NEW DISC REVIEW + INTERVIEW 【PALEFACE SWISS : CURSED】


EXCLUSIVE: INTERVIEW WITH PALEFACE SWISS OF YANNICK LEHMANN !!

ALL PHOTOS BY ADAM CHANDLER

“In Times Like These, Solidarity Is Everything. We Want To Give People a Space Where They Can Truly Be Themselves. Everyone Is e Equal, That’s Our Message.”

DISC REVIEW “CURSED”

「もちろん SLIPKNOT は大きな影響源だったよ。僕たちのボーカルと元ドラマーは、彼らのライブで出会ったんだからね。だけど、僕たちは決して SLIPKNOT になることを目指したわけではないんだよ。僕たちはビートダウン・バンドとして始まり、そのころの夢や目標はシンプルだった。世界で最も過激なバンドになることだよ」
かつて、SLIPKNOT は世界一過激で、クリエイティブで、それでいてメジャーなエクストリーム・バンドでした。過激であることと、クリエイティブであること、そしてメジャーであることが並び立つと彼らは証明してくれたのです。
SLIPKNOT のコンサートで結成されたスイスの PALEFACE SWISS は、そんな伝説の志を継ぐバンド。なぜなら、彼らはすでにスラム・ビートダウンとして狂気のSAN値を更新しながら、多様で創造的なアイデアで、スイスで最も人気のあるエクストリーム・メタルとなりつつあるのですから。
「僕たちはジャンルに縛られないんだ。狭い箱に閉じ込められるためにここにいるわけではないんだからね。ある日は Nu-metal のトラックを書き、次の日はデスメタルのアンセムを書くかもしれない。僕たちは感じるままに創造する。そこに限界はないんだよ」
初期 SLIPKNOT への崇拝という呪い “Hatred” から幕を開けるアルバム “Cursed” は、しかし徐々に自らにかけられたその呪いを振り払い、新たな世界を “Spit it Out” 吐き出していきます。KORN の奇妙な絶望や孤独をデスコアで解釈した “…and with hope you’ll be damned”、パーカッシブなコンセプトを活用した “My Blood On Your Hands”、そしてメロデスと Nu-metal のオフビートな狂宴 “Love Burns”。また、完全版に収録された “River Of Sorrows” のアンプラグド・バージョンではリスナーの涙を誘い、バンドの懐の広さを見せつけます。
「このような暗い時代には、団結が全て。僕たちは、メタルを通じて人々が本当に自分らしくいられる空間を提供したいんだ。ここでは誰もが平等である…それが僕たちのメッセージだよ」
SLIPKNOT が “People=Shit” と歌った “Iowa” からおおよそ四半世紀の年月が経ちました。90年代の暗さを背負っていた SLIPKNOT が “People=Shit” と叫ぶのは、ある意味時代の必然だったのかもしれませんね。
しかし、同じ暗い時代において、PALEFACE SWISS はメタルと人の可能性を信じます。メタル世界ではすべての仮面や肩書きを脱ぎ捨てて、本当の自分でいられる。どんな文化、人種、宗教、言語でもメタルの前では平等である。差別や抑圧を許さない。メタルを愛するという大きな “共感” が、コミュニティ全体を優しく包み込んでいきます。いろんなことが、この25年で大きく変化しましたが、少なくともメタル世界は少しづつでも前へと進んでいるのです。
今回弊誌では、ギタリストの Yannick Lehmann にインタビューを行うことができました。「ヘヴィ・ミュージックは世界を変えられないかもしれないけど、人々を変えることならできる。音楽で困難な瞬間を乗り越える手助けをしたり、長い一日の後に平穏をもたらしたり―それがヘヴィ・ミュージックが持つ真のインパクトなんだ。君なら僕の意味するところを理解してくれると思う」それにしても、Zelli のボーカル・パフォーマンス、スター性は群を抜いていますね。どうぞ!!

PALEFACE SWISS “CURSED” : 9.9/10

INTERVIEW WITH YANNICK LEHMANN

Q1: I heard that Slipknot was the band that inspired you to form Paleface. Did you want to be like them back then?

【YANNICK】: Yes and no. Of course Slipknot was a huge inspiration, our singer and former drummer actually met at one of their shows. But we never set out to be Slipknot. We started as a beatdown band and our goal was simple: to be the hardest band on the plane.

Q1: PALEFACE は SLIPKNOT が結成のきっかけになったと聞きました。当時、彼らのようなバンドになりたいと思っていたのでしょうか?

【YANNICK】: YesでありNoでもある。もちろん SLIPKNOT は大きな影響源だったよ。僕たちのボーカルと元ドラマーは、彼らのライブで出会ったんだからね。だけど、僕たちは決して SLIPKNOT になることを目指したわけではないんだよ。僕たちはビート・ダウン・バンドとして始まり、そのころの夢や目標はシンプルだった。世界で最も過激なバンドになることだよ。

Q2: Nowadays your music is heavier, more ferocious, and even more terrifying than Slipknot. What drove your evolution from nu-metal to deathcore?

【YANNICK】: We don’t box ourselves into any genre. We just follow what feels right. The evolution happened naturally over the years, it’s been a journey, not a decision.

Q2: 現在、あなたの音楽は SLIPKNOT よりも重く、凶暴で、さらに恐ろしいものになっています。そうした進化は何が原動力となったのでしょうか?

【YANNICK】: 僕たちはジャンルに縛られないんだ。ただ、自然な流れに従っているだけなんだよ。進化は年月をかけて自然に起こったもので、決断ではなく、旅のようなものだったんだ。

Q3: People often label you as deathcore, but your sound spans hardcore, slamming beatdown, nu-metal, and even melodic death metal at times. How do you feel about being described as “on the cutting edge of metal”?

【YANNICK】: That’s exactly how we like it. Like I said, we’re not here to be put in a box. One day we might write a nu-metal track, the next a death metal anthem. We create what we feel. No limits.

Q3: 人々はあなたたちをデスコアとラベリングしますが、実際のサウンドはハードコア、スラム・ビートダウン、Nu-metal、時にはメロディック・デスメタルまで多岐にわたります。まさにジャンルに縛られていませんが、そうした音楽を “メタルの最先端” と形容されることについては、どう感じていますか?

【YANNICK】: まさにそれが僕たちの望むところだよ。先ほど言ったように、僕たちは狭い箱に閉じ込められるためにここにいるわけではないんだからね。ある日は Nu-metal のトラックを書き、次の日はデスメタルのアンセムを書くかもしれない。僕たちは感じるままに創造する。そこに限界はないんだよ 。

Q4: Your music feels like a brutal horror movie, yet the metal community is known for being kind and supportive. Do you think that’s because many fans feel like outsiders themselves?

【YANNICK】: Absolutely. In times like these, solidarity is everything. We want to give people a space where they can truly be themselves. Everyone is equal, that’s our message.

Q4: あなたの音楽が象徴するように、メタルは残酷なホラー映画のような感覚ですが、一方でメタル・コミュニティは親切で共感的なことで知られています。それは、多くのファンが自分自身もアウトサイダーだと感じているからでしょうか?

【YANNICK】: 絶対にそうだよ!このような時代には、団結が全て。僕たちは、メタルを通じて人々が本当に自分らしくいられる空間を提供したいんだ。ここでは誰もが平等である…それが僕たちのメッセージだよ。

Q5: I find it interesting that you have “Swiss” in your band name. Switzerland isn’t known for a huge metal scene, but it has produced legendary bands like Celtic Frost, Coroner, Breakdown of Sanity, and Eluveitie. Do you feel like you’re following in their footsteps?

【YANNICK】: For sure! Eluveitie, for example, was one of the first metal bands I ever listened to. And now I’m proud to be part of what people might call the “new face” of Swiss metal.

Q5: バンド名に “スイス” という国名が入っているのが興味深いです。スイスは決して大きなメタルシーンで知られているわけではありませんが、CELTIC FROST, CORONER, BREAKDOWN OF SANITY, ELUVEITIE のような伝説的なバンドを輩出しています。彼らの足跡を継いでいると感じますか?

【YANNICK】: もちろん!例えば ELUVEITIE は、僕が初めて聴いたメタル・バンドの一つなんだよ!そして今、人々が “スイスのメタルの新しい顔” と呼ぶものの一部になれたことを誇りに思っているんだよ。

Q6: After your EP trilogy, you released the stunning and haunting full-length Cursed. Is there a thematic connection to the trilogy?

【YANNICK】: Not directly. But there’s a thread connecting Fear & Dagger and Cursed. Fear & Dagger tells stories of mental struggles and personal battles of people we know. Cursed dives deeper, those stories are ours. Still, the chapters didn’t quite fit the previous records thematically.

Q6: EP3部作の後、衝撃的で不気味なフルアルバム “Cursed” をリリースしましたが、トリロジーとのテーマ的なつながりはあるんですか?

【YANNICK】: 直接的なつながりはない。だけど、”Fear & Dagger” と “Cursed” には共通の糸があるんだ。”Fear & Dagger” は、僕たちが知る人々の精神的な苦闘や個人的な戦いの物語を描いている。”Cursed” はそれをさらに深く掘り下げ、その物語を僕たち自身のものにしたんだ。それでも、これらの章は以前の作品とテーマ的に完全に一致しているわけではないんだ。

Q7: The world feels cursed in many ways―discrimination, division, oppression, war. What do you think heavy music can offer in a world like this?

【YANNICK】: Heavy music may not change the world but it can change people. Whether it helps you get through a tough moment or gives you peace after a long day, that’s real impact. I think you know what I mean.

Q7: 世界は多くの面で “呪われている” ように感じられます―差別、分断、抑圧、戦争。こうした世界で、ヘヴィ・ミュージックに何ができるでしょうか?

【YANNICK】: ヘヴィ・ミュージックは世界を変えられないかもしれないけど、人々を変えることならできる。音楽で困難な瞬間を乗り越える手助けをしたり、長い一日の後に平穏をもたらしたり―それがヘヴィ・ミュージックが持つ真のインパクトなんだ。君なら僕の意味するところを理解してくれると思う。

Q8: Lorna Shore has brought new attention to deathcore, but also a flood of “blackend” bands trying to copy that sound. What’s your take?

【YANNICK】: I’d say Lorna Shore opened doors for people who’d never given heavy music a chance before. That made the scene stronger. As for the copycats, those kinds of trends come and go. We don’t pay attention to that noise.

Q8: デスコア・シーンであなたたちと双璧をなす LORNA SHORE はまさにデスコアに新たな波をもたらしましたが、そのサウンドを真似ようとする “ブラッケンド” バンドの急増も引き起こしましたね。

【YANNICK】: 僕は LORNA SHORE が、これまでヘヴィ・ミュージックに手を伸ばさなかった人々に扉を開いたと考えているよ。それがシーンを強化したんだ。模倣者についてだけど、結局そうしたトレンドは来たり去ったりするもの。僕たちはその騒音には特に注目していないよ。

FIVE ALBUMS THAT CHANGED YANNICK’S LIFE!!

HELLOWEEN “Walls of Jericho”

KREATOR “Phantom Antichrist”

AC/DC “Live 1991”

BULLET FOR MY VALENTINE “Fever”

TRIVIUM “In Waves”

MESSAGE FOR JAPAN

I’m just getting into that world, but my stepdaughter is a massive anime and Japan fan! I’ve always loved Studio Ghibli movies, they’re pure magic.
We can’t wait to come to Japan. It’s a dream. See you very, very soon!

日本の文化にはまだ詳しくないけど、僕の義理の娘はアニメと日本の大ファンなんだ!スタジオジブリの映画はいつも大好きで、純粋な魔法のような作品だよね。
日本に行くのを楽しみにしているよ。本当に夢なんだ。とても、とても、とても早くに会えるのを楽しみにしているよ!

YANNICK LEHMANN

PALEFACE SWISS Facebook

PALEFACE SWISS Official

mmmB5dvKwaCcAEznJZ

PLZ FOLLOW US ON FACEBOOK !!

NEW DISC REVIEW + INTERVIEW 【BLACKRAIN : CRACK THE SKY】


EXCLUSIVE: INTERVIEW WITH SWAN HELLION OF BLACKRAIN !!

“Van Halen Debut Album Became a Big Thing In My World, The Sound Of The Guitar On This Album Is So Unique, There’s a Very Special Feeling Coming Out Of It, It Is Wild.”

DISC REVIEW “CRACK THE SKY”

「Jerem はまだ若いけど EVH の大ファンで、彼にとって大きな影響の源だよ。実は、この動画で僕らの音楽がより広い層に届くと期待していたんだ。素晴らしいギターソロは、ロックやグラムのコミュニティだけでなく、多くの人々の心を動かすことができるからね」
Eddie Van Halen が旅立って5年。そのユニークな音楽、哲学、サウンド、テクニックは、大いなる遺産、ロックの “導火線” となって今も人々の心を動かし、リアルタイムを知らない若い世代をもギターやメタルの沼へと引きずり込んでいます。ギター・ヒーローの類稀なる情熱と魔法は、先日インタビューを行った DERAPS の例を挙げるまでもなく、確実に多くの後続へと “継承” されているのです。
「VAN HALEN のファースト・アルバムは、若い頃にオリジナルのLP版を贈られてから、僕の世界で大きな意味を持つようになったんだ。このアルバムのギターの音は本当に独特で、特別な感覚があるよね。実に野性的だよ」
20年前、ここ日本のツアーからキャリアのスタートをきったフランスの BLACKRAIN。80年代のサンセット・ストリップを現代へと蘇らせる彼らは、紆余曲折を経て昨年再スタートを切りました。Jerem G という若き才能を得た彼らは、一度 VAN HALEN のファースト・アルバムという原点に戻り、再起を図ります。”Resurrection”。Jerem G がこの楽曲、このMVで魅せた姿には明らかに “Eruption” の情熱、野生、衝撃が宿っていました。今、この動画は様々なプラットフォームで拡散され、”バズって” います。そう、ギターの衝動は時にメタルのコミュニティを超越して “噴火” します。かつての VAN HALEN のように。
「現代の社会では、人々は何かに対して30秒以上の注意を払わないため、”メディオクリティ” “奇をてらわない良さ” “普遍的な素晴らしさ” が “大きな問題” となる。これが、今日あらゆる問題が蔓延する理由かもしれないよね。だからこそ、努力を重ねて一定のレベルに達し、夢を叶えた人々を見聞きすることは、確かに大切なことなんだ…」
長年こうしたサイトを運営していると、いかに現代が、もしくは SNS が “普遍” と相性が悪いかを思い知らされます。結局、”バズる” 記事は今や30秒、いや5秒で伝わる奇抜な “出オチ” のアーティストが大多数。もちろん、そうした前代未聞のアイデア自体は素晴らしいのですが、果たして “バズ” に “加担した” リスナーは彼らを末長く愛しているのでしょうか?まるでスタバの新作のように、ただ一度 “消費” してそれで終わりのような気がしてなりません。
スクロールで膨大な情報が現れては消える時代に、私たちのアテンション・スパンはどんどん短くなっていきます。そうした流れで、”メディオクリティ”、普遍的に長く愛せる音楽を私たちは見失いがちなのかもしれませんね。だからこそ、もし “当たり前にカッコいい” Jerem G の勇姿に感銘を受けたとしたら、彼らのアルバムにも目を向けて欲しいのです。そこには、80年代の巨人たちとも対等に渡り合える、情熱的な目眩くメタルの “普遍” が存在しているのですから。
今回弊誌では、フロントマン Swan Hellion にインタビューを行うことができました。「多くのギター・ヒーローや素晴らしい達人が存在したと感じてきたけど、僕の注意を引くのはごくわずかだった。多くの人が超高速でスケールを上下に弾くことができる中、僕は別の何かが必要だと思ったんだ。曲のために演奏し、音楽に本物をもたらすギタリスト、タッチやサウンドを持つギタリストこそが必要だとね。Jerem はその資質を持っている」 どうぞ!!

BLACKRAIN “CRACK THE SKY” : 10/10

INTERVIEW WITH SWAN HELLION

Q1: The video for “Resurrection” is getting a lot of buzz! Frankly, how do you feel now?

【SWAN】: We are very satisfied about the response, we were actually expecting to reach a wider crowd with this video, a great guitar solo can touch a lot of people, not only the Rock \ Glam community. It is a very positive buzz but it could be even bigger, Jerem G, our new guitarist is very talented and would surely deserve a million views for this beautiful performance, the inspiration and execution are remarkable here.

Q1: 今、”Resurrection” のミュージックビデオがまさに “バズって” いますね!率直に、どんなお気持ちですか?

【SWAN】: 反応には非常に満足しているよ。実は、この動画で僕らの音楽がより広い層に届くと期待していたんだ。素晴らしいギターソロは、ロックやグラムのコミュニティだけでなく、多くの人々の心を動かすことができるからね。
今でもとてもポジティブな反響だけど、これがさらに大きくなる可能性もあるよ。僕たちの新しいギタリスト、Jerem・G は非常に才能があり、この美しいパフォーマンスで100万回の再生回数を獲得するに値するはずさ。この動画における、彼のインスピレーションと実行力は本当に素晴らしいものだからね。

Q2: “Resurrection” reminds many people of Van Halen’s “Eruption”. In fact, are you aware of that legendary performance?

【SWAN】: Of course, even tho he is young, Jerem is a huge EVH fan, a big influence for him. Actually, it was my idea to try to get this solo on the new album and when I asked him to try to work on it, I specifically referred to Eddie Van Halen solo Eruption. This Van Halen album was given to me when I was young, the LP version, original one, and it became a big thing in my world, the sound of the guitar on this album is so unique, there=s a very special feeling coming out of it, it is wild.

Q2: “Resurrection” を聴けば、多くの人が VAN HALEN の “Eruption” を思い出すはずです。実際、あの伝説的なパフォーマンスを目標にしていたのでしょうか?

【SWAN】: もちろん、Jerem はまだ若いけど EVH の大ファンで、彼にとって大きな影響の源だよ。実際、このソロを新アルバムに収録するアイデアは僕から出したんだ。彼にこのソロに取り組むようお願いした時、Eddie Van Halen の “Eruption” を具体的に例として挙げたからね。
VAN HALEN のファースト・アルバムは、若い頃にオリジナルのLP版を贈られてから、僕の世界で大きな意味を持つようになったんだ。このアルバムのギターの音は本当に独特で、特別な感覚があるよね。実に野性的だよ。

Q3: In fact, there are very few young people who play the kind of loud, technical, arena-ready, catchy metal and rock music that you do nowadays. Did you choose the title “Resurrection ” in the hope of reviving such music?

【SWAN】: The title Resurrection was chosen partly because it reminds of the title and also because when Jerem arrived in BlackRain, his first role was to act as Jesus Christ (Summer Jesus) on stage with us, so Resurrection was the perfect word to name his solo.

Q3: 近年、あなたたちのようなテクニカルでメロディックでラウドで、アリーナを沸かせるキャッチーなメタルやロックを演奏する若者はほとんどいませんよね。”Resurrection” というタイトルは、そうした音楽を復活させたいという希望を込めて選んだのでしょうか?

【SWAN】: “Resurrection” というタイトルは、”Eruption” を少し連想させるから選んだんだ。また Jerem が BLACKRAIN に加入した際、最初の役割がステージ上で僕たちと共にイエス・キリスト(Summer Jesus)を演じることだったから、彼のソロに “Resurrection” という名前が完璧だったというのもある 。

Q4: More to the point, there are not a few new generation of guitar magicians like Tosin Abasi and Polyphia, for example, but there are really few guitar heroes like you who attract people with their passion for metal and rock. In these dark times of war, division, oppression, discrimination, and loneliness, we need guitar heroes like you and Jerem G, would you agree?

【SWAN】: First, I am myself far from being a guitar hero and it’s never been my interest, the term would suits Jerem much better for sure.
I’ve had the feeling those past years that it was actually a lot of guitar heroes out there, a lot of great technicians, but it is only a very few that catch the attention, at least, my attention. When so many can play super fast, playing scales up and down at the speed of light, I need something else to strike me, I need a guitarist that can play for the songs, that brings something real to the music, a touch, a sound, Jerem got those qualities.
In a world where people don’t give more than 30 sc of attention to anything, mediocrity becomes something too “big”, that might be the reason why there are so many problems of all kind today, so yes, it helps to hear and see people that worked hard to reach a certain level and achieve their dreams….

Q4: より具体的に言うと、Tosin Abasi や POLYPHIA ような新しい世代のギター魔術師は少なくないですが、あなたたちのようなメタルとロックへの情熱で人々を惹きつけるギター・ヒーローは本当に少なくなりました。
戦争、分断、抑圧、差別、孤独の暗い時代において、世界を明るく照らすようなあなたやJerem・G のようなギターヒーローが必要だと感じますよ。

【SWAN】: まず、僕は自分自身、ギターヒーローからは程遠く、その言葉はJerem にずっと適していると思っているよ。
過去数年間、多くのギター・ヒーローや素晴らしい達人が存在したと感じてきたけど、僕の注意を引くのはごくわずかだった。多くの人が超高速でスケールを上下に弾くことができる中、僕は別の何かが必要だと思ったんだ。曲のために演奏し、音楽に本物をもたらすギタリスト、タッチやサウンドを持つギタリストこそが必要だとね。Jerem はその資質を持っている。
現代の社会では、人々は何かに対して30秒以上の注意を払わないため、”メディオクリティ” “奇をてらわない良さ” “普遍的な素晴らしさ” が “大きな問題” となる。これが、今日あらゆる問題が蔓延する理由かもしれないよね。だからこそ、努力を重ねて一定のレベルに達し、夢を叶えた人々を見聞きすることは、確かに大切なことなんだ…

Q5: In addition, the word “Resurrection” also means “rebirth” for the band with Jerem G and Franky, would you agree?

【SWAN】: Yes I can agree, “Resurrection” can mean a lot and in this case it fits pretty well, after the departure of 2 members that had been in the band for so long, the future of BlackRain could have been questionable but on the other side, there are no words to describe what the band has gained with two guys like Franky Costanza and Jerem G, our music has become better and thanks to them we can reach a higher level.

Q5: さらに、”Resurrection” という言葉は、Jerem・G と Franky Costanza という新たな素晴らしきメンバーを得て、バンドにとって “再生” を意味するようにも感じます。

【SWAN】: その通りだよ。”Resurrection” は多くの意味を持ち、この場合、非常に適切だよ。2人のメンバーが長年在籍していたバンドを去った後、BLACKRAIN の未来は闇の中にあったけど、一方で、Franky Costanza と Jerem・G 2人の加入により、バンドが得たものは言葉では表現できないほど大きいんだ。僕たちの音楽はより良くなって、彼らのおかげでより高いレベルに達することができたんだからね。

Q6: “Hot Rock Time Machine” from 2024 was another great album! In fact, it’s like going back in time to the late 80s and early 90s, when metal was at its brightest! What makes you stick with music from that era?

【SWAN】: This is just what we like, it is the music that touches us, I don’t really know why because frankly, all this 80s music isn’t our generation, we grew up more with Nirvana, Korn, Children of Bodom or even Mayhem! We just play what we like to play on stage, that is all. I believe there is something more in the music that comes from this era, the atmosphere, the way it was recorded, somehow, it sounds warmer, some would say nowadays sound design is way bigger but I don’t agree, everything was more alive back then, even the videos, maybe the society in general was thriving more and you can feel it in the music.

Q6: 過去の楽曲をリアレンジした2024年の “Hot Rock Time Machine” も素晴らしいアルバムでした!
実際、BLACKRAIN の作品を聴けば、80年代後半から90年代初頭、メタルが最も輝いていた時代に戻ったような感覚を味わえますよ!あなたはなぜ、あの時代の音楽にこだわるのでしょうか?

【SWAN】: これは単に僕たちが好きな音楽だからだよ。僕たちを感動させる音楽だから。正直なところ、なぜかは分からないんだ。だって、80年代の音楽は僕たちの世代のものではないからね。僕たちは NIRVANA, KORN, CHILDREN OF BODOM, MAYHEM などと共に育ったからね!
僕たちは単にステージで演奏したい音楽を演奏しているだけなんだ。でも、あの時代の音楽には何か特別なものがあると思う。雰囲気や録音の仕方、何だか温かみがあるんだよね。現代のサウンド・デザインははるかに進化していると言われるけど、本当にそうだろうか。あの頃は全てがより生き生きとしていたように思える。ミュージック・ビデオもそうだよね。おそらく社会全体がより活気があって、それが音楽に反映されていたのかもしれないね。

Q7: Your voice is very inspiring to listen to! Blackrain’s music shows influences from various bands such as Guns N’ Roses, Def Leppard, Motley Crue, Dokken, etc. Is there a vocalist that you particularly admire?

【SWAN】: Thank you very much! My big influences are Axl Rose and Blackie Lawless because nobody can sing like them and I love the way they sound, so unique and good. Im also a big fan of Sebastian Bach, basically, I like singers with attitude!

Q7: あなたの声にもとてもインスパイアされますよ!BLACKRAIN の音楽には GUNS N’ ROSES, DEF LEPPARD, MOTLEY CRUE, DOKKEN など、さまざまなバンドからの影響が伺えますが、あなたが特に尊敬するボーカリストは誰ですか?

【SWAN】: ありがとう!僕の大きなボーカリストは Axl Rose と Blackie Lawless なんだ。誰も彼らのようには歌えないし、彼らの声のユニークで素晴らしい響きが好きなんだ。あとは、Sebastian Bach も大好き。要するに、アティテュードのあるボーカルが好きなんだ!

Q8: Glam rock is not exactly popular music today. Some may say it is outdated or lame.

【SWAN】: I agree it might seem outdated for some, but after 40 years it is still the same bands, like Guns n roses or Queen radios and medias keep on playing, using on magazines front pages and the same bands packing arenas, so I have a bit of doubts that this kind of music is outdated, nothing “new” can compete with the old ones, except Ghost maybe, which by the way, kinda sound like 70s or 80s music. More specifically, talking about Glam rock, what usually push back people is the look, the make up and tight clothes, not the music itself I think. But I prefer to see a band dressed to kill than a bunch of average dudes looking like my neighbours on stage.
In the face of such headwinds , Why do you continue to play this music?
We choose to play what we like, if people follows it is great, if they prefer something else, well, it is what it is, we re not gonna start playing stuff we don’t enjoy to please the community or get into the current trend. We are well aware of the situation, we might be down the cycle right now, we can only hope to reach out to more people in the future but we won’t change ourselves.

Q8: グラム・ロックは今や、主流の音楽ではありません。一部の人は時代遅れやダサいとまで言うかもしれませんね。

【SWAN】: たしかに、一部の人々には古臭く感じられるかもしれない。でもね、40年経った今でも同じバンド、例えば GUNS N’ ROSES や QUEEN がラジオやメディアで繰り返し流され、雑誌の表紙を飾り、アリーナを埋め尽くすような状況が続いているよね。ということは、この種の音楽が古臭いというのも少し疑わしい気がするよ。
時代遅れというよりも、”新しい” ハードロックは古い巨人と競うことができないというのが正しいんじゃないかな。GHOST くらいしか例外はないかもしれないよね。だって、GHOST は70年代や80年代の音楽に似ているように聞こえるから。より具体的に言うと、グラム・ロックについて話すと、人々が拒否反応を示すのは、メイクやタイトな服装といった見た目で、音楽そのものではないと思っているんだ。だけど、僕はステージ上で隣の家の住人みたいな普通の男たちよりも、派手な服装で登場するバンドを見る方が好きだからね (笑)。
こうした逆風にもかかわらず、なぜこの音楽を続けるかって?僕たちは好きな音楽を演奏するだけだよ。人々が気に入ってくれたら素晴らしいし、他のものを好むならそれはそれでかまわない。コミュニティを喜ばせたり、現在のトレンドに合わせるために、楽しめない音楽を演奏するつもりは毛頭ないよ。僕たちは状況をよく理解している。現在、ハードロックやグラム・ロックはサイクルの底にいるかもしれないけど、将来より多くの人々に届くことを願っているんだ。自分たちを変えるつもりはないよ。

FIVE ALBUMS THAT CHANGED SWAN’S LIFE!!

Nirvana “Nevermind”

Metallica “Ride the lightning”

Guns N’ Roses “Appetite For Destruction”

Pantera “The Great Southern Trendkill”

Crashdiet “Rest In Sleaze”

MESSAGE FOR JAPAN

We almost started our music journey in Japan, about 20 years ago, we toured for almost a month in the Tokyo clubs and around, we keep a great memory of it and we strongly hope to come back one day, we loved the experience, we were young and wild back then, playing every night and ended up every time to this Rock club named The Current. Our former drummer Frank is still a big big fan of Japan and animes, he even speaks a bit of Japanese.
On our side, we grew up with Japanese video games and anime like Dragon ball, Saint seiya or City Hunter and many more, we re still watching them today.
We don’t know much about Japanese music but the songs “Endless rain” and “Tears” from X Japan have been in our playlist for about 25 years haha
Thank you so much for this interview, I hope we will be able to visit Japan soon again and rock together!

僕たちは約20年前、日本で音楽の旅を始めたようなものなんだ。東京のクラブや周辺でほぼ1ヶ月間ツアーを回り、その思い出は今でも鮮明だよ。いつかまた戻ってきたいと強く願っている。当時の僕たちは若く荒削りで、毎晩演奏し、最終的に “ザ・カレント” というロッククラブで過ごすことが多かったな。元ドラマーのフランクは今でも日本とアニメの大ファンで、少し日本語も話せるしね。
僕らはドラゴンボール、聖闘士星矢、シティハンターなど、日本のビデオゲームやアニメと共に育ったし、今でも観ているよ。
日本の音楽については詳しくないけど、X Japanの “Endless rain” と “Tears” は、約25年間プレイリストに入りつづけている(笑)
インタビューをありがとう。また日本を訪れてみんなとロックできることを願っているよ!

SAWN HELLION

BLACKRAIN Facebook

BLACKRAIN Official

LINKTREE

mmmB5dvKwaCcAEznJZ

PLZ FOLLOW US ON FACEBOOK !!