EXCLUSIVE: INTERVIEW WITH TREY DALTON OF INTER ARMA !!
“Extreme Metal Experimenters” From Virginia, INTER ARMA Has Just Released Epic & Diverse new album “Paradise Gallows” !!
DISC REVIEW “PARADISE GALLOWS”
ヴァージニアが生んだモダンメタルの進化形、 “Prog Doom” “Extreme Metal Experimenters” バンド、INTER ARMA が最新アルバム “Paradise Gallows” をリリースしました!!Southern Rock, Prog, Black Metal, Sludge, Doom, Death Metal, Post-Metal など多種多様な影響を取り込んだ彼らの音楽性は、エクレクティックがキーワードのシーンの中でも一際際立っていますね。
最新作 “Paradise Gallows” はより直接的に影響の数々を表層化し、見事にミックスさせた大胆でチャレンジングな作品となりました。アルバムオープナー、”Nomini” を聴けば、彼らが PINK FLOYD や CAMEL のような 70’s Prog Rock に深く心酔していることが分かるでしょう。アコースティックギターと、美しくメロディアスなツインギターハーモニーで紡がれる楽曲は、David Gilmour の手法を想起させます。
続く “An Archer In The Emptiness” が “Covenant” 時代の MORBID ANGEL や NEUROSIS をミックスしたような、無慈悲なまでにヘヴィーで、無調とも言えるほど取り付く島もないトラックであることは、”The world’s heaviest act and also the prettiest” (世界で最もヘヴィーかつプリティ)と例えられるバンドの2面性をまさしく表現しています。
同様の方法論は、ドラマー T.J. のパワフルでチャレンジングなリズムが骨格となる、BAROESS や MASTODON への挑戦状、”Violent Constellations” から、DOORS の Jim Morisson を想起させる Paparo の歌唱が見事なアルバムクローサー “Where The Earth Meets The Sky” の流れにおいても使用されています。インタビューでも語っている通り、”Paradise” “Gallows” という相反するアルバムタイトルからもこの作品が二分法、対比の妙に支配されていることは明白ですね。
奇しくも “Nomini”, “Where The Earth Meets The Sky” というサイケデリックな世界観を持った楽曲に挟まれているようにも見える “Paradise Gallows”。そしてアルバム中盤に配された “Potomac” には作品を第1幕、第2幕に分割する役割があるようにも思えます。なぜなら、”Potomac” には “Nomini” のメロディーが再度利用されており、加えて美しくも切ないピアノの音色により、71分のエピックにとって素晴らしいブレイクとなっているからです。
実際、アルバムのハイライトは第2幕の頭、タイトルトラックの “The Paradise Gallows” で訪れます。Doom 版 “Shine On You Crazy Diamond” とも言えるような壮大かつ時代を股に掛けるような名曲は、ギタリスト Trey の名演なしには語れません。モダンメタルシーンにおいて、彼ほどエモーショナルなオブリやリードを聴かせるギタリストは存在しないでしょう。楽曲的に見ても、Prog, Doom, Psychedelic が同居する実験的でありながら実に魅力的に仕上がりとなっていますね。
モダンメタルを体現するような多様性を持つ作品に仕上がった “Paradise Gallows”。今回弊誌ではギタリスト Trey Dalton にインタビューを行うことが出来ました。どうぞ!!
INTER ARMA “PARADISE GALLOWS” : 9.4/10
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