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NEW DISC REVIEW + INTERVIEW 【BELZEBUBS : PANTHEON OF THE NIGHTSIDE GODS】


EXCLUSIVE: INTERVIEW WITH Sløth & Hubbath OF BELZEBUBS !!

ALL PICTURES BY JP AHONEN

“I’m a Comic Nerd Myself, So I’d Have To Namedrop Katsushiro Otomo, Masamune Shirow, Osamu Tezuka And Kenichi Sonoda As Personal Favorites, For Example.”

DISC REVIEW “PANTHEON OF THE NIGHTSIDE GOD”

“漫画” の世界に居を構える “カートゥーンブラックメタル” BELZEBUBS は、DETHKLOK に対するブラックメタルからの返答です。
フィンランドのコミックアーティスト、JP Ahonen の創造する漫画の世界から産声を上げた仮想のカルトバンドは、いつしか現実を超える真なるブラックメタルへと到達していました。
Ahonen が描いたのは、”シリアスな” ブラックメタルバンドの “ステレオタイプな” 日常。結婚の重圧、子供怪獣、そして BELZEBUBS と家庭のバランス、さらに MV 撮影のための不気味な場所の確保にまで苦悩し奔走するコープスペイントのバンドマン Sløth の毎日は、実に多くの共感を生みました。
謎に包まれたカルトメタルスターも、実際は自分たちと同様に些細なことや生活の一部で悩み、何とか乗り越えている。巻き起こったシンパシーの渦は、そうして現実世界にまで彼らの音を轟かせる原動力となったのです。
「もちろん、俺らのルーツはブラックメタルにあるよ。けど、クラッシックからデスメタル、プログロックに映画音楽まで全てを消化しているのさ。」
Hubbath が語るように、レイヤーにレイヤーを重ね、彼らの言葉を借りれば “満載の” 61分 “Pantheon Of The Nightside Gods” は、奇跡のデビューフルだと言えるでしょう。同時に、北欧エクストリームの重鎮 Dan Swano の仕事においても、最高傑作の一つとして語り継がれるはずです。
実際、DETHKLOK がそうであったように、コミックから生まれた BELZEBUBS の “Pantheon Of The Nightside Gods” も、ただシリアスにジャンルに対する愛に満ちています。メロディックかつシンフォニック、絢爛豪華なブラックメタル劇場は、プログレッシブな筋書きと演技で完膚なきまでに濃密な神話の荘厳、古から伝わる闇の力を伝えるのです。
EMPEROR の “In The Nightside Eclipse”, BRUZUM の “Hyvis Lyset Tar Oss”, CRADLE OF FILTH の “Principle Of Evil Made Flesh”、そして EDGE OF SANITY の “Purgatory Afterglow”。1994年の魔法を全て封じ込め、さらに DISSECTION や OPETH, CHILDREN OF BODOM の理念までも吸収したアルバムは、よりコマーシャルに、よりコンテンポラリーにマスリスナーへと訴求するある種北欧エクストリーム、北欧ドラマチシズムの集大成と言えるのかもしれませんね。
コンパクトとエピック、両極が封じられていることもバンドのワイドな背景を描写しています。獰猛で、トラディショナルなブラックメタルの刃を宿す “Blackened Call” が前者の代表だとすれば、オーケストラと実験性の海に溺れる耽美地獄のサウンドトラック “Pantheon Of The Nightside Gods” はまさしく後者の筆頭だと言えるでしょう。そうして広がるクワイアとオーケストレーション、そしてシンセサイザーの審美空間。
もちろん、コミックブラックメタルという BELZEBUBS の出自とコンセプト、そしてあざとさも垣間見えるコマーシャリズムは、20年、25年前のサークルでは憎悪の対象となったのかも知れません。
ただし、映画 “Lords of Chaos” の制作が象徴するように、近年ブラックメタルのシーン全体が狂気と暴力のサタニズムから、多様なエンターテイメントの領域へと移行しつつあるようにも思えます。そうした背景を踏まえれば、むしろ BELZEBUBS の登場と音楽的総括は必然だったのかも知れませんね。
もちろん、コープスペイントを纏う Obesyx, Sløth, Hubbath, Samaël  のキャラクターが実際に演奏をしているのか、それとも中の人が演奏をしているのかは悪魔のみぞ知るですが、特にリードギタリスト Obesyx のプラッシーで流暢なソロワークには目を見張るものがありますね。誰なんでしょうか。
今回弊誌では、漫画の中から飛び出したボーカル/ギターの Sløth、ベース/ボーカルの Hubbath にインタビューを行うことが出来ました。「俺自身はマンガオタクだからな。だから、大友克洋、士郎正宗、手塚治虫、園田健一をフェイバリットとして挙げない訳にはいかないだろう。」シーン随一のシンガー ICS Vortex もゲスト参加を果たしています。どうぞ!!

BELZEBUBS “PANTHEON OF THE NIGHTSIDE GODS” : 10/10

INTERVIEW WITH Sløth & Hubbath

Q1: First of all, how did Belzebubs come to be?

【Hubbath】: Belzebubs was conjured together way back in 2002 by Sløth, our former drummer Izkariot and myself. Sløth and I were schoolbuddies and spent the most of our time hunting new CD’s, gluttoning comic books, playing D&D and well, just nerding around. Sløth had made these fake album covers for imaginary metal bands, and one of those caught Izkariot’s attention. He approached us and asked if he could join our band, which there wasn’t, but as he was older and hung out with all these hot goth girls, we naturally agreed. We went to buy equipment the very same day after scrambling some money together.

【Sløth】: I’m not a 100 % sure if Izkariot realized we didn’t know shit, OR that he just thought we were extreme and experimental, but we sounded terrible. Later during the year we met Obesyx, and that’s when we actually started evolving by leaps and bounds.

【Hubbath】: Yes, we’ve had numerous line-up changes over the course of years, which obviously has slowed us down, too. But our current line-up with Samaël on drums and some excellent guest musicians chiming in when needed, we believe we can trvly do anything. I’m already focused on the next album.

Q1: まずは、バンド結成の経緯からお話ししていただけますか?

【Hubbath】: BELZEBUBS は2002年に、Sløth、前のドラマー Izkariot、そして俺が結成したんだ。Sløth と俺は学生時代のツレで、当時は2人してほとんどの時間を新たな CD を漁ったり、コミックブックをまとめ読みしたり、ダンジョンズ & ドラゴンズをプレイして過ごしていたんだ。
Sløth は当時、想像上のメタルバンドのアルバムカバーを作っていたんだけど、その一つが Izkariot の興味を惹いたんだ。そうして、実は存在しない僕たちのバンドに加われないか打診して来た訳さ。
だけど、彼は年上で、ホットなゴスガールたちとツルんでいたから、とにかくオーケーしたんだよ。それで、その日のうちに2人で金をかき集めて機材を買いに行ったんだ。

【Sløth】: Izkariot が俺らが演奏のやり方を知らないことを理解していたのか、それともエクストリームで実験的だと思っていたのかは定かじゃない。とにかく、当時のサウンドは酷かったんだ。
後に Obesyx と巡り合い、それからはトントン拍子に進化していったんだけどね。

【Hubbath】: ああ。とにかく、俺らは何年かの間に数えられないくらいのメンバーチェンジを経験したからね。明らかにそれが原因で、俺らは伸び悩んでいたよ。
だけど、Samaël をドラムに加え、必要なら卓越したゲストミュージシャンを起用出来る現在のラインナップでは、真に何だって出来ると信じているんだ。俺はすでに次のアルバムに集中しているよ。

Q2: You are often compared to Dethklok and sometimes called the “Gorillaz of the metal world”, haha. What do you think about these comparisons?

【Sløth】: Well, comparisons are only natural, but of course we’d rather just be seen as our own unique thing, you know. We’re Belzebubs.

Q2: “コミックブラックメタル” というバンドの世界観は、DETHKLOK や GORILLAZ とも比較されていますね?

【Sløth】: うん、その比較はただただ自然だと思うよ。だけど、もちろん俺らとしては独自のユニークなやり方を貫いているって思われたいわけで。まあとにかく、俺らは BELZEBUBS なんだよ。

Q3: So, how do you “separate” real life and the band business?

【Hubbath】: Well, music is life…

【Sløth】: That’s true. We’re constantly immersed in tunes, one way or another. Making music isn’t a nine-to-five job or something you could switch off whenever you feel like it. It’s a way of life. Nowadays with all the interviews, promo stuff and just plain planning and organising, work often continues around the clock. But I have my family to keep me at bay, you know. The kids needs come first, so I’m a family man first, vocalist/guitarist second.

【Hubbath】: Yeah, and as you’ve said earlier, the family keeps your feet firmly on the ground, too, right?

【Sløth】: Oh, totally. I guess Leviathan looks up to me in a way, now at least, but at the end of the day I’m just their “dad”, you know.

【Hubbath】: Yeah, there’s no glamour here, just hard work.

Q3: “現実” の人生と、キャラクターとしてのバンド活動はどのくらい区別していますか?

【Hubbath】: そうだな…まあ音楽こそが人生だからな…。

【Sløth】: その通りだよ。俺らはなんやかんやで、いつも楽曲に浸っているからな。音楽制作は9時から5時の仕事じゃないんだ。好きな時にスイッチをオフに出来るわけでもない。生き方なんだ。
最近では、インタビュー、宣伝、プランニング、オーガナイジングと仕事が24時間体制で続いていることもよくあるんだ。けど俺には守らなきゃならない家族がいる。子供が第一さ。だからまずは家族、ボーカリスト/ギタリストの役目は二番目だ。

【Hubbath】: ああ、それに家族がいるから地に足をつけてやっていける、そうだろ?

【Sløth】: まったくだ。息子の Leviathan が尊敬するような生き方をしなきゃな。結局、俺は奴らの父親だから。

【Hubbath】: ああ、魔法なんてないんだ。ハードワークあるのみさ。

Q4: Ok, let’s talk about your incredible debut album, “Pantheon of the Nightside Gods”. It reminds me of an Emperor record, haha. Anyway, could you tell us about the concept or lyrical themes of the album?

【Hubbath】: As the album title hints, we are dealing with elder gods, ancient spirits and forgotten powers. From a time before any of these modern religions. History, occultism and literature are my great passions besides music, so I’ve studied these things quite a bit. There are powers here on earth which are far stronger and far older than the race of men.

【Sløth】: Many of the tracks on this album reference each other and derive from the same mythos. Most evidently we have the Veil of the Moon Queen saga, of course, which is based around the ancient Neferqušur cult and their rituals. That storyline spans throughout three songs, or four, actually, if you have the version with the bonus tracks.

Q4: デビューフル “Pantheon of the Nightside Gods” は驚異的ですね! EMPEROR のアルバムタイトルを思わせる名に相応しい完成度です。

【Hubbath】: アルバムタイトルが仄めかすように、俺たちはこの作品で旧神、古の精神、忘れ去られた力について扱ったんだ。現代の宗教が構築される以前のね。
歴史、オカルト、文学は音楽以外で俺が情熱を持てるものなんだ。だからそういったことに関して少しは学んできたつもりだよ。地球にはより強大で、人間よりもはるかに長く存在する力があるんだよ。

【Sløth】: このアルバムの楽曲の多くは、同じ神話から引用し、互いに繋がっているんだ。最も表出しているのが、”The Veil of the Moon Queen” サーガだろうね。
もちろん、このサーガは古の Neferqušur のカルトと儀式に由来している。このストーリーラインは3曲、もしくはボーナストラックを含めれば4曲で語られているんだよ。

Q5: It seems “Master” Dan Swanö played a very important role on this record, right? How was it to work with him?

【Hubbath】: Yeah, Dan mixed and mastered the album. Edge of Sanity was really influential to us all, you know, so it was a pleasure to get Dan onboard. I think he managed to satisfy all our quirky demands and find a good balance for the record―which wasn’t an easy task with all the blastbeats, orchestrations and whatnot. There’s so much going on all the time.

【Sløth】: Yeah, it’s packed, but not in a way that’d feel overwhelming.

【Hubbath】: Exactly. I think there’s just layers upon layers of treats to find.

Q5: このレコードでは、あの Dan Swanö も非常に重要な役割を果たしたようですね?

【Hubbath】: うん。Dan はアルバムのミキシングとマスタリングを行なってくれたんだ。EDGE OF SANITY はバンド全員がとても影響を受けたバンドなんだ。だから Dan を起用することが出来てとても嬉しかったね。
彼は僕らの奇抜な要求全てを何とか満たしてくれたし、レコードの良いバランスを見つけてもくれたんだ。ブラストビートやオーケストレーション、他にもあれやこれやのバランスを取るのは簡単なタスクではなかったはずさ。僕たちの音楽はいつも多くのことが起こっているからね。

【Sløth】: ああ、本当に満載のアルバムだよ。けどやり過ぎって感じじゃないんだよな。

【Hubbath】: その通りだよ。対処法を見つけながらレイヤーにレイヤーを重ねているからね。

Q6: Musically, this is one of the most incredible symphonic, technical, progressive black metal albums to date, or so I feel. Was there any album or a specific artist you were inspired by when making this record?

【Hubbath】: Thank you, very humbled to hear.

【Sløth】: Yes, we put in a lot of blood, sweat, tears and all other possible body fluids into making this album, so I’m glad it shows. I don’t think we have any distinguished influences, you know, it’s just team work.

【Hubbath】: Indeed. We all have our own little perversions, which we like to embrace rather than rule out, you know. Our roots lie in black metal, but we’ve digested everything from classical music to death metal, progressive rock to film scores, so we just try to make good use of each other’s strengths. And I mean, Sløth mostly listens to jazz, so….

【Sløth】: You can’t hear that influence on the album though, but I guess in translates into the way our brains tick, in a way. We’re open to experimenting and boldly venturing into previously uncrabwalked territories.

Q6: 仰る通り、シンフォニックでテクニカル、プログレッシブが満載のブラックメタルレコードですね。制作する上で、特にインスパイアされたアーティストや音楽はありますか?

【Hubbath】: ありがとう。恐縮だよ。

【Sløth】: ああ、俺たちはこのアルバムに沢山の血と汗と涙、そして他にも可能な限りの体液を注ぎ込んだからな。報われて嬉しいね。俺は特別な影響元はないと思うよ。ただチームワークの成果さ。

【Hubbath】: そうだな。まあ俺たちは全員が少し変わった嗜好を持っているからね。それを排除するんじゃなく、アルバムに反映した訳さ。
もちろん、俺らのルーツはブラックメタルにあるよ。けど、クラッシックからデスメタル、プログロックに映画音楽まで全てを消化しているのさ。だからこそ、互いの強みを生かそうとしたんだよ。Sløth なんてジャズばっかり聴いているだろ?

【Sløth】: まあけど、このアルバムからジャズの影響は感じられないと思うよ。俺らの脳内で瞬時に変換されているからな。ただ、これまで開拓されていなかった領域への実験や大胆な試みには寛容なだけさ。

Q7: Anyway, Japan is the country of manga and anime. Are you interested in our culture?

【Hubbath】: We regard ourselves as men of kvltvre, yes. I’m afraid I’m not too savvy when it comes to Japanese popculture, anime and manga, but I’m very interested in your history, stories and myths.

【Sløth】: I’m a comic nerd myself, so I’d have to namedrop Katsushiro Otomo, Masamune Shirow, Osamu Tezuka and Kenichi Sonoda as personal favorites, for example. I’m sure my kids would know more contemporary artists, but these are the ones I was reading in my teens.

Q7: 日本は漫画やアニメの中心地だと思います。その文化に共感する部分もあるのではないですか?

【Hubbath】: 俺らは “文化的な” 集団だと思っているよ。うん。ただ俺自身は残念ながら日本のポップカルチャーやアニメ、漫画には詳しくないんだ。だけど日本の歴史、物語、神話にはとても興味があるよ。

【Sløth】: 俺自身はマンガオタクだからな。だから、例えば大友克洋、士郎正宗、手塚治虫、園田健一をフェイバリットとして挙げない訳にはいかないだろう。
俺の子供はもっと最近のアーティストが好きなんだろうけど、彼らは俺が10代の頃に読んでいた作家なんだよ。

Q8: Could you give us five albums that changed your lives?

【Sløth】: Oh noes, that’s impossible.

【Hubbath】: Errh, Emperor’s Anthems to the Welkin at Dusk, for sure. The Blade Runner soundtrack, maybe…

【Sløth】: By Vangelis?

【Hubbath】: Vangelis, yeah, and…I don’t know, I’m drawing a blank here.

【Sløth】: Yeah, sorry to disappoint you guys. But I mean, trimming this down to five albums is quite a task. We can maybe list some of the influential bands in return?

【Hubbath】: That’d be easier, yeah. Dissection, Dimmy Borgir, Mgla, Emperor, Ihsahn, Opeth, Morbid Angel, Death, Moonsorrow, Amorphis, Insomnium, Sentenced, Behemoth, Kilar, Wagner, Moonspell…

【Sløth】: Quincy Jones, Aretha Franklin, Herbie Hancock…Come to think of it, I’ll name one album, and that’s Kind of Blue by Miles Davis.

Q8: 最後に人生を変えた5枚のアルバムを教えていただけますか?

【Sløth】: そんなの無理だよ!

【Hubbath】: そうだな…EMPEROR の “Anthems to the Welkin at Dusk” は間違いないだろう。あとは、”The Blade Runner” のサウンドトラックとか…

【Sløth】: VANGELIS の?

【Hubbath】: そう、VANGELIS だよ。あとは…分からない、全く出てこないな。

【Sløth】: ガッカリさせてごめんよ。だけど5枚に絞るなんて大変だよ。代わりと言ってはなんだけど、影響を受けたバンドのリストを挙げようか?

【Hubbath】: それなら簡単だね。DISSECTION, DIMMU BORGIR, MGLA, EMPEROR, IHSAHN, OPETH, MORBID ANGEL, DEATH, MOONSORROW, AMORPHIS, INSOMNIUM, SENTENCED, BEHEMOTH, V. Kilar, Wargner, MOONSPELL…

【Sløth】: Quincy Jones, Aretha Franklin, Herbie Hancock…そうだな…あと1つアルバムを挙げるとすれば、Miles Davis の “Kind of Blue” だな。

MESSAGE FOR JAPAN

Arigatou Gozaimasu!

Exactly! See you soon, we hope.

ありがとうございます!
本当に!出来ればすぐに会おうぜ!

Sløth & Hubbath

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NEW DISC REVIEW + INTERVIEW 【SWALLOW THE SUN : WHEN A SHADOW IS FORCED INTO THE LIGHT】


EXCLUSIVE: INTERVIEW WITH MATTI HONKONEN OF SWALLOW THE SUN !!

“The Whole Album Is Personal And Very Special For Juha Raivio And For Us Also As a Band. All I Want To Say Is That I Believe There Is Hope Also Involved On The Album. A Light At The End Of The Tunnel. “

DISC REVIEW “WHEN A SHADOW IS FORCED INTO THE LIGHT”

2016年、ギタリストでメインコンポーザー Juha Raivio が長年のパートナーでコラボレーターでもあった Aleah Stanbridge を癌で失って以来、フィンランドの哀哭 SWALLOW THE SUN はまさに涙淵へと深く沈んでいました。
ツアースケジュールの延期に隠遁生活。そうして2年の服喪の後、最終的に Juha が自らの沈鬱と寂寞を吐き出し、Aleah との想い出を追憶する手段に選んだのはやはり音楽でした。
Aleah の闘病中に制作された前作、”Songs From the North I, II and III” はメタル史においても前代未聞、3枚組2時間半の大エピックとしてリリースされました。「僕たちのスローガンを明瞭に示したんだ。憂鬱、美麗、そして絶望。僕たちが音楽に封じている三原則だよ。同時に、Juha Raivio にとってはとてもパーソナルなアルバムにもなったんだ。彼が当時、人生で経験したことを封じているからね。」Matt Honkonen が語るように、Juha の尽き果てる希望を憂鬱、美麗、絶望というバンドの三原則で封じたレコードは、同時にアルバム単位から楽曲単位へと評価の基準が移り行くインスタントミュージックの機運に一石を投じる壮大なアンチテーゼでもあったのです。
「ああいったエピック、トリプルアルバムをリリースした後だったから、僕たちは何か別のとても特別なものを創出したかったんだと思うんだ。」Matt の言葉通り、喪が開けて Aleah への追悼と Juha の深痛を宿す最新作は、”Lumina Aurea” と “When a Shadow is Forced Into the Light”、EP & フルアルバムというイレギュラーなリリースとなったのです。
13分半のタイトルトラックとそのインストバージョンで構成された EP “Lumina Aurea” の音楽は、これまでの SWALLOW THE SUN スタイルとは大きく異なっていました。
ネオフォークの大家 WARDRUNA の Einar Selvik と、イタリアンドゥームの傑物 THE FORESHADOWING の Marcus I の助力を得て完成させた楽曲は、完全にジャンルレス。ネオフォーク、ドゥーム、スポークンワードにオーケストレーションとグレゴリアンスタイルを加味した “Lumina Aurea” は、ただ純粋に Juha の慟哭と闇を音楽の姿に写した鬼哭啾々の異形でした。
一方で、「僕はこのアルバムに関しても希望は存在すると信じているし、トンネルの出口には光が待っているんだ。」 と Matt が語る通り、フルアルバム “When a Shadow is Forced Into the Light” はタイトルにもある “影”、そしてその影を照らす “光” をも垣間見られる感情豊かな作品に仕上がったのです。
デスメタルとドゥーム、そしてゴシックが出会うメランコリーとアトモスフィアに満ちたレコードは、まさにバンドが掲げる三原則、”憂鬱、美麗、絶望” の交差点です。
恍惚のオーケストレーション、アコースティック、ダイナミックなドゥームグルーヴ、胸を抉るボーカルハーモニーにグロウル。リッチなテクスチャーで深々と折り重なる重層のエモーションを創出するタイトルトラックは、SWALLOW THE SUN のレガシーを素晴らしく投影する至高。
“Lumina Aurea” の深海から浮上し、暗闇に光を掲げる “Firelight” のメランコリーはバンドの長い歴史に置いても最もエモーショナルな瞬間でしょう。死は人生よりも強靭ですが、きっと愛はその死をも凌駕するのです。
もちろん、”Clouds On Your Side” を聴けば、ストリングスがバンドのメロウなアンビエンスと痛切なヘヴィネスを繋ぐ触媒であることに気づくでしょう。そうしてアルバムは、ダークでしかし不思議と暖かな “Never Left” でその幕を閉じます。
“When a Shadow is Forced Into the Light” を聴き終え、Juha と Aleah の落胤 TREES OF ETERNITY の作品を想起するファンも多いでしょう。リリースにあたって、全てのインタビューを拒絶した Juha ですが、1つのステートメントを残しています。
「このアルバムは Aleah を失ってからの僕の戦いの記録だ。”影が光に押しやられる時” このタイトルは Aleah の言葉で、まさに僕たちが今必要としていること。2年半森で隠棲して人生全てをこの作品へと注ぎ、影を払おうと努力したんだ。言葉で語るのは難しいよ。全てはアルバムの音楽と歌詞が語ってくれるはずさ。」 バンドに18年在籍する代弁者、ベーシスト Matti Honkonen のインタビューです。どうぞ!!

SWALLOW THE SUN “WHEN A SHADOW IS FORCED INTO THE LIGHT” : 10/10

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INTERVIEW WITH VILLE LAIHIALA 【S-TOOL, SENTENCED, POISONBLACK】JAPAN TOUR 2018 SPECIAL !!


EXCLUSIVE: INTERVIEW WITH VILLE LAIHIALA OF S-TOOL !!

S-TOOL Photography: Loma Graphics/ Jani Mahkonem Retouch: Loma Graphics/ Jani Mahkonen
S-TOOL
Photography: Loma Graphics/ Jani Mahkonem
Retouch: Loma Graphics/ Jani Mahkonen

One Of The Best Singer In Finland, Ville Laihiala Talks About His New Band S-Tool, Upcoming Japan Tour, And Legendary Sentenced & Poisonblack !!

ABOUT VILLE LAIHIALA

SENTENCED で慟哭のノーザンメランコリックメタルを創成し、POISONBLACK でもより幅広い枠組みの中でその叙情を追求し続けて来た不世出のシンガー Ville Laihiala が、新たな旅路 S-TOOL で遂に日本へと帰還を果たします!POISONBLACK 以来8年振りとなるレジェンドの降臨は、かつてより硬質なエキサイトメントを誘うはずです。
変革は突然でした。1995年、IN FLAMES の “The Jester Race”、DARK TRANQUILLITY の “The Gallery”、AT THE GATES の “Slaughter of the Soul” と時を同じくして名盤 “Amok” を世に送り出し、メロディックデスメタルの骨格を形成した SENTENCED。しかし彼らがその領域へと留まったのはほんの僅かな期間のみでした。
EP “Love & Death” で変化の予兆を示したバンドは、デスボイスを廃し、新たに独特のダーティーボイスで悲壮を歌い紡ぐ Ville Laihiala を迎え入れる決断を下します。
振り返ってみれば、メインコンポーザー Miika Tenkula の音楽的ビジョンは “Amok” の時点から他のメロデスレジェンドに比べて一際洗練され拡散していたようにも思えます。そしてその天賦の才は Ville という漆黒の翼を得て、フィンランドの凍てつく空寂を縦横無尽に飛び翔ることとなりました。
1998年にリリースされた “Frozen” はバンドの全てが噛み合い理想が形象化したはじめての作品と言えるのかも知れませんね。
“The Suicider” が象徴するように、時にニヒルに、時にストレートに死や自殺をテーマとして扱う SENTENCED。シンプルでしかし印象深いギターメロディーに融和する悲嘆と失意の絶唱は、あまりに直情的に極寒の空気を切り裂きます。
ゴシックなイメージでアグレッシブに突き進む彼らの手法は恐らく HIM や NEGATIVE といった後続にも大きなインスピレーションを与えています。つまり SENTENCED はメロデスと並び二つのジャンルで先駆者の地位にある稀有な存在だと言えるでしょう。
同時に、勿論これはメタルですが Miika のメタルらしいリフワークから距離を置いたそのギターフィロソフィーには、確かにパンクやグランジの奔放なアティテュードも滲んでいますね。
赤盤 “Crimson” の “Killing Me Killing You” で図らずも耽美と絶望があまりに紙一重であることを証明して見せた後、SENTENCED は完璧なる傑作、メランコリーの洪水青盤 “The Cold White Light” を完成させます。やはりこのバンドが生み出すメロディーは衝撃的なまでに胸を抉ります。まさに絶頂期。しかしバンドの終焉も突然でした。
“暗闇で手を差し出すけど誰もいないんだ。なぜただ人生を生きるだけでこんなにも辛いんだろう。僕は絶望に駆られてそれでも必死で手を差し出すんだ。” (No One There)
永眠した SENTENCED についてはあまり触れたがらなかった Ville ですが、「僕はいつだって自分自身を表現したいと思っているし、その必要も感じているよ。自らの “ノイズ” と言葉でね。だから確かに時にはモチベーションを保つのに苦労することはあったんだよ。」 と語ってくれました。
解散後に立ち上げた POISONBLACK では、ギタリスト、コンポーザーとしてもその魅力を存分に発揮した Ville。恐らくは、クリエイティビティーを制限される SENTENCED での活動に限界を感じたのかも知れませんね。
とは言えバンドの墓標、自らを葬る “The Funeral Album” で回帰したラフ&メタリックな音像は “May Today Become The Day” や “Vengence Is Mine” が証明するように、充分に魅力的なものでした。そしてその悲哀を帯びた硬性は、近年の METALLICA や DISTURBED ともシンクロしながら確かに S-TOOL のデビュー作 “Tolerance 0″ にも引き継がれているのです。
今回弊誌では、Ville Laihiala にインタビューを行うことが出来ました。”No Reunion!!” 悲しいことに我々は病で Miika を失いました。当然です。どうぞ!!

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NEW DISC REVIEW + INTERVIEW 【VON HERTZEN BROTHERS : WAR IS OVER】


EXCLUSIVE: INTERVIEW WITH MIKKO OF VON HERTZEN BROTHERS !!

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Finland’s Prog Rocking Brothers, Von Hertzen Brothers Are Firmly Back In Dynamic Prog Territory With Their Masterpiece “War is Over” !!

DISC REVIEW “WAR IS OVER”

フィンランドミュージックシーンにおける至高のファミリービジネス、VON HERTZEN BROTHERS。母国、そして UK では押しも押されぬビッグバンドのロックモンスターがリリースした最新作 “War is Over” は、更なる大望を抱き変化を志した新たなチャプターの幕開けです。
Kie, Mikko, Jonne の三兄弟を中心とする VON HERTZEN BROTHERS の音楽は、多様で豊潤なカレイドスコープです。ピュアなクラッシックロックからプログ、ポップ、オルタナティブにワールドミュージックまでナチュラルに横断する神秘のコンポジションは、パワフルかつイマジネーティブなジャンルの交差点として異彩を放っていますね。
特筆すべきは、そのソフィスティケートされた思慮深い作曲術と同次元で繰り出されるワイルドでエネルギッシュなロックマインドでしょう。
柔と剛を自由自在に操舵する血の伝統と絆は、ウルトラキャッチーなメロディーライン、耳を捉えて離さない艶やかなフック、そして洞察力に富んだ深遠なるリリックを纏ってリスナーにモノリシックの意味を伝えるのです。
とは言え、短いリリースインターバルに反して局所的な成功しか収められない焦りで、バンドは疲れ切っていたと Mikko は語ります。もしかすると、ロックサイドに特化した前作 “New Day Rising” でバンドは自由を失い、少し方向性を限定しすぎたのかも知れません。
つまり、KINGSTON WALL のレジェンドで、VHB の2ndアルバムでもプレイしていたドラマー Sami Kuoppamäki が復帰を果たし、HIM の Janne ‘Burton’ Puurtinen をキーボードに起用して制作された ‘War is Over” は、メンバーのみならずレコード会社やマネージメントをも変更し、”燃料切れ” だったバンドが 「前に進み、上昇するため」 の再生の作品なのです。
勿論、バンドが大きな賞賛を捧げる John Lennon へのリスペクトを表明するタイトルトラック “War is Over” は12分のエピックにしてまさにリヴァイブの象徴。アトモスフェリックな電子音に導かれ躍動を始める楽曲は、瑞々しさとダイナミズムに満ちています。
DIZZY MIZZ LIZZY のバランス感覚と KINGSTON WALL のサイケデリカを内包した素晴らしき平和への祈りは、絶え間なく変動するテンポやメロディーで自由の喜びを表現し、コンテンポラリーな音楽が失いつつあるフレキシブルなエナジーを濃密に宿しているのです。
さらに楽曲終盤のファンファーレでは、100本のギターを重ねフィンランドの自由と独立100周年を祝うセレブレーションの意味まで持たせているのですからその豊富なアイデアとロマンチシズムには驚愕の一言ですね。
実際、この壮大なオープナーを皮切りに、アルバムはよりプログレッシブで多様に深化したバンドの “現在” を克明に投影して行きます。
日本やインドのオリエンタルなスケールを導入した BLACK SABBATH と Chick Corea の神々しき融解 “To The End Of The World”、Burton の荘厳なシンセサイザーが映える新天地 “Jerusalem” を経て辿り着く “Frozen Butterflies” はアルバムのハイライトだと言えるでしょう。
根本的にはポップロックの美しきワルツ。しかし幼生が蛹を経て美麗な蝶になるように、プログとポップ、そしてロックの姿を宿命の如く宿した楽曲はまさにバンドの “現在の” クリエイティビティーを象徴しています。
クリーントーンのミニマルな反復リフ、ファストなリズムとシンコペーションはリスナーへ複雑な変拍子を伴うマスロックのような印象すら与え、同時にヘルシンキの大空に羽搏き舞う情熱と冬の凍てつく生命を見事に描写した絶佳のサウンドスケープを保持する楽曲は、バンドのスケールが一次元や二次元の狭い檻では収まらない確固たる証明なのかも知れませんね。
アルバムは作品で最もクラッシックな VHB ソング “Beyond the Storm” でその幕を閉じます。”War is Over” のタイトルが回帰する完璧なまでにスピリチュアルな楽曲は、バンドの祈りと野心をしたためてアルバムのリピートを誘い “円” “サークル” の形態へと導来ました。それは、西洋と東洋の哲学、音楽を等しく学んだ VHB故の絶妙なるエンディングだと言えるでしょう。
恐らくは、彼らの理想とする “エピックロック” に最も接近した傑作。今回弊誌ではボーカルとギターを担当する Mikko von Hertzen にインタビューを行うことが出来ました!本誌二度目の登場。「混乱し、多くの苦難に直面している世界で、平和と思いやりを見ようとすることがどれほど重要かという考えを人々に思い起こさせたいと思ったんだよ。」 どうぞ!!

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VON HERTZEN BROTHERS “WAR IS OVER” : 10/10

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NEW DISC REVIEW + INTERVIEW 【CyHra : LETTERS TO MYSELF】


EXCLUSIVE: INTERVIEW WITH JESPER STRÖMBLAD & EUGE VALOVIRTA FROM CyHra !!

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The Term “Supergroup” Is Definitely Justified Here. CyHra Has Just Released Fantastic Debut-full, Modern Metal Bible “Letters to Myself” !!

DISC REVIEW “LETTERS TO MYSELF”

IN FLAMES の崇高と誉を築いた二人の英傑、Jesper Strömblad と Peter Iwers が再び鼓動を重ね共闘を決意した新バンド CyHra。さらに ex-AMARANTHE の Jake E、ex-SHINING の Euge Valovirta、LUCA TURILLI’S RHAPSODY の Alex Landenburg で集成したバンドは、メンバーの過去と未来を率直に投影した “Letters to Myself” でその鮮烈なる月明かりを世界へと注ぎます。
Jesper と Peter の再結集に、あの慟哭と扇情の “メロデス” サウンドを期待し望むファンも多いでしょう。しかし、グロウルの存在しない CyHra は当然 “メロデス” ではありません。
勿論、時に Jesper のトレードマークである重厚でメロディックなギターハーモニー、トーン、リフワークは “Colony”/”Clayman” さらにはよりコンテンポラリーな傑作 “Come Clarity” の面影を効果的に感じさせますが、バンドの本質は Jake の伸びやかでエモーショナルな歌声を軸としたウルトラメロディックなモダンメタルに在ります。
実際、近年の IN FLAMES、そして AMARANTHE には不可欠な要素であるエレクトロニカをはじめ、ストリングス、ラップ、バラードなど多様な影響を自然に配したカラフルなアルバムは、メロデスの威風にメインストリームの風格すら携えてフレッシュな未来の息吹を湛えているのです。
オープナー、”Karma” からアルバムはエナジーとインテンスに満ちています。激動のエレクトロビートに Jesper と Euge のハーモニーリフが重なるエキサイティングなキックオフは、”Letter to In Flames” と形容可能なほどに扇情的。同時に、Jake E のキャッチーとエモーションの狭間で揺らぐ伸びやかな歌声は、Iwers/Landenburg の生み出すタイトなリズムとも完璧にシンクロし、Jesper の深いカルマさえも抱きしめて、リスナーの心を揺らしバンドの個性を主張します。
「実際、もうその話はしたくないんだ。だって僕が昔のバンドについて語るたびに、その内容は捻じ曲げられて伝えられるんだからね。」 Jesper が抱える IN FLAMES への想いは複雑でしょう。おそらくは、彼の中のジギルとハイドがせめぎ合っている最中なのかも知れません。故に、”Karma” とはまさに Jesper と Peter 2人が過去のバンドに抱えている”業”であり、この素晴らしきモダンメタルチューンは彼らの業を解き放つ勇壮な決意のステートメントであると信じます。
狂おしいまでにメランコリックな Jake の絶唱が胸を抉る “Heartrage”、Jesper お得意のクリーンギターが冴える “Here to Save You” は、共に静と動の見事なコントラストが北欧らしい澄んだ空気、アトモスフィアに映えるバンドの代名詞的な佳曲。実際、LINKIN PARK のスケール感をも想起させる彼らに、多くのメディアが IN FLAMES と AMARANTHE の “Hybrid Theory” と評する事実にも頷けます。
一方で、バンドは想像以上の驚きをもファンへ届けます。フォルクローレとターンテーブルが出会うパワーバラード “Closure”、ゴシックとエレクトロニカが交差する耽美な双極 “Closure”、オーガニックなストリングスとデジタルサウンドが厳かにに融合する静謐の “Inside a Lullaby”、さらには “Dead to Me” で見せるメインストリーム的なラップ。
「僕たちは、”一次元的” なアルバムは作りたくないんだよ。」 そう Euge は語ります。カラフルに彩られた43分のスペクタクルは、多様=モダンなメタルシーンにおいてバンドの豊潤なる可能性を明瞭に指し示しているのです。
「君は僕たちを葬ろうとしたね。だけど僕たちは最後の一日まで立ち続けるよ。」アルバムを締めくくる日本盤ボーナストラック “Forever” で Jake はそう歌い紡ぎます。ビッグバンドから離れたメンバーが大半を占める CyHra。彼らが過去の自分に送る手紙は、間違いなくその前向きな離脱を後押しするエールでしょう。
今回弊誌では、Jesper & Euge のギターチームにインタビューを行うことが出来ました。「僕たちはただ頭に思い浮かんだ楽曲を書いているだけさ。」 どうぞ!!

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CyHra “LETTER TO MYSELF” : 9.9/10

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MASTERPIECE REVIEW + INTERVIEW 【WALTARI : SO FINE!】JAPAN TOUR SPECIAL !!


EXCLUSIVE: INTERVIEW WITH KÄRTSY HATAKKA OF WALTARI !!

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Legendary Avant-garde Metal Act From Finland, Waltari Will Come To Japan For The First Time Ever! Don’t Miss The Amazing Performance Of Pioneer!

DISC REVIEW “SO FINE!”

アヴァンギャルドメタルの創始者にして、北欧の伝説。フィンランドが生んだカメレオン、千変万化なミクスチャーゴッド WALTARI がその30年のキャリアで初の来日を果たします!!
80年代後半から90年代にかけてスカンジナビアから勃興した新たなメタルの波。MESHUGGAH, AMORPHIS, OPETH, IN FLAMES, EMPEROR といった傑物を輩出し、インタビューで Kärtsy Hatakka が “ポストファーストメタルタイム” と呼んだそのムーブメントは、メタルの転換期にして、モダンメタルと現在のメタルシーンにとって架け替えのない重要なピリオドとなりました。
「スカンジナビアのバンドたちは、より幅広いスペクトルの音楽を聴くことで、メタルに “クレイジーさ” を加えていったんだ。」
Kärtsy が語るように、ある者は複雑なリズムアプローチを、ある者はプログレッシブロックを、ある者はデスメタルを、ある者はエクストリームな残虐性を、ある者はフォルクローレを “ベーシック” なメタルに加えることで、彼らはモダンメタルの礎となる多様性を築き上げていったのです。
“ポストファーストメタルタイム” を語る上でWALTARI は決して外せないバンドです。メタル、デスメタル、スラッシュ、オルタナティブ、プログ、ヒップホップ、ファンク、ジャズ、ブルース、フォーク、インダストリアル、テクノ、パンク、シンフォニック、ポップなど全てを飲み込む音楽性は、まさにそのモダンメタルに宿る多様性の申し子と言えるでしょう。
バンドが 1994年にリリースした “So Fine!” はまさにゲームチェンジングなレコードでした。獰猛なデスメタルのイントロから一転、オルタナティブな浮遊感とパンキッシュなエナジーで突き進む “The Beginning Song” で幕を開けるアルバムは、同じ感覚を持った楽曲が2曲と存在しない奇跡の多様性を誇ります。
確かにスラッシュとデスメタルがアルバムを通して軸とはなっているのですが、あまりに広大なその数多のインフルエンスは、 “ロックが本来持つオープンマインドなアティテュードを守る” “ロックを革命的なその本来の意味に戻したかった” という Kärtsy の言葉を裏付けるように、唯一無二でオリジナリティーに満ちていますね。
中でも、タイトルトラック “So Fine!” の創造性、完成度は驚異的です。EDM、当時のユーロビートを大胆に導入した楽曲は、同郷のヨーデルフォークグループ ANGELIT とコラボレートすることにより、トライバルなビートとフォーキーなヨーデル、そしてロックのグルーヴがせめぎ合う一大エピックとして語り継がれることとなりました。時に Ozzy Osbourne を想起させる Kärtsy のサイケデリックでポップな歌唱も実に魅力的ですね。
ポップと言えば、”To Give” にはバンドのそのセンスが集約しています。WALTARI 印のダンサブルかつファンキーなアレンジメントは確かに Michael Jackson のイメージを宿し、”Beat it, Leave it” と嘯く女性ボーカルとのデュエットは究極なまでにキャッチーでシンガロングを誘います。
インタビューにもあるように、真に根っこの部分はパンクである WALTARI。”Piggy in the Middle” や “Autumn” を聴けば、当時、大半のハードコアアクトがより直線的にパンクのルーツに向かっていったのとは対照的に、WALTARI がメタル、スラッシュとのクロスオーバーに強くフォーカスしていたことも伝わるはずです。何より、ジャンルとジャンルを軽快に股に掛ける “So Fine!” の精神性が後続に与えた影響は計り知れません。
同じアルバムは2枚作らないと語るように、以降 WALTARI はレコードを通じて様々な冒険を行っていきます。”Yeah! Yeah! Die! Die” ではオーケストラとデス/スラッシュメタルの完璧なる邂逅を持たらし、”Space Avenue” ではエレクトロインダストリアルに振り切ったサウンドで周囲を圧倒しました。
素晴らしき “Blood Sample”, “Release Date” といった近年の比較的、普遍なモダンメタルへと接近した作風の中にさえ、煌めくような驚きの瞬間は星の数ほど散りばめられているのですから。
ただ、そういった振れ幅の中でも WALTARI, Kärtsy が紡ぐメロディーは常に途方もなくキャッチーかつ魅力的。不安や孤独、現代社会に対する嘆きを独自のアイロニーを交えつつ珠玉の旋律へと変換し楽曲へと反映する彼のやり方が、バンドのアイデンティティーとして頗る機能していたことは記して置かなければなりません。
遂にレジェンド初の来日です!今回弊誌では、Kärtsy Hatakka にインタビューを行うことが出来ました。ベースとキーボードもこなし、あの X Japan の hide も影響を受けたと言われる不世出のシンガー。さらには KREATOR の Sami Yli-Sirniö が在籍し、過去には ex-CHILDREN OF BODOM の Roope Latvala も所属していたというシュレッダー好きにも堪らないバンドです。どうぞ!!

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WALTARI “SO FINE!” : 10/10

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NEW DISC REVIEW + INTERVIEW 【WHISPERED : METSUTAN – SONGS OF THE VOID】


EXCLUSIVE: INTERVIEW WITH JOUNI VALJAKKA OF WHISPERED !!

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Powerful Fusion Of Melodic Death Metal and Japanese Traditional Music, Unstoppable Finnish Samurais Strike Japan Again With The Epical Tribute To Japanese Culture, “Metsutan – Songs of the Void” !!

DISC REVIEW “METSUTAN – SONGS OF THE VOID”

フィンランドの侍、歌舞伎メタルの求道者 WHISPERED が遥かなる時空を超えて北欧と日本を繋ぐ待望の新作 “Metsutan – Songs of the Void” をリリースしました!!NHKに取り上げられ注目を集めている今、素晴らしいタイミングで2度目の来日も決定し、彼らが最もインスピレーションを受けてきたこの舞台で千両役者へと登り詰める準備は整いました。
WHISPERED ほど日本を前面に押し出して世界的な成功を収めたメタルバンドは、これまでほとんど存在しないと言えます。故に、琴や三味線など和楽器をメインに据え、日本古来のヨナ抜き音階をキャッチーでキラキラのスカンジナビアンメタルの中で大胆に使用。歌舞伎の隈取を施したビジュアルで、日本人でも知らないような深い古の伝承を巧みに表現するフィンランドの侍のやり方は、実に画期的で大きな可能性に満ちていますね。
アルバムはエピカルで壮大なイントロダクション、血のワルツに導かれし一撃必殺の “Strike!” で強烈に幕を開けます。CHILDREN OF BODOM を想起させるスリリングかつメロディックなゴーセンバークスタイルに、三味線をはじめとした和楽器の数々が自然にオーケストレートされ圧倒的な推進力で突き進む “Strike!” の一撃は、リスナーを一瞬で”滅譚”の世界へと連れ去ります。
“Sakura Omen” のシンフォニックなサウンドが生み出す高いドラマ性は、WHISPERED を数多のメロデスバンドたちと分かつ重要な個性です。まさに日本的な”侘び寂び”を理解しているかのような巧みな静と動の対比、荘厳なシンフォニーと激情のアグレッションの応酬は和楽器を組み込んで、桜の花に美しさのみならず儚さや死のイメージをも重ねることに成功しています。
一般的に桜は華やか、ゴージャスというイメージを懐く外国人がほとんどでしょう。しかし、まるで坂口安吾の”桜の森の満開の下”をイメージしたかのような和の情緒を宿す “Sakura Omen” は彼らが小手先だけの日本マニアではないことを証明していますね。
インタビューでも語ってくれたように、日本のゲーム音楽からも強く影響を受けている Jouni。宮本武蔵の決闘をテーマとした “Kensei” には”ロックマン 6″や”ロックマン X”のコンポーザー竹原裕子さんへのリスペクトが込められ、メロディーラインがオマージュとして使用されています。古き良き NORTHER や KALMAH の遺伝子とニンテンドーサウンドが見事にマッチした “Oriental-core” とも呼べるキラーチューンは、武士道に込められた想いと共にアルバムを代表する楽曲として強い輝きを放っています。
WHISPERED の作品は常にエピカルな10分を超える大曲で幕を閉じます。今回、彼らがそのテーマに選んだのが”江島縁起”でした。アートワークにも描かれる、江ノ島の起源に纏わる五頭龍の伝説をコンセプトとした “Bloodred Shores of Enoshima” は5部構成11分22秒の恋愛劇。美しき天女、弁財天に魅せられ悔い改めた五頭龍の物語を WINTERSUN が “Time I” で見せたような圧倒的構成力とシンフォニーでシアトリカルに現代へと再現しています。
アルバムを通して、壮大なオーケストレーションの中、ダブルギターと和楽器が影となり日向となりメインテーマとカウンターメロディーを行き来することで、作品には並々ならぬ立体感が生まれています。その立体感が極上のサウンドスケープをもたらした “Bloodred Shores of Enoshima” は、五頭龍が姿を変えた龍口山と弁財天が奉られる江ノ島の姿を描きながらも、同時に WHISPERED の中にある日本と北欧の姿をも一遍の曇りもなく露わにしているのです。
今回弊誌では、バンド唯一のオリジナルメンバーとなったギター/ボーカル Jouni Valjakka にインタビューを行うことが出来ました。来日は以前弊誌がインタビューを行った INSOMNIUM と5月!どうぞ!!

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WHISPERED “METSUTAN – SONGS OF THE VOID” : 9.7/10

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NEW DISC REVIEW + INTERVIEW 【INSOMNIUM : WINTER’S GATE】


EXCLUSIVE: INTERVIEW WITH NIILO SEVANEN OF INSOMNIUM !!

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One Of The Greatest Scandinavian Metal Outfit, INSOMNIUM Has Just Released Ambitious New Epic “Winter’s Gate” !! The Best Metal Album of The Year Is Here !

DISC REVIEW “WINTER’S GATE”

フィンランドが誇る Melodic Death Metal の牽引者、INSOMNIUM がシーンのマイルストーンとなるような傑作 “Winter’s Gate” をリリースしました!!Scandinavian Metal の結晶、究極形とも言えるアルバムは、間違いなく世界中のメタルファンの心を動かし、長く愛される作品となるでしょう。
インタビューにもあるように、”Winter’s Gate” はバンドのフロントマン Niilo Sevanen が10年ほど前に書き上げ、フィンランドの短編小説コンテストで受賞まで果たした “Talven Portti” 英語で “Winter’s Gate” という物語を基としたレコードです。1曲42分のエピックのみを収録するという挑戦的な作品は、見事にその音楽も Niilo が創造したヴァイキングのファンタジーに寄り添っているのです。
INSOMNIUM は決して Melodic Death Metal のオリジネーターという訳ではありません。しかしながら、IN FLAMES, DARK TRANQUILLITY といったパイオニアが、こぞって異なる地平を目指す中、彼らはしっかりと地に足をつけかけがえのない伝統と叙情性を継承しつつ、自らの色であるインテリジェンスやアトモスフィアをバランス良く作品に持ち込み、ファンの信頼を得て来たと言えるでしょう。
そして彼らが今回提示したのは、Melodic Death Metal から Scandinavian Metal へとその領域を広げる野心的な試みでした。インタビューで Niilo はアルバムを “Cold and Dark” と表現し、Doom Metal や Black Metal への接近を明言してくれました。勿論、これまでの作品にも、EMPEROR の凍てつくようなトレモロリフや、OPETH の知的で美麗なプログセンスを想起させる場面は存在した訳ですが、”Winter’s Gate” ではより明確に奥深く幅広く、スカンジナビアの血をアピールしているような気がします。
“Winter’s Gate” を紐解く時に、EDGE OF SANITY について言及しない訳にはいかないでしょう。インタビューで Niilo が語ってくれた通り、EDGE OF SANITY のこちらも1曲40分の大作 “Crimson” が彼らをインスパイアしたことは、”Winter’s Gate” のミキシング&マスタリングを EoS の首謀者 Dan Swano が手がけていることからも明らかです。
“Crimson” はしばしば問題作と言われるように、確かに名作 “Purgatory Afterglow” などと比較すると、即効性は薄いかもしれません。しかしながら、多様性に富んでいて、プログレッシブで、静と動のコントラストも見事。むしろ、その多様性が評価される現代だからこそ見つめ直すべき作品かもしれませんし、そこに目をつけた INSOMNIUM もさすがだと思います。
実際、”Winter’s Gate” は彼らのアルバムでも最もエクレクティックで、静と動、重と美、ファストとスロウ、つまりは様々なコントラストが際立った作品に仕上がったのです。
また、壮大な大曲、エピックという観点、Doom への接近という意味では同郷の SWALLOW THE SUN もアルバムのキーとなる存在でしょう。事実、”Winter’s Gate” のキーボードパートは StS の Aleksi Munter がアレンジを行っています。彼らの持つダークでメランコリック、そして美麗な Doom Metal という特徴的な音像は間違いなく作品に注入されていますし、勿論 StS の最新作 “Songs From The North I, II & III” が3枚組の超大作だったことを忘れてはいけませんね。
ストーリー、スカンジナビア、多様性、プログレッシブ、そして “Cold and Dark” というコンセプトの軸が固まった “Winter’s Gate” にとって、ギターチームの貢献は非常に重要でした。メインソングライターである Ville Friman はさらにプログレッシブでより美しいアトモスフィアという命題をこなすばかりではなく、その澄み切ったクリーンボイスでアルバムに彩を加えていますし、前作から加入した Markus Vanhala が “Shadows of the Dying Sun” で発揮し切れなかった創造性を遺憾無く注ぎ込んでいる点にも注目するべきでしょう。自身のバンド OMNIUM GATHERUM では勿論メインソングライターである彼のメロディアスなフレージング、より Black Metal 的なリフワーク、ANATHEMA を想起させる荘厳にレイヤーされたサウンドは間違いなく INSOMNIUM の新しい武器となっていますね。
特筆すべきは、これまで少し数学的、機械的すぎたきらいもあったギターリフが人間味とエモーションに溢れていること。生ピアノやアコースティックギターの効果的な使用も相まって、Niilo の時に勇壮で、時に叙情的で、時には囁くようなデスボイスの表現力がより際立っているのです。
様々なバンドの名を挙げましたが、実際、北欧、スカンジナビアンメタルの宝石箱のような作品だと思います。それは勿論、彼らならではの知性と構成力があってこそ。ぜひ今年ベストとも思えるメタルレコードをチェックしてみてくださいね!
今回弊誌では、バンドのフロントマン、ボーカル/ベースを担当する Niilo Sevanen にインタビューを行うことが出来ました。バンド以外の経歴も華々しいインテリ集団の頭領。どうぞ!!

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INSOMNIUM “WINTER’S GATE” : 10/10

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PICK UP ARTIST + INTERVIEW【KALMAH】JAPAN TOUR 2016 SPECIAL !!


EXCLUSIVE: INTERVIEW WITH PEKKA KOKKO & JANNE KUSMIN OF KALMAH !!

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Melodic Death Metal Giant from Finland, KALMAH set to come to Japan first time ever !!

Pekka と Antti の Kokko 兄弟率いる、メロディックデスメタル最後のまだ見ぬ巨人 KALMAH が Evoken de Valhall Production の招聘で遂に来日を果たします!!
IN FLAMES, DARK TRANQUILLITY, CHILDREN OF BODOM といったオリジネーターたちが、賛否は置いても、その音楽性を大なり小なり変化させて現代を生きているのに対して、KALMAH は不変です。キラキラしたキーボードにキレのあるツインギターリフを乗せ、叙情的なメロディーでリスナーを悶絶させるメロデスの黄金律を頑ななまでに守り続けているのです。勿論そこに、フィンランドのバンドらしいフォークやクラシカルな要素をふんだんに盛り込むのが KALMAH 流。特に、初期の COB ファンなどは KALMAH に宗旨替えをしている方も多いかも知れませんね。
あまりライブを行わないバンドです。ユーロ圏以外では数える程しか行っていないので、今回の来日は非常に貴重だと思います。
今回弊誌ではボーカル/ギターの Pekka Kokko とドラムスを担当する Janne Kusmin の2人に話を聞くことが出来ました。どうぞ!!

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NEW DISC REVIEW + INTERVIEW 【CAIN’S OFFERING : STORMCROW】


EXCLUSIVE: INTERVIEW WITH JANI LIIMATAINEN OF CAIN’S OFFERING !!

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Finnish Melodic Power Metal super team set to come to Japan on February 2016 !! Don’t miss the night when legendary Liimatainen, Kotipelto, and Johansson will get together !!

フィンランドからメロディックパワーメタルのスーパーチーム CAIN’S OFFERING が来年の2月に初来日を果たします!!
CAIN’S OFFERING は元々 SONATA ARCTICA の傑作 “Silence” 制作時のメンバーで、後に脱退した Jani Liimatainen と Mikko Harkin が中心となり STRATOVARIUS の Timo Kotipelto, NORTHER, WINTERSUN の Jukka Koskinen を加えて2009年に結成したスーパーバンドです。参加メンバーの名に恥じない良質なデビューアルバム “Gather the Faithful” をリリースしましたが以降しばらく音沙汰がありませんでした。
ところが昨年末あたりからチラホラと再始動の予兆が現れ始め、遂に今年の春に2ndアルバム “Stormcrow” をリリース。Mikko と Jukka が脱退し、新たに myGRAIN の Jonas Kuhlberg とあの Jens Johansson が加わって制作されたこの新作が実に素晴らしいのです。デビュー作 “Gather the Faithful” の方向性を引き継ぎながらも、よりメロディックでよりスピーディーになった “Stormcrow”、このスケール感、楽曲の充実度は見事としか言いようがありません。今の SONATA ARCTICA より SONATA ARCTICA していると拳を握りしめたファンがほとんどでしょう。加えてシンフォニックな要素も充実しており、新たなファンを取り込むことも期待出来ると思います。
Timo Kotipelto の声域を熟知した上で、低音域から高音域まで彼の良さを”無理なく”発揮させる Jani のメロディーラインとそれに応えた Timo のボーカル、そして勿論ギタリスト不作の2000年代に1人気を吐いた Jani の彼らしい考え抜かれソフィスティケートされたリードプレイ。メロパワファンなら必聴の1枚と言えるのではないでしょうか。
今回弊誌ではその Jani Liimatainen にインタビューを行うことが出来ました。SONATA ARCTICA や STRATOVARIUS にも言及、彼の優しい人柄があらわれたようなメタルファン必見の内容だと思います。どうぞ!!

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MMM RATING⭐️

CAIN’S OFFERING “STORMCROW” : 9,2/10

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