EXCLUSIVE: INTERVIEW WITH WIDEK !!
“I’ve always loved calmer parts in metal music. Back in 2010 I listened a lot of djent precursors and post-rock bands and I was like: Hey! I love heavy riffs and I love ambienty post-rock clean guitars. Let’s mix this!”
DISC REVIEW “ENTRANCE INTO ETERNITY”
「僕は常に Djent の単調さや類似性を避けようとしてきたんだ。当時多くの曲は “0-0-0” というリフ構成と、同じようなメロディーやパターンに基づいていたからね。だから、同じようなサウンドのバンドが多すぎたという理由で、Djent の人気が衰えた理由も理解できるよね。残念ながら、メタルコアというジャンルでも同様のことが起こっていた。もちろん、今でもトップレベルで活躍している Djent バンドはたくさんあり、僕の大好きなバンド (PERIPHERY) もその一つだよ!」
00年代末期から10年代の中盤まで、Djent は大きなムーブメントとしてヘヴィ・メタルを牽引していました。もともと、MySpace やネットの掲示板から火がついたナードでアンダーグラウンドなリズムとシュレッドの実験は、その多くが “ベッドルーム・ミュージシャン” で、プロモーションやリリースも大半が DIY で行うという、まさに SNS 時代の到来を感じさせる刹那の煌めきでした。
しかし、その “誰にでも参加できる” というムーブメントの性質は、多くの才能を輩出すると同時に、シーンを飽和させ、同じような音楽が乱立することによって衰退への道を歩むことにもつながったのです。とはいえ、もちろん Djent の代名詞であったあの重低音とポリリズミックな響きは今でもメタル・リフのそこかしこで輝きを放っていますし、何よりも真に才能あるアーティストはムーブメントの浮き沈みにかかわらず活動を続けています。
シーンの先駆けとなった PERIPHERY, ANIMALS AS LEADERS, TesseracT、そして Plini, Sithu Aye, Owane, Jacob Zytecki, David Maxim Micic…彼らには人智を超えた超絶技巧はもちろん、類稀なる個性も備わっています。ポーランドの Widek もそんなひとつの才能。
「僕はメタルの中の落ち着いた静かなパートが昔から大好きなんだよ。2010年頃、Djent の先駆けやポスト・ロックをたくさん聴いていて、”ヘヴィなリフも好きだし、アンビエントなポスト・ロックのクリーン・ギターも好きだ。これをミックスしてみよう!” って思ったんだよね。新しいジャンルではないのは分かっていたけど、当時はヘヴィでありながら落ち着いた/アンビエントなインストゥルメンタル・バンドはあまり多くなかったからね。個人的には、その方がずっと退屈じゃないと思うんだ。そして、その試みは大成功だった。誰かが僕の最初のEPを YouTube にアップロードしてくれて、最初から人気が出たんだよね!」
当時 Bandcamp の “Djent” タグをせっせと漁っていた人間で、WIDEK の名を知らない者はいないでしょう。そしてたしかに、彼の音楽は異端で、斬新で、雄弁でした。細分化と多様化が進むモダン・メタル勇躍の時を象徴するかのように、WIDEK はなんのためらいもなくメタルの重厚な技巧に、ポスト・ロックの繊細と静謐、夢見心地な壮大さ、そして幻想的で美しい世界観を組み合わせました。
重要なのは、WIDEK の音楽がいわゆる “ポスト・メタル” とはまた別のベクトルを向いていること。彼の盟友 Gru の手によるアートワークが示す通り、WIDEK の世界は宇宙と空間、次元の合間を行き来していて、だからこそ、プログレッシブで、まるで夜空を輝く星々のように息を呑むほど美しいのです。トレモロとクリーンが織りなす Djent の天の川。
「ギターは決して死んでいない。ソロ・ゲストの参加は僕の音楽の大きな部分を占めていて、曲に深みと多様性を加えてくれる。ギターソロなしでは Widek のアルバムを聴くことは不可能だと言っても過言ではないんだよ!」
同時に、彼の音楽にはシュレッドの夢が詰まっています。”Entrance into Eternity” “永遠への入り口” と名付けられたアルバムには、Gru, Sithu Aye, Morgan Thomaso, Paul Wardingham, Marco Sfogli, Bruno Henrique, Per Nilsson といった歴戦のギター勇士たちが馳せ参じ、AI 全盛の時代に人の手による驚きと興奮を存分に伝えてくれます。そう、これはギターという永遠に探索可能な “宇宙” への入り口でもあるのです。
今回弊誌では、WIDEK にインタビューを行うことができました。「僕は昔からSFや宇宙を題材にした作品が好きだったんだ!そんなロマンティックな場所から発する世界へのメッセージは、”言葉遣い、仕草、日々の選択において、お互いに優しくありましょう” というものだよ。優しい言葉一つが、誰かの1日、あるいは人生を変えることもあるからね。僕たちは、今他人がどんな困難に直面しているかを知るすべもない。だけど、一つだけできることがある。それは、優しくあること。敬意を払うことにお金はかからないけど、その意味は計り知れないんだよ」 どうぞ!!
WIDEK “ENTRANCE INTO ETERNITY” : 10/10
INTERVIEW WITH WIDEK
Q1: First of all, what kind of music did you grow up listening to?
【WIDEK】: Hi everyone!. I grew up listening to pop bands like Britney Spears, Backstreet Boys, Eiffel 65 etc. My friend had first introduced me to metal when I was 11-12 years old. He showed me Korn’s song called „Adidas”. When I listened to it for the first time, I hated it. It was so loud and „scary”to me, because I enjoyed soft melodies and pop tunes. Finally after a few forced listens (haha) I actually started to enjoy it! Later I listened to bands such as Metallica, Slipknot, System Of a Down and I loved it!
Q1: 本誌初登場です!まずは、あなたの音楽的なバックグラウンドからお話ししていただけますか?
【WIDEK】: やあ、みんな!僕はブリトニー・スピアーズ、BACKSTREET BOYS, EIFFEL 65などのポップ・バンドを聴いて育ったんだ。11~12歳の頃、友人が初めてメタルを紹介してくれてね。彼は KORN の “Adidas” という曲を聴かせてくれたんだけど、初めて聴いた時は大嫌いだった。ソフトなメロディーやポップな曲が好きだった僕にとって、それはとてもうるさくて “怖い” ものだったからね。でも、何度か無理やり聴かされた後(笑)、実際に楽しめるようになったんだ!
その後、METALLICA, SLIPKNOT, SYSTEM OF A DOWN みたいなバンドを聴いて、メタルが大好きになったんだ!
Q2: You are a great musician and guitarist, but what guitarist was your hero?
【WIDEK】: Thanks, actually I’ve never had any guitar heroes. I really admire guitarists such as Jon Petrucci, Steve Vai or Joe Satriani, but I’m a riff guy and can’t play guitar solos.
Q2: あなたは偉大なミュージシャンでギタリストですが、あなたにとってのヒーローはどんなギタリストでしたか?
【WIDEK】: ありがとう、実は僕にはギター・ヒーローがいないんだ。 John Petrucci や Steve Vai, Joe Satriani といったギタリストは本当に尊敬しているんだけど、僕はリフ派でギターソロは弾けないからね。
Q3: Poland has a strong image of black metal and death metal, but you were not involved in those scenes?
【WIDEK】: Correct – I play in different genre – post rock and djent aren’t too popular in Poland. I love the bands like Vader or Behemoth though!
Q3: ポーランドといえばブラックメタルやデスメタルのイメージが強いですが、そういったシーンとは無縁だったのですか?
【WIDEK】: その通りだよ。僕は別のジャンルで演奏しているからね。ポスト・ロックや Djent はポーランドではあまり人気がないんだよ。でも、VADER や BEHEMOTH のようなバンドは大好きだけどね!
Q4: You came out of the Djent movement, but you were clearly out of step with the rest of the artists, and your mix of heavy, technical guitar, post-rock and ambient music is truly one-of-a-kind, which is why you are still so popular even though Djent has gone down in popularity! Why did you decide to mix these two opposite elements?
【WIDEK】: Thanks! I’ve always loved calmer parts in metal music. Back in 2010 I listened a lot of djent precursors and post-rock bands and I was like: Hey! I love heavy riffs and I love ambienty post-rock clean guitars. Let’s mix this! I know it’s not a new genre, but back then there weren’t many instrumental bands that are heavy and calm/ambienty at the same time. It’s much less boring in my opinion. It was a success. Someone uploaded my first EP on youtube and it became popular from the very beginning!
Q4: あなたは Djent・ムーブメントから登場しましたが、他のアーティストとは明らかに一線を画していました。ヘヴィでテクニカルなギター、ポスト・ロック、アンビエント・ミュージックを融合させたあなたの音楽はまさに唯一無二で、だからこそ Djent の人気が衰退した今でもあなたはこれほど人気があるのでしょう。
なぜあなたは、この正反対の2つの要素を融合させようと思ったのですか?
【WIDEK】: ありがとう!僕はメタルの中の落ち着いた静かなパートが昔から大好きなんだよ。2010年頃、Djent の先駆けやポスト・ロックをたくさん聴いていて、”ヘヴィなリフも好きだし、アンビエントなポスト・ロックのクリーン・ギターも好きだ。これをミックスしてみよう!” って思ったんだよね。
新しいジャンルではないのは分かっていたけど、当時はヘヴィでありながら落ち着いた/アンビエントなインストゥルメンタル・バンドはあまり多くなかったからね。個人的には、その方がずっと退屈じゃないと思うんだ。そして、その試みは大成功だった。誰かが僕の最初のEPを YouTube にアップロードしてくれて、最初から人気が出たんだよね!
Q5: Djent, which was so popular, has now almost disappeared due to saturation and the proliferation of similar artists. Personally, I feel that it was a very significant movement in terms of the recognition of DIY and bedroom artists. How do you see your own relationship with the Djent movement?
【WIDEK】: I’ve always tried to avoid Djent repetitiveness and similarity. A lot of songs are based on a structure „0-0-0” riffs and same melodies/formula. I understand why Djent became less popular, because there were many bands that sounded exactly the same. Similar situation happened tothe metalcore genre. Of course there are plenty of djent bands that are still at the top and are one of my favourite bands!
Q5: かつて非常に人気を博した Djent は、シーンの飽和状態と類似アーティストの乱立により、今ではほぼ姿を消してしまいました。個人的には、DIY やベッドルーム・アーティストの認知度向上という点で、非常に重要なムーブメントだったと思っています。
あなた自身は、Djent ムーブメントとどのような関係性を築いてきたと考えていますか?
【WIDEK】: 僕は常に Djent の単調さや類似性を避けようとしてきたんだ。当時多くの曲は “0-0-0” というリフ構成と、同じようなメロディーやパターンに基づいていたからね。だから、同じようなサウンドのバンドが多すぎたという理由で、Djent の人気が衰えた理由も理解できるよね。
残念ながら、メタルコアというジャンルでも同様のことが起こっていた。もちろん、今でもトップレベルで活躍している Djent バンドはたくさんあり、僕の大好きなバンド (PERIPHERY) もその一つだよ!
Q6: You have pursued scientific and romantic themes such as space, dimension, and time. What message are you sending to the world with “Entrance into Eternity”?
【WIDEK】: I’ve always been interested in sci-fi and space genre! My message to the world is: Let’s be kind to each other―in our words, in our gestures, in our daily choices. Sometimes one kind word can change someone’s day, or even their life. We don’t know what another person is facing. But we can always choose one thing: to be kind. Respect costs nothing, but means everything.
Q6: あなたは、宇宙、次元、時間といった科学的かつロマンティックなテーマを追求してきました。 この “Entrance into Eternity” では、そこからどのようなメッセージを世界に向けて発信しているのでしょうか?
【WIDEK】: 僕は昔からSFや宇宙を題材にした作品が好きだったんだ!そんなロマンティックな場所から発する世界へのメッセージは、”言葉遣い、仕草、日々の選択において、お互いに優しくありましょう” というものだよ。優しい言葉一つが、誰かの1日、あるいは人生を変えることもあるからね。
僕たちは、今他人がどんな困難に直面しているかを知るすべもない。だけど、一つだけできることがある。それは、優しくあること。敬意を払うことにお金はかからないけど、その意味は計り知れないんだよ。
Q7: You have some great guitarists guesting on the album! Especially, people like Gru and Sithu Aye are heroes who have led the Djent movement together with you for many years. Some critics say that the guitar is dead, but this album shows that the guitar still has a lot of potential, would you agree?
【WIDEK】:
Q7: アルバムには素晴らしいギタリストがゲスト参加していますね! 特に Gru や Sithu Aye は、長年あなたとともに Djent ムーブメントをリードしてきたヒーローたちです。 “ギターは死んだ” という批評家もいますが、このアルバムはギターがまだ多くの可能性を秘めていることを示してくれていますね?
【WIDEK】: その通りだよ。ギターは決して死んでいない。ソロ・ゲストの参加は僕の音楽の大きな部分を占めていて、曲に深みと多様性を加えてくれる。ギターソロなしでは Widek のアルバムを聴くことは不可能だと言っても過言ではないんだよ!










