NEW DISC REVIEW + INTERVIEW 【WORMHOLE : ALMOST HUMAN】


EXCLUSIVE: INTERVIEW WITH WORMHOLE !!

“SF, Video Games, And Heavy Metal…These Are All Things Nerds Like. We Are All Some Kind Of Nerd.”

DISC REVIEW “ALMOST HUMAN”

「SF、アニメ、ゲーム、そしてヘヴィ・メタルはすべて、オタクが好きなものなんだよ。僕らはみんなある種のオタクなんだ」
VOIVOD や PERIPHERY の例を挙げるまでもなく、ヘヴィ・メタルは古来より、SFやアニメ、ビデオゲームと非常に親和性の高い音楽ジャンルとして名を馳せてきました。そこに共通するのは、何かに夢中になり熱狂する力、”オタク力” だとバルティモアの WORMHOLE は胸を張ります。ストイックなまでに己の好奇心を追求するそのパワーこそが、創作の原動力であり、インスピレーションの源となる。そうして様々なジャンルの “オタク力” を集結したメタルのワームホールは、遂に独自のメトロイド・メタル、そして “Tech-Slam” を発明するに至りました。
「”メトロイド・プライム” に惹かれたんだ。8歳と9歳の僕らにとって、一番あのゲームが “ホラー” だったんだよね。それに、かなり暴力的だから、8歳なら当然クールだと思うだろう。それから、雰囲気、キャラクター・デザイン、メトロイド・ヴァニア・タイプ (メトロイドとキャッスル・ヴァニアをあわせた造語。横スクロール・アクションの総称) のゲームデザイン、そしてサムスに惚れ込んだんだ」
では、”テック・スラム” とは一体何なのでしょうか? それは彼らがメトロイドやドゥームといったSFビデオ・ゲームを何千時間もプレイする中で発見し、完成させたエトスです。WORMHOLE の変幻自在で不定形なスタイルは、そうしたビデオゲームの名作と同じく、オールマイティの狂気と挑戦を孕んでいます。テック、メロディ、ブレイクダウン、アトモスフェリック、不協和音…つまり彼らの “Almost Human” な “テック・スラム” は、暴力、ホラー、おどろおどろしいメタルのファンが求めるどんな空白も埋めることができるのです。
「”ルイージ・マンション” は、”Data Fortress Orbital Stationary” の曲の一部にインスピレーションを与えてくれたね。例えば、ルイージが吹く調子ハズレの笛とかね。遊戯王や、屍鬼のようなホラー・ミステリー系のアニメも大好きなんだよね。屍鬼は最高だ!」
そうして彼らのワームホールはメトロイドのみならず、アニメやカード・ゲームなど日本が生んだサブカルチャーをことごとく飲み込みながら、その不協和を巧みに調和させていきます。メトロイドのサウンド・トラックや世界観には、暗くて陰鬱な雰囲気の一方で、美しく幻想的なイメージも多く存在します。そして怪談から続く日本のサブカルチャーには、そうした恐怖と審美の二律背反が巧みに共存を続けてきました。そうした日本の審美眼に薫陶を受けた彼らは、アグレッシブで露骨なアプローチの曲の中で、その美しくも技巧的で、ある種突拍子もないサウンドを取り入れる方法を見つけたのです。
だからこそ、彼らの “テック・スラム” には、あまたのテクデスやスラムにはほんの少しだけ欠けている、成熟度、ニュアンス、オリジナリティが完璧に備わっています。ARTIFICIAL BRAIN や DYSRHYTHMIA の不協和なデスメタルに、NECROPHAGIST の卓越した技巧、そしてSFホラーのサウンド・トラックが三位一体となり共栄するメトロイドのメタルは、まさにメタルのバウンティ・ハンターとして恐怖の探索を担っていきます。
今回弊誌では、WORMHOLE の Kumar 兄弟にインタビューを行うことができました。「僕たちの福音だと言えるかもしれないよね。僕たちはテックが好きだし、スラムも好きだ。僕たちが本当に求めている、そうしたフレーバーの組み合わせを聴いたことがなかったから、それを作ろうとしたんだよ」 どうぞ!!

WORMHOLE “ALMOST HUMAN” : 10/10

INTERVIEW WITH WORMHOLE

Q1: First of all, what kind of music were you listening to, when you were growing up?

【KUMAR】: Mostly video game music and hip hop hits of the mid 2000s like Lil Jon and the Eastside Boyz, Soulja Boy Tell’em and Akon. When we got into high school we started listening to metal classics like Metallica and Iron Maiden and death metal soon after with bands like Morbid Angel and Death.

Q1: まず、子供の頃はどんな音楽を聴いて育ちましたか?

【KUMAR】: 主にゲーム音楽と、Lil Jon and the Eastside Boyz, Soulja Boy Tell’em, Akon のような2000年代半ばのヒップホップのヒット曲。高校生になってからは、METALLICA や IRON MAIDEN のようなメタル・クラシックや、MORBID ANGEL や DEATH のようなデスメタルを聴くようになったね。

Q2: Was the band name Wormhole born out of your love of science fiction?

【KUMAR】: Yes, it sounds cool and brutal and we both love science fiction stuff. Like Star Wars.

Q2: WORMHOLE (瞬間移動を可能にする時空の歪み) というバンド名は、やはりSF好きから生まれたのですか?

【KUMAR】: そうだね、クールでブルータルな響きだし、僕ら2人ともSFものが大好きだからね。スター・ウォーズとかね。

Q3: What makes me happy as a Japanese is that you guys are greatly influenced by Metroid. What attracted you to that game series?

【KUMAR】: Metroid Prime attracted us to the series. It was the most ‘horror’ thing for us at ages 8 and 9. Plus its pretty violent so naturally an 8 year old would think its cool. Then we fell in love with the atmosphere, character design, metroidvania type game design and Samus.

Q3: 日本人として嬉しいのは、あなたたちがメトロイドに大きな影響を受けていることです。あのゲームシリーズのどこに惹かれたのですか?

【KUMAR】: “メトロイド・プライム” に惹かれたんだ。8歳と9歳の僕らにとって、一番あのゲームが “ホラー” だったんだよね。それに、かなり暴力的だから、8歳なら当然クールだと思うだろう。それから、雰囲気、キャラクター・デザイン、メトロイド・ヴァニア・タイプ (メトロイドとキャッスル・ヴァニアをあわせた造語。横スクロール・アクションの総称) のゲームデザイン、そしてサムスに惚れ込んだんだ。

Q4: Has the Metroid soundtrack also had a direct influence on your music?

【KUMAR】: Yes, especially Kenji Yamamoto scored games like the Prime series. Sanjays favorite: Metroid Prime 1 Credits. Noni’s favorite: Emperor Ing Pt. 1 from Metroid Prime 2.

Q4: メトロイドのサウンド・トラックも、あなたの音楽に直接影響を与えているんですか?

【KUMAR】: そうだね。特に山本健誌は “プライム” シリーズのようなゲームの音楽を担当していたからね。Sanjaysのお気に入りは “メトロイドプライム1 クレジット”。Noni のお気に入りは “メトロイド・プライム2 エンペラーイングPt.1” だよ。

Q5: Are there any other Japanese video games or animation that have influenced Wormhole?

【KUMAR】: Luigi’s Mansion generated some inspiration for some parts on the song Data Fortress Orbital Stationary such as Luigi’s cool little off-key whistle he does. We also love the hell out of Yu-Gi-Oh and basically any horror mystery type anime like Shiki. Shiki rules.

Q5: 他に、WORMHOLE に影響を与えた日本のゲームやアニメはありますか?

【KUMAR】: “ルイージ・マンション” は、”Data Fortress Orbital Stationary” の曲の一部にインスピレーションを与えてくれたね。例えば、ルイージが吹く調子ハズレの笛とかね。遊戯王や、屍鬼のようなホラー・ミステリー系のアニメも大好きなんだよね。屍鬼は最高だ!

Q6: Can you talk about the affinities and similarities between science fiction, video games, and heavy metal?

【KUMAR】: These are all things nerds like. We are all some kind of nerd.

Q6: あなたが感じる SF、ビデオゲーム、ヘヴィ・メタルの親和性と類似性について話してもらえますか?

【KUMAR】: その3つはすべて、オタクが好きなものなんだよ。僕らはみんなある種のオタクなんだ。

Q7: Dissonance plays an important role in “Almost Human.” You guys are really good at utilizing dissonance in metal, what artists did you learn how to do that from?

【KUMAR】: Artificial Brain for sure. There are some key dissonant elements to Necrophagist that often get overlooked, however that’s probably noni’s favorite part of Necrophagist riffs. As far as learning to do it, there isn’t really much to it with our style besides A: making as many notes ring out over each other as possible, or B: purposefully playing notes that clash.

Q7: “Almost Human” では不協和音が非常に重要な役割を果たしています。あなたたちは、メタルにおける不協和音のつかいかたがとても上手ですね。どのようなアーティストからその方法を学びましたか?

【KUMAR】: 間違いなく、ARTIFICIAL BRAIN だね。 それに、NECROPHAGIST には、見過ごされがちな不協和音の重要な要素がいくつかあって、NECROPHAGIST のリフで Noni が一番好きなのはおそらくそうした部分なんだ。ただ、それを学んでいることと、僕たちのスタイルとはそんなに関係ないかもしれないね。僕らは、A:できるだけ多くの音を重ねて鳴らす B:わざと音がぶつかるように演奏する、という以外にはね。

Q8: Almost Human” is a very interesting title. It reminds me of your music, which is almost human but very mechanical. In fact, your music is very technical, including the guitar solos.” Do you want to spread the word “Tech-Slam”?

【KUMAR】: Yes, you could say that is our gospel. We like tech and we like slam and we never heard a combination of the flavors we really wanted so we tried to make it.

Q8: “Almost Human” はとても興味深いタイトルですね。人間的でありながら、とても機械的というのは、まさに WORMHOLE の音楽を体現しています。実際、ギターソロを含め、あなたの音楽はとてもテクニカルですよね。あなたたちが、”Tech-Slam” という言葉を掲げているのもわかりますよ。

【KUMAR】: うん、それが僕たちの福音だと言えるかもしれないよね。僕たちはテックが好きだし、スラムも好きだ。僕たちが本当に求めている、そうしたフレーバーの組み合わせを聴いたことがなかったから、それを作ろうとしたんだよ。

FIVE ALBUMS THAT CHANGED KUMAR’S LIFE!!

NECROPHAGIST “Epitaph”

ABOMINABLE PUTRIDITY “The Anomalies of Artificial Origin”

MEGADETH “Rust in Peace”

Yngwie Malmsteen “Rising Force”

NEED FOR SPEED Underground OST

MESSAGE FOR JAPAN

Japan rules. It’s probably one of the most tech-slam countries on the planet.

日本は最高だ!おそらく地球上で最も Tech-Slam な国のひとつだろう。

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SEASON OF MIST

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