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NEW DISC REVIEW + INTERVIEW 【M.ILL.ION : LEGEND】


EXCLUSIVE: INTERVIEW WITH B.J LANEBY OF M.ILL.ION !!

“Classic Rock Is Dead? Are You Kidding Me?”

DISC REVIEW “LEGEND”

「友人でもある 220 VOLT は大好きだよ。PRETTY MAIDS, TNT(どちらも素晴らしいバンドで、一緒に演奏したことがあるよ)、TREAT(こちらも一緒に演奏したね)、そしてもちろん EUROPE。ELECTRIC BOYS もとてもクールなバンドだと思っていたね」
80年代末期から90年代初頭にかけて、北欧にはメロディとテクニックを兼ね備えた綺羅星がオーロラの白夜に集っていました。Yngwie Malmsteen や EUROPE というビッグネームはもちろん、220 VOLT, TREAT, PRETTY MAIDS, TNT, GLORY, TALISMAN, FORTUNE, MASQUERADE, RETURN, DA VINCI, POUL POSITION…彗星のように現れ、彗星のように消えていったバンドも多く、挙げればキリがありません。彼らはそれぞれが目立った個性を持ちながらも、北欧の空気や景色を私たちに伝えてくれるという点では共通していました。スウェーデンのイエテボリ、メロデスのメッカで生まれた M.ILL.ION もそんなバンドの一つ。
「ギターとハモンドの組み合わせは最高だよね!よくは分からないけど、少なくとも、僕たちのようなサウンドのバンドはあまり見かけないよね。でも僕たちはただ、やるべきことをやっているだけなんだ。誰かがこのバトンを受け継がなければならないし、僕たちは笑顔を浮かべてその仕事をしようと努めているだけさ。とはいえ、サウンド、アレンジ、プロダクションは現代化しようと努力していてね。僕たちは懐古主義のバンドではないからね。クラシック・ロックであり、常にメロディックだけど、同時に今は2026年で1976年ではないのだから」
M.ILL.ION が際立っていたのは、その哀愁を帯びたメロディとともに煌めくギターとハモンドやキーボードのマリアージュでした。アメリカの乾いた音像に魅入られた挑戦的な “We, Ourselves & Us” にしてもそのメロディと技巧の婚姻は豊潤。しかし、必殺の “Winds of Change” を携えたデビュー作 “No.1” の衝撃、華麗かつ繊細なる旋律と楽器の躍動はやはり今聴いても別格でしょう。ただし、驚くべきことに今回の復活作 “Legend” は、そうした初期の名作群をも凌駕するほど自信、そしてクラシックなハードロック/メタルのプライドに満ちています。
バトンの継承。かつて、キーボードやハモンド・オルガンは当たり前のように楽曲を彩るメタル世界の基盤のひとつでした。しかし、プログラミングの発達やリスナーの嗜好の変化によって、今や鍵盤とギターの麗しきマリアージュは絶滅危惧種だと言えます。そんな時代に、”Kingmaker” の堂々たるハモンドが響き渡る僥倖。
さながら、80年代の DEEP PURPLE のようにがっぷり四つのギターとキーボードは、さながら80年代の PRETTY MAIDS のようなボーカルの力強さと楽曲の牽引力で、クラシック・メタルの灯火が決して絶えないことを伝えます。初期のメンバーが集結したことも、プラスに働きました。歌の力が戻ってきたメタル世界。M.ILL.ION のようなクラシック・メタルの誇りが堂々たる凱旋を果たせば、もしかすると鍵盤の力も加わるかもしれませんね。北欧メタルよ、永遠なれ。
今回弊誌では、オリジナル・メンバーの B.J にインタビューを行うことができました。「僕らはやりたいことをやるしかなかったんだから!クラシカルなハードロックが僕たちの遺伝子と心に刻まれているんだよ。特定の時代の流行を追うようなことはしたくなかった。これまでも、そしてこれからもね。M.ILL.ION はクラシック・ハードロックだ。昔からずっと、そして今も…ね! 」 どうぞ!!

M.ILL.ION “LEGEND” : 10/10

INTERVIEW WITH B.J LANEBY

Q1: 1. M.ILL.ION started in Gothenburg, Sweden, right? At that time, melodic death metal was beginning to blossom in that place, so why did you go the hard rock route?

【B.J】: Yes, that´s absolutely correct. Gothenburg is our hometown and we love it!
Because we got to do what we got to do! It´s in our genes and hearts, We don´t follow the trends of what´s going on at a perticular moment. Never have. M.ILL.ION is classic hard rock. Always been, still is!

Q1: M.ILL.ION はスウェーデンのイエテボリで結成されたんですよね?当時、イエテボリではメロディック・デスメタルが花開き始めていましたが、あなたはなぜクラシックなハードロック/メタルの道を選んだのですか?

【B.J】: うん、その通りだよ。イエテボリは僕たちの故郷で、大好きな街だ!
だって、僕らはやりたいことをやるしかなかったんだから!クラシカルなハードロックが僕たちの遺伝子と心に刻まれているんだよ。特定の時代の流行を追うようなことはしたくなかった。これまでも、そしてこれからもね。
M.ILL.ION はクラシック・ハードロックだ。昔からずっと、そして今も…ね!

Q2: However, back then, Sweden had a lot of melodic and neoclassical metal talent, from major acts like Yngwie Malmsteen and Europe to more independent ones. Were you influenced by those people when you started playing metal?

【B.J】: I think we share influences with some of those great bands: We all love Deep Purple, Rainbow, UFO, Thin Lizzy etc.
But of course,,,Europe and Yngwie broke some serious ground. I personally very like much my friends in 220 Volt and Treat is a really good band.

Q2: 一方で、当時スウェーデンには Yngwie Malmsteen や EUROPE といったメジャーなバンドから、よりインディーズなバンドまで、メロディック・メタルやネオクラシカル・メタルの才能あふれるバンドがたくさん存在しましたよね。バンドを始めた頃、そういった人たちからは影響を受けましたか?

【B.J】: 僕たちは、DEEP PURPLE, RAINBOW, UFO, THIN LIZZY など、オールドスクールな素晴らしいバンドたちと共通点があると思っているんだ。
もちろん、EUROPE と Yngwie は大きな壁を打ち破った。他にスウェーデンだと、個人的には、友人である 220 VOLT のメンバーたちが大好きだし、TREAT は本当に良いバンドだと思うな。

Q3: I absolutely love your first album, “No.1”. While it followed the glam metal style of the time, it beautifully reflected the melancholy and landscapes characteristic of Scandinavia. Was that “Scandinavian feel” something you consciously aimed for?

【B.J】: Wow . thank You! Along time ago, but it was a really succesful debut. And lots of fun!
Great perspective. Again , We just do what we got to do and it comes from our hearts and souls – It´s just us – no calculations or plans!

Q3: 私はあなたたちのファースト・アルバム “No.1” が大好きなんですよ。当時のグラム・メタルのスタイルを踏襲しつつも、スカンジナビア特有のメランコリーと風景を美しく表現していましたね。その “スカンジナビアらしさ” は意識的に狙ったものだったんですか?

【B.J】: わあ、ありがとう!ずいぶん前のことだけど、本当に成功したデビュー作だったね。そして、とても楽しかった!
スカンジナビアらしさとは素晴らしい視点だね。でも繰り返しになるけど、僕たちはただ自分たちのやりたいことをやっているだけで、それは心と魂から湧き出るものなんだよ。計算も計画もなかった。これが僕たち自身の音楽なんだ!

Q4: There were many different bands in Scandinavia at the time, but which ones did you particularly connect with?

【B.J】: Again & speaking for myself; Pretty Maids, TNT ( Great bands, we have played with both) Treat (also played with) Europe of course, Electric Boys is very cool.

Q4: 当時スカンジナビアには様々なバンドがありましたが、特に共感をもっていたり、親しくなったバンドはいましたか?

【B.J】: また個人的な意見になるけど、PRETTY MAIDS, TNT(どちらも素晴らしいバンドで、一緒に演奏したことがあるよ)、TREAT(こちらも一緒に演奏したね)、そしてもちろん EUROPE。ELECTRIC BOYS もとてもクールなバンドだと思っていたね。

Q5: “We Ourselves & Us” is one of the most popular albums in your discography and was a hit in Japan as well. Musically, it moved closer to a more vibrant, American feel, would you agree?

【B.J】: Thanks! Anyway, after the first album NO.1, which was a great success, we were pretty much independent. We were able to book the studios and producers we wanted.
Meaning we tried out some different arrangements and production ideas. Cool album! Our dear friend Pär Edwardson produced it and we had the opportunity to get both crazy and serious.

Q5: “We Ourselves & Us” はあなたのディスコグラフィーの中でも特に人気の高いアルバムの一つで、日本でもヒットしました。
音楽的には、より活気のあるアメリカンな雰囲気に近づいたと思いますが、その変化はなぜ起こったのでしょう?

【B.J】: ありがとう!とにかく、大成功を収めたファースト・アルバム “NO.1” の後、僕たちはほぼ独立して活動していたんだ。だから、自分たちが望むスタジオやプロデューサーを自由に選ぶことができたんだよね。
つまり、様々なアレンジやプロデュースのアイデアを試すことができた。素晴らしいアルバムになったよね!親友の Pär Edwardson がプロデュースしてくれて、僕たちはクレイジーなことにもシリアスなことにも、両方挑戦することができたんだよね。

Q6: Your comeback album “Legend” is truly fantastic! You are a legend of Scandinavian Rock & Metal, so is that the meaning behind the title?

【B.J】: WOW – THANK YOU! You can´t imagine what that means to us! We´ve worked hard with it. Wrote about 30+ songs for it and we´re so glad You like what came out of it!
Thank You, but it´s not meant putting us on a the pedestal. It´s just a cool title and one of the songs is called The Legend Lives On.

Q6: カムバック・アルバム “Legend” は本当に素晴らしいですね! あなたは北欧メタルのレジェンドですが、タイトルにはそういう意味が込められているのでしょうか?

【B.J】: わあ、ありがとう!僕たちにとって、その言葉がどれほど大きな意味を持つか、想像もつかないだろうね! このアルバムのために一生懸命努力したからね。30曲以上も書き上げたから、気に入ってもらえて本当に嬉しいよ!
レジェンドなんてありがとう。でも、決して自分たちを崇め奉るつもりはないよ。ただクールなタイトルにしたかっただけで、収録曲の一つに “The Legend Lives On(伝説は生き続ける)” というタイトルがあって、そこからつけたんだよね。

Q7: Also, what was the reason for deciding to make a comeback now?

【B.J】: Well, we had a very succesful 30: th anniversary a couple of years ago, did a partly retrospective /partly new songs album- Back on Track – did some great gigs and felt very inspired to move on with a brand new album and touring. And here we are!

Q7: ところで、今復活を決めた理由は何だったんですか?

【B.J】: 実は、数年前に30周年記念アルバムを大成功させ、過去曲と新曲を収録したアルバム “Back on Track” をリリースし、素晴らしいライブもいくつか行えたんだよね。
そこから、新しいアルバムとツアーでさらに前進したいという強い気持ちが湧いてきたんだよ。それで、今こうしてカムバックを果たしたんだ!

Q8: What’s so great about “Legend” is the fantastic combination of guitar and Hammond organ! There used to be many bands like Deep Purple that played like that, but unfortunately there are hardly any left now, right? That’s why you’re such a valuable presence in today’s rock world, would you agree?

【B.J】: Again- thank You! We love that combination!
Guess not, at least I don´t hear many bands with our type of sound.
Thank You. We just do what we have to do. The torch has to be carried by somebody and we try to do our job with smiles on our faces. Having that said, we also try to modernise the sounds, arrangements and production as well. We are NOT a nostalgia act. We are classic rock, always melodic, but at the same time it´s 2026 now. Not 1976.

Q8: “Legend” の素晴らしいところのひとつは、ギターとハモンド・オルガンの絶妙な組み合わせですね! かつては DEEP PURPLE のようなそうしたバンドがたくさんいましたが、残念ながら今ではほとんど残っていませんよね?
だからこそ、あなた方は今日のロック界において非常に貴重な存在に思えます。

【B.J】: 改めて、ありがとう!ギターとハモンドの組み合わせは最高だよね!
よくは分からないけど、少なくとも、僕たちのようなサウンドのバンドはあまり見かけないよね。
でも僕たちはただ、やるべきことをやっているだけなんだ。誰かがこのバトンを受け継がなければならないし、僕たちは笑顔を浮かべてその仕事をしようと努めているだけさ。とはいえ、サウンド、アレンジ、プロダクションは現代化しようと努力していてね。僕たちは懐古主義のバンドではないからね。クラシック・ロックであり、常にメロディックだけど、同時に今は2026年で1976年ではないのだから。

Q9: Some people say melodic hard rock/AOR is dead or outdated. What do you think?

【B.J】: Dead? Are You kidding me?

Q9: メロディック・ハードロック/AORは死んだ、あるいは時代遅れだと言う人もいます。

【B.J】: メロハーが死んだ?冗談だろ?

FIVE ALBUMS THAT CHANGED B’J’S LIFE!!

THE BEATLES

NAZARETH “RAZAMANAZ”

DEEP PURPLE “MADE IN JAPAN”

BLACK SABBATH “SABBATH BLOODY SABBATH”

KISS “ALIVE!”

MESSAGE FOR JAPAN

I love Your old culture! The temples, the history, the dignity, the food! And the people! – YOU ROCK!
Thank You sooooo much for the support through the years, dear Japanese friend! Enjoy LEGEND and hope to see You all soon! Please follow us on Facebook & please feel very free to leave messages – we would LOVE to hear from You!
Domo Arigato the land of the rising sun!

日本の古い文化が大好きなんだ!お寺、歴史、威厳、食べ物!そして人々!最高だ!
長年にわたるサポート、本当にありがとう、親愛なる日本の友人たち!”Legend” を楽しんでほしい。またすぐにみんなと会えることを願っているよ!
Facebookでフォローしてほしいな。メッセージもお気軽に。みんなの声を聞けるのを楽しみにしているよ!
日の出ずる国よ、どうもありがとう!

B.J LANEBY

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NEW DISC REVIEW + INTERVIEW 【JOEL HOEKSTRA’S 13 : FROM THE FADE】


EXCLUSIVE: INTERVIEW WITH JOEL HOEKSTRA !!

“It does’t really matter WHAT you’re working hard at. There are so many ways to become talented with guitar. The one thing all great guitar players have in common is that they have spent a lot of time with the instrument.”

DISC REVIEW “FROM THE FADE”

「僕は音楽に関しては非常に柔軟な考え方を持っていて、何事にも一生懸命取り組んでいるんだ。プロ意識を持ち、親しみやすく、感じの良い人間であろうと心がけていて、だから周りの人たちも僕が彼らのために最善を尽くそうと真剣に考えていることを感じ取ってくれているからだと思うんだ」
Joel Hoekstra は今、メタルやハード・ロックの世界で最も引っ張りだこなギタリストのひとりでしょう。NIGHT RANGER で颯爽とギター・シーンに登場した Joel は、その技巧と創造性、そして旋律の妙で瞬く間に注目を集め、David Coverdale から WHITESNAKE のギタリストに任命されます。あまりにも華麗なロックのシンデレラ・ストーリー。しかし、Joel を必要としているのはこの二大バンドだけではありません。
TSO, FOREIGNER, ICONIC, REVOLUTION SAINTS, Jeff Scott Soto, Amy Lee, Michael Sweet, Sebastian Bach, Nico Mcbrain, そして意外にも ACCEPT。少し挙げただけでも、共演者には錚々たる顔ぶれが並んでいます。興味深いのは、多種多様なアーティストが Joel との共演を望んでいること。つまり、Joel の才能はどんな音楽にも対応できるほどに柔軟ですが、しかしそれだけが求められる理由ではありません。いや、それ以上に彼は、人間的に柔軟で優しく、勤勉であることこそが求められる理由だと信じています。
「僕はいつも、誰よりも努力するようにとアドバイスしているんだ。なぜなら、努力は必ず報われると信じているから。実は、ギターを極めるために何に努力するかはそれほど重要ではないんだよ。ギターの才能を開花させる方法はたくさんあるからね。偉大なギタリストに共通しているのは、楽器に多くの時間を費やしてきたという事実だけなんだ」
そう、Joel Hoekstra はギターに対して、音楽に対して、そして音楽にかかわるすべての人に対して誰よりも謙虚で、柔軟で、真剣です。練習よりも、努力よりも、戦略やイメージ、動画の編集能力が重要になる現代において、だからこそ Joel は声高にこう語ります。ギターに触り続けろと。
運指や音の正答が瞬時にでる、YouTube や Guitar Pro 全盛の時代。しかしもしかすると、その便利さがギタリストの多様性を奪っているのかもしれません。ギターを極めるための道は何通りもあるべきで、だからこそ道が定まらない不便な時代には個性的なギタリストが多く生まれたのかもしれません。ただひとつ、裏切らないのはギターに触れた時間だけ。
「まず第一に、僕はロック・ミュージシャンだ。でも、他のジャンルの要素を取り入れてロックに融合させるのが大好きなんだよね。音楽理論が大好きだから、音楽の構造を理解できて、他の人がやっていないようなことを考えるのにとても役立っているよ。普段は親しみやすく馴染みやすいスタイルで演奏しているけど、時折、人を驚かせるような要素を盛り込むのが好きなんだよね」
そんなギターのキャプテン翼、Joel Hoekstra だからこそ、彼が作り上げる “メロハー” の世界 “From the Fade” は独特で芳醇です。”Lifeline” のように誰もが親しみを抱くメロディを根幹に置きながら、Joel は楽曲の中にギターの美技、そして好奇心を誘うギミックやフックを存分に盛り込みます。Vinnie Appice, Derek Sherinian, Tony Franklin という歴戦の猛者たちの色彩も巧みに織り入れながら、シーンのニュー・ヒーロー Girish Pradhan の情熱的な歌唱がアルバムのステージをひとつ上へと高め、Joel の絶技がトドメを指すイメージでしょうか。ただのノスタルジーではなく、衰退とは真逆の未来を見据えたフォレスタルジー。そう、Joel が作り上げた、DIO から JOURNEY、WHITESNAKE から FOREIGNER まで駆け巡るメタルの歌心と妙技の旅路は、21世紀に入っても色褪せることは決してないのです。
今回弊誌では、Joel Hoekstra にインタビューを行うことができました。「僕自身は8フィンガー・テクニックを Jeff Watson から教わったわけではなくてね。僕の初期の指導者の一人である TJ Hermerich が、僕がまだ若かった頃、たぶん14歳くらいの時に教えてくれたものなんだ。彼は Brett Garsed とフュージョン・アルバムをいくつか出しているから、ぜひ聴いてみてほしい!TJ は8フィンガー奏法において非常に高度な技術を持っていたからね」 そうなんだよね…この人 TJ Hermerich の弟子でもあるんだよね… Brett Garsed 共々、タップでもハイブリッドでもある指は全部使う努力家ギタリストの系譜。どうぞ!!

JOEL HOEKSTRA’S 13 “FROM THE FADE” : 10/10

INTERVIEW WITH JOEL HOEKSTRA

Q1: Your family is a classical music family, and you studied cello and piano from an early age. Have those experiences helped you become the guitar virtuoso you are today? Do you feel that electric guitar students should also study classical music?

【JOEL】: They helped me to develop a sense of pitch and rhythm at a young age and jump start my ability to learn songs by ear. I don’t necessarily think that EVERYONE should do anything in particular. Everybody should find their own path. In the end, there are many ways to be “good” at guitar.

Q1: あなたの家族はクラシック音楽一家で、あなた自身も幼い頃からチェロとピアノを習っていたそうですね。
そうした経験は、あなたが今日のようなギターの名手になる上で役立ちましたか?また、エレキギターを学ぶ生徒もクラシック音楽を学ぶべきだとお考えですか?

【JOEL】: クラシックのおかげで、幼い頃から音感とリズム感を養い、耳で曲を覚える能力を磨くことができたのはたしかだよ。でもね、ギターの上達のために、誰もが通らなければならない道なんてないと思っている。というより、誰もが自分自身の道を見つけるべきなんだ。結局のところ、ギターが “上手くなる” 方法はたくさんあるんだからね。

Q2: I have the impression that you came on the scene out of nowhere, and in fact, Kelly Keagy saw your 8-fingers technique and invited you to join Night Ranger, right? That technique is very interesting, but very few people use it anymore, but did the technique developed by Jeff Watson change your life in some way?

【JOEL】: That really isn’t the way my career developed. There were many steps that led up to joining Night Ranger. I had released my own albums, played in theatrical productions like Love, Janis and toured with older acts like The Turtles and Big Brother & The Holding Company. I also played with Kelly in Scrap Metal and Jim Peterik’s World Stage. So, joining Night Ranger was probably the first time people in Japan heard of me, but I had been a professional guitarist for 17 years before even joining. Also, I didn’t really learn the 8-finger technique from Jeff Watson. One of my early instructors, TJ Helmerich was teaching it to me at a young age. Maybe 14? He has some fusion albums out with Brett Garsed that people really should check out. TJ was incredibly advanced at the technique. I think the ability to play the part in Rock in America helped me in eventually joining Night Ranger full-time, but initially it had more to do with my ability to learn a lot of songs and perform them without rehearsal for Jim Peterik’s World Stage Band. As I said, Kelly was a part of those and Night Ranger just needed someone to “fill in” for Reb Beach for one show. In fact, they didn’t even realize that I was going to be able to play that solo until we were at the show.

Q2: 日本では、あなたはまるで彗星のごとく現れたような印象があります。実際、Kelly Keagy があなたの8フィンガー・テクニックを見て感銘を受け、NIGHT RANGER に誘ったんですよね?そのテクニックは非常に興味深いものですが、残念ながら今ではほとんど使われていません。ただある意味、Jeff Watson が開発したあのテクニックが、あなたの人生を切り開いたといえるのでしょうか?

【JOEL】: 僕のキャリアはそんな突然に発展したわけではないんだよ。NIGHT RANGER に加入するまでには、多くの段階があったからね。自分のアルバムをリリースしたり、”Love, Janis” のような舞台作品に出演したり、THE TURTLES や Big Brother & The Holding Company といったベテラン・バンドとツアーをしたりしていたからね。また、Scrap Metal や Jim Petrick & World Stage で Kelly と共演していたんだよね。だこら、おそらく NIGHT RANGER に加入したことが、日本で僕の名前が知られるようになった最初のきっかけだったのだろうけど、加入する前から17年間プロのギタリストとして活動していたんだよね。
それに、僕自身は8フィンガー・テクニックを Jeff Watson から教わったわけではなくてね。僕の初期の指導者の一人である TJ・Hermerich が、僕がまだ若かった頃、たぶん14歳くらいの時に教えてくれたものなんだ。彼は Brett Garsed とフュージョン・アルバムをいくつか出しているから、ぜひ聴いてみてほしい!TJ は8フィンガー奏法において非常に高度な技術を持っていたからね。
“Rock in America” で Jeff を演じた経験が、最終的に NIGHT RANGER に正式加入する上で役立ったと思うよ。でも当時は、Jim Petrick & World Stage で多くの曲を覚え、リハーサルなしで演奏できたことが選ばれた大きな理由だったと思う。さっきも言ったように、Kelly はそのバンドの一員で、その時 NIGHT RANGER は Reb Beach の代役を1公演だけ必要としていただけだからね。実際、彼らは僕がソロを演奏できるとは、公演当日まで気づいていなかったんだよ。

Q3: Then you joined WHITESNAKE. It was a great Cinderella story! You teamed up with legendary players such as Brad Gillis in Night Ranger and Reb Beach in Whitesnake, what did they teach you?

【JOEL】: I learned a lot from Brad in terms of attitude. Brad was a great mentor for me. We were like big brother, little brother. Reb was great to play rhythm guitar with. Everyone knows he’s a great lead player, but his rhythms are very tight and accurate. I tried to stay away from what they did as guitarists, because good guitar teams should have recognizable identities.

Q3: それからあなたは WHITESNAKE に加入しました。まさにシンデレラ・ストーリーですね!NIGHT RANGER の Brad Gillis や WHITESNAKE の Reb Beach といった伝説的なミュージシャンたちと共演しましたが、彼らからはどんなことを学びましたか?

【JOEL】: Brad からは、アティテュードの面で多くのことを学んだよね。Brad は僕にとって素晴らしいメンター、師匠だった。まるで兄と弟のような関係だったんだよ。
Reb はリズム・ギターを一緒に演奏するのに最高の相手だったね。誰もが彼が素晴らしいリード・ギタリストであることを知っているけど、彼のリズムも非常にタイトで正確なんだよ。でも僕は、ギタリストとして彼らの演奏スタイルに倣わないように努めていたんだ。なぜなら、優れたギター・チームにはそれぞれ明確な個性があるべきだからね 。

Q4: You have been needed by a variety of great artists from TSO, Foreigner, Michael Sweet, and surprisingly, Accept (!), and now you are even working with Nicko Mcbrain! What do you think it is about you that makes such a wide range of people like you so much?

【JOEL】: Musically I am very open minded and work hard on whatever it is I’m doing. I try to be professional, friendly, nice and I think that people sense that I really care about doing my best for them.

Q4: TSO, FOREIGNER, Michael Sweet, そして意外にも ACCEPT(!)といった数々の素晴らしいアーティストから求められてきたあなたは、今では Nicko Mcbrain とも仕事をしていますね!これほど幅広い層の人々に愛され、必要とされる理由は何だと思いますか?

【JOEL】: 僕は音楽に関しては非常に柔軟な考え方を持っていて、何事にも一生懸命取り組んでいるんだ。プロ意識を持ち、親しみやすく、感じの良い人間であろうと心がけていて、だから周りの人たちも僕が彼らのために最善を尽くそうと真剣に考えていることを感じ取ってくれているからだと思うんだ。

Q5: Still, “From the Fade” is a great album! There are very few hard rock albums that mesh so well with melody and technique! You used to release jazz and acoustic- infused instrumentals (That’s great too), why do you stick to melodic hard rock now?

【JOEL】: Well, I became more well-known in the melodic hard rock scene and the fans who listened to my fusion albums wanted something more rock from me. It was something that I had always intended to do anyway. So the timing was right to start Joel Hoekstra’s 13. Someday I may release some instrumental albums again, but I’m having a good time writing and recording the style that I’m best known for, so it makes sense for now.

Q5: それにしても、”From the Fade” は素晴らしいアルバムですね!これほどメロディーとテクニックがこれほど見事に融合したハード・ロック作品は滅多にありませんよ!
以前はジャズやアコースティックを取り入れたインストゥルメンタルもリリースしていましたが(それも素晴らしい)、なぜ今はメロディックなハード・ロックに集中しているのですか?

【JOEL】: メロディック・ハードロックのシーンで知名度が上がったことで、フュージョン・アルバムを聴いてくれたファンまでも、もっとロック色の強い音楽を求めていたんだ。
そもそも、僕自身もいつかはロックをやりたいと思っていたので、Joel Hoekstra’s 13 を始めるにはちょうど良いタイミングだったね。いつかまたインストゥルメンタル・アルバムをリリースするかもしれないけど、今は自分が最も得意とするスタイルの曲作りやレコーディングを楽しんでいるし、今はこれでいいと思っているよ。

Q6: What is great about you is that even in such a hard rock context, you are unafraid to use out-note and progressive apporoach. That is why you are called a virtuoso. What do you keep in mind when using such jazz and classical sounds in a hard rock context?

【JOEL】: First and foremost, I’m a rock player. But, I LOVE to take elements from other styles and pull them into rock. I love music theory and when you understand the construction of music, it helps to think of things that others aren’t doing. I guess I play with a relatable, familiar style MOST of the time and like to throw things in that surprise people.

Q6: あなたの素晴らしいところは、ハード・ロックというジャンルの中でも、アウト・ノートやプログレッシブなアプローチを恐れずに取り入れている点です。だからこそ、あなたはヴァーチュオーゾと呼ばれるのでしょう。

【JOEL】: まず第一に、僕はロック・ミュージシャンだ。でも、他のジャンルの要素を取り入れてロックに融合させるのが大好きなんだよね。音楽理論が大好きだから、音楽の構造を理解できて、他の人がやっていないようなことを考えるのにとても役立っているよ。
普段は親しみやすく馴染みやすいスタイルで演奏しているけど、時折、人を驚かせるような要素を盛り込むのが好きなんだよね。

Q7: Of course, Vinnie, Tony, and Derek are great as always, but it is Girish Pradhan’s voice that stands out as much as yours on this album. I first became convinced of his talent when I heard Girish’s “Rock the Highway,” and now he is one of the most sought-after singers in the world. I think he is from the same group of singers you have worked with, in the vein of David Coverdale, Russell Allen, and Jeff Scott Soto, but What makes him outstanding?

【JOEL】: Girish has a great range, a great rock feel and also is capable of adapting very well. He’s also very open minded and has a good attitude. He was very good with me on Crash of Life, in particular, because those melodies were written not knowing who was going to sing on the album. I KNEW he was going to sing on From the Fade, so I took advantage of his range and screaming abilities a bit more.

Q7: もちろん、Vinnie, Tony, Derek は相変わらず素晴らしいですが、このアルバムでは Girish Pradhan の歌声があなたのギターと同じくらい際立っています。
私が彼の才能を確信したのは、Girish の “Rock the Highway” を聴いた時で、今では彼はメタル世界で最も人気のある歌手の一人となりました。
彼は、あなたがこれまで一緒に仕事をしてきた David Coverdale, Russell Allen, Jeff Scott Soto といった歌手と同じ系統だと思いますが、その中でも彼を際立たせているのは何でしょうか?

【JOEL】: Girish は音域が広く、ロック・センスも抜群で、順応性も非常に高い。それに、とてもオープン・マインドで、人柄も良いんだよね。
特に “Crash of Life” では、誰がアルバムで歌うのか分からないままメロディーを作ったので、彼には本当に助けられたんだよ。一方で、”From the Fade” では彼が歌うことが分かっていたので、彼の音域の広さとスクリーム能力をより活かすことができたと思うよ。

Q8: what advice would you give to young guitarists?

【JOEL】: I always tell people to try to outwork everyone else, I think that in the end, you are rewarded for hard work. It does’t really matter WHAT you’re working hard at. There are so many ways to become talented with guitar. The one thing all great guitar players have in common is that they have spent a lot of time with the instrument.

Q8: 最後に、若いギタリストに贈るアドバイスをお願いします!

【JOEL】: 僕はいつも、誰よりも努力するようにとアドバイスしているんだ。なぜなら、努力は必ず報われると信じているから。実は、ギターを極めるために何に努力するかはそれほど重要ではないんだよ。ギターの才能を開花させる方法はたくさんあるからね。偉大なギタリストに共通しているのは、楽器に多くの時間を費やしてきたという事実だけなんだ。

FIVE ALBUMS THAT CHANGED JOEL’S LIFE!!

AC/DC “Back in Black”

Yngwie Malmsteen “Rising Force”

Joe Satriani “Not of This Earth”

Garsed/Helmerich “Quid Pro Quo”

Steve Vai “Passion and Warfare”

MESSAGE FOR JAPAN

My daughter (who is 10) is obsessed with Japanese culture. She loves anime! I adore the Japanese music scene and miss it very much right now. I really, really want to get back to Japan. The fans are so knowledgeable, dedicated and respectful. I hope to be back there very soon! I miss all of you so much!

僕の娘(10歳)は日本の文化に夢中なんだ。アニメが大好きなんだよ!僕自身は日本の音楽シーンが大好きで、今とても恋しいよ。本当に、本当に日本に早く戻りたいね。ファンの人たちは知識が豊富で、熱心で、礼儀正しいからね。できるだけ早く日本に戻れることを願っているよ!みんなにとても会いたいよ!

JOEL HOEKSTRA

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NEW DISC REVIEW + INTERVIEW 【SUBWAY : TURN BACK THE TIME】


EXCLUSIVE: INTERVIEW WITH SUBWAY !!

“Many people appreciate strong melodies, great songs, and real hand-made music again. Only the blow-dried hairstyles may not be quite as fashionable anymore.”

DISC REVIEW “TURN BACK THE TIME”

「AORやメロディック・ハードロックが静まり返り、グランジやヒップホップといった他のジャンルが前面に押し出されていた時代が長くあったのはたしかだよね。だけど、メロハーに忠実なコアなファンは常に存在していたんだよ。そしてここ数年で、AORは再び真に受け入れられ、人気が回復していると感じる。力強いメロディ、素晴らしい楽曲、そして本物の、手作りの音楽が、多くの人々に再び受け入れられるようになってきたんだ。ただ、ブローしたヘアスタイルは以前ほど流行らなくなったかもしれないけどね」
音楽は瞬間的に消費するものではなく、何度も消化するもの。指先一本でストリーミングもスクロールもアートの生成も自由自在な今だからこそ、そんな想いは強くなります。そして、メタルやメロディック・ハードのリスナーほど、音楽の消化に長けた人たちはいないでしょう。この世界のリスナーは、愛する音楽に忠実です。流行りの音楽に鞍替えすることはなく、AI の手軽さに踊らされることもなく、本物の音楽を何度も何度も反芻して、消化します。だからこそ、SUBWAY のようなニッチで、しかし本物の音楽を届けてくれるバンドをいつまでも待てるのです。
「僕たちが活動を休止した主な理由は、グランジ・ブームだった。 ほとんど一夜にして、AORやメロディック・ハードに興味を持つ人はほとんどいなくなってしまったからね。当時、多くのビッグ・バンドだってそうなってしまった。 僕たちはあの時新しいアルバム(”Taste The Difference”)を携えてアメリカから戻ってきたけど、市場は突然、まったく違うものを求め始めたんだ」
1986年にドイツで結成された SUBWAY は、スイスのレーベルに見出されて1990年に “Dangerous Games” でデビューを果たしました。彼らが他のメロハー・バンドと一線を画していたのは、サックスをフィーチャーしていたこと。SUBWAY のアーバンで哀愁を帯びた音楽は、サックスの音色によってより際立つことになったのです。
92年の名盤 “Hold on to Your Dreams” で日本でも (プチ) ブレイクを果たした彼らは、94年の “Taste the Difference” で飛翔を果たすはずでした。しかし、グランジの席巻によって一変したマーケットに、彼らの居場所はもうなかったのです。
「今、僕たちが戻ってきた理由だけど、音楽と情熱が完全になくなったわけではなかったからなんだ。 このカムバックは単なるノスタルジーではなく、経験、新たなエネルギー、そして真の喜びを持って、再び強力なメロディック・ロック・ミュージックを作ることなんだからね」
それでも、SUBWAY が情熱を完全に失うことはありませんでした。だからこそ、黄金期のラインナップで復活を果たした “Turn Back the Time” には “本物の” メロハーの魅力と凄みが存分に注入されています。まさに “時を巻き戻した” ような、量産型ではなく手作り手仕込みなオーダーメイドのオートクチュール。サックスこそなくなりましたが、ギターとハモンドのインタープレイや雰囲気作りは十分にスリリングで都会的。
実際、このアルバムこそが SUBWAY の最高傑作に違いありません。ここにあるメロディは、フックは人工知能には決して作り得ない、人の温かみとそこはかとない人生の哀愁を同時に宿しています。私たちはスクロールの指を度々止めながら情報やアートを享受した気になっていますが、この素晴らしき37分間の中では決して立ち止まることはないでしょう。そう、”Turn Back the Time” は、アルバムという宝物をしっかりと消化していた、SNS やストリーミングのないあのころに戻れるタイムマシンなのかもしれませんね。
今回弊誌では、SUBWAY にインタビューを行うことができました。「ドイツにはHELLOWEEN や GAMMA RAY など、他にも素晴らしい重要なバンドはたくさんいたけど、SUBWAY は常にメロディアスでファストなハード・ロック、そしてクールなフックを駆使してきた。たとえパワー・メタルがやりたいと思っても、それが僕たちのDNAだから仕方がないんだ。だから最新作 “Turn Back The Back” のメロハーは、紛れもなく SUBWAY そのものなんだ」 久しぶりに深々と心に刺さったメロハーでした。どうぞ!!

SUBWAY “TURN BACK THE TIME” : 10/10

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NEW DISC REVIEW + INTERVIEW 【CRISTIANO FILIPPINI’S FLAMES OF HEAVEN : SYMPHONY OF THE UNIVERSE】


EXCLUSIVE: INTERVIEW WITH CRISTIANO FILIPPINI OF FLAMES OF HEAVEN !!

“Power Metal and AOR must be about love, positivity, inner strength, battles that take place inside and outside of us, and a sense of justice. So I think Knights of the Zodiac represent not only my favorites, but also perfect examples of how to convey this message.”

DISC REVIEW “SYMPHONY OF THE UNIVERSE”

「パワー・メタルやAORは、愛、ポジティブさ、内なる強さ、自分の内外で起こる戦い、そして正義感について語らなければならないと思う。同時に、”聖闘士星矢”、”北斗の拳”、”ドラゴンボール”、”ベルセルク” といった日本のアニメも、僕のお気に入りであるだけでなく、そうしたメッセージを伝える完璧な作品でもあると思う。だからこそ、このアルバムが日本の漫画やアニメのファンに届くことを心から願っているんだよ」
仲間を信じ合う “友情”、目標達成のため苦難に耐え励む “努力”、そして最後まで諦めず勝利を目指す “勝利”。80年代から90年代にかけて、日本のアニメや漫画はそうしたポジティブでストイックなムードにあふれていました。まだまだ暴力や抑圧、不条理が蔓延していた当時の学校や子供の社会で、私たちはそうした “エンターテイメント” から、前向きな生き方や優しさ、倫理観を学んでいたのかもしれませんね。
それからおよそ30年。当時のアニメや漫画で育った子供たちは成熟し、さまざまな分野でその影響を発揮するようになりました。その波は日本国内に止まりません。イタリアの Cristiano Filippini 率いる FLAMES OF HEAVEN もそうしたアーティストのひとつ。彼らはアートも生き方も複雑を極める現代で、愛や友情、正義といったいつの世も変わらぬ不変の真理にコスモを燃やしています。そのための乗り物として、パワー・メタルや AOR は完璧な “ペガサス”。なぜなら、パワー・メタルのファンタジーはいつの時代もそうしたポジティブな心に寄り添ってきたのですから。
「”聖闘士星矢” にインスパイアされたアルバムの全曲は、最初のシリーズ “サンクチュアリ編” のいくつかのシチュエーションを描写していると言える。曲のタイトルにも登場するフェニックスの一輝やジェミニは間違いなく、漫画の中で最も魅力的で重要で複雑なキャラクターの2人だからね。 しかし、僕のお気に入りのキャラクターは、星矢、紫龍、シャカ、そして童虎だ。 強さ、前向きさ、そして星矢は別としてバランスと知恵の良い例だからね」
“ペガサス幻想 そうさ夢だけは 誰も奪えない心の翼だから”。この数小節、数文字に私たちは何度助けられたことでしょう。イタリアに生まれた Cristiano もこの聖闘士星矢の美しき理想、夢、ストーリーに魅了され、大人になった今、その世界をパワー・メタルで描くことを決意します。
「もちろん “ペガサス幻想” は知っているし、素晴らしい曲で、まさにアンセムだよね。”聖闘士星矢” の公式サウンドトラックには美しい曲がたくさん収録されている。 それに、オーケストラのインストゥルメンタルにも信じられないほどインスパイアされている。傑作だよ」
普段はクラシック・アンサンブルのための作曲に注力している Cristiano。だからこそ、”Symphony of the Universe” は、サンクチュアリのサーガを描くに十分な壮大さと情熱を兼ね備えています。もちろん、イタリアの偉大な先人 RHAPSODY の血をひくクラシカルなパワー・メタルの一撃は強烈ですが、同時にイタリアが誇る Frontiers Music の流れを汲むメロディック・ハードな旋律美も内包し、ワグナーのオペラをメタルに仕立てたような長尺曲も見事。Cristiano はクラシックの作曲プロセスをそのままメタルに持ち込むのではなく、クラシックの世界からメタルを俯瞰し手を加えることで、他のアーティストとは一線を画す存在となり得ています。
同郷 TEMPERANCE の Marco Pastorino が張り上げる歌声はペガサスに乗って駆け上がり、達人 Michele Vioni のギターは廬山昇龍覇の滝の流れの如く流麗。そして Cristiano が指揮を取る鍵盤とオーケストレーションのネビラチェーンはあまりにも純美。ここには、ファンタジックでポジティブなメタルに求められる要素すべてが詰まっているのです。
今回弊誌では、Cristiano Filippini にインタビューを行うことができました。「音楽、特にこのジャンルは、人々の生活を向上させるために大いに役立つと思う。僕の音楽がどれだけ人々が困難な時期を乗り越えるのを助け、今日まったく狂っているように見えるこの世界の灰色を取り除くことができたかについて、多くのメッセージをもらうからね。僕たちは善の戦士なのだから戦わなければならないし、あきらめてはならない。人生は時に厳しいものだけど、戦うための武器はある。そのひとつが、こうしたアートなんだよ」 どうぞ!!

CRISTIANO FILIPPINI’S FLAMES OF HEAVEN “SYMPHONY OF THE UNIVERSE” : 10/10

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NEW DISC REVIEW + INTERVIEW 【JELUSICK : APOLITICAL ECSTASY】


EXCLUSIVE: INTERVIEW WITH DINO JELUSICK OF JELUSICK !!

“David has been my biggest hero since I was a kid. I just learned to be even more humble after hanging out with him, he’s such a sweet person.”

DISC REVIEW “APOLITICAL ECSTASY”

「僕はみんなが欲しがるものを、何でも持っていると思う (笑)。 僕はいつも、ボーカル、作曲、音楽的なトリックの箱をたくさん持っていたいと思っていたからね。自分らしくありながら、何でもこなせるように。それが実現し始めたんだ」
David Coverdale, Jeff Scott Soto, George Lynch, Michael Romeo, John Macaluso, Ron Thall, Paul O’Neill, Steve Vai, Eric Martin, Gary Cherone…クロアチア人シンガー、Dino Jelusick ほど今、メタル世界で引っ張りだこな人物はいないでしょう。しかも、彼をもとめるのは多くが “伝説級” のアーティストたち。なぜこの、33歳の若者はこれほど人気なのでしょうか?それは、Dino の “引き出し” が果てしなく多いから。
ザグレブ大学音楽アカデミーで修士号を獲得している Dino は、ボーカルのみならず、ピアノ、ギターも達人級の完成されたミュージシャンです。だからこそ、Dino は鍵盤奏者兼バックボーカルとして David Coverdale の目に止まり、WHITESNAKE に招かれることにもつながりました。様々な楽器をこなせる。それはミュージシャンとして、間違いなくプラスの要素。しかし、Dino にはそれ以上の素晴らしき “アイデア” の数々、音楽的な多様性があり、それこそがおそらく数多の伝説を惹きつけているのでしょう。
「僕たちはオールド・スクールと、とてもモダンなものの中間にあって、両方のエッジで踊っているんだ。 だから、いつも違う観客を惹きつけることができているんだと思う」
そんな Dino の多彩さ、音楽的な多様性が収束したのが、自身のバンド JELUSICK です。古き良き “歌” が戻って来つつあるメタル世界において、時には Dio に、時には Coverdale に振れる Dino の圧倒的な歌声は明らかに一際輝きを放っています。しかし、JELUSICK が素晴らしいのは、そうした彼の獰猛でありながら “オールドスクール” な歌唱がモダンなメタルの波に乗っていることでしょう。
自身の巧みな鍵盤を配したダークな楽曲には、Ivan Keller のウルトラ・テクニカルなギターが寄り添い、メロディックでありながらメタリック、テクニックと好奇心を満載したプログレッシブな新時代のハードロック/メタルが紡がれていきます。おそらく、 Ivan は Earthquaker Devices のピッチシフターを使いこなしているのでしょうが、こういうエクストリーム世界で流行りの音をハードロックに取り込む若さこそ至高。あの Vito Bratta を想起させる、実に素晴らしいギタリストですね。
歌心を追求した NEVERMORE、メタルへ振り切った KING’S X、プログレッシブな ALTER BRIDGE、ドーピングを施した WHITESNAKE…そんなワクワクするような例えが次から次へと浮かぶエキサイティングかつダイナミックな “Apolitical Ecstasy“ は、そうして無限のイマジネーションの中にロックやメタルがかつて蔑ろにしていた “奔放さ” や “衝動”、”不規則性” を歌声と共に取り戻していきます。
「David は子供の頃から僕の最大のヒーローだった。彼と付き合ってから、僕はもっと謙虚になることを学んだよ。だって彼はあんなに有名なのに、とても優しくて思いやりがある人だからね」
ミリメートルの正確さよりも大切なことがある。きっとそんな寛容さも、Dino は David Coverdale から学んでいるはずです。例えば、Ozzy Osbourne が YUNGBLUD を、FIREHOUSE の C.J. Snare が Nate Peck を育てたように、あの白蛇の伝説は Dino の素晴らしき師匠となって彼の行先を明るく照らしています。そしてまた、次々と巨人が旅立っていくメタル世界で、そうした “継承” のあり方はきっと、このジャンルの灯火となって未来を明るく照らしていくはずです。
今回弊誌では、Dino Jelusick にインタビューを行うことができました。「僕はまず第一にシンガーであり、そこでこそ100%の自分を感じる。でも、ピアノの後ろに座ると、まったく新しい経験と喜びが得られるのも確かなんだよね」 どうぞ!!Ronnie Romeo、Andrew Freeman、そして Dino の3人がいる限り、メタルの “歌”、その未来は明るい。どうぞ!!

JELUSICK “APOLITICAL ECSTASY” : 10/10

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NEW DISC REVIEW + INTERVIEW 【JOVIAC : AUTOFICTION PT.1-SHARDS】


EXCLUSIVE: INTERVIEW WITH VILJAMI JUPITER WENTTOLA OF JOVIAC !!

“One Thing That Always Attracted Me To Toto Was That They’re Amazing Musicians, But They Don’t Need To Show Off All The Time. They Just Want To Make Good Tunes.”

DISC REVIEW “AUTOFICTION PT.1 – SHARDS”

「僕はメロディを愛し、80年代のポップ音楽の大ファンなんだ。プログレッシブとポップは必ずしも異なるものではないと思う。プログの世界には素晴らしいポップなフックの例が数多く存在し、ポップに傾倒したり、完全にポップに転向したバンドもいるよね。例えば GENESIS だよね。僕は記憶に残るコーラスが大好きで、プログレッシブ・メタルの分野では、CIRCUS MAXIMUS のようなバンドは別格だよね」
GHOST や SLEEP TOKEN の大成功を見れば、メタルの振り子が “歌” に戻ってきたことがわかります。実際、”歌”、つまり耳を惹く歌心やポップ・センス、そしてフックの山脈は、今を生きるアーティストにとって強力な武器になります。時はSNS戦国時代。コスパやタイパを何よりも重視する若い世代は、アーティストに5分はおろか30秒、もっといえば5秒の短い時間しか与えてはくれません。そんなリスナーのスクロールする指を止めるために、メロディのグラデーションは重要なキー・アイテムとなっているのです。
そして今、フィンランドから大きな注目を集める、”メロい” メタル・バンドが登場しました。JOVIAC。タンペレ出身の彼らは、プログレッシブなメタルを奏でていますが、変拍子や高度なテクニック、作曲の複雑性…そうした驚きや好奇心の探求のコーティングに輝くような砂糖菓子の旋律を使って、プログとAORのミルフィーユを作り上げました。
GENESIS や YES、それから DREAM THEATER はもちろん、PERIPHERY や PROTEST THE HERO といった例を挙げるまでもなく、プログとポップは綿密に結びついてきましたが、JOVIAC は MOON SAFARI や A.C.T. 並のポップさでモダンなエッジをも際立たせているのです。
「TOTO に惹かれた理由の一つは、素晴らしいミュージシャンであるにもかかわらず、常に自慢する必要がない、テクニックを見せつけないこと。彼らはただ良い曲を作りたいだけなんだよ。TOTO のメンバーは、数十年にわたりハリウッドをはじめ世界中で最も評価され、起用されるセッションミュージシャンだった。彼らの技術と音楽界への貢献を本当に尊敬しているよ」
ボーカルとギターを担当する JOVIAC の心臓 Viljami Jupiter Wenttola にとって、そのメロディとコンポジションの源泉は TOTO にありました。Viljami は TOTO を愛しすぎて、”あの” 紋章を自らの腕にまで刻んでいます。そう、JOVIAC も TOTO 同様、並外れたミュージシャンの集まりでありながら、決してそのテクニックを誇示するような音楽の作り方はしていません。アクセシビリティに重点を置きながらも、聴くたびに新たな発見がある、音楽的な好奇心や冒険心を満たしてくれる様々な仕掛けやフックを縦横無尽に張り巡らせているのです。”Shine” 冒頭の “時間” の使い方ね。天才的!
そして、聡明な読者の皆様ならば、”Kingdom of Desire” からの TOTO がとりわけメタルやプログに接近していたこともご存知でしょう。インタビュー中で Viljami も指摘していますが、”Falling in Between” のプログ・メタル的素晴らしさね。
「DREAM THEATER は道を切り拓き、このジャンルの先駆者の一人となった。彼らの努力がようやくメジャーの認知を得たことは、きっと素晴らしいことだと思うんだ。ただし、僕の最も好きな DREAM THEATER のアルバムは初期の時代のもので、特に Kevin Moore 時代は常に僕の心に深く刻まれているよ」
フィンランドはメタルの故郷、そのひとつとして知られていますが、これまで世界に進出する画期的なプログレッシブ・メタルを輩出したとはいえません。JOVIAC は2017年から、その状況を改变するために休むことなく活動してきました。プログレッシブ音楽の自由、人間の感情、中毒性のあるフック、巧妙なアレンジを組み合わせるという独自のビジョンに基づいた、キャッチーなリフとメロディと、概念的で思慮深い要素を融合させる多様で深い音楽。それはきっと Kevin Moore 時代の DREAM THEATER にも通じる音。そうやって彼らは偉大な先人と同様に、北欧の新たな道を切り開いていくのです。
今回弊誌では、Viljami Jupiter Wenttola にインタビューを行うことができました。「最も転機となったのは中学校の頃、初めて CHILDREN OF BODOM を聴いた時だったね。当時ドラマーだった僕は、CoB のアルバム “Hatebreeder” の素晴らしいメロディに魅了され、エレキギターを弾くことを決意したんだ。そしてその時に、音楽に人生を捧げることも決心したんだ。Alexi、安らかに」 あの DISPERSE にも通じるものがありますよね。どうぞ!!

JOVIAC “AUTOFICTION PT.1 -SHARDS : 10/10

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NEW DISC REVIEW + INTERVIEW 【BLACKRAIN : CRACK THE SKY】


EXCLUSIVE: INTERVIEW WITH SWAN HELLION OF BLACKRAIN !!

“Van Halen Debut Album Became a Big Thing In My World, The Sound Of The Guitar On This Album Is So Unique, There’s a Very Special Feeling Coming Out Of It, It Is Wild.”

DISC REVIEW “CRACK THE SKY”

「Jerem はまだ若いけど EVH の大ファンで、彼にとって大きな影響の源だよ。実は、この動画で僕らの音楽がより広い層に届くと期待していたんだ。素晴らしいギターソロは、ロックやグラムのコミュニティだけでなく、多くの人々の心を動かすことができるからね」
Eddie Van Halen が旅立って5年。そのユニークな音楽、哲学、サウンド、テクニックは、大いなる遺産、ロックの “導火線” となって今も人々の心を動かし、リアルタイムを知らない若い世代をもギターやメタルの沼へと引きずり込んでいます。ギター・ヒーローの類稀なる情熱と魔法は、先日インタビューを行った DERAPS の例を挙げるまでもなく、確実に多くの後続へと “継承” されているのです。
「VAN HALEN のファースト・アルバムは、若い頃にオリジナルのLP版を贈られてから、僕の世界で大きな意味を持つようになったんだ。このアルバムのギターの音は本当に独特で、特別な感覚があるよね。実に野性的だよ」
20年前、ここ日本のツアーからキャリアのスタートをきったフランスの BLACKRAIN。80年代のサンセット・ストリップを現代へと蘇らせる彼らは、紆余曲折を経て昨年再スタートを切りました。Jerem G という若き才能を得た彼らは、一度 VAN HALEN のファースト・アルバムという原点に戻り、再起を図ります。”Resurrection”。Jerem G がこの楽曲、このMVで魅せた姿には明らかに “Eruption” の情熱、野生、衝撃が宿っていました。今、この動画は様々なプラットフォームで拡散され、”バズって” います。そう、ギターの衝動は時にメタルのコミュニティを超越して “噴火” します。かつての VAN HALEN のように。
「現代の社会では、人々は何かに対して30秒以上の注意を払わないため、”メディオクリティ” “奇をてらわない良さ” “普遍的な素晴らしさ” が “大きな問題” となる。これが、今日あらゆる問題が蔓延する理由かもしれないよね。だからこそ、努力を重ねて一定のレベルに達し、夢を叶えた人々を見聞きすることは、確かに大切なことなんだ…」
長年こうしたサイトを運営していると、いかに現代が、もしくは SNS が “普遍” と相性が悪いかを思い知らされます。結局、”バズる” 記事は今や30秒、いや5秒で伝わる奇抜な “出オチ” のアーティストが大多数。もちろん、そうした前代未聞のアイデア自体は素晴らしいのですが、果たして “バズ” に “加担した” リスナーは彼らを末長く愛しているのでしょうか?まるでスタバの新作のように、ただ一度 “消費” してそれで終わりのような気がしてなりません。
スクロールで膨大な情報が現れては消える時代に、私たちのアテンション・スパンはどんどん短くなっていきます。そうした流れで、”メディオクリティ”、普遍的に長く愛せる音楽を私たちは見失いがちなのかもしれませんね。だからこそ、もし “当たり前にカッコいい” Jerem G の勇姿に感銘を受けたとしたら、彼らのアルバムにも目を向けて欲しいのです。そこには、80年代の巨人たちとも対等に渡り合える、情熱的な目眩くメタルの “普遍” が存在しているのですから。
今回弊誌では、フロントマン Swan Hellion にインタビューを行うことができました。「多くのギター・ヒーローや素晴らしい達人が存在したと感じてきたけど、僕の注意を引くのはごくわずかだった。多くの人が超高速でスケールを上下に弾くことができる中、僕は別の何かが必要だと思ったんだ。曲のために演奏し、音楽に本物をもたらすギタリスト、タッチやサウンドを持つギタリストこそが必要だとね。Jerem はその資質を持っている」 どうぞ!!

BLACKRAIN “CRACK THE SKY” : 10/10

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NEW DISC REVIEW + INTERVIEW 【MIKAEL ERLANDSSON : THE SECOND 1】 “THE 1” 30TH ANNIVERSARY


EXCLUSIVE: INTERVIEW WITH MIKAEL ERLANDSSON !!

“Melodic Hard Is My ”Backyard” And My Home! I Will Continuing Doing This Til The Day I Die. Doesn’t Matter If It’s Popular Or Not – For Me It’s My Music Lifestyle – Love It !!!”

DISC REVIEW “THE SECOND 1”

「メロディック・ハードロックは私の “バックヤード” であり、私の家なんだ!だから、死ぬまでやり続けるつもりだよ。人気があろうがなかろうが関係ない!私にとって、この音楽はライフスタイルなんだ。ただ、愛しているんだよ!」
“ダサい” 音楽とは何でしょうか?流行や時代にそぐわない音楽のことなのでしょうか?だとしたら、たしかにメロディック・ハードロック、通称メロハーは “ダサい” 音楽なのかもしれません。ただし、もし、”ダサい” が情熱や信念もなくただ時流に乗るだけの、名声、金、モテを欲するポーザーを指すとしたらどうでしょう?明らかにメロハーは “ダサい” から最も遠い場所にいます。なぜなら、大きな名声や金銭は今の時代、メロハーでは得られないものだから。
それでも北欧の貴公子 Mikael Erlandsson がこの音楽をやり続けるのは、メロハーが、美しい旋律がただ好きだから。あの傑作 “The 1” から30年。ついにリリースされる続編 “The Second 1” には、長い月日を経ても枯れることのなかったメロハーに対する愛や情熱が溢れています。
「私は美しいメロディーがただただ大好きなんだ。そしてそれは、私の頭の中で常に鳴っている。メジャー・キーでもマイナー・キーでも、音楽のルールにとらわれず、自分なりのやり方でやるのが好きなんだよ」
1994年、ゼロ・コーポレーションからリリースされた “The 1” はメロハーを定義づけるレコードの一枚となりました。ハードな曲もソフトな曲も、メジャー・キーでもマイナー・キーでも貫かれる旋律の審美。
もちろん、アップテンポでハード、北欧の哀愁が浸透した “It’s Alright” は特にここ日本で爆発的な人気を得ましたが、それだけではありません。例えば “Show me”, “Reason” のようなおおらかなメロディの泉や、”Wish You Were Here”, “Life is a Hard Game to Play” のようなクリスタルで澄み切った北欧の景色に “We Don’t Talk Anymore” のタンゴまで、Mikael のハスキー…ボイスが紡ぎ出すメロディはすべてが珠玉で、ジャンルの醍醐味を心ゆくまで見せつけてくれたのです。
「私は自分をシンガーソングライターとして見ているんだ。そして自分のやっていることを愛している。そうした有名になることについて、ただ興味がないんだよ。だから、人気があろうとなかろうと、これからも音楽を続けていくつもりだよ。自分のため、そして私に興味を持ってくれる人のために」
世界が音楽だけに収束していくような “C’est la vie” を聴けば、メロディがゆっくりと密やかに孤独を癒してくれるような “Paper Moon” を聴けば、Mikael のメロハーに対する情熱が些かも衰えず、むしろ今もなお燃え盛っていることが伝わるはずです。
ここには、LAST AUTUMN’S DREAM, AUTUMN’S CHILD, SALUTE など紆余曲折を経ても守り続けた美旋律の牙城が堂々と鎮座しています。メロハーは今や万人受けでも、時代の万能薬でもありませんが、それでも “Put Some Love In the World”、ほんの一欠片の愛情を、優しさを世界にお裾分けすることならできるはず。暗い時代に Mikael はそう信じて、明日も歌い続けるのです。
今回弊誌では、Mikael Erlandsson にインタビューを行うことができました。「日本は私にとって…本当にすべてなんだ。私の音楽を最初にリリースしてくれた国だから。”The 1” がすべての扉を開けてくれた。このアルバムをとても誇りに思っている。最初からね。もともとはただのデモだったものなんだ。でも、なんとかリリースにこぎつけることができた。その日から、私はほぼ毎年アルバムをリリースしているんだ!」 どうぞ!!

MIKAEL ERLANDSSON “THE SECOND 1” : 10/10

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NEW DISC REVIEW + INTERVIEW 【FIGHTER V : HEART OF THE YOUNG】


EXCLUSIVE: INTERVIEW WITH FIGHTER V !!

“I Don’t Think Melodic Hard Rock/AOR Is Dead, In Fact I Think There’s An Upward Trend Again. If You Look At TV Shows Like Stranger Things Or Cobra Kai, The 80s Are Coming Back.”

DISC REVIEW “HEART OF THE YOUNG”

「メロディック・ハード・ロック/AORが死んだとは思わないし、むしろ再び上昇傾向にあると思う。”ストレンジャー・シングス” や “コブラ会” のようなテレビ番組を見れば、80年代が戻ってきていることに気づくはずだよ。バイパーサングラス、マレット、ジーンズにレザージャケット……。とはいえ、安っぽいグラムロックで大成功できるとは思わない。オリジナリティを持ち、モダンと80年代のいいとこ取りをすることが重要なんだ。だから、昔の模倣ではなく、リフレッシュしている限り、正しい道を歩んでいることになる!」
メロハーは死んだ。AOR なんてダサい。夢のような80年代を経て、時に煌びやかで、時に美しく、時に悲哀を湛え、そして時に情緒を宿したメロディック・ハードの響きは窓際へのと追いやられてしまいました。しかし、時代は巡るもの。”ストレンジャー・シングス” のような大人気ドラマに80年代のノスタルジアが描かれることで、当時の音楽も息を吹き返しつつあります。
そうしたドラマが視聴者の心を掴むのは、ノスタルジーを誘いながらも同時に新たな視点や思想
、テクノロジーを駆使して決して古臭く終わらせないことが理由でしょう。スイスのバンド、FIGHTER V のセカンド・アルバムのアートワークには、近代的で繁栄した都市の外観で建てられた巨大な心臓が描かれています。そう、彼らの “メロハー” も Netflix と同様に当時の風景に新たな解釈をもたらす革命の鐘。”Heart of the Young”、FIGHTER V が奏でる魅力的なメロディック・ハードは、野心的な若いミュージシャンたちによって作られ、若い心を保つすべてのリスナーに贈られたものなのです。
「”Radio Tokyo” は音楽で成功を収め、頂点を目指している少年の話。”Radio Tokyo” に出演するためにね!僕らの象徴だよ。80年代のビッグバンドはみんな東京、少なくとも日本で演奏していた。それができれば、外国のバンドとして本当に成功したと言えるんだ!」
そんな FIGHTER V が、メロハー復興計画の足がかりに選んだ場所が日本、そして東京でした。なぜなら東京、そして武道館はいつだって世界中のハードロック・キッズ憧れの場所だったから。そして、今や日本は #メロハー が生き残る数少ない国のひとつとなったから。”Radio Tokyo” はまさにメロハーの祝祭。そう、DJ に導かれた圧倒的な高揚感、凄まじい精神的な勃起をうながす楽曲こそメロハーの真髄なのです。
「よくプロデュースされ、ミックスされたコーラスといえば、間違いなく HAREM SCAREM が最高の例になるよね!特に HAREM SCAREM の最初のセルフ・タイトル・アルバムは、伝説的なプロデューサー、Kevin Doyle の傑作だった!もちろん、彼らのソングライティングにおけるトップリーグのセンスも忘れてはならないよ。HAREM SCAREM は間違いなく、メロディック・ロックのダイアモンドなんだ!」
だからこそ、クラシックで若々しいメロハーの新境地を求める FIGHTER V が日本が育てた HAREM SCAREM をお手本に選んだのは自然なことでしょう。彼らは80年代のメロハーに、さらに肉厚でオーロラのようにコーティングされたコーラスの魔法と、プログレッシブに捻くれたフック&テクニックを持ち込んだ革命家でした。タイトルをいただいた(?) WINGER の知性や、”Speed Demon” でみせる MR.BIG への憧れも織り交ぜながら、FIGHTER V もまた、敷き詰められた旋律のカーペットに、現代的なエッセンス、コンポジション、プロダクションを飾り付け、このジャンルを次のステージへと誘います。
やっぱり、コーラスやコール&レスポンスの使い方が素晴らしいですね。FAIR WARNING も、TEN も、TERRA NOVA も個性的で扇情的なコーラスを持っていましたが、メロハーはコーラスが命。何より、彼らのアー写のTシャツは SURVIVOR。大事なことはすべて SURVIVOR から学んだ。いつも心に SURVIVOR を。
今回弊誌では、FIGHTER V にインタビューを行うことができました。「GOTTHARD, KROKUS, SHAKRA のようなバンドは、より多くの観客に知られていたし、そこまでハードな音楽ではないから、より親しみやすかった。だからそうした音楽とより繋がりを深めていったんだ」 FRONTLINE に SHAKRA。滾りますね!どうぞ!!

FIGHTER V “HEART OF THE YOUNG” : 10/10

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NEW DISC REVIEW + INTERVIEW 【INVASION : 2】


EXCLUSIVE: INTERVIEW WITH INVASION !!

“When You Come To a Live Show It Is Our Duty Make You Forget Everything Else And To Have The Best Time In Your Life Whether You Are Crowd Surfing In Just You Underwear Or Standing In The Corner Listening.”

DISC REVIEW “INVASION 2”

「僕にとってハードロックとは、世界の暗黒面からの脱却と解放を意味するものだ。団結してひとつになれる。僕にとってはスピリチュアルなものなんだ。ライブに来たら、下着一枚でクラウド・サーフィンをしていようが、隅に立って聴いていようが、他のことはすべて忘れて人生で最高の時間を過ごしてもらうのが僕らの義務なんだ」
努力、友情、勝利、そして愛。少年ジャンプを地で行くようなメロディック・ハードが忘れ去られて長い年月が経ちました。予想通り、見事に MANESKIN を抱き込むことに大失敗した日本のメタル寄りハードロック陣営。せっかくのチャンスを棒に振って、無垢なる若者たちにメロハーの伝導という名の刷り込みもしくは洗脳を果たすことができなくなったその罪は重く万死に値します。何より、これまで、ロキノンに至宝を渡して世界が良くなったことなど一度もないのですから。
とはいえ、下を向く必要はありません。明けない夜はなく、やまない雨もありません。そう、音楽シーンは胎動するサークル。つらい現実をすべて忘れ、解放され、下着いっちょでアホになり、みんなでひとつになれる。努力、友情、勝利、そして愛が求められる時代に、メロハーの救世主が降臨するのはある意味必然でした。TNT で幕を開けたノルウェーのポップで少し歪なセンスを胸いっぱいに吸い込んだ INVASION は、その名の通りこの暗い世界を情熱と活力、そして至高のメロディで侵略するのです。
「僕は自分の心と魂から来る音楽を作っている。メロハーを作ることは決して選択ではなかった。作曲するときに自然に出てくるものなんだ。それが僕なんだからしかたがないよ。 自分のために、本当にやりたい音楽を作ることが大切だと思う。いわば、ジャンルに自分を選ばせるんだ」
重要なのは、彼らが情熱と魂で音楽を作っていることでしょう。Tony Harnell, Joey Tempest, Goran Edman といった北欧の声を見事に受け継いだ (Tonyはアメリカ人だが?!) Jørgen Bergersen は空っぽの頭で “セクシーな気分だ!” と叫び、この “欲望のジャングル” で “燃え盛る猿” になったと陳腐な告白をし、わざわざ “まだセクシーな気分だ!” と念を押した後、エッジーで華やかなギターソロが意味もなく宙を舞っていきます。すべてが小手先で、頭で、テクニックで、正しさで加工されるようになった音楽世界で、しかし彼らのこの無秩序はあまりにも魅力的。
「カミソリのように鋭いメタルからノスタルジックなシンセウェイヴまで、両極端の音楽を聴く。気分次第かな。それらのジャンルを融合させた人を見つけるととても面白い。INVASION の音楽にシンセの世界全体を取り入れるのが好きなのも、同じ傾向かもしれない。新鮮だし、サウンド的にできることの可能性が広がるからね」
とはいえ、彼らはもしかすると演じているだけなのかもしれません。80年代のクラシックなハードロックとコンテンポラリーなサウンドを巧みに組み合わせ、時にはAORに、時にはヘヴィ・メタルに、ハーモニーとシンセの海に溺れさせる彼らの音楽は、実は非常に巧みに考慮、設計されていて、あの THE NIGHT FLIGHT ORCHESTRA の登場と同じくらいの衝撃と期待感をもたらしてくれます。
たしかにこれはノスタルジアで、蛇足で、老人のエゴなのかもしれません。それでも、この美しいジャンルと、そこにあるあけすけに愛や情熱を叫ぶ少年ジャンプのファンタジーがもう少し抱擁されれば世界はほんの少しだけキラキラと変わるのでは…そう思わざるを得ないほど INVASION の音楽は輝いているのです。
今回弊誌では、INVASION にインタビューを行うことができました。「日本はスバラシイです!実はDuolingoで日本語を学ぼうとしていた時期があったんだ。本当に難しいから、一旦中断したんだけどね。”ワンパンマン” も全シーズン日本語で見ているよ。RPGシリーズのファイナルファンタジーも忘れてはいけない。僕のお気に入りはFF7とFFXだ。もっとたくさんしゃべって100%のオタクになりたいけど、このへんで」どうぞ!!

INVASION “2” : 10/10

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