EXCLUSIVE: INTERVIEW WITH INVASION !!
“When You Come To a Live Show It Is Our Duty Make You Forget Everything Else And To Have The Best Time In Your Life Whether You Are Crowd Surfing In Just You Underwear Or Standing In The Corner Listening.”
DISC REVIEW “INVASION 2”
「僕にとってハードロックとは、世界の暗黒面からの脱却と解放を意味するものだ。団結してひとつになれる。僕にとってはスピリチュアルなものなんだ。ライブに来たら、下着一枚でクラウド・サーフィンをしていようが、隅に立って聴いていようが、他のことはすべて忘れて人生で最高の時間を過ごしてもらうのが僕らの義務なんだ」
努力、友情、勝利、そして愛。少年ジャンプを地で行くようなメロディック・ハードが忘れ去られて長い年月が経ちました。予想通り、見事に MANESKIN を抱き込むことに大失敗した日本のメタル寄りハードロック陣営。せっかくのチャンスを棒に振って、無垢なる若者たちにメロハーの伝導という名の刷り込みもしくは洗脳を果たすことができなくなったその罪は重く万死に値します。何より、これまで、ロキノンに至宝を渡して世界が良くなったことなど一度もないのですから。
とはいえ、下を向く必要はありません。明けない夜はなく、やまない雨もありません。そう、音楽シーンは胎動するサークル。つらい現実をすべて忘れ、解放され、下着いっちょでアホになり、みんなでひとつになれる。努力、友情、勝利、そして愛が求められる時代に、メロハーの救世主が降臨するのはある意味必然でした。TNT で幕を開けたノルウェーのポップで少し歪なセンスを胸いっぱいに吸い込んだ INVASION は、その名の通りこの暗い世界を情熱と活力、そして至高のメロディで侵略するのです。
「僕は自分の心と魂から来る音楽を作っている。メロハーを作ることは決して選択ではなかった。作曲するときに自然に出てくるものなんだ。それが僕なんだからしかたがないよ。 自分のために、本当にやりたい音楽を作ることが大切だと思う。いわば、ジャンルに自分を選ばせるんだ」
重要なのは、彼らが情熱と魂で音楽を作っていることでしょう。Tony Harnell, Joey Tempest, Goran Edman といった北欧の声を見事に受け継いだ (Tonyはアメリカ人だが?!) Jørgen Bergersen は空っぽの頭で “セクシーな気分だ!” と叫び、この “欲望のジャングル” で “燃え盛る猿” になったと陳腐な告白をし、わざわざ “まだセクシーな気分だ!” と念を押した後、エッジーで華やかなギターソロが意味もなく宙を舞っていきます。すべてが小手先で、頭で、テクニックで、正しさで加工されるようになった音楽世界で、しかし彼らのこの無秩序はあまりにも魅力的。
「カミソリのように鋭いメタルからノスタルジックなシンセウェイヴまで、両極端の音楽を聴く。気分次第かな。それらのジャンルを融合させた人を見つけるととても面白い。INVASION の音楽にシンセの世界全体を取り入れるのが好きなのも、同じ傾向かもしれない。新鮮だし、サウンド的にできることの可能性が広がるからね」
とはいえ、彼らはもしかすると演じているだけなのかもしれません。80年代のクラシックなハードロックとコンテンポラリーなサウンドを巧みに組み合わせ、時にはAORに、時にはヘヴィ・メタルに、ハーモニーとシンセの海に溺れさせる彼らの音楽は、実は非常に巧みに考慮、設計されていて、あの THE NIGHT FLIGHT ORCHESTRA の登場と同じくらいの衝撃と期待感をもたらしてくれます。
たしかにこれはノスタルジアで、蛇足で、老人のエゴなのかもしれません。それでも、この美しいジャンルと、そこにあるあけすけに愛や情熱を叫ぶ少年ジャンプのファンタジーがもう少し抱擁されれば世界はほんの少しだけキラキラと変わるのでは…そう思わざるを得ないほど INVASION の音楽は輝いているのです。
今回弊誌では、INVASION にインタビューを行うことができました。「日本はスバラシイです!実はDuolingoで日本語を学ぼうとしていた時期があったんだ。本当に難しいから、一旦中断したんだけどね。”ワンパンマン” も全シーズン日本語で見ているよ。RPGシリーズのファイナルファンタジーも忘れてはいけない。僕のお気に入りはFF7とFFXだ。もっとたくさんしゃべって100%のオタクになりたいけど、このへんで」どうぞ!!
INVASION “2” : 10/10
INTERVIEW WITH INVASION
Q1: First of all, what kind of music did you listen to and what did you like about it?
【Jørgen】: I listen to different types of music, but I tend to prefer music with guitars, drums & bass in any style. You know – bands! I listen to music that matches my mood or enhances any feelings I have at the moment which makes it wander from the most heartbroken americana/country over to ass kicking heavy metal & hard rock.
Even though heavy metal & hard rock is my all time favorite genres I tend to like music that touches any side of my soul no matter the genre.
【Eiliv】: I listen to music on both ends of the specter, from razor sharp metal music to nostalgic sounding synthwave. Depends on whatever reflects my mood, I guess. The list of different bands/artists I listen to rarely exceeds 10, but they all usually live in the genres of hard rock, heavy metal, extreme metal or synthwave/pop.
It’s also very interesting if I find someone who blends those genres, which might be the same tendency behind why I just love bringing the whole synth world into Invasion’s music. It’s refreshing, and opens up so many possibilities for what you can do sonically.
Q1: まず最初に、どんな音楽を聴いて育ち、その音楽のどんなところが好きでしたか?
【Jørgen】: いろいろなタイプの音楽を聴くけど、どんなスタイルでもギター、ドラム、ベースがある音楽を好む傾向があるね。バンドとかね!その時の気分にマッチした音楽を聴くか、その時の感情を高めてくれるような音楽を聴くから、傷心のアメリカーナやカントリーから、ケツを蹴り上げるようなヘヴィ・メタルやハードロックまで、様々な音楽を聴くんだ。
メタルやハードロックは昔から好きなジャンルだけど、ジャンルに関係なく、自分の魂のあらゆる側面に触れる音楽が好きなんだ。
【Eiliv】: カミソリのように鋭いメタルからノスタルジックなシンセウェイヴまで、両極端の音楽を聴く。気分次第かな。聴くバンドやアーティストの数が10を超えることはほとんどないけれど、ハードロック、ヘヴィ・メタル、エクストリーム・メタル、シンセウェイヴ/ポップスといったジャンルに属することが多いね。
また、それらのジャンルを融合させた人を見つけるととても面白い。INVASION の音楽にシンセの世界全体を取り入れるのが好きなのも、同じ傾向かもしれない。新鮮だし、サウンド的にできることの可能性が広がるからね。
Q2: What made you start playing an instrument or doing vocals? Who were your heroes at the time?
【Jørgen】: My journey into music started early, back in school where I was fortunate to have a teacher who was also a choir leader. Singing was a big part of our class, and it laid the foundation for my love of music. As I grew older, my father introduced me to the timeless sounds of Led Zeppelin, Deep Purple, Uriah Heep, and other rock legends. But it was when I discovered Kiss that everything clicked―I was completely captivated by Paul Stanley and the world of hard rock. That’s when I knew this was the path I wanted to follow.
【Eiliv】: Peter Criss from KISS’ drum solo in “100.000 Years” in Cobo Hall 1976 blew my ears off and made me want (or have) to play the instrument.
Q2: 楽器やボーカルを始めたきっかけは何でしたか?当時のヒーローは?
【Jørgen】: 僕の音楽への旅は、幸運にも合唱団の指導者でもあった先生に恵まれた学校時代から始まったんだ。歌うことは授業の大きな部分を占めていて、それが僕の音楽への愛の基礎を作ったんだ。
大人になるにつれ、父が LED ZEPPELIN, DEEP PURPLE, URIAH HEEP その他の伝説的なロックの不朽のサウンドを紹介してくれた。ポール・スタンレーとハードロックの世界に完全に魅了されたのだ。でも、KISS を発見して全てが変わったね。ポール・スタンレーとハードロックの世界に完全に魅了されたんだ。そうして僕は、歩むべき道を見つけたんだ。
【Eiliv】: 1976年のコボ・ホールでの “100.000 Years”。KISSのピーター・クリスのドラム・ソロは、僕の耳を吹き飛ばし、楽器を演奏したいと、もっと言えば演奏しなければならなくさせたんだ。
Q3: I see that you have people from Jorn Lande and Big City involved, how did the band come together?
【Jørgen】: Absolutely! It all started when I was performing with Big City at a metal festival in Norway called Karmøygeddon. By sheer luck, Adrian was there as well, playing with JORN. Our bands had adjacent backstage areas, and we really hit it off. About five months later, Adrian reached out to see if I’d be interested in laying down some vocals and lyrics for a couple of tracks. I agreed, and those songs ended up being ‘Turning The Tide’ and ‘Wings of Steel’ on our first album.
【Eiliv】: I just thought Jorn and Big City had such great musicians, so I stole them. Who wants to hear new music coming from them anyway?
Q3: JORN と BIG CITY のメンバーが参加しているようですが、バンドはどのように結成されたのですか?
【Jørgen】: そうだね!BIG CITY と一緒に Karmøygeddon というノルウェーのメタル・フェスティバルに出演したのがきっかけだった。運良く Adrian もそこにいて、JORN と一緒に演奏していた。僕らのバンドはバックステージが隣同士で、すごく意気投合したんだ。それから約5ヵ月後、Adrian は僕に、いくつか曲のボーカルと歌詞を書き下ろしたいと言ってきた。僕は承諾し、その曲は結局、僕たちのファースト・アルバムに収録されている “Turning The Tide” と “Wings of Steel” になったんだ 。
【Eiliv】: JORN と BIG CITY には素晴らしいミュージシャンがいると思ったから、彼らを盗んだんだ。どうせ誰が彼らから新しい音楽を聴きたいと思う?
Q4: When it comes to Norwegian hard rock bands, I respect TNT more than anyone else, Vagabond with Jorn Lande, and Wig Wam. Are these local heroes a big influence on you?
【Jørgen】: They have been a huge influence to me as well. I was blown away the first time listening to all those bands. It was almost surreal to think that Norway had produced such fantastic bands and musicians.
Q4: ノルウェーのハードロック・バンドといえば、誰よりも TNT、そして Jorn Lande を擁した VAGABOND, そして WIG WAM も忘れてはいけませんね。そうした地元のヒーローたちは、INVASION に影響を与えていますか?
【Jørgen】: 彼らからも大きな影響を受けている。初めて想起したバンドを聴いたときは圧倒されたよ。ノルウェーがこんなに素晴らしいバンドやミュージシャンを輩出していたなんて、ほとんど非現実的だった。
Q5: Maneskin has had great success, especially in Japan, but hard rock and hair metal are hardly popular worldwide right now. Why did you choose those genres, and do you want to Make Hairmetal Great Again?
【Jørgen】: I make music that comes from my heart and soul. It was never a choice to make this kind of music. It is what comes out of me naturally when I write. It is what I am.
【Eiliv】: I think it’s important to make the music you truly want to, for yourself. Let the genre choose you, so to speak.
Q5: MANESKIN は特に日本で大成功を収めましたが、ハードロックやヘア・メタルは今、世界的にほとんど人気がありません。なぜそうしたジャンルで勝負をするのですか?
【Jørgen】: 僕は自分の心と魂から来る音楽を作っている。このような音楽を作ることは決して選択ではなかった。作曲するときに自然に出てくるものなんだ。それが僕なんだからしかたがないよ。
【Eiliv】: 自分のために、本当にやりたい音楽を作ることが大切だと思う。いわば、ジャンルに自分を選ばせるんだ。
Q6: Your music videos are great too! In this dark world of war and division, I feel that the fun, fantasy and positive vibe of hard rock is something that is missing in today’s world, would you agree?
【Jørgen】: I do agree! To me, hard rock is all about having a break from the dark side of the world. To unite and to be as one. It is part spiritual for me. When you come to a live show it is our duty make you forget everything else and to have the best time in you life whether you are crow surfing in just you underwear or standing in the corner listening.
Q6: ミュージック・ビデオも素晴らしいですね!戦争と分断の暗い世の中で、ハードロックの楽しさ、ファンタジー、ポジティブな雰囲気は、今の世の中に欠けているものだと感じます。
【Jørgen】: そうだね!僕にとってハードロックとは、世界の暗黒面からの脱却と解放を意味するものだ。団結してひとつになれる。僕にとってはスピリチュアルなものなんだ。ライブに来たら、下着一枚でクラウド・サーフィンをしていようが、隅に立って聴いていようが、他のことはすべて忘れて人生で最高の時間を過ごしてもらうのが僕らの義務なんだ。
Q7: Speaking of fantasy, Japan is a fantasy country in terms of games, animation, and music. Are you influenced by such Japanese culture?
【Jørgen】: Nihon wa Subarashī desu! I actually tried to learn Japanese through Duolingo for some time. Had a break from it, because it is really hard. I also watched all the seasons of “One Punch Man” in Japanese. Not to forget the RPG-series Final Fantasy. My favorites are FF7 and FFX. I could probably ramble on and go 100% nerd, but I ‘ll leave it with that.
【Eiliv】: Absolutely. The whole culture is so fascinating, being so extravagant and yet so mysterious. I’m a massive fan of synthwave music and science-/dystopian fiction, which all have one thing in common – Japan! Playing there is a big dream of mine.
Q7: ファンタジーといえば、ゲーム、アニメ、音楽など日本はファンタジーのメッカです。そういった日本の文化に影響を受けていますか?
【Jørgen】: 日本はスバラシイです!実はDuolingoで日本語を学ぼうとしていた時期があったんだ。本当に難しいから、一旦中断したんだけどね。”ワンパンマン” も全シーズン日本語で見ているよ。RPGシリーズのファイナルファンタジーも忘れてはいけない。僕のお気に入りはFF7とFFXだ。もっとたくさんしゃべって100%のオタクになりたいけど、このへんで。
【Eiliv】: そうだね。文化全体がとても魅力的で、贅沢で、それでいてミステリアス。僕はシンセウェーブ・ミュージックとサイエンス/ディストピアン・フィクションの大ファンなんだけど、それらに共通しているのは日本だということ!日本での演奏は僕の大きな夢なんだ。
Q8: I heard you guys did a cover of Europe, what do you like about Europe and which album is your favorite?
【Jørgen】: Well, we never did a Europe cover, but I once played in a Europe tribute band called “Rock The Night” for a couple of years. That’s when I really fell in love with Europe as a band.
Q8: そもそもは、EUROPE のカバーから始まったと聞きましたが、彼らのどんなところが好きなんですか?
【Jørgen】: まあ、EUROPE のカバーをやったことはないけど、”Rock The Night” というヨーロッパのトリビュート・バンドで数年間演奏したことがある。その時、EUROPE というバンドが本当に好きになったんだ。