EXCLUSIVE: INTERVIEW WITH ALEXANDER VON MEILENWALD FROM THE RUINS OF BEVERAST !!
“We Were Teenagers And Fairly Easily Manipulable, And an Extreme Movement Coming From Obscure Scandinavia, That Was Surrounded By Kind Of an Occult Aesthetic And an Almost Radical Anonymity And Secretiveness, Seemed Overwhelmingly Fascinating To Us.”
DISC REVIEW “THE THULE GRIMOIRES”
「自分がやっていることがブラック・メタルのルールに則っているかどうかは、あまり意識していない。もちろん、NAGELFAR 時代にもそうしていたんだけど、THE RUINS OF BEVERAST は最初から巨大な音の風景を構築することを目的としていたから、限界を感じるものは直感的に無視しようとしていたのだと思うな。そして、何よりもまず制限となるのは、ジャンルのルールだからね」
ジャーマン・ブラック・メタルの伝説。Alexander von Meilenwald の落とし胤 THE RUINS OF BEVERAST は、長い間メタルの海岸線を侵食しながらアンダーグラウンドの美学を追求してきました。ブラック、デス、ドゥームに、サイケデリックな装飾や多彩なサウンドスケープ、サンプルを宿しながら綴る、音のホラー小説。
デビューアルバム “Unlock the Shrine” の広大なアトモスフィアから、15世紀ドイツの異端審問を描いた “Blood Vault – The Blazing Gospel of Heinrich Kramer” のコンセプチュアルな作品まで、Alex の言葉を借りれば、自然や世界を聴覚的に表現する音楽はアルバムごとにそれぞれの独特な感性を備えています。
「俺はいつもゼロからのスタートなんだ。いつも、新しいアルバムのためのビジョンを描き、それが創造的なプロセス全体の地平線として設定される。そして、先ほど言ったように、それは以前の作品とは全く関係がないんだ。」
Alex の6度目の旅路 “The Thule Grimoires” は、これまでのどの行き先よりも楽曲を重視し、アイデアを洗練させ、多様であると同時に即効性のある目的地へと向かいました。スラッジの破壊と暗く壮大な混沌のドゥームを探求した “Exuvia” とは異なり、”The Thule Grimoires” は初期の生々しいスタイルを再度回収しています。では、Alex は過去の寄港地、ブラックメタルのルーツにそのまま戻るのでしょうか?それともトライバルでサイケデリックな領域をさらに旅し続けるのでしょうか?圧倒的で落胆に満ちたドゥーム・アルバム? メタルではなくアンビエントなテクスチャーに根ざした何か?答えはその全てです。
「ブラック・メタルが重要じゃないわけじゃないんだ。”Ropes Into Eden” の冒頭を聴いてみると、かなり古典的なブラックメタルのパートだけど、同時に見慣れない要素によって拡張されている。これはすべてオートマティックに起こることさ」
アグレッシブなテンポ、ブラスト・ビート、そしてトレモロ・リフに大きな重点を置きながら、美しく録音された作品には、フューネラル・ドゥームの深い感情を呼び起こすような、不安になるほど酔いしれた雰囲気が漂っています。ただし、テンポが速くなったことでこれまで以上に素早くシーケンスからシーケンスへと飛び移ることが可能となり、その結果、楽曲は様々な影響が回転ドアのように目まぐるしく散りばめられているのです。
「俺の音楽人生には何度か、必ずポップ、シンセウェーブ、ポスト・パンクの衝撃が戻ってきているんだ。NAGELFAR の “Srontgorrth” アルバムや、初期の THE RUINS OF BEVERAST のリリースでも、少なくともゆるやかには存在していたからね。ただこのアルバムでみんながこれほど “ノン・メタル” な影響を確認する主な理由は、クリーンなボーカルだと思うんだ」
アルバムは陰鬱なスペース・ロック、”Monotheist” 時代の CELTRC FROST、さらには80年代のゴス・ロック、ポスト・パンク、シンセ・ポップからも影響を受けています。しかし、すべてのスタイルを支えているのは、鼓動するブラックメタルの心臓。
例えば “Polar Hiss Hysteria” ではトレモロの嵐とサイケデリックなリードがバランスよく配置されており、膨らんだ緊張感はそのままドゥーム・メタルに身を委ねていきます。クリーン・ボーカルも、アルバム中盤のハイライト “Anchoress in Furs” の見事なコーラスのようにより強調され、不協和音のコーラス讃歌にサイケデリックなギター、Alex の奇妙に高揚したバリトン・ヴォイスが万華鏡のような泥沼を創造します。
「俺はあのバンドを心から尊敬しているし、Peter Steele は “俺たち” の音楽世界でら最も非凡で傑出した人物の一人だと思っているんだよ。彼の黙示録的な皮肉は独特で、彼の声も同様に独特だった。完全に他にはないものだったね。だからこそ、俺は彼の真似をしようとは思わなかったんだ。”Deserts To Bind And Defeat” の冒頭では、俺の声をできるだけ深いトーンで表現することにしたんだよ」 そしてもちろん、TYPE O NEGATIVE。
今回、弊誌では Alexander von Meilenwald にインタビューを行うことができました。「ブラック・メタルのムーブメントが始まったとき、俺たちはノルウェーについてできるだけ多くのことを知りたいと思った。突然、ほとんどすべての人が、スカンジナビアから生まれた創作物を賞賛することに同意したんだからね。俺たちはティーンエイジャーで、簡単に影響をうける年ごろだった。オカルト的な美学と、匿名性と秘密性に包まれた、無名のスカンジナビアから生まれた過激なムーブメントは、俺たちにとって圧倒的に魅力的なものだったんだ」 ブラックメタルが贈る審美の最高峰。どうぞ!!
THE RUINS OF BEVERAST “THE THULE GRIMOIRES” : 10/10
INTERVIEW WITH ALEXANDER VON MEILENWALD
Q1: You are a pioneer and a legend of German Black Metal. When you started Nagelfar, how did you feel about playing Black Metal from Scandinavia in Germany?
【ALEX】: Actually, I never really had any point of contact with Scandinavia before the Black Metal movement was coming up. Norway was surrounded by something mystic, we didn’t really know much of this country, and somehow it was fitting perfectly that an unholy, unfamiliar artistic vision like that of Black Metal was started in this country. And then, when the BM movement started, we were eager to learn as much as possible about Norway. Suddenly, almost everybody concurred in admiring the creations that emerged from Scandinavia. You know, we were teenagers and fairly easily manipulable, and an extreme movement coming from obscure Scandinavia, that was surrounded by kind of an occult aesthetic and an almost radical anonymity and secretiveness, seemedoverwhelmingly fascinating to us. We had a Black Metal scene rather quickly then in Germany, and not all the new German bands were geared to the Scandinavian style. But Nagelfar were. We were deeply into Burzum, Darkthrone, Mayhem, Emperor, Immortal. And a few less knownbands, Manes, Strid, Nästrond. To us it was obvious that those bands would stand as our main inspiration, because we almost started from a scratch. Our guitarist and me had played in a Death Metal band before Nagelfar, but we were eager to get new inspirations. And still, when we had finished the first Nagelfar releases, I think we finally had created something different, despite the huge and obvious influences.
Q1: あなたはジャーマン・ブラック・メタルの先駆者であり、伝説です。NAGELFAR をはじめたとき、北欧発祥のブラック・メタルをドイツでプレイすることについてはどう思っていましたか?
【ALEX】: 実のところ、ブラック・メタルのムーブメントが起こる前は、俺は北欧と全く接点がなかったんだ。でもノルウェーについてはあまり知らなかったけど、あの国は何か神秘的なものに包まれていたから、ブラック・メタルのような穢れた、謎の芸術的なビジョンがこの国で始まったことはなぜかピッタリ符号していたんだよ。
だから、ブラック・メタルのムーブメントが始まったとき、俺たちはノルウェーについてできるだけ多くのことを知りたいと思った。突然、ほとんどすべての人が、スカンジナビアから生まれた創作物を賞賛することに同意したんだからね。俺たちはティーンエイジャーで、簡単に影響をうける年ごろだった。オカルト的な美学と、匿名性と秘密性に包まれた、無名のスカンジナビアから生まれた過激なムーブメントは、俺たちにとって圧倒的に魅力的なものだったんだ。
ドイツではブラック・メタルのシーンがすぐに勃興してきたけど、新しいドイツのバンドがすべてスカンジナビアのスタイルに合わせていたわけではなかったね。だけど、少なくとも NAGELFAR はそうだった。俺たちは BURZUM, DARKTHRONE, MAYHEM, IMMORTAL といったバンドに夢中だったからね。それに、あまり知られていない MANES, STRID, NASTROND みたいなバンドにもね。俺たちにとって、これらのバンドが主なインスピレーションとなったことは明らかだった。なぜなら、俺たはほとんどゼロから始めたからね。
ギタリストと俺は NAGELFAR の前にデスメタル・バンドで演奏していたけど、新しいインスピレーションを得たいと思っていたんだ。そして、NAGELFAR の最初のアルバムを終えたとき、デスメタルから巨大で明確な影響を受けているにもかかわらず、最終的には何か違うものを作りあげだと思うんだ。
Q2: The world of German Black Metal is blossoming at the moment, what makes this scene so special and unique from your point of view?
【ALEX】: I don’t wanna sound negative here, but I don’t think that Germany is really a leading force in Black Metal these days. My favorite Black Metal bands from our country have always been Lunar Aurora and Katharsis, and they’re both disbanded since quite some time. And meanwhile, Germany has been a bit outperformed by other countries, lots of bands are inactive. We have a strong Death Metal movement instead, I mean serious Death Metal, like Nekrovault, Sulphur Aeon, Venenum, Drowned, also Necros Christos, although disbanded as well.
Q2: ジャーマン・ブラック・メタルの世界は遂に花開きましたね。シーンをユニークで特別なものにしているのは何でしょうか?
【ALEX】: 否定的な言い方をしたくはないんだが、俺の考えではドイツは最近のブラック・メタル界をリードしているとは思えないんだ。ドイツのブラック・メタルバンドで一番好きなのは LUNAR AURORA と KATHARSIS なんだけど、この2つはかなり前に解散しているからね。ドイツは他の国から少し遅れていて、多くのバンドが活動を停止している。
その代わり、強力なデスメタルのムーブメントがあるよ。つまり、NEKROVAULT, SULPHUR AEON, VENENUM, DROWNED, そして NECROS CHRISTOS といった本格的なデスメタルだけど、これも解散しているんだ。
Q3: Nordic folk in the spirit of black metal like Wardruna and Heilung is very popular in Scandinavia now. Their spirituality on ancient myths, philosophies and old instruments seems to resonate with The Ruins of Beverast, would you agree?
【ALEX】: I agree they are related in terms of drama, if I may say so, and also a bit arrangement-wise. In my view, Heilung actually display a stronger Dead Can Dance- or “world music-” influence than a particular “Nordic” vibe in some parts, but I may be mistaken here. I enjoy Wardruna a lot, their vocal arrangements are very powerful and atmospheric, and what I like them both for is, they are able to build musical landscapes that breathe the spirit of the North. I mean with regards to the landscape they are located in. They are able to give nature an audial expression. That is really difficult to accomplish, which I know, because I’m trying to do that myself. And to achieve it, a certain instrumentation, rhythmic and vocal arrangements are needed, and here’s where I certainly agree that you can draw a bow to how The Ruins Of Beverast arrange their songs, indeed.
Q3: ブラック・メタルの精神を宿したノルディック・フォーク、WARDRUNA, HEILUNG といったバンドが今、北欧で大きな人気を博しています。
彼らの神話、哲学、古の楽器といった要素は、THE RUINS OF BEVERAST とも通じているように感じます。
【ALEX】: うん、たしかにこの2つは、ドラマの面でも、アレンジの面でも、関連性があると思うよ。俺の見解では、HEILUNG は北欧の雰囲気というよりも、DEAD CAN DANCE やワールド・ミュージックの影響を強く感じさせる部分があるんだよね。まあ俺の勘違いかもしれないけど。
俺は WARDRUNA をとても気に入っているんだ。彼らのボーカル・アレンジはとてもパワフルで雰囲気がある。俺がこの2つのバンドを好きな理由は、彼らが住む北欧の魂を、そのまま吹き込むような音楽の風景を作ることができるからなんだ。彼らは自然を、聴覚的に表現することができるんだよ。これは本当に難しいことで、俺自身もそうしようとしているからよくわかるんだ。そ
それを達成するためには、ある種の楽器編成、リズム、ボーカルのアレンジが必要になる。だから、君が THE RUINS OF BEVERAST のアレンジ方法に、彼らとの共通点を見出したのもわかるんだよね。
Q4: Looking back, how do you feel about your decision to stop Nagelfar and start The Ruins of Beverast?
【ALEX】: It was the only possible decision. As much as I learnt from Nagelfar, and as many irretrievable memories I have from the times we led that band, as important or even indispensable they were for my creative progress – it was impossible to pursue them. Around the millennium, the communication between our guitarist Zorn and me was severely troubled, it was in fact fairly surprising that we managed to finish “Virus West”. The reason for these difficulties lay in our personalities, we were both very stubborn about music and development of the band, and while in the beginning, we shared a common view upon what we wanted to achieve, things changed throughout the years. Zorn had always been the more down-to-earth musician, he was writing prominent, melodic riffs, while I was voting for a darker and more unmelodic, minatorystyle, based on soundscapes and atmosphere. Both of us had stepped beyond the point where we could have gone back and concede each other, our teamwork was poisoned.When we met years after the split, we had a very good and respectful conversation, but back in the days it was impossible to straighten things, and it was obvious that Nagelfar would be laid to rest. As I wasn’t the common Heavy Metal musician and had very weird and abstract ideas of my future musical ambitions, I concluded rather soon that my only option was working alone. I had been teaching myself all relevant instruments during my time in Nagelfar, so it didn’t really appear as an issue. And I never had any regrets about this.
Q4: 今振り返って、NAGELFAR を終わらせて、THE RUINS OF BEVERAST をはじめる決断を下したことに関してどう感じていますか?
【ALEX】: それが唯一可能な決断だった。NAGELFAR から学んだことや、あのバンドを率いていた頃の思い出は、俺の創作活動を進める上で重要であるいは不可欠なものだったけど、あれ以上追求することは不可能だったからね。
というのも2000年頃、ギタリストの Zorn と俺の間のコミュニケーションに大きな問題が生じ、”Virus West” を完成させたことが不思議なくらいな状況だったから。その衝突は、音楽やバンドの発展に対する2人の非常に頑固な性格が原因だった。当初は実現したいことを共有していたんだけど、年々状況が変化していってね。
Zorn は常に地に足のついた音楽家で、彼は目立つメロディックなリフを書いていたんだけど、俺はサウンドスケープやアトモスフィアをベースにした、よりダークで、メロディックではないミナトリー (威嚇的) なスタイルに心を捧げるようになっていた。解散から数年後に会ったとき、俺たちはとても良い、尊敬に値する会話をしたんだけど、当時は物事を正すことは不可能で、NAGELFAR が眠りにつくべきなのは明らかだったよ。
俺は一般的なメタル・ミュージシャンではなく、将来の音楽的野心について非常に奇妙で抽象的な考えを持っていたから、すぐに唯一の選択肢は単独で活動することだと理解したね。NAGELFAR では独学ですべての楽器を学んでいたから、特に問題にはならなかったね。後悔したことは一度もないよ。
Q5: Every time you work on The Ruins of Beverast it seems like you’ve reached the pinnacle of creativity, but with your next album you’re going to go beyond that place, aren’t you? Is the title and blast beat, tremolo riff of Black Metal still important to you?
【ALEX】: There is one thing important to say: I do _never_ set the previous album as a quality standard for the next album. I’d feel uncomfortably stressed if I had to strive for thegoal of “getting better and better” with each album, that’sno working mode for me. In fact, I always start completely afresh. I always develop a vision for the specific new album, and that is set as the horizon for the whole creative process to follow. And like I said, it is entirely irrespective of the previous output. “Exuvia” had a different songwriting approach than “The Thule Grimoires” and all older albums. I do not really have in mind if anything that I’m doing follows the rules of Black Metal or not. I have been doing that in the Nagelfar days of course, but The Ruins Of Beverast were meant to build huge landscapes of sound from the beginning, and I guess I just intuitively tried to ignore anything that felt as a limitation. And the first and foremost limitations are the rules of a genre. Which, on the other hand, does not mean it’s not important for me. I mean, if you take a listen to the beginning of “Ropes Into Eden”, it is a fairly classic Black Metal part, but again, extended by some unfamiliar elements. This all happens mechanically, I have my musical background which, I guess, is always presentwhen writing songs, but never as the sole landmark.
Q5: THE RUINS OF BEVERAST は、作品をリリースする度にその創造性の最高到達点を更新していきますね。
それでも、ブラック・メタルというタイトルやブラストビート、トレモロリフはあなたにとって今でも重要な要素なんでしょうか?
【ALEX】: 一つだけ重要なことがあってね。俺は、前作を次のアルバムの “品質基準” にすることはないんだよ。アルバムごとに “どんどん良くなっていく” という目標に向かって努力しなければならないとしたら、ストレスが溜まってしまうからね。俺にはそういうモードはないんだよ。
実際、俺はいつもゼロからのスタートなんだ。いつも、新しいアルバムのためのビジョンを描き、それが創造的なプロセス全体の地平線として設定される。そして、先ほど言ったように、それは以前の作品とは全く関係がないんだ。”Exuvia” は、”The Thule Grimoires” やそれ以前のアルバムとは曲作りのアプローチが異なるよ。
自分がやっていることがブラック・メタルのルールに則っているかどうかは、あまり意識していない。もちろん、NAGELFAR 時代にもそうしていたんだけど、THE RUINS OF BEVERAST は最初から巨大な音の風景を構築することを目的としていたから、限界を感じるものは直感的に無視しようとしていたのだと思うな。そして、何よりもまず制限となるのは、ジャンルのルールだからね。
ただし、それが俺にとって重要ではないということじゃないんだ。つまり、”Ropes Into Eden” の冒頭を聴いてみると、かなり古典的なブラックメタルのパートだけど、同時に見慣れない要素によって拡張されている。これはすべてオートマティックに起こることさ。俺には自分の音楽的背景があり、それは曲を作るときに常に存在していると思うんだけど、唯一のトレードマークにはならないのさ。
Q6: This time there was a particularly strong influence from the pop and synth music of your upbringing, Massive Attack, Underworld and post-punk. In a way, are you returning to your own roots?
【ALEX】: Maybe, yes. But still, I always have these impacts returning at some point in my musical life. It was also present on Nagelfar’s “Srontgorrth”-album and on earlier The Ruins Of Beverast releases, at least rudimentary. And on “The Thule Grimoires”, I guess the main reason that brings people to identify a non-metallic influence here are the clean vocals. But they weren’t planned like this beforehand, it just happened in the studio and what mainly the idea of the producer Michael Zech. Some people also seem to think that the intro of the album is a synth, which is untrue, it’s a guitar. As well as most parts in “Mammothpolis”. In fact, we never used fewer synths than on the new album, now that I think about it, haha.But of course you’re right, I would agree that, the older I get, the older are the musical ingredients I seem to resort to, at least when it comes to the elements outside of Metal.
Q6: 特に今回の “The Thule Grimoires” には MASSIVE ATTACK や UNDERWORLD, DEPESCHE MODE, DEAD CAN CANCE といったあなたの青春時代のポップ、シンセウェーブ、ポスト・パンクの要素が強く反映されているように感じます。
ある意味、ルーツに回帰した部分もあるのでしょうか?
【ALEX】: そうかもしれないね。でもやっぱり、俺の音楽人生には何度か、必ずこの衝撃が戻ってきているんだ。NAGELFAR の “Srontgorrth” アルバムや、初期の THE RUINS OF BEVERAST のリリースでも、少なくともゆるやかには存在していたからね。
“The Thule Grimoires” でみんながこれほど “ノン・メタル” な影響を確認する主な理由は、クリーンなボーカルだと思うんだ。ただ、このアルバムのイントロがシンセサイザーだと思っている人がいるようだけど、それは間違いで、ギターなんだ。”Mammothpolis” のほとんどのパートがそうだね。実際、今回のアルバムほどシンセの使用数が少なかったことはないんだよね、考えてみれば (笑)。
でももちろん、君の言う通りだよ。少なくともメタル以外の要素に関しては、年を取れば取るほど自分が頼りにしている音楽的要素は古くなっているように思うね。
Q7: Type O Negative’s albums tend to have green artwork, and “The Thule Grimoires” is therefore reminiscent of their masterpieces. Your singing style and gothic touches also remind me of Peter Steel at times, would you agree?
【ALEX】: The artwork was planned to be greyscale in the beginning, but while working on the demos for the songs, I thought it should get a connection to the harsh face of nature, and I thought of a natural, dirty green. It had nothing to do with Type O Negative. Now don’t get me wrong, I truly respect this band, and I think Pete Steele has been one of the most extraordinary, outstanding people of “our” side of music.His apocalyptic sarcasm was unique, his voice as well. But it was completely inimitable. If you try to imitate a vocal style like this, you _must_ fail. It is so very distinctive and yet extreme at the same time, that every attempt to copy it can just sound like a poor shot. And that’s why I never tried to imitate him. The beginning of “Deserts To Bind And Defeat” was meant to feature my voice in a tone as deep as possible. And that’s what I tried, no more, no less. If anyone thinks it sounds like Steele, that is of course a huge compliment to me, but I don’t think it does …
Q7: TYPE O NEGATIVE はかつて緑がかったアートワークをよく使用していましたね。
“The Thule Grimoires” にはあなたの歌唱やゴシックな要素が時に TYPE O NEGATIVE を想起させますが、緑のアートワークは彼らを意識したものですか?
【ALEX】: アートワークは当初グレースケールを予定していたんだけど、曲のデモを作っているうちに、自然の厳しい一面とのつながりを得るべきだと思い、自然でダーティーな緑色を思いたんだ。だから TYPE O NEGATIVE とは全く関係ないんだよ。
ただ、誤解しないでほしいんだけど、俺はあのバンドを心から尊敬しているし、Peter Steele は “俺たち” の音楽世界でら最も非凡で傑出した人物の一人だと思っているんだよ。彼の黙示録的な皮肉は独特で、彼の声も同様に独特だった。完全に他にはないものだったね。あのようなボーカルスタイルを真似しようとすると、必ず失敗する。非常に個性的であると同時に極端だから、真似をしても下手なコピーにしか聞こえないんだよ。
だからこそ、俺は彼の真似をしようとは思わなかったんだ。”Deserts To Bind And Defeat” の冒頭では、俺の声をできるだけ深いトーンで表現することにしたんだよ。それ以上でも以下でもない。もし誰かがこの曲を Peter に似ていると思ってくれたら、それはもちろん俺にとって大きな褒め言葉なんだけど、まあ俺はそうは思えないよ…。
FIVE ALBUMS THAT CHANGED ALEX’S LIFE
DEPESCHE MODE “VIOLATOR”
My first serious and conscious occupation with the composition, arrangement, and production of music in general
NAPALM DEATH “SCUM”
My very first contact with extreme music
MY DYING BRIDE “AS THE FLOWER WITHERS”
One of the first and most intensive influences of my songwriting. This one brought the feeling of slow-motioned unease into The Ruins Of Beverast, and I still think it to be one of the most saturnine Metal albums ever made.
DARKTHRONE “A BLAZE IN THE NORTHERN SKY”
My very first contact with Black Metal
DEAD CAN DANCE “WITHIN THE REALM OF A DYING SUN”
The blueprint of how to let “mere” music become a whole universe. I never heard music like this before, and afterwards.