん、こんにちは!
Simon Phillips と僕(DW)は2015年に DarWin を始めたんだ。 あまり意識的にグループやプロジェクトを始めることを決めたわけではなかったんだけどね。 ただ、LAにある Simon のスタジオで一緒に曲をレコーディングし始めたんだ。
Matt Bissonette がベースとボーカルで加わってからは、グループの明確なサウンドが生まれ、僕はどんどん曲を書き始めた。 そのうちに Jeff Babko や Greg Howe といったミュージシャンも加わり始めた。 ストリングス・カルテットの実験も始めた。 そうして、最終的には17曲入りの2枚組アルバム “Origin of Species” を2018年にリリースできたんだ。

Q2: Darwin is famous for his theory of evolution, why did you name your project after him?

【DARWIN】: There’s nothing about our band or writing that is suggesting one form of philosophy or thinking over another. We all come from different backgrounds in the band and believe in different things. However, as musicians, it’s amazing how we can feel common themes with universal meaning across our music, and we’ve never struggled with any lyrics despite our various different views.
What has been very important to us is to encourage ourselves, and any listeners, to ask big questions in the music. We want people to feel empowered to “ask questions” about the world around them, the universe, technology, science, and current events. We can ask big questions through music. Music gives us an opportunity to consider more about how we feel about our world.
However, in our music, the answers need to come from you, the listener.
Our first album was called “Origin of Species.” Why call it that? And then there is the name “DarWin,” maybe having some relationship to Charles Darwin. Why?
When writing the first album, I couldn’t get the idea of “the next generation of human beings” out of my head. Then I was thinking about human history. I kept wondering what it would be like to be the last clan of a species that is about to go extinct. Like Neanderthals. Most people may have learned about Neanderthals in school. Obviously, we don’t know much, as no more full blooded Neanderthals are around, and that is the point. However, most Japanese are 2% Neanderthal blood, as are most Asians, and many other ethnicities. You can do a DNA test and find out how much Neanderthal you are. And this means that in the past, a bunch of homosapien ancestors were actually mating with another kind of Human form called Neanderthals. Way back in time, for many of us, a great great great grandparent was Neanderthal.
In any case, the Neanderthals are gone now as a species. Now here we are 10,000s of years later. I kept wondering, what would it be like to be the final homo sapien or modern “human” clan? And what would the “next generation human” look like? What may come after Homo sapiens? How will they emerge? Sometimes I wondered how a next generation human may need to adapt or merge with technology to gain enhanced capabilities.
That explains the laser suit that you may have seen in the For Humanity and Escape the Maze videos…That’s was an idea to depict a future human that has more tightly integrated with networks, clouds, energy, photonics, etc.
For me when I’m writing music, I’m always thinking of a storyline of some kind. But I don’t really share it with Matt and Simon, or the other band mates. The story line may or may not get developed more later for a more obvious or visual representation. When Simon and Matt start working on the song, they all add their parts, ideas, their perceptions, their storylines. By the time the song is done, it is very rich and has so many embedded ideas and experiences in it. The music has become rich and complex. It has a diverse lineage, but it is still a clear and often rather simple unified concept. I just love that. And I believe many listeners from various backgrounds can all find something that they can relate to in the music.

Q2: ダーウィンは進化論で有名ですが、なぜ彼の名前をプロジェクト名にしたのですか?

【DARWIN】: 僕たちのバンドや曲作りには、ある哲学や思考を他のものより優れていると示唆するようなものは何もない。僕たちは皆、バンド内で異なるバックグラウンドを持っていて、異なることを信じている。 それでも、ミュージシャンとして、僕たちの音楽に普遍的な意味を持つ共通のテーマを感じることができるのは驚くべきことだ。僕たちはさまざまな異なる見解を持っているにもかかわらず、歌詞で苦労したことは一度もない。
僕たちにとって非常に重要なのは、自分たち自身、そしてリスナー全員に、音楽の中で大きな問いを投げかけるよう促すこと。自分たちを取り巻く世界、宇宙、テクノロジー、科学、時事問題について、音楽の “問いかける” 力を感じてもらいたい。僕たちは音楽を通して大きな問いを立てることができる。音楽は、僕たちがこの世界についてどう感じているのか、もっと考える機会を与えてくれるんだ。
ただし、その答えはリスナーである君たちから出てくる必要がある。
僕たちの最初のアルバムは、”Origin of Species” “種の起源” というタイトルだった。なぜそう呼ぶのか? “DarWin” という名前は、チャールズ・ダーウィンと関係があるのだろうか。もしそうなら、なぜ?
ファースト・アルバムを書いているとき、”次世代の人類” というアイデアが頭から離れなかったんだ。それから人類の歴史について考えていた。絶滅しそうな種の最後の一族になるってどんな感じなんだろうってね。ネアンデルタール人のように。 ほとんどの人はネアンデルタール人について学校で習ったかもしれない。でも明らかに、完全な血を引くネアンデルタール人はもう存在しないので、僕たちは彼らについて多くを知らない。 しかし、ほとんどの日本人、アジア人は2%のネアンデルタール人の血を引いている。DNA検査をすれば、自分がどの程度、ネアンデルタール人の血を持っているのかを知ることができる。 これは、過去にホモサピエンスの祖先がネアンデルタール人と呼ばれる別の種類の人類と交配していたことを意味する。 はるか昔にさかのぼれば、僕たちの多くは、ひいひいおじいちゃんおばあちゃんがネアンデルタール人だったのだよ。
いずれにせよ、ネアンデルタール人は種として消滅した。 それから1万数千年が経った今、僕たちはここにいる。 僕は、ホモ・サピエンス、つまり現代の “人類” の最後の一族になるとはどういうことなのだろうかとずっと考えていた。 そして “次世代の人類” はどのような姿をしているのだろうか? ホモ・サピエンスの後には何が来るのだろう? 彼らはどのように出現するのだろうか? …ってね。僕はときどき、次世代の人類はいかにテクノロジーに適応し、あるいは融合して、より高度な能力を獲得する必要があるのだろうかと考えることがあるのだよ。
“For Humanity” や “Escape the Maze” のビデオで見たことがあるかもしれないレーザー・スーツの説明もそれだ……あれは、ネットワーク、クラウド、エネルギー、フォトニクスなども、より緊密に統合した未来の人類を描くためのアイデアだった。
僕は曲を書いているとき、いつも何らかのストーリーを考えているんだ。 でも、それを Matt や Simon 、他のバンド・メンバーと共有することはあまりないんだ。ストーリーラインは、後でもっとわかりやすく、あるいは視覚的に表現するために練り上げることもあるし、そうでないこともある。
Simon と Matt が曲を作り始めると、全員がそれぞれのパート、アイデア、認識、ストーリーラインを加える。 曲が完成する頃には、その曲はとても豊かで、たくさんのアイデアや経験が埋め込まれている。 音楽は豊かで複雑になっている。 多様な系譜を持ちながらも、明確で、しばしばシンプルな統一コンセプトを持っている。 僕はそれが大好きなんだ。 そして、さまざまなバックグラウンドを持つ多くのリスナーが、音楽の中に共感できる何かを見つけることができると信じている。

Q3: In the twenties, humanity has been shrouded in a dark shadow of pandemics, wars, divisions, and climate change. Humanity continues to destroy nature and does not learn from its wars and mistakes. Perhaps we are an evolutionary failure?

【DARWIN】: I think this kind of question is perfect for a song, an album or a couple of albums. I think it’s really important that music and art help us to ask exactly these kinds of questions. I really hope that our music can create a safe space for people to consider these questions, on their own terms. Then again, the experience of introspection can be most valuable if there’s a message in the music that tries to elevate us humans, that our efforts and intentions can have power, that the view of just one person, yourself, is still important. Even against crazy odds, and facing fearsome power, we still have hope. We are often very fragile, but often we are also very resilient and capable.

Q3: 20年代、人類はパンデミック、戦争、分断、気候変動といった暗い影に包まれています。人類は自然を破壊し続け、戦争や過ちから学ぼうとはしていません。私たちは進化の失敗作なのでしょうか?

【DARWIN】: このような質問は、僕らの曲やアルバム、あるいは数枚のアルバムにぴったりだと思う。 音楽や芸術が、まさにこのような問いを投げかける手助けをすることは、本当に重要なことだと思う。僕たちの音楽が、このような問いを人々が自分の言葉で考えるための安全な空間を作り出すことができればと心から願っているんだ。
そしてまた、僕たち人間を高めようとするメッセージ、僕たちの努力や意図が力を持ちうること、自分自身というたった一人の人間の見方がそれでもやはり重要であることが音楽の中にあれば、内省の経験は最も価値あるものになるだろう。
とんでもない困難に直面しても、恐ろしい力に直面しても、僕たちには希望がある。僕たちは往々にしてとても脆いけれど、往々にしてとても回復力があり、能力があるんだから。

Q4: I understand the theme of “Five Steps on the Sun” is travel and prayer? What is the story or concept you are trying to portray here?

【DARWIN】: I think it is best for someone to listen to the song and consider what it means to them. And that will be the right answer. We are creating spaces for people to think more deeply, and feel empowered to explore bigger questions on their own terms. We are encouraging more of the listener’s own thought.
It’s all about you, the listener. Yes, we are making music that we personally enjoy. However, the intention is to share it and have the music be enjoyed by listeners in the same way that we also enjoy it.
If it’s interesting for listeners to try to unlock what they believe our narrative is, then please have fun!

Q4: “Five Steps on the Sun” のテーマは旅と祈りだそうですね?

【DARWIN】: 誰かがこの音楽を聴いて、それが自分にとって何を意味するのかを考えるのが一番だと思う。それが正しい答えになる。僕たちは、人々がより深く考え、自分自身の言葉でより大きな問いを探求する力を感じられるようなスペースを作っているだけなんだ。 リスナー自身の思考をより促したいんだよ。
すべてはリスナーである君たちのために。 そう、僕たちは自分たちが個人的に楽しめる音楽を作っている。 しかし、それを共有し、僕たちが音楽を楽しむのと同じようにリスナーにも音楽を楽しんでもらいたいという意図があるのさ。
リスナーが僕たちの物語を解き明かし、それを信じることこそ肝だからね。どうぞ楽しんで!

Q5: Speaking of evolution, progressive rock used to be an evolving music, but now it is also considered one of the most stereotypical, formulaic music, right? Do you, DarWin, hope to restart the evolution of prog rock as well?

【DARWIN】: Interesting view. Ultimately, we’re just writing music that comes to us day by day somehow as writers, and not really trying hard to be progressive or anything. We do like some occasional meter and key changes, and the combination of these things can help you write music that is more original. However, we really value creating songs. I’d say DarWin is more “song rock” rather than progressive rock. We’re trying to make nice songs that stand up on their own and are original. We definitely would like the music to sound original but also familiar at the same time. Nonetheless, nothing beats a great song that can stand the test of time, that can be reinterpreted in various ways over the years and decades. The best songs are timeless, they fit the experiences of the modern era around you even if they were written decades or centuries ago. There’s nothing like going for a run outside with some Air Pods playing some Bach into your brain. Compositions that are hundreds of years old, facing an entirely different world situation, are being streamed into your brain by mobile network transmissions, hundreds of microprocessers, battery energy and other various modern innovations. The clash of the ancient and the future is pretty fascinating.

Q5: 進化といえば、かつてプログレッシブ・ロックは “進化する” 音楽でしたが、今ではステレオタイプで定型化された音楽のひとつとも言われていますね?あなたは、プログの進化も再スタートさせたいと思っているのでしょうか?

【DARWIN】: 興味深い見解だね。結局のところ、僕たちはただライターとして日々何となく浮かんでくる音楽を書いているだけで、プログレッシブであろうと必死に努力しているわけではないんだ。
時折、メーターやキーを変えたりするのは好きだし、そういったことを組み合わせることで、よりオリジナリティのある音楽を書くことならできる。 しかし、それ以上に僕たちは曲を作ることを本当に大切にしている。 DarWin はプログレッシブ・ロックというよりも、むしろ “楽曲ロック” だと言える。僕たちは、それ自体で自立していて、オリジナリティのある素敵な曲を作ろうとしていて、オリジナリティがあると同時に、親しみやすい音楽でありたいと思っている。
とはいえ、プログのように時の試練に耐え、何年も何十年もかけてさまざまに再解釈できるような素晴らしい曲に勝るものはない。 たとえ何十年、何百年も前に作られた曲であっても、時代を超越した最高の曲は、今君たちの周りにある現代の体験にもフィットするんだよ。
エアポッドでバッハを脳内に流しながら外をランニングするほど素晴らしいことはないよ。何百年も前の作曲が、まったく異なる世界情勢に直面しながら、モバイルネットワーク通信、何百ものマイクロプロセッサー、バッテリーエネルギー、その他さまざまな現代の技術革新によって、僕らの脳にストリーミングされているのだから。 古代と未来の衝突はとても魅力的だ。

Q6: Many of the prog giants are old and have passed away. Meanwhile, the world is dominated by the instant culture of social networking and clippings, and few young people will bother to take the time and trouble to pursue a epic and complex prog. So, What was it that drove you to the prog in such a situation?

【DARWIN】: We’re very motivated to make great songs. Probably because that’s what us older folks are used to doing! We still think in terms of songs and records. A song is a musical idea that has been developed and captured into a repeatable moment. An album is a collection of songs that have some relationship to each other, maybe because they were written at the same time or they compliment each other in terms of how the feel together in a collection.
As a writer, for me, there is almost always a concept going into the instrumentation of the song. There’s like a little mini Broadway play happening with the song structure in my head.
It might be that younger people will be less interested in songs in the future even if their actual interest in music only grows. Maybe they will find ways to appreciate music more that isn’t necessarily in song format. That’s totally possible. There can be all kinds of musical structures. 10 second videos are increasingly popular. Why not a 10 second musical experience? 10 seconds might be the typical time for an advertising jingle, but in 10 seconds you could also sing “look out for the snake in the grass” or “don’t date guys with ketchup stains on their t-shirts”―timeless advice!
Come to us for our attempts to make nice 5 minute songs, that will be our thing!

Q6: プログの巨人の多くは高齢となり、他界した人も少なくありません。一方、世の中はSNSやクリッピングといったインスタントな文化に支配され、わざわざ時間と手間をかけて壮大で複雑な音楽を追求する若者は少なくなっています。そのような状況の中で、あなたをこうした音楽に駆り立てるものは何なのでしょう?

【DARWIN】: 僕らは偉大な曲を作りたいというモチベーションが強いんだ。 おそらく、それが僕たち年配者が慣れ親しんできたことだからね! 僕たちはいまだに曲とレコードという観点から考えている。 曲とは、発展させ、再現可能な瞬間にとらえた音楽的アイデア。アルバムというのは、同時期に書かれた曲であるとか、ひとつの曲集として一緒に聴いたときにお互いを引き立て合うような、互いに何らかの関係を持った曲の集まりとしてね。
ライターである僕にとって、曲のインストゥルメンテーションにはほとんど常にコンセプトがある。 私の頭の中では、曲の構成にちょっとしたブロードウェイの寸劇が起こっているようなものだ。
今後、若い人たちの音楽への関心は高まっていくとしても、歌への関心は薄れていくかもしれないね。もしかしたら、彼らは必ずしも歌の形式ではない音楽の楽しみ方を見つけるかもしれない。 その可能性は十分にある。いろんな音楽構成があり得るよ。10秒ビデオの人気はますます高まっている。でもね、10秒の音楽体験でもいいじゃないか。 10秒といえば広告のジングルの典型的な時間かもしれないが、10秒で “草むらの蛇に気をつけろ” とか “Tシャツにケチャップのシミがある男とは付き合うな” とか、時代を超越したアドバイスも歌えるだろう!
いずれにせよ、5分間の素敵な曲を作るという試みこそ、僕たちの得意とするところなんだ!

Q7: The album shows the “evolution” of great music with a tremendous group of members, which is rare in recent years. How did you manage to gather such an amazing group of musicians?

【DARWIN】: Everything started with Simon and I in 2015. Then we reached out to Matt Bissonette, who I really loved as a singer in the Mustard Seeds, Jughead and all kinds of other bands. I really wanted nice sweet vocals and harmonies like the Beatles or Bee Gees against heavier rock music. A sound with plenty of power and massive rhythm, but vocal harmonies that just feel great. Both Matt and I really love thick harmonies and we’ve had so much fun working on vocal parts over the years. Then we just started reaching out to various people to work with, and Simon knows so many great musicians around the world. Our relationship with Greg Howe has grown tremendously as he always knows just how to play over a part, with all kinds of amazing technique but more importantly, a wisdom and maturity as a musician to know how to speak. Mohini Dey we just met in 2022, and she joined our recording sessions for this new album soon after meeting, but immediately we all connected deeply as musicians and people who really care about our music and the world. Mohini has incredible technique but the most remarkable thing about her is her maturity as a player, the quality of her sound (amazing!), her phrasing, her patience. She’s been a tremendous addition to DarWin and is very important to our sound and vibe.
We have more albums coming in the future from this group and we continue to work on new music together. With various musicians playing on the tracks.

Q7: このアルバムは、近年稀に見る素晴らしいメンバーによる素晴らしい音楽の “進化” を示しています。どのようにしてこのような素晴らしいミュージシャンを集めることができたのですか?

【DARWIN】: 2015年に Simon と僕からすべてが始まった。 そして、MASTARD SEEDS や JUGHEAD、その他あらゆるバンドのシンガーとして本当に大好きだった Matt Bissonette に声をかけた。 ヘヴィなロックミュージックに対して、ビートルズやビージーズのような甘く素敵なボーカルとハーモニーが欲しかったんだ。 パワーと重厚なリズムを備えたサウンドでありながら、ヴォーカル・ハーモニーも素晴らしいよね。
Matt も僕も太いハーモニーが大好きで、長年にわたって共にボーカル・パートを作ってきてとても楽しかった。Simon は世界中の素晴らしいミュージシャンをたくさん知っている。それで Greg Howe との関係がとても大きくなった。彼はいつも、あるパートをどのように演奏すればいいかを知っていて、あらゆる種類の素晴らしいテクニックを駆使する。でも、それ以上に重要なのは、ミュージシャンとしての知恵と成熟した話し方を心得ていることだ。
Mohini Dey は2022年に出会ったばかりで、出会ってすぐにこの新作のレコーディング・セッションに参加してくれたんだけど、すぐにミュージシャンとして、また自分たちの音楽と世界を本当に大切に思っている人間として、全員が深くつながることができた。Mohini は信じられないようなテクニックの持ち主だけど、彼女の最も注目すべき点は、プレイヤーとしての成熟度、音の質(素晴らしい!)、フレージング、忍耐力だ。 彼女は DarWin にとって非常に大きな存在であり、僕たちのサウンドや雰囲気にとってとても重要な存在となったね。 このグループからは今後もアルバムがリリースされる予定だし、僕たちは一緒に新曲に取り組み続けている。これからも、様々なミュージシャンが演奏することになるよ。

Q8: I sometimes feel the influence of TOTO in DarWin’s music, is their music progressive music to you? Or is it AOR?

【DARWIN】: There’s no conscious effort to be like Toto. However, what I find interesting about Toto is that they are really known for their great songs, and in fact, not just rock songs but some very sweet ballads. Even though the players can all shred like crazy, I think their lasting contribution will be their really great songs ― they make you feel something special every time you hear them. They made pop rock songs for a broad audience, but there was also a sophistication and thoughtfulness to the song writing. I think where we differ from Toto though is sometimes we can get pretty heavy, sometimes you need to feel the crunch or chugg. But again, similar to Toto, we’d also like to reach a wide audience.

Q8: DarWin の音楽に TOTO の影響を感じることがありますが、彼らの音楽はあなたにとってプログレッシブ・ミュージックですか?それともAORですか?

【DARWIN】: TOTO のようになろうという意識はない。 ただ、TOTO について興味深いと思うのは、彼らは本当に素晴らしい曲で知られていて、実際、ロックだけでなく、とても甘いバラードもあることだ。
たとえプレイヤーたちがみんな狂ったようにシュレッドできるとしても、メンバーの真の貢献は本当に素晴らしい曲にあると思う。 彼らは幅広い聴衆のためにポップなロック・ソングを作ったけど、曲作りには洗練さと思慮深さもあった。 でも、僕らが TOTO と違うところは、時にはかなりヘヴィになったり、クランチやチャグを感じることがあるところだと思う。でも TOTO と同じように、幅広いオーディエンスに音楽を届けたいと思っているんだ。

Q9: I heard you speak Japanese, where did you learn it?

【DARWIN】: As a young person I was very curious about Japan, and every thing related to Japanese culture and society. I was always interested in more traditional Japan, outside the big cities. The dedication to craftsmanship, the connection to nature, and the spiritual world. Being part of Japanese society is usually very peaceful, and requires a lot of sensitivity and consideration to others, a lot of patience and appreciation for details. I’m still learning Japanese but I can probably say some strange stuff that might make some people in Japan laugh.

Q9: 余談ですが、あなたは日本語を話せるそうですね?

【DARWIN】: 若い頃、日本、そして日本の文化や社会に関するあらゆることにとても興味があったんだ。大都市以外の、より伝統的な日本にいつも興味があった。 職人技へのこだわり、自然とのつながり、精神世界。 日本社会の一員であることは、通常とても平和で、他者に対する感受性や配慮、忍耐強さや細部への感謝が必要だ。僕はまだ日本語を勉強している最中だけど、日本の人たちを笑わせるような奇妙なことを少しは言えるかもしれないね。

FIVE ALBUMS THAT CHANGED DARWIN’S LIFE!!

Dream Theater “Scenes from a Memory”

Plini “Handmade Cities”

Steve Vai “Passion and Warfare”

The Beatles “Abbey Road”

Metallica “Black Album”

MESSAGE FOR JAPAN

Absolutely! I really hope DarWin can do more with Japan, and find opportunities to spend more time in Japan. This will be our first time to release any of our music in Japan and hope that it can be discovered by many people. We will be paying a lot of attention to the Japan market. If we can find a good way to regularly send Japanese messages to Japan in the future, I would like to do so.

DarWin がもっと日本と関わりを持ち、日本で過ごす機会を増やせることを願っているよ!日本で僕らの音楽をリリースするのは今回が初めてなので、多くの人に知ってもらえたらと思っているんだ。日本市場にはかなり注目しているよ。今後、定期的に日本へメッセージを送る良い方法が見つかれば、ぜひそうしたいね。

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NEW DISC REVIEW + INTERVIEW 【OMERTA : CHARADE】


EXCLUSIVE: INTERVIEW WITH OMERTA !!

“Even Many Of The Biggest Japanese Mainstream Hits Tout Musical Penmanship With Such Finesse That It Makes Western Music Look Amateur And Incompetent By Comparison.”

DISC REVIEW “CHARADE”

「日本のメディアは欧米のメディアよりも常にエッジが効いているんだ。だから、オルタナティブな文化に憧れを抱いて育った子供時代には、当然その方が魅力的だった。題材がより成熟していたのか、アートスタイルがそうだったのか、何にせよ、欧米で普通に見られるものよりも奥深さや意図があるように思えた。また、僕たちはインターネットとともに成長し、日本のメディアは多くのオンライン・コミュニティに信じられないほど強い影響力を持っている。日本の技術力は言うまでもないしね。だから自然と、今日のインターネット文化は、日本にルーツがあるだろうものの下流にある作品が多くなったんだよ」
先日、来日を果たし大盛況のうちにツアーを終えた BLIND EQUATION が最も影響を受けた音楽が、ZUN による東方サウンド・トラックでした。そう、現代ほど日本のサブカルチャーやアンダー・グラウンドの文化が世界中に “飛び火” し、花開いた時代はなかったはずです。なぜそんな状況が訪れたのか。今、日本のネット音楽界隈で最も “バズって” いるアメリカのバンド OMERTA は、その理由を日本のアートが異質で尖っていたから、そうした日本文化を敬愛するオンライン・コミュニティで育ったから、そしてそんなファンタジーの世界が、メタルと同様に暗い世界で増えつつある心を病んだ “メンヘラ” な人たちの逃避場所となっているからだと説明します。つまり、同時多発的な日本文化礼賛バンドのバイラルは、決して偶然ではなく必然なのでしょう。
「アメリカで育ってきた僕にとって、アメリカのメインストリーム音楽はとても “安全” な傾向があるんだよ。西洋音楽と非西洋音楽の断絶は驚くほど明白だよ。平均して、西洋の曲は不協和音、調の変化、半音階的表現、ポリリズムなどを避け、非常に無難な旋律とリズムの慣習に従っている。これとは対照的に、日本の音楽は曲作りやプロダクションのデフォルト・モードとして複雑さやテクニックを用いることが多い。日本ではメインストリームの大ヒット曲の多くでさえ、西洋音楽が素人や無能に見えるほど精巧な音楽的巧妙さを売り物にしている」
さらに、ラテン系やアジア系をルーツに持つ OMERTA にとって、欧米のメインストリーム・ミュージックはあまりに安全で、耳に馴染まず、冒険心のない音楽に聴こえました。移民の国アメリカのメインストリームは、すでに誰からも愛される音楽ではありません。
一方で、吸収と研究が得意な日本。様々な場所から無節操に思えるほど多くの影響を取り入れ、コード感や変調、リズムの豊かさを強調し、それでいて日本らしいポップなメロディを備える  J-Rock やアニメ、ゲームの音楽こそ、OMERTA にとってはよほど魅力的な挑戦に見えたのでしょう。
「メタルコアや Nu-metal、あるいは僕たちより前に存在していたかもしれない他のジャンルの既存の基盤の上に、僕たちの音楽を構築することではない。これらのジャンルにはそれぞれ理論的な天井があり、それを突破することはできないから。僕たちの作曲に対するアプローチは、ラベルを無視して、最も適切と思われるものをただ書くというもの。僕たちは、アーティストとは神のインスピレーションを直感し、解釈し、伝える媒介物に過ぎないと固く信じている。ジャンルの枠に自分を縛ることは、唯一無二の美しさを歪めてしまう危険性があるからだ」
そんな、BLIND EQUATION や OMERTA といった日本文化の “下流“ にある Z世代のアーティストが口を揃えて主張するのが “ジャンルの破壊” です。実際、OMERTA の音楽にジャンルのラベルを貼ることは決して簡単ではないでしょう。巨大なバイラルを得た最新シングル “Charade” を聴けば、メタルコアや Nu-metal はもちろん、プログレッシブ、J-Rock, K-Pop, ボカロやアニメ、ヒップホップなど実に多様な音のパレットが反発することもなく耳下に広がっていきます。
そう、ネット世代の若さは壁をたやすく突き破りました。彼らの使命は、芸術とはこうあるべきだという期待やステレオタイプに挑戦すること。結局、暴力的な芸術とは慣例の破壊。粉々に吹き飛ばされた瓦礫の上に、何か美しいもの、何か新しいものを構築することこそ “Hyperviolence” なのです。
今回弊誌では、OMERTA にインタビューを行うことができました。メタル魔法少年オメルたん。薄い本にも期待です。Vincente Void が生んだ、アメリカで “一番嫌われている” ボーイズ・バンドだそうですよ。どうぞ!!

OMERTA “CHARADE” : 10/10

INTERVIEW WITH OMERTA

Q1: First of all, how do you feel now that you are getting so much buzz in Japan?

【OMERTA】: We feel a combination of disbelief and elation. Being a relatively obscure American band, we could have only dreamed of the reception we’re receiving for our latest single, “Charade”. It’s still difficult to fathom, but we feel extremely grateful to Japan for giving us a chance.

Q1: まず、今 OMERTA が、日本でこれだけバズっていることをどう感じていますか?

【OMERTA】: 信じられない気持ちと高揚感が入り混じっているね。比較的無名のアメリカのバンドだった僕たちが、最新シングル “Charade” でこれほどの評価を受けるとは夢にも思っていなかったからね。まだ理解するのは難しいけど、チャンスを与えてくれた日本にとても感謝しているんだ。

Q2: Actually, I hear you guys are heavily influenced by Japanese music? How did you come to love it? What Japanese artists do you like?

【OMERTA】: We are extremely influenced by Japanese music. Actually, Japanese music was what some of us initially fell in love with. Growing up watching a lot of anime, much of our initial exposure to rock and metal came from anime opening and ending theme songs. We were obsessed with artists like Asian Kung-Fu Generation, UVERworld, Maximum the Hormone, flumpool, L’Arc~en~ciel, and more. Our producer and songwriter, Vincente Void, used to be in a band called Darke Complex, and they even toured with VAMPS – which you might know as the rock band started by Hyde and K.A.Z. Some of us also played a lot of video games when we were younger, and composers like Nobuo Uematsu (Final Fantasy) and Yasunori Mitsuda (Chrono Trigger) were our gateway to genres like jazz. We love too many Japanese artists to list here, but we can give you a list of some whose influence contributed to our music and aesthetic: Sheena Ringo/Tokyo Incidents, 笹川真生, moreru/yumesaki, Kikuo, Malice Mizer,ゆよゆっぺ, Joe Hisaishi,Asunojokei, ツミキ/NOMELON NOLEMON, Daoko/QUBIT,原口沙輔,ELFENSJoN, sora tob sakana, AiNA THE END, ARUKARA, EGO-WRAPPIN’, Ryuichi Sakamoto, Maison book girl, Cö shu Nie, Hakushi Hasegawa, tricot, Hikaru Utada, ゲスの極み乙女。, t +pazolite, NEE, DADARAY, Lie and a Chameleon, Kobaryo, Yokai Jaki, PSYQUI, youまん、みゆな、DJ Kawasaki, UNLIMITS, RYUTist, SHISHAMO, Rirugiliyangugili, Annabel, School, Food Punishment, la la larks, Hiromi Uehara, CVLTE, Utsu-P, MARETU, Mega Shinnosuke, FreeTEMPO, and MYTH & ROID. This is only a small portion of our favorite artists, but it should demonstrate the diversity among what we are inspired by. We also like Touhou music, haha.

Q2: バズった理由のひとつが、あなたたちが日本の音楽に大きな影響を受けている点ですね。なぜ日本の音楽を好きになったのですか?どんな日本のアーティストがお気に入りですか?

【OMERTA】: 日本の音楽には非常に影響を受けているよ。実は、メンバーの中には日本の音楽が最初に好きになった人もいるくらいでね。アニメをたくさん見て育った僕たちが最初にロックやメタルに触れたのは、アニメのオープニングやエンディングのテーマ曲からだったから。
Asian Kung-Fu Generation, UVERworld, Maximum the Hormone, flumpool, L’Arc~en~ciel といったアーティストに夢中になっていたよ。僕たちのプロデューサーでソングライターのVincente Void は、かつて DARKE COMPLEX というバンドに在籍していて、Hyde と K.A.Z が始めたロックバンドとして知られる VAMPS とツアーをしたこともあるんだよ。それに、僕たちの中には、若い頃にビデオゲームをよくプレイしていた人もいる。植松伸夫(ファイナル・ファンタジー)や光田康典(クロノ・トリガー)といった作曲家は、ジャズのようなジャンルへの入り口だった。
ここでは紹介しきれないほど多くの日本人アーティストを愛しているけど、僕たちの音楽や美学に影響を与えたアーティストをいくつか紹介しよう。椎名林檎/東京事変, 笹川真生, moreru/yumesaki, きくお, Malice Mizer, ゆよゆっぺ, 久石譲, 明日の叙景, ミキ/NOMELON NOLEMON, Daoko/QUBIT, 原口沙輔, ELFENSJoN, sora tob sakana, AiNA THE END,アルカラ, EGO-WRAPPIN’,坂本龍一, Maison book girl,Cö shu Nie,長谷川白紙, tricot, 宇多田ヒカル, ゲスの極み乙女。, t+pazolite, NEE, DADARAY,  嘘とカメレオン, kobaryo, Yokai Jaki, PSYQUI, youまん, みゆな, DJ KAWASAKI, UNLIMITS,  RYUTist, SHISHAMO, Rirugiliyangugili, Annabel, School, Food Punishment, la la larks, 上原ひろみ, CVLTE, 鬱P, MARETU, Mega Shinnosuke, FreeTEMPO, MYTH & ROID。これは僕たちの好きなアーティストのほんの一部だけど、それでも僕らがインスパイアされるものの多様性を示しているはずだ。あとは東方の音楽も好きだよ (笑)。

Q3: What do you think are the advantages of your beloved Japanese artists over their foreign counterparts? What parts in particular do you find attractive?

【OMERTA】: There are actually quite a few appealing distinctions to explore here. We could probably write an entire dissertation about the subject, but we’ll try to condense it as much as possible haha. First of all, it’s important to establish the context for our response. This might not make sense to Japanese people given that you’ve grown up listening to this kind of music, but, having grown up in the US, mainstream music here tends to be very “safe”. All of us come from either Asian or Latin backgrounds. As such, our tastes were primed from a very young age by the music of our respective cultures, and the disconnect between Western music and non-Western music is incredibly apparent. On average, Western songs follow very inoffensive melodic and rhythmic conventions, shying away from things such as dissonance, key changes, chromaticism, polyrhythms, and so on. Japanese music, by contrast, often employs complexity and virtuosity as a default mode of songwriting and production. Even many of the biggest Japanese mainstream hits tout musical penmanship with such finesse that it makes Western music look amateur and incompetent by comparison. In addition to this, Japanese music is less concerned with genre distinctions and will indiscriminately pull from different styles of music spanning decades of theory and culture. For example, funk-inspired bass, jazz-inspired chord progressions, disco-inspired drum beats, and punk-inspired guitars are all typical elements comprising what can broadly be defined as J-Rock. Japanese music, no matter how modern, also usually incorporates some base level of ethnic influence in compositional elements like vocal melodies or scales. This is something that we strive to do with our own music – glorifying our culture, which we take pride in, by imbuing our work with it. There is so much more that can be said on this topic, but hopefully this will suffice.

Q3: 日本のアーティストが海外のアーティストより優れている、耳を惹く点はどこだと思いますか?特にどんな部分に魅力を感じますか?

【OMERTA】: 魅力的な部分はたくさんあるよ。このテーマについては、おそらく論文一本書けるだろうけどできるだけ凝縮して紹介しよう。
まず第一に、僕たちのレスポンス、その文脈から確立することが重要だろう。日本の音楽を当たり前に聴いて育ってきた日本人には理解できないかもしれないけど、アメリカで育ってきた僕にとって、アメリカのメインストリーム音楽はとても “安全” な傾向があるんだよ。
僕たちは皆、アジア系かラテン系にルーツを持つ。だから、僕たちの嗜好は幼い頃からそれぞれの文化圏の音楽によって形成されがちだった。西洋音楽と非西洋音楽の断絶は驚くほど明白だよ。平均して、西洋の曲は不協和音、調の変化、半音階的表現、ポリリズムなどを避け、非常に無難な旋律とリズムの慣習に従っている。これとは対照的に、日本の音楽は曲作りやプロダクションのデフォルト・モードとして複雑さやテクニックを用いることが多い。日本ではメインストリームの大ヒット曲の多くでさえ、西洋音楽が素人や無能に見えるほど精巧な音楽的巧妙さを売り物にしている。
これに加えて、日本の音楽はジャンルの区別をあまり気にせず、何十年もの理論や文化にまたがるさまざまなスタイルの音楽を無差別に引っ張ってくる。例えば、ファンク風のベース、ジャズ風のコード進行、ディスコ風のドラム・ビート、パンク風のギターなどはすべて、広義にJ-Rock と定義できる音楽を構成する典型的な要素となった。
日本の音楽は、どんなに現代的なものであっても、ボーカルのメロディーや音階のような構成要素に、基本的に民族的な影響を取り入れている。これは僕たちが自分たちの音楽で心がけていることでもある。自分たちが誇りに思っている文化を自分たちの作品に反映させることによって、自分たちの文化を称揚しているんだ。このトピックについては、もっと多くのことを語ることができるけど、とりあえずはこれで十分だろう。

Q4: The artwork shows that you have a deep knowledge not only of music, but also of Japanese culture, such as anime, manga and video games. Can you tell us about some of your favorite works?

【OMERTA】: I don’t think we can fit all of our favorite Japanese media here, so we will try to keep these lists as brief as possible. We read Japanese novels and watch movies as well, but we’ll just stick to anime, manga, and video games for the sake of this interview.
Anime: Sonny Boy, Monster, Serial Experiments Lain, YuYu Hakusho, Bobobo-bo Bo-bobo, Ergo Proxy, Chainsaw Man, Magical Destroyers, A Silent Voice, Boogiepop Phantom, Angel’s Egg, Texhnolyze, Tekkonkinkreet, Made in Abyss, Terror in Resonance, Steins;Gate, Neon Genesis Evangelion, From the New World, Higurashi When They Cry, AnoHana, Belladonna of Sadness, Devilman Crybaby, Patema Inverted, Puella Magi Madoka Magica, Wonder Egg Priority, Alice to Therese no Maboroshi Koujou
Manga: Goodnight Punpun, Heavenly Delusion, Homunculus, Starving Anonymous, MPD Psycho, The Flowers of Evil, Chi no Wadachi, Pita-Ten, Super-Dimensional Love Gun, Shナo Tsubaki, The Laughing Vampire, PTSD Radio, The Drifting Classroom, Uzumaki, Cage of Eden, Dragon Head, Ajin, The Life of Namazuko, God’s Right Hand Devil’s Left Hand, Cat Soup, Scumbag Loser
Video games: Yume Nikki, Pokemon, Resident Evil, NieR, Phantasy Star Online 2, The Legend of Zelda, Kingdom Hearts, Chrono Trigger, Mother, Parasite Eve, Tekken, Fire Emblem, Soul Calibur, Aka Manto, Final Fantasy, Persona, Animal Crossing, Super Mario, Silent Hill, Dragon Quest, Super Smash Bros, Mega Man, Fatal Frame, Katamari Damacy, Sonic the Hedgehog, Yakuza, Shin Megami Tensei, Corpse Party .

Q4: 市場大介のアートワークを見れば、あなたたちが音楽だけでなく、アニメや漫画、ゲームなど日本の文化にも造詣が深いことが伝わります。好きな作品をいくつか教えていただけますか?

【OMERTA】: 僕たちが好きな日本のメディアをすべてここに載せることはできないと思うから、できるだけ簡潔にリストアップしたいと思う。僕たちは日本の小説も読むし、映画も見るけど、このインタビューではアニメ、漫画、ビデオゲームに限定するね。

アニメ: “Sonny Boy”, “Monster”, “Serial Experiments Lain”, “幽遊白書” “ボボボーボ・ボーボボ”, “Ergo Proxy”, “チェーンソー・マン”, “魔法少女マジカルデストロイヤーズ”, “サイレント・ヴォイス”, “ブギーポップは笑わない Boogiepop Phantom”, “天使のたまご”, “TEXHNOLYZE”, “鉄コン筋クリート”, “メイドインアビス”, “残響のテロル”, “シュタインズ・ゲート”, “新世紀エヴァンゲリオン”, “新世界より”, ひぐらしのなく頃に解”, “あの花”, “哀しみのベラドンナ”, “DEVILMAN crybaby”, “逆転裁判”, “魔法少女まどか☆マギカ”, “ワンダーエッグプライオリティ”、”アリスとテレスのまぼろし工場”

マンガ: “おやすみプンプン”, “天国大魔境”, “ホムンクルス”, “食糧人類-Starving Anonymous-“, “多重人格探偵サイコ”, “悪の華”, “血の轍”, “ぴたテン”, “Super-Dimensional Love Gun”, “少女ツバキ”, “笑う吸血鬼“, “後遺症ラジオ”, “漂流教室”, “うずまき”, “エデンの檻”, “ドラゴンヘッド”, “亜人”, “The Life of Namazuko,”, “神の左手悪魔の右手”, “ねこぢる”, “最底辺の男 -Scumbag Loser-”

ビデオゲーム: “夢日記”, “ポケモン”, “バイオハザード”, “NieR”, “ファンタシースターオンライン2”, “ゼルダの伝説”, “キングダムハーツ”, “クロノ・トリガー”, マザー”, “パラサイト・イヴ”, “鉄拳”, “ファイアーエムブレム”, “ソウルキャリバー”, “Aka Manto”, “ファイナル・ファンタジー”, “ペルソナ”, どうぶつの森”, “スーパーマリオ”, “サイレント・ヒル”, “ドラゴン・クエスト”, “大乱闘スマッシュブラザーズ”, “ロックマン”, “零”, “塊魂“, “ソニック・ザ・ヘッジホッグ”, “龍が如く”, “真・女神転生”, “コープスパーティー”

Q5: Nowadays, there is a real increase in the number of metal and hardcore artists influenced by such anime and games in Japan, but what is it about them that you and others share?

【OMERTA】: Personally, we believe this is due to being similar in age and coming from similar backgrounds. Japanese media always had more of an edge to it than Western media, and, naturally, this made it much more appealing as a child growing up with a fascination for alternative culture. Whether this was due to the more mature subject matter, the art style, or what have you, there just seemed to be more depth and intention behind it than what would normally be available in the West. We also grew up with the internet, and Japanese media has an incredibly strong influence on many online communities – that’s not even to mention Japanese technological prowess. This naturally results in a lot of today’s internet-informed culture being downstream from what might have its roots in Japan.

Q5: 今、世界では、そうした日本のアニメやゲームに影響を受けたメタルやハードコアのアーティストが本当に増えていますが、それはなぜなんでしょう?

【OMERTA】: 個人的には、そうしたアーティストたちは年齢が近いことと、同じようなバックグラウンドを持っていることが理由だと考えているよ。日本のメディアは欧米のメディアよりも常にエッジが効いているんだ。だから、オルタナティブな文化に憧れを抱いて育った子供時代には、当然その方が魅力的だった。題材がより成熟していたのか、アートスタイルがそうだったのか、何にせよ、欧米で普通に見られるものよりも奥深さや意図があるように思えた。
また、僕たちはインターネットとともに成長し、日本のメディアは多くのオンライン・コミュニティに信じられないほど強い影響力を持っている。日本の技術力は言うまでもないしね。だから自然と、今日のインターネット文化は、日本にルーツがあるだろうものの下流にある作品が多くなったんだよ。

Q6: When I think of Omerta I think of the Lamb of God song, why did you choose this name?

【OMERTA】: We can’t tell you that. It would violate our omerta.

Q6: “Omerta” といえば、LAMB OF GOD の曲が思い浮かびますが、なぜこの名前を選んだのですか?

【OMERTA】: それは言えない。我々の “オメルタ” “沈黙の掟” に反するから。

Q7: On social media you guys raised influences from Issues, System of a Down, Protest the Hero? All of the bands are quite technical and progressive, but is this complex yet catchy music like Metalcore, Nu-metal the foundation of your music?

【OMERTA】: It’s difficult to distill the foundation of our music within the space of a single post. To be honest, we consider genres to be an archaic way of classifying and conceptualizing music. Because of the internet, most young people have grown up with the ability to access the entire world’s digitally archived collection of music on a whim. Nowadays, normal listening habits usually consist of a wide array of genres and artists – due to social media algorithms shaping behavioral patterns – rather than the more narrow tastes of yesteryear. As a band, our intention is not necessarily to build our music atop the pre-existing foundations of metalcore, nu metal, or any other genre that might have existed before us. Each one of these genres has a theoretical ceiling to it that it cannot breach, otherwise it ceases to be that very thing altogether. Case in point, look at the very recent lack of innovation in most guitar-based music, and you will soon notice the increasingly popular trend of recycling older genres (post-hardcore, shoegaze, metalcore, etc.) outright with zero progression. If anything, their older incarnations might have been even more ambitious and experimental than their strangely reductive, modern counterparts. Rather, our approach to writing music is to just ignore labels and simply write whatever feels the most appropriate. We firmly believe that artists are simply mediums through which divine inspiration is intuited, interpreted, and communicated. To restrict yourself to the confines of a genre is to risk distorting the beauty of something that has no existing equivalent. To that end, “nu metal” and “metalcore” are two very flexible styles of expressing aggression that have both had their fair share of incredible, forward-thinking artists such as System of a Down, Issues, and Protest the Hero, who all seem to be cut from the same cloth as us. Sometimes the song demands a “nu metal”-style rhythm. Sometimes it demands a “slam”-style riff. We don’t decide that; the song does.

Q7: ソーシャルメディアで、あなたたちは ISSUES, SYSTEM OF A DOWN, PROTEST THE HERO から影響を受けていると言及していましたね。
どのバンドもかなりテクニカルでプログレッシブですが、メタルコアや Nu-metal のような複雑でありつつキャッチーな音楽があなたたちの音楽の基盤なのでしょうか?

【OMERTA】: 僕たちの音楽の基盤を1つのポストの中で抽出するのは難しいよ。正直に言うと、ジャンルは音楽を分類し概念化する古臭い方法だと考えているくらいでね。
インターネットのおかげで、ほとんどの若者は、デジタルアーカイブされた全世界の音楽コレクションに気まぐれにアクセスできるようになった。現在では、通常のリスニング習慣は、かつてのような狭い嗜好ではなく、ソーシャルメディアのアルゴリズムが行動パターンを形成しているため、幅広いジャンルやアーティストで構成されている。
バンドとしての僕たちの意図は、必ずしもメタルコアや Nu-metal、あるいは僕たちより前に存在していたかもしれない他のジャンルの既存の基盤の上に、僕たちの音楽を構築することではない。これらのジャンルにはそれぞれ理論的な天井があり、それを突破することはできないからだ。
例えば、最近のギター・ベースの音楽が革新的でないことを見れば、彼らが古いジャンル(ポスト・ハードコア、シューゲイザー、メタルコアなど)をそのまま流用し、進歩がないことに気づくだろう。どちらかといえば、古いジャンルのほうが、妙に還元的な現代音楽よりも野心的で実験的だったかもしれない。
むしろ、僕たちの作曲に対するアプローチは、ラベルを無視して、最も適切と思われるものをただ書くというもの。僕たちは、アーティストとは神のインスピレーションを直感し、解釈し、伝える媒介物に過ぎないと固く信じている。ジャンルの枠に自分を縛ることは、唯一無二の美しさを歪めてしまう危険性があるからだ。
とはいえ、その意味で、”Nu-metal “と “メタルコア “は、攻撃性を表現する2つの非常に柔軟なスタイルであり、どちらもISSUES, SYSTEM OF A DOWN, PROTEST THE HERO のような驚異的で先鋭的なアーティストを輩出してきた。僕らはどうやら同じような場所から生まれているようだ。ただ、僕らの楽曲は時に “Nu-metal” スタイルのリズムを要求することもあれば、”スラム” 風のリフを要求することもある。それを決めるのは僕たちではなく、楽曲なんだよ。

Q8: In Japan, visual-kei, heavy metal, anime and video games have become a place for mentally ill people “Menhera” to escape from reality. Perhaps you, too, can provide such people with a place where they can feel safe in the future?

【OMERTA】: Yes, that is our raison d’etre.

Q8: 日本では、ヴィジュアル系、ヘヴィ・メタル、アニメ、ビデオゲームが、心を病んだ “メンヘラ” と呼ばれる人たちの現実逃避の場になることがあります。もしかしたらあなたたちも、そうした人たちに将来、安心できる場所を提供することができるのではないでしょうか?

【OMERTA】: そうだね。まさにそれが僕たちの存在意義なんだ。

FIVE ALBUMS THAT CHANGED OMERTA’S LIFE!!

Nastyona “Another Secret”

笹川真生 “サニーサイドへようこそ”

Pierce the Veil “A Flair for the Dramatic”

きくおはな “第二幕”

The Number Twelve Looks Like You “Mongrel”

MESSAGE FOR JAPAN

Thank you both for your support and for the unending inspiration you provide us with. We hope to make our way to your country someday soon. Until then, please continue to spread the word about Omerta and our extended team, END (Every Night Dawns). We have much more in store for you, and we can’t wait to share our violent art with the world. We love you.

応援をありがとう!日本の人たちが僕らに与えてくれる尽きることのないインスピレーションに感謝するよ。いつの日か、日本に行けることを願っているよ。それまでは、OMERTA と僕たちの拡張チーム、END(Every Night Dawns)のことを広めてほしい。僕たちの暴力的なアートを世界と共有するのが待ちきれないね。愛しているよ!

OMERTA 

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COVER STORY + INTERVIEW 【ASIA : THE HEAT OF THE MOMENT TOUR 24】


EXCLUSIVE: INTERVIEW WITH HARRY WHITLEY OF ASIA !!

“I Really Don’t See It As Replacing John Wetton – Nobody Can, Ever. I’m Here To Keep The Music Alive And Let The Fans Come Together And Enjoy Hearing The Music Live And Loud!”

TIME AGAIN

「鍵となる重要なメンバーが抜けた後、新たにバンドに入る人を見つけるのはとても難しいことだよね。僕は絶対に John の代わりにはなれないと思っているよ。それはね、誰も決してできないことだよ。だけど僕は ASIA の音楽を存続させ、ファンが一緒になって大音量で生の演奏を楽しめるようにするためにここにいるんだ!」
Dimebag Darrell と Vinnie Paul の Abott 兄弟が亡くなった時、誰もが PANTERA は終わったと思ったはずです。実際、彼らはバンドの屋台骨で、心臓で、カリスマで、決して替えのきく存在ではありませんでした。それでも、PANTERA は蘇りました。私が実際に見た PANTERA。それはまちがいなく PANTERA でした。そう、彼らは不可欠な心臓を情熱と愛情、そして使命感で補っていたのです。
鍵となるメンバーが亡くなったり、引退したり、袂を分つことで継続が困難となるバンドは少なくありません。特に、年齢層が高くなったメタルやプログ世界ではなおさらのこと。もちろん、綺麗な思い出だけを封印して大事にしまっておくのもひとつの考え方でしょうが、それでは若い世代が実体験することも叶いません。きっと大事なのは、愛情と尊敬、そして情熱をもって音楽の灯火をつないでいくこと。そして今回、ASIA、そして John Wetton の炎をつなぐこととなった Harry Whitley は、その使命に文字通り燃えています。
「John Wetton はまさに天賦の才を持っていた。素晴らしいボーカリストであり、雷鳴のようなベーシストであり、天才的なソングライターだった。John が残してくれた遺産を引き継ぐのは大変な仕事だけど、喜んで引き受けるよ!オリジナルに敬意を払いつつ、その素材を探求し、自分のものにすることにとても興奮しているんだ」
Zakk Wylde にしても、Harry にしても、決して亡きカリスマのかわりになろうとしているわけではありません。そもそも、人は誰かのかわりになることなどできません。なぜなら、きっとそれぞれの個性は唯一無二の “True Colors” だから。それでも、先人の遺志に敬意を払い、愛情と情熱をそそぎ、自分なりのやり方で美しき灯火を受け継いでいくことならできるはずです。だからこそ、あの素晴らしき John Wetton の声、そしてベースをメンターとして育った Harry Whitley は、新たな ASIA の顔として相応しき人物に違いありません。
「John の後を継ぐというのはかなり大変なことだけど、Geoff は僕に任せてくれているし、ファンやジョンの妻リサ・ウェットンを含め、みんなが応援してくれている。もし ASIA が新しいアルバムをレコーディングするとしたら、再結成アルバムに近いものになると思うけど、もう少しロック的なエッジの効いたものになると思うよ」
実際、新たな ASIA にあるのは、ノスタルジーだけではありません。Al Pitrelli, Guthre Govan, Bumblefoot, Sam Coulson など、以前からわりあい “攻めた” 人選を続けている Geoff Downes ですが、今回はドラムに Virgil Donati, 歌えるギタリストに FROST や IT BITES で知られる John Mitchell を抜擢。非常にエッジの効いたラインナップを揃えてきました。ただ、紙芝居のように歴史を語るだけではなく、歴史を未来へと繋いでいく。そんな気概も見え隠れしますね。
「プログはいつも僕の心の近くにある!なぜなら僕はチャレンジが好きだから。挑戦的な音楽はやっぱり楽しいよ!だからただ出ていって、ただ流れに身を任せるようなことはしたくない。それはファンに対してフェアじゃないからね。プログの世界には面白い音楽がたくさんあるし、それは聴かれるべきものだから、YouTube で作ったビデオを通してプログの世界を新しいリスナーに紹介することにベストを尽くしている。そしてこれからは、ASIA の灯火をつないでいかなければならないんだ」
ASIA の “Sole Surviver” となった Geoff Downes。John Wetton という盟友が “Without You” となっても、彼は “Wildest Dreams” の “Time Again” を諦めてはいません。そして、Harry Whitley という新たな “Voice of ASIA” と出会った Geoff はその夢に “One Step Closer” したはずです。”Open Your Eyes” で “Phoenix” の復活、プログの “Tomorrow the World” を見届けましょう。その行く末はきっと “Only Time Will Tell”…
今回弊誌では、Harry Whitley にインタビューを行うことができました。「ボーカルでは、”The Smile Has Left Your Eyes” が一番難しいかな。ただ歌うだけではダメなんだ!歌詞のひとつひとつに意味があり、そこに感情を込めて歌わなければ魔法はかからないからね」 どうぞ!!

INTERVIEW WITH HARRY WHITLEY

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NEW DISC REVIEW + INTERVIEW 【EXIST : HIJACKING THE ZEITGEIST】


EXCLUSIVE: INTERVIEW WITH MAX PHELPS OF EXIST !!

“I’d Say I Acquired Language From Listening To Cynic And Death Which Seeped Its Way Into Many Of My Musical Tendencies, I Listened To That Stuff a Ton Because It Spoke To Me On a Deep Level.”

DISC REVIEW “HIJACKING THE ZEITGEIST”

「Paul Masvidal はまさに師匠のような存在で、僕が初めて行ったツアーは CYNIC と一緒だったし、彼や Sean Reinert と関わるようになって、僕の世界は大きく広がった。そして僕は CYNIC と DEATH を聴くことで、今自分の音楽的傾向の多くに染み込んでいる “言語” を身につけたと言える。本当に何度も何度も聴いたからね。それは、深いレベルで彼らの音楽が僕に語りかけてきたからなんだ」
Max Phelps は今や、プログレッシブ・デスメタルの宇宙にとってなくてはならぬ存在です。それはもちろん、DEATH TO ALL の声として亡き Chuck Schuldiner の影を追い、CYNIC では Paul Masvidal をメンターとしてその師事を受けているからだけではありません。Max はその二大巨頭から受け継いだ哲学やスピリットを、自らのやり方で羽ばたかせようとしています。
「ヘヴィーとキャッチー、テクニカルとシンプル。本当にそれ自体が目的だったのかどうかはわからない。なぜなら、それが僕たちの書き方にとってごく自然なことだと思うからね。でも、そういった要素を、より伝統的な曲構成で、よりタイトで短いアレンジに落とし込むというのは、ひとつの目標だったと言えるかもしれないね」
Max はカルト・ヒーローたちの遺伝子を色濃くその身に宿しながらも、より幅広い層にアピールしたいと願っています。そしてその願いは、EXIST の最新作 “Hijacking the Zeitgeist” で成就するはずです。濃縮還元されよりコンパクトとなった曲構成、耳を惹くメロディとフックの応酬、それでいてジャンルの門番をも唸らせるテクニックと複雑性を兼ね備えたアルバムはまさに、プログレッシブ・デスメタルの前代未聞。
実は、その EXIST の新たな冒険は Max もうひとつのヒーロー RUSH の影響で幕を開けました。プログ・デスと同じくらいに RUSH を愛し、RUSH オタクと公言する Max は、このアルバムは彼らにとっての “Permanent Waves” であり、”Moving Pictures”、さらにいえば “Power Windows” であると明言しています。それらは、RUSH にとっての “プログレッシブ” が変化した瞬間。そして、RUSH により幅広いリスナーへの “窓” が開いた瞬間。
「メリーランド州出身ということで、PERIPHERY や ANIMALS AS LEADERS がスタートするのを見ることができたし(昔、地元で一緒にライヴをやったこともある)、それは本当にクールで刺激的だった。Djent という言葉は、コピー商品ばかりで過飽和になり、軽蔑的な言葉になってしまったと思う。でも、そのムーブメントを牽引していたバンドは本当に素晴らしくて、みんな自分の声を持っていた。好むと好まざるとにかかわらず、現代のギター・プレイにも非常に大きな影響を与えたと思う」
アルバムに収録された “Window to the All” が仄めかす通り、この作品はすべての人への窓となりえます。それは、プログ・デスはもちろん、RUSH のようなキャッチーなプログ・ロック、PINK FLOYD や TOOL のような浮遊するサイケデリア、そして THE CONTORTIONIST や PERIPHERY のようなポリリズミックで現代的な Djent の流れまで組み込んだ膨大なる窓。
そこで歌われるのは、人類の新たな “窓” となったインターネット、SNS への執着とそこにある欺瞞。
「多くの人が、SNS で自分と関係のない物事の状況について非常に落ち込んだり、怒ったりしているのは、それが常に自分の目の前にあるからだと思う。自分の身の回りのことや、自分が実際にコントロールできることにもっと集中した方がいいこともあるし、少なくともそこでバランスを取る方がいいのかもしれないよね」
我々はあまりにも、無関係なものごとに左右されすぎるようになりました。それはきっと、ネットという窓が常に覗きすぎているからでしょう。ヘヴィ・メタルという窓は常に開いていますが、覗こうが覗くまいがそれはリスナーの自由。楽器だって、真摯に深く取り組もうが、ネットに動画をアップするだけだろうがそれはプレイヤーの自由。そんな今の寛容なメタルのあり方を Max Phelps はきっと、世界の理想としているのです。
今回弊誌では、Max Phelps にインタビューを行うことができました。「昨年末、CYNIC で来日したとき、僕は初めて日本に行ったんだ。妻も一緒に来てくれて、東京と京都で過ごしたんだけど、本当に楽しかった。正直、今までで一番好きな旅行体験のひとつで、今はいつも日本に引っ越したいと冗談を言っているくらいだよ。日本文化が本当に好きで、僕たちが慣れ親しんでいるカオスと比べて、みんなが親切で礼儀正しく、すべてがスムーズに進んでいることが信じられなかった。また何度も訪れたいよ!」OBSCURA, EQUIPOISE, そしてエンジニアに Anup Sastry という最強の布陣。どうぞ!!

EXIST “HIJACKING THE ZEITGEIST” : 10/10

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NEW DISC REVIEW + INTERVIEW 【INDUCTION : MEDUSA】JAPAN TOUR 24′


EXCLUSIVE: INTERVIEW WITH TIM HANSEN OF INDUCTION !!

“Power Metal, Or Heavy Metal Just Seems Like The Most Versatile Metal Genre To Me. I Love The Focus On Great Melodies And The Freedom To Go Slow And Heavy, Or Fast And Hard. Power Metal To Me Is a Feeling, Not a Genre. And I Try To Embody That With Induction.”

DISC REVIEW “MEDUSA”

「パワー・メタル、あるいはクラシックなヘヴィ・メタルは、僕にとって最も汎用性の高いメタル・ジャンルに思えるんだ。素晴らしいメロディーを重視し、スローでヘヴィーな曲も、速くてハードな曲も自由自在なところが好きなんだよ。僕にとってのパワー・メタルは、ジャンルではなくフィーリングなんだ。そして、僕は INDUCTION でそれを体現しようとしているんだよ」
かつて、ヘヴィ・メタル、そのステレオタイプの象徴だったパワー・メタルを、”柔軟で汎用性の高い自由なジャンル” と言い切るジェネレーションが遂にあらわれました。それだけでももう隔世の感がありますが、その言葉があのミスター・パワー・メタル Kai Hansen の息子 Tim Hansen から発せられたのですから、時代と価値観の変化はたしかなものに違いありません。
「音楽的には父の世代より間違いなく一歩進んでいるし、いわゆるジャーマン・メタルのバンドたちとはサウンドは違う。でも、もしかしたら僕たちは “ジャーマン・メタルのニューウェーブ” と言えるかもしれないね。僕はそのサウンドが好きだ」
実際、Tim は自身のバンド INDUCTION で “ジャーマン・メタルのニューウェーブ”、そのアンバサダーに就任しました。INDUCTION がその称号に相応しいのには確固たる理由があります。Tim が “ディズニー・メタル” と称賛する TWILIGHT FORCE の完璧にオーケストレートされたシンフォニー、BEAST IN BLACK のダンス・パーティー、POLYPHIA や PERIPHERY まで想起させるモダンなギター・テクニック、硬軟取り揃えた曲調の妙。そんな現代的なアップデートを、80、90年代のクラシックなジャーマン・メタルに落とし込む。
「たしかに父がいなかったら、音楽とギターにのめり込むことはなかったと思う。でも、ギターを手にしたいと思わせる要素はもっとたくさんあったんだ。特定のギター・ヒーローがいたわけではないんだけど、お気に入りのギタリストは、Guthrie Govan, Teemu Mäntysaari, Kasperi Heikkinen。僕は人生の困難な時期に、自分自身に新しい使命が必要だと思った。そして、そのときから僕は完全に音楽にコミットし始め、自分の道を歩むようになった。でも、何かヒントが必要なときに、父のように側に助けてくれる人がいるのはいつもありがたかったよ!」
パワー・メタルを自由の土地とみなし、明日を見据えて狂気と才気を発電する。楽しい音楽を作ること。もちろん、その偉業の達成は Hansen 家の血が後押ししていますが、それだけではないでしょう。そもそも、メタル世界は政治や会社のように世襲制ではありません。継ぐべき地盤も資産もないのですから。それでも、Tim Hansen は父と同じパワー・メタルという夢の国で反乱を起こすと決めたのです。それは、パワー・メタルが好きだから。パワー・メタルへの情熱があふれるから。パワー・メタルが使命だから。ジャーマン・メタル。その過去へのトリビュートと未来への才狂を実現できるのは、Tim Hansen しかいないのですから。
今回弊誌では、Tim Hansen にインタビューを行うことができました。「とにかく楽しい音楽を書きたい。ライヴに来て、日常や普段の生活をすべて忘れて、ただ一晩放心状態になれる。そんな音楽をね。そういう意味で、僕はリスナーに逃避を提供しようとしているんだ。でもそれだけじゃなく、音楽をもっと深く掘り下げると、寓話やファンタジーだけでなく、曲の中にたくさんの実体と意味があることに気づくはずだよ」 親子での来日も決定!あの Ralf Scheepers も GAMMA RAY に帯同します。どうぞ!!

INDUCTION “MEDUSA” : 10/10

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NEW DISC REVIEW + INTERVIEW 【AURO CONTROL : THE HARP】


EXCLUSIVE: INTERVIEW WITH LUCAS DE OURO OF AURO CONTROL !!

“You Feel Thrilled To Bang Your Head Because There’s a Force In Some Songs That Push You To It. It’s The Same Idea With The Brazilian Percussive Style, Specifically Here In Our Hometown Bahia.”

DISC REVIEW “THE HARP”

「メタルの曲の中には、リズムのおかげでとても素晴らしくなったものがある。ヘッド・バンギングしたくなるようなゾクゾク感があるのは、曲によってはリズムにそれを後押ししてくれる力があるからだ。ブラジルのパーカッシブなスタイルも同じで、特にここバイーアには有名なパーカッシブ・アーティストがたくさんいる。ヘッド・バンギングは、パーカッションで踊っているようなものなんだ。体が音楽に反応しているんだ。だからブラジリアン・パーカッションはメタルによく合うんだと思う」
西欧から旅立ち世界各地で芽吹いたメタルの種は、その土地土地における文化や個性を吸収しながらスクスクと育ち、今、実りの時を迎えています。そんなメタルの生命力、感染力、包容力が最も根付いた場所のひとつが、南米、ブラジルでしょう。
思い返せば、ブラジルはメタル多様化のきっかけともなった場所。ANGRA が多少強引でも、アマゾンの伝統音楽をメタルに引き込んだ “Holy Land” のやり方はあまりに革命的でしたし、SEPULTURA が “CHAOS A.D.” や “Roots” でメタルにブラジルの鼓動を持ち込んだその手法は、世界各地のメタル・アーティストに勇気ときっかけを与えたのです。そんなブラジルからまた超新星が現れました。AURO CONTROL。黄金を意味する Auro と “Out of Control” がかけられたバンド名が示す通り、彼らのヘドバン・パーカッションは黄金の制御不能です。
「僕らの曲には ANGRA の影響が大きいけど、バイーア・パーカッションのアプローチは ANGRA のアイデアとは少し違うんだ。だけど、”Holy land” はブラジリアン・ヘッドバンガーのプレイリストに必ず入っているアルバムだ。僕はアルバム “Rebirth” がとても好きで、彼らがもうライブでは演奏しないこのアルバムの曲を聴いて、とてもノスタルジックな思い出に浸っている。”Unholy Wars” だよ」
AURO CONTROL が黄金である理由。それは、まさに偉大な先人である ANGRA と SEPULTURA 両者の遺伝子を深く受け継いでいるところにあります。パワー・メタルのスペクタクルとプログ・メタルの深み、バイーア・ブラジリアン・パーカッションの躍動的なリズムが見事に融合した圧巻のデビュー・アルバム “The Harp” は、制御不能を制御したブラジル・パワー・メタル、そしてブラジル北東部の誇り。
「Andre Matos は、ユニークな声と比類なき音域を持つマエストロだった。そして Edu Falaschi は、僕が人生で最も聴いたブラジリアン・メタル・ボーカリストだ。彼も僕と同じでロー・トーンだから、僕は Edu に共感することが多いね。彼は感情を込めて歌う達人だよ」
何よりも、AURO CONTROL の制御不能には、魂とエモーション、そしてサウダージが深々と刻み込まれています。Andre Matos の驚異と、Edu Falaschi の感情に薫陶を受けた Lucas de Ouro の歌唱は、暗い時代の困難、抑圧、孤独との戦いを複雑に響かせながら、パワー・メタルのファンタジーとパーカッションのダンスを従え、暗黒を勇気と鋼の意志、そして光へと変容させていきます。そのレジリエンス、メタルの回復力はまさにアートワークに描かれた不死鳥。そうして力を得たパワー・メタルのフェニックスは、ブラジルから炎とともに大きく羽ばたいていくのです。
今回弊誌では、Lucas de Ouro にインタビューを行うことができました。「日本のコントラストが大好きになった。奈良の自然と文化の美しさに惚れ込み、秋葉原や渋谷の喧騒に夢中になった。巨匠鳥山明の作品が大好きで、漫画を描いて育ったからね。ギターの Lucas Barnery も日本文化に夢中だ。彼は、巨匠・三浦健太郎の漫画 “ベルセルク” のタトゥーを入れているし、尾田栄一郎先生と岸本斉史先生の “ONE PIECE” と “NARUTO” が大好きなんだ。アルバムのブックレットにある彼の “Thanks session” には、ファイナル・ファンタジーのビデオゲームに対するスクウェア・エニックスへの愛が綴られている!GALNERYUS, X JAPAN, Babymetal, Crossfaith のようなバンドの曲も大好きだしね。スーパー戦隊や特撮シリーズも大好きさ」
HIBRIA の Thiago “Bonga” を正式メンバーに、Aquiles Priester, Felipe Andreoli の ANGRA組、Jeff Scott Soto をゲストに迎え、ex-SHAMAN の Thiago Bianchi がプロデュース。オールスター・キャストで贈るメタル・カーニバル。ANGRA の “Angels and Demons” を彷彿とさせる “Rise of the Phoenix” の威容に思わず感涙。どうぞ!!

AURO CONTROL “THE HARP” : 10/10

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