EXCLUSIVE: INTERVIEW WITH CRESCENT LAMENT !!
“Recently, There Are More And More Taiwanese Artists Presenting Notable Creations That Attract Foreigners To Take Notice Of Taiwan. As Long As We Can Keep Showing The Uniqueness Of Taiwan’s Culture And The Good Nature Of Taiwanese People, We Shall Get Positive Support From The World.”
DISC REVIEW “花殤 & 噤夢”
「私たち台湾人にも故郷を語り継ぐ義務がある。二.二八事件や白色テロでは、数え切れないほどの勇敢な台湾人、その多くは若いエリートが、残忍な独裁政権と戦うために命を犠牲にした。しかし、彼らの生涯を記した記録は、白色テロ時代の厳しい検閲のため、ほとんど残っていないんだ。
あと10年もしないうちに、二.二八事件の虐殺と拷問から生き延びた台湾の長老たちは、おそらくもう存在しなくなる。私たちの祖父母は、どのような不幸を目の当たりにしてきたのだろうか。彼らはどんな悲劇を記憶に封印してきたのだろうか。なぜ彼らは、第二次世界大戦中の日々を、第二次世界大戦後よりもまだ良かったと言うのだろうか。掘り下げれば掘り下げるほど、私たちは悲しい気持ちになる。
阿香と明風の物語は、私たちの祖父母の世代に属するもの。かつて台湾を窒息させた権威主義的な前政権によって、彼らは何十年も黙殺されてきた。今、私たちはそれを声高に語る義務があるのだよ」
東洋きっての悲劇の語り部。CRESCENT LAMENT の来日が決定しました。台湾という政治や国の争いに翻弄され続ける場所で、彼らは二胡と台湾語、そしてノスタルジックなアジアのメロディを用いて、メタルで抑圧や搾取に抗い続けています。その旋律は物語で、その物語は旋律。切っても切れない迫真の “オーディオ・ムービー” に、私たちは今こそ目と耳を傾ける時なのかもしれません。
時は昭和初期。阿香と明風の悲劇の物語は、台湾の日本統治時代に幕を開けます。日本人の松子と台湾人ビジネスマン清田が恋に落ち、産まれたのが阿香でした。しかし、当然のように松子と清田は共に両親からの猛反対を受けて別離。阿香は父清田のもとで育てられますが、心の傷を負った清田は自死を選び、阿香は置屋に売られてしまいます。
昭和15年。芸者として働き始めた阿香ですが、その心には将来への不安や仕事への葛藤が渦巻いていました。そんな折、一つの希望が湧き上がります。実業家、明風との出会いです。混沌とした時代に、若い2人は通じ合い、互いを運命の人だと信じます。
帰ってきたら結婚しよう。そんな言葉を残して明風は仕事で1年間、日本へと渡ることになります。しかしみるみるうちに戦況は悪化。何年も連絡のないままに、阿香は女将によって別の人と結婚を決められてしまうのです。
結婚式の当日。突然、明風があらわれます。そして、阿香に終戦まで出国が不可能だったことを涙ながらに告げるのです。すべては遅すぎたのでしょうか。来世での幸せを誓い合って2人は別の道を歩むことになってしまいます。
終戦を期に、日本による台湾統治は終わり、代わりに中国国民党がやってきます。「よく吠える犬が去って豚が来た」 などと言われるように、腐敗し抑圧的な中国国民党の支配は日本以上に台湾の人たちから嫌われるようになります。強姦、略奪、殺人など国民党が起こした事件は日本統治時代の30倍とも言われました。
そうした時代の変化は、裕福な家庭に嫁いだ阿香にとっても無縁ではありませんでした。軍人に強盗に入られ、夫を警官に殴り殺される。妾であった阿香は結局、もとの無一文、宿無し生活に逆戻りしてしまいました。
そんな窮状を再び救ったのが明風でした。新聞で事件の詳細を知り、すぐに阿香のもとへと駆けつけて、彼女を自分の商店へと連れ帰ります。ついに再会を果たした運命の2人。やっと幸せで平穏な時が流れるかに思ましたが、物価の大幅な上昇、搾取、そしてコレラの蔓延で台湾人の怒りが爆発。抗議行動を開始した彼らに浴びせられる機銃掃射。鬱憤は爆発し、二.二八の騒乱が巻き起こります。遂に結婚した若き2人でしたが、明風は台湾人としての誇りを胸に、阿香を残して抗議活動へとその身を投じます。帰らぬ愛しき人。移り変わるは季節だけ。しかし、阿香はいつまでも、いつまでも、明風の帰りを待ち続けるのです。中国国民党は92年までの白色テロで14万人もの知識人を惨殺したと言われています。
今回弊誌では、CRESCENT LAMENT にインタビューを行うことができました。「物理的な国防強化に加え、台湾の色彩豊かな文化を世界に輸出することは、我々普通の台湾人ができる簡単で効果的な方法だ。最近、台湾のアーティストが注目すべき作品を発表し、外国人が台湾に注目することが多くなっている。台湾の文化のユニークさと、台湾の人柄の良さをアピールし続ければ、世界から積極的に支持されるはずだからね」 どうぞ!!
CRESCENT LAMENT “噤夢” : 10/10
INTERVIEW WITH CRESCENT LAMENT
Q1: First of all, A Japan tour with Illusion Force & Concerto Moon has been announced! How do you feel now? Are there any places you want to go?
【CRESCENT LAMENT】: 日本の皆様、こんにちは!私たちは台湾のメタルバンドです。Crescent Lamentと申します。
First of all, we’d like to show our immense gratitude to all the Japanese fans for supporting our music! We constantly receive warm messages from you guys. It means a lot to us. Thank you very much!
We are also very grateful to ILLUSION FORCE and Concerto Moon for organizing and sharing the stage with us! It is our great honor to tour Japan with such fantastic bands. We are SO EXCITED!
As you may know, Japan is always the top 1 country that we Taiwanese would like to visit. So yes, there are certainly a lot of places we want to go! Although not decided yet, we look forward to adding a private trip after the shows to explore more about your lovely country. Can’t wait to see you all!
Q1: まずは、ILLUSION FORCE, CONCERTO MOON との日本ツアーが決まりました!今はどんなお気持ちですか?
【CRESCENT LAMENT】: 日本の皆様、こんにちは!私たちは台湾のメタルバンドです。CRESCENT LAMENT と申します。
まず最初に、私たちの音楽を支えてくれている日本のファンの皆さんに、心から感謝の気持ちを伝えたいと思う!私たちは常に皆さんから温かいメッセージを受け取っているよ。それは私たちにとって大きな意味を持っているんだ。本当にありがとう!
また、ILLUSION FORCE と CONCERTO MOON がオーガナイズしてくれ、ステージを共にしてくれたことにとても感謝しているんだ!彼らのような素晴らしいバンドと一緒に日本ツアーを行えることを大変光栄に思っているよ。私たちはとてもエキサイトしているよ!
ご存知のように、日本は私たち台湾人が行ってみたい国の常にトップ1なんだ。だから、行きたいところはたくさんある!まだ決まってはいないけど、ショーの後にプライベートな旅行を追加して、君たちの素敵な国についてもっと知りたい思っているよ。皆さんにお会いできるのが楽しみだね!
Q2: You are presenting a story about Taiwan’s history in your music, and naturally, Japan and Japanese people from the past appear in it. Frankly speaking, what is your impression of Japan?
【CRESCENT LAMENT】: The answer is positive.
People currently living in Taiwan can roughly be divided into two major groups: from a family that already settled in Taiwan before 1945, or from a family that fled to Taiwan in 1948~1949. We belong to the former group. And luckily enough, we can hear our grandparents telling their stories.
They were born in 大正時代, received the Japanese education, and lived in a civilized, well-ordered society in their youth. During the post-WWII era, however, they witnessed the collapse of Taiwan’s society, the massacre following the 228 Incident (1947), and the horrifying purge throughout the White Terror (1949~1992).
To our grandparents, such a dramatic deterioration in their life certainly reminded them of the good old days in their youth and triggered their good impression toward Japan.
The positive emotion was passed on to the younger generation, and got enhanced repeatedly during every episodes when Taiwan received enthusiastic help from Japan. The donation of COVID-19 vaccine, the support of Taiwan’s agricultural products, not to mention that every time a major earthquake struck Taiwan, the Japanese rescue team would come to help. We remember them all and would like to thank you from the bottom of our hearts.
In the past few years, the slogan “日台友好” frequently appeared on social media. Yes, we agree with it, and will keep cherishing our friendship!
Q2: CRESCENT LAMENT は作品の中で台湾の歴史を扱っていて、当然、過去の日本や日本人も登場します。率直に、日本に対してはどういった感情を持っているのでしょう?
【CRESCENT LAMENT】: ポジティブな感情だよ。現在台湾に住んでいる人は、1945年以前にすでに台湾に定住していた家族の出身か、1948~1949年に台湾に逃れてきた家族の出身かに大別されるでしょう。私たちは前者のグループに属しているよ。そして幸運なことに、だからこそ祖父母の日本の話を聞くことができる。
祖父母は大正時代に生まれ、日本の教育を受け、若い頃は文明的で整った社会で暮らしていたんだ。しかし、戦後、彼らは台湾社会の崩壊、中国国民党による二二八事件(1947年)の虐殺、白色テロ(1949年~1992年)の恐ろしい粛清を目の当たりにしてきた。
祖父母にとって、こうした生活の激変は、若い頃の古き良き時代を思い出させ、日本に対する好感を引き起こすきっかけとなったんだ。そして、この好感は若い世代にも受け継がれ、台湾が日本から熱烈な援助を受けるたびに、繰り返し強化されてきた。COVID-19 ワクチンの寄贈、台湾の農産物への支援、そして台湾で大地震が起こるたびに日本の救助隊が駆けつけてくれたこと。私たちはそのすべてを思い出し、心から感謝したいと思うんだよ。
ここ数年、”日台友好” というスローガンがSNSで頻繁に登場するようになってきたね。そう、私たちはそれに賛同し、これからも友情を大切にしていくんだよ!
Q3: Still, the story about A-hiong and Bîng-hong is very sad. After all, they are swept away by the state and the powers that be, and they despair over and over again. Why is it that you guys are focusing on Taiwan in this period?
【CRESCENT LAMENT】: Years ago, there was a famous movie called “永遠の0”, right? The film describes a young man ― 佐伯健太郎 ― investigating the life story of his biological grandfather ― 宮部久蔵, a talented fighter pilot who died in WWII and was barely remembered by his descendants. Near the end of the movie , there was a scene that touched our hearts deeply: after 大石賢一郎 ― the step-grandfather of 健太郎 ― revealed the heartbreaking truth that has been sealed in his memory for decades, the wise old man stated: “生き残った者がしなければいけないことはその死を無駄にしないことだ。物語を続けることだ……あの時代、一人一人にそんな物語があった。みんなそれぞれ胸に秘めて、何事もなかったように生きているんだ……” Then he said with relief: “あと十年もすれば、私たちの世代はほとんどいなくなる。この話をお前たちに伝えられて、よかった。”
Yes, we Taiwanese also have the obligation to pass down the stories of our homeland. During the 228 Incident and the White Terror, innumerable brave Taiwanese, most of them were young elites, sacrificed their lives to fight against the brutal dictatorship. The written records of their life, however, are scarce due to the strict censorship during the White Terror.
In less than 10 years, those elder Taiwanese who had survived from the horrifying massacre and torture during the 228 Incident will probably no longer exist. What kinds of misery have our grandparents witnessed? What tragedies have they sealed in their memories? Why do they say their days during WWII were even better than the post-WWII era? The deeper we dig, the sadder we feel.
The story of A-hiong and Bîng-hong belongs to our grandparents’ generation. They have been muted for decades by the previous authoritarian regime that once suffocated Taiwan. Now, it is our obligation to speak it loud.
Q3: それにしても、阿香と明風をめぐる物語は本当に切ないですね…国や権力に運命を弄ばれ、何度も絶望を味わいます。なぜ、戦前から戦後にかけての台湾を舞台にしたんですか?
【CRESCENT LAMENT】: 昔、”永遠の0″ という有名な映画があったよね。佐伯健太郎という青年が、第二次世界大戦で亡くなった優秀な戦闘機パイロットでありながら、子孫の記憶にほとんど残っていない宮部久蔵という実の祖父の生涯を調査する映画だ。健太郎の義理の祖父である大石賢一郎が、何十年も記憶の中に封印されてきた悲痛な事実を明かした後、賢者はこう言った。 “生き残った者がしなければいけないことはその死を無駄にしないことだ。物語を続けることだ……あの時代、一人一人にそんな物語があった。みんなそれぞれ胸に秘めて、何事もなかったように生きているんだ……あと十年もすれば、私たちの世代はほとんどいなくなる。この話をお前たちに伝えられて、よかった”
そうなんだよ。私たち台湾人にも故郷を語り継ぐ義務がある。二二八事件や白色テロでは、数え切れないほどの勇敢な台湾人、その多くは若いエリートが、残忍な独裁政権と戦うために命を犠牲にした。しかし、彼らの生涯を記した記録は、白色テロ時代の厳しい検閲のため、ほとんど残っていないんだ。
あと10年もしないうちに、二二八事件の虐殺と拷問から生き延びた台湾の長老たちは、おそらくもう存在しなくなる。私たちの祖父母は、どのような不幸を目の当たりにしてきたのだろうか。彼らはどんな悲劇を記憶に封印してきたのだろうか。なぜ彼らは、第二次世界大戦中の日々を、第二次世界大戦後よりもまだ良かったと言うのだろうか。掘り下げれば掘り下げるほど、私たちは悲しい気持ちになる。
阿香と明風の物語は、私たちの祖父母の世代に属するもの。かつて台湾を窒息させた権威主義的な前政権によって、彼らは何十年も黙殺されてきた。今、私たちはそれを声高に語る義務があるのだよ。
Q4: We live in a dark world of pandemics, wars, and a divide. Taiwan in particular has some difficult political, diplomatic issues, how are you dealing with those political and social issues?
【CRESCENT LAMENT】: Taiwan indeed faces serious threats from China, not only politically and diplomatically, but also militarily. The tragedies happening in Ukraine everyday remind us that our freedom is still very vulnerable. We will keep hoping for the best and preparing for the worst. And if the war happens ― a disappointing scenario that no one wants to see, the strategy taken by the Ukrainians to defeat their invaders is a good example to us. Taiwan still has many military advantages in asymmetric warfare against China.
In addition to the physical strengthening of our national defense, exporting Taiwan’s colorful culture to the world is a simple and effective way that we ordinary Taiwanese can do. Recently, there are more and more Taiwanese artists presenting notable creations that attract foreigners to take notice of Taiwan. As long as we can keep showing the uniqueness of Taiwan’s culture and the good nature of Taiwanese people, we shall get positive support from the world.
Q4: 戦争、パンデミック、分断に気候変動。暗い世界を生きる私たちの中でも、特に台湾は難しい政治的、外交的な問題を抱えています。
【CRESCENT LAMENT】: 台湾は、政治的、外交的にだけでなく、軍事的にも、中国の深刻な脅威に直面している。ウクライナで日々起きている悲劇は、私たちの自由が非常に脆弱であることを思い起こさせるんだ。私たちは最善を望み、最悪の事態に備え続けるだろう。そして、もし戦争が起こったら…誰も見たくない残念なシナリオだが、ウクライナ人が侵略者を倒すためにとった戦略は、私たちにとって良い手本となるだろうね。台湾は、中国との非対称戦争において、まだ多くの軍事的優位性を保っている。
物理的な国防強化に加え、台湾の色彩豊かな文化を世界に輸出することは、我々普通の台湾人ができる簡単で効果的な方法だ。最近、台湾のアーティストが注目すべき作品を発表し、外国人が台湾に注目することが多くなっている。台湾の文化のユニークさと、台湾の人柄の良さをアピールし続ければ、世界から積極的に支持されるはずだからね。
Q5: Chthonic is one of the most famous Taiwanese metal bands in the world. And Jesse Liu does a great job on your albums as well. They are really a political band, right? What do you think about them and To change society with metal?
【CRESCENT LAMENT】: Speaking of Taiwanese metal music, Chthonic is undoubtedly the most iconic band with an international reputation. It is truly our honor that Jesse Liu accepted our invitation to become the producer of the album “Land of Lost Voices / 噤夢”. He gave us lots of brilliant ideas throughout the course of the album making. Eventually, we together accomplished a satisfying work that exceeded our expectations.
Chthonic certainly delivers a Taiwan-centered message in their songs. Freddy Lim himself, additionally, is a successful congressman who won the election twice in his political career. Their extraordinary achievement is a perfect model to motivate young Taiwanese to face and overcome the challenges in life.
Freddy also dedicates himself to preserving and popularizing our mother language ― Taiwanese; in fact, he is exactly the person who advised us to sing in Taiwanese. During the White Terror, speaking in Taiwanese was once banned by the authoritarian regime for quite a long time. As a result, many young people have lost their ability to speak Taiwanese. In the past few years, fortunately, the number of bands that sing in Taiwanese are increasing. Such a movement, although unable to change the entire society, does attract some young audiences to regain their interests in our mother language.
Q5: CHTHONIC はおそらく、最も有名な台湾のメタル・バンドですが、非常に政治色の濃いバンドでもありますね?
【CRESCENT LAMENT】: 台湾のメタルといえば、CHTHONIC は間違いなく国際的な評価を得ている最も象徴的なバンドだろう。Jesse Liu がアルバム “Land of Lost Voices / 噤夢” のプロデューサーとして私たちの招きを受け入れてくれたことは、本当に光栄だった。彼はアルバム制作の過程で、私たちにたくさんの素晴らしいアイデアを与えてくれたんだ。そして、最終的には、私たちの期待を上回る満足のいく作品を一緒に作り上げることができた。
CHTHONIC の曲には、台湾を中心としたメッセージが込められている。また、Freddy Lim 自身、政治家として2度の当選を果たした成功者だ。彼らの偉業は、台湾の若者に人生の困難に立ち向かい、それを克服するモチベーションを与える完璧なモデルだよ。
Freddy はまた、私たちの母国語である台湾語の保存と普及に尽力しているんだ。実際、彼はまさに私たちに台湾語で歌うことを勧めてくれた人物だから。白色テロの時代、権威主義的な政権によって、台湾語で話すことがかなり長い間禁止されたことがある。その結果、多くの若者が台湾語を話せなくなった。ここ数年、幸いなことに、台湾語で歌うバンドが増えつつある。こうした動きで、社会全体を変えることはできないかもしれないけど、一部の若い聴衆が母国語への関心を取り戻すきっかけにはなっているんだよ。
Q6: Like Chthonic, erhu plays a very important role in your music. Does this instrument carry some kind of pride or soul of the Taiwanese people?
【CRESCENT LAMENT】: Erhu is one of the most representative musical instruments in our culture. We often associate its unique sound with various traditional activities, such as the Lunar New Year, religious rituals, funerals, and weddings. In Taiwan’s symbolic performing arts like Taiwanese opera (kua-á-hì) and glove puppetry (pòo-tē-hì), erhu also plays an irreplaceable role.
So yes, this is quite a special instrument that can captivate the audiences with its melancholic yet sedative flavor. And we believe the erhu’s soulful melody in our songs is certainly an irresistible allure for folk music lovers.
Q6: CHTHONIC もそうですが、あなたたちにとっても二胡は重要な楽器ですよね?台湾語と同じく、台湾の人たちの誇りと魂を感じますね。
【CRESCENT LAMENT】: 二胡は、私たちの文化の中で最も代表的な楽器の一つ。その独特な音色から、旧正月や宗教儀式、葬儀、結婚式など、さまざまな伝統行事を連想させるんだ。また、台湾の象徴的な芸能である台湾オペラ(kua-á-hì)や手袋人形劇(pòo-tē-hì)でも、二胡はかけがえのない役割を担っているよ。
そう、この楽器は、メランコリックでありながら鎮静的な味わいで聴衆を魅了することができる特別な楽器なんだ。そして私たちは、二胡の魂のこもった旋律が、フォーク・ミュージック愛好家にとって抗いがたい魅力となることを確信しているんだよ。
Q7: I love your beautiful and sad music. It is sometimes nostalgic and incorporates a lot of the air of traditional music in Taiwan and Japan, doesn’t it? Do you listen to and learn music from that era as well?
【CRESCENT LAMENT】: The story of A-hiong and Bîng-hong, recounted in our albums “Elegy for the Blossoms / 花殤” and “Land of Lost Voices / 噤夢”, happened in the mid-twentieth century. It was a special era that Japanese and Taiwanese cultures coexisted and flourished side by side on this island. We deliberately incorporate the traditional instruments from both sides to recreate the glamour of the old-time Taiwan, hoping to remind the audience of the sentimental memories that our grandparents experienced.
To achieve the goal, it did take us extra efforts to get familiar with various folk instruments. We spent lots of time listening to the traditional music of Japan and Taiwan, then worked hard to search for its best balance in metal music. In addition to Komet Chou ― the main composer of Crescent Lament, Jedi Yeh ― the erhu player ― was the other key person who made a tremendous contribution to the arrangement of traditional instruments.
This is the way we present the nostalgic atmosphere in our recent two albums.
Q7: 物悲しくも美しいあなたたちの音楽からは、時にノスタルジックな台湾や日本の伝統風景を感じます。
【CRESCENT LAMENT】: アルバム “Elegy for the Blossoms / 花殤”, “Land of Lost Voice / 噤夢” で語られる2人の物語は、20世紀半ばの出来事。この島で日本と台湾の文化が共存し、繁栄していた特別な時代のね。私たちの祖父母が体験した感傷的な思い出を、観客に思い出してもらいたいと思い、双方の伝統的な楽器を意図的に取り入れて、昔の台湾の華やかさを再現しているんだ。
この目的を達成するため、私たちは様々な民族楽器に慣れる特別な努力をしたんだ。日本や台湾の伝統的な音楽をたくさん聴いて、メタル音楽の中でベストなバランスを探すのに一生懸命取り組んだ。CRESCENT LAMENT のメインコンポーザーである Komet Chou に加え、二胡奏者の Jedi Yeh も伝統楽器のアレンジに多大な貢献をしたキーパーソンだよ。このように、最近の2枚のアルバムでは、ノスタルジックな雰囲気を意図的に表現しているんだ。
Q8: I think you guys are a band that should be more globally recognized, who are some bands or musicians you would like to perform with in the future?
【CRESCENT LAMENT】: It is indeed a question that hard to answer!
There are just too many great bands that we’d like to perform with in the future. Besides, the upcoming tour with ILLUSION FORCE and Concerto Moon is already a very exciting event in itself!
If a wish list must be made, Nightwish will be at the top of it. They are one of the greatest bands in the world that inspire countless musicians and fans. 和楽器バンド is another magnificent group that enchants us a lot. Their songs, renowned for beautiful Japanese melodies and fluent, passionate rhythms, are undoubtedly exceptional and mind-blowing. Other artists such as Epica, Evanescence, Leaves’ Eyes, Chthonic and 椎名林檎 are musicians that we admire and love very much.
The list is just too long to be completed. But one thing will never change: no matter which musician we are playing with, we will enjoy the show and have great fun for sure!
Q8: 個人的に、あなたたちはもっと世界的な評価を受けてしかるべきバンドだと思っています。いつか大きな舞台で共演してみたいアーティストは誰ですか?
【CRESCENT LAMENT】: 難しい質問だね (笑)。今後、共演したい素晴らしいバンドがあまりにも多すぎるからね。それに、ILLUSION FORCE と CONCERTO MOON との今度のツアーは、私たちにとってそれ自体がすでにとてもエキサイティングなイベントなんだ!
それでも、もし、ウィッシュリストを作らなければならないとしたら、NIGHTWISH がそのトップになるだろうね。彼らは数え切れないほどのミュージシャンやファンにインスピレーションを与えてくれる、世界で最も偉大なバンドのひとつ。和楽器バンドもまた、私たちを大いに魅了する素晴らしいグループだよ。美しい日本語のメロディーと流暢で情熱的なリズムで有名な彼らの曲は、間違いなく驚異的で、心を揺さぶるもの。
その他、EPICA, EVANESCENCE, LEAVES’ EYES, CHTHONIC、椎名林檎など、私たちが尊敬し、愛してやまないミュージシャンのリストはあまりにも長く、完成させることは不可能だよ。しかし、どのミュージシャンと一緒に演奏しても、私たちは間違いなくショーを楽しみ、最高に楽しい時間を過ごすことができるだろうね!
FIVE ALBUMS THAT CHANGED CRESCENT LAMENT’S LIFE!!
“Invisible Circles” (After Forever), “Imaginaerum” (Nightwish), “Takasago Army” (Chthonic), “The Diarist” (Dark Lunacy), and “Elodia” (Lacrimosa) are five concept albums that influence us profoundly. We love the emotional impact that a concept album can deliver: by telling a story via several songs, the audience can imagine different scenes, then build a tighter emotional connection to the characters of the album. To us, listening to a good concept album is just like watching a great movie. We are deeply impressed by the five “audio movies” listed above.
And that’s why all three albums of Crescent Lament are concept albums.
In additional to metal artists, by the way, the legendary Japanese composer ― 久石讓 ― is also a key person who changed our viewpoint on music composition. He successfully blended the spiritual, sorrowful essence of the eastern instruments with the magnificent power of the western arrangement to create the epic work of “もののけ姫”. No doubt our music is inspired by his masterpieces as well.
“Invisible Circles”(After Forever), “Imaginaerum”(Nightwish), “Takasago Army”(Chthonic), “The Diarist”(Dark Lunacy), “Elodia”(Lacrimosa)は我々に深い影響を与えた5つのコンセプトアルバム。私たちは、コンセプトアルバムがもたらす感情的なインパクトが大好きなんだ。曲で物語を語ることで、観客はさまざまなシーンを想像し、アルバムの登場人物とより密接な感情的つながりを築くことができる。私たちにとって、優れたコンセプト・アルバムを聴くことは、優れた映画を見ることと同じなんだ。そうした “オーディオ・ムービー” に深い感銘を受けてきたよ。そして、CRESCENT LAMENT の3枚のアルバムがすべてコンセプト・アルバムである理由もそこにあるんだ。
メタル・アーティストだけでなく、日本の伝説的な作曲家である久石譲も、私たちの作曲観を変えたキーパーソンだ。彼は、東洋の楽器が持つスピリチュアルで哀しいエッセンスと、西洋のアレンジが持つ壮大なパワーを見事に融合させ、”もののけ姫” という大作を作り上げた。私たちの音楽も、彼の名作からインスピレーションを受けていることは間違いないだろうね。
MESSAGE FOR JAPAN
2023 is the 16th anniversary of Crescent Lament, and is our 1st time to tour Japan. In the past few years, we repeatedly received positive recognition and hearty feedback from Japanese audiences. Your enthusiastic support is always a huge encouragement to us. We again would like to thank you from the bottom of our hearts!
This year, we finally have the chance to meet you guys face to face. It is truly a tremendous honor to us! We really look forward to seeing you soon!
日本のメタルファンにお会いできるのを楽しみにしております !
We wish you all the best!
2023年は CRESCENT LAMENT の16周年で、私たちにとって初めての日本ツアーとなるんだ。ここ数年、私たちは日本の観客から繰り返し好意的な評価と心からのフィードバックを受けとってきた。皆の熱い支援は、私たちにとって大きな励みとなっているんだ。心からありがとう!
今年、ようやくみんなと直接会うことができる。本当に光栄なことだよ!楽しみにしているね!
日本のメタルファンにお会いできるのを楽しみにしております!
CRESCENT LAMENT
🆕新・来日情報🆕
台湾のNightwishこと、CRESCENT LAMENTが11月に来日🇹🇼🇯🇵https://t.co/ARQcBxPEOe
『Taiwan / Japan Tour
幻夜月 LUNAR ILLUSIONIST 2023』ILLUSION FORCEとの共同主催で台湾×日本を巡ります🇹🇼🇯🇵
日本公演のスペシャルゲストは🇯🇵
CONCERTO MOON🌕🙇♂️チケットは6月頭発売予定🎫 https://t.co/ed9mBKJYdg pic.twitter.com/2E7CtktzP9
— ILLUSION FORCE (@ILLUSIONFORCE) April 10, 2023