NEW DISC REVIEW + INTERVIEW 【KAIPA : CHILDREN OF THE SOUNDS】


EXCLUSIVE: INTERVIEW WITH HANS LUNDIN OF KAIPA !!

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Legendary Swedish Progressive Rockers, Kaipa Will Bring Ethereal Melody, Great Interplay, And Beautiful Inspiration With Their New Record “Children Of The Sounds” !!

DISC REVIEW “CHILDREN OF THE SOUNDS”

スウェーデンプログレッシブシーンの開祖にしてイニシエーター、70年代から活躍を続ける芳醇なるメロディーの宝庫 KAIPA が最新作 “Children of the Sounds” を9/22にリリースします!!煌びやかでシンフォニック、その絶佳なる美しきサウンドスケープは、レトロとコンテンポラリーの華麗なる融合を誘ってベテランの底知れぬ創造性を誇示していますね。
トラッドとクラシカルを軸に、情感豊かでキャッチーなプログレッシブロックを聴かせた70年代~80年代前半。Hans Lundin と Roine Stolt、巨匠2人のマジカルなインタープレイとバンドの巧みなアンサンブルは世界中を魅了し、故に82年の活動休止は実に惜しまれた出来事でした。
バンドに新たな生命が灯ったのは休止から20年の月日を経た2002年。Hans と Roine を首謀者として、 Morgan Ågren (MATS/MORGAN BAND), Jonas Reingold (THE FLOWER KINGS), Aleena Gibson, Patrik Lundström (RITUAL)という超一流の実力者を揃えたラインナップで復活を遂げた KAIPA は、2005年の Roine 脱退以降も新たにマエストロ Per Nilsson (SCAR SYMMETRY) を加えてコンスタントに良作を発表し続けているのです。
「僕たちは “サウンドの子供たち” であるという想像に至ったんだ。人生で経験して来た音楽を集めて新たな創造をもたらし、フレッシュな音楽を描くというね。」 と語るように、”Children of the Sounds” は、KAIPA のマスターマインド Hans Lundin の潜在意識へと集積された “音楽の種子” が芽吹き、全5曲58分の壮大なるエピックへと成長を遂げた登熟の一枚だと言えるでしょう。
アルバムオープナー、12分のタイトルトラック “Children of the Sounds” はまさにその Hans の哲学を完璧に反映した楽曲です。「僕はいつも、潜在意識のどこかに隠れている偉大で忘れ難いメロディーを出発点として見つけようとするんだよ。僕はそれを良くボーカルメロディーやメインテーマにしたりするんだ。」 という証言は非常に音楽的でインテリジェンスな彼のやり方を裏付けます。
クラッシックやジャズ、ミュージカルで良く使用されるこの “テーマを膨らませる” 手法は、例えばプログメタルに有りがちな様々な異なるパートを複雑に繋いで行く煩雑な手法よりも、楽曲の主題をリスナーに印象づけるという点において非常に有効です。そして 「僕はメインテーマに様々なバリエーションを持たせる技法を良く使用するよ。時には拍子を変えて、時には同じコードで新たに楽器でメロディーを書いたり、時には主題の断片を含ませたり、時にはコードのベースノートだけを変えて少し変わったフィーリングを出すこともあるね。」 と Hans が語る通り、”Children of the Sounds” におけるテーマの膨らませ方は本当に見事の一言ですね。
“ドーシーラーソラー” というシンプルにして心に染み入るメロディーは、Aleena のエモーショナルな女声を発端に、テンポ、拍子、コード、キー、メジャー/マイナーなどを入れ替えながら、万華鏡のようにその姿を変え躍動し、楽曲に無上の彩と強烈な印象を加えていくのです。
再結成以降、ライブは一切行わず、レコーディングも Hans の制作したデモから全てをファイルシェアで行っている KAIPA。とはいえ、「他のメンバーとはもう長年一緒にやって来ているから、デモを作っている間にも彼らの存在を感じることが出来るし、彼らが実際にプレイした最終形も想像することが出来るんだ。」 と語ってくれた通り、Per のメロディックでしかしコンテンポラリーなスマートかつソニカルなギタープレイ、Aleena と Patrick のジャニスとフレディー・マーキュリーを思わせるエモーショナルでコントラストを育むデュエット、Jonas と Morgan の繊細かつダイナミックなリズムワーク、そして Hans のノスタルジックで温かみのあるシンセサウンドは全てが適材適所。美麗なるヴァイオリンや笛の音色まで全てが Hans のデザインを巧みにグレードアップさせ、アートワークにも反映されたファンタジックで、自然に対するスピリチュアルなインスピレーションを見事具現化しているのです。
17分に及ぶ一大エピック、時にソフトに時にエッジーに、70年代のスピリットとモダンなプロダクションで木々や鳥たち、自然にフォーカスした “On The Edge of New Horizon” は Hans だけでなく、まさにバンド KAIPA としてのゴールが達成された瞬間なのかも知れませんね。
今回弊誌では Hans Lundin にインタビューを行うことが出来ました。音楽は音学でもあります。学問は一時の思いつきでは決してなく、太古から積み重ねられてきた知識の集積です。そういった意味で Hans の言う “音楽のライブラリー” からの創造、そしてトラディショナルで正攻法な作曲の手法は実に理に叶っており、これからコンポーザーを志す人たちにとって最高の指南書になるのではないでしょうか。どうぞ!!

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KAIPA “CHILDREN OF THE SOUNDS” : 9.8/10

INTERVIEW WITH HANS LUNDIN

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Q1: First of all, could you tell us about the meaning behind your band name Kaipa? When you started the band, “Ura Kaipa” was the name, wasn’t it?

【HANS】: The name of the band was originally URA KAIPA. It referred to a Swedish Stone Age chieftain and came from the book “Svenskarna och deras hövdingar” by Werner von Heidenstam. We wanted a true Swedish name and as URA KAIPA was described as the first Swedish chieftain we thought it could be a good decision. In 1974 we decided to shorten the name to KAIPA.

Q1: バンドが始まった時点では、KAIPA は URA KAIPA というバンド名だったんですよね?

【HANS】: 確かにバンドの名前は元々 URA KAIPA だったんだよ。スウェーデンの石器時代の族長を意味し、Werner von Heidenstam の著書 “Svenskarna och deras hövdingar” から取ったんだ。僕たちは、真にスウェーデンらしい名前が欲しかったんだよ。
URA KAIPA は本の中で、最初のスウェーデン族長として描かれているから、良い決断に思えたね。1974年に、名前を短くして KAIPA とすることを決めたのさ。

Q2: From the middle of Kaipa’s career, the band started singing in English instead of Swedish. Off course, you use Swedish in the recent title tracks like “Vittjar”, “Sattyg”. But most of the songs was sung by English. what inspired you to change the direction?

【HANS】: I wanted to reach a wider audience and decided to use English lyrics, only 5-10% of our albums since 2002 are sold in Sweden. On the album “Vittjar” from 2012 the title track is with Swedish lyrics but that is an exception. On the next album I wrote another song with Swedish lyrics. The title was “Sattyg” and I thought it also could be the title of the album. Later I decided to translate it to English using the title “Screwed-upness”. Instead I wrote a new title track, a short instrumental song called “Sattyg”.

Q2: KAIPA はキャリアの途中で、スウェーデン語から英語に歌詞を移行しました。近作でも、アルバムのタイトルトラックこそスウェーデン語を使用していたりしますが、基本的には大部分で英語が使われていますね?

【HANS】: 僕はより幅広いオーディエンスにアピールしたかったんだ。それで歌詞に英語を使用することにしたんだよ。2002年までで、スウェーデンでの売り上げは全体の5~10%しかなかったからね。
2012年のアルバム “Vittjar” は、タイトルトラックにスウェーデン語の歌詞を使用したんだけど、これは例外だったんだ。その後、次のアルバムにも僕はスウェーデン語の歌詞を書いたんだ。”Sattyg” という曲名で、これもアルバムのタイトルに相応しいと思ったよ。
後に、僕はその言葉を英語に訳して “Screwed-upness” というタイトルの楽曲にしたのさ。そしてその代わりに、新たな短いインストゥルメンタルソングを書いてそれを “Sattyg” と名付けることにしたんだ。

Q3: I feel Kaipa becomes definitely “Prog Super-group”, after you reunite the band in 2000. Morgan and Jonas was surprising choice, but especially, Per Nilsson’s joining in 2006 as successor of Roine was big surprise for me. Because, he was known as Metal Shredder. What made you choose him?

【HANS】: I met Per the first time in the late 90’s when we recorded the album “HAGEN: Corridors of time”. I immediately realized that he is an outstanding and versatile musician. So when I needed a new guitar player in KAIPA 2006 I didn’t have to think twice, the choice was obvious.

Q3: KAIPA はあなたが2000年にバンドを再結成してから、間違いなくスーパーグループと言える陣容を誇ります。Morgan Agren, Jonas Reingold も勿論ですが、Roine の後任に Per Nilsson を指名したのは驚きでした。彼はメタルシュレッダーとして知られていましたからね。

【HANS】: 僕が初めて Per と会ったのは90年代後半、僕たちが HAGEN の “Corridors of time” をレコーディングした時だね。その時、すぐに僕は彼が際立った、多才なミュージシャンだと気づいたんだよ。
だから2006年に KAIPA で新たなギタープレイヤーが必要となった時、即座に Per を指名したね。他に選択肢はなかったよ。

Q4: So, I wonder why doesn’t Kaipa start playing live performance again? Definitely, lot’s of fans are looking forward to it!

【HANS】: KAIPA is purely a studio band, that was my idea when “Notes from the past” was recorded and I haven’t change my thoughts concerning that during the years.

Q4: 再結成以降、KAIPA はライブパフォーマンスを行っていませんが、期待しているファンも多いのではないですか?

【HANS】: KAIPA は純粋にスタジオバンドなんだよ。”Notes From The Past” をレコーディングした時から僕はそう思っているんだ。年月を重ねても、その考えは変わっていないんだよ。

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Q5: Anyway, let’s talk about your upcoming new record “Children of the Sounds”. It seems you started writing inspired by the performance of Mats & Morgan Band, and long bicycle ride, doesn’t it?

【HANS】: During the summer I use to take long bicycle rides on small winding roads in the peaceful open landscape around my home-town Uppsala. I often stop and rest near some old church. Sometimes it’s like if I hear music, like anthems from the past seep out through the walls from the church but it’s only a new melody born in my consciousness and the seed of a new song. The lyrics to the song “Like A Serpentine” describe this feeling. The beauty of nature is an important inspiration to me in my song writing.
What really made me push the start button this time was a magic spirit that filled my whole body after visiting a concert with Kaipa drummer “Morgan Ågren” and his band “Mats & Morgan Band” in November 2014. I woke up the morning after the concert and still felt that enormous groove filling every part of my consciousness. I realized that I had to canalize all this energy somewhere so I decided to start to write some new music.

Q5: では最新作 “Children of the Sounds” について話しましょう。あなたはこのアルバムの制作を Mats/Morgan Band のパフォーマンスにインスピレーションを得て始めたそうですね?自転車でのロングライドにも。

【HANS】: 夏の間、僕は普段ホームタウンの小さな景色の良い小道を自転車でロングライドすることにしているんだ。
よく古い教会に自転車を停めて休むことがあるんだよ。そこでは時々、まるで過去の賛美歌が教会の壁を通して聴こえてくるように感じるんだ。そういった意識の中で新たなメロディーが生まれ、それが新曲の”種”になったんだ。
“Like A Serpentine” はその時のフィーリングを表現した楽曲なんだよ。ソングライティングにおいて、自然の美しさは僕にとって重要なインスピレーションの源だからね。
ただ、今回制作へのスタートボタンを本当に押してくれたのは、2016年の11月に KAIPA のドラマー Morgan Ågren が率いる Mats/Morgan Band のコンサートを訪ねた後、全身を満たしたマジカルなスピリットだったんだ。
コンサートの次の日、朝起きると僕の意識の全てパートがまだあのバンドの大きなグルーヴを感じていることに気づいたんだよ。僕はその全てのエナジーをどこかに放出しなければならないと悟ったね。だから新曲を書くことに決めたのさ。

Q6: This time, album title is not English. Also, the artwork with a girl is very fantastic and ethereal that reflects the music. By the way, what made you choose the title? Is there any concept in the record?

【HANS】: No it’s not a concept album, just five separate songs. I’ve often wondered where all those notes are coming from when the inspiration suddenly hits me in one of those magical moments when I just have to start to write a new song. Maybe I have a huge library of notes that I’ve collected during all my life hidden somewhere in my subconsciousness. Maybe these notes have been played before and then just vanished in the air. After slumbering for many years they suddenly wake up eager to start a new life and to form new combinations and so they guide me through the writing process. So I imagined that we are “Children of the sounds” and that we paint the music we create with our own references that we’ve collected through our lifetime and bring it into something new.

Q6: 音楽を反映するような美しいアートワークにも少女、つまり “Children” が描かれていますが、作品のコンセプトはどのようなものなのでしょう?

【HANS】: これはコンセプトアルバムではないよ。ただ5曲別々の楽曲が存在するだけさ。
時々疑問に思うんだけど、僕が新曲を書き始める時、突然マジカルなインスピレーションが降りて来るんだけど、その全ての音はいったいどこからやって来るんだろうって。おそらく僕の中に巨大な音のライブラリーが存在するんだろうね。
それは人生を通して潜在意識に養って来たものなんだろうけど。たぶん、そういった音たちは以前に演奏されて来て、ただどこかに消え去っていたものなのかも知れないね。何年も眠りについた後、突然その音の連なりは新たな生命を全うしたくて目覚め、新たな連結を始めるんだ。ライティングプロセスの間中、そういった音楽がガイドを果たしてくれるんだよ。
そういった考えによって、僕たちは “サウンドの子供たち” であるという想像に至ったんだ。人生で経験して来た音楽を集めて新たな創造をもたらし、フレッシュな音楽を描くというね。

Q7: I feel this record is more epic than your previous works. Off course, recent releases have long songs over ten minutes, but this time, only five songs and most of these are ten minutes around. When I interviewed Per before, he said Kaipa’s record is made by file sharing, such a precise, much layered works by file sharing?? Unbelievable! Anyway, what made you make such a epical record this time?

【HANS】: I never decide in advance what I shall write. I just let the inspiration guide me on an unpredictable and exiting journey. This time the result was five long songs and it feels good.
I always try to find one of those great and unforgettable melodies hiding somewhere in my subconscious as a starting point. I often use that as a vocal melody and the main theme of a composition. Instead of composing a lot of totally different parts and mix them into a long song I use to do several variations of the main theme. Sometimes I change the time signature, sometimes I write a new instrumental melody, using the same chords, with some fragments of the main theme included and sometimes I just change the bass notes in the chords to produce another feeling. I think this gives you a familiar feeling when you listen to the music even if you don’t necessarily realize it’s coming from the same source. I’m working with writing and arranging side by side recording it into a demo where I’m playing and singing everything. That’s my normal way of working so I can get an overview of the songs. I have worked with the other members for so many years now so I can feel their presence and feel the changes in the music they’re going to perform to create the final result.

Q7: 結果として “Children of the Sounds” はいつにも増してエピカルで、長編の楽曲が揃いましたね。

【HANS】: 僕は前もってどんな楽曲を書くか決めたことがないんだよ。ただインスピレーションに従って、予想もつかないエキサイティングな旅に出るだけさ。今回は結果として、5つの長い楽曲が良い感じに仕上がったという訳なんだ。
僕はいつも、潜在意識のどこかに隠れている偉大で忘れ難いメロディーを出発点として見つけようとするんだよ。僕はそれを良くボーカルメロディーやメインテーマにしたりするんだ。
全く異なる多くのパートを作ってそれらを合わせて長い楽曲を作る代わりに、僕はメインテーマに様々なバリエーションを持たせる技法を良く使用するよ。時には拍子を変えて、時には同じコードで新たに楽器でメロディーを書いたり、時には主題の断片を含ませたり、時にはコードのベースノートだけを変えて少し変わったフィーリングを出すこともあるね。こうした手法を取ることで、リスナーは同じメインテーマから来ていると気づくまでもなく、慣れ親しんだ感覚を覚えることが出来るんだ。
僕は作曲とアレンジを、僕が全てを歌ってプレイするデモをレコーディングしながら並行して行っているんだよ。だから楽曲の全体像を把握することが出来るのさ。これが僕のノーマルなやり方だよ。他のメンバーとはもう長年一緒にやって来ているから、デモを作っている間にも彼らの存在を感じることが出来るし、彼らが実際にプレイした最終形も想像することが出来るんだ。

Q8: So, In 2014, original members Roine Stolt, Ingemar Bergman, and Tomas Eriksson re-grouped under the name Kaipa DaCapo to play the old music from the first three albums as well as brand new music. What’s your thought about them?

【HANS】: I think it’s great that my old friends and band mates from the original Kaipa 1974 are playing together again. When they started they only played the old Kaipa songs from the 70’s. But last year they decided to record an album with new material. I advised them to find a new name of the band so they could have their own identity but they refused to listen to me. I don’t like that they are using the name Kaipa just because it leads to so many misunderstandings and confusion.

Q8: 最後に、2014年から KAIPA のオリジナルメンバーである Roine Stolt, Ingemar Bergman, Tomas Eriksson が KAIPA DACAPO の名の元に再集結していますね。彼らの活動についてあなたはどう思っていますか?

【HANS】: 古い友人で、1974年のオリジナル KAIPA のバンドメイトでもある彼らがまた一緒にプレイしているのは素晴らしいことだよ。彼らが KAIPA DACAPO を始めた時は、70年代の古い KAIPA の楽曲だけをプレイしていたね。だけど去年、彼らは新たなマテリアルで新作を作ることに決めたんだ。
彼らには新しいバンド名を見つけるようにアドバイスしたんだよ。その方が自らのアイデンティティーを保てるからね。だけど彼らは耳を貸さなかったんだ。彼らが KAIPA の名前を使っているのは、ただ混乱とミスアンダースタンドを招くという理由で、僕は気に入ってはいないんだ。

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FIVE ALBUMS THAT CHANGED HANS’S LIFE

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【HANS】: No I can not do that. There is too much music that has passed through my long life. I listened to a lot of music already before I started to play in my first band 1964. Going from simple 3 minutes pop-songs to more complex music in the 70’s. But I’ve always appreciated great memorable melodies. It doesn’t matter what genre it is.

【HANS】: 5枚を選ぶなんて出来ないよ。僕の長い人生にはあまりにも多くの音楽が通り過ぎていったからね。僕は1964年に最初のバンドでプレイする前から、すでに多くの音楽を聴いていたんだから。三分間のシンプルなポップソングから始まって、70年代にはより複雑な音楽をね。ただ、僕はいつだって偉大で記憶に残るメロディーを讃えてきたよ。ジャンルが何であれね。

MESSAGE FOR JAPAN

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I want to thank all my friends and supporters in Japan and inform them that I am now going to finish the work of remixing my three solo albums recorded during the years 1984–1989 with mostly instrumental music stylistically close to the music I wrote for Kaipa. In 2018 these three albums and two more with previously unreleased material will be released in a 5-CD Box “Hans Lundin: The solo years 1984-1989”. It’s a real joy to revisit all these songs and all the memories from when I wrote and recorded them. There will be lots of analogue synths and of course my trademark the distorted solo synths that I started to develop in the late 70’s. Also some Kaipa demos and several guest musicians like Roine Stolt, Max Åhman and Ulf Wallander.

日本の全ての友人たちとサポーターたちに感謝を伝えたいね。そして僕が 1984年から1989年の間にレコーディングを行った3枚のソロアルバムのリミックスを終えようとしていることもね。
ほとんどがインストゥルメンタルミュージックだけど、スタイル的には KAIPA に近いかな。2018年に、その3枚のアルバムと2枚の未発表作品集を合わせて5枚組ボックスセット “Hans Lundin: The solo years 1984-1989” としてリリースするんだ。この作品の楽曲を再び訪ねるのは真に喜びだったね。レコーディングしたり作曲した時の想い出が蘇ってきたよ。
作品には沢山のアナログシンセと、勿論僕のトレードマークである、70年代後半に僕が進化させたディストーションのシンセソロも収録されるよ。KAIPA のデモ音源や、Roine Stolt, Max Åhman, Ulf Wallander といったゲスト陣もね。

HANS LUNDIN

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NEW DISC REVIEW + INTERVIEW 【DEAD CROSS : DEAD CROSS】


EXCLUSIVE: INTERVIEW WITH JUSTIN PEARSON OF DEAD CROSS !!

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Metal & Hardcore Energetic Supergroup, Dead Cross Brings Life Back Into The Genre With Groundbreaking Debut Record “Dead Cross” !!

DISC REVIEW “DEAD CROSS”

“SLAYER のようにアグレッシブで、FANTOMAS のように奇妙”。Dave Lombardo ( ex-SLAYER, FANTOMAS ), Mike Patton ( FAITH NO MORE, FANTOMAS ), Mike Crain ( RETOX ), Justin Pearson ( THE LOCUST, RETOX ) というエクストリームミュージックの重鎮が集結した新バンド DEAD CROSS が衝撃のデビュー作をリリースしました!!百戦錬磨の古兵たちが放つ一撃はあまりに熾烈かつ迫真です。
SLAYER での鬼神たる Dave Lombardo、FAITH NO MORE での異形たる Mike Patton については今さら多くを語るまでもないでしょう。勿論、その2人がタッグを組んだアヴァンギャルドで “アンチアート” な “Dada-Metal”、FANTOMAS についても。過去に Lombardo は、「もしピカソがミュージシャンだったら FANTOMAS のような音楽を創造しただろう。」 とさえ述べています。
一方で、THE LOCUST はグラインドコア、パワーバイオレンス、ノイズロックをハードコアのフォーマットへと落とし込んだ多様かつ複雑でダイナミックな音楽を信条としており、さらに THE LOCUST の美学こと Justin Pearson が新たに立ち上げた RETOX はハードコアパンクのエキサイティングな新鋭です。
インタビューで Justin は、「ジャンルは実に厄介なもので、自分の目的はリスナーを無関心にしないこと」 だと語ってくれましたが、彼らのキャリアと独自性を見れば、DEAD CROSS という奇跡の化学反応がそのイメージを叶えることは確かなようにも思えます。
実際、”Dead Cross” は期待以上にカオスでエクストリーム、ゲームチェンジングなレコードです。「みんなの音楽に対する感じ方を変えたいし、もっと言えば壊したいと思っているんだよ。」 と語る Justin の野心は、比類なきメンバーと類希なるシンパシーを得て遂に達成されたと言えるのかも知れませんね。
“Dead Cross” が死の直前起こる体温の急降下と脈拍の急上昇、つまり体温曲線と脈拍曲線が交差する現象である “死兆交差” を指すように、アルバムは怒りとフラストレーション、そして究極的にはそこから生じる “死” を様々な観点、手法で表現した作品だと言えるでしょう。
事実、Dave Lombardo は Rolling Stone 誌のインタビューで、このバンドがパリのバタクランで起こったテロに対する大きな憤りから生まれたことを認めています。これが完璧なハードコアアルバムで、自身の最もブルータルで抽象的なレコードであることも。
勿論、Dave 究極の一枚に SLAYER の “Reign in Blood” を挙げるファンも多いでしょう。奇しくもほぼ同じ、30分を切るランニングタイムの2枚のレコードは、そのインパクトにおいても同等の強い光彩を放っているように思えます。
“Reign in Blood” が伝説と化したのは、その際限なきアグレッションと呼応して溢れ出る瑞々しきフックの数々があったからこそ。怒りに満ちた “Dead Cross” にも同様に、リスナーをリピートへと誘う豊潤かつインテリジェンスな仕掛け、キャッチーさが潜んでいるのです。
アルバム前半、ハードコアパンクとスラッシュのエナジーを二乗し突進するアドレナリンラッシュの渦中においても、THE LOCUST を想起させる知的な混沌、ノイズ、変拍子、テンポチェンジは極上のアクセントとして揺るがぬ存在感を放ちます。
さらにBandcamp のインタビューで、「ハードコアのルーツに回帰したんだ。クソと重要さの見分けがつくようになった。」 と語る Dave のドラミングは、その比類なきビートをより感情にまかせ、性急に、複雑に、そしてブルータルに刻みます。80年代のベイエリアパンクから、THE DILLINGER ESCAPE PLAN のようなよりコンテンポラリーなマスコアまで自由自在な Mike Crain のリフワークもスマートで耳を惹きますね。そして何より Mike Patton は Mike Patton です。
「オペラティックなバックヴォーカルとボイスエフェクトをレコード全体にレイヤーすることはどうしても避けられなかったんだ。」 怒れるレコードに似つかわしくない Mike の業、カルマはバンドを驚かせました。しかし、同時に Dave は Mike 由来の異質なるハーモニーやオルタナティブなメロディーラインがアルバムに深みを加えたことも認めています。
CELTIC FROST のアヴァンギャルド、邪念、悪夢を飲み込んだ “Bela Lugosi’s Dead” や “Gag Reflex”、パンクのキャッチーさを奇妙に再構築した “Shillelagh”、よりプリミティブなスクリームが狂気を育む “The Future Has Been Cancelled” といった楽曲群は Mike の貢献なしでは成立しなかったはずです。
鬼才 Ross Robinson を含め5人の才能が火花を散らしたアルバムは、バンドの次なる可能性を諮詢する、ゴシカルでインダストリアルな “Church of the Motherfuckers” でその幕を閉じました。
今回弊誌では Justin Pearson にインタビューを行うことが出来ました。「全てのクリエイティビティーに感謝を」 どうぞ!!

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DEAD CROSS “DEAD CROSS” : 10/10

INTERVIEW WITH JUSTIN PEARSON

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Q1: As soon as the tour began, the members were arrested and Mike was injured, it looked not good situation. Are you enjoying the tour now?

【JUSTIN】: I think through the eyes of social media everything can easily seem more sensational that it really is when you are actually in the thick of it. Don’t get me wrong, having guns and drugs pulled out of your backpack by a State Trooper, when you have never shot a gun or snorted coke in your life is a bit weird for me. This world is a weird and mean place, but what will happen, will happen. I just roll with things and hope to come out on the other end. If I don’t, well, I suppose it’s over so who gives a shit? As for Patton, he seems resilient, even at his current age. He bounced back and we had a make up show the night following the one we had to cancel. As for enjoyment and tour, sure. However, tour is not what some people think it is. Not that I have any complaints, but it’s a lot of looking out of a van window and hanging out in a venue over and over. Beats a cubicle and a shitty suit though.

Q1: ツアー開始早々に、メンバーが逮捕されたり、Mike が怪我をしたりと大変な状況でしたが、今現在はツアーを楽しめていますか?

【JUSTIN】: ソーシャルメディアの視点を通して見れば、全ては簡単に、よりセンセーショナルに思えるだろうね。実際、当事者としてその中にいるよりも遥かにね。
誤解しないで欲しいんだけど、人生で銃を撃ったこともコカインをやったこともないのに、州警察が君のバックパックから銃やコカインを取り出したら僕には奇妙に思えるだろうね。
この世界は奇妙で卑劣な場所だけど、何でも起こりうるんだよ。僕はそういったことにただ対処して、早く問題から抜け出したいだけなんだ。とにかく、もう終わったことなんだから、誰が気にするって言うんだい?
Mike については、すぐに回復したように思えるよ。彼の年齢にしたらね。彼がすぐに復帰したから、キャンセルした次の日の夜にはライブをセッティングしなければならなかったくらいさ。
ツアーに関しては勿論エンジョイしているよ。ただ、君たちの想像するようなものではないかも知れないけどね。大部分はバンの窓から外を眺めて、開催地で出かけることを繰り返すだけなんだ。

Q2: So, you invited Dead Kennedys’ Jello Biafra Onstage to Perform “Nazi Punks Fuck Off ” as “Nazi Trumps Fuck Off”. Adding that, you even made matching T-shirts, haha. What made you so?

【JUSTIN】: The shirts were a bit too “cute” in my opinion. But Jello insisted, and well, I had to be a good sport. Nonetheless, it was a bit surreal to perform that track with the man. I cut my teeth on Dead Kennedys. And well, unfortunately the subject matter surrounding the song is still fairly relevant.

Q2: 先日は、DEAD KENNEDYS の Jello Biafra をステージに招いて彼らの名曲 “Nazi Punks Fuck Off” を “Nazi Trumps Fuck Off” に変えて演奏していましたね?Tシャツまで揃えていたのは最高てしたよ。

【JUSTIN】: 僕の考えでは、あのTシャツはちょっと “キュート” 過ぎたかなって思うんだ。だけど Jello がそうしたいと主張したし、僕は礼儀正しくする必要があったからね。
それにしたって、あの人とあの楽曲をプレイするのは少しシュール、非現実的だったよ。僕は DEAD KENNEDYS でロックの世界に入ったんだからね。それに、残念ながらあの楽曲にまつわる題材もまだかなりの関連性があるよね。

Q3: Definitely, Dead Cross is super band. Sometimes, the band is said as “Dead Cross Is as Aggressive as Slayer and as Weird as Fantômas”. Anyway, what is the purpose of these four people gathered now?

【JUSTIN】: The purpose of the four of us is exactly what it is, a band, exchanging energy and ideas, and putting that out there in the universe!

Q3: DEAD CROSS は “SLAYER のようにアグレッシブで、FANTOMAS のように奇妙” などと例えられるスーパーバンドですが、この4人が今集まった目的は何でしょう?

【JUSTIN】: 僕たち4人の目的は、間違いなくバンドであることだよ。エナジーとアイデアを交換し、世界へと放出するためのね!

Q4: After Gabe Serbian left the band, Mike Patton becomes new singer of Dead Cross. How did you come up with the idea of ​​naming him to successor?

【JUSTIN】: We had a bunch of names of people who we wanted to work with as a vocalist and put them in a hat. It was this weird sort of top hat thing, like that dumb hat that Slash wears. Anyhow, Lombardo reached in and pulled out the one with Patton’s name on it, and that was how it all went down.

Q4: Gabe Serbian がバンドを去った後、DEAD CROSS はカリスマ Mike Patton を後任のシンガーに選びました。この人選は誰が思いついたのですか?

【JUSTIN】: 僕たちは、共にやって行きたいボーカリストを本当に沢山ピックアップして、その名前を帽子の中に入れたんだ。奇妙なトップハット帽で、スラッシュ(GN’R) が身につけているようなバカッぽいやつね。
とにかく、Dave がその帽子に手を突っ込んで引き出したのが Patton の名前だったのさ。後はみんなが知っている通りだよ。

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Q5: Your band name “Dead Cross”, it also becomes the title of debut album, What’s the meaning behind the word?

【JUSTIN】: It came to me as I was driving from San Diego to Los Angeles, while listening to NPR. There was this report on an illegal drone strike and a botched attack which killed aid relief.

Q5: アルバムタイトルにもなっているバンド名 DEAD CROSS ですが、この言葉にはどういった意味が込められているのでしょう?

【JUSTIN】: DEAD CROSS (死の直前に体温が急降下して、脈拍が急上昇。体温曲線と脈拍曲線が交差する現象を “死の十字架” “死兆交差” と呼ぶ。)というバンド名は、僕がサンディエゴからロサンゼルスまでドライブしている時に思いついたんだ。NPR (National Public Radio 非営利のラジオネットワークでリベラル寄り) を聴きながらね。
ちょうどニュースでは、違法なドローン攻撃と、攻撃の失敗で国際援助活動の人間を殺害してしまったことについて報じていたんだ。

Q6: Definitely, “Dead Cross” is heavy as hell, It gives me an adrenaline rush, I mean, I feel “Anger” from the record. What did you want to tell the listener on this album?

【JUSTIN】: I rarely put any thought into what a listener might think of the stuff I’m part of. Granted, when people dig stuff that I’m part of, I really appreciate it and think it’s rad. I suppose my goal is to not have people be indifferent… I wanted to change the way people perceive music, or maybe just destroy it in general.

Q6: “Dead Cross” は様々な面で怒りを湛え、アドレナリンラッシュを生むレコードですね?この作品でリスナーに伝えたかったことは何ですか?

【JUSTIN】: 僕は自分が参加した作品に、リスナーがこう考えれば良いのにと言った先回りの思考は込めないようにしているんだよ。勿論、みんなが作品を気に入ってくれれば、本当に感謝するし、最高だと思うけどね。
おそらく、僕のゴールはリスナーを無関心にしないことだと思うよ。みんなの音楽に対する感じ方を変えたいし、もっと言えば壊したいと思っているんだよ。

Q7: Mike and Dave are around 50 years old. Justin and Michael are not such a youth. I feel great that you are playing angry Hardcore/Punk music when you put on years. Could you imagine this situation when you started out?

【JUSTIN】: Did you just call me old? Well, either way, I can’t answer your question. I have been doing what I am currently doing since I was 15.

Q7: Mike と Dave は50歳周辺ですし、あなたにしても決してもう若くはありませんよね?年齢を重ねて、こういった怒れるハードコアを今でもプレイしているのは素晴らしいですね!今の状況を、音楽を始めた頃に想像出来ましたか?

【JUSTIN】: おいおい、老いぼれだって言いたいのかい?どのみちこの質問には答えられないね。僕は今やっている音楽を15の時からやり続けているんだから。

Q8: So, you are one of the originator of Grindcore, Power violence, Noise Rock. What’s your perspective about the extreme music scene these days? For example, do you like Full of Hell, The Body, Code Orange or Boris?

【JUSTIN】: Awe, I think genres are kinda lame to be honest. Even calling certain things music doesn’t seem accurate at times. I suppose noise rock might be a decent term. I just tell people that the genre is “annoying”. As for other bands that I like, I do listen to a lot of talk radio.

Q8: 最後に、あなたはグラインドコア、パワーバイオレンス、ノイズロックの歴史を刻んできた人物の一人です。最近の多様なエクストリームミュージックシーンについてはどう思っていますか?

【JUSTIN】: そうだね、僕は正直に言ってジャンルって厄介なものだと思うよ。疑いようのない呼称だって、時にはその音楽に正確じゃないことがあるんだからね。
ノイズロックというのはマトモな言葉かもしれないね。つまり、その”ノイズロック”という言葉はジャンルが”迷惑な”ものだと伝えているからね。まあバンドを聴くよりも、トークラジオをよく聴いているよ。

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FIVE ALBUMS THAT CHANGED JUSTIN’S LIFE

DRIVE LIKE JEHU “DRIVE LIKE JEHU”

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THE CRAMPS “BAD MUSIC FOR BAD PEOPLE”

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PUBLIC IMAGE LTD. “PUBLIC IMAGE: FIRST ISSUE”

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BORN AGAINST “9 PATRIOTIC HYMNS FOR CHILDREN”

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ANTHONY AND THE JOHNSONS “CUT THE WORLD”

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MESSAGE FOR JAPAN

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I absolutely love it there. Thank you for existing and for all the creativity.

僕はこの作品を本当に気に入っているんだ。存在と全てのクリエイティビティーに感謝を。

JUSTIN PEARSON

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日本盤の情報はこちら。

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NEW DISC REVIEW + INTERVIEW 【RINGS OF SATURN : ULTU ULLA】


EXCLUSIVE: INTERVIEW WITH AARON STECHAUNER & MILES BAKER FROM RINGS OF SATURN !!

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MA Based “Alien Core” Act, Rings Of Saturn Shows The Positive Possibility Of DeathCore, With Spacey Melodies And Galactic Chaos Of Their Newest Record “Ultu Ulla” !!

DISC REVIEW “ULTU ULLA”

メタルワールドの UMA、人知を超えたテクニカルデスコアアクト RINGS OF SATURN が、バンドの円熟を知らしめる神秘 “Ultu Ulla” をリリースしました!!シュメール語で “記録に残らないほど太古の昔” をアルバムタイトルへと冠した作品は、しかし厳然とアカシックレコードにその造化の妙を刻みつけます。
「もし宇宙に音楽が存在するならば、それは RINGS OF SATURN のようなサウンドだろう。」
予測不能なまでにカオティック、無慈悲なまでにテクニカル。カリフォルニアの超常的カルテットが創造する音宇宙は、 “エイリアンコア” と称されるほどに異次元で別世界。故に、複雑でメカニカルなその “非人間的” サウンドストラクチャーは、常に賛美と批判を等しく内包して来ました。
しかし、テクニカルデスコアシーンの盟主 Unique Leader Records から、メタルシーンの総本山 Nuclear Blast Records へと移籍を果たし、「全てがより意図を持ち、目的にフォーカスして行われている」 状況でリリースされた最新作 “Ultu Ulla” は、バンドに対するインヒューマンでデジタルという難詰を須らく沈黙させるに充分なクオリティーとディレクションを誇ります。
「このレコードで僕たちは、間違いなくより成熟し、構築されたサウンドの方向に進んだね。僕は音楽が究極にスムースに流れることを常に意識しているんだよ。」 と Miles が語るように、”Ultu Ulla” でバンドは自らのストロングポイントを保ちつつ、以前より確実にキャッチーなメロディーやナチュラルなストラクチャーへフォーカスしていると言えますね。つまり、RINGS OF SATURN は “法則” と “混沌” から成り立つ大宇宙のように、その音楽性を拡大させているのです。
アルバムオープナー “Servant of this Sentience” はバンドのイノベーションを象徴する楽曲です。極限にテクニカルなタッピングのイントロダクションは、同時に溢れ出るコズミックな旋律の銀河を創造しアルバムのムードを伝えます。
新加入、Aaron Stechauner の正確で硬質なドラミングは確かにマシナリーですが、切れ込むリフワークはメロディックデスメタルを想起させるほどエナジーに満ちてメズマライズな SF の世界を流麗に構築しているのです。グロウルとスクリームをフレキシブルに行き来する Ian の咆哮を伴って、作品にある種のキャッチーさ、普遍的なダイナミズムが生まれているのは明らかですね。
「デスコアそれ自体の影響より、全く異なるジャンルからの影響の方が僕たちの音楽、アイデアをより興味深く、新鮮にしていると思うんだ。」 Aaron が語るように、多様なインフルエンスもアルバムのテクスチャーを深く、魅力的にしています。
デスコアのチャグ感とシンフォニックなストリングス、さらに NECROPHAGIST のような難解さが渾然一体となる “Parallel Shift”。フォーキーなワルツとブラストビートが煌めきと獰猛を包含する “The Relic。さらに、”Unhallowed” や “The Macrocosm” で見せるアコースティックなアイデア、ジェントルなムードが象徴するように、バンドがデスコアというジャンルのポジティブな可能性へ変貌を遂げたのは確かです。
アルバムは、ピアノとクラッシックギターで古代インカの宇宙への交信を再現する “Inadequate” で幕を閉じました。
今回弊誌では、ドラマー Aaron Stechauner, ギタリスト Miles Baker の2人にインタビューを行うことが出来ました。「僕は”デスコア”のファンだったことは1度もないんだ。」 どうぞ!!

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RINGS OF SATURN “ULTU ULLA” 9.5/10

INTERVIEW WITH AARON & MILES

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Q1: First of all, how is Summer Slaughter 2017? There are legends like Dying Fetus, Origin, and new generation like you, Slaughter to Prevail mixed together, right?

【AARON】: It’s a great tour to be on, especially this year in my opinion. Some legendary things are happening on this tour, like Black Dahlia’s 10 year anniversary of Nocturnal. It’s mind blowing!

【MILES】: It’s great I am having a great time on this tour!

Q1: まずは Summer Slaughter 2017 の感想を聞かせてください。RINGS OF SATURN, SLAUGHTER TO PREVAIL といった新鋭と、ORIGIN, DYING FETUS といったベテランがミックスされたラインナップですね?

【AARON】: 素晴らしいツアーが続いているよ。僕の中で、特に今年はそう感じられるね。
実際、このツアー中には、伝説的な出来事がいくつか起こっているんだよ。例えば THE BLACK DAHLIA MURDER が “Nocturnal” の10周年アニバーサリーを行ったりね。最高だよ!

【MILES】: このツアーでは最高の時間を過ごせているよ!

Q2: You contracted with mega label Nuclear Blast. How is the situation different from Indie or DIY process?

【AARON】: Everything is done with a lot more intention and purpose that has years of experience behind it. We’re allowed to focus on our craft while everyone at Nuclear handles the other side of the spectrum. It’s a nice contrast to how it was in the past, with people scrambling to figure everything out all at once.

【MILES】: Correct. Well it’s a lot different because there are a lot of things that the label handles and has access to that we would otherwise handle and perhaps not have access to.

Q2: 前作からのインターバルで、メガレーベル Nuclear Blast と契約に至りましたね。DIY やインディーの時代と比べてどう変わりましたか?

【AARON】: やはり Nuclear Blast には長年の経験があるからね。全てがより意図を持ち目的にフォーカスして行われているよ。
つまり、Nuclear Blast の人たちがプロモーションなど別の仕事をこなしてくれるから、僕たちは自分たちの音楽に集中出来る訳さ。過去と比べてみればその違いが良く分かるよ。全てを1度にこなさなければならなかったんだからね。

【MILES】: 間違いないね。レーベルには僕たちが扱えなかったり、アクセス出来ないことを実現する力があるんだよ。

Q3: So, let’s talk about your newest record “Ultu Ulla”. It seems “Ultu Ulla” means “Time Immemorial” in Sumerian Cuneiform. You know, how did you find such a strange word? haha.

【AARON】: Yes. But, our singer had the idea for the name “Time Immemorial” first and then found the translation to Sumerian online.

【MILES】: Yeah, this was something our vocalist Ian decided.

Q3: では最新作 “Ultu Ulla” について話しましょう。”Ulta Ulla” とはシュメールの楔形文字で “太古の昔” という意味があるそうですね?

【AARON】: そうだね。ただ、まずシンガーの Ian がまず “Time Immemorial” “太古の昔” というアイデアを出して、それをネットでシュメール語に訳したんだ。

【MILES】: そうだね、Ian が決めたことだよ。

Q4: The theme of album is about aliens transcending space and time. You seems to be heavily influenced by themes of alien life and outer space. Why does the concepts attract you?

【AARON】: It’s always been the theme and novelty of the band. I wasn’t around for the conception, but it’s something that keeps fans interested and entertained. In the end, that’s the whole point of it all anyways!

Q4: アルバムのテーマは時空を超えるエイリアンについてだそうですね? RINGS OF SATURN が、地球外の生命や宇宙にこれほど惹かれるのはなぜでしょう?

【AARON】: それはいつだってバンドのテーマだし、僕たちの象徴でもあるね。
勿論、そのコンセプトを立ち上げた時にはまだ、僕はバンドに加入していなかったんだけど、ファンが興味を持ち、楽しんでくれる一つの要因ではあるよね。まあ、結局そのテーマこそが全てのポイントなんだよ。

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Q5: As your music is called “Aliencore”, your music was so chaotic and even to be said random. It sounded how music from outer space must sound like. And that attracts lot’s of fans. But this new record seems to be slightly different, and you seems to open the new chapter. I mean, it’s about the songs like “The Relic” and “The Macrocosm”. Do you agree that?

【AARON】: We definitely have opened up a new chapter. I would still say that we are the same band, and still embody “aliencore.” We’ve taken our roots and ingredients that make us who we are and simply refined them, and progressed with this record.

【MILES】: Yeah! This record is a definite movement towards a more matured and structured sound. I did a lot of music study in school and privately and I have always been very into things flowing extremely smoothly. That was something that was worked on a lot with this record all while keeping the ole classic RoS vibe in places too.

Q5: RINGS OF SATURN の音楽は、”Aliencore” と呼ばれるようにランダムと言える程にカオティックでまさに地球外の様相を呈していましたね。実際、それが多くのファンを惹き付けて来た訳です。しかし、新作では新たな章が幕を開けたように感じます。

【AARON】: 間違いなく僕たちは新たなチャプターを開いたね。それでも勿論、僕たちは同じバンドで、今でもエイリアンコアを体現しているんだけど。
ただ、このアルバムでは、僕たちを定義付けるルーツや成分をより抽出し、シンプルに洗練させたんだよ。進化するためにね。

【MILES】: まさに!このレコードで僕たちは、間違いなくより成熟し、構築されたサウンドの方向に進んだね。
僕は学校でも個人的にも音楽を物凄く学んで来たんだ。だから音楽が究極にスムースに流れることを常に意識しているんだよ。それこそが今回のレコードでトライしたことなんだ。勿論、クラッシックな RINGS OF SATURN のヴァイブをしっかりと保ちながらね。

Q6: Regarding the change, some people criticized that your music was too digital, not human-touch, but what do you think about that opinion?

【AARON】: The point of this band was always to sound inhuman and alien, really. With that said, there are ways to make yourself sound foreign and esoteric while still keeping physical human traits, musically speaking. Personally, I think that’s what we’ve achieved with this record. Hopefully other people agree!

【MILES】: Tone and production have a lot to do with that. I think this record is a lot less digital sounding.

Q6: 成熟、変化の話をしましたが、これまで RINGS OF SATURN の音楽は、デジタル過ぎるとか、人間味に欠けるとの批判も浴びてきましたね?

【AARON】: このバンドの重要なポイントは、常に非人間的、エイリアン的な部分なんだよ。それは確かだね。だからその批判に対処するには、深遠かつ宇宙的なサウンドを、フィジカルで人間味のある特徴で描けば良いんだよ。音楽的にはね。
個人的に、僕たちはこのレコードでそれを達成したと思うよ。みんなが同意してくれれば良いんだけどね。

【MILES】: それにはトーンとプロダクションも大いに関係するんだ。このレコードはあまりデジタルではないよ。

Q7: There were lot’s of member change in the band. But since 2014, the lineup is very stable. You know, Alex’s departure from Fallujah was really surprise for me. Similar things do not happen to Rings of Saturn, do you? haha

【AARON】: There have been a lot of changes, yeah. That is a lot of times just the way it goes in bands. A plethora of reasons come to almost every individual in a band that leaves them considering the need to turn the page in their life, in one respect or another. Sometimes those reasons weigh down and weigh down on you until you’re finally ready to say farewell.

【MILES】: Yes, there have been in the past. Yeah, I’d say it’s pretty stable now! I hope not haha!

Q7: 過去にバンドには多くのメンバーチェンジがありましたが、2014年からは安定しているように思えます。

【AARON】: 本当に沢山のメンバーチェンジがあったよね。数え切れない程に。多くの場合、その理由は、脱退したバンドのメンバーが人生の新たなページをめくることについて考えたからなんだろう。
時には、その理由がどんどん重くなっていくよ。別れを告げるまでね。

【MILES】: うん、本当に多くのメンバーチェンジがあったね。今は頗る安定しているよ!もう起きないといいね(笑)。

Q8: I think you are one of a few unique, creative band in a genre, Deathcore. What’s your perspective about the genre? Which band are you emphasize with in the genre?

【AARON】: To be honest I’ve never been a “fan” of deathcore. That isn’t to say I don’t like it; however, it’s never been my peak interest. Over the years of touring with many bands that I’d never really given a listen to in the past, it’s definitely opened my perspective. Still, I think the fact that my influence (as well as Miles’) on our music comes from genres completely different than out own has made for some really interesting and fresh ideas. That’s my opinion, at least. Like Mitch said, “the last thing I want to do is listen to metal and have it inspire what I’m doing in my band. I don’t want to sound like anybody else; I want people to be behind us and sound like us.”

【MILES】: Thank you. I personally listen to different music and not a whole lot of deathcore.

Q8: RINGS OF SATURN はデスコアというジャンルの中で、独自性やユニークさを保つ数少ないバンドだと感じます。このジャンルについてはどういった考えをお持ちですか?

【AARON】: 正直に言って、僕は”デスコア”のファンだったことは1度もないんだ。別に嫌いな訳じゃないよ。ただ、僕の興味のピークに位置したことがないだけであってね。
ここ数年、僕が全然聴いたことのないような多くのバンドとツアーを回ったんだけど、それによって間違いなく新たな価値観が生まれたね。
とは言え、デスコアそれ自体の影響より、マイルスのように全く異なるジャンルからの影響の方が僕たちの音楽、アイデアをより興味深く、新鮮にしていると思うんだ。まあこれは僕の考えだけど。
Mitch (Lucker)が 「僕がやりたくないのは、メタルを聴いてそのインスピレーションをバンドへと落とし込むこと。他の誰かのようなサウンドにはなりたくないんだ。それよりも、誰かに影響を与え、僕たちのようなサウンドにさせたい。」 と語ったようにね。

【MILES】: ありがとう!個人的に、デスコアはあまり聴かないんだ。他のジャンルを良く聴くよ。

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FIVE ALBUMS THAT CHANGED AARON & MILES’S LIFE 

OPETH “GHOST REVERIES”

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THE DEAR HUNTER “THE COLOR SPECTRUM”

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JUSTIN TIMBERLAKE “THE 20/20 EXPERIENCE”

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PANIC AT THE DISCO “PRETTY ODD”

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BLINK 182 “ENEMA OF THE STATE”

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(AARON)

CHILDREN OF BODOM “EVERY ALBUM”

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OBSCURA “OMNIVIUM”

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ARSIS “STARVE FOR THE DEVIL”

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WINTERSUN “WINTERSUN”

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STEEL PANTHER “FEEL THE STEEL”

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(MILES)

MESSAGE FOR JAPAN

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I hope to see you all very soon. Cheers!

Hope to see you all soon and thank you for the support!

みんなにすぐ会いたいよ!元気でね!
みんなにすぐ会えたらいいな。いつもサポートをありがとう!

AARON & MILES

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