NEW DISC REVIEW + INTERVIEW 【ENTERRE VIVANT : 四元素】


EXCLUSIVE: INTERVIEW WITH ENTERRE VIVANT !!

“Our Music Has Dark Parts And Light Parts. “Two Become One” Is The Concept Of The Band. Music Made Together By One Person Living In France And One Person Living In Japan. A World That Mixes European And Japanese Culture. An Atmosphere That Mixes The Past And The Present…”

DISC REVIEW “四元素”

「今までうまくブラックメタルと日本をミックスしたバンドは少ない。少なすぎる。その中でも自分にとってレジェンドである 凶音 (MAGANE) のファースト・アルバムは最高です。復活してほしいな~。だから Enterre Vivant はずっと聴きたい音楽を作っていることになります。自分の毎日を見せている音楽。日本とブラックメタルです」
25年前、日本にやってきたフランスの若者は、日本を愛し、日本で暮らし、日本を見つめ、”本当の自分” を日本とブラックメタルの婚姻により描き出すことを決めました。それは Sakrifiss にとって、日常であり、自然に自らの内面から湧き出すもの。人生を着飾る必要はない。優れた人になる必要はないけれど、”本当の自分” でいて欲しい。Sakrifiss の人生という泉、もしくは黄泉メタルが生み出した願いは、結果として日本とブラックメタルを誰よりも自然に融合することとなりました。
「四元素。しかしこの作品は、風、火、水、土の話しだけではありません。人間、人生についてでもあります。たとえば、”水” という曲は過去と未来の話も含まれている。人間にも上流と下流があります。泉から生まれてそして水のように人生が流れていく。人生は滝のように、川のように、激しくなったり、弱くなったりします。でも最後は河口で旅が終わります。泉へ戻りたくても無理だ。流れていくしかない。あきらめた方がいいという意味じゃない。人間は自分は何ができる、何ができないかを知って生きるべきだという意味でしょう」
風、火、水、土。この世の全ては、 その4つ (ないしは5つ) の元素から成り立っているという考え方は、ヨーロッパにもアジアにも古くからありました。そして元素同士を結びつけるのが愛で、引き離すのが憎しみという考え方もそこには付随しています。フランスに住むフランス人と日本に住むフランス人が結びついた Enterré Vivant のアルバム “Shigenso” は、共通する自然哲学を媒介とした愛によって、欧州と日本を優しく結びつけました。
そうして、彼らのブラックメタルで歌われる4つの元素は、人生の様々な場面を構成していきます。流れに逆らわず、風の導きのまま、炎を宿して、土のように満ち足りた、弱さを認めた本来の自分であればきっとより良い明日になる。ケ・セラ・セラというフランス語、もしくは人間万事塞翁が馬というアジアの古事…そんな未来へ向けたポジティブで率直なメッセージがアルバムには込められています。
「”Enterré” は “うめる”、”Vivant” は “生きたまま”。つまり反対のイメージを持っている二つの単語です。”暗い” 言葉と “明るい” 言葉のミックスにしたかったからです。Enterré Vivant の世界にぴったりのチョイスだと思いました。私たちの音楽には暗いパーツがあって明るいパーツもあります。”二つが一つになる” がバンドのコンセプトなのです。フランスに住んでいる一人と日本に住んでいる一人が一緒に作った音楽。ヨーロッパと日本の文化をミックスした世界。昔と今を混ぜた雰囲気」
フランス語のモノローグと日本語のナレーション。日本の伝統楽器と西欧の現代楽器。日本古来のメロディと西欧のモダン・メタル。そして、日本の生き方と西欧の生き方。精神も、場所も、時間も超越して一つになった音世界がここにはあります。
反対のイメージを持ったものでさえ、固定観念にとらわれなければ、正直であればきっと一つになれる。鳴り響く美しきトレモロのメロディ、ブラックメタル特有の灼熱の叫び、プログレッシブな建築術、そして和の色彩を宿したあまりにも感動的なアトモスフェリック・ブラックメタルは、音の四元素の輪を輪廻のように展開しながら、メタルの寛容さを具現化していくのです。
今回弊誌では、Enterre Vivant にインタビューを行うことができました。Sakrifiss さんの回答はほぼ原文ママの日本語です。「18歳になって私は日本語と日本の文化の勉強を始めた。大学で日本の歴史のことももっと知るようになりました。凄く魅力的だったのは土偶、源氏物語、浄瑠璃、世阿弥、松尾芭蕉・・・昔の日本もとても面白いですが、もうちょっと最近なら1950年代と1960年代の映画も大好きです。三船敏郎様出演の映画も素晴らしいですが、一番好きなムービーは “ビルマの竪琴”。昔の日本が大好きだが、もっと最近ならやっぱり1990年代からのジャパニーズブラックメタルのファンでもあります」 どうぞ!!

ENTERRE VIVANT “四元素” : 10/10

INTERVIEW WITH ENTERRE VIVANT

Q1: 1. First, I understand that Erroiak lives in France and Sakrifiss in Japan? Why did you decide to make music together?

【Erroiak】: : Sakrifiss lives in Japan but is quite famous in France for his album reviews and his videos on Black Metal (Here : https://www.youtube.com/@LachaineBlackMetaldeSakrifiss  ), and also his book! (Here : https://edt-flammes-noires.com/produit/sbm1/ )
We knew each other’s work and I contacted him one day to ask for permission to make a song based on one of his texts.
This was the beginning of our collaboration and it was already 4 years ago!

Q1: まず、Erroiak はフランスに、Sakrifiss は日本に住んでいるそうですね?なぜ一緒に音楽を作ることになったのですか?

【Erroiak】: Sakrifiss は日本在住だけど、ブラックメタルに関するアルバム・レビューやビデオ( https://www.youtube.com/@LachaineBlackMetaldeSakrifiss)でフランスではかなり有名なんだよ!(Here :https://edt-flammes-noires.com/produit/sbm1/  )
私たちはお互いの作品を知っていたから、ある日、彼の文章をもとに曲を作る許可をもらうために彼に連絡を取ったんだ。
これが私たちのコラボレーションの始まりで、もう4年も経つんだ!

Q2: Enterre Vivant というバンド名を選んだのはなぜだったんですか?

【Sakrifiss】: バンド名を決めたときはまだファーストアルバムの2,3曲しか作曲していなかった。”Enterré Vivant” は “生き埋め” の意味ですが単語二つでできている名前です:”Enterré” は “うめる”、”Vivant” は “生きたまま”。つまり反対のイメージを持っている二つの単語です。”暗い” 言葉と “明るい” 言葉のミックスにしたかったからです。Enterré Vivant の世界にぴったりのチョイスだと思いました。
私たちの音楽には暗いパーツがあって明るいパーツもあります。生きているのに埋もれている。埋もれいるのにまだ生きている・・・「二つが一つになる」がバンドのコンセプトなのです。フランスに住んでいる一人と日本に住んでいる一人が一緒に作った音楽。ヨーロッパと日本の文化をミックスした世界。昔と今を混ぜた雰囲気。

Q3: アートワークや音楽を見れば、あなたたちが日本から大きな影響を受けているのは明らかです。なぜ、日本をテーマにしたブラックメタルを作ろうと思ったのですか?

【Sakrifiss】: 私はフランス生まれですが子供の時から日本に興味がある。フランスでも日本のテクノロジー、映画、テレビゲームなどが流行っていて気になりました。日本は進んでいる国のイメージもあったのに、両親に日本について聞いてみると「侍、忍者、芸者の国だ」という返事。両親の世代なら古い日本のイメージが強かったです。未来的な日本、伝統的な日本。不思議な感じでした。
だから18歳になって私は日本語と日本の文化の勉強を始めた。大学で日本の歴史のことももっと知るようになりました。凄く魅力的だったのは土偶、源氏物語、浄瑠璃、世阿弥、松尾芭蕉・・・昔の日本もとても面白いですが、もうちょっと最近なら1950年代と1960年代の映画も大好きです。三船敏郎様出演の映画も素晴らしいですが、一番好きなムービーは “ビルマの竪琴”。昔の日本が大好きだが、もっと最近ならやっぱり1990年代からのジャパニーズブラックメタルのファンでもあります 。

Q4: 日本は、アニメやゲームといった新しい文化と、伝統的な古い文化が共存する国ですよね?

【Sakrifiss】: Enterré Vivantの音楽を作曲するのは Sakrifiss ではなくてフランスに住んでいる Erroiak です。彼は日本のことはあまり詳しくないので作曲する時は日本の影響はほとんどゼロです。しかし彼が作曲を始める前に日本の好きなSakrifissは日本語の歌詞、曲のテーマコンセプト、使ってほしい日本の楽器などを決めます。だからやっぱり昔からすごく尊敬している日本の歴史からインスピレーションがあります。だけどアニメやテレビゲームにあまり興味がないです。だけど古い日本からの影響だけではありません。今の日本を描写しているつもりです。今の日本の日常生活でも見れる昔からの文化が多いです。
日本は伝統と歴史を大事にしている国です。気づいていない人もいると思いますが日本人は外国人より自分の文化を明らかに大切にしています。今でも日本人は必ず神社に行ったり、お守りを買ったり、祭りに参加したり、たまに着物など伝統的な和服を着たり、和食を食べたりする。フランス人はそんなことしなくなりました。自分の文化と歴史を捨てた人が多い。教会のミサとかに行く人はとても少なくなりました。クリスマスなどはただのプレゼント交換をする行事だと思う人も多い。昔の伝統的な洋服を着たことない人も多いです。

Q5: アルバムは、風、火、水、土という四元素について語られています。

【Sakrifiss】: ファーストアルバムをリリースする前にEPをリリースをしました。そのEPの名前は “四季” 。2021年1月でしたから SIGH の2022年の”SHIKI” というアルバムより前のことでした。
https://www.metal-archives.com/albums/Enterré_Vivant/Shiki_%28四季%29/914011
12分のEPで4曲が入っていた。12分にしたのは一年間の12か月と一緒にしたかったから。一つの季節は3か月間なので一曲は3分にしました。「季節」というテーマにしたのはやっぱり日本でもフランスでも通じるコンセプトだからです。ま、日本では多くの曲も俳句も季節について語ります。それにフランスの考え方も混ぜてみました。
実はセカンド・アルバムを考えた時はファースト・アルバムよりこのEPの続きを作りたかったです。同じアプローチにしました。だから西洋でも日本でも昔からの哲学者と小説家と詩人がテーマにしたことがある四つのエレメントにしました。四元素。しかし風、火、水、土の話しだけではありません。人間、人生についてでもあります。たとえば、”水” という曲は過去と未来の話しも含まれている。人間にも上流と下流があります。泉から生まれてそして水のように人生が流れていく。人生は滝のように、川のように、激しくなったり、弱くなったりします。でも最後は河口で旅が終わります。泉へ戻りたくても無理だ。流れていくしかない。あきらめた方がいいという意味じゃない。人間は自分は何ができる、何ができないかを知って生きるべきだという意味でしょう。

Q6: このアルバムには、日本の伝統的な音楽、伝統的な楽器、日本独特のメロディー、そして日本語のナレーションが活用されていますね?

【Sakrifiss】: 私は日本の文化が好きです。30年前からブラックメタルのファンです。その二つの趣味を合わせただけです。実は日本のブラックメタルバンドはもっと日本語で歌ってほしい。そしてもっと日本の楽器を使ってほしい。ずっとそう思ってきた。確かに SIGH はちょっとそうしていますが、”日本のサウンド” より “プログレッシブなメタル” に聞こえると思います。
今までうまくブラックメタルと日本をミックスしたバンドは少ない。少なすぎる。その中でも自分にとってレジェンドである 凶音 (MAGANE)のファーストアルバムは最高です。復活してほしいな~。だから Enterre Vivant はずっと聴きたい音楽を作っていることになります。自分の毎日を見せている音楽。日本とブラックメタルです。

Q7: I don’t think there are that many beautiful, progressive black metal acts in the world, what bands were your particular influences when making this album?

【Erroiak】: Musically, I think I am very inspired by Summoning, Moonsorrow, Forteresse, Sargeist and Windir, but also a lot by classical music authors like Frédéric Chopin or Edvard Grieg.

Q7: 実際、これほど美しく、プログレッシブなブラックメタルは、世界でもそれほど多くはないと思います。このアルバムを作るにあたって特に影響を受けたバンドはいますか?

【Erroiak】: 音楽的には、Summoning、Moonsorrow、Forteresse、Sargeist、Windir にとても影響を受けていると思うよ。
また、フレデリック・ショパンやエドヴァルド・グリーグのようなクラシック音楽の作家からも多くの影響を受けているね。

Q8: 日本に長く住む外国人として、その目には今の日本、そしてその音楽シーンはどのように映っていますか?

【Sakrifiss】: どの国もメリットとデメリットがあります。人間は生まれる国を選べないけど暮らす国を選べる。そのために頑張る必要があるけど可能です。自分にふさわしい国を見つけたら言葉を勉強しよう。その国で生活ができるように努力すればいいです。私はまだ22歳ぐらいの時に初めて日本に来て、日本に住みたいことが分かりました。説明しにくいけど日本の雰囲気が自分にふさわしいです。自分は日本人だったら違っていたかもしれません。外国人だからいろいろ楽なのかもしれません。日本に来たおかげでフランスでは絶対やらなかったことをたくさん始めることができました。
日本のメタルシーンは素晴らしいバンドがあるのにあまり知られていないのはとても残念。Anguis Dei, Infernal Necromancy, Zxui Moskvha, No Point in Living などは最高のバンドです。

FIVE ALBUMS THAT CHANGED ENTERRE VIVANT’S LIFE!!

Cradle of Filth “Cruelty and the Beast”

It was my very first experience with Black Metal, in 1998, and it changed everything for me.

1998年に初めてブラック・メタルを聴いたんだけど、自分の中で全てが変わったよ。

Summoning “Stronghold”

I will remember all my life the first time I heard the song “Like some Snow-White marble eyes” in 1999 and I discovered a whole new world, also magnificent music which was inspired by the texts of my favorite books!

1999年に初めて “Like some Snow-White marble eyes “という曲を聴いた時のことは生涯忘れないだろう!私はまったく新しい世界を発見し、大好きな本のテキストにインスパイアされた壮大な音楽も発見した!

Emperor “Anthems to the Welkin at Dusk”

Album that I discovered in 1999 when it had already been out for 2 years, it was for me for a very long time the best mix of epicness and violence!

1999年、発売からすでに2年が経過していた時に発見したアルバムで、私にとって長い間、壮大さと暴力性がミックスされた最高の作品だった!

Angantyr “Hævn”

Since the very first time and even now, I am totally in a trance every time I listen to this album!
It starts with a short cello intro and ends with a few minutes of this magnificent cello and I immediately want to listen to it again!!

初めて聴いたときから、そして今でも、このアルバムを聴くたびに完全にトランス状態になってしまう!
短いチェロのイントロから始まり、この壮大なチェロの数分間で終わるこのアルバムは、すぐにまた聴きたくなる!!

Windir “1184”

With Windir I discovered that we could cry in front of the beauty of music, and since Valfar’s death it’s even worse because I always think of this poor genius, who is terribly missed by music!!

Windir で、音楽の美しさの前で泣けることを知った。Valfar の死後は、音楽からひどく惜しまれるこのかわいそうな天才のことをいつも考えてしまうから、なおさらだ。

(ERROIAK)

Guns N’Roses “Use Your Illusion”

このバンドのおかげで初めてメタルサウンドを聞きました。高校生時代はずっと聴いていた。

Cradle of Filth “Dusk and Her Embrace”

Erroiakと同じくこのバンドを聞いてブラックメタルのファンになりました。

Deinonychus “Ark of Thought”

1997年ですが1999年東京で留学していた時に毎日聞いていた。苦しい気持ちをうまく音楽にできたバンドです。25年間以上たったのに今でもよく聞くアルバム。

Mystic Forest “Waltz in the Midst of Trees”

大好きなバンドがたくさんありますがMystic Forestはやっぱりナンバー1です。大ファンだったためにメンバーのStefan Kozakに連絡してメール交換して仲良くなりました。彼の別のプロジェクトThe Skadenのために歌詞を日本語に訳したのは自分です。初めてリスナーじゃなくてブラックメタルの世界のために何かをやることができました。そのあとはStefan Kozakは音楽界からちょっと離れてしばらく話しもできなかった。凄く後悔しています。もっと連絡するべきでした。2015年に死去・・・自殺・・・

Woods of Infinity “Hamptjärn”

音楽もボーカルも雰囲気も完璧なアルバムだ。絶対そうだ。というか聞くたびにいろんな気持ちを感じる。寂しくなる。嬉しくなる。辛くなる。楽になる。矛盾なのか?人間は矛盾だらけだ。矛盾は必要だ。このアルバムを聴くと自分は弱い人間だと思い出す。だからこそ強くなりたくなる。だから前に進みたくなる。最高だ。

(SAKRIFISS)

MESSAGE FOR JAPAN

Erroiak: Like most French people, I have been immersed in Japanese culture since childhood thanks to mangas and anime. Japan is a fascinating country with one of the richest cultures, I dream of going there one day! It’s an honor that my music is listened to in a country almost 10,000km from mine, thank you very much for this interview.

Erroiak: 多くのフランス人と同じように、私も子供の頃からマンガやアニメで日本文化にどっぷり浸かってきた。日本は最も豊かな文化を持つ魅惑的な国で、いつか行ってみたいと思っているよ!私の音楽が、私の国から1万キロも離れた国で聴いてもらえるなんて光栄だね!。

Sakrifiss: “四元素” は日本が好きな人たちが作ったアルバムというだけではありません。いろいろ伝えたいコンセプトアルバム。皆さんも自分の過去、現在、未来をもっと考えさせるコンテンツです。”いい人” にならなくていいけど “本当の自分” になれたらいいと思う。自分も皆さんも今までいろいろ間違ったりしたはず。いやなこともたくさんありました。そしてよかったあの時も絶対戻らない。だけどこれから新しい風がまた吹きます。できないことよりできることを見つけて頑張ろう。インタビュー、ありがとうございました。

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