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NEW DISC REVIEW + INTERVIEW 【WIDEK : ENTRANCE INTO ETERNITY】


EXCLUSIVE: INTERVIEW WITH WIDEK !!

“I’ve always loved calmer parts in metal music. Back in 2010 I listened a lot of djent precursors and post-rock bands and I was like: Hey! I love heavy riffs and I love ambienty post-rock clean guitars. Let’s mix this!”

DISC REVIEW “ENTRANCE INTO ETERNITY”

「僕は常に Djent の単調さや類似性を避けようとしてきたんだ。当時多くの曲は “0-0-0” というリフ構成と、同じようなメロディーやパターンに基づいていたからね。だから、同じようなサウンドのバンドが多すぎたという理由で、Djent の人気が衰えた理由も理解できるよね。残念ながら、メタルコアというジャンルでも同様のことが起こっていた。もちろん、今でもトップレベルで活躍している Djent バンドはたくさんあり、僕の大好きなバンド (PERIPHERY) もその一つだよ!」
00年代末期から10年代の中盤まで、Djent は大きなムーブメントとしてヘヴィ・メタルを牽引していました。もともと、MySpace やネットの掲示板から火がついたナードでアンダーグラウンドなリズムとシュレッドの実験は、その多くが “ベッドルーム・ミュージシャン” で、プロモーションやリリースも大半が DIY で行うという、まさに SNS 時代の到来を感じさせる刹那の煌めきでした。
しかし、その “誰にでも参加できる” というムーブメントの性質は、多くの才能を輩出すると同時に、シーンを飽和させ、同じような音楽が乱立することによって衰退への道を歩むことにもつながったのです。とはいえ、もちろん Djent の代名詞であったあの重低音とポリリズミックな響きは今でもメタル・リフのそこかしこで輝きを放っていますし、何よりも真に才能あるアーティストはムーブメントの浮き沈みにかかわらず活動を続けています。
シーンの先駆けとなった PERIPHERY, ANIMALS AS LEADERS, TesseracT、そして Plini, Sithu Aye, Owane, Jacob Zytecki, David Maxim Micic…彼らには人智を超えた超絶技巧はもちろん、類稀なる個性も備わっています。ポーランドの Widek もそんなひとつの才能。
「僕はメタルの中の落ち着いた静かなパートが昔から大好きなんだよ。2010年頃、Djent の先駆けやポスト・ロックをたくさん聴いていて、”ヘヴィなリフも好きだし、アンビエントなポスト・ロックのクリーン・ギターも好きだ。これをミックスしてみよう!” って思ったんだよね。新しいジャンルではないのは分かっていたけど、当時はヘヴィでありながら落ち着いた/アンビエントなインストゥルメンタル・バンドはあまり多くなかったからね。個人的には、その方がずっと退屈じゃないと思うんだ。そして、その試みは大成功だった。誰かが僕の最初のEPを YouTube にアップロードしてくれて、最初から人気が出たんだよね!」
当時 Bandcamp の “Djent” タグをせっせと漁っていた人間で、WIDEK の名を知らない者はいないでしょう。そしてたしかに、彼の音楽は異端で、斬新で、雄弁でした。細分化と多様化が進むモダン・メタル勇躍の時を象徴するかのように、WIDEK はなんのためらいもなくメタルの重厚な技巧に、ポスト・ロックの繊細と静謐、夢見心地な壮大さ、そして幻想的で美しい世界観を組み合わせました。
重要なのは、WIDEK の音楽がいわゆる “ポスト・メタル” とはまた別のベクトルを向いていること。彼の盟友 Gru の手によるアートワークが示す通り、WIDEK の世界は宇宙と空間、次元の合間を行き来していて、だからこそ、プログレッシブで、まるで夜空を輝く星々のように息を呑むほど美しいのです。トレモロとクリーンが織りなす Djent の天の川。
「ギターは決して死んでいない。ソロ・ゲストの参加は僕の音楽の大きな部分を占めていて、曲に深みと多様性を加えてくれる。ギターソロなしでは Widek のアルバムを聴くことは不可能だと言っても過言ではないんだよ!」
同時に、彼の音楽にはシュレッドの夢が詰まっています。”Entrance into Eternity” “永遠への入り口” と名付けられたアルバムには、Gru, Sithu Aye, Morgan Thomaso, Paul Wardingham, Marco Sfogli, Bruno Henrique, Per Nilsson といった歴戦のギター勇士たちが馳せ参じ、AI 全盛の時代に人の手による驚きと興奮を存分に伝えてくれます。そう、これはギターという永遠に探索可能な “宇宙” への入り口でもあるのです。
今回弊誌では、WIDEK にインタビューを行うことができました。「僕は昔からSFや宇宙を題材にした作品が好きだったんだ!そんなロマンティックな場所から発する世界へのメッセージは、”言葉遣い、仕草、日々の選択において、お互いに優しくありましょう” というものだよ。優しい言葉一つが、誰かの1日、あるいは人生を変えることもあるからね。僕たちは、今他人がどんな困難に直面しているかを知るすべもない。だけど、一つだけできることがある。それは、優しくあること。敬意を払うことにお金はかからないけど、その意味は計り知れないんだよ」 どうぞ!!

WIDEK “ENTRANCE INTO ETERNITY” : 10/10

INTERVIEW WITH WIDEK

Q1: First of all, what kind of music did you grow up listening to?

【WIDEK】: Hi everyone!. I grew up listening to pop bands like Britney Spears, Backstreet Boys, Eiffel 65 etc. My friend had first introduced me to metal when I was 11-12 years old. He showed me Korn’s song called „Adidas”. When I listened to it for the first time, I hated it. It was so loud and „scary”to me, because I enjoyed soft melodies and pop tunes. Finally after a few forced listens (haha) I actually started to enjoy it! Later I listened to bands such as Metallica, Slipknot, System Of a Down and I loved it!

Q1: 本誌初登場です!まずは、あなたの音楽的なバックグラウンドからお話ししていただけますか?

【WIDEK】: やあ、みんな!僕はブリトニー・スピアーズ、BACKSTREET BOYS, EIFFEL 65などのポップ・バンドを聴いて育ったんだ。11~12歳の頃、友人が初めてメタルを紹介してくれてね。彼は KORN の “Adidas” という曲を聴かせてくれたんだけど、初めて聴いた時は大嫌いだった。ソフトなメロディーやポップな曲が好きだった僕にとって、それはとてもうるさくて “怖い” ものだったからね。でも、何度か無理やり聴かされた後(笑)、実際に楽しめるようになったんだ!
その後、METALLICA, SLIPKNOT, SYSTEM OF A DOWN みたいなバンドを聴いて、メタルが大好きになったんだ!

Q2: You are a great musician and guitarist, but what guitarist was your hero?

【WIDEK】: Thanks, actually I’ve never had any guitar heroes. I really admire guitarists such as Jon Petrucci, Steve Vai or Joe Satriani, but I’m a riff guy and can’t play guitar solos.

Q2: あなたは偉大なミュージシャンでギタリストですが、あなたにとってのヒーローはどんなギタリストでしたか?

【WIDEK】: ありがとう、実は僕にはギター・ヒーローがいないんだ。 John Petrucci や Steve Vai, Joe Satriani といったギタリストは本当に尊敬しているんだけど、僕はリフ派でギターソロは弾けないからね。

Q3: Poland has a strong image of black metal and death metal, but you were not involved in those scenes?

【WIDEK】: Correct – I play in different genre – post rock and djent aren’t too popular in Poland. I love the bands like Vader or Behemoth though!

Q3: ポーランドといえばブラックメタルやデスメタルのイメージが強いですが、そういったシーンとは無縁だったのですか?

【WIDEK】: その通りだよ。僕は別のジャンルで演奏しているからね。ポスト・ロックや Djent はポーランドではあまり人気がないんだよ。でも、VADER や BEHEMOTH のようなバンドは大好きだけどね!

Q4: You came out of the Djent movement, but you were clearly out of step with the rest of the artists, and your mix of heavy, technical guitar, post-rock and ambient music is truly one-of-a-kind, which is why you are still so popular even though Djent has gone down in popularity! Why did you decide to mix these two opposite elements?

【WIDEK】: Thanks! I’ve always loved calmer parts in metal music. Back in 2010 I listened a lot of djent precursors and post-rock bands and I was like: Hey! I love heavy riffs and I love ambienty post-rock clean guitars. Let’s mix this! I know it’s not a new genre, but back then there weren’t many instrumental bands that are heavy and calm/ambienty at the same time. It’s much less boring in my opinion. It was a success. Someone uploaded my first EP on youtube and it became popular from the very beginning!

Q4: あなたは Djent・ムーブメントから登場しましたが、他のアーティストとは明らかに一線を画していました。ヘヴィでテクニカルなギター、ポスト・ロック、アンビエント・ミュージックを融合させたあなたの音楽はまさに唯一無二で、だからこそ Djent の人気が衰退した今でもあなたはこれほど人気があるのでしょう​​。
なぜあなたは、この正反対の2つの要素を融合させようと思ったのですか?

【WIDEK】: ありがとう!僕はメタルの中の落ち着いた静かなパートが昔から大好きなんだよ。2010年頃、Djent の先駆けやポスト・ロックをたくさん聴いていて、”ヘヴィなリフも好きだし、アンビエントなポスト・ロックのクリーン・ギターも好きだ。これをミックスしてみよう!” って思ったんだよね。
新しいジャンルではないのは分かっていたけど、当時はヘヴィでありながら落ち着いた/アンビエントなインストゥルメンタル・バンドはあまり多くなかったからね。個人的には、その方がずっと退屈じゃないと思うんだ。そして、その試みは大成功だった。誰かが僕の最初のEPを YouTube にアップロードしてくれて、最初から人気が出たんだよね!

Q5: Djent, which was so popular, has now almost disappeared due to saturation and the proliferation of similar artists. Personally, I feel that it was a very significant movement in terms of the recognition of DIY and bedroom artists. How do you see your own relationship with the Djent movement?

【WIDEK】: I’ve always tried to avoid Djent repetitiveness and similarity. A lot of songs are based on a structure „0-0-0” riffs and same melodies/formula. I understand why Djent became less popular, because there were many bands that sounded exactly the same. Similar situation happened tothe metalcore genre. Of course there are plenty of djent bands that are still at the top and are one of my favourite bands!

Q5: かつて非常に人気を博した Djent は、シーンの飽和状態と類似アーティストの乱立により、今ではほぼ姿を消してしまいました。個人的には、DIY やベッドルーム・アーティストの認知度向上という点で、非常に重要なムーブメントだったと思っています。
あなた自身は、Djent ムーブメントとどのような関係性を築いてきたと考えていますか?

【WIDEK】: 僕は常に Djent の単調さや類似性を避けようとしてきたんだ。当時多くの曲は “0-0-0” というリフ構成と、同じようなメロディーやパターンに基づいていたからね。だから、同じようなサウンドのバンドが多すぎたという理由で、Djent の人気が衰えた理由も理解できるよね。
残念ながら、メタルコアというジャンルでも同様のことが起こっていた。もちろん、今でもトップレベルで活躍している Djent バンドはたくさんあり、僕の大好きなバンド (PERIPHERY) もその一つだよ!

Q6: You have pursued scientific and romantic themes such as space, dimension, and time. What message are you sending to the world with “Entrance into Eternity”?

【WIDEK】: I’ve always been interested in sci-fi and space genre! My message to the world is: Let’s be kind to each other―in our words, in our gestures, in our daily choices. Sometimes one kind word can change someone’s day, or even their life. We don’t know what another person is facing. But we can always choose one thing: to be kind. Respect costs nothing, but means everything.

Q6: あなたは、宇宙、次元、時間といった科学的かつロマンティックなテーマを追求してきました。 この “Entrance into Eternity” では、そこからどのようなメッセージを世界に向けて発信しているのでしょうか?

【WIDEK】: 僕は昔からSFや宇宙を題材にした作品が好きだったんだ!そんなロマンティックな場所から発する世界へのメッセージは、”言葉遣い、仕草、日々の選択において、お互いに優しくありましょう” というものだよ。優しい言葉一つが、誰かの1日、あるいは人生を変えることもあるからね。
僕たちは、今他人がどんな困難に直面しているかを知るすべもない。だけど、一つだけできることがある。それは、優しくあること。敬意を払うことにお金はかからないけど、その意味は計り知れないんだよ。

Q7: You have some great guitarists guesting on the album! Especially, people like Gru and Sithu Aye are heroes who have led the Djent movement together with you for many years. Some critics say that the guitar is dead, but this album shows that the guitar still has a lot of potential, would you agree?

【WIDEK】:

Q7: アルバムには素晴らしいギタリストがゲスト参加していますね! 特に Gru や Sithu Aye は、長年あなたとともに Djent ムーブメントをリードしてきたヒーローたちです。 “ギターは死んだ” という批評家もいますが、このアルバムはギターがまだ多くの可能性を秘めていることを示してくれていますね?

【WIDEK】: その通りだよ。ギターは決して死んでいない。ソロ・ゲストの参加は僕の音楽の大きな部分を占めていて、曲に深みと多様性を加えてくれる。ギターソロなしでは Widek のアルバムを聴くことは不可能だと言っても過言ではないんだよ!

FIVE ALBUMS THAT CHANGED WIDEK’S LIFE!!

Periphery “Periphery”

In Flames “Reroute to Remain”

Killswitch Engage “Alive or Just Breathing”

Korn “Untouchables”

Metallica “Black Album”

MESSAGE FOR JAPAN

Yes, I love watching anime and recently started reading manga. I’ve got many favourites in anime such as Attack on Titan, Chainsaw Man, Demon slayer and many more! I would love to visit Japan one day and feel the atmosphere. My friend visisted Tokyo last year and he was delighted!
To all my Japanese fans – thanks so much for the support and all your kind words! I plan to release a new album in October this year, fingers crossed! Stay safe!

日本のアニメを見るのが大好きで、最近は漫画も読み始めたんだ。アニメでは “進撃の巨人”, “チェンソーマン”, “鬼滅の刃” など、お気に入りの作品がたくさんあるんだよ!いつか日本に行って、その雰囲気を肌で感じてみたいな。友人が去年東京を訪れたのだけど、とても感動していたからね!
日本のファンのみんな、いつも応援と温かい言葉をありがとう!今年の10月にニューアルバムをリリースする予定なんだ。うまくいきますように!お元気で!

WIDEK

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NEW DISC REVIEW + INTERVIEW 【DORMANT ORDEAL : TOOTH AND NAIL】


EXCLUSIVE: INTERVIEW WITH MACIEJ NIESCIORUK OF DORMANT ORDEAL !!

“I always liked intelligent intensity, something that can be enjoyed both live and at home.”

DISC REVIEW “TOOTH AND NAIL”

「このアルバムの目標は異なるものの調和だった。 スピードとブルータリティを維持しながら、よりシンプルな曲にして、テクニカルなリフを減らしたかったんだ。同じことを繰り返さないようね。このアルバムは、真のエクストリームなジャンル・ファンにとってはソフトすぎるし、メロディーを求める人にとっては激しすぎるという意見を耳にしているよ。そうして、誰もレッテルを貼れないような音楽を作ることができて、僕はとても満足なんだ」
テクデス・シーンと結びつけられることも多い、ポーランドの新星 DORMANT ORDEAL。しかし、彼らはそうしたテクニカル合戦、スピード競争から距離を置こうとしています。少なくとも、あの Willowtip からリリースされた4枚目のアルバム “Tooth and Nail” は、DEFEATED SANITY や ARCHSPIRE とは異なる場所にいることはたしかでしょう。なぜなら、彼らは技巧や速度を超越した、総合芸術としての攻撃性と獰猛さを追求しているから。
「ポーランドのブラックメタル・シーンはかなり充実しているし、ポスト・ブラックメタル・シーンはさらに混雑している。だから、いくつかの形容詞に絞り込んで表現するのはかなり難しいけど、激しく、凶暴で、機械的でありながら、一貫した知性があるという君の説明は好きだ。僕はいつも知的な激しさが好きで、ライブでも家でも楽しめるようなものが好きなんだ」
VADER に端を発するポーランドの凶暴なる音の流れは、BEHEMOTH, DECAPITATED, BATUSHKA, Mgła、そしてこの DORMANT ORDEAL という多種多様な地獄の業火を生み出してきました。彼らの炎は灼熱でありながら冷徹で、それ以上に一貫した知性と冒険への野心が漲っています。今回のインタビューイ Maciej が語るように、ライブでは当然そのエネルギーに圧倒されますが、同時に家でじっくりと腰を落ち着けて聴く時でも何かしらの新たな発見や好奇心をそそる展開が待ち受けている。そんなポーランド・エクストリーム世界の哲学を今に体現したバンドこそ、DORMANT ORDEAL なのです。
「”To fight tooth and nail” とは、全力で戦う、あらゆる手段を使う覚悟がある、簡単にはあきらめないという慣用句だ。 リリックでは、戦争のような外的なものであれ、憂鬱や自信喪失のような内面に向けられたものであれ、戦いや闘争という主題に触れている。 アートワークについては、上記のすべてを要約する試みだったよ」
“Tooth and Nail” というタイトルもふさわしく、DORMANT ORDEAL はこの作品で容赦のないブラック/デスメタルの集中砲火を届けます。周囲のすべてが破壊されていく中、塹壕の中で縮こまるような感覚。安全地帯から出ようとするたびに、容赦ない砲撃の波が再びリスナーをシェルターへと押し戻します。
そうした圧倒的で容赦のない音攻の中で彼らは、様々なスタイルを融合させながら、しかしいずれのスタイルにも完全には染まらない独自のエクストリーム・メタルを生み出しました。テクニカルなセンスが光るリフの猛攻にも、テクデスらしいフレットボードを駆け回るヒロイックな表現はありません。不協和音とメロディーの二律背反は必需品ではなく秘密兵器となり、何者にも染まらない DORMANT ORDEAL 独自の凶暴を生み出しました。
DECAPITATED のごとき激しいリズムの非人間的異変は、Mgła や BEHEMOTH を彷彿とさせるブラックメタルのエッジと溶け合い、そこにアンビエントなタッチが加わることで、ポーランドらしい強烈な中毒性と痛烈なまでに生々しいサウンドを実現。アートワークから内容まで、”Tooth and Nail” は DORMANT ORDEAL の真髄を体現しています。バンドの唯一の創設メンバーと別れるのは容易なことではありませんが、諦めずに死に物狂いの苦闘で乗り越えて、傑作にたどりつきました。揺るがぬ決意と、困難なに立ち向かうことこそメタルの真骨頂。不条理に全力で戦いぬけと、DORMANT ORDEAL は叫び続けます。
今回弊誌では、Maciej Nieścioruk にインタビューを行うことができました。「1993年に MEGADETH, METALLICA, それに SEPULTURA と CANNIVAL CORPSE を初めて聴いたときからすべてが始まったんだ。 その後、メタルのダムが決壊し、バンドはより残忍であればあるほど良くなった。とにかく、アグレッションと生々しい獰猛さを愛しているんだ。この数十年の間に僕の好みは大きく進化したけど、90年代にリリースされたこうしたのアルバムには今でも思い入れがあるね」 どうぞ!!

DORMANT ORDEAL “TOOTH AND NAIL” : 10/10

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NEW DISC REVIEW + INTERVIEW 【CHAOS OVER COSMOS : A DREAM IF EVER THERE WAS ONE】


EXCLUSIVE: INTERVIEW WITH RAFAL BOWMAN OF CHAOS OVER COSMOS !!

“As a Musician, I Am Definitely In The “More is More” Camp – For Me, It’s a More Exciting Approach, And It Appeals To Me More In Terms Of The Energy It Gives, The Emotions It Evokes.”

DISC REVIEW “A DREAM IF EVER THERE WAS ONE”

「ミュージシャンとしての僕は、間違いなく “More is More”派だよね。 僕にとってはそれが、よりエキサイティングなアプローチだし、エネルギーや感情を呼び起こすという点で、より魅力的なんだ。時々、テクニカルな演奏には感情が欠けているという意見を耳にすることがあるけど、僕はそうした意見には強く反対だよ。もっと広い視野で、ベートーヴェンやショパンの曲の音符の多さを聴いてみてほしいね!”More is More” タイプの音楽は、時に難易度が高くなるけど、それはそれでいいことだと僕は思う。だからこそ、時間をかけて聴く価値があるし、注意深く何度も聴けば新たな発見がある」
“Ridiculous”。近年、海外のメタル批評においてよく使用される言葉です。直訳すると、馬鹿げたとか馬鹿らしいでしょうか。しかし、ほとんどの場合、彼らの “リディキュラス” とは褒め言葉で、むしろ絶賛です。つまりそこには、常識を超えた、今までになかった、未曾有のという付加価値が込められているのです。
ポーランドのテクニカル・メタル CHAOS OVER COSMOS も、そうした “リディキュラス” なバンドの一つ。音符と音符の間の空白をすべて埋め尽くす、宇宙空間の無酸素状態にも似たテクニックの混沌。曲の中にどれだけの音符を詰め込むことができるのか?そんなギターの宇宙実験室からリフは無限に湧き出します。ペトルーシ、ロメオ、アバシ、ホールズワース…そう、インタビューに答えてくれた Rafał Bowman のギタリズムは、確実にそうした “More is More” 派においても新世代の嗎を感じさせてくれます。
ギターから噴出する、宇宙船が天体を飛び交うイメージや、ホバークラフトがブレードランナーのような超巨大都市を疾走するイメージが、シンセサイザーの大海に溺れることでSFメタルの最新形態をアップデート。ここにあるのは、例えば ARCHSPIRE や LORNA SHORE のような、”リディキュラス” なモダン・メタル。
「インスタントな文化やSNSは僕には絶対に合わない。君が言うような30秒のクリップは知っているし、時には面白いものでさえある。だけどね、僕の知る限り、切り抜き動画は複雑な形の全編の作品、特にプログレッシブなもの、多くの異なるパートで構成され、思慮深く、技術的に高度なものには決してかなわないし、近づくことさえできないよ。なぜなら、まだ世界には、複雑な形式を求めるリスナーや、曲だけでなくアルバム全般を注意深く聴きたいリスナーが常に存在することを知っているからね」
実は、Rafał のギター・テクニックが圧倒的すぎることで、海外の掲示板などではかつてのイングヴェイよろしく、 “フェイクでは?” “スピードを下げて録音しているのでは?” という疑念まで生じています。それは、このご時世に Rafał が演奏動画をアップしないことにも起因しています。
ただし、Rafał が SNS や切り取り動画と距離を置いているのは、そうした “インスタント” な世界が肌に合わないから。動画を撮り、SNSにアップし、いいねをもらい、その場限りの無意味なやりとりを交わす。そんな時間こそが、Rafał にとっては悪い意味での “リディキュラス” そのもの。それよりも彼は、テクニックと創造性に満ちた、昔ながらの壮大な “プログ・メタル”、その複雑でしかし好奇心に溢れた宇宙を探索したいと願うのです。
今回弊誌では、Rafał Bowman にインタビューを行うことができました。「僕は音楽以外のインスピレーションも重要視しているんだ。だから、村上春樹は僕にとって重要な作家なんだよ。彼はゲームやアニメ、SFとは全く関係ないけれど、彼の美学や作品から喚起される感情は僕の心に強く響くんだ」どうぞ!!

CHAOS OVER COSMOS “A DREAM IF EVER THERE WAS ONE” : 9.9/10

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NEW DISC REVIEW + INTERVIEW 【DISPERSE : FOREWORD】


EXCLUSIVE: INTERVIEW WITH JAKUB ZYTECKI OF DispersE !!

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With “Foreword”, Poland Based Progressive Quartet, DispersE Invite You To Set Sails On A Imaginative Musical Journey !!

DISC REVIEW “FOREWORD”

“Heart of Europe”、ポーランドに降臨した、モダンプログシャイニングスター DispersE がジャンルの枷を解き放つ新たなマイルストーン “Foreword” をリリースしました!!”Progressive” というワードの真意について再考を促すような意義深き作品は、鮮やかなポップセンスとミニマルなサウンドを研ぎ澄まし、規格外のアウトラインを提示しています。
2016年に行われた DispersE 初の日本ツアー。DESTRAGE とのカップリングで大成功を収めた彼らのショウでは、新作に対する自信が顕在化していましたね。未だ作品がリリースされていないにもかかわらず、セットリストの大部分は “Foreword” からの楽曲で占められていたのですから。そこで日本のファンは、ギターと同時にサンプラーを駆使して躍動するマイスター Jakub Zytecki の姿に “Foreword” な変化の兆しを見定めることとなりました。
アルバムはイノセントな歌声をサンプリングし、審美的でアンビエンスな空気を多分に抱きしめた秀曲 “Stay” で幕を開けます。Rafal Biernacki の歌唱は傑出していて、FROST* の John Mitchell や TesseracT の Dan Tompkins にも比肩し得るほど、色鮮やかで表情豊かな歌声、旋律、ハーモニーを披露していますね。
「メタルは少々平坦に思えてきた。」 インタビューで Jakub が語る通り、このレコードには獰猛なグロウルも、Chug-Chug とした定常的なギターリフも存在しません。貫かれるのは “Progressive-Pop” とも描写可能なノスタルジックで情味のある、しかし同時に創造的なモダニズムが溢れる崇高な世界観。
多幸感に満ちヒプノティックで、光のサウンドスケープを見事に切り取った “Stay” の核心は、紛れもなくそのアトモスフェリックなサンプリングと Rafal が紡ぐポップなメロディーです。しかし Jakub のプログレッシブなセンスが惹起する、絶妙なバランス、コントラストが楽曲を新天地へと誘っていることを忘れる訳にはいきませんね。
7拍子、ポリリズムが生み出す神秘的な夢幻世界、忽然と急襲するスリリングかつテクニカルなシュレッディング。アルバムオープナーにして作品を象徴する “Stay” の新感覚はまさに革命と呼べるほどにリスナーへ驚嘆をもたらします。
新感覚と言えば、TAME IMPALA にも通じるレトロなムードを持つ”Bubbles” では、Strandberg の極限までダウンチューンしたディストーションサウンドが至高のダイナミズムを提供し、新たな個性を主張していますね。
“Tether” は、「TYCHO にはいつも心酔している」 と語る Jakub の多極化する好奇心が浮き彫りとなった楽曲かも知れませんね。エゴとは無縁の緻密でミニマルな設計図に、穏やかなエレクトロニカサウンドを乗せたドリーミーな極上のポップチューンを聴けば、確かに TYCHO の持つ瑞々しいセンスが宿っていることに気づくでしょう。新加入、達人 Mike Malyan のゴーストノート一音一音が透けて見えるほどに繊細な楽曲は、Rafal の別格でエモーショナルな歌唱を導き、音楽の本質を伝えています。
とは言えインタビューにもあるように、Jakub は決してギターへの探究、野心も捨てることはありません。アルバムで最も Djenty な “Surrender” の躍動美溢れるスリルは華麗ですし、”Sleeping Ivy” で見せるメカニカルなクリーントーンの洪水も一級品。さらに9分を超える壮大な “Does it Matter How Far” の前半部分では、サンプリングと巧みにリンクさせて純粋にチャレンジングなインストゥルメンタルミュージックを奏で、Jakub Zytecki が未だに世界トップのモダンギタリストであることを強烈なまでに証明していますね。
“Foreword” は DispersE、さらにはプログレッシブワールドにとって新たなチャプターの幕開けとなるでしょう。実際、プログレッシブロックとは様式ではなく概念であるべきです。インディーロックとクラブミュージックを巧妙にクロスオーバーさせた Bonobo は、バンドにとって或いは象徴かも知れません。自らのアイデンティティを保持したまま、TYCHO や TAME IMPALA のフレッシュな感性、インパクトを血肉とした DispersE のインテリジェントな手法は全面的に肯定されるべきだと感じました。
今回弊誌では Jakub Zytecki にインタビューを行うことが出来ました。3回目の登場となりますね。どうぞ!!

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DispersE “FOREWORD” : 10/10

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WORLD PREMIERE : FULL ALBUM STREAM【DISPERSE : FOREWORD】


WORLD PREMIERE: FULL ALBUM STREAM “FOREWORD”

Shining Star Of Prog From Poland, DispersE Will Be Back With Their Fantastic New Record “Foreword”!! 

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【ABOUT “FOREWORD”】

Modern Prog シーンにおいて一際異彩を放つ天才ギタリスト Jakub Zytecki 率いるポーランドのテクニカル集団 DispersE が遂に帰ってきます!!バンドはベーシスト、ドラマーを失いましたが、新たに Bartosz Wilk, そして THE ALGORITHM, MONUMENTS で鳴らした Mike Malyan を得てさらに進化を遂げ、来年の2/10に4年ぶりとなる新作 “Foreword” を Season Of Mist よりリリースします!
PINK FLOYD の世界観、DREAM THEATER のテクニック、CYNIC のアトモスフィアを受け継ぎつつ、Jazz から Djent, Electronica まで幅広い影響を加えて独自の革新的なプログレッシブワールドを構成する DispersE。今回公開するファーストトラック “Stay” を聴けば “Foreword”が自身の世界のみならず、Modern Prog シーンすら一歩進めるような作品であることに気づくでしょう。
眩いまでの多幸感とキャッチーさ、そして同時に難解な変拍子に満ちた魅力溢れる楽曲からは、過去のどのバンドとも比較出来ないような強いオリジナリティーを感じます。アンニュイなクリーンボーカルと、インテリジェンス満載の的確なギタープレイが織りなす化学反応はまさに唯一無二。
強いて言うなら、Pat Metheny, DEAFHEAVEN, CHON が Modern Metal の領域でタッグを組んだかのような雰囲気でしょうか。Jakub Zytecki は出色のソロアルバム “Wishful Lotus Proof” を経て、間違いなくそのコンポジションの才ををさらに開花させていますね。
その DispersE の初来日が 12/3, 12/4 に Realising Media の招聘で決定しています。メインアクトは先日幣紙がインタビューを行った DESTRAGE。そして日本からは、CYCLAMEN は勿論、EARTHISTS., GRAUPEL といった新鋭も出演。Tech-Metal ファンにとっては素晴らしい夜になることでしょう。ぜひ彼らの新曲と併せてチェックしてみてくださいね!!

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“One of the very first demo tracks for our new album turned into ‘Stay’. The song revolves around trust and staying true to yourself, no matter what. It is about opportunities – the ones we take and the ones we miss. ‘Stay’ is also dealing with rediscovering beauty in places and things after we had stopped seeing it. As the album is dedicated to Rafał’s mother, who passed away last year – this track is first and foremost about that dedication.”
新作の最も初期のデモの一つが “Stay” になったんだ。何があっても自分を信じ、自らに正直でいるべきだというメッセージを持っているんだよ。同時にチャンスに関しても言及しているね。僕たちには掴めるチャンスもあれば逃すチャンスもあるんだよ。
また、”Stay” では、僕たちが注視しなくなったような場所や物事の再発見にも取り組んでいるね。というのも、アルバムは昨年亡くなった Rafał の母に捧げられているからなんだよ。この曲のまず第一の目的はそこにあるんだ。

FIRST MUSIC VIDEO “TETHER”

“SURRENDER”

“This is the first 8-string DISPERSE song. Some of the very first sketches of ‘Surrender’ came to life more than 3 years ago, not long after our previous album ‘Living Mirrors’ was released.
It is surely a track that connects our band’s old and new worlds as it is heavy and proggy – yet also experimental. Both lyrically and musically, we wanted to capture the state of abandoning the idea of becoming someone else than who we actually are. We wanted to create that energetic, chaotic but also a positive vibe within this song.”

DISPERSE “FOREWORD” (2/10 2017)

Track-list
01. Stay
02. Surrender
03. Bubbles
04. Tomorrow
05. Tether
06. Sleeping Ivy
07. Does It Matter How Far?
08. Foreword
09. Neon
10. Gabriel
11. Kites

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チケットのご購入はこちら。

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NEW DISC REVIEW + INTERVIEW 【JAKUB ZYTECKI : WISHFUL LOTUS PROOF】


EXCLUSIVE: INTERVIEW WITH JAKUB ZYTECKI !!

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ONE OF THE MOST TALENTED YOUNG GUITARIST, JAKUB ZYTECKI OF DISPERSE HAS JUST RELEASED AWESOME SOLO ALBUM !! DON’T MISS THE NEW WAVE FROM POLAND !!

CYNIC, DEVIN TOWNSEND といったアトモスフェリックなプログメタルと MESHUGGAH, DJENT 要素をイケメン風に融合させた “LIVING MIRRORS” が大きな注目を集めたポーランドの5人組 DIEPERSE 。新世代ギターヒーローと名高いギタリストの JAKUB ZYTECKI がソロアルバムをリリースしました。
“WISHFUL LOTUS PROOF” と名づけられたそのアルバムは驚くべきクオリティーを誇っています。現代最先端のギターテクニックを惜しげもなく詰め込みながら、決してギタリストの自己満足的作風ではありません。ある時はゲストボーカルを、ある時は自身のボーカルを、そして何よりギターを駆使してアトモスフェリックで美しいメロディーとスリリングで知的な要素を見事に共存させています。特にアルバムラストを飾る “YELLOW” の完成度は白眉。そのコンポジションはモダンメタルの最高峰にしてあの CYNIC をも凌駕しているようにすら感じられます。
ゲストギタリストも豪華の一言。PERIPHERY の MISHA MANSOOR, DESTINY POTATO の DAVID MAXIM MICIC, PLINI といったモダンメタルを代表するギタリストたちが色を添えています。DJENT ファンは勿論、全プログファン必聴の大傑作です。

WISHFUL LOTUS PROOF: RATING 10/10

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YOU CAN BUY AND STREAM ENTIRE ALBUM FROM BANDCAMP!

続きを読む NEW DISC REVIEW + INTERVIEW 【JAKUB ZYTECKI : WISHFUL LOTUS PROOF】

WORLD PREMIERE: “CANIS MAJORIS” “EARTHSHINE” 【WIDEK】


WORLD PREMIERE: NEW SONG !! “CANIS MAJORIS (FEAT. PER NILSSON)” OF WIDEK !!

WORLD PREMIERE: NEW SONG !! FIRST SINGLE “EARTHSHINE” FROM WIDEK’S UPCOMING ALBUM “JOURNEY TO THE STARS” !!

POLISH GENIUS, WIDEK SET TO RELEASE “JOURNEY TO THE STARS” ON 4/9!! WE’LL BE ABLE TO SET OFF OUR JOURNEY FROM DJENT TO POST-ROCK !!

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ポーランドが産んだ孤高の天才ギタリスト WIDEK。待望の新作 “JOURNEY TO THE STARS” が 4/9 にリリースされます。前作 “OUTSIDE THE UNIVERSE” の時点で実現されたと思われていた彼の”理想”、DJENT と POST-ROCK の融合。今回公開させて頂くこの “EARTHSHINE” を聴けばさらにここから彼の探求の”旅”が始まる事に気づくと思います。アルバムはゲスト陣も豪華で、同郷の盟友 GRU は勿論、SCALE THE SUMMIT の CHRIS LETCHFORD, SCAR SYMMETRY の PER NILSSON, SITHU AYE, OWANE, そしてこの曲には来日も決定した PLINI がゲスト参加しています。

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【MESSAGE FOR JAPAN】

” Hi everyone! Glad you enjoy my music, hope you’ll like the new album as well ! Can’t wait to play some show in Japan! “

日本のみんな!僕の音楽を楽しんでくれて嬉しいよ。新作も同じように気に入ってくれたら嬉しいな!日本でライブをやるのが待ちきれないよ!

WIDEK

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