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NEW DISC REVIEW + INTERVIEW 【UUHAI : HUMAN HERDS】


EXCLUSIVE: INTERVIEW WITH UUHAI !!

“Heavy metal cannot stop wars, but it can inspire the people who will build peace. It cannot erase division, but it can create moments where division disappears. It cannot solve every problem, but it can open hearts and minds.”

DISC REVIEW “HUMAN HERDS”

「メタルは新たな自由の時代に入り、様々な文化がジャンルの中で真摯に自己表現できるようになったと確信しているよ。メタルは世界の限られた場所で生まれたけど、その感情的な言語は無限大だ。強さ、闘争、アイデンティティ、そして意味の探求を語ってくれる。そうしたテーマは地球上のあらゆる文化が共有する経験。だからこそ、メタルは今、その起源をはるかに超えて広がっているんだと思う」
2025年。メタルの生命力、感染力、包容力はその可能性をますます広げています。モダン・メタルに宿る寛容さは、世界の壁を壊し、さまざまな文化を包容していきます。そうして、世界中に根を張ったメタルの種子は、その多様な音の枝葉を存分に伸ばしているのです。
モンゴルに生まれた UUHAI も、そうしたメタルの自由を謳歌するバンドのひとつ。彼らは祖先の英雄チンギス・ハーンに学んだ勇気、正義、責任、リーダーシップを噛み締めながら、共感と団結というまた別のやり方で世界を席巻しようとしています。
「Uuhai は、深い歴史的、精神的な意味を持つ力強いモンゴル語だ。僕たちの祖先が戦いや儀式、そして団結と勇気が必要な瞬間に使っていた古代の呼び声なんだ。それは単なる叫び以上のもの。それは共有された精神の声なんだ。それは単なる名前ではない。僕たちの声であり、アイデンティティであり、モンゴルの魂との繋がりなんだよ」
勇気、強さ、そして団結を象徴する古来の戦いの雄叫び、UUHAI という名前は決して偶然選ばれたわけではありません。伝統と現代を結ぶため。草原に轟いた一致団結の雄叫びを、暗い現代社会へと響かせるため。だからこそ、当然その叫びのエネルギーは彼らの音楽にも反映されています。
モンゴルから先に世界的成功を収めた THE HU はフォークとロックのバランスを巧みに取りますが、UUHAI はより断固としたメタル寄りのサウンドを追求しています。そして、彼らのデビュー・フル “Human Herds” は、まさにその真髄でしょう。タイトルの一部は英語ですが、歌詞は彼らのルーツに忠実で、すべてモンゴル語で歌われています。だからこそ、彼らの楽曲にはステップ民族の力強さがもたらされ、草原の響きを響かせる馬頭琴(モリンホール)や、世界遺産にも登録されている喉歌といった伝統的な楽器が、より一層、真実の音をもって響き渡ります。喉歌のスピリチュアルな神秘、悍馬のように力強いリフ、草原から吹き寄せるギターソロ、そして馬頭琴独特の響きが、壮大なスケールの楽曲へと溶け合います。このシンプルな二弦楽器と人に備わる声帯が、修練と創意工夫を経てメタルの包容力に包まれる時、これほどまでに緊張感と感情を呼び起こせるものなのでしょうか…まさにモンゴルは蒼き狼、メタルは白き牝鹿。
「今日、世界は様々な闘争に直面している。戦争、分断、差別、そして恐怖が多くの場所で蔓延しているんだ。こうした課題は力で解決できるものではない。理解と団結をもって立ち向かわなければならないんだよ。
こうした世界において、ヘヴィ・メタルは特別な役割を担っている。メタルは感情を隠さない。正直で、率直で、恐れることなく真実を語る。社会が沈黙に包まれたとき、メタルは声をあげられない人々の声となる。怒り、悲しみ、そしてフラストレーションを表現するだけでなく、そうした感情を強さと繋がりへと変える力も持ち合わせているんだ。
UUHAI にとって、メタルは単なる音楽ジャンルではない。メタルは人々に共通の人間性を思い出させる力であり、国境や文化を超えたメッセージを届けることができるもの。出会うことのない人々でさえ、音楽の中で同じ鼓動を感じ、一つに繋がることができるんだ」
長い歴史の中で、モンゴルの人々は自然と調和しながら生きてきました。そして、誇り高き戦士としても。母なる大地が泣く時、それは人類への警告。世界が歴史の暗黒面を忘れ去り暗雲に包まれる時、戦士は人々を守るため恐れず、怯まず、勇気を持って武器を手に取ります。ヘヴィ・メタルという剣には、どんな弾圧も抑圧も敵いません。そうして、彼らは国境も文化も超えて、古の英雄の如く世界を、そして人と自然を再びひとつにつなげるのです。Uuhai! の雄叫びとともに。
今回弊誌では、UUHAI にインタビューを行うことが出来ました。「ヘヴィ・メタルは戦争を止めることはできないけど、平和を築こうと願う人々を鼓舞することができる。分断を消し去ることはできないけど、ライブで分断が消え去る瞬間を作り出すことはできる。すべての問題を解決することはできないけど、人々の心と精神を開くことはできる」素晴らしい言葉ですね。どうぞ!!

UUHAI “HUMAN HERDS” : 10/10

INTERVIEW WITH UUHAI

Q1: First of all, how did you come across metal and start playing in Mongolia, a place where metal was not that popular?

【UUHAI】: For many of us in Uuhai, our introduction to metal came during a time when Mongolia was just beginning to open its doors to the outside world. Before the nineteen nineties, foreign music was very limited in our country. Only a few cassettes or CDs reached Mongolia through travelers, students returning from abroad, or friends who carefully shared whatever rare recordings they could find. When we first heard heavy music, it felt like discovering a completely new form of emotional expression.
In those early years, metal was not popular and not widely accepted in society. Very few musicians were brave enough to play louder and heavier styles. Wearing long hair, torn jeans, or metal accessories often brought challenges, and performing aggressive music in public required courage. But those pioneers opened the way for everyone who came after.
As young musicians who grew up surrounded by the sounds of the steppe, the rhythm of horses, and the deep expression of throat singing, we felt a natural connection to the energy of metal. The intensity of the music matched the intensity of our land, our history, and the spirit of our ancestors. Each member of Uuhai found metal in a different way. Some of us studied music formally and discovered rock and metal during our training. Others, like Ombo, followed their passion completely on their own, without any formal education, driven only by dreams and determination. He created music from pure instinct and emotion, building his style from the heart rather than from textbooks.
Step by step, the scene slowly began to grow. Young musicians formed bands, shared equipment, and helped one another. We listened to whatever recordings we could find, trading tapes and CDs like precious treasures. It was a small community, but it was full of passion and curiosity.
Metal in Mongolia did not begin because it was popular. It began because a few people loved it enough to fight for it. For Uuhai, that spirit is still alive today. We carry the same hunger for creativity and the same belief that music can transform both the artist and the listener.
Today, Uuhai stands on international stages, but our roots go back to those early days when metal first entered our country. That journey shaped our identity and helped us understand why we must protect our culture while sharing it with the world. Metal gave us a voice, and our traditions gave that voice a soul..

Q1: まず、メタルがそれほど普及していなかったモンゴルで、どのようにしてメタルと出会い、演奏を始めたのですか?

【UUHAI】: 僕たちの多くにとって、メタルとの出会いは、モンゴルが外界への扉を開き始めたばかりの時代だった。1990年代以前、モンゴルで外国の音楽に触れる機会は非常に限られていたんだ。旅行者や帰国した学生、あるいは友人たちが見つけた貴重な音源、カセットテープやCDをごくわずかに共有してくれたくらいでね。だからこそ、ヘヴィ・ミュージックを初めて聴いた時は、まるで全く新しい感情表現を発見したかのような感覚だったな。
当時、メタルは人気がなく、社会に広く受け入れられていなかった。だから、よりラウドでヘヴィなスタイルで演奏する勇気のあるミュージシャンはごくわずかだった。長髪、破れたジーンズ、メタルのアクセサリーを身につけることは、しばしば困難を伴い、人前でアグレッシブな音楽を演奏するには勇気が必要だったんだ。だけど、そうした先駆者たちが、後を継ぐすべての人々への道を切り開いたんだ。
草原の音、ギャロップする馬のリズム、そして喉歌の深い表現に囲まれて育った若いミュージシャンとして、僕たちはメタルのエネルギーに自然と共感を覚えたね。メタルの熱狂は、僕たちの土地、歴史、そして祖先の精神の熱狂と重なっていたんだ。UUHAI のメンバーはそれぞれ異なる方法でメタルと出会った。中には正式に音楽を学び、勉強中にロックとメタルに出会った者もいた。Ombo のように、正式な教育を受けることなく、夢と決意だけを原動力に情熱を追い求めた者もた。Ombo は純粋な本能と感情から音楽を生み出し、教科書ではなく心から自分のスタイルを築き上げていったんだ。
モンゴルのシーンは少しずつ成長し始めていた。若いミュージシャンたちはバンドを結成し、機材を共有し、互いに助け合っていたね。僕たちは手に入るレコードは何でも聴き、テープやCDを宝物のように交換したものだ。小さなコミュニティだったけど、そこは情熱と好奇心に満ち溢れていたんだ。
モンゴルのメタルは、決して人気があったから始まったわけではない。少数の人々がメタルを愛し、闘い続けたからこそ始まったんだ。UUHAI にとって、その精神は今もなお生き続けているよ。僕たちは今もその精神…創造性への渇望と、音楽はアーティストとリスナーの両方を変革できるという信念を、変わらず持ち続けているんだ。
今日、UUHAI は国際的な舞台に立っているけど、僕たちのルーツはメタルが初めてこの国に到来した黎明期に遡る。その旅が僕たちのアイデンティティを形作り、自分たちの文化を守りながらも世界と共有しなければならない理由を理解する助けとなったんだ。メタルは僕たちに声を与え、僕たちの伝統はその声に魂を与えたんだよ。

Q2: “Uuhai” seems to be a Mongolian word. Why did you choose this word as the name of the band?

【UUHAI】: Uuhai is a powerful Mongolian word that carries deep historical and spiritual meaning. It is an ancient call used by our ancestors during battle, during rituals, and during moments when unity and courage were needed. It is more than a shout. It is the voice of a shared spirit.
We chose this name because it represents everything we want to express as a band. In 2020, when we officially gave the band its name, we understood that Uuhai was not only a word. It was the living force that connected us to our ancestors, our land, and our identity. When our elders shouted Uuhai, it was a prayer for strength, good fortune, and protection. When warriors shouted Uuhai, their hearts beat as one. This is the same feeling we want to share with the world.
Uuhai is also the core message of our music. We do not use it simply as a title. We use it as a call for unity, awareness, and harmony between people and nature. Our songs carry the same energy that once echoed across the steppe. When audiences shout Uuhai with us, even if they do not know the language, they still feel the emotion and the unity behind the word.
The name reflects our musical purpose as well. Uuhai stands at the meeting point of ancient tradition and modern expression. Our music is built on throat singing, morin khuur, and the wisdom of our heritage, blended with the strength of contemporary rock. The word embodies that combination. It is ancient, but still alive today. Most importantly, Uuhai reminds us to stay true to our roots. Every time we step on stage, every time we record a song, we carry the spirit of that call with us. It keeps us grounded and gives us strength.
That is why we chose Uuhai. It is not just our name. It is our voice, our identity, and our connection to the soul of Mongolia.

Q2: “Uuhai” とはモンゴル語のようですが、なぜこの言葉をバンド名に選んだんですか?

【UUHAI】: Uuhai は、深い歴史的、精神的な意味を持つ力強いモンゴル語だ。僕たちの祖先が戦いや儀式、そして団結と勇気が必要な瞬間に使っていた古代の呼び声なんだ。それは単なる叫び以上のもの。それは共有された精神の声なんだ。
僕たちがこの言葉をバンド名を選んだのは、バンドとして表現したいすべてを体現しているから。2020年に正式にバンド名を決めた時、僕たちは Uuhai が単なる言葉ではないことを理解していた。Uuhai とは、僕たちを祖先、僕たちの土地、そして僕たちのアイデンティティと結びつける、生きた力なんだとね。僕たちの長老たちが Uuhai と叫んだ時、それは力、幸運、そして守護への祈りとなった。戦士たちが Uuhai と叫んだ時、彼らの心は一つになった。これこそが、僕たちが世界と共有したい感情なんだよ。
Uuhai は、僕たちの音楽の核となるメッセージでもある。僕たちはそれを単なるタイトルとして使っているのではなく、団結、意識、そして人々と自然の調和を求める呼びかけとして使っている。僕たちの歌には、かつて草原に響き渡ったのと同じエネルギーが宿っているよ。観客が僕たちと一緒に Uuhai と叫ぶ時、彼らはたとえ言葉が分からなくても、その言葉の背後にある感情と一体感を感じ取ることができるんだ。
この名前は、僕たちの音楽的目的も反映しているよ。Uuhai は、古代の伝統と現代的な表現の交差点に立っている。僕たちの音楽は、喉歌、馬頭琴、そしてモンゴル伝統の知恵に、現代ロックの力強さが融合した上で成り立っているんだ。この言葉は、まさにその融合を体現しているよ。古代から伝わる言葉でありながら、今もなお強く生き続けているからね。そして何よりも、Uuhai は、僕たちにルーツに忠実であり続けることを思い出させてくれる。ステージに立つたび、曲をレコーディングするたび、僕たちは Uuhai という呼びかけの精神を心に刻み、地に足をつけ、力をもらう。
だからこそ僕たちは Uuhai を選んだんだ。それは単なる名前ではない。僕たちの声であり、アイデンティティであり、モンゴルの魂との繋がりなんだよ。

Q3: I believe that you attract worldwide attention because you mix metal/rock with traditional Mongolian music in a unique way. Could you tell us the origin of this “Hunnu Rock”?

【UUHAI】: We usually describe our music as Mongol Rock rather than Hunnu Rock. While the term Hunnu Rock is sometimes used to describe music that draws inspiration from very ancient steppe civilizations, we feel that Mongol Rock better represents who we are and what we express today.
Our music is rooted in the living culture of Mongolia as it exists now. We sing in modern Mongolian, we reflect on contemporary society, and we speak about present day responsibility toward nature, humanity, and the future. The word Mongol connects our sound directly to our people, our language, and our current identity, not only to a distant historical era.
That does not mean we reject ancient heritage. On the contrary, our music carries ancestral spirit, traditional instruments, throat singing, and historical awareness. But we are not trying to recreate the past or place ourselves inside a single ancient concept. We are expressing how Mongolian culture lives, breathes, and evolves in the modern world.
Mongol Rock feels honest to us because it allows space for both tradition and change. It reflects the Mongolia we come from today, a country that respects its roots while standing on the global stage. Our sound carries the voice of the steppe, but it also speaks to modern humanity and global listeners.

Q3: UUHAI は、メタル/ロックとモンゴルの伝統音楽をユニークな方法でミックスしているからこそ、世界的に注目されているのだと思います。 この “Hunnu Rock” の成り立ちを教えていただけますか?

【UUHAI】: 僕たちは普段、自分たちの音楽を “Hunnu Rock” ではなくモンゴル・ロックと表現しているんだ。”Hunnu Rock” という言葉は、非常に古い騎馬民族のステップ文明からインスピレーションを得た音楽を指すこともあるけど、モンゴル・ロックの方が僕たちの本質や、僕たちが今表現しているものをよりよく表していると考えているからね。
僕たちの音楽は、今を生きるモンゴルの文化に根ざしている。現代モンゴル語で歌い、現代社会を見つめ、自然、人類、そして未来に対する現代の責任について語っている。”モンゴル” という言葉は、僕たちのサウンドを遠い歴史的時代だけでなく、今を生きる人々、言語、そして現在のアイデンティティに直接結びつけてくれる。
それは、僕たちが古代の遺産を否定するという意味ではないよ。むしろ、僕たちの音楽は祖先の精神、伝統楽器、喉歌、そして歴史認識を体現している。ただし、僕たちは過去を再現したり、単一の古代の概念に身を委ねたりしようとしているわけではないんだ。僕たちは、モンゴル文化が現代世界においてどのように生き、息づき、進化しているかを表現したいんだ。
モンゴル・ロックは、伝統と変化の両方に余地を与えてくれるから、僕たちにとって誠実な音楽だと感じているよ。それは、僕たちが今いるモンゴル、つまり世界の舞台に立ちながらも自らのルーツを重んじる国を反映しているんだ。僕たちの音は草原の声を伝えるだけでなく、現代の人間性や世界中のリスナーにも訴えかけるからね。

Q4: In fact, what kind of a global success THE HU is for you?

【UUHAI】: The global success of The Hu is meaningful for us because it showed the world that Mongolian music has a powerful place on the international stage. Their achievements opened many eyes and helped listeners discover the beauty of our culture, our instruments, and our way of expressing emotion through sound. For that, we have respect. When a Mongolian artist succeeds, it reflects something positive for our entire country.
At the same time, Uuhai follows its own artistic path. We are inspired by the strength of Mongolian culture itself, not by comparison with any particular band. Our sound is heavier, more spiritual, and deeply connected to the ancestral voice of throat singing and the emotion of the morin khuur. We stand on the same land, but we walk our own road.
For us, the true success is that Mongolian artists of different styles are now reaching global audiences. This shows that our culture is rich, diverse, and capable of touching people far beyond our borders. It gives us motivation to continue developing our own identity and to share the spirit of Mongolia in a way that is unique to Uuhai.

In the end, when one Mongolian band is recognized internationally, it creates more curiosity and appreciation for all Mongolian music. And if Uuhai can contribute to that growing interest and bring more of our heritage to the world, then that is a success we are proud to be part of..

Q4: 実際、先に世界で大きな成功を収めた THE HU は、あなたにとってどのような存在なのでしょう?

【UUHAI】: THE HU の世界的な成功は、モンゴル音楽が国際舞台で力強い地位を​​占めていることを世界に示したという点で、僕たちにとって大きな意義を持っている。彼らの功績は多くの人々の目を開かせ、リスナーがモンゴル文化、楽器、そして音を通して感情を表現することの美しさを発見する助けとなったね。僕たちはその偉業に敬意を抱いているよ。モンゴルのアーティストが成功することは、国全体にとって良いことなんだ。
同時に、UUHAI は独自の芸術的な道を歩んでいる。僕たちは特定のバンドと比較するのではなく、モンゴル文化そのものの力強さにインスピレーションを受けているからね。僕たちのサウンドはより重厚で、よりスピリチュアルで、喉歌の祖先の声や馬頭琴の感情と深く結びついている。つまり、僕たちは THE HU と同じ地に立っているけど、独自の道を歩んでいるんだ。
僕たちにとって真の成功とは、様々なスタイルのモンゴルのアーティストが今や世界中のリスナーに届いていること。これは、僕たちの文化が豊かで多様性に富み、国境をはるかに越えた人々の心に響く力を持っていることを示している。その事実は、僕たち自身のアイデンティティを発展させ続け、UUHAI ならではの方法でモンゴルの精神を共有し続けるためのモチベーションとなるんだ。
最終的に、モンゴルのバンドの一つが国際的に認知されることで、モンゴル音楽全体への好奇心と理解がさらに深まっていく。そして、UUHAI がその高まりに貢献し、僕たちの伝統を世界に広めることができれば、それは僕たちにとって大きな成功であり、その一翼を担えたことを誇りに思うんだ。

Q5: OK, let’s talk about your amazing debut-full “Human Herds”. When I had an interview with Nature G. of Tengger Cavalry (R.I.P), he said his songs are “It’s all about (Mongolian) Shaman, history, nature, horse and warrior spirit.” How about you? Is there any concept or lyrical themes on this record?

【UUHAI】: Human Herds carries its own concept, shaped by the history, spirit, and worldview of the Mongolian people, but expressed through the voice of Uuhai. While every Mongolian artist draws inspiration from similar sources such as nature, ancestors, and the warrior spirit, our album approaches these themes in a way that reflects who we are as a band.
The central theme of Human Herds is the dual nature of humanity. We look at how people move together, how we influence the earth, and how our choices shape the future. The album speaks about the balance between creation and destruction, which is a concept deeply rooted in Mongolian thought. Our ancestors always taught that human beings must live in harmony with the land that sustains them. When Mother Earth cries, it is a warning for all of us.
Nature is a major pillar of the album. Not only as scenery, but as a living presence. The wind, the sky, the mountains, and the steppe are treated with respect in our culture, and they became emotional guides for many of the songs. When the morin khuur sings or when throat singing rises, it is not just music. It is the voice of the land.
The ancestral spirit is another major theme. Songs like Uuhai and Secret History of the Mongols carry the strength, unity, and wisdom that shaped our history. We do not sing these themes to glorify the past. We sing them to show that the values of courage, respect, and responsibility still matter today. These songs remind us that the warrior spirit is not only about battle. It is about character, leadership, and protecting the world around us.
Human Herds also speaks about modern society. It shows the tension between tradition and the fast changing world. It asks how we can remain connected to our roots while facing the challenges of the present. This is especially important for us as Mongolians who travel globally and perform on international stages. We carry the old and the new together.
So yes, there is a concept behind the record.
It is about humanity, nature, ancestors, responsibility, unity, and awakening.
It is about remembering who we are under one sun and one moon.

Q5: では、あなたたちの素晴らしきデビュー・フル “Human Herds” について話しましょう。TENGGER CAVALRY の Nature・G(R.I.P.)にインタビューしたとき、彼は自分の曲は “(モンゴルの)シャーマン、歴史、自然、馬、そして戦士の精神がすべてだ” と語ってくれました。 あなたはどうですか?

【UUHAI】: “Human Herds” は、モンゴル人の歴史、精神、そして世界観に形作られた独自のコンセプトを掲げているけど、それを UUHAI の声を通して表現しているんだ。モンゴルのアーティストは皆、自然、祖先、戦士の精神といった共通の源からインスピレーションを得ているけど、僕たちのアルバムは、バンドとしての自分たちらしさを反映しながらそうしたテーマにアプローチしているよ。
“Human Herds” のテーマは、人間の二面性。人々がどのように共存し、地球にどのような影響を与え、そして僕たちの選択がどのように未来を形作っていくのかを探求しているんだ。このアルバムは、モンゴルの思想に深く根ざした概念である、創造と破壊のバランスについて語っているんだよ。僕たちの祖先は常に、人間は自分たちを支える大地と調和して生きなければならないと教えてきた。母なる大地が泣く時、それは僕たち全員への警告なんだよ。
自然はアルバムの大きな柱だ。風景としてだけでなく、生き生きとした存在として。風、空、山、そして草原は、僕たちの文化において敬意を持って扱われ、多くの曲の感情的な導き手となっている。馬頭琴が歌い、喉歌が高らかに響く時、それは単なる音楽ではない。それは大地の声なんだ。
祖先の魂もまた、もう一つの重要なテーマだ。”Uuhai” や “Secret History of the Mongols” といった歌は、僕たちの歴史を形作った力強さ、結束、そして知恵を体現しているよ。僕たちは、こうしたテーマを過去を称えるために歌うのではない。勇気、敬意、そして責任という価値観が、今日でもなお重要であることを示すために歌うんだ。こうした歌は、戦士の精神とは戦いだけではないことを僕たちに思い出させてくれる。戦士の精神とは人格、リーダーシップ、そして僕たちを取り巻く世界を守ることなんだ。
“Human Herds” は現代社会についても語っているよ。伝統と急速に変化する世界との間の緊張関係を描いていてね。現代の課題に直面しながらも、どのように自分たちのルーツとの繋がりを保つことができるのかを問いかけているよ。これは、世界を旅し、国際的な舞台で演奏する僕たちモンゴル人にとって特に重要だ。僕たちは古いものと新しいものを共に担っているからね。
そう、このレコードにはコンセプトがある。それは、人間性、自然、祖先、責任、結束、そして覚醒について。それは、一つの太陽と一つの月の下で、自分たちが誰であるかを思い出すことなんだ。

Q6: It is amazing that when rock and throat singing intersect, they create such an emotional sound! It is indeed a great challenge to sing in Mongolian and use throat singing in rock music that originated in the West, would you agree?

【UUHAI】: Yes, we agree that blending Mongolian throat singing with Western rock is a great challenge, but it is also one of the most beautiful parts of our music. These two sound worlds grew from very different histories. Rock carries the energy and rebellion of the West, while throat singing comes from the silence of the steppe, the breath of nature, and the spiritual practices of our ancestors.
Singing in Mongolian adds another layer of complexity. The language is rich, rhythmic, and deeply connected to the land. It follows a completely different flow than English. When we place Mongolian lyrics inside rock structures, we must reshape the rhythm while still protecting the natural character of the language. It requires careful thought, respect, and creativity.
Throat singing itself is a demanding technique. It depends on strong breath control, physical discipline, and many years of training. When we combine it with distorted guitars and powerful drums, we must make sure that the traditional sound is not drowned out. Instead, it must shine through the music as the guiding spirit. That balance takes time to master.
But the emotional impact makes the challenge worth it.
When throat singing rises over heavy rock, something unique happens. The ancient and the modern meet in one voice. Listeners who have never heard our language or our traditions still feel the vibration in their bodies. They feel the emotion even before they understand the meaning.
This is why we believe the combination works so naturally.
Both rock and Mongolian music carry deep emotion. Both connect directly to the heart. Both are honest forms of expression.

Q6: ロックと喉歌が融合すると、こんなにもエモーショナルなサウンドが生まれるなんて、本当に驚きです!西洋発祥のロック・ミュージックにモンゴル語で喉歌を取り入れるのは、本当に大きな挑戦ですよね?

【UUHAI】: モンゴルの喉歌と西洋のロックを融合させることが大きな挑戦であることは間違いないね。しかし、同時に僕たちの音楽の最も美しい側面の一つでもあると思う。この二つの音世界は、全く異なる歴史から生まれた。ロックは西洋のエネルギーと反骨精神を体現する一方、喉歌は草原の静寂、自然の息吹、そして祖先の精神的な実践から生まれたものだからね。
モンゴル語で歌うことは、更なる複雑さをもたらしてくれる。モンゴル語は豊かでリズミカルで、大地と深く結びついているからね。英語とは全く異なる流れを辿る。だからロックの構造にモンゴル語の​​歌詞を組み込む際には、言語の自然な特徴を守りながらも、リズムを再構築する必要があるんだよ。綿密な思考、敬意、そして創造性が求められるんだ。
喉歌自体も高度な技術だ。しっかりとした呼吸のコントロール、身体の鍛錬、そして長年の訓練が不可欠だよ。歪んだギターと力強いドラムと組み合わせる際には、伝統的な響きがかき消されないように注意しなければならない。むしろ、音楽全体を導く精霊として輝かなければならないからね。そのバランスを習得するには時間がかかるんだ。
しかし、感情に訴えかける喉歌の衝撃は、その挑戦に見合うだけの価値がある。喉歌がヘヴィ・ロックに響く時、他に類を見ない何かが起こる。古代と現代が一つの声で融合するんだ。僕たちの言語や伝統を初めて耳にしたリスナーでさえ、その振動を体で感じる。意味を理解する前に、感情を揺さぶられるんだ。
だからこそ、この組み合わせは自然に生まれると僕たちは考えているよ。ロックとモンゴル音楽はどちらも深い感情を宿し、心に直接響く。どちらも誠実な表現方法なのだから。

Q7: As the breakthroughs of BLOODYWOOD and THE HU show, bands that incorporate the traditional music and culture of the land where they grew up into their metal have become increasingly popular in recent years. In fact, you have incorporated many traditional Mongolian instruments, throat singing, and the Mongolian language into your metal. In this way, has metal really been liberated to the rest of the world in a way that blends different cultures?

【UUHAI】: Yes, we believe metal has entered a new period of freedom where different cultures can express themselves honestly within the genre. Metal began in one part of the world, but its emotional language is universal. It speaks about strength, struggle, identity, and the search for meaning. These are experiences shared by every culture on earth. That is why metal is now expanding far beyond its origins.
When bands incorporate their own traditional music, they are not simply adding exotic elements. They are bringing their roots, their history, and their worldview into the music. This gives metal new stories, new emotions, and new colors that were not present before. It is not a trend. It is a natural evolution of a global art form.
For us in Uuhai, this blending is not only musical. It is cultural and spiritual.
The morin khuur, throat singing, harkhiraa, long song, and our Mongolian language carry the soul of our ancestors. When these elements meet the raw energy of rock, a new voice emerges that feels both ancient and modern. It allows us to stay true to our identity while connecting with listeners from every background.
This process shows that metal can be a bridge between cultures.
Listeners in Europe, Asia, and the Americas can experience the spirit of Mongolia without needing translation. They can feel the vibration of throat singing, the power of the morin khuur, and the emotional depth of our land. In that moment, the distance between cultures disappears.

Q7: BLOODYWOOD や THE HU の躍進が示すように、近年では、出身地の伝統音楽や文化をメタルに取り入れるバンドが人気を集めています。実際、あなたたちはモンゴルの伝統楽器、喉歌、そしてモンゴル語をメタルに多く取り入れています。こうしてついに、メタルは様々な文化を融合させ、世界に解き放たれたと言えるのでしょうか?

【UUHAI】: そうだね、メタルは新たな自由の時代に入り、様々な文化がジャンルの中で真摯に自己表現できるようになったと確信しているよ。メタルは世界の限られた場所で生まれたけど、その感情的な言語は無限大だ。強さ、闘争、アイデンティティ、そして意味の探求を語ってくれる。そうしたテーマは地球上のあらゆる文化が共有する経験。だからこそ、メタルは今、その起源をはるかに超えて広がっているんだと思う。
メタルのバンドが独自の伝統音楽を取り入れる時、単にエキゾチックな要素を加えているだけではないんだ。彼らは自らのルーツ、歴史、そして世界観を音楽に持ち込んでいる。そうして、メタルにはこれまでなかった新たな物語、新たな感情、そして新たな色彩が生まれてくる。これは単なる流行ではなく、世界的な芸術形態の自然な進化なんだよ。
僕たち UUHAI にとって、この融合は音楽的な意味合いだけではなく、文化的であり、精神的な意味合いも持ち合わせている。
モリンホール、喉歌、ハルヒラー、長歌、そしてモンゴル語は、僕たちの祖先の魂を宿している。そうした要素がロックの生々しいエネルギーと融合するとき、古代と現代が融合した新たな声が生まれるんだ。だからこそ、僕たちは自分たちのアイデンティティを貫きながら、あらゆる背景を持つリスナーと繋がることができるんだ。
この事実は、メタルが文化間の架け橋となり得ることを示している。ヨーロッパ、アジア、そして南北アメリカ大陸のリスナーは、言葉がわからなくても翻訳を必要とせずにモンゴルの精神を体感することができる。喉歌の響き、馬頭琴の力強さ、そしてこの土地の感情の奥深さを体感できるんだ。その瞬間、文化間の距離は消え去るんだよ。

Q8: Unlike Genghis Khan who conquered the world, you sing of world peace and unity, but the world is moving into darker times. War, division, discrimination, oppression, violence… What can heavy metal do in such times?

【UUHAI】: Our ancestors lived through difficult times, and Mongolian history is filled with both strength and wisdom. Genghis Khan united a vast land under one rule, but he also taught principles about justice, leadership, and responsibility. Today, the world faces different kinds of battles. War, division, discrimination, and fear are rising in many places. These challenges cannot be solved with force. They must be approached with understanding and unity.
In such a world, heavy metal has a special role. Metal does not hide emotion. It is honest, direct, and unafraid to speak about the truth. When societies become heavy with silence, metal becomes a voice for those who feel unheard. It can express anger, sorrow, and frustration, but it can also transform those emotions into strength and connection.
For Uuhai, metal is more than a musical style. It is a force that can remind people of their shared humanity. It can carry messages that reach across borders and cultures. It can unite people who may never meet, yet feel the same heartbeat in the music.
When we shout Uuhai on stage, it is not a call to battle. It is a call to awareness and unity. It is an ancient word repurposed for a modern world that urgently needs courage, empathy, and responsibility. When thousands of people shout it back to us in Europe or Asia, it feels like a sign that humanity still has the power to stand together.
Heavy metal cannot stop wars, but it can inspire the people who will build peace. It cannot erase division, but it can create moments where division disappears. It cannot solve every problem, but it can open hearts and minds.
Music is not a weapon. It is a light. And even a small light is powerful in dark times. If Uuhai can give people strength, comfort, or a sense of connection, then that is our contribution. Heavy metal gives us a platform to speak honestly and to remind people that we all live under one sun and one moon, sharing the same fragile home. The world needs that message now more than ever.

Q8: 世界を征服したチンギス・ハンとは異なり、あなたは世界平和と団結を歌っていますが、世界は暗い時代へと向かっています。戦争、分断、差別、抑圧、暴力…このような時代にヘヴィ・メタルには何ができるのでしょうか?

【UUHAI】: 僕たちの祖先は困難な時代を生き抜いた。モンゴルの歴史は力と知恵に満ちているよ。チンギス・ハンは広大な地を一つの統治の下に統一したけど、同時に正義、リーダーシップ、そして責任という原則も教えたんだ。今日、世界は様々な闘争に直面している。戦争、分断、差別、そして恐怖が多くの場所で蔓延しているんだ。こうした課題は力で解決できるものではない。理解と団結をもって立ち向かわなければならないんだよ。
こうした世界において、ヘヴィ・メタルは特別な役割を担っている。メタルは感情を隠さない。正直で、率直で、恐れることなく真実を語る。社会が沈黙に包まれたとき、メタルは声をあげられない人々の声となる。怒り、悲しみ、そしてフラストレーションを表現するだけでなく、そうした感情を強さと繋がりへと変える力も持ち合わせているんだ。
UUHAI にとって、メタルは単なる音楽ジャンルではない。メタルは人々に共通の人間性を思い出させる力であり、国境や文化を超えたメッセージを届けることができるもの。出会うことのない人々でさえ、音楽の中で同じ鼓動を感じ、一つに繋がることができるんだ。
ステージで “Uuhai” と叫ぶ時、それは戦いへの呼びかけではない。それは、気づきと団結への呼びかけだ。勇気、共感、そして責任を切実に必要とする現代世界のために、古来の言葉が再解釈されたんだよ。ヨーロッパやアジアで何千人もの人々が僕たちにこの言葉を叫ぶ時、人類には依然として共に立ち上がる力があるという証のように感じるね。
ヘヴィ・メタルは戦争を止めることはできないけど、平和を築こうと願う人々を鼓舞することができる。分断を消し去ることはできないけど、ライブで分断が消え去る瞬間を作り出すことはできる。すべての問題を解決することはできないけど、人々の心と精神を開くことはできる。
音楽は武器ではなく光。そして、たとえ小さな光であっても、暗い時代には力強いものだ。もし “Uuhai” が人々に力、慰め、あるいは繋がりを感じさせることができれば、それは僕たちの貢献だよ。メタルは僕たちに正直に語り、僕たちは皆、一つの太陽と一つの月の下に生き、同じ脆い家を共有していると人々に思い出させる場を与えてくれる。世界は今、これまで以上にこのメッセージを必要としているんだ。

FIVE ALBUMS THAT CHANGED UUHAI’S LIFE!!

Choosing only five albums is difficult because every artist we listen to becomes part of our musical journey. But there are a few recordings that left a deep impression on us, both in traditional Mongolian music and in the global rock and metal scene.
These are five albums that helped shape our understanding of sound, emotion, and artistic purpose:

Traditional Mongolian Long Song recordings

These recordings taught us the beauty of open space and emotional depth. The long song is the soul of our people, and its melodies influenced the way we compose and express feeling.

開放的な空間の美しさと感情の深みを教えてくれた。ロングソングは僕たちの魂であり、そのメロディーは僕たちの作曲や感情表現に影響を与えている。

Classic morin khuur ensemble recordings from the Mongolian State Philharmonic

These recordings showed us how powerful and cinematic the morin khuur can be when performed with intention and skill. They helped us understand how tradition can live inside modern compositions.

意図と技巧をもって演奏された馬頭琴がどれほど力強く、映画のような響きを持つかを示してくれた。伝統が現代音楽の中にどのように息づいているかを理解させてくれたね。

Metallica “The Black Album”

This album was one of the first global recordings many of us heard as young musicians. Its simplicity, weight, and emotional directness opened our eyes to what rock music could become.

僕らの多くが若いころ、初めて聴いた世界的な録音の一つだった。そのシンプルさ、重み、そして感情の直接性は、ロック・ミュージックの可能性を僕たちに開いてくれたね。

System of a Down “Toxicity”

This album taught us that modern rock can carry cultural identity, political thought, and raw emotion all at once. It showed us that powerful music does not have to fit into one shape.

このアルバムは、現代のロックが文化的アイデンティティ、政治的思想、そして生々しい感情を同時に表現できることを教えてくれた。力強い音楽は必ずしも一つの形に収まる必要はないことを教えてくれたんだ。

Mongolian throat singing masters – archive recordings from the Academy of Culture and Art

These recordings are not commercial albums, but they changed our lives. Listening to the old masters of throat singing and harkhiraa helped us understand the spiritual and physical discipline behind the technique, and it shaped our identity as musicians.
These albums and recordings influenced us in very different ways, but they all taught us one important lesson.
Music is most powerful when it is honest, fearless, and connected to its roots.
They inspired us to create a sound that carries the strength of the steppe and speaks to the modern world at the same time.

商業的なアルバムではないけど、僕たちの人生を変えた。喉歌とハルキラーの巨匠たちの演奏を聴くことで、その技法の背後にある精神的・肉体的な鍛錬を理解し、音楽家としてのアイデンティティを形作ることができたんだ。
こうした作品は、それぞれ異なる形で僕たちに影響を与えたけど、どれも重要な教訓を与えてくれている。音楽は、誠実で、恐れを知らず、そのルーツと繋がっている時に最も力強いとね。
ステップ文明の力強さと現代社会へのメッセージを同時に伝えるサウンドを生み出すインスピレーションとなったよ。

MESSAGE FOR JAPAN

The connection between Mongolia and Japan has always been strong and respectful. Our two countries share many cultural links, from sumo wrestling to traditional music, and there is a deep sense of mutual admiration. Mongolia has benefited greatly from the kindness of Japanese people and organizations who have supported education, health, infrastructure, and many important projects in our society. Their contributions have touched many lives, and we hold that friendship with sincere gratitude.
As musicians, we have great respect for Japanese culture. Japanese traditional music carries a purity and emotional discipline that feels very close to our own artistic spirit. Instruments such as the shamisen and taiko drums have a spiritual quality that resonates with the sounds of the Mongolian steppe. We also admire Japan’s ability to honor ancient traditions while leading the world in modern creativity, from cinema to design to technology.
Japanese audiences are known for listening with focus and emotion. They approach music with sincerity, and for a band like Uuhai that expresses deep cultural roots and strong emotional themes, that kind of audience connection is very meaningful. Japan is a place where art is treated with respect, and that inspires us.
Message for Japan:
To all our friends in Japan, thank you for your continuous support and kindness toward Mongolia and its people. Your friendship has helped our country grow, and we respect you deeply for your generosity and your cultural richness. We hope to visit Japan soon and bring the voice of the Mongolian steppe to your stage. Until then, please continue protecting your beautiful land, honoring your traditions, and creating art that inspires the world. We look forward to meeting you under one sun and one moon.
Uuhai sends you strength, unity, and respect.

モンゴルと日本の絆は、常に強く、敬意に満ちたものだった。両国は、相撲から伝統音楽まで、多くの文化的繋がりを共有し、深い尊敬の念を抱いている。モンゴルは、教育、医療、インフラ整備、そして社会における多くの重要なプロジェクトを支援してくれた日本の人々や団体の厚意から、多大な恩恵を受けてきたんだ。日本人の貢献は多くの人々の心に響き、僕たちは心からの感謝の念をもって、この友情を育んでいるよ。
そして僕たち音楽家は、日本文化に深い敬意を抱いている。日本の伝統音楽は、僕たちの芸術精神と深く結びつく純粋さと、感情的な規律を備えているよね。三味線や太鼓といった楽器には、モンゴルの草原の音色と共鳴する精神的な響きがある。また、映画からデザイン、テクノロジーに至るまで、現代の創造性において世界をリードしながらも、古代の伝統を重んじる日本の力強さにも感銘を受けているんだ。
日本のオーディエンスは、集中して感情を込めて音楽を聴くことで知られている。彼らは真摯に音楽と向き合っている。深い文化的ルーツと強い感情的なテーマを表現する UUHAI のようなバンドにとって、そうした観客との繋がりは非常に意義深いものだよ。日本は芸術が敬意を持って扱われる国であり、それが僕たちのインスピレーションとなっているんだ。
日本へのメッセージ:
日本の友人のみんなへ。モンゴルへの変わらぬ支援と厚意に感謝を。みんなの友情は僕たちの国の成長を支えてきたんだ。日本の寛大さと豊かな文化に深く敬意を表するよ。近いうちに日本を訪れ、モンゴルの草原の声を日本のステージに届けられることを願っているね。
それまで、美しい国土を守り、伝統を尊重し、世界にインスピレーションを与える芸術を創造し続けてほしい。一つの太陽と一つの月の下でみんなに会えるのを楽しみにしているよ。
UUHAI より、力と団結、そして敬意を。

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NEW DISC REVIEW + INTERVIEW 【AEPHANEMER : UTOPIE】


EXCLUSIVE: INTERVIEW WITH MARTIN HAMICHE OF AEPHANEMER !!

“I have always admired Joe Hisaishi, who composed the music for many Studio Ghibli films. One of my favorite pieces is Innocent from Castle in the Sky – it is pure, sincere, and beautiful. I truly admire his work.”

DISC REVIEW “UTOPIE”

「僕らにとって、フランス語で歌うことはとても自然な選択なんだ。メタルの世界では母国語で歌うバンドがますます多くなり、一般的に広く受け入れられるようになったと感じているよ。 それは今日、誠実さや信憑性の証とみなされ、高く評価されることさえあるからね」
音楽、特にメタルの優れているのは、たとえ言葉の壁やボーカル・スタイルによって歌詞が不明瞭で理解不能な場合でも、ムード、メロディ、テーマ、バイブスなどその音楽自体に伝える力が込められているところでしょう。裏を返せば、モダン・メタルの寛容さは、あらゆる異端を排除せず、壁を壊して包容し、自らの血肉としていくことができるのです。フランスの AEPHANEMER は、そうして文化の壁も、さらにはメロデスというジャンルの限界まで打ち壊し、突破していきます。
「客観的に見て、僕たちは DARK TRANQUILLITY, AMON AMARTH, ARCH ENEMY のようなサウンドではまったくない。 CHILDREN OF BODOM と比較されることがあるけれど、それでも僕らとはまったく違う雰囲気を持っているよ。 というのも、今の僕は中世、クラシック、民族音楽にインスパイアされることが多いからね。それはもはや前世代のバンドには当てはまらない特徴だよね。結局、単に音楽はそうやって進化していくということだよ」
メタルの進化に終わりはありません。そう、AEPHANEMER はメロデスの遺産をしっかりと抱きしめながら、そのサウンドを別の次元へと高めるために音楽を奏でています。”メディーヴァル・フォーク的シンフォニック・メロデス” という大げさな表現が、もしかしたら今の彼らには最もしっくりくるのかもしれませんね。それだけ、この最先端のメロデスは、映画的で、オーケストラで、壮大な音の祭典です。
2023年にベーシストの Lucie Hune が脱退し3人編成となったにもかかわらず、これだけの緻密な壮観を完成させた AEPHANEMER の才能は比類なきもの。バンド創設者でインタビューイ、 Martin Hamiche が全ての弦楽器とオーケストレーションを担当して、あの鬼才 Dan Swanö 再度の協力により、力強いメロディにフック、心を震わす激情、幻想的なムード、フランスらしい気品と格調の高さ、そして豪華絢爛な “La Rivière Souterraine” が象徴する複雑で多面的な色彩を帯びた、ダーク・フォークとネオクラシカルの煌びやかな祭典 “Utopie” が降臨することとなりました。
「僕たちのアプローチは、あきらめずに日々の小さな行動を通じて現実世界を改善する努力を続ければ、現実世界で何が起こり得るかについて、自分自身、そしておそらく他の人たちを鼓舞するためにアートを創作するというものなんだ。僕たちは、人々が僕たちの音楽からエナジーやインスピレーションを感じ、そのエネルギーを活かして生活や家庭、地域社会に前向きな変化を起こしてくれることをとても嬉しく思っているんだ。僕たちにとって、すべての生きとし生けるもののためにより良い未来を創造することは必要不可欠なこと。だからこそ僕たちの考えるユートピアとは、人類が自然や他の生命体と調和して生きる世界なんだよ」
お馴染みとなった Niklas Sundin (DARK TRANQUILLITY) の手による鮮やかなアートワーク。そこには、彼らにとっての “Utopie” “理想郷”、自然と人間が手を携え、調和して生きていく世界が描かれています。もちろん、前作 “A Dream of Wildness” のイノシシに、私たちは “もののけ姫“ の影をみましたし、久石譲の風も受け取りました。
そう、AEPHANEMER の理想郷にとって、進化し多様に共生するべきは音楽だけにとどまりません。彼らは、人も小さな行動の積み重ねでより良い世界を目指すことができる、異文化と共生し調和することができると信じてアートを生み出していますし、もちろんアシタカとサンのように文明と自然も調和して生きていく未来を見据えているのです。
今回弊誌では、ギタリスト Martin Hamiche にインタビューを行うことができました。「Marion は、僕たちが大好きな宮崎駿監督の “もののけ姫” に登場するイノシシをすぐに思い浮かべたね。 彼女は若い頃からアニメのファンで、アニメは常に彼女に創造的なインスピレーションの源となってきた。 個人的には、多くのスタジオジブリ作品の音楽を作曲した久石譲さんをずっと尊敬してきたんだ。彼の作品で好きな曲のひとつは “天空の城ラピュタ” の “Innocent”。まさに純粋で誠実で美しい音だよね。彼の作品を心から尊敬しているんだ」ギターの煌めきとドラムの技巧、そして声の獰猛は群を抜いていますね。どうぞ!!

AEPHANEMER “UTOPIE” : 10/10

INTERVIEW WITH MARTIN HAMICHE

Q1: First of all, what kind of music did you grow up listening to?

【MARTIN】: I discovered metal when I was around 12 or 13, thanks to my older sister, and for a long time, it was the only music I listened to. It started with System of a Down, which I played almost nonstop for a couple of years. Then, a friend gave me a compilation CD that introduced me to a dozen metal bands from different genres. On that CD I found bands that would become favorites for a long time: Amon Amarth, Insomnium, Dimmu Borgir, Therion. Shortly after, I also discovered Windir and Children of Bodom. These bands became the foundation of my metal influences, and I listened to them almost exclusively until I was 20 or 21. I wish I could say that I grew up with classical or folk music, but that was not the case, my family was modest and music culture simply was not present in our home.

Q1: 本誌初登場です!まずは、あなたの音楽的なバックグラウンドからお話ししていただけますか?

【MARTIN】: 姉の影響で12歳か13歳頃にメタルに出会い、それから長い間、メタルだけを聴き続けていた。SYSTEM OF A DOWN から始まり、2、3年間ほとんどノンストップで聴き続けたね。その後、友人からコンピレーションCDをもらったんだ。 そのCDの中で、僕はそれから長い間お気に入りとなるバンドを見つけたんだよ。AMON AMARTH, INSOMNIUM, DIMMU BORGIR, THERION といったバンドだね。その直後、WINDIR と CHILDREN OF BODOM にも出会った。
彼らは、僕が影響を受けたメタルの基礎となり、20歳か21歳になるまで、ほとんど彼らばかり聴いていたね。クラシックや民俗音楽とともに育った、と言いたいところだけど、僕の家族は質素で、音楽文化は我が家には存在しなかったんだ。

Q2: How did Aephanemer begin? What is the meaning behind your band name?

【MARTIN】: Aephanemer started as a one-man band in 2014 when I released “Know Thyself,” an instrumental EP that I created on my own. A few months later, I brought in other musicians and turned it into a full band. The name of the band is inspired by the autumn season, which has always been my favorite, because it is the season in which I feel most at home and at peace. “Aephanemer” is actually a combination of the words “éphémère,” meaning ephemeral, and “fânée,” meaning faded or wilted, like a flower.

Q2: AEPHANEMER はどのように始まったのですか? そのバンド名に込められた意味を教えてください。

【MARTIN】: AEPHANEMER は、2014年に僕がひとりで制作したインストゥルメンタルEP “Know Thyself” をリリースしたときに、ワンマン・バンドとしてスタートしたんだ。 その数ヵ月後に、他のミュージシャンを加えてフルバンドにしたんだよ。
バンド名は、昔から大好きな秋という季節にインスパイアされたもの。僕は秋が最も、自分の家のように穏やかに過ごせるんだ。”Aephanemer” は、儚いという意味の “éphémère” と、花のように色あせた、しおれたという意味の “fânée” を組み合わせたものなんだ。

Q3: Marion’s ghoulish vocals are truly amazing, and she is the face of the band! How do you feel about the gradual increase of female vocalists and players in the metal world, which used to be a boys’ club?

【MARTIN】: Well, I think that is a wonderful development for many reasons. Humanity has probably missed out on many female Mozarts, Beethovens, or Tchaikovskys simply because access to music careers was so limited for women for so long. I am truly happy that Marion, in Aephanemer, contributes to changing that, both as a singer and as a musician.

Q3: Marion の鬼気迫るボーカルは本当に素晴らしく、彼女はバンドの顔となっていますね! ボーイズ・クラブだったメタル界に、女性ヴォーカリストや女性プレイヤーが徐々に増えていることについてはどう思っていますか?

【MARTIN】: そうだね、それは多くの理由から素晴らしい発展だと思う。 これまで人類は、おそらく多くの “女性版” モーツァルト、ベートーヴェン、チャイコフスキーを見逃してきたのだろう。というのも、長い間、女性にとって音楽活動へのアクセスは非常に限られたものだったから。AEPHANEMER で Marion が、歌手として、また音楽家として、それを変えることに貢献していることを心から嬉しく思うよ 。

Q4: When I saw the artwork for your last album, “A Dream of Wilderness,” it reminded me of Hayao Miyazaki’s anime. Have you been influenced by such Japanese culture, anime, music, and video games?

【MARTIN】: When we thought about putting a boar on the cover of “A Dream of Wilderness,” we looked for references to boars throughout history to give some inspiration to Niklas Sundin, who created the artwork. Marion immediately thought of the boars in Hayao Miyazaki’s Princess Mononoke, a work we both love. She has been a fan of anime since she was younger, and it has always inspired her creatively. Personally, I have always admired Joe Hisaishi, who composed the music for many Studio Ghibli films. One of my favorite pieces is Innocent from Castle in the Sky – it is pure, sincere, and beautiful. I truly admire his work.

Q4 :前作 “Dream of Wildness” のアートワークを見て、宮崎駿監督のアニメを思い出しましたよ。そうした日本文化、アニメ、音楽、ビデオゲームから影響を受けているんですか?

【MARTIN】: “A Dream of Wildness” のアートワークにイノシシを描こうと考えたとき、アートワークを担当した Niklas Sundin (DARK TRANQUILLITY) にインスピレーションを与えるために、さまざまなイノシシを探したんだ。
Marion は、僕たちが大好きな宮崎駿監督の “もののけ姫” に登場するイノシシをすぐに思い浮かべたね。 彼女は若い頃からアニメのファンで、アニメは常に彼女に創造的なインスピレーションの源となってきた。 個人的には、多くのスタジオジブリ作品の音楽を作曲した久石譲さんをずっと尊敬してきたんだ。彼の作品で好きな曲のひとつは “天空の城ラピュタ” の “Innocent”。まさに純粋で誠実で美しい音だよね。彼の作品を心から尊敬しているんだ。

Q5: Dan Swano is involved in “Utopie” as he was in the last album. What do you learn from the originator of Melo-death?

【MARTIN】: Dan Swanö is an incredible sound engineer and has been essential in shaping the current Aephanemer sound, balancing all the classical instruments with the metal ones. His work allows every layer to be heard and feel alive. We are very grateful for his contribution and look forward to collaborating with him even more in the future.

Q5: Dan Swano は前作に引き続き “Utopie” にも関わっていますね。メロデスのオリジネーターのひとりから何を学んでいますか?

【MARTIN】: Dan Swano は素晴らしいサウンド・エンジニアで、現在の AEPHANEMER サウンドの形成に欠かせない存在であり、すべてのクラシック楽器とメタル楽器のバランスをとってくれているんだ。 彼の仕事によって、すべてのレイヤーが聴こえ、生きているように感じられる。 僕たちは Dan の貢献にとても感謝しているし、今後さらに彼とコラボレーションできることを楽しみにしている。

Q6: In fact, “Utopie” is a truly wonderful album!I can’t think of any other work that blends the wailing, fierce of melo-death with cinematic beauty as well as this one! Is one of your goals to portray a cinematic world with melo-death?

【MARTIN】: Thank you very much! When we create our albums, we don’t really set out to make something cinematic. What we do want is to give the feeling that our music opens a window to another universe, and orchestral instruments help us achieve that. They bring colors and textures that allow us to express emotions in ways that metal instruments alone could not. As for the metal side of our sound, we don’t really think in terms of genres. We simply include all the ideas we have and let them shape the music naturally.

Q6: 実際、”Utopie” は本当に素晴らしいアルバムですね!メロデスの慟哭と獰猛さ、そして映画的な美しさがこれほど融合した作品は他にありませんよ!
メロデスで映画のような世界を描くことは、あなたの目標のひとつなんですか?

【MARTIN】: ありがとう! 僕たちがアルバムを作るとき、映画のようなものを作ろうと思っているわけじゃないんだ。僕たちが望んでいるのは、自分たちの音楽が別の宇宙への窓を開けてくれるような感覚を与えることで、オーケストラ楽器はそれを達成する手助けをしてくれるね。オーケストラ楽器は、メタル楽器だけでは表現できないような色彩や質感をもたらしてくれる。
また、僕たちのサウンドのメタル的な側面に関しては、ジャンルで考えることはあまりないよ。 自分たちが持っているアイデアをすべて盛り込み、それが自然に音楽を形作っていくだけなんだ。

Q7: War, pandemics, division, discrimination, oppression… There are many people seeking escape in this dark world, and this work is a veritable “Utopie” for them. If metal has a role to play now, is it to provide a wonderful escape like this record?

【MARTIN】: Yes and no. We are not escapists in the sense of creating art to run away from reality. Our approach is more that we create art to inspire ourselves, and perhaps others, about what could happen in the real world if we don’t give up and continue working to improve it through our small daily actions. We love when people feel energized and inspired by our music, and then take that energy to make positive changes in their lives, in their homes, or in their communities. For us, creating a better future for all living beings is essential, because our vision of Utopia is a world where humanity lives in harmony with nature and other life forms.

Q7: 戦争、パンデミック、分断、差別、抑圧…この暗い世界で逃避を求める多くの人々にとって、この作品はまさに “ユートピア” だと感じています。
今、メタルが果たすべき役割があるとすれば、それはこのレコードのような素晴らしい逃避場所を提供することなのでしょうか?

【MARTIN】: イエスでもありノーでもある。僕たちは、現実から逃げるために芸術を創作するという意味での逃避主義者ではない。僕たちのアプローチは、あきらめずに日々の小さな行動を通じて現実世界を改善する努力を続ければ、現実世界で何が起こり得るかについて、自分自身、そしておそらく他の人たちを鼓舞するためにアートを創作するというものなんだ。
僕たちは、人々が僕たちの音楽からエナジーやインスピレーションを感じ、そのエネルギーを活かして生活や家庭、地域社会に前向きな変化を起こしてくれることをとても嬉しく思っているんだ。僕たちにとって、すべての生きとし生けるもののためにより良い未来を創造することは必要不可欠なこと。だからこそ僕たちの考えるユートピアとは、人類が自然や他の生命体と調和して生きる世界なんだよ。

Q8: From this record, French is the main language. In recent years, more and more metal bands are incorporating the language and culture of their native country instead of English, why did you decide to make French the main language?

【MARTIN】: As you said, we feel that more and more bands singing in their own language is becoming common and widely accepted. It can even be seen as a sign of sincerity and authenticity, which people appreciate today. For us, using French was a very natural choice, especially since our previous album, A Dream of Wilderness, included one French song that was very well received. From our experience on tour, audiences everywhere actually prefer the French lyrics. There is a small exception with part of the US audience, who sometimes see it as a personal insult that we don’t write in English anymore, but that doesn’t matter to us. We make the art that feels true to us, and only to us.

Q8: このアルバムからフランス語がメイン言語となりました。 近年、英語ではなく、母国の言語や文化を取り入れるメタル・バンドが増えていますが、あなたはなぜフランス語をメインにしようと思ったのですか?

【MARTIN】: 君の言う通り、母国語で歌うバンドがますます多くなり、一般的に広く受け入れられるようになったと感じているよ。 それは今日、誠実さや信憑性の証とみなされ、高く評価されることさえあるからね。
僕らにとって、フランス語で歌うことはとても自然な選択なんだ。特に、前作にはフランス語の曲が1曲入っていて、それがとても好評だったから。 ツアーでの経験から言うと、どこの国でもオーディエンスはフランス語の歌詞を好んでいる。 アメリカのオーディエンスの一部には小さな例外があって、彼らは僕たちが英語で書かなくなったことを個人的な侮辱と捉えることもあるようだけど、それは僕たちにとっては問題ではない。僕たちは、僕たち自身にとって、僕たち自身にとってのみ真実であると感じられる芸術を作るだけだよ。

Q9: In this day and age, some people say that melodeath is outdated, rustic, or unpopular. What do you think about those words? Why do you keep playing melodeath?

【MARTIN】: Every music genre can feel outdated until it is reforged, renewed with new elements from other styles, and then finds a new audience. I feel that is exactly what some of us are trying to do. Objectively, we don’t really sound like Dark Tranquillity, Amon Amarth, or Arch Enemy at all. Even Children of Bodom, a band we are sometimes compared to, has a very different vibe than us. This makes sense, because today I am mostly inspired by medieval, classical, and folk music, which isn’t the case for any of those bands. That is simply how music evolves. But when we write, we never think about comparisons or trends: we just create the music we wish existed, the music we would want to listen to ourselves.

Q9: 今の時代、メロデスは時代遅れだとか、いなたいだとか、人気がないなどと言う人がいます。それでも、なぜあなたはメロデスを演奏し続けるのですか?

【MARTIN】: あらゆる音楽ジャンルは、他のスタイルから新しい要素を取り入れて刷新され、新しいリスナーを見つけるまでは、時代遅れだと感じることがある。僕たちがやろうとしていることは、まさにそうした挑戦だと思う。
客観的に見て、僕たちは DARK TRANQUILLITY, AMON AMARTH, ARCH ENEMY のようなサウンドではまったくない。 CHILDREN OF BODOM と比較されることがあるけれど、それでも僕らとはまったく違う雰囲気を持っているよ。 というのも、今の僕は中世、クラシック、民族音楽にインスパイアされることが多いからね。それはもはや前世代のバンドには当てはまらない特徴だよね。
結局、単に音楽はそうやって進化していくということだよ。 でも、僕たちが作曲するときは、比較や流行を考えることはない。僕たちはただ、自分たちが存在してほしいと願う音楽、自分たち自身が聴きたいと思う音楽を作るだけなのだから。

FIVE ALBUMS THAT CHANGED MARTIN’S LIFE!!

System of a Down “Toxicity”

Because it was the first metal I ever listened to.

Amon Amarth “Fate of Norns”

As it was the first melodic death metal album I discovered.

In Flames “Colony”

Because it made me re-discover melodic death metal when I was 21 and probably inspired me to create Aephanemer

Joe Hisaishi “Howl’s Moving Castle soundtrack”

A major album in my musical journey beyond metal.

Basil Poledouris “Conan the Barbarian”

For a similar reason, and it also became a source of inspiration for Utopie.

MESSAGE FOR JAPAN

Thank you so much to all our listeners in Japan for your support and your amazing culture. We are currently working with a local promoter on a Japan tour, and we really hope to meet you all in 2026. Wishing you a wonderful day!

日本のリスナーのみんな、応援と素晴らしい文化に本当に感謝しているよ。僕たちは現在、日本のプロモーターと日本ツアーに取り組んでいて、2026年に会えることを本当に楽しみにしているんだ。みんなにとって、素晴らしい一日になりますように!

MARTIN HAMICHE

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NEW DISC REVIEW + INTERVIEW 【DORMANT ORDEAL : TOOTH AND NAIL】


EXCLUSIVE: INTERVIEW WITH MACIEJ NIESCIORUK OF DORMANT ORDEAL !!

“I always liked intelligent intensity, something that can be enjoyed both live and at home.”

DISC REVIEW “TOOTH AND NAIL”

「このアルバムの目標は異なるものの調和だった。 スピードとブルータリティを維持しながら、よりシンプルな曲にして、テクニカルなリフを減らしたかったんだ。同じことを繰り返さないようね。このアルバムは、真のエクストリームなジャンル・ファンにとってはソフトすぎるし、メロディーを求める人にとっては激しすぎるという意見を耳にしているよ。そうして、誰もレッテルを貼れないような音楽を作ることができて、僕はとても満足なんだ」
テクデス・シーンと結びつけられることも多い、ポーランドの新星 DORMANT ORDEAL。しかし、彼らはそうしたテクニカル合戦、スピード競争から距離を置こうとしています。少なくとも、あの Willowtip からリリースされた4枚目のアルバム “Tooth and Nail” は、DEFEATED SANITY や ARCHSPIRE とは異なる場所にいることはたしかでしょう。なぜなら、彼らは技巧や速度を超越した、総合芸術としての攻撃性と獰猛さを追求しているから。
「ポーランドのブラックメタル・シーンはかなり充実しているし、ポスト・ブラックメタル・シーンはさらに混雑している。だから、いくつかの形容詞に絞り込んで表現するのはかなり難しいけど、激しく、凶暴で、機械的でありながら、一貫した知性があるという君の説明は好きだ。僕はいつも知的な激しさが好きで、ライブでも家でも楽しめるようなものが好きなんだ」
VADER に端を発するポーランドの凶暴なる音の流れは、BEHEMOTH, DECAPITATED, BATUSHKA, Mgła、そしてこの DORMANT ORDEAL という多種多様な地獄の業火を生み出してきました。彼らの炎は灼熱でありながら冷徹で、それ以上に一貫した知性と冒険への野心が漲っています。今回のインタビューイ Maciej が語るように、ライブでは当然そのエネルギーに圧倒されますが、同時に家でじっくりと腰を落ち着けて聴く時でも何かしらの新たな発見や好奇心をそそる展開が待ち受けている。そんなポーランド・エクストリーム世界の哲学を今に体現したバンドこそ、DORMANT ORDEAL なのです。
「”To fight tooth and nail” とは、全力で戦う、あらゆる手段を使う覚悟がある、簡単にはあきらめないという慣用句だ。 リリックでは、戦争のような外的なものであれ、憂鬱や自信喪失のような内面に向けられたものであれ、戦いや闘争という主題に触れている。 アートワークについては、上記のすべてを要約する試みだったよ」
“Tooth and Nail” というタイトルもふさわしく、DORMANT ORDEAL はこの作品で容赦のないブラック/デスメタルの集中砲火を届けます。周囲のすべてが破壊されていく中、塹壕の中で縮こまるような感覚。安全地帯から出ようとするたびに、容赦ない砲撃の波が再びリスナーをシェルターへと押し戻します。
そうした圧倒的で容赦のない音攻の中で彼らは、様々なスタイルを融合させながら、しかしいずれのスタイルにも完全には染まらない独自のエクストリーム・メタルを生み出しました。テクニカルなセンスが光るリフの猛攻にも、テクデスらしいフレットボードを駆け回るヒロイックな表現はありません。不協和音とメロディーの二律背反は必需品ではなく秘密兵器となり、何者にも染まらない DORMANT ORDEAL 独自の凶暴を生み出しました。
DECAPITATED のごとき激しいリズムの非人間的異変は、Mgła や BEHEMOTH を彷彿とさせるブラックメタルのエッジと溶け合い、そこにアンビエントなタッチが加わることで、ポーランドらしい強烈な中毒性と痛烈なまでに生々しいサウンドを実現。アートワークから内容まで、”Tooth and Nail” は DORMANT ORDEAL の真髄を体現しています。バンドの唯一の創設メンバーと別れるのは容易なことではありませんが、諦めずに死に物狂いの苦闘で乗り越えて、傑作にたどりつきました。揺るがぬ決意と、困難なに立ち向かうことこそメタルの真骨頂。不条理に全力で戦いぬけと、DORMANT ORDEAL は叫び続けます。
今回弊誌では、Maciej Nieścioruk にインタビューを行うことができました。「1993年に MEGADETH, METALLICA, それに SEPULTURA と CANNIVAL CORPSE を初めて聴いたときからすべてが始まったんだ。 その後、メタルのダムが決壊し、バンドはより残忍であればあるほど良くなった。とにかく、アグレッションと生々しい獰猛さを愛しているんだ。この数十年の間に僕の好みは大きく進化したけど、90年代にリリースされたこうしたのアルバムには今でも思い入れがあるね」 どうぞ!!

DORMANT ORDEAL “TOOTH AND NAIL” : 10/10

INTERVIEW WITH MACIEJ NIESCIORUK

Q1: First of all, what kind of music did you grow up listening to?

【MACIEJ】: Hi, this is Maciej, the guitar player, thanks for having me. For me, it all started in 1993 when I first heard Megadeth, Metallica, followed shortly by Sepultura and Cannibal Corpse. Then the dam broke and the more brutal the band was, the better. I loved the aggression, raw ferocity, and while my taste evolved significantly over the last couple of decades, I still have a soft spot for all these albums released in the ‘90s.

Q1: 本誌初登場です!まずは、あなたの音楽的なバックグラウンドからお話ししていただけますか?

【MACIEJ】: やあ、ギタリストの Maciej だよ。 僕にとっては、1993年に MEGADETH, METALLICA, それに SEPULTURA と CANNIVAL CORPSE を初めて聴いたときからすべてが始まったんだ。 その後、メタルのダムが決壊し、バンドはより残忍であればあるほど良くなった。
とにかく、アグレッションと生々しい獰猛さを愛しているんだ。この数十年の間に僕の好みは大きく進化したけど、90年代にリリースされたこうしたのアルバムには今でも思い入れがあるね。

Q2: How did Dormant Ordeal begin? What is the meaning behind the band’s name?

【MACIEJ】: What was founded as a solo project of our ex-drummer, Radek Kowal, in 2005, was eventually transformed into a regular band in 2008 when Maciej Proficz (vocals) and I joined, and that’s when everything started for real. Not much was left of the initial Dormant Ordeal sound, but the name remained on Radek’s request. The name itself is an attempt to depict the state of internal struggle with no means to fight it with, but if you’d ask me today, I would say it’s just a name – every band needs one. When I hear it, I don’t think about the meaning, I think about the music first.

Q2: DORMANT ORDEAL はどのように始まったのですか? バンド名にはどんな意味が込められていますか?

【MACIEJ】: 2005年に僕たちの元ドラマー、Radek Kowal のソロ・プロジェクトとして結成されたものが、2008年に Maciej Proficz(ヴォーカル)と僕の加入によってレギュラー・バンドへと姿を変え、そこからすべてが本格的にスタートしたんだ。
再スタートでもはや、最初の DORMANT ORDEAL のサウンドはあまり残っていなかったけど、名前は Radek の要望で残った。 この名前自体は、内なる葛藤に抗う術がない状態を表現しようとしたものだけど、もし今の僕に聞かれたら、ただの名前に過ぎないと言うだろう…象徴はどのバンドにも必要なものだ。この名前を聞いたとき、僕は意味など考えず、まず音楽のことを考えるからね。

Q3: It is often said that Dormant Ordeal is a wonderful hybrid of Behemoth and Decapitated. Are you actually inspired by these two local giants?

【MACIEJ】: There was a time when I loved Polish Death Metal, I mean Vader, Lost Soul, Hate, also Decapitated and Behemoth – all these bands have at least one or two albums that could be considered a classic. Having said that, these days I don’t really feel inspired by any of them. I draw inspirations from basically every other genre, there’s so much good music happening outside of metal. Don’t get me wrong, I was raised on metal, at this point it’s part of my DNA, but I pretty much know what music I want to make and don’t need direct inspiration coming from our own neighborhood.

Q3: DORMANT ORDEAL はBEHEMOTH と DECAPITATED の素晴らしきハイブリッドだとよく言われています。 実際にこの2つの同郷の巨人からインスピレーションを受けているのですか?

【MACIEJ】: ポーランドのメタルを愛していた時期もあったよ。VADER, LOST SOUL, HATE, それに DECAPITATED や BEHEMOTH など、こうしたバンドには名盤と言えるアルバムが少なくとも1枚か2枚はあるからね。 とはいえ、最近は彼らからインスピレーションを受けることはないんだ。
僕は基本的に他のあらゆるジャンルからインスピレーションを得ているし、メタル以外でも良い音楽はたくさんある。 誤解しないでほしいんだけど、僕はメタルで育ってきたし、今となってはDNAの一部となっている。でも、自分がどんな音楽を作りたいかは大体分かっているし、自分たちの身近なところから直接インスピレーションを得る必要はないんだよ。

Q4: Personally, I discovered Polish metal through Vader, who are like gods to me.Like Batushka and you, I feel that Polish metal is very intense, vicious, and mechanical, but it is consistent in its intelligence, would you agree?

【MACIEJ】: There’s more to Polish metal than these names we keep coming back to, but these might be the most popular ones known globally. We have a pretty solid Black metal scene and an even more crowded post-Black metal scene, so it’s rather difficult to narrow it all down to a few adjectives. I like your description, though, I always liked intelligent intensity, something that can be enjoyed both live and at home.

Q4: 前述のバンドから、BATUSHKA や Mgła、それから DORMANT ORDEAL のように、ポーランドのメタルはとても激しく、凶暴で、機械的ですが、一貫した知性がありますよね?

【MACIEJ】: ポーランドのメタルには、僕たちが何度も思い出すそうした有名な名前以外にももっと多くのものがある。でも、世界的に知られている最も人気のある名前は限られてくるね。
ポーランドのブラック・メタル・シーンはかなり充実しているし、ポスト・ブラック・メタル・シーンはさらに混雑している。だから、いくつかの形容詞に絞り込んで表現するのはかなり難しいけど、君の説明は好きだ。僕はいつも知的な激しさが好きで、ライブでも家でも楽しめるようなものが好きなんだ。

Q5: In fact, “Tooth and Nail” is a one-of-a-kind masterpiece that combines the onslaught of death metal with the evil, high intelligence, and unique mood and atmosphere of black metal! Is that where the band is going, to harmonize these different worlds?

【MACIEJ】: Thank you, you’re very kind. That for sure was the goal for this record. I wanted simpler songs, less technical riffing, while maintaining speed and brutality. After “The Grand Scheme..” I asked myself how I would approach not repeating myself with the new one and it came to me that all I need to do is write – the passage of time will take care of the rest, the result will be different no matter what. I heard opinions that the album is too soft for true genre fans and too intense for those who seek melody and this recurring issue with labeling it some people have with it makes me very happy.

Q5: 実際、”Tooth and Nail” は、デスメタルの猛攻とブラックメタルの邪悪さ、そして高い知性、独特のムードや雰囲気が融合した唯一無二の傑作ですね!
バンドが目指しているのは、こうした異なる世界の調和なのでしょうか?

【MACIEJ】: ありがとう。 とてもうれしいね。このアルバムの目標は確かにそうした異なるものの調和だった。 スピードとブルータリティを維持しながら、よりシンプルな曲にして、テクニカルなリフを減らしたかったんだ。
“The Grand Scheme…” の後、新作で同じことを繰り返さないようにするにはどうしたらいいかと自問自答した結果、ただ書けばいいんだと思いついた。あとは時が解決してくれる、結果はどうであれね。 このアルバムは、真のエクストリームなジャンル・ファンにとってはソフトすぎるし、メロディーを求める人にとっては激しすぎるという意見を耳にしているよ。そうして、誰もレッテルを貼れないような音楽を作ることができて、僕はとても満足なんだ。

Q6: Why did you choose the title “Tooth and Nail”? What is the theme of the artwork and album?

【MACIEJ】: To fight tooth and nail is an idiomatic way of saying that you’re going to fight as hard as you can, that you are ready to use every resource available and you’re not going to give up easily. Lyrically, the album touches the subject of fight and struggle, be it external like war or turned to inside like depression and self-doubt. As for the artwork, it’s an attempt to summarize all of the above.

Q6: タイトルを “Tooth and Nail” とした理由は? アートワークとアルバムのテーマは何ですか?

【MACIEJ】: “To fight tooth and nail” とは、全力で戦う、あらゆる手段を使う覚悟がある、簡単にはあきらめないという慣用句だ。
リリックでは、戦争のような外的なものであれ、憂鬱や自信喪失のような内面に向けられたものであれ、戦いや闘争という主題に触れている。 アートワークについては、上記のすべてを要約する試みだったよ。

Q7: Did the Russian invasion of Ukraine affect this album? Poland is in very close proximity to that war.

【MACIEJ】: It did not, to be honest. Halo of Bones could be the closest thing conceptually, but it was written two months before the war even started. It was scary in the beginning, but eventually, after months of war-mongering and posturing, it naturally wore off. I mean, you can only listen to the same threats for so long before you subconsciously start to ignore them.

Q7: 戦いといえば、ロシアのウクライナ侵攻はこのアルバムに影響しましたか? あの戦争はポーランドのすぐそばで起こっていますが。

【MACIEJ】: 正直なところ、そうではなかった。 コンセプト的には、そうした戦争の話は “Halo of Bones” が一番近いかもしれないけど、これも戦争が始まる2カ月前に書かれたものだよ。
もちろん最初のうちは戦争が怖かったけど、やがて何カ月も戦争を煽り、戦争のポーズをとっているロシアを見るうちに、自然と恐怖は薄れていった。つまり、無意識のうちに長い間、同じような脅しに耳を傾けていると、無視し始めるようになっていくものだよ。

Q8: War, division, pandemic, discrimination and oppression. The world has changed dramatically in 2020’s. What can extreme metal do in such a dark world? Is there anything you can convey because of your extreme music?

【MACIEJ】: I think that extreme metal or even metal in general can do both – it can take you to dark places or guide you towards better days. It can help you drown in self-pity or give you the energy to snap out of it. It has much to offer, and what you take from it depends on you. I don’t really want to tell anyone what to think, how to understand the lyrics or feel the music. It’s a form of art, it’s supposed to make you feel something, but everything is up to the listener.

Q8: 戦争、分断、パンデミック、差別、抑圧。 2020年代に入って、世界は劇的に変化しました。 そんな暗い世界で、エクストリームな音楽だからこそ伝えられることはあるのでしょうか?

【MACIEJ】: エクストリーム・メタル、あるいは一般的なメタルには、両方ともにできることがあると思うよ。暗い場所に連れて行くこともできるし、より良い日々に導くこともできる。 自己憐憫に溺れるのを助けることも、そこから抜け出すエネルギーを与えることもできる。 メタルには実に多くできることがあって、そこから何を得るかは結局は君次第だ。
僕は誰かに何を考えるべきか、歌詞をどう理解すべきか、音楽をどう感じるべきかを伝えたいわけではない。 メタルは芸術の一形態であって、何かを感じさせるものだけど、でもすべては聴く人次第なんだよ。

FIVE ALBUMS THAT CHANGED MACIEJ’S LIFE!!

Sepultura “Arise”

Fear Factory “Demanufacture”

Death “Symbolic”

Cannibal Corpse “The Bleeding”

Morbid Angel “Formulas Fatal to the Flesh”

Sure thing. As I said, I’m a product of the ‘90s, so the albums that had the biggest influence on me would be something that was released back then.
Some of these albums helped me tremendously when I started playing guitar and shaped my understanding of rhythm and melody for years to come. There
are tons of albums released post-2000 that are incredible, but nothing shook my musical identity as much as these listed above.

僕は90年代の産物だから、僕に最も大きな影響を与えたアルバムは、その当時にリリースされたものだろうね。こうしたアルバムのいくつかは、僕がギターを弾き始めたときに大いに役立ち、その後何年にもわたって僕のリズムとメロディの理解を形作ってくれた。 2000年以降にリリースされたアルバムでも素晴らしいものは山ほどあるけど、上記のアルバムほど僕の音楽的アイデンティティを揺さぶったものはないね。

MESSAGE FOR JAPAN

I’m not a video game person, like at all, and I don’t know much about Japanese music, to be honest. However, I do enjoy some anime (and manga). It’s more and more present in everyday culture through platforms like Netflix and it’s overall easy to just sit and watch the entire Miyazaki’s animation collection, for example. As for my personal favorites, I enjoyed watching One Punch Man, Death Note, and also reading the Akira series. This is Dormant’s first ever interview for a Japanese webzine. Thank you for the opportunity, I’m honored. Take care, cheers!

正直なところ、僕はビデオゲームには興味がないし、日本の音楽についてもよく知らない。 でも、アニメ(や漫画)は楽しんでいるよ。Netflixのようなプラットフォームを通じて、アニメはますます日常文化に浸透しているし、例えば宮崎アニメの全集を座って見るだけでもとても楽しめるよね。個人的なお気に入りは、ワンパンマンやデスノート、そしてAKIRAシリーズを読むのが楽しかったな。DORMANT にとって、日本のウェブマガジンでのインタビューは今回が初めて。 光栄だよ。 ありがとう!

MACIEJ NIESCIORUK

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COVER STORY + NEW DISC REVIEW 【THE PRETTY WILD : ZERO.POINT.GENESIS】


COVER STORY : THE PRETTY WILD “zero.point.genesis”

“The Paranormal Is Normal For Us”

zero.point.genesis”

ラスベガスを拠点とする姉妹デュオ、THE PRETTY WILD は、トラウマ、神秘主義、そして女性の怒りを、神話的でジャンルを超越した探求に込めています。そうして、Sumerian Recordsよりリリースされたデビュー・フルアルバム “zero.point.genesis” は、未知への幻想的な欲求を体現した作品群となったのです。
Jyl と Jules の Wylde 姉妹は、超常現象のテーマと彼女たち反骨精神を織り交ぜ、今や実験精神の代名詞となっています。昨年、画期的なシングル “sLeepwAlkeR” をリリースして以来、彼女たちはメタル・シーンで躍進を続け、女性らしさと激しさのバランスを力強く取りながら、他のアーティストとは一線を画す存在感を発揮しています。
デビューアルバムのリリース後も、姉妹にはタイトなスケジュールが待っています。来年2月から3月にかけて、SLEEP THEORY の2026年ヨーロッパツアーのサポートツアーに出る予定。また、Welcome To Rockville と Inkcarceration でフェスデビューを果たしたふたりは、2026年にはSonic Temple、Download、Vainstream Rockfest のステージでも世界をを席巻する予定なのです。
SLEEP THEORY との公演では、デビュー・アルバムを全曲演奏する予定ですが、Jules と Jyl はこの記念碑的なリリースの現実をまだ実感できていないと語る。
「レコードを手にするまでは、本当にリアルで、すごく直感的に感じられることはないと思う。でも、その時になって初めて、何かが腑に落ちるかもしれない」
「このアルバムは、私たちが曲作りに着手する前から、自分たちの中で取り組んで体現してきたたくさんのものの集大成。だから、それが現実に形になるのを見るのは、本当に信じられない気持ちだよ」
むき出しの脆さと神聖なエネルギーに突き動かされた “zero.point.genesis” は、恐れを知らない精神を伝えています。”PARADOX” や “hALf aLiVE” といった自由奔放なトラックを通して、Wylde 姉妹は神秘と深い自己省察の両方を体現しているのです。
「このアルバムは、多くの点で、女性らしさが芽生えていく作品なの」と Jyl は語ります。 「姉妹として、私たちが互いに自信を深め、エネルギーを持ち、それを維持していくのは、本当に素晴らしい進化だった。他の女性たちにも同じように感じてもらえるように、有害な女性らしさを捨て去り、協力的なエネルギーを真に受け入れ、力を合わせれば、もっと力強くなれることを実感できたんだ」

ニューアルバムのサウンドについて、Jules はこう語っています「私たちはクリエイティブな面で成長し、様々な方法で自分たちを追い込んできたと思う。色々なことに挑戦したよ。楽器編成だけでなく、ボーカル・パート、そして楽曲の成熟度や深みといった点でも、様々な領域に挑戦していった」
このアルバムは崩壊と再生のアルバムだと Jyl は表現しています。
「完全なコンセプトアルバムだよ。多くのテーマは、体系的なプログラム、社会的なプログラム、そうした規範を覆すことから生まれている。プログラムされている時は、それが自分にとってどれほど病的だったり、惨めだったりするのか気づかないんだよね。それが当たり前になってしまっているから。それが健康的ではなかった、自分には向いていなかったと気づき始めるまで、そこから引き離されるまで、そのことに気づかない。そしてそこから抜け出すと、過去の自分への悲しみに苛まれる部分があり、このアルバムの大部分はその悲しみを探求しているんだ。特に女性としての力。女性らしさを失わずに生きるためのロールモデルは、私の意見では、これまであまり多くなかったからね」
アルバムには、時代を超えた神話がインスピレーションを与えていると Jules が付け加えます。
「作品の多くは、少し古風だけど時代を超えた文学の世界から着想を得ているの。多くの曲で悲劇に触れたり、ギリシャ神話やローマ神話に触れたり。そういったクールで時代を超越した作品が、私たちに影響を与えてきたんだよね。コンセプト・アルバムについて言えば、BRING ME THE HORIZON の “NeX GEn”、あれは素晴らしいアルバムね。私たちはあのアルバムの大ファンなの。聴いている人をその世界に引き込み、12曲、14曲、15曲も続けて聴けるような感覚にさせてくれるのは、本当に素晴らしいと思う」

このアルバムは、個人的な要素が込められていると同時に、真摯な作品でもあります。姉妹は、このアルバムをここ数年で自分たちについて深めてきた理解、そのすべての集大成だと表現しています。このプロジェクトは意図的に多層的な構成になっていますが、真の女性らしさを受け入れ、探求を学ぶことが、このアルバムの大きな目的となっているのです。
「アルバム全体が神秘主義に根ざしていることは周知の事実だよ」と Jyl は語ります。「アルバムは、自分自身を取り戻し、自分の影と向き合い、多くの内なる子供心に向き合い、そして、体系的に見て、女性たちの育てられ方の多くが必ずしもお互いや社会のためになっていないことに気づくことについて…でも、誰かの気持ちを理解し、その気持ちに寄り添うまで、有害だと気づかないようなことがたくさんあるんだよね。このアルバムには、まさにその反発のエネルギーが詰まっているの」
全11曲を通して、”zero.point.genesis” は劇的な要素と、怒りと、魅力を鋭く織り交ぜたサウンドを融合させ、サウンド的にも精神的にも束縛されることを拒むアルバムとなりました。そしてヴァンパイアのような “living ded” であれ、ダークでロマンチックな “AFTERLIFE (feat. Magnolia Park)” であれ、このアルバムに収録されているすべての曲は、それぞれが独自の物語として際立っているのです。
映画、演劇、そして超常現象から音楽的インスピレーションを得ている THE PRETTY WYLDE の楽曲はどれも、それぞれが独自の映画的世界観を紡いでいます。神話や超自然的な伝説に深く影響を受けたふたりは、そうした物語を独自の不気味で神秘的なな芸術性に取り入れているのです。
「自分が経験しているありふれた日常の出来事を、より大きな神話の弧へと結びつけていくんだ」と Jyl は言います。「そうやって、物事の中に多くの類似点を見出していく。神話は、自分が経験している辛いことに対処するための教科書だと感じることがあるんだよね」

“Button Eyes” のビジュアルも実にシアトリカルで革命的。作曲中、すでにビジュアルやミュージックビデオのことを考えているのでしょうか?
「Jules は演劇の世界出身だから」 と Jyl は胸を張ります。「特に私たちの場合は、ただ歌を歌うのではなく、曲全体を通して風景を思い描いて書いて、演奏しているんだ。ファッションから舞台装置まで、私たちが作り上げている世界観を思い描いてね。だから、聴いてくれる人たちは、私たちがエネルギッシュに表現しようとしている芸術的な空間に引き込まれる。商業的な枠組みの中では、そうするのは難しいこともあるけどね。でも、私たちは自分たちのやり方を見つけているよ。特にこの次の作品では、その世界観がより現実のものになると思う」
つまり、THE PRETTY WILD は音楽を超えた総合芸術だと Jules は考えています。
「これからファッションの要素をもっと深く掘り下げていくつもり。私たちにとってアートとは、音楽以上の深い意味を持っているの。それは、私たちが築き上げている精神や世界観についても同じ。そして、その要素の多くは、ビデオやファッション、ヘアメイクといったクリエイティブな決断を通して表現されるの。どの時代をチャネリングするか、バロックの要素を取り入れているかどうか、クラシックの要素を混ぜているか、Nu-metal とミックスしているか…そうやって考えながらね。これはちょっと面白い組み合わせよね」
Jules に “叫び方” を教えたのは Jyl でした。
「実は、Jyl がスタジオで叫ぶ方法を教えてくれたんだ。初めて曲の中で本気で叫んだのは “Sleepwalker” の時だった。だから今、”Sleepwalker” を聴き返すと、ああ、もっとうまくできたはずって思うんだよね。でも、ちょっと面白かったよ。それから、ハーシュなボーカルに関しては、私たち二人とも似たような感じになることが多いのよね。でも、私は低音パートをシャウトすることが多いのに対して、Jyl は高音パート、ザラザラした感じの部分を多用する傾向にあるかな」
Jyl が “Sleepwalker” に込められたメッセージを伝えます。
「この曲の芸術的なメッセージは、女性が怒りと甘さを同時に抱えているという二面性だと思う。だから、音楽にはその両方が必要だったんだ。みんな “メロディックなクリーンボーカルを作るのは本当に難しい” って言うんだけど、私たちは “なんとかするよ” って感じなんだよね」

クラシック音楽は、メタルコア、Nu-metal と並んで THE PRETTY WILD の大きなインスピレーションとなっていると Jyl は語ります。
「クラシック音楽はずっと私たちの共通のテーマ。クラシック音楽は私たちのホームベースだから、THE PRETTY WILD にクラシック音楽を取り入れる必要があったのよ。当然のことだった。それから、私はダークポップが大好きで、ダークポップのメロディーも、ダークポップの構造も大好きなの。私にとって、オルタナティブ・ダークポップはまさにバイブス。そして Jules は間違いなくメタルシーンに根ざしている。だから、すべてがうまく機能したんだよ」
同じ精神を共有していると感じているアーティストは誰でしょう?Jyl と Jules が答えます。
「ジャック・ホワイトが好き。THE CIVIL WARS にはいつも大きな影響を受けているよ。サウンド的には、最小限の楽器編成で観客を惹きつけている。彼らのエネルギーには、そうさせる特別な力があるよね。それは間違いなく大きなインスピレーションだよ。私は何でも聴きくかな」
「明らかにメインストリームと言えるのは、LINKIN PARK の美学と Nu-metal だね。彼らは真に様々なジャンルを融合させ、その後シーンを築き上げた他のバンドと共に、パイオニア的存在となった。Jyl が言ったように、私たちは様々な理由で、実に様々なバンドやアーティストが融合した存在なので、単純にどれかを切り離して考えるのは難しいんだよね」
バンドの音楽的アイデンティティに関して言えば、THE PRETTY WILD は社会や業界の基準に従わず、常に自分自身に忠実であり続けることと同義になっています。だからこそ、意外なことに今日ではダーク・メタルコアで知られるこの姉妹は、当初はオルタナティブ・カントリー・アーティストとして音楽シーンに登場していたのです。
“y’allternative(ヤオールオルタナティブ)” というジャンルの先駆者である THE PRETTY WILD は、2022年に “XANAX & CHAMPAGNE” や “Eastwood” といったカントリーのシングルでデビューしました。しかし、この姉妹はカントリーからメタルへの旅は必然だったと考えています。
「自分たちが伝統的なジャンルにおいて、伝統的ではないことに気づいたんだ」と Jyl は説明します。「当時、自分たちがカントリーのシーンにいた頃は、あまりにも多くのルールを破ろうとしていた。それが当時の私たちにとっては本物だったから。でも、”自分たちに抵抗する人たちのエネルギーに囲まれたくない” と気づいたんだよね。そうして、より多様なメタルに根ざした、より共鳴するものを見つけたんだ」

サウンドは進化を遂げてきたものの、この二人の特徴であるリリカルな詩情と骨太なストーリーテリングの感覚は、カントリー/オルタナティブ時代からずっと変わっていません。Jules は、当時のレーベルを離れて以来、オルタナティブ・シーンから離れたことが、自分たちにとってプラスに働いたと語ります。
「私たちは普通じゃないのが普通なの。私たちは、あのシーンの人たちより、クリエイティブに奇抜なことをすることができたんだ。そして、それが今の、よりヘヴィなトーンへと進化し始めた。それはずっと私の興味の対象だったから。私はかなり若い頃からずっとメタルに夢中だったんだけど、Jyl はもっとダークでガーリーなポップなジャンルから来ている。だから、私たちの曲の多くには、ヘヴィなブレイクダウンやクラシカルな要素がある一方で、ポップなコーラスにはダークなコンセプトが盛り込まれている。陳腐に聞こえるかもしれないけど、そうした多様性が今の私たちを形作ったんだ」
今、THE PRETTY WILD は型破りで社会の流れに逆らうことを目指す、揺るぎない音楽的精神で進んでいます。ルールを破ること、いや、ジャンルの壁を壊すことを恐れない姉妹は、自分たちにある “内面を見つめる能力” こそが、メタル・シーンの他のアーティストたちと一線を画すものだと言います。
「何が起こっているのか、ある程度は把握していなければならないんだ」と Jules は言います。「でも、コンセプトやアイデアを思いついたり、曲をカットしたりする時は、あまり深く考えないんだ。スタジオはとてもプライベートな空間で、もちろん防音対策も万全で、他のことは考えない。だから、ただ自分が作りたいものを作り、それを心から誇りに思えるんだ。もちろん、それを人に見せたい気持ちはあるけれど、何よりもまず、自分のために音楽を作っているからね」

Jyl がこう付け加えます。「ルールに気を配ることはできるけど、最終的には自分の感覚に従うしかない。ルールを学ぶことは大切。でも、もしそれが自分のすべきことではないと感じたり、何か違うものが必要だと感じたら、その感覚に身を任せればいいんだよ。
いつもみんなに “予想外のことが起こることを期待して” と言っている。私たちは常に、まるでクリエイティブ・マシンみたいに、情熱とエネルギーとアイデアを次々と生み出していて、それが止まることはないんだよ。
だから、私たちの頭の中にあるものを現実のものにし、私たちが恋に落ちたこの世界を描き、みんなに届けられることを、本当に楽しみにしているんだ。
そして、正直に言って、周りの人たち、特に女性たちにインスピレーションを与えたいと思っているの。違った考え方をすることで、感情を大切にすることで、女性が大きな創造力を持っていることに気づくことができる。それが私たちにとって本当に大切なことなんだ。そして、それを実際に見せ、実証し、現実のものにしていくのよ!」
最終的に、THE PRETTY WILD は、彼女たちの名前が象徴するもの、つまり美しさと怒り、光と闇、意志と大胆さを体現しています。そうしてこの姉妹は、デュオの初となるフル・アルバムを通して、彼女たちは未知なるものを信じ、壁を壊し、リスナーにも縛られないことを望んでいるのです。
「特に女性なら、自分の直感に耳を傾け、感情を受け入れるべきだよ。だって、それがあなたのスーパーパワーだから」と Jyl は言います。「そして、このアルバムは最終的に、女性が直感と感情全てを取り戻し、自分の感情を表現することを恐れないことをテーマとしているの。同じ言葉、同じ音楽の中で、美しさと怒りを表現することはできる。それは何も悪いことじゃない。健全なことなのよ」
最後に、このアルバムはふたりにとってどんな存在となるのでしょう?
「まるでビッグバンの瞬間のように、この無形のものが誕生したんだ。創造性が強迫的に爆発しているんだよね。最初から最後まで、まるで旅のようで、アルバムは私たちを様々な場所へと連れて行ってくれる。混沌としているけど、それがバンドの起源なの。
アルバム全体を通して、社会によって自分自身から切り離せと言われてきた部分を取り戻すことについて歌っている。だからこそ、このアルバムは混沌としていて、生々しく、叫び声のような、それでいて美しいものでもあるんだ。なぜなら、切り離されたものを再び統合した時、そこに美しさが生まれるから。多くの人は闇を見て怖がると思うけど、私たちは真っ逆さまに闇に飛び込むの。そうすれば、もう闇を恐れなくなるからね。闇は私たちをコントロールできなる。その価値観を得た日が新たな人生の誕生日であり、世界へと自分自身を導くための、新しい知覚レンズなんだと思うよ」

参考文献: NEW NOISE MAG:INTERVIEW: THE PRETTY WILD TALK ‘ZERO.POINT.GENESIS’

HARDBEAT :Interview with The Pretty Wild

v13net:METALThe Pretty Wild: “When people can take you into this world and you feel like you’re there for 12, 14, 15 tracks, it’s really admirable…”

NEW DISC REVIEW + INTERVIEW 【MORS PRINCIPIUM EST : DARKNESS INVISIBLE】JAPAN TOUR 26′


EXCLUSIVE: INTERVIEW WITH VILLE VILJANEN OF MORS PRINCIPIUM EST !!

“When we started, we just wanted to make melodic death metal. We did not want to sound exactly like some other band, so maybe that is one reason. But I guess our songwriters just wanted to write songs the way we have done.”

DISC REVIEW “DARKNESS INVISIBLE”

「結成当初は、ただメロディック・デスメタルを作りたかったんだ。ただ、他のバンドと同じようなサウンドにはしたくなかった。それがテクニカルになった理由のひとつかもね。このバンドの歴代のソングライターたちは、そうして僕らがやってきたように、テクニカルな曲を書いていきたかっただけなんだと思う」
メロデス始まりの地、イエテボリから少し離れたフィンランド。彼の地もまた、メロデスを牽引した重要な場所のひとつであるだけでなく、より革命的なメロデスを生み出したと OMNIUM GATHERUM のインタビューにて記しました。AMORPHIS とカレワラの奇跡的な邂逅は、後のフィンランドのメロデス世界に “個性的である” ことを運命づけたとも言えます。CHILDIEN OF BODOM, OMNIUM GATHERUM、そして最近の BRYMIR までフィンランドのメロデスは、それぞれステレオタイプとは異なる並外れた個性を持って戦ってきました。
MORS PRINCIPIUM EST もそんなフィンランドの綺羅星のひとつ。彼らの個性は、激烈なデスメタルに、ハイパー・メロディックでウルトラ・テクニカルな冷気を吹き込むことでした。
「僕にとっては、どのアルバムも特別だよ。 それぞれのアルバムがなければ、僕らはここにいなかったし、”Darkness Invisible” というアルバムもなかっただろうからね。でもそうだね、このアルバムにはファースト・アルバムからの影響もあるけど、新しいアルバムからの影響もあると思う」
古のメタル・ファンにとって、そんなフィンランドの冷気と冷徹の洗礼を存分に浴びたのが、デビュー作 “Inhumanity” であり、名作 “The Unborn”, “Liberation = Termination” だったのです。当時のギター・チームが脱退し、Andy Gillion というメロデス・シュレッド・マシンを得て、MORS PRINCIPIUM EST は荘厳シンフォニックな要素も加えながらさらに飛翔。Gillion を失うも、黄金のギター・チーム、そしてほぼオリジナル・メンバーが復帰して最新作 “Darkness Invisible” が完成を見たのです。そうして、今回のインタビューイ、バンドの首領 Ville Viljanen が語る通り、アルバムは初期と後期の完璧なる融合、MPE 集大成ともいえる傑作に仕上がったのです。
“Of Death” と “Venator”、開幕の二連撃から我々は、Jori Haukio のメカニカルかつ抒情的なシュレッドに “Liberation = Termination” の影を見ます。そうして、牧歌的なインタルードを挟んで押し寄せる、中盤の威風堂々たるドラマティシズムに我々はただ圧倒されるのみ。近年の耽美と荘厳で磨き抜かれた初期の激情と慟哭は、狂おしいまでにフィンランドの風を運び、リスナーに北欧のカタルシスを届けるのです。そう、彼らの個性はもはやフィンランドの秘宝。
今回弊誌では、ボーカリスト Ville Viljanen にインタビューを行うことができました。「メロデスは以前ほど人気がなかったり、他のジャンルほど人気がなかったりするかもしれないのはたしかだ。それでも今でも必要とされているし、求められていると思う。僕たちが演奏を続けているのは、ただメロデスを演奏するのが楽しいからなんだ」 来日も決定!どうぞ!!

MORS PRINCIPIUM EST “DARKNESS INVISIBLE” : 10/10

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NEW DISC REVIEW + INTERVIEW 【MATTIAS “IA” EKLUNDH : RESIST THE EROSION】


EXCLUSIVE: INTERVIEW WITH MATTIAS “IA” EKLUNDH !!

“I’ve never had world domination or fame as a goal ― just to write and perform my music, something I’ve lived off solely since I was nineteen, and something I’m incredibly grateful for. The least you can do is hug someone who supports your experimenting and songwriting.”

DISC REVIEW “RESIST THE EROSION”

「リスナーや観客がいなければ、私は一体何者なんだい?誰も聴いてくれなければ、私の音楽は空っぽのままなんだから。世界的に有名になることや名声を目標にしたことはなく、ただ自分の音楽を作り、演奏することだけが私の生きがいなんだ。私は19歳のときからこの仕事だけで生きてくることができた。そして、そのことに心から感謝しているんだよ。せめてできることは、自分の実験や作曲を応援してくれる人を抱きしめることだからね」
FREAK KITCHEN の、本当に久々となった来日公演に足を運んだ方はきっと、その会場の “温かさ” に驚かされたはずです。これほど、演者と観客の “壁” が、もっといえば観客と観客の間の “壁“ もないライブは少なくとも私は初めてでした。謎のスウェーデン語を練習させられたり、変拍子をカウントしたり、Mattias の漫談に笑い転げたり。曲の良さ、楽器の妙技はもちろん、それ以上に、人と人とが直接つながることの楽しさを心の底から実感できたライブでした。
それは、Mattias “IA” Eklundh という異能のギタリストが、誰よりもつながりを大切にしているからこそ生まれた空間でした。ライブが始まる前に観客席に姿を現し一人一人と握手をしたり、シグネイチャー・ギターの購入者を招待して一緒に写真を撮ったり。ライブ中には漫談やスウェーデン語講座で会場を盛り上げ、一体化してくれました。
顔の見えないSNSでの交流、もっと言えば引用での一方通行な “交流” がメインとなった現代世界において、Mattias は顔と顔を付き合わせたつながりを誰よりも大切にしています。それは、彼の型破りな実験に付き合い、楽しみ、応援してくれるファンがいなければ、音楽ではなくただ “音” であることを知っているから。
「”Resist The Erosion” は、プロジェクトではなくバンド形態。私の素晴らしい友人である B.C. Manjunath, Yogev Gabay, Lior Ozeri と一緒に作った作品だよ。彼らは私の音楽を驚くほど高めてくれるんだ。彼らが私と一緒に仕事をしたいと思ってくれて、素晴らしい作品を作るために本当に努力してくれたことを、とても誇りに思い、感謝しているんだよ。このアルバムは、私のアーティスト人生において常に大きなハイライトとなるだろうね」
そう、Mattias “IA” Eklundh の実験 “Freak Audio Lab” は、いつも楽しく、そして感謝に満ち溢れています。そんなラボラトリーの中でも、”Resist the Erosion” が群を抜いて印象的な、Mattias の金字塔となることは間違いないでしょう。
この Mattias のプロジェクトは、インド音楽、特にコナッコルとして知られる南インドのカルナータカ音楽への憧憬から始まりました。コナッコルは、複雑な数式に基づいた非常に入り組んだリズムと拍子で、打楽器の音節をボーカルで演奏する芸術。B.C.Manjunath は、この伝統的なインド音楽の哲学をジャズやワールドミュージックの世界に取り入れることで、その重要な担い手となっています。だからこそカルナータカ音楽に心酔する Mattias は、Manjunath から現代メタルと古代南インドの音楽スタイルを融合させたコラボレーションについて連絡を受けた際、大きな衝撃を受けたのです。
ベーシストの Lior Ozeri とドラマー/パーカッショニストの Yogev Gabay を起用し、ベテラン音楽家4人組となった Mattias のラボラトリーは、さながら John McLaughlin が全く新しいSHAKTI を結成したかのような、驚異的な10曲を生み出しました。フィボナッチの難解さで迫るコナッコルとムリダンガムの複雑怪奇が、Mattias の Djenty な8弦モダン・メタルの宇宙と出会う時、メタルとギター音楽は別の次元へと旅立ちます。きっと真のイノベーションとは、こうした純粋な情熱と好奇心から起こるのでしょう。115/16、34/4。想像を絶する複雑な拍子と、楽器同士の対位法に彩られながらも、ここには目を見張るような感情の渦と濃密なメロディが広がっています。だからこそ、”Resist the Erosion” は未曾有の景色となり、Mattias “IA” Eklundh は生涯を通したギターの科学者であるのです。
今回弊誌では、Mattias “IA” Eklundh にインタビューを行うことができました。「何よりも、停滞しないこと、新しい境地を開拓することについてだね。もちろん、私たちは奇妙な時代に生きている。特に、日々の情報攻勢に晒され、自分が今どこにいるのかさえ分からなくなってしまうような状況だ。私にとって一番良いのは、それらを無視して、自分の人生を思い通りに形作ること。家族、音楽、自然、そして何の制約もない自由な創造など、自分にとって良いものを大切にしながらね」 4度目の登場。どうぞ!!

Anyone who attended FREAK KITCHEN’s first concert in Japan in a long time was surely surprised by the warmth of the venue. At least for me, it was the first time I’d ever experienced a live performance where there was such a clear barrier between the performers and the audience, and even between the audience members themselves. We were made to practice some mysterious Swedish, counted out odd time signatures, and laughed our heads off at Mattias’s comedy routines. The quality of the songs and the virtuosity of the instruments were undeniable, but more than that, it was a concert where I truly felt the joy of direct human connection.
It was an atmosphere born out of the extraordinary guitarist Mattias “IA” Eklundh, who values ​​connections more than anyone else. He appeared in the audience before the show to shake hands with each person, and invited those who purchased his signature guitar to take photos with him. During the show, he livened up the venue with comedy routines and Swedish language lessons, bringing the audience together. In today’s world, where faceless social media interactions and, even more so, one-way “interactions” based on quotes are the norm, Mattias values ​​face-to-face connections more than anyone else. He knows that without fans who engage with, enjoy, and support his unconventional experiments, it’s just “sound,” not music.
Mattias “IA” Eklundh’s “Freak Audio Lab” experiments are always joyful and filled with gratitude. Even within this lab, “Resist the Erosion” stands out as a monumental achievement.
Mattias’s project was born out of his admiration for Indian music, particularly the South Indian Carnatic music known as Konakkol. Konakkol is an art of vocally playing percussion syllables with highly intricate rhythms and signatures based on complex mathematical formulas. B.C. Manjunath has become a key advocate for this traditional Indian musical philosophy, incorporating it into the worlds of jazz and world music. That’s why Mattias, a lover of Carnatic music, was so thrilled when Manjunath contacted him about a collaboration that would fuse modern metal with ancient South Indian musical styles. Mattias’s laboratory, now a quartet of veteran musicians with bassist Lior Ozeri and drummer/percussionist Yogev Gabay, has produced 10 astounding tracks that sound like John McLaughlin had formed a whole new SHAKTI. When the Fibonacci-esque intricacies of the konakkol and mridangam meet Mattias’s djenty, eight-string modern metal universe, metal and guitar music are transported to another dimension. True innovation truly comes from pure passion and curiosity. 115/16, 34/4. Though colored by incredibly complex time signatures and instrumental counterpoint, there’s a swirl of stunning emotion and dense melody unfolding here. That’s what makes “Resist the Erosion” such an unprecedented landscape, and why Mattias “IA” Eklundh is a lifelong guitar scientist.
This time, we had the pleasure of interviewing Mattias “IA” Eklundh. This is his fourth appearance. Enjoy!!

FREAK AUDIO LAB “RESIST THE EROSION” : 10/10

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NEW DISC REVIEW + INTERVIEW 【OMNIUM GATHERUM : MAY THE BRIDGES WE BURN LIGHT THE WAY】


EXCLUSIVE: INTERVIEW WITH MARKUS VANHALA OF OMNIUM GATHERUM !!

“I actually have Alexis old Chevy Monte Carlo SS as his sister wanted me to get it after Alexi passed away. I’ve been cherishing and building it to the max, and Alexi would really respect in what shape and supercharged and LOUD the car is nowadays. It’s fun!”

DISC REVIEW “MAY THE BRIDGES WE BURN LIGHT THE WAY”

「実は今、Alexi の古いシボレー・モンテカルロSSを所有しているんだ。Alexi が亡くなった後、彼の姉が私に譲りたいと言ってくれたんだ。これまで大切にして、最大限に磨き上げてきたんだ。今のこのマシンの出来栄え、スーパーチャージャー、そして大音量を、Alexi もきっとリスペクトしてくれると思う。楽しいよ!」
スウェーデンのイエテボリで生を受けたメロディック・デスメタル。しかし、その発展は決してスウェーデンとイエテボリだけが担ってきたわけではありません。特に、フィンランドとメロデスの蜜月はあまりにも濃密で、同時に革命的でもありました。英雄 AMORPHIS のカレワラに端を発したフィンランドのメロデスは、MORS PRINCIPIUM EST の常軌を逸したシュレッドや、INSOMNIUM の映画のような風景で常にその領域を拡大し続けています。
そんなフィンランドの創造的なメロデス、その両輪として牽引し続けたのが CHILDIEN OF BODOM と OMNIUM GATHERUM だったのです。そして、Alexi Laiho の悲劇的な死から5年。OMNIUM GATHERUM, INSOMNIUM, CEMETERY SKYLINE でギターを紡ぐ Markus Vanhala は Alexi の愛車と遺志を今日も守り続けています。
「僕は Mutt Lange と DEF LEPPARD の大ファンなんだ。実は前作の “Origin” の時、メロデスの “Hysteria” バージョンを作ろうと思ったって冗談を言ったくらいでね。だから、80年代のロック用語で僕らの音楽を “アダルト・オリエンテッド・デスメタル” と呼ぶんだよ。これはデスメタルのアリーナ・ロックを目指す “AORデスメタル” みたいなもの。ステレオタイプ的には “メロデス” というジャンルは狭すぎるように思えるかもしれないけど、僕は固定観念にとらわれずに考えるようにしているからね」
Markus が居城 OMNIUM GATHERUM で目指す革命は AOD。アダルト・オリエンテッド・デスメタルの構築です。そして実際、”May The Bridges We Burn Light The Way” には、DEF LEPPARD が “Hysteria” で成し遂げた透明で奥深くもキャッチーなアリーナ・サウンド、DOKKEN が誇ったカミソリのようなギター・リード、EUROPE のカラフルでゴージャスな哀愁がたしかに存在しています。
なにより重要なのは、前作 “Origin” ではそうした “80、90年代のAORサウンド” を加えることで減退したかのように感じられたメロデスの源衝動、慟哭が今作においてはいささかも失われてはいないことでしょう。いや、むしろシームレスに洗練されたノスタルジアを注ぐことで、OMNIUM GATHERUM が創造してきたメロデスの輪郭がより鮮やかに、色味を増して新鮮に感じられるのです。
「実はメロディック・デスメタルという言葉ももう好きじゃないんだよね。でも、ジャンル名が必要なのは理解している。僕は OMNIUM GATHERUM の音楽をただ “ヘヴィ・メタル”と呼ぶのが好きでね。それが僕らの音楽だから。Bjorn Strid は僕と音楽への愛がすごく似ているんだ。デスメタルからAOR、そしてその間の音楽まで、僕らの音楽の幅広さには音楽的に深い繋がりを感じていてね。だから、彼と一緒に仕事をするのはすごく楽しかったんだ」
だからこそ、SOILWORK の誰あろう Bjorn Strid をこの作品のプロデュースを手掛けたのはまさに天啓でした。70年代のプログレッシブ、80年代のAOR、そして90年代のメロデスをこよなく愛し、近年の SOILWORK 及び NIGHT FLIGHT ORCHESTRA でその素養を遺憾なく発揮している Bjorn と組むことで、Markus の楽曲は例えば “My Pain” の近未来的スリルや “Last Hero” のアリーナ・メタル的威風堂々、そして “The Darkest City” のメロデスとプログの夢幻回廊まで、その陶酔感の螺旋はより克明に描き出されることとなりました。メロデスの守護者でありながら開拓者でもあり続ける OMNIUM GATHERUM こそ、フィニッシュ・メタルの王に違いありません。
今回弊誌では、Markus Vanhala にインタビューを行うことができました。「僕が持っているのは、国際ビジネスと物流学なんだよ。友達にいつも笑われるんだけどね。学位に関係する仕事なんて一つもしてないって言われて(笑)。でも、僕はいつも “本当にそうかな?” って聞いてるんだよ。だって、このレベルのバンドはみんな会社を経営しているからね。僕もこのバンドの会社に深く関わっていて、基本的に必要なのは国際ビジネスと物流学だよね?だから、会社経営のコツやちょっとした落とし穴を知るのに役立ってるんだよね」 どうぞ!!

OMNIUM GATHERUM “MAY THE BRIDGES WE BURN LIGHT THE WAY” : 10/10

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NEW DISC REVIEW + INTERVIEW 【DEFECTO : ECHOES OF ISOLATION】


EXCLUSIVE: INTERVIEW WITH NICKLAS SONNE OF DEFECTO !!

“Melody is what makes it human. You can feel aggression and emotion through growls and screams, but clean vocals bring vulnerability – and that’s powerful.”

DISC REVIEW “ECHOES OF ISOLATION”

「メタルは常に現実を映し出す鏡であり、同時に現実を超える手段でもある。ヘヴィ・ミュージックは人々にフラストレーションや痛み、そして希望のはけ口を与えてくれるんだ。孤独を感じている人々を結びつけ、自分は一人ではないことを思い出させてくれる。メタルは世界を修復したり、変えることはできないけど、何かリアルなものを感じさせることはできる。そして、きっとそれが力強いスタートとなるんだよ」
痛みを力に。孤独をアートに。複雑を情熱に。DEFECTO は、地元デンマークの名物スモーブローのように、現代に巣食う病巣や難解さを様々な味付けで美味しく料理し、暗い世界におけるメタルのあり方を示してくれます。メタルはありのままの現実を映し出し、その現実を超える力を持つ。世界を変えることはできないけど、希望へ歩み始める最初の一歩への後押しならできる。DEFECTO のメタルは背中を押すメタルなのです。
「バランスが大切なんだよ。メロディと感情が好きだけど、メタルのカオスやテクニカルな面も大好きなんだ。だから、ベースには複雑な部分があっても、表面的には感情的に繋がるような曲を作ろうとしているんだ。メロディアスなボーカル・パートのほとんどは、簡単に追えて、のめり込める。見せびらかすための複雑さではなく、聴くたびにもっと多くのことがわかるようなレイヤーを作り出すことが大切なんだ。僕にとって本当の魔法はそこにあるんだ」
DEFECTO の魔法はまさにスモーブロー的オープン・サンド。その下地であるビートは実に難解で複雑。奇数の海で強烈なグルーヴが繰り広げられますが、重なる具材は実に華やかで、何層にも連なる色彩豊かなメロディとハーモニーを堪能することが可能。そして、その卓越したメロディの訴求力によって、リスナーは現代というメカニカルな暴力の時代に、優しさや寛容さといった人間味を感じ取ることができるのです。
「メロディーは時代を超越するものだとずっと信じてきたからね。曲がどれだけヘヴィで複雑であっても、メロディーこそがその曲を “人間” らしくするものだ。グロウルやスクリームからは攻撃性や感情が感じられるけど、クリーン・ボーカルは脆さや弱さをもたらしてくれる。そして、その両方が揃うことこそパワフルなんだ。メタル・シーンが再び両方の側面を受け入れているのは素晴らしいことだと思うよ。なぜなら、真の感情は美しさと混沌の間のどこかに宿るからね」
“歌”、歌の力が戻ってきたメタル世界において、アグレッションと難解さ、そして弱さと人間味を併せ持つ DEFECTO の音楽はある意味理想的です。そして、その理想を具現化するのが、マルチ・プレイヤーで唯一無二のシンガー、英雄 Nicklas Sonne。彼の怒りと弱さを同様に抱きしめた自由自在な歌声は、”Echoes of Isolation” の闇と光を巡る感情の旅、その葛藤の中に強さと平和を見出します。そう、これは構造と感情が互いを増幅し合い、卓越した技巧をより人間味あふれるものに昇華させ、共感によって研ぎ澄まされた新時代のプログレッシブ・メタル。身を委ねれば美しい傷跡を残す、心に深く刻まれる映画のような旅路。
今回弊誌では、Nicklas Sonne にインタビューを行うことができました。「KING DIAMOND や DIZZY MIZZ LIZZY のようなバンドは、小さな国でも真にユニークなものを生み出せることを証明してくれたね。彼らは誰かを真似しようとはせず、独自のアイデンティティを築き上げた。それは僕にとって非常に刺激的なことだったんだ。DEFECTO も常に同じことを成し遂げたい思っているんだ。つまり、独自のサウンドとメッセージを維持しながら、デンマークのメタルを国際的に代表することだよ」Michael Romeo と Russell Allen を一人二役でこなせる奇跡。今年リリースされた Nicklas のソロ作品も素晴らしいですよ。どうぞ!!

DEFECTO “ECHOES OF ISOLATION” : 10/10

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NEW DISC REVIEW + INTERVIEW 【NYTT LAND : SONGS OF THE SHAMAN】 JAPAN TOUR 25′


EXCLUSIVE: INTERVIEW WITH ANATOLY PAKHALENKO OF NYTT LAND !!

“Throat singing is a real treasure, the heritage of our indigenous peoples. We use throat singing in our music quite actively, as it is an incredible magic and it is our connection with our ancestors.”

DISC REVIEW “SONGS OF SHAMAN”

「私たちにとってシベリアで暮らすのは、世界のどの地域よりもずっと簡単なんだ。 ここは私たちの祖国であり、祖先の土地であり、自分たちのルーツを大切にして、伝統を守ることが重要なんだよ。 私たちはアジア人で、ライフスタイルの面では非常に保守的だ。 フランス、ノルウェー、セルビアなど、他の国や大都市への移住を何度も勧められよ。でも、私たちはそんなことはしたくない。 どこまでも続く美しい草原、山々、森といった生まれ育った土地を離れることは、私たちにとって大きなストレスになる。 ここが私たちの人生のすべてであり、私たちが生まれた場所であり、先祖が生まれた場所であり、私たちの一部であり、だからこそ私たちはここに住んでいるのだよ」
シベリアの大地に深く根を張る NYTT LAND の作品は、2021年の “Ritual” を皮切りに、北欧のフォーク・ミュージックからシベリアの伝統をより深く表現するダークな音楽へと徐々に移行し、最新アルバム “Songs Of The Shaman” で頂点を極めました。
満州・ツングース民族のシャーマニズム的な歌や呪文を、彼ら自身の言語と伝統楽器を用いて解釈することで NYTT LAND は自らの古代文化を守り、より幅広いオーディエンスに届けることを目指しています。NYTT LAND の音楽を聴けば、かつてシベリアに広がっていた風景や営みが心に深く刻まれるような感覚を覚えます。それは、まさに太古の昔からもたらされた音のささやき。 これはもはや、地球上で最も古い文化を巡る魅力的な旅。そして、”Songs Of The Shaman” でその旅路の鮮やかさは一段と際立っています。
「ホーミーはシベリアとモンゴルの先住民の伝統的な歌唱法なんだ。こうした伝統的な歌い方は、世界中のどこを探しても見つからない。もし誰かが、バイキングの間でのどを使った歌い方があったという話をしたら、その人の顔にツバを吐いてもいいだろう。現在では、喉歌をヨーロッパ民族のものとすることが非常にポピュラーになっているけど、これはまったくのナンセンスだよ。喉歌は、先住民族の遺産であり、真の宝なんだ。私たちが非常によく喉歌を使うのは、喉歌が信じられないような魔法であり、祖先とのつながりでもあるからなんだ」
伝統的なシャーマニズムの歌と呪文を解釈した NYTT LAND の音楽。すべての曲は原語で録音され、喉歌や太鼓などの非常に古い音楽技法が用いられています。そうして彼らは、イントネーションとリズムからも生まれる魔法の力を逃さないようにしています。降霊術、呪文、祝福…古代の魔法は、慎重に選択され、有害な呪いは意図的に排除されていきました。NYTT LANDは聴く者すべてを、精霊たちが今も支配し、神々でさえも恐れる時空の秘境、音楽の旅へと誘います。
そうしてこの音の旅は、原始的な人間性に対する理解を何よりも深めてくれるはずです。真っ暗な草原の夜空の下、焚き火のそばに座り、シャーマンが祖先、星々、そこに宿る神々、そしてこの極寒の地を形作る岩や川についての物語を紡ぐのをただ聞いている。そしてシャーマンが炎の中で喉歌を歌い踊る姿に目を奪われる…そこに広がるのは民俗神話の荘厳なる世界。
そう、NYTT LAND こそ古の草原を旅する真の音楽遊牧民。そしてもちろん、この原始と神話、古代の再来は、NYTT LAND が祖先、土地、ルーツと伝統を心から大切にしてきたからこそ成り立っているのです。
今回弊誌では、Anatoly Pakhalenko にインタビューを行うことができました。妻 Natalia とのユニット。「私たちはメタルを演奏するのではなく、伝統的な儀式のフォークロアとその音楽における解釈を研究しているんだ。 そう、私たちの聴衆の一部は間違いなくメタル・ヘッズで、それはクールなことだ。 これは、私たちの音楽がすべての人の魂に触れ、ある種の感情を呼び起こすことを意味している」 ARKONA との来日も決定。どうぞ!!

NYTT LAND “SONGS OF THE SHAMAN” : 10/10

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