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NEW DISC REVIEW + INTERVIEW 【KURT ROSENWINKEL : CAIPI】


EXCLUSIVE: INTERVIEW WITH KURT ROSENWINKEL !!

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Ten Years In The Making, Master Of Jazz Guitar, Kurt Rosenwinkel Has Just Released Colorful, Rich, and Contemporary New Record “Caipi”!!

DISC REVIEW “CAIPI”

コンテンポラリージャズギターの唱導者、プロフェッサー Kurt Rosenwinkel が自身を反映し体現したマスターピース “Caipi” をリリースしました!!制作に10年という長い年月を費やしたアルバムには、伝統と革新、卓越したセンスと豊かなエモーションが込められています。

“僕が一番大切にしているのは、やはりジャズであり、自分の音楽だ。でも僕の内側から聴こえてくるものがロック・ソングやソウル・ナンバーであれば、僕はそれに従わなければないけない。創造の源はコントロールできないからね。”(Jazz Life 2000.2)

過去のインタビューで語る通り、Kurt は偉大なジャズマスターでありながら、その領域のみに留まらず自らのインスピレーションに従い、豊潤な音楽の旅を続けています。バークリー入学以前の学生時代にはあの Tony MaCalpine の兄 Chris に師事しプログバンドを結成していたという過去に加えて、hip-hop のカリスマ Q-tip とのコラボレートもその事実を裏付けていますね。さらに、現在はドイツのベルリン音楽大学でギターとアンサンブルのクラスを受け持っているのですから、彼のキャパシティー、間口の広さには驚くばかりです。
Gary Burton, Mark Turner, Chris Potter, Joshua Redman, Aaron Parks など多士済済のジャズジャイアンツと共演を果たして来た Kurt ですが、”Caipi” では基本的に全ての楽器を1人でこなしています。ギターは勿論、ベース、ドラムス、そしてボーカルまでを自らで司り、多重録音を行った作品は、インタビューでも語ってくれた通り Q-tip と二人三脚で作り上げた “Heartcore” の正当な続編であり、深厚かつパーソナルな作品として絶類な存在感を放っているのです。
タイトルトラック “Caipi” が象徴するように、アルバムは確かにブラジル、正確にはミナスジェライスの風景や Milton Nasciment の面影を感じさせます。インタビューにもある通り、Milton の音楽は “Caipi” の重要なインスピレーションとして作品を紐解く鍵となっていることは明らかでしょう。
しかし同時に、ブラジル特有のコード感やリズムのエッセンスは作品を語る上での一つのトピックにしかすぎません。色彩も鮮やかなアートワークが物語るように、ここには拡散する Kurt のジャズを体現したカラフルな音世界、サウンドスケープが鮮やかに広がっているのです。
実際、今回 Kurt がブラジル音楽にフォーカスしたのは、”アルゼンチン音響派” に次ぐ新たなムーブメント”ミナス新世代”の奔放で多元的、モダンでカラフルなエナジーに惹かれたからではないかと思わせるフシもありますね。Antonio Loureiro, Pedro Martins というバンデイラの起用こそ、Kurt の”ミナス新世代”に対する明確なシンパシーの表出であり、表敬に違いありません。
モダンと言えば、前作 “Star of Jupiter” には Aaron Parks をはじめ、コンテンポラリージャズスターが集結。オープナー、”Gamma Band” の先進性、ジャズ、プログ、現代音楽をいとも容易く超越したカレイドスコープ的サウンドは、拡散する新たなジャズの象徴としてシーンに衝撃を与えましたが、”Caipi” では全ての設計図を自ら描き、構築することで独創的な内面を余すことなく表現していると言えるのかもしれませんね。
確実にアルバムの根幹を成すのはジャズとブラジル音楽です。しかしロック、ポップ、プログロック、ブルース、ソウル、ハウス、テクノ、エレクトロニカなど複眼的で多彩な影響をフレキシブルに打ち出すことで、Kurt はその唯一無二の才能、そしてジャンルの可能性を閉鎖的でバックカタログを重視しがちなジャズワールドに見せつけたといえるでしょう。言い換えればこの試みは、ジャズの側から見たポストロックと言えるかもしれません。そして、ジャズの境界線を押し広げる彼の手法は、インタビューにもあるように “Jazz the New Chapter” のムーブメントとも宿命的に連動するはずです。
とは言え、”Casio Vanguard” からは Pat Metheny を、”Little B” では Alan Holdsworth をイメージするように、脈々と流れる伝統もまた Kurt の中にはしっかりと受け継がれています。”スローハンド” Eric Clapton のゲスト参加には、そんな Kurt にこそギターの未来を託すといった意味合い、想いも少なからず含まれているようにも思えました。
今回弊誌では、Kurt Rosenwinkel にインタビューを行うことが出来ました。4月には来日公演も決定しています。どうぞ!!

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KURT ROSENWINKEL “CAIPI” : 9.8/10

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NEW DISC REVIEW + INTERVIEW 【ANGRA : SECRET GARDEN】


EXCLUSIVE !!! INTERVIEW WITH KIKO LOUREIRO OF ANGRA !!!

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BRASILIAN GUITAR VIRTUOSO, KIKO LOUREIRO TALKS ABOUT ANGRA’S NEW ALBUM SECRET GARDEN, NEW SINGER AND MORE !!

紆余曲折。ブラジルが誇るナショナルトレジャー、 ANGRA 通算8枚目のアルバム SECRET GARDEN はかなりの難産でした。まずオリジナルボーカルでカリスマ的存在だった ANDRE MATOS の後を引き継いで見事にバンドを再生させた EDU FALASCHI が脱退。バンドの歴史の大半在籍した名ドラマー/パーカッションの達人 RICARDO CONFESSORI も脱退。後任としてライブ参加からなし崩し的にあのミスターメロスピ、FABIO LIONE をメンバーに引きずり込み、ギターの RAFAEL, EPICA の SIMONE, DORO PESCH 姉さんといったゲストボーカルの力も借りつつなんとか完成に漕ぎ着け日本先行で発売されました。内容は微塵もそんなゴタゴタを感じさせない充実度です。実際オリコンチャートでも初登場7位を記録!このバンドの肝はやはりメロディー。ボーカル、ギターフレーズ共に前作よりも良いと思いました。勿論彼らならではの技巧、知識を生かしたインテリジェンスも以前より比較的シンプルながら効果的です。日本でも多くのギタリストに崇拝される天才ギタリスト KIKO LOUREIRO が忙しい中、少しですが新作について語ってくれました!!どうぞ。

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【SECRET GARDEN】

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Q1:  “Secret Garden” has just launched only in Japan !! How are you feeling now?

【KIKO】: It is always a great feeling to complete an album. It’s a lot of work to compose and record.  Now  I have a great expectation to hear what the fans will say. We are trying different elements on this album and I’m very curious about  the feedback we will get.

Q1: “SECRET GARDEN” が日本先行リリースされましたね。どんなお気持ちですか?

【KIKO】: アルバムを完成させるのはいつだって最高だよ。作曲やレコーディングに多くを注ぎ込む訳だからね。今はファンからの反応が楽しみで仕方がないよ。このアルバムでは違ったエレメントを試したしフィードバックには本当に興味があるんだ。

Q2: At first, Fabio Lione join the band. Why did Angra choose him? And do you think that is right decision so far?

【KIKO】:  It was a natural choice.  Great singer and great person . Also very experienced to work and tour with.

Q2: FABIO LIONE がバンドに加わりましたね。なぜ彼を選んだのですか?今のところ上手くいっていますか?

【KIKO】: とても自然な決断だったよ。偉大なシンガーで偉大なボーカル。共に働きツアーを行うに充分の経験も積んでいるからね。

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Q3: Speaking of vocal, this album has lots of singers. Simone Simons of Epica, Doro Pesch, and Rafael are singing. Why?

【KIKO】: Rafael had the dream to sing in an Angra album. Why not after so many years? He has a great voice and deserves to fulfill his dream. On Temple of Shadows we had some guests too and we liked   how it come out so this time We wanted to  invite great singers again.

Q3: ボーカルと言えば今回は EPICA の SIMONE SIMONS, DORO PESCH, そして RAFAEL も歌っていますね。

【KIKO】: RAFAEL は ANGRA のアルバムで歌うのが夢だったんだ。なぜこんなに長い年月掛かったのかって?彼は素晴らしい声を手に入れたから夢を叶えるに値するんだよ。”TEMPLE OF SHADOWS” でも何人かゲストに来てもらって気に入ったから今回も偉大なシンガー達を招いたのさ。

Q4: Anyway, “Secret Garden” is one of the best album of Angra. Everything we want is in it. Beautiful melody, progressive aspect, and AWESOME your shredding guitar !! Is this a conceptual album? Which song do you most proud of?

【KIKO】: I always think about the whole processes and the whole work, not in a single song. I really like the final result but  the judgment has to come from the fans. They will tell us if we went to the right direction or not.

Q4: “SECRET GARDEN” は ANGRA の作品でもベストなアルバムの一枚ですね。美しいメロディー、プログの要素、勿論あなたのシュレッドも最高です!!特に気に入っている曲はありますか?

【KIKO】: 僕はいつも曲単位ではなくプロセス全体、作品全体で考えるようにしているんだ。本当に仕上がりには満足しているけど判断はファンによって下されるべきだからね。彼らが正しい方向に進んでいるのかそうでないのか教えてくれるだろう。

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Q5: Do you think Jens Bogren is one of the reason that “Secret Garden” become really masterpiece?

【KIKO】: Everyone has a role in producing the album. Composers,  musicians , management, Roy Z and Jens. Definitely Jens was very important for the quality of the songs and album.

Q5: JENS BOGREN の関与は吉と出たようですね。

【KIKO】: このアルバムの製作陣は全員役割を果たしたね。コンポーザー、ミュージシャン、マネージメント、ROY Z に JENS。確実に JENS の存在は曲、アルバムのクオリティーにとって非常に重要だったよ。

【MESSAGE FOR JAPAN】

Thanks a lot !! Also we are looking forward to Japan tour 2015 !! Message for Japan, Please !!

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We all love to go to Japan.  I’m counting the days to go! Looking forward to meet Japanese fans, play for this beautiful crowd, walk on the streets eat the great food, enjoy the country and learn more from such an incredible people Thanks a lot!! Kiko

ANGRA は日本に行くのが大好きなんだ。指折り数えて待っているよ!日本のファンに会って、美しい観衆のためにプレイし、日本をエンジョイしてみんなから色々学ぶのを楽しみにしているよ。どうもありがとう!!

KIKO LOUREIRO

<ANGRAジャパン・ツアー2015>

2015年5月18日(月) 大阪 BIGCAT 2015年5月19日(火) 名古屋 クラブクアトロ 2015年5月20日(水) 東京 Shibuya TSUTAYA O-EAST 2015年5月21日(木) 東京 Shibuya TSUTAYA O-EAST [問]クリエイティブマン http://www.creativeman.co.jp/artist/2015/05angra/

ANGRA FACEBOOK PAGE

DISKUNION: SECRET GARDEN

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