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NEW DISC REVIEW + INTERVIEW 【DARREN HOUSHOLDER : A VISION FOR YOU】


EXCLUSIVE: INTERVIEW WITH DARREN HOUSHOLDER !!

“My life goal since I was fifteen was to become an internationally known rock musician. My current goal is to make Psycho Pharma an internationally known brand of supplements.”

DISC REVIEW “A VISION FOR YOU”

「僕がバークリーに在学していたのは、John Petrucci, John Myung, Mike Portnoy が全員バークリー音楽大学に在籍していた年だった。彼らは毎晩練習室にこもり、後に “Majesty” となる楽曲制作に励んでいたんだよね。彼らは信じられないほど勤勉で、努力家で、成功は確実だと学校の誰もが感じていたよ」DREAM THEATER の成功は、その才能と努力、勤勉さから多くの人が予感していました。しかし、例えば James LaBrie との出会いだったり、MTV でのヘヴィ・ローテーションだったり、グラミー獲得までにはほんの少しの “運” の要素も作用していたはずです。実は彼らと同学年に、そんな “運” がほんの少し、味方しなかったひとりのギタリストがいたのです。
「1995年までに、僕はインストゥルメンタル・ギター・アルバムを3枚と、Love/Hate との共作 “Let’s Rumble” をリリースしていた。ドラムに Ray Luzier 、ボーカルに Sean Daily を迎えた僕のバンド、FREAK POWER TICKET は、オリジナル曲を15曲録音し、当時は難しかった契約獲得を目指してロサンゼルス周辺で演奏活動を行っていたよ。そんな時、当時ガール・フレンドだった今の妻が、僕たちの第一子となるドリアン(僕たちの好きな短音階にちなんで名付けた)を出産間近となって、僕は音楽学校時代ずっとやっていたテレ・マーケティングの営業を再開することにしたんだ。やがてその仕事が得意になり、家族を養えるほどになって、2年以内に念願のマイホームを購入することができた。その6ヶ月後、僕はその会社を辞め、Brand New Energy というサプリメント販売会社を立ち上げたんだ。これが後に僕のフィットネス・ブランド、Psycho Pharma になったんだよ。あれから28年が経ったんだね」
Darren Housholder。”シュラプネル” の一員だった彼は、レーベルの中で特に目立った存在とは言えませんでした。しかし、当時彼が残した3枚のソロ・アルバムはどれも、ギターが本当に “弾ける” 人なら理解できる、そしてそんな人を唸らせる実に素晴らしい作品でした。クラシックやオーケストラ、ビッグバンドに MESHUGGAH のようなリズムの実験。バラエティ豊かな3枚のアルバムにはどれも、挑戦的で音楽的な楽曲が揃えられていましたが、それ以上に Darren はギターを自らの手足のように扱っていました。
ギターを “弾ける” 人なら、そうしたギターとの一体感は演奏からすぐに感じ取ることができます。だからこそ、例えば Marty Friedman が MEGADETH で、Paul Gilbert が MR. BIG で、Bumblefoot が GUNS N’ ROSES で世界へ羽ばたいたように、Darren にもほんの少しの運が傾くべきだったのです。
「15歳の頃からの僕の人生の目標は、国際的に有名なロック・ミュージシャンになることだ。同時に、現在の目標は、Psycho Pharma を国際的に認知されるサプリメント・ブランドにすることなんだ」
もし出会ったのが LOVE/HATE ではなかったら (とはいえ “Let’s Rumble” は名作ですが)、もし Jeff Pilson と Vinnie Appice とバンドを組めていたら、もし David Lee Roth に拾われていたら…そんなたくさんの “If” を経て、Darren はギター以外の世界に活路を見出すことに決めました。
ギター教師、テレワークの経験を活かして立ち上げたフィットネス/サプリメント・ブランド “Psycho Pharma” は世界的なブランドへと成長。もし音楽を諦めたとしても、他の何かで自己実現することができる。そして、人はいつでも音楽へと戻ることもできる。Darren は自らの生き方で、音楽を諦めた誰かの希望となってみせました。そう、彼はブランドを成功へと導きながらも、若かりし頃の夢であった音楽の世界へと再び戻ってきたのです。
「何十年ぶりに書いたインストゥルメンタル曲は、2019年の “Ava’s Dance” だったね。当時、Jizzy Pearl のアルバムを2枚レコーディングしたばかりで、1日に30分以上ギターを弾く練習を再開したばかりだった。長い間失っていた創作意欲が、ようやく戻ってきたんだよ!アルバム “A Vision for You” に収録されている曲は、それから6年の歳月をかけて書き上げていったんだ。どれも全く異なる個性を持っていて、似たような曲は一つもない。ただ一つ共通しているのは、僕のトレードマークであるアグレッシブで攻撃的なサウンドだね」
もしかすると、それは “中年の危機” だったのかもしれません。一時は練習さえしなくなっていたギターを、Darren は再び毎日手に取るようになりました。盟友 Jizzy Pearl のリクエストもあり、アルバムに参加。そうして感覚を取り戻したマエストロは、音楽で自己実現を果たすためインストの世界に舞い戻りました。
“A Vision for You”。ちょうど30年ぶりに届けられたアルバムには、まさしく Darren の多様なビジョンで満ちています。私たちはこういう、展開の読めない、惜しみなく技巧を披露した、ワクワクするような、シュレッド・アルバムをいつでも待ち侘びています。きっと Jeff Beck がシュラプネル時代のアーティストならこんな作品を作っていたのではないでしょうか? 旧友 Billy Sheehan と KORN の Ray Luzier のダイナミックな演奏も加わり、作品は完璧な復活祭となりました。”Ava’s Dance” の5/8とダウンテンポの6/8の使い分けといったらもう…”Generator Man” で正面されていましたが、やはりこの人はリズムの魔術師です。
今回弊誌では、Darren Housholder にインタビューを行うことができました。「ギターを弾くことで、内気な少年だった僕が自信に満ちた人間へと変われたんだ。人生観そのものが変わり、真の自信とカリスマ性を身につけることができた。音楽という言語を学び、自分だけのサウンドスケープを創造し、世界に発信してほしい。これこそが、僕が知る最高の贈り物だよ。ミュージシャンの個性とは、音色、フィーリング、そしてキャラクターだ。単に音符を弾くだけではなく、音符の弾き方、そして “これは私だ、他の誰にも真似できない” という個性的な表現力こそが、その人を際立たせるんだ。だから、自分だけの個性を見つけてほしい。自分だけのスタイルを見つけてほしい。それは、あらゆる影響が融合し、君だけの唯一無二の音楽へと昇華されるのだから」 どうぞ!!

DARREN HOUSHOLDER “A VISION FOR YOU” : 10/10

INTERVIEW WITH DARREN HOUSHOLDER

Q1: I first discovered you on the “Generator Man” album, and the title track really blew my mind! No other guitarist at the time could demonstrate such amazing technique over such complex rhythms. You were certainly one of the first to bring complex rhythms to shred―would you agree?

【DARREN】: Generator Man was actually my second album. At that time grunge and industrial music like Nine Inch Nails were dominating the scene. The public had turned against shred guitarists―it had become uncool to look clean and play great. I wanted to make a non-Shrapnel record that incorporated the sound of the times, like industrial music, but with shred guitar on top.
My first Shrapnel record, released in 1992, featured what I called “funky heavy metal big band.” I love clean, funky guitars, and I emulated a horn section by layering multiple guitars harmonizing together. While Shrapnel was known for Yngwie Malmsteen and neoclassical styles―which I loved―there were already departures from strict classical with players like Paul Gilbert, Greg Howe, Richie Kotzen, and Michael Lee Firkins. I went to Berklee College of Music, not GIT. Being at a jazz school and finding my own groove, I wrote songs like “Rubber Neck,” “Noodle Surprise,” and “Detrick Hates Jazz.” You can really hear the love of horn-section jazz in that track―it almost sounds like a big band.
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Q1: 初めてあなたを知ったのはアルバム “Generator Man” で、タイトル曲には本当に衝撃を受けました!当時、これほど複雑なリズムを、これほど素晴らしいテクニックで演奏できるギタリストは他にいませんでした。明らかにあなたは、複雑なリズムをシュレッドに取り入れた先駆者の一人ですよね?

【DARREN】: “Generator Man” は僕の2枚目のアルバムだった。当時、グランジや NINE INCH NAILS のようなインダストリアル・ミュージックがシーンを席巻していたんだよね。世間はシュレッド・ギタリストに背を向けていた。ルックスが良くて演奏が上手いことがダサいと思われるようになってしまったんだよね。だから僕はシュラプネルとは異なる、インダストリアル・ミュージックのような時代のサウンドを取り入れつつ、シュレッド・ギターを前面に出したアルバムを作りたかったんだ。
1992年にリリースしたシュラプネルのファースト・アルバムは、僕が “ファンキー・ヘヴィ・メタル・ビッグバンド” と呼んでいたサウンドを特徴としていたね。僕はクリーンでファンキーなギターが好きで、複数のギターを重ねてハーモニーを奏でることでホーン・セクションを模倣したんだ。シュラプネルは Yngwie Malmsteen やネオクラシカル・スタイルで知られていたけど(僕も大好きだった)、Paul Gilbert, Greg Howe, Richie Kotzen, Michael Lee Firkins といったギタリストたちによって、すでに厳密なクラシック音楽からの脱却が見られていたんだよね。
僕はGITではなく、バークリー音楽大学に通っていた。ジャズ・スクールに通い、自分なりのスタイルを見つけたことで、”Rubber Neck”, “Noodle Surprise”, “Detrick Hates Jazz” といった曲が生まれたんだ。特に “Detrick Hates Jazz” には、ホーン・セクションのあるジャズへの愛が色濃く表れていて、まるでビッグバンドのようなサウンドになったね。

Q2: I love all three of your solo albums―funky big band like Detrick Hates Jazz, complex rhythms like Generator Man, and classical yet unusually progressive songs like “Middle of the Night.” Clearly you were breaking shred conventions and moving the genre forward. Which of the three albums do you particularly like?

【DARREN】: The third record, Symphonic Aggression. I actually had the song “Middle of the Night” on my original demo tape for Mike Varney’s Guitar Player magazine Spotlight column back in October 1988. For that record, I basically submitted to the “Shrapnel sound”―the neoclassical genre―because that’s what it took to get accepted for distribution and to fund the album.
Symphonic Aggression ended up being much better received than Generator Man and gave the Shrapnel shred audience exactly what they wanted. I took Beethoven’s “Moonlight Sonata” and turned it into “Mayday,” a Paganini classical guitar piece into “When in Rome,” Chopin into “Espresso,” and Mozart’s 40th Symphony into “Dinner with Wolfgang.” There was a lot of creativity and satisfaction in adapting those classical pieces into big rock guitar instrumentals. The tracks really came alive with Ray Luzier on drums and my former Jennifer Batten bandmate, Ricky Wolking, on bass.

Q2: あなたのソロアルバムはどれも大好きです。まさにファンキーなビッグバンド調の “Detrick Hates Jazz” 、複雑なリズムの “Generator Man” 、そしてクラシックでありながらも斬新なプログレッシブ・ソング “Middle of the Night” など、どれも個性的で素晴らしいですね。
あなたは明らかにシュレッド・ギターの常識を覆し、このジャンルを前進させていました。過去の3枚の中で、あなたが特に気に入っているアルバムはどれですか?

【DARREN】: 3枚目のアルバム “Symphonic Aggression” だね。実は “Middle of the Night” は、1988年10月に Mike Varney の “Guitar Player” 誌の “Spotlight” コラムのために作ったデモ・テープに収録されていたんだよ。このアルバムでは、流通ルートを確保し、制作資金を捻出するために、いわゆる “シュラプネル・サウンド”、つまりネオ・クラシカルなジャンルに身を委ねる必要があったんだ。
“Symphonic Aggression” は “Generator Man” よりもはるかに好評を博し、シュラプネルのシュレッド・ギター・ファンがまさに求めていたものを提供していたね。ベートーヴェンの “月光” を “Mayday” に、パガニーニのクラシック・ギター曲を “When in Rome” に、ショパンを “Espresso” に、モーツァルトの交響曲第40番を “Dinner with Wolfgang” にアレンジして取り入れたんだ。こうしたクラシック曲を壮大なロック・ギター・インストゥルメンタルにアレンジすることには、大きな創造性と満足感があったよ。ドラムの Ray Luzierと、かつて Jennifer Batten で一緒にバンドを組んでいた Ricky Wolking がベースを担当したことで、楽曲は本当に生き生きとしたものになったね。

Q3: That’s why it’s such a shame you were gone from the scene for over twenty years until you performed with Jizzy Pearl again. What happened during that time?

【DARREN】: By 1995 I had three instrumental guitar albums plus the Let’s Rumble record with Love/Hate. My band Freak Power Ticket, featuring Ray Luzier on drums and Sean Daily on vocals, had recorded fifteen original songs and was performing around Los Angeles trying to land a deal―which was tough at the time. My girlfriend, now wife, was about to have our first child, Dorian―named after our favorite minor mode―so I went back to mornings doing telemarketing sales, something I’d done all through music school. I eventually got really good at it, good enough to support us, and within two years we bought our first home. Six months after that, I quit and started my own supplement distribution company called Brand New Energy, which later became my fitness brand Psycho Pharma. That was twenty-eight years ago.

Q3: だからこそ、あなたが Jizzy Pearl と再び共演するまで、20年以上もシーンから姿を消していたのは本当に残念でしたよ。その期間は、何があったのですか?

【DARREN】: 1995年までに、僕はインストゥルメンタル・ギター・アルバムを3枚と、Love/Hate との共作 “Let’s Rumble” をリリースしていた。ドラムに Ray Luzier 、ボーカルに Sean Daily を迎えた僕のバンド、FREAK POWER TICKET は、オリジナル曲を15曲録音し、当時は難しかった契約獲得を目指してロサンゼルス周辺で演奏活動を行っていたよ。
そんな時、当時ガール・フレンドだった今の妻が、僕たちの第一子となるドリアン(僕たちの好きな短音階にちなんで名付けた)を出産間近となって、僕は音楽学校時代ずっとやっていたテレ・マーケティングの営業を再開することにしたんだ。やがてその仕事が得意になり、家族を養えるほどになって、2年以内に念願のマイホームを購入することができた。その6ヶ月後、僕はその会社を辞め、Brand New Energy というサプリメント販売会社を立ち上げたんだ。これが後に僕のフィットネス・ブランド、Psycho Pharma になったんだよ。あれから28年が経ったんだね。

Q4: It’s well known you were at Berklee with John Petrucci and John Myung. Did you jam with them a lot? What were they like back then?

【DARREN】: I was there the one year that John Petrucci, John Myung, and Mike Portnoy were all at Berklee. They were in the practice rooms every single night working on material for what becameMajesty. They were incredibly hard-working, industrious guys―clearly destined for success.
I performed in the recital hall once per semester, playing songs from Malmsteen, Steve Vai, Paul Gilbert, and my own compositions with JD on bass―who’s now in Black Label Society―and J. Gates on drums. Unfortunately the Dream Theater guys never performed their original songs live at Berklee; they were too busy writing and recording them in the practice rooms.

Q4: あなたが John Petrucci や John Myung とバークリー音楽大学で一緒だったことはよく知られていますね。彼らとはよくジャム・セッションをしていたのですか?

【DARREN】: 僕が在学していたのは、John Petrucci, John Myung, Mike Portnoy が全員バークリー音楽大学に在籍していた年だった。彼らは毎晩練習室にこもり、後に “Majesty” となる楽曲制作に励んでいたんだよね。彼らは信じられないほど勤勉で、努力家で、成功は確実だと学校の誰もが感じていたよ。
僕は学期に一度、リサイタルホールで演奏し、Yngwie, Vai, Satriani の曲や、JD(現在は BLACK LABEL SOCIETY に在籍)がベース、J・Gates がドラムを担当する形で、自分のオリジナル曲を演奏していたね。ただ残念ながら、DREAM THEATER のメンバーはバークリーでオリジナル曲をライブ演奏することはなかったんだ。彼らは練習室で作曲とレコーディングに没頭していたからね。

Q5: Dream Theater has earned a Grammy. You have exceptional technique, of course, but more than that, you can write good, challenging songs. For example, I understand there was talk of putting together a band with Jeff Pilson and Vinnie Appice?

【DARREN】: I moved to Los Angeles to join Jeff Pilson from Dokken and Vinnie Appice from Dio just a year after I graduated from Berklee. I was teaching guitar lessons and writing instrumental songs day and night when Mike Varney called with the introduction to Jeff. I auditioned, got the gig, and we moved from Boston to L.A. After about a year and a half the band signed a deal, got dropped, and eventually split up. They later released a record called War & Peace with Russ Parrish on guitar.

Q5: DREAM THEATER はグラミー賞を受賞するに値するバンドですよね。ただ、あなたもその場所にいてもおかしくない才能を持っていると思います。なぜなら、あなたは卓越したテクニックを持っていますが、それ以上に、良質で挑戦的な楽曲を書くことができるからです。
例えば、Jeff Pilson と Vinnie Appice とのバンド結成の話が実現していれば…?

【DARREN】: バークリー音楽大学を卒業してわずか1年後、DOKKEN の Jeff Pilson と DIO の Vinnie Appice のバンドに加わるため、ロサンゼルスに移住したんだよね。
それまで、ギターのレッスンをしながら、昼夜を問わずインストゥルメンタル曲を作曲していたところ、Mike Varney から Jeff を紹介する電話がかかってきてね。オーディションを受けて合格し、ボストンからロサンゼルスへ引っ越したんだ。
約1年半後、バンドはレコード会社と契約したんだけど、その後契約を解除され、最終的に解散してしまった。その後、Russ Parrish がギターを担当した “War & Peace” というアルバムをリリースしたんだけどね。

Q6: There was a wide variety of great guitarists on Shrapnel back then, but who were the ones you particularly identified with?

【DARREN】: All the Shrapnel guys had an impact on me―starting with Yngwie Malmsteen and Paul Gilbert, but really everyone, including Greg Howe. My primary influences are Jimi Hendrix, Joe Satriani, Steve Vai, Jeff Beck, Al Di Meola, Steve Morse, and especially Eddie Van Halen and Ted Nugent. I could go on―Aerosmith, Led Zeppelin, The Beatles….

Q6: 当時、シュラプネル・レコードには実に多様な素晴らしいギタリストが在籍していましたが、あなたが特に共感していたのは誰でしたか?

【DARREN】: シュラプネルのメンバー全員から影響を受けていたよ。Yngwie Malmsteen と Paul Gilbert をはじめ、Greg Howe も含めて本当に全員だね。
僕の主な影響を受けたミュージシャンは、Jimi Hendrix, Joe Satriani, Steve Vai, Jeff Beck, Al Di Meola, Steve Morse, それから Eddie Van Halen と Ted Nugent は特別だね。他にも AEROSMITH, LED ZEPPELIN, THE BEATLES など、挙げればきりがないね。

Q7: A Vision for You is really a great album―well worth the wait! I get the impression you’ve become a deeper guitarist with more country licks, but you haven’t lost your signature challenging rhythms and complex melodies. What made you decide to make another guitar instrumental album now?

【DARREN】: The first instrumental song I wrote in decades was “Ava’s Dance” back in 2019. I’d just recorded two records for Jizzy Pearl and was getting back into playing guitar more than thirty minutes a day. Eventually the creative writing came back to me―I had lost it for a long time, but it returned.
The songs on A Vision for You were written over the course of six years. They’re all very different―none of them sound alike. One thing that stays consistent is the attack and aggression that’s always been my signature. You can hear it throughout.

Q7: “A Vision for You” は本当に素晴らしいアルバムですね!待った甲斐がありました!
カントリー調のフレーズが増え、より深みのあるギタリストになった印象を受けますが、あなたの持ち味である挑戦的なリズムと複雑なメロディーは健在です。今回、再びギター・インストゥルメンタル・アルバムを制作しようと思ったきっかけは何だったんですか?

【DARREN】: 何十年ぶりに書いたインストゥルメンタル曲は、2019年の “Ava’s Dance” だったね。当時、Jizzy Pearl のアルバムを2枚レコーディングしたばかりで、1日に30分以上ギターを弾く練習を再開したばかりだった。長い間失っていた創作意欲が、ようやく戻ってきたんだよ!
アルバム “A Vision for You” に収録されている曲は、それから6年の歳月をかけて書き上げていったんだ。どれも全く異なる個性を持っていて、似たような曲は一つもない。ただ一つ共通しているのは、僕のトレードマークであるアグレッシブで攻撃的なサウンドだね。アルバム全体を通して、そのサウンドを感じ取ってもらえると思うよ。

Q8: While the development of AI and social media has its conveniences, it’s also made it easier to over-edit videos and have AI create songs. Are AI and social networking good for the future of the guitar, or bad?

【DARREN】: With AI, it’s a phenomenon that’s hard to fully comprehend. Music is organized sound that causes emotion in humans―it could be industrial machines clicking in a way that moves you, or the sound of someone fingerpicking a nylon-string guitar. I don’t think we can limit how we get there. As long as the finished piece is organized sound that creates emotion, it qualifies as music.

Q8: AIとソーシャルメディアの発展は便利な面もある一方で、動画の過剰編集やAIによる楽曲制作も容易にしてしまっています。AIと SNS はギターの未来にとって良いものなのでしょうか?それとも悪いものなのでしょうか?

【DARREN】: AIに関しては、完全に理解するのは難しい現象だと思う。音楽とは、人間の感情を揺さぶる組織化された音のこと。それは、工業機械のクリック音であれ、ナイロン弦ギターを指で弾く音であれ、何が君を感動させるかはわからないんだよ。だから、そこに至る過程を限定することはできないと思う。完成した作品が感情を生み出す組織化された音である限り、それは音楽として認められると思うよ。

Q9: By the way, your brand Psycho Pharma deals with supplements, right?

【DARREN】: My life goal since I was fifteen was to become an internationally known rock musician. My current goal is to make Psycho Pharma an internationally known brand of supplements―one that’s authentic to me and carries both my character and Eric Bugenhagen’s. Our product names are Thunderstruck, Crazy Train, Far Beyond Driven, and Edge of Insanity―that’s our hero product.
Edge of Insanity has been available in China for four years, Australia for three, and through Suplinx in Japan. We’re in GNC and Amazon in the U.S., independent stores across the country, Mexico, South America, and we’ve done tradeshows in Germany the last three years. This is the most creative, passionate thing I’ve done in my life. I’m as obsessed with Psycho Pharma as I was with playing guitar sixteen hours a day. And somehow I’ve managed to build Psycho Pharma around the world while writing guitar instrumentals, recording three records with Jizzy Pearl, and releasing my first solo record in thirty years. Two records came out in 2025 as I turned sixty. I’m truly grateful for my life today.
I’ll keep writing and release another instrumental guitar record. I’d love to latch onto some guitar tours so I can perform my original music around the world. I also plan to write a comprehensive guitar book that simplifies scales, chords, and theory, and shows how to put it all together to become a creative musician. I’ve created a music theory page that’s basically the multiplication table for music. I have so much more to offer―I’m just getting started.

Q9: ところで、あなたのブランドであるサイコファーマはサプリメントを扱っていますよね?

【DARREN】: 15歳の頃からの僕の人生の目標は、国際的に有名なロック・ミュージシャンになることだ。同時に、現在の目標は、Psycho Pharma を国際的に認知されるサプリメント・ブランドにすることなんだ。それは、僕自身の個性と、エリック・ブーゲンハーゲンの個性を融合させた、真に自分らしいブランドだから。製品名は、Thunderstruck, Crazy Train, Far Beyond Driven, そして看板商品である Edge of Insanity だよ。
Edge of Insanityは、中国で4年間、オーストラリアで3年間、そして日本ではSuplinxを通じて販売されている。アメリカではGNCとAmazon、全米各地の独立系小売店、メキシコ、南米でも販売されていて、過去3年間はドイツで展示会にも出展しているんだ。これは、僕の人生で最も創造的で情熱を注げる仕事だよ。Psycho Pharma への情熱は、かつて1日16時間ギターを弾いていた頃と同じくらいさ。つまり僕は、ギター・インストゥルメンタル曲の作曲、Jizzy Pearl との3枚のアルバム制作、そして30年ぶりのソロ・アルバムのリリースと、世界中でPsycho Pharmaの活動を展開することができたんだ。2025年には60歳を迎えるけど、2枚のアルバムをリリースできた。今の人生に心から感謝しているんだ。
これからも作曲を続け、インストゥルメンタル・ギター・アルバムをリリースしていくつもりだよ。ギターツアーに参加して、世界中でオリジナル曲を演奏できたら最高ですね。また、スケール、コード、音楽理論を分かりやすく解説し、それらを組み合わせて創造的なミュージシャンになる方法を教える、包括的なギター教則本も執筆する予定。音楽理論のページも作成済みで、いわばこれは音楽の九九表のようなもの。まだまだ僕に提供できるものはたくさんあるんだ。これはまだ始まりに過ぎないんだよ。

Q10: You yourself have great muscles, and John Petrucci and Zakk Wylde are also very intense. Do you think strong muscles are necessary for a guitarist?

【DARREN】: I think we should all be mindful about exercise, eating right, sleeping, and taking care of our mental, physical, and spiritual health. For the last five years I’ve had the habit of reading spiritual and self-help books while pedaling the Peloton for thirty minutes every morning. It helps my physical, mental, and spiritual life every single day. I believe most successful people are athletes, scholars, and have a connection to something higher.

Q10: あなた自身も素晴らしい筋肉をお持ちですし、John Petrucci や Zakk Wylde もマッスル・ギタリストです。ギタリストにとって強い筋肉は必要だと思いますか?

【DARREN】: 僕たちは皆、運動、適切な食事、睡眠、そして心身の健康に気を配るべきだと思う。ここ5年間、毎朝30分間ペロトンを漕ぎながら、スピリチュアルや自己啓発の本を読む習慣をつけているんだ。これは僕の心身の健康に毎日役立っているよ。成功している人の多くは、アスリートか学者であり、より高次の存在と繋がっていると僕は信じているんだよ。

FIVE ALBUMS THAT CHANGED DARREN’S LIFE!!

Jimi Hendrix “Axis: Bold as Love”

Van Halen “Fair Warning”

Yngwie Malmsteen “Rising Force”

Steve Vai “Passion and Warfare”

Joe Satriani “Surfing with the Alien”

MESSAGE FOR JAPAN

My message for Japan and young guitar players is this: playing the guitar took me from a shy kid to someone full of confidence. It changed my whole outlook―I gained real self-confidence and charisma. Learn the language of music so you can create your own personal soundscapes and share them with the world. This is the greatest gift I know.
A musician’s signature is the sound, the feel, the character. It’s not just the notes―it’s how the notes are played and that personalized attack that says, “This is me, and no one else.”
Find your signature. Find your style. It’s a combination of all your influences, turned into something that is uniquely you.

日本と若いギタリストたちへの僕のメッセージ。ギターを弾くことで、内気な少年だった僕が自信に満ちた人間へと変われたんだ。人生観そのものが変わり、真の自信とカリスマ性を身につけることができた。音楽という言語を学び、自分だけのサウンドスケープを創造し、世界に発信してほしい。これこそが、僕が知る最高の贈り物だよ。
ミュージシャンの個性とは、音色、フィーリング、そしてキャラクターだ。単に音符を弾くだけではなく、音符の弾き方、そして “これは私だ、他の誰にも真似できない” という個性的な表現力こそが、その人を際立たせるんだ。
だから、自分だけの個性を見つけてほしい。自分だけのスタイルを見つけてほしい。それは、あらゆる影響が融合し、君だけの唯一無二の音楽へと昇華されるのだから。

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NEW DISC REVIEW + INTERVIEW 【CRESTFALLEN DUSK : CRESTFALLEN DUSK】


EXCLUSIVE: INTERVIEW WITH RYAN CLACKNER OF CRESTFALLEN DUSK !!

“It Is Worth Noting That Even When Bleak And Miserable, The Blues Does Tend To Be Life-Affirming Though The Opposite Tends To Hold True For Black Metal, Which Is a Very Powerful Contrast.”

DISC REVIEW “CRESTFALLEN DUSK”

「このアルバムのテーマは、アメリカや南部の神話的な記憶の中にある遠い場所を呼び起こし、ブラックメタルとブルースの正当なクロスオーバーが可能だと思われる場所で、歌詞的にも視覚的にも両者を融合させるというものだった」
モダンメタルを多様性と定義し、メタルに備わった寛容さを追い求めてきた弊誌。サブジャンルと文化の掛け算によるメタルの細分化、そしてその可能性はまさに無限大です。ただし中には、その可能性を逆手に取ったセルアウトの野心が見え隠れすることも事実。それでもなお、いくつかの新しいバンドは、夜の丘に立つ灯台のように、宇宙に瞬く一等星のように光り輝いています。
「ヴィンテージ・ギターも使って、いつものメタルらしいギターサウンドを排除して、古くて埃っぽいけどむせ返るような風景を想起させ、僕のアイデアがまだしっかり自立しているかどうかを確認しようとしたんだ。ブラックメタルとブルースの対比を際立たせ、ユーモアたっぷりにするため、ギター以外は基本的にすべて歪ませたんだよね」
ブラックメタルとブラック・ミュージックを融合させた魅力的な音楽といえば、おそらく多くのリスナーが ZEAL & ARDOR を想像するはずです。ただし、ZEAL & ARDOR a.k.a. Manuel Gagneux の場合は、ブラックメタルと、アメリカ南部を中心としながらも黒人の音楽全般という幅広いコンセプトが先にありました。
CRESTFALLEN DUSK の Ryan Clackner の場合は、そもそも大学でアメリカ南部の音楽と歴史を研究し、出発点がブルース、ジャズ、アメリカ南部の古いカントリー/フォーク音楽にあります。よって、このバンドではまずあの山と森と砂と埃と酒と音楽のアメリカ南部、ミシシッピの悪魔を召喚しつつ、その場所にブラックメタルの狂気を加えていくことにしたのです。
つまり Ryan の言葉を借りれば、「このアルバムは、他のブラックメタル・プロジェクトに広く見られるカントリーやフォークの影響から離れ、ジュニア・キンブローやR.L.バーンサイドのような巨人の影響を受けた強いヒルカントリー・ブルースでブラックメタルを再創造しようとする試み。全てのリズムギターは1958 Fender Musicmaster で録音されている」
つまり、もっと狭い場所の音楽をとことんまで深く追求してブラックメタルで煮詰めた地域密着、ど田舎のどニッチなブラックメタルと言えるのです。
「昔のブルース・アーティストたちは、ヒル・カントリーであろうと他の場所であろうと、基本的に抑圧されてもどんな場所でも自分たちの居場所を見つけることができた。そして、殺伐とした悲惨な状況にあっても、命を肯定する傾向があったことは注目に値するよ。これはブラックメタルとは真逆の傾向で、それが非常に強力なコントラストになる」
興味深いのは、同じ悪魔の音楽でありながら、Ryan にとってブルースとブラックメタルは真逆のものであるところ。ど田舎の寂寞、奴隷としての抑圧、惨めな貧困をかかえながら、ヒル・カントリーのブルースマンたちは、決して絶望にとらわれることはありませんでした。むしろ、どんな悲惨な状況にあっても、彼らは生に執着して命の音楽を奏でました。
一方で、ブラックメタルは同様に社会から抑圧され、孤立した人たちの集まりだったかもしれませんが、時には自らの命を断ち、時には他人を殺め、さらには教会を燃やしてその鬱屈を刹那に晴らしたと言えるのかもしれません。そんな “生” に対する真逆の考え方、執着と刹那のコントラストが見事に “Crestfallen Dusk” の世界には描かれているのです。つまり、この再創造は、ヒルカントリーのブルースをブラックメタルの “言語” に翻訳したものなのです。
ローファイで乾いた南部の景色に、ブラストビートが機械兵器のように突き刺さる様は、さながら南北戦争のダンスホールに集結したサタンのお祭り騒ぎのようでもあり、山と砂漠、鬱蒼とした森を照らす大きな月の下に潜むホンキートンクな悪魔の踊りのようでもあり。ヴィンテージ・ギターの息吹に黒々としたメタルがしばしば散乱し、爪を立て、ベースが雪崩のように鳴り響き、ドラムは砂嵐の暴力で命の雫に絶望感を叩きつけていきます。ブラックメタルであることは間違いないのですが、それにしても、今までのものとは全く違う、まさに悪魔の契約。
今回弊誌では、Ryan Clackner にインタビューを行うことができました。「アラバマ出身の大学時代の友人を通じて、ヒルカントリーのブルース・ミュージックに目覚めたんだ。まだ完全には解明されていないけど、ヒルカントリーは僕の人生を変えたんだ」 どうぞ!!

CRESTFALLEN DUSK “CRESTFALLEN DUSK” : 10/10

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NEW DISC REVIEW + INTERVIEW 【WAYFARER : A ROMANCE WITH VIOLENCE】


EXCLUSIVE: INTERVIEW WITH SHANE MCCARTHY OF WAYFARER !!

“Thematically We Wanted To Make Something That Ties Into Where We Are From. We Are From Colorado, Which Was At One Point a Frontier Territory On The Expanding American West. That History, And The Legends That Come With It Are Sort Of Ingrained Here And We Have Grown Up With Them.”

DISC REVIEW “A ROMANCE WITH VIOLENCE”

「自分たちがどこから来たのかということを意識したものを作りたかったんだ。俺たちはコロラド出身で、ここはアメリカ西部の開拓地だった。その歴史と、それに伴う伝説がこの地に根付いていて、俺たちはそれを背負って育ってきたんだから。」
アメリカ西部の土には血が染み込んでいます。何世代にも渡り、赤土や山や平原の埃にも。植民地支配者の手によって原住民から流れ落ちた血潮は、そのままアメリカ西部を赤く染め上げたのです。それは発展でも運命でもなく、古代の文化や土地を冷酷に搾取した虐殺でした。
「西部のイメージに浸透している貪欲さや暴力の誘惑を描くことが目的だったと思う。それはすべてが魅力的に見えて、ある種の優雅さを持っているんだけど、俺たちはこのアルバムでその絵を描きつつ、それを取り巻く闇を掘り下げたいと思ったわけさ。」
アメリカ創世の神話には二つの大きな傷があります。奴隷制とそして西部開拓の名の下にネイティブアメリカンの土地と生命を奪ったこと。残念ながら、アメリカの西部進出から1世紀半が経過しその比較的短い時間の中で、闇を闇へと隠蔽する機運はますます強まっています。
コロラド州デンバーの WAYFARER にとって、アメリカーナとウェスタンフォークを散りばめた彼らのエクストリームメタルは、自らの場所に宿る歴史の捻じ曲げ、溶解に抵抗する手段とも言えるのです。
「俺は北欧の音楽や文化を楽しんでいるけど、アメリカ人としては北欧神話をテーマにしたアルバムを書いたり、それを自分たちのイメージとして取り入れたりすることはできないような気がするんだ。だから、彼らとアプローチは似ているんだけど、俺らの祖国の歴史や伝説、そしてこの場所の代名詞とも言える音楽からメタルを創造しているんだ。」
“フォークメタル” という言葉は、例えば、アンティークの木製楽器をメタルに持ち込み、ヴァイキングの夜会を再現する音景をイメージさせます。ただしこのジャンルの起源と本質は、その国の民族史をメタルサウンドで探求することにあるはずです。アメリカにも、血と煙と混乱に満ちた豊かなフォークの歴史があり、そして2020年にそれを最も深く探求しているバンドは間違いなく WAYFARER でしょう。
「映画のようなクオリティーを目指していた。バンドが様々な要素を混ぜ合わせて、キッチュなギミックのようなものを生み出すのは簡単なことだからね。もっと純粋な方法でアプローチすることが重要だったんだ。」
実際、彼らの最新作 “A Romance With Violence” は、アメリカ西部の血なまぐさい歴史を映画のように描き出し、勧善懲悪の善と悪を入れ替えながら、その真実を葬り去ろうとする企みに贖い痛烈に暴露しています。
カウボーイのラグタイムで幕を開ける “The Curtain Pulls Back” でサルーンの情景を映し出した彼らは見事にレコードの映画的なトーンを設定します。
“The Crimson Rider”、”The Iron Horse” で、ガンマンや無法者、大陸横断鉄道の出現について真実を伝え、10分間のフィナーレ “Vaudeville”では、暴力と偽りの希望を煽った貪欲と野心、つまりマニフェストデスティニー時代の現実を鮮明に映し出すのです。DREADNOUGHT の Kelly Schilling、KRALLICE の Colin Marston のゲスト参加もアルバムのストーリーを完璧に補完していますね。
「この時代は君を引き込む世界だけど、同じように簡単に君を堕落させ、内面まで曝け出させる。」
世界中に知られるアメリカの象徴となったカウボーイの原型が、この巨大な国の過去の非常に辛辣で、悲惨で、恐ろしい出来事とどのように関連しているのか。WAYFARER はさながらエンニオ・モリコーネとメタルのいいとこ取り、文字通り暴力とロマンスの対比によって、その難題を如実に描き切ってみせました。
西部開拓はもちろん、ヴァイキングや世界大戦の血生臭い暴力をロマンに変えた、人工の汚れたカーテンを一枚一枚剥ぎ取っていくように。美しい歴史の絵画には必ず血の匂いが添えられているのですから。
今回弊誌では、ギター/ボーカル Shane McCarthy にインタビューを行うことが出来ました。「Red Dead Redemption との比較は公平に思えるね。西部劇のサブジャンルに取り組んだ、近年ではよりメジャーなメディアリリースの一つだからね。」 どうぞ!!

WAYFARER “A ROMANCE WITH VIOLENCE” : 10/10

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NEW DISC REVIEW + INTERVIEW 【SCOTT HENDERSON : PEOPLE MOVER】


EXCLUSIVE: INTERVIEW WITH SCOTT HENDERSON !!

“There’s Nothing Sadder Than Young Guitar Players Who Only Listen To Heavy-metal. There’s So Much Great Music Out There To Learn From, And It’s Unbelievable To Me That Someone Would Stick To Listening To Only One Style. It’s Like Being In Musical Prison.”

DISC REVIEW “PEOPLE MOVER”

「オープンマインドで音楽スタイルに囚われないことがとても重要だね。若いギタリストがメタルしか聴かないことほど悲しいことはないよ。学ぶべき音楽は沢山あるんだ。」
ジャズとブルース、クラッシックにロック、そしてファンクのスピリットを理想的にミックスし、フュージョンの翼を蒼の音空へと広げるギターレジェンド Scott Henderson は、特定のジャンルに囚われる創造のあり方を “音楽の刑務所” と断罪し包音力の重要性を語ります。
Joe Zawinul, Jean-Luc Ponty, Chick Corea といったジャズの巨匠に認められ共演を果たす一方で、TRIBAL TECH、ソロ活動、さらには Victor Wooten, Steve Smith との VITAL TECH TONES に Jeff Berlin, Dennis Chambers との HBC など豪華なサイドプロジェクトまで、Scott の音楽的な冒険は非常に多岐に渡ります。
TRIBAL TECH の登場は衝撃的でした。自身で “ギアヘッド” と語るように最新テクノロジーや MIDI を惜しげもなく投入し、複雑なコンポジションやオーケストレーションをジャズとロック、ファンクのキャンパスへと落とし込むバンドの野心は、停滞していたインスト/フュージョン世界を再始動へと導く原動力にも思えたのです。もちろん、メカニカルでロマンチック、テクニカルかつアンサンブルを極めたハイパーフュージョンの根底には、Scott とベースマン Gary Willis が誇る最高峰の知性と技術がありました。
ただし、Guitar World 誌のNo.1ギタリストをはじめとして、様々なアワードや高評価を得た TRIBAL TECH も Scott にとっては表現形態の1つにしか過ぎなかったようです。同じ音楽性を長く続けると飽きが来てしまうの言葉通り、Stevie Ray Vaughan が降臨したかのようなソロレコード “Dog Party” を契機として Scott は何年もブルースの荒野を探求することとなりました。
「僕はそれぞれ異なる理由で多くの音楽スタイルを愛しているよ。ブルースのソウルやフィーリング、ジャズのハーモニーと表現豊かなインタープレイ、ファンクをプレイする時の体感、ロックのパワー、クラッシックやプログロックの美しきコンポジション。全てが僕を幸せにするのさ。」
そうして近年、Scott Henderson は自らの音楽地図を遂に完成へと導いているように思えます。最新作 “People Mover” は実際、コンポジションにおいてマエストロの最高到達点かも知れませんね。
「僕はジャズが死んだとは思っていないんだ。けれど、ジャズのコンポジションがいくらかは失われた芸術となっているように思えるね。つまり、沢山の偉大で新たなプレイヤーは登場しているけど、偉大なライターはそんなに多くないんだよ。僕が聴く限りではね。」
ファストに絶妙にアウトする複雑怪奇なリックの数々、オーバードライブのエナジーは当然 Scott の象徴だと言えますが、彼自身はむしろリズムの魔法、洗練されたハーモニーや調性の美しさを宿した多様な作曲の妙に現在より重きを置いています。
事実、アルバムはシームレスにジャンルの境界を繋いでいます。Holdsworth と Jeff Beck の完璧なる婚姻 “Transatlantic”、TRIBAL TECH を想起させるソリッドなファンカデリックフュージョン “Primary Location”、疾走する4ビートに Wes Montgomery イズムを織り込む “Satellite”、PINK FLOYD の叙情とエモーションを封入した “Blood Moon”、ブルースの奔放をペダルの魔法で解放する “Syringe”。その緊張と緩和、繊細と躍動のダイナミズム、楽曲のバラエティーはまさに “Lost Art” に相応しき輝きを放っていますね。
今回弊誌では、Scott Henderson にインタビューを行うことが出来ました。「僕の考えでは TRIBAL TECH が唯一革新的だったのは、音楽を事前に書くことなくスタジオでジャムって、それを後のプロダクションでコンポジションに落とし込んでいくやり方だろうな。」どうぞ!!

SCOTT HENDERSON “PEOPLE MOVER” : 9.9/10

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NEW DISC REVIEW + INTERVIEW 【ERIC JOHNSON & MIKE STERN : ECLECTIC】


EXCLUSIVE: INTERVIEW WITH MIKE STERN

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LEGENDARY TWO GUITARISTS COME TOGETHER!! ERIC JOHNSON & MIKE STERN RELEASED AWESOME COLABORATION ALBUM “ECLECTIC”!!

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MIKE STERN。バークリー在学中に講師として働いていた PAT METHENY と出会い、彼に勧められて BLOOD, SWEAT & TEARS に加入。2年間活動した後  BILLY COBHAM のバンドに参加。そうしてキャリアを積んで迎えた1981年。BILL EVANS (SAXの方ね)の紹介で MILES DAVIS GROUP に加入します。マイルスからは「FAT TIME」と可愛がられ(当時彼は太っていた)「ジミヘンのように弾け!」と言われていたそう。そこから彼独特のディストーションを効かせたビバップフレーズが構築されトレードマークになって行きました。以後ソロキャリアを追求しつつ JACO PASTORIUS, BRECKER BROTHERS, DAVID SANBORN など共演したアーテイストは枚挙に暇がありません。片や ERIC JOHNSON。CRIFFS OF DOVER の大ヒットとグラミー受賞で有名ですが1996年、G3 初のツアーに招かれて JOE STAORIANI, STEVE VAI と共に参加した事からもまさに GUITARIST’S GUITARIST だとわかります。ペンタトニックにコードの概念を持ち込んでカラフルに彩る彼独特の奏法は多くの後進たちに影響を与えています。その二人が初めてコラボレートした作品 “ECLECTIC” がリリースされました。つまり LEGEND × LEGEND な訳で悪かろうはずがありません(ドラムも ANTON FIG という LEGEND が参加)。彼らが今まで養ってきた音楽的素養の数々・・・JAZZ, BLUES, ROCK, といった所を幅広くそして惜しみなく披露しています。伝説に話を聞けました。MIKE STERN 氏です。どうぞ。

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【ABOUT “ECLECTIC”】

Q1: Hi, Mike. “Eclectic” is out now. How are the reactions?

【MIKE】: Seems really good. I’m really happy about the record. People are enjoying it. So much fun to do a record with Eric.

Q1: 新作 “ECLECTIC” が発売されましたね。反響はいかがですか?

【MIKE】: とても良いと思うよ。この作品を作れて本当に幸せだよ。みんな楽しんでくれているね。エリックとやれて実に楽しかったよ。

Q2: How did this collaboration begin? Have you known each other for a long time?

【MIKE】: yes we’ve know each other about 10 years and known about  for a long time. It started with my record Big Neighborhood in 2009. That felt so good we did a tour and then the record. we’re on tour now.

Q2: このコラボレーションはどのように始まったのでしょう?お二人は以前から知り合いでした?

【MIKE】: そうだね、随分前からお互いにその存在を知ってはいたし10年くらい前には実際知り合っていたよ。コラボレーションはエリックが2009年作の僕のレコード、”BIG NEIGHBORHOOD” に参加してくれたのがきっかけだよ。それが上手くいったからツアーをしてレコードを作った。今はまたツアーをしているところだよ。

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Q3: I think Mike and Eric have a point in common. You two have aspects of Rock and Jazz. Is that point important for this collaboration?

【MIKE】: Well it’s an important point that we have common ground and different priorities. Eric is more a rock player and I’m a jazz player but we have blues mostly in common.

Q3: マイクとエリックには共通点がありますよね。お二人とも ROCK と JAZZ の素養を兼ね備えています。今回のコラボレーションでそれは重要な点でしたか?

【MIKE】: うーん、重要なのは確かに僕達は共通の素養を持っているけど得意な分野が違うって事なんだ。エリックはロック寄りだし僕はジャズプレイヤー。ブルースが一番お互い共通する部分が多いかな。

Q4: “Eclectic” is awesome. I really love it. Because “Eclectic” has wide variety. Jazz, Rock, Blues, and even vocal song.Yeah, it’s exactly eclectic. How was the process of composition?

【MIKE】: I brought in some of my tune I already recorded and wrote 2 new ones, Wherever You Go and Sometimes. Eric brought in some of his tunes and he wrote 1 new one, Benny’s Blues.

 Q4: “ECLECTIC” は JAZZ, ROCK, BLUES, ボーカル曲まで入ったバラエティー豊かな素晴らしいアルバムです。まさにタイトル通り ECLECTIC ですね。曲作りはどのように行われたのでしょう?

【MIKE】: 僕は僕で自分の過去作の曲を何曲かと、新曲を2曲持ち込んだんだ。 WHENEVER YOU GO と SOMETIMES だよ。エリックも彼の曲を何曲か持ち込んであと新曲を一曲書いたんだ。BENNY’S BLUES だよ。

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【ABOUT MIKE AND ERIC】

【CRIFFS OF DOVER: エリックが素晴らしいのは当然なのですがクネクネしながらソロを弾き倒すマイクが秀逸!!】
Q1: As a guitarist, as a person, what is the difference between you and Eric?

【MIKE】: There’s more in common. There are differences but we are after the same sensibility as far as an overall musicality. We give each other lots of space. We’re sensitive to each other’s style to let it come through so we don’t get in each other’s way. Musical compatibility is a priority among the whole band.

 Q1: ギタリストとして、人として、あなたとエリックの違いはどのような部分ですか?

【MIKE】: 共通点ならたくさんあるよ。もちろん相違点もあるけど音楽全体に関する限り、同じ感覚を持っているんだ。僕達はお互いに多くの”空間”を相手に与えるんだ。相手のスタイルを気にしながら演奏しているからお互い邪魔になる事はないんだよ。全てのバンドにおいて音楽の適合性は一番重要だからね。

Q2: Speak of collaboration, You have collaborated lots of talented musicians. Who were you impressed?

【MIKE】: All of them. I learn from all of them. I’m also very fortunate to play with such wonderful musicians.

Q2: コラボレーションと言えば、あなたは多くの才能あるミュージシャンと共演してきましたがその中でも特に印象深い人はいますか?

【MIKE】: 全員だね。全員から何かしら学んでいるよ。素晴らしいミュージシャン達と共演できてとても幸せだと思う。

Q3: Recently, what kind of music do you listen to? What do you think about younger musicians?

【MIKE】: Some of these musicians are great especially Hiromi. She is awesome. There’s plenty of great new musicians.

 Q3: 最近聴いている音楽を教えて下さい。気に入っている若手ミュージシャンはいますか?

【MIKE】: 素晴らしい若手ミュージシャンは大勢いるよね。特に上原ひろみさんはずば抜けていると思うよ。

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 Q4: Why do you keep using telecaster shaped guitar?

【MIKE】: I like it. Especially the Mike Stern signature model. Yamaha does a great job.

Q4: なぜテレキャスターシェイプのギターに拘っているのでしょう?

【MIKE】: 好きだからさ。特に MIKE STERN SIGNATURE MODEL がね。YAMAHA はいい仕事をしてくれているよ。

【FIVE FAVORITE ALBUMS: KEY TO MIKE】

HERBIE HANCOCK: MAIDEN VOYAGE

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BEATLES: SGT. PEPPERS LONELY HEARTS CLUB BAND

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JIMI HENDRIX: ARE YOU EXPERIENCED?

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MILES DAVIS: KIND OF BLUE

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JOHN COLTRANE: LIVE AT THE VILLAGE VANGUARD

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【MESSAGE TO JAPAN】

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I love Japan and I love playing there. Japanese people are beautiful. There are many wonderful musicians in Japan. I am looking forward to going there again, and again and again. Domo arigato!

日本を愛しているしそこで演奏するのが大好きだよ。日本の人たちは美しいね。素晴らしいミュージシャンもたくさんいるよね。また日本に行くのが楽しみだよ。何度も、何度もね。どうもありがとう!
                                                                             MIKE STERN
MIKEのFBページ
ERICのFBページ
DISKUNION: ECLECTIC

【RECOMMENDS】

MILES DAVIS: THE MAN WITH THE HORN

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Live at the Hammersmith Odeon, London 1982. Miles Davis (trumpet), Marcus Miller (bass), Mike Stern (guitar), Bill Evans (sax), Al Foster (drums) and Mino Cinelu (percussion).

ERIC JOHNSON: AH VIA MUSICOM

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THANKS A LOT, MIKE AND ERIC AND ROY!!