FEAUTURE ARTICLE>>>ATOMOSPHERIC MUSIC (FALLUJAH,SOUNDS OF SPUTNIK,WIDIK,AND MORE)


ああこのアルバムはアトモスフェリックだね!

音楽界隈で昨今当たり前のように使用されるアトモスフェリックという言葉。「うっ、うん。アトモスフェリックだよね・・・ホント、アトモの塊のようなアルバムだよ!鬼アトモ!!」などと答えながらその実、アトモスフェリックとアダモステの区別さえついていない偽アトモ野郎も少なくないのではないでしょうか。
辞書を引いても「大気の」「雰囲気のある」では謎が深まるばかり。このままでは

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 アーダーモースーテー

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ペイ。

ともなりかねませんね。ちなみに私は「幻想的な雰囲気の」と訳すようにしています。そう言われると例えばSIGUR ROS,ULVERといったバンドがアトモ形容されるのも分かるような気がします。
ただ「シガーロスはアトモ」「POST-ROCKはアトモ」と厳かに告げたところで当たり前すぎて「お前の頭がアトモ」と返される事は必至です。さらに少し掘り下げて友達にアトモ自慢をしましょう。
POST-ROCKから派生して多種多様なジャンルに広がるトモの波の中から新世代アトモ的バンドを集めました。

【TECHNICAL-DEATH METAL】

FALLUJAH>>>THE FLESH PREVAILS

自らをAtomospheric Death Metalと呼称するUS産バンドの2ndフル。デスメタル/メタルコアの歴史に確実に名を残すアルバムだと思います。
例えば高速で難解なリフや矢継ぎ早に押し寄せるプログレッシブな展開美といったテクニカルデスメタル的部分だけをクローズアップしたとしても充分素晴らしいアルバムです。しかしながらそれだけでこのアルバムを語る事はアイスを食べてアイスの蓋を舐めないようなものです。二重構造の音楽と言えるかもしれませんね。加えられたアトモスフェリックな要素がアルバムを一段上のレベルに押し上げています。
では何がアトモスフェリックたらしめているのでしょうか。答えはキーボードとそれにシンクロするギターフレーズです。独特のアンビエントな音色でお互いが共鳴しあうかのようにエピカルでアトモスフェリックな世界観を構築していく様は圧巻としか表現しようがないですね。

【DJENT】

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WIDEK>>>OUTSIDE THE UNIVERSE

DJENTは宇宙です。なのでTESSERACT,AAL,といったメジャーから薄暗い部屋で一人黙々とぺヤングと音楽を作っているような六畳Djentまでアトモスフェリックな要素を持ったバンドは多いですね。ただこのポーランド人ギタリストは要素だけにとどまらずDJENTをほとんどPOST-ROCKの領域にまで持って行っています。もしギタリストやギターソロが好きならばGRU,SHITH AYEといったDJENT界の凄腕たちも参加しているのでそこも聴き所の一つになるでしょう。

猶、WIDEKさんの次の仕事はこのアルバム。同郷のFEATHER CHILDをプロデュースしキーボードで参加するようです。同系統の音楽性で期待出来そうです。

 【DREAM POP/SHOEGAZE】

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SOUNDS OF SPUTNIK>>>NEW BORN

ロシアからのニューカマー。DREAM POPとSHOEGAZE、それにPOST-ROCK的な味わいを加えたようなサウンドが特徴です。8/25にデビュー作をリリースします(先行2曲が試聴可)。プレオーダー入れた時に本人達と少しコンタクトをとる機会があったのですがMOSCOWのアーティストRoman KalitkinさんとCANADA/UKRAINAの混成デュオUMMAGMAのコラボという形のようです。
初めて聴いた時は「もしかしてこれMY BLOODY VALENTINE,MOGWAI,HAMMOCK,JESUを同じ鍋に入れて煮込みました?女将さん!!」と取り乱してしてしまいました。
すごく幻想的だけどサウンドの焦点はしっかり合っていて、もしかすると上記のバンド達よりキャッチーなメロディー作りは上手なんじゃなかろうか・・・全曲聴くまでは分かりませんが期待しかありませんね。

#DREAM POP,POST-ROCK,SHOEGAZE,UKRAINE,CANADA

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こちらがそのUMMAGMAのアルバム。DREAM POP,POST-ROCKにPOST-PUNK的な味わいもあり非常に素晴らしいです。

 【POST-BLACK】

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WOLVES IN THE THRONE ROOM>>>CELESTIAL LINEAGE

先日新作を発表したUS産BLACK METAL。何故その新作を紹介せず2011年作の本作を紹介するのかはちょっと言えません、察してください
大胆にアトモスフェリックな要素を導入し自然保護、環境保全を主張する北アメリカのBLACKを一部でCASCADIAN BLACKと呼称しますがこの作品はまさにそのジャンルの代表作だと言えるでしょう。EARTH,BORIS,SUN O)))などを手掛けたRANDALL DANN氏を引き続き共同プロデューサーに迎え、ex-ISISのARON TURNERの貢献も得られるという申し分のない環境で製作された本作は幽玄さと凶悪さという相反する要素が自然に同居する傑作に仕上がりました。構成力の素晴らしさと女性コーラス、キーボードの使い方が白眉だと思います。

【POST-PROGRESSIVE】

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IAMTHEMORNING>>>~

こちらもロシアのバンド。2012年作。現代的なプログロックとフォーク/チェンバー音楽を融合させたような楽曲が特徴です。
流れるようなストリングスとアンビエントなピアノに乗る女性の歌声が非常に美しいのですが、同時に複雑な構成美やダイナミズムにも満ち溢れていてロックならではのエキサイトメントを全く失っていない点が素晴らしいですね。
今年発売された最新EPにはPORCUPINE TREE,KING CRIMSONGavin Harrisonが参加していてそちらも素晴らしいのですがNYPで入手出来るこちらをまず紹介しました。ポストプログに特化した人気レーベルK-SCOPEとも契約を果たしてこれからの活動にはさらに要注目です。

【HARD ROCK】

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INTERTWYNED>>>SOUNDSCAPES

POST-ROCK的幻想性とは少し違うんですが古き良きロックが持っていた幻想的な雰囲気とALTER BRIDGE,BLACK STONE CHERRYのような現代的王道HRを見事に融合させた作品です。タイトルからも伺えるようにサウンドスケープ=音景を感じます。
バックグラウンドがブルース、サザンロックからメタルにジャズと非常に幅広い事もその楽曲から十二分に伝わります。天にも突き抜けんばかりの伸びやかな男女混成ボーカルとPRSのギタートーンが素晴らしいですね。天にも突き抜けんばかりの朝勃ちでパンツを突き破る愚息とは大違いです。

【MATH-ROCK】

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おちょけ始めたのでこの辺にしておきましょう。存在自体がアトモスフェリックなゆるめるモ!SHOEGAZEで〆させて頂きます。Grumbleさんのレヴューが非常に面白いのでご一緒にどうぞ!

Grumble Monster/ゆるめるモ!-Review

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