MASTERPIECE REVIEW + INTERVIEW 【ATHEIST : PIECE OF TIME, UNQUESTIONABLE PRESENCE】 JAPAN TOUR 25′


EXCLUSIVE: INTERVIEW WITH KELLY SHAEFER OF ATHEIST !!

“In My Opinion, Death Has Zero To With The Pioneering Aspect Of Tech-metal, That Title Belongs To Atheist.”

DISC REVIEW “PIECE OF TIME” “UNQUESTIONABLE PRESENCE”

「もともとプログレッシブ・バンドや複雑な音楽が好きだったし、エクストリーム・メタルも好きだったから、そのふたつを組み合わせるのは自然なことだった。でも、それは決して意図的なものではなく、他の誰かになりたかった訳でもないんだよ。ただ自分たちがそうでありたかっただけで、でもありがたいことに、人々は私たちのユニークなアプローチを徐々に認めてくれるようになった。そして、私たちは自分たちの道を見つけたんだ。人々が最終的にそれを理解するまでには何年もかかったけどね」
デスメタルはその黎明期においてさえ、骨子である過激さに忠実であると同時に、境界を押し広げ、さまざまなサウンドを探求するジャンルとして進化を模索していました。それは、フロリダを一挙にデスメタルのメッカへと押し上げた MORBID ANGEL, OBITUARY, CANNIBAL CORPSE といった黎明期の偉人からの伝統。彼らにしても十二分に異様な音楽を叩きつけていましたが、それでも殻を破るバンドはいつの時代も出てくるものです。
特に90年代初頭には、デスメタルをそのコンフォート・ゾーンから脱却させ、よりプログレッシヴでテクニカルな道へと押し進めようとするバンドの波が押し寄せました。DEATH, CYNIC, PESTILENCE, NOCTURNUS といったバンドが、この奇抜でしかしあまりにも好奇心を誘う音楽の中心にいました。そして、そうしたバンドの “パイオニア” と自負するバンドこそ、ATHEIST です。
「CYNIC は私が契約するのを手伝ったバンドで、私は彼らのデモを Scott Burns と一緒に作った。Paul Masvidal と私は今でも数十年来の素晴らしい友なんだよ。
私の意見では、DEATH はテック・メタルのパイオニアという側面とは全く関係がない。そのタイトルは ATHEIST にこそ相応しい。DEATH は違う種類のメタルのパイオニアであり、プログレッシブになったのは CYNIC の私の子たちが Chuck Schuldiner と一緒になってからだ。それ以前の Chuck はとてもベーシックなプレイヤーだったからね」
もはや伝説となった CYNIC の Paul Masvidal や DEATH の Chuck Schuldiner をこのジャンルにおいては “ひよっこ” 扱いする ATHEIST の心臓 Kelly Shaefer。しかしその言葉に異論を唱える人は誰もいないでしょう。それだけ、ATHEIST と Kelly の功績はずば抜けていました。
「私にとってのお気に入りは、”Unquestionable Presence” だね。このアルバムでプレーしているすべての音を誇りに思う。でも、そうだね、4枚ともまったく違うアルバムだ。 そうなるべきだったんだ。だって、誰も同じアルバムを何度も聴きたくはないだろう。 でも、ATHEIST の雛形は “Unquestionable Presence” だと思うよ」
今年35周年を迎えた ATHEIST のデビュー・アルバム “Piece Of Time” は驚異的なテクニカル・スラッシュとデスメタルの要素をミックスした、オールドスクールでありながら破天荒、非常に狂暴なアルバムで、テクニカルな華やかさとプログレッシブな屈折がふんだんに盛り込まれた名品でした。
それでも ATHEIST の最高傑作に次の “Unquestionable Presence” を推す声が多いのは、おそらくプログレッシブ・デスメタル、テック・メタルというジャンルそのものの雛形を作り上げたから。この作品で彼らはオールドスクールなスラッシュ、デスメタルから離陸し、ジャズ/フュージョンがメタルといかに親密になれるかをその一音一音で証明していきました。
とはいえ、ソリッドなリフと辛辣なヴォーカルは健在。迷宮の中を浮遊して探索するような音楽の中で、リフはより複雑に、ギター・ソロは巧みさを増し、ベースとドラムは以前より遥かに印象的になりました。まだ Kelly はその巧みなギターを弾くことができましたし、ベーシスト Roger Patterson は悲劇的な死を遂げる寸前、このアルバムのためにベース・パートを書きあげていました。そうして、Roger の後任、CYNIC, PESTILENCE, ATHEIST を渡り歩いた稀代のベースマン Tony Choy の独特の音色はこのアルバムを真に特別なものへと昇華したのです。
今回弊誌では、Kelly Shaefer にインタビューを行うことができました。「テック・メタルは私たちから始まったのだけど、多くの人が私たちのアプローチを取り入れ、複雑な新天地へと進んでいったんだ。残念なことに、ジャズ・フュージョンとメタルを最初に激しく融合させたという点で、私たちが評価されることはほとんどないのだけどね」テック・メタルの起源、奇跡の初来日決定。どうぞ!!

ATHEIST “PIECE OF TIME” “UNQUESTIONABLE PRESENCE” : 10/10

ATHEIST ARE: Kelly Shaefer – lead vocals (1987–1994, 2006–present), guitars (1987–1994)
Dylan Marks – drums (2023-present)
Yoav Ruiz Feingold – bass (2019–present)
Jerry Witunsky – guitars (2023–present)
Alex Haddad – guitars (2023–present)

INTERVIEW WITH KELLY SHAEFER

Q1: You are going on your first Japan tour! Many Japanese fans who have been supporting you for a long time are waiting for you! How do you feel now?

【KELLY】: It has been a long time coming. Japan has always been a bucket list place to play. I mean I think it is likely a dream of every American band to be able to play Japan. We have always received such great support from fans of Japan, so now the time has arrived, and we couldn’t be more excited.

Q1: 初の日本ツアーが始まりますね! 長い間あなたを応援してきた多くの日本のファンが待っています! 今のお気持ちはいかがですか?

【KELLY】: 長い間待ち望んでいたよ。日本は常に我々のバケットリストに入っている場所だった。というか、日本で演奏することは、アメリカのバンドなら誰もが夢見ることだと思う。いつも日本のファンから素晴らしいサポートを受けてきたからね。ついにその時が来たんだ。こんなに嬉しいことはないよ!

Q2: The name of the band Atheist was also shocking when I first heard it. Wasn’t it hard to take this name in the West, where Christianity is big? Actually, Japan is also an atheist country where not many people really believe in God (but they cherish shrines, temples and Shinto), do you feel sympathy?

【KELLY】: Oh. yes, the name Atheist has always resonated in ways that prove to be difficult, its actually easier now than it was back in the late 80s. I respect anyones beliefs so long as they are not trying to recruit me into their idealogy.

Q2: ATHEIST (無心論者) というバンド名も、最初に聞いたときは衝撃的でしたよ。キリスト教が盛んな欧米でこの名前を名乗ることは、難しかったのではないですか? 実は日本も基本的に無神論者の国で、本当に神を信じている人は少ない(でも神社仏閣や神道は大事にしている)のですが、そうした意味でも共感するところはありますか?

【KELLY】: そうだね、共感するよ。実際、ATHEIST、無神論者という名前は、この考え方が西欧で難しいことを証明してきた。でも、80年代後半に比べれば、今の方が楽だよ。 私は宗教家が私を彼らの理想論に勧誘しようとしない限り、誰の信念も尊重するよ。

Q3: Let’s start with the old story. You have been active in Florida death metal since its inception. Why did you move in a more progressive and experimental direction while bands like Morbid Angel, Obituary, and Cannibal Corpse defined the old school death metal Florida sound?

【KELLY】: Well we always loved progressive bands, and complex music, but we also loved extreme metal so it was a natural thing for us and we truly were not concerned with being like any one else. But it was never a intentional, we just were who were and thankfully, people started recognizing our unique approach. And we found our way, but it took many years for people to finally get it.

Q3: ではまずは昔話から。 あなたはフロリダ・デス・メタルの創成期から活動してきました。
MORBID ANGEL, OBITUARY, CANNIBAL CORPSE といったバンドがフロリダのオールドスクール・デスメタルのサウンドを定義していた中で、なぜあなたはよりプログレッシブで実験的な方向へ進んだのでしょうか?

【KELLY】: もともとプログレッシブ・バンドや複雑な音楽が好きだったし、エクストリーム・メタルも好きだったから、そのふたつを組み合わせるのは自然なことだった。でも、それは決して意図的なものではなく、他の誰かになりたかった訳でもないんだよ。ただ自分たちがそうでありたかっただけで、でもありがたいことに、人々は私たちのユニークなアプローチを徐々に認めてくれるようになった。そして、私たちは自分たちの道を見つけたんだ。人々が最終的にそれを理解するまでには何年もかかったけどね 。

Q4: At the time you were often compared to bands like Death, Cynic, and Pestilence, but I feel that you were the real pioneers of progressive death metal. How did you feel about their music and the comparisons?

【KELLY】: I have many mixed feelings about that. Cynic was a band that I helped get signed, I worked with them on their demo with Scott Burns, and Paul and I have remained amazing friends for decades.
In my Opinion, Death has zero to with the pioneering aspect of tech metal, that title belongs to Atheist. Death were pioneers in a different kind of metal, and didn’t become progressive till my boys in cynic joined up with chuck. Prior to that, Chuck was a very basic player.
Pestilence in my opinion was great with Martin. but for me I don’t think there is any time they should be mentioned along side Atheist or Cynic when it comes to technical metal.
They just recruited Tony Choy in the studio after hearing “Unquestionable Presence” demo at our hotel, and they fired their bass player, and because tony affiliation with Atheist and Cynic, so people started crowning them as having something to with the start of the tech movement. They definitely did not.

Q4: 当時、あなたはよく DEATH や CYNIC, PESTILENCE といったバンドと比較されましたが、私はあなたがプログレッシブ・デスメタルの真のパイオニアだと感じています。彼らの音楽やその比較についてはどう感じていましたか?

【KELLY】: それについては複雑な思いがある。CYNIC は私が契約するのを手伝ったバンドで、私は彼らのデモを Scott Burns と一緒に作った。Paul Masvidal と私は今でも数十年来の素晴らしい友なんだよ。
私の意見では、DEATH はテック・メタルのパイオニアという側面とは全く関係がない。そのタイトルは ATHEIST にこそ相応しい。DEATH は違う種類のメタルのパイオニアであり、プログレッシブになったのは CYNIC の私の子たちが Chuck Schuldiner と一緒になってからだ。それ以前の Chuck はとてもベーシックなプレイヤーだったからね。
私の意見では、PESTILENCE は Martin van Drunen の時代は素晴らしいバンドだった。しかし、テクニカル・メタルに関して、彼らが ATHEIST や CYNIC と並んで語られるべき時代があるとは私には思えない。彼らは私たちのホテルで “Unquestionable Presence” のデモを聴いた後、すぐにスタジオで Tony Choy をスカウトしたんだからね。彼らはベーシストを解雇したんだ。 そして、Tony が ATHEIST や CYNIC に所属していたことを知って、人々は PESTILENCE がテクニカル・ムーブメントの始まりと関係があるかのように喧伝し始めた。しかし、実際はそんなことはなかったんだ。

Q5: All four of your albums are masterpieces in the history of metal, but they have very different shades. Which is your most important and favorite album?

【KELLY】: For me, Its “Unquestionable Presence”, I’m proud of every note played on it. But yeah they are all 4 very different, as it should be.
No one wants to here the same album over and over. But I think the template for Atheist was “Unquestionable Presence”.

Q5: ATHEIST の4枚のアルバムはどれもメタル史に残る傑作ですが、その色合いはそれぞれ異なります。 あなたにとって、最も重要でお気に入りのアルバムはどれですか?

【KELLY】: 私にとっては、”Unquestionable Presence” だね。このアルバムでプレーしているすべての音を誇りに思う。でも、そうだね、4枚ともまったく違うアルバムだ。 そうなるべきだったんだ。
だって、誰も同じアルバムを何度も聴きたくはないだろう。 でも、ATHEIST の雛形は “Unquestionable Presence” だと思うよ。

Q6: After you, the polyrhythmic Meshuggah and their influences Djent appeared and became so popular. How do you feel about being described as the missing link between thrash, death metal and them?

【KELLY】: I will say that is accurate, it started with us, But I will go on to say that many took our approach and moved into new lands of complexity. But we rarely get credit for being the first to really pull jazz fusion and metal together violently.

Q6: ATHEIST の後、ポリリズム的な MESHUGGAH とその影響を受けた Djent が登場し、人気を博しました。スラッシュ、デスメタル、そして彼らの間のミッシング・リンクと言われることについてはどう思いますか?

【KELLY】: それは正確な表現だと思うよ。テック・メタルは私たちから始まったのだけど、多くの人が私たちのアプローチを取り入れ、複雑な新天地へと進んでいったんだ。
残念なことに、ジャズ・フュージョンとメタルを最初に激しく融合させたという点で、私たちが評価されることはほとんどないのだけどね。

Q7: It has been 15 years since your last full-length album. When will you deliver your new music that everyone is waiting for?

【KELLY】: We have so much new music. I cant wait to record, we have been embroiled in a horrible contract dispute for 7 years. We hope to have it resolved very soon so we can begin recording. This metal business is hard to navigate in the 21st century.

Q7: 最後のフル・アルバムから15年が経ちました。 みんなが待ち望んでいる ATHEIST の新しい音楽はいつ届くのでしょう?

【KELLY】: 新しい音楽がたくさんあるんだ。 レコーディングが待ちきれないよ。私たちは7年間もひどい契約紛争に巻き込まれているんだ。すぐにでも解決して、レコーディングを始めたいんだけどね。21世紀のメタル・ビジネスは、ナビゲートするのが難しいんだ。

Q8: We live in an age where Dream Theater and Gojira are winning Grammys. The music world is now dominated by an instant culture of streaming and cut-up videos, but is that why progressive music, which is complex and time-consuming, is so needed and admired?

【KELLY】: Perhaps. Progressive, in and of itself means to push forward, not to roll back, so I would hope that people would seek progression in a musical movement.

Q8: DREAM THEATER や GOJIRA がグラミー賞を受賞する時代になりました。
音楽界は今、ストリーミングや切り取り動画といったインスタントな文化に支配されていますが、だからこそ複雑で時間のかかるプログレッシブな音楽が必要とされ、賞賛されるのでしょうか?

【KELLY】: おそらくね。 プログレッシブというのは、それ自体、前進するという意味であって、後退するという意味ではない。 だから私は、人々が音楽の動きに進歩を求めることを願っているんだ。

FIVE ALBUMS THAT CHANGED KELLY’S LIFE!!

BLACK SABBATH “SABOTAGE”

METALLICA “KILL EM ALL”

IRON MAIDEN “KILLERS”

PINK FLOYD “THE WALL”

JUDAS PRIEST “SAD WINGS OF DESTINY”

MESSAGE FOR JAPAN

I am not, but many of the guys on the band are Japanese anime fans, I do love playing video games, and graffiti type art. We can’t wait for our very first shows in japan, we have a great set planned for you all! See you all soon \m/

僕は違うけど、バンドのメンバーの多くは日本のアニメ・ファンで、僕はビデオゲームやグラフィティー・アートが大好きなんだ。 日本での初ライブが待ちきれないよ!すぐに会おう!

KELLY SHAEFER

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