EXCLUSIVE: INTERVIEW WITH SONDRE SKOLLEVOLL OF MORON POLICE !!
“Especially the JRPGs, went on to influence millions of kids, who then, because of the music in these games, had a natural inclination towards progressive rock/metal (and classical too, to an extent). It was basically prog rock/metal, just on a Super Nintendo/Playstation!”
EXCLUSIVE: INTERVIEW WITH MARKUS HENTUNEN OF ROYAL SORROW !!
“The non-conformity of prog metal is an important part to us, who have always found inspiration in many different places and satisfaction in combining those elements.”
“There’s a reason why there are so many amazing artists within such a small country. The nature is mind-blowing and so inspiring, and the winters are very long, creating art is what allows us to channel all that beauty and not lose our minds.”
DISC REVIEW “BITACORA”
「僕は非常に好奇心旺盛な人間で、遠い土地への憧れを常に抱いてきたんだ。アイスランドに移住する前から長年アイスランドに夢中だった。だから、その決断は僕にとってあまりに当然のことだったね。アイスランドの驚くべき自然は、僕の音楽における最大のインスピレーションだよ。感情と世界観に次いでね」
Mario Infantes は音の旅人です。スペインに生まれた彼は、自らの好奇心と “音の羅針盤” に従って、縁もゆかりもないアイスランドに移住。その場所で音楽を作り続けています。未だ知らぬ景色や文化への憧れは、想像の翼を広げ、創造への強い衝動となり得ます。それが絶景の宝庫、アイスランドならなおさらでしょう。Sigur Ros, Solstafir, Agent Fresco, Mur…だからこそ、彼の地は異端でしかし素晴らしき音楽家の宝庫でもあるのです。そして、Mario の音楽もまた、間違いなくその絶景の一部となるはずです。
「このアルバムでは、多くの異なる文化の楽器と言語を使用しているし、今後のアルバムでも同様の取り組みを続けていくよ。しかし、アイスランドの音楽、芸術、言語は、僕の作品において常に重要な役割を果たすだろうね。それは単に僕がここに住んでいるからではなく、この場所を愛し、僕の本質と深く共鳴しているからなんだ」
そうして Mario Infantes は、国境、言語、伝統、ステレオタイプを超えたサウンド・ジャーナル “Bitácora” で音楽の旅に出ました。まるでオペラ歌手のように卓越したボーカル・レンジと、文化の伝道師として知られる彼は、様々なバックグラウンドを持つアイスランドの著名ミュージシャンとのコラボレーションにより、豊かな音のタペストリーを織り成していきました。
スペイン語で “船の羅針盤” を意味する “Bitácora” は、メタルの生々しいエネルギー、アイスランドを中心としたヨーロッパの民族的伝統の妖しい美しさ、そしてシネマティックでの没入感のあるテクスチャーを融合させ、氷河ように絶大な音楽的風景を投影した航海へと誘います。 そのメロディーはランドマークとして、リスナーを自己実現、変革、そして共感を求める憧れの旅へと導くのです。
「”アヴァンギャルド” という言葉には違和感はないよ。なぜなら、それは特定のジャンルに縛られず、実験やリスクを恐れないアーティストたちを象徴している言葉だからね」
ウード、ハンドパン、ドゥドゥク、バンスリ、ズルナ…多様なムードとジャンルを探求する Mario Infantes は、豊かな民族音楽の伝統とメタル、そしてシンフォニックな影響を融合させ、様々な国の楽器アンサンブルを駆使しています。その結果、同じ “アヴァンギャルド” という呼称で呼ばれながらも、IGORRR や Devin Townsend とはまた異なるサウンドパレットを披露しています。その中心にあるのが、Mario の飛び抜けた歌声の素晴らしさでしょう。
スペイン語と英語、アイスランド語で歌う Mario は、マルチ・ボイス、マルチ・リンガル、マルチ・インストゥルメンタリストとしてこのプロジェクトの多様性を体現しています。彼には Einar Solberg 風の幽玄なファルセットから響き渡るテノールまでオペラ的な感性があって、Igorrr 風のグロウル、重層的なハーモニー、喉歌(またはそれに近いもの)、そしてよりパフォーマティブな声の演技(笑いの瞬間、スポークンワード、ラップ)まで、あまりにも様々な声を使い分け、使いこなします。アヴァンギャルドとは支離滅裂を意味するわけではありません。革新的でありながら、ここにあるのは心に響く流れるようなサウンド、そして真の感情。彼の音楽的な実験は、コンパスの導きによっていつも成功を収めるのです。
今回弊誌では、Mario Infantes にインタビューを行うことができました。「アイスランドに移住する前、長年合気道を練習していたんだ。(アイスランドにはたった1つの道場しかなく、彼らの合気道の流派は私のものとは大きく異なっている)。また、指圧療法士でもある。スペインの公式な日本式指圧学校で、小野田重雄先生のもとで5年間指圧を学び、現在もアイスランドでセラピストとして働いているよ」 どうぞ!!
EXCLUSIVE: INTERVIEW WITH KORNILIOS KIRIAKIDIS OF KING GARCIA !!
“The Clarinet, In Particular, Has a Fascinating Quality: It Offers Freedom Between Tempered And Non-Tempered Systems, Opening Up Countless Musical Pathways. It Can Transform From a Sweet, Intimate Instrument To a Scream Of Despair, Making It Incredibly Expressive.”
DISC REVIEW “HAMELIN”
「ハーメルンの伝説は、社会的にも政治的にも、多くの文脈に適用できる。芸術家は常に、はみ出し者、フリンジ (奇抜な狂信者、過激派) として扱われてきた。しかし、芸術には世界を動かす力があると同時に、世界を止めてしまう力もあるんだ。救うことも破壊することも、団結させることも分断させることもできる。重要なメッセージは、権力の行使、あるいは行使の誤りこそが、救世主と暴君を分けるということだ」
欲望に魅入られた権力者の心ない、愚かな行為や圧政、暴力に差別はいつの世にも存在します。そしていつの世も、そんな理不尽や抑圧を引き受けるのは弱い者、はみ出し者、社会の常識に収まらなかった者。
ドイツの寓話、”ハーメルンの笛吹き男” では、ネズミ退治を請け負った 笛吹き男が報酬を支払ってもらえず、怒って町の子どもたちを笛の音で誘い森へと連れ去りました。一方で現代メタルの “笛吹き男”、ギリシャの KING GARCIA は暗い世にはびこるあらゆる種類の腐ったネズミたち-政治家、侵略者、宗教家-をその笛の音で何処かへ連れ去ろうとしています。こうした寓話から読み取れることは何でしょう?”生産性” がないと切り捨てられた人に、実際は世界を動かす力がある?芸術に秘められた諸刃の剣?とはいえ、その寓話と言葉のないアルバム “Hamelin” の受け止め方はリスナーの耳に委ねられています。
「僕たちはクラリネットやトランペットのような管楽器を “伝統的な楽器” として使っているわけではないということだよね。僕たちにとって最も重要なのは、木管楽器や金管楽器のサウンドと、それがもたらすユニークな特徴なんだ。特にクラリネットは魅力的な性質を持っている。調律された音と調律されてない音の間で自由を提供してくれて、数え切れないほど音楽の道を開いてくれる。甘く親密な楽器から絶望の叫びまで変幻自在で、信じられないほどの表現力を発揮するんだ」
実際、モダン・メタルの笛吹き男、その異名は伊達ではありません。クラリネットを主軸にトランペット、バグパイプ、ガイダ、カヴァルといった多彩な管楽器を駆使するのは、バンドの “声” の幅を広げるため。もちろん、ひとつの楽器、ボーカルやギターを “声” に据えてもその才能によって幅を広げることは可能ですが、KING GARCIA は楽器自体を入れ替えるという手法で “声” の多様さを追い求めようとしています。さらに、主軸となるクラリネット、そのギターで言えばフレットレスのような調律のフレキシビリティーがさらに “声” の可能性を押し広げていきます。
「伝統的なギリシャ音楽の影響が僕たちのスタイルにシームレスに織り込まれ、KING GARCIA のサウンドの豊かさと独自性を際立たせている。僕たちの音楽的伝統への敬意は、創造性を制限するものではなく、むしろそれを高め、僕たちの作品に聴衆と直接共鳴する深みを与えているんだよ」
そうした “声” の幅広い可能性は、KING GARCIA の肉体、その音楽的基盤の多様さによってさらに増幅されていきます。ただし、彼らが血肉としてきた影響の数々は、決して意図的ではなく有機的にその体内を巡ります。PAIN OF SALVATION, MESHUGGAH, QUEENS OF THE STONE AGE といったプログレッシブ/オルタナティブの極北、その雫は KING GARCIA の原衝動である ギリシャの伝統音楽とシームレスに混ざり合い、ガイダやカヴァルといった彼の地の伝統楽器を心臓にその体内を駆け巡ります。もしエンニオ・モリコーネやジョン・ウィリアムズがメタルを作ったら…そんな “If” の世界を実現できるのは、きっと彼らだけではないでしょうか?
今回弊誌では、ベーシストの Kornilios Kiriakidis にインタビューを行うことができました。「オンライン中毒による注意力の分断が事実上すべての人に影響を及ぼしている時代において、5秒以上続くものは今やリスクとみなされている。しかし、日常生活の中には、このような注意散漫が侵入できないわずかな時間がまだ残されているんだ。複雑で要求の多い音楽が輝きを放つのは、こうした瞬間なんだよ」 MOTHER OF MILLIONS のメンバーが参加、NEED のプロデューサーが手がけたギリシャ・メタルの最高到達点。どうぞ!!
“I Distinctly Remember Staring At My Boombox In Disbelief While Hearing Blackwater Park For The First Time, Learning That It Was Possible To Combine Such Beauty With Such Brutality So Seamlessly, And I Have Been Drawn To Attempting To Achieve That Myself Ever Since.”
DISC REVIEW “TEMPORA MUTANTUR”
「”Eidolon” は、僕の心の中で特別な位置を占めているのは確かだよ。Ryan が亡くなったとき、僕はバンドを続けるかどうかでずいぶん悩んだんだ。当時はまだスタジオ・プロジェクトで、僕たち2人が中心となって必死に取り組んでいたからね。だから、彼なしで続けるべきかどうか、あるいは続けることができるのかどうかさえも疑問に思った。言うまでもなく、僕は子供の頃からの親友の一人の死と向き合っていた。 そのとき、僕のその悲嘆の過程についてアルバムを書くというアイデアが閃いた。それは強く、力強く、感情的で、そう、彼の思い出を称えるものになると思った」
ヘヴィ・メタルは聴くものの痛み、悲しみ、孤独を優しく抱きしめる音楽です。そのメタルに宿る並外れた包容力と湧き出でる回復力の源泉は、きっと音楽を生み出す者もまた喪失や痛みを抱えた経験があるからに他なりません。
カリフォルニア州サクラメントを拠点とする LUNAR は、長年の友人である Alex Bosson(ドラムス/パーカッション)と Ryan Erwin(ギター/ヴォーカル)が2013年に結成したプログレッシブ・メタル・バンドでした。しかし、2018年の春に Ryan が突然他界。Alex は悲しみに暮れ、一時は LUNAR を終わらせることも考えましたが、Ryan の遺志を継ぎ、Ryan の偉業と思い出を称えるためにバンドの存続を決意しました。
「このリストは、僕の意見では、この世に存在する偉大なバンドやミュージシャンばかりだ。 また、僕が個人的に尊敬し、ファンであるバンドばかりだ。 だから、彼らの組み合わせと言われるのはとても名誉なことなんだ。 それに、僕にとってプログはすでに音楽全般の “るつぼ” なんだ。 だから、メルティング・ポットのメルティング・ポットになることは、僕にとって本当にクールなことなんだよ」
CALIGULA’S HORSE や WILDRUN のオペラ的な部分、HAKEN のトラディショナルでメロディアスな部分、TOOL や THANK YOU SCIENTIST の数学的な部分、BETWEEN THE BURIED AND ME の超絶テクニカルな部分、そのすべてを飲み込んだプログというメルティング・ポットの “メルティング・ポット”。そんな LUNAR の音楽を Ryan なしで再現するために Alex はまさにそうした敬愛するヒーローたちの力を借ります。
HAKEN, CALIGULA’S HORSE, LEPROUS, THANK YOU SCIENTIST, FALLUJAH…Ryan の思い出と共に人間の生と死を描いた “Eidolon” はそうして、メタルの包容力と回復力に魅せられた18人のゲストミュージシャンからなる一時間超の壮大なプログ・シアターとして多くの人の心を震わせたのです。
「OPETH の “Blackwater Park” を初めて聴いたとき、信じられない思いでラジカセを見つめたのをはっきりと覚えている。あのような美しさと残忍さをシームレスに融合させることが可能なのだと知り、それ以来、自分もそれを達成しようとすることに惹かれるようになった」
親友の死をも乗り越え、Alex がメタルを諦めなかったことで LUNAR は始祖 OPETH の血を受け継ぎながらも、よりシアトリカルでより多様なプログ・メタルの構築に成功します。もちろん、OPETH が生み出した美と残忍のコントラストはもはやプログ・メタル全体の基盤となっていますが、LUNAR はその場所にマス、オペラ、Djent といった新たな血脈、WILDRUN, CALIGULA’S HORSE, THANK YOU SCIENTIST の人脈を加え、そこにかの Peter Gabriel を想起させるプログレッシブ・ドラマを投影していきます。人生を四季に例えた “Tempora Mutantur” は、そうしてまさにプログすべての季節をも内包することとなったのです。
今回弊誌では、Alex Bosson にインタビューを行うことができました。「DREAM THEATER や GOJIRA のようなバンドがグラミー賞を受賞したことは、この音楽に対する世間の認識の変化をすでに示している。 今後もそうなることを願っているよ。
ただ、僕の考えでは、プログは常にミュージシャンのための音楽だ。 万人受けする音楽ではないよ。 ほとんどの人はシンプルな音楽を楽しんでいて、それはそれでいいんだけど、僕らがやっていることは一般的にもっと複雑なんだ」どうぞ!!
“Every Prog Band Worth Their Salt Really Should Do a Double Album, Shouldn’t They?”
LIFE IN THE WIRES
「価値のあるプログ・バンドは皆、ダブル・アルバムを出すものだし、出すべきだよね」
FROST* とその心臓 Jem Godfrey は、この切り抜きやプレイ・リストのストリーミング全盛のインスタントな時代に、90分2枚組の巨大なエピック “Life in the Wires” を作り上げました。それだけではありません。このアルバムは前作2021年の “Day and Age” のコンセプトとリンクしながら、同時に初期の作品、特に画期的なデビュー・アルバム “Milliontown” のサウンドを見事に取り込んでいるのです。2024年にこれだけ “布石” のあるプログらしいプログを手に入れられるとは思えません。
「新しいアルバムの最初のトラックは、”Day and Age” の最後の曲 “Repeat To Fade” の終わりから始まるんだ。”Day and Age” を作ったときに、未来のためのちょっとした布石としてこの曲を入れたのを覚えているよ。
新しいアルバムの舞台に映画の世界のようなものを作り上げたんだ。 John と私が “Day and Age” を書いていたとき、私は音楽に関してかなり視覚的に考えていたんだ。曲を書いていると、その人たちがいる世界が見えてくる。”Day and Age” の世界観はとても映画的で、さまざまな場所や、メガホンを持った5人の紳士が象徴的なアルバム・ジャケット、そしてその世界観など、私にはとても映画的に感じられた! それで、”Day and Age” の最後、”Repeat to Fade” という曲の最後に、曲がフェードアウトして訪れる静寂の中で、”Can you hear me? “という声を入れた。それが新しいアルバムの始まりなんだ。”ジェームス・ボンドが帰ってくる” みたいな感じかな。 そういうアイデアがとても気に入ったんだ」
その映画のような世界観は、ビデオゲームともリンクしています。
「私の頭の中では、ビデオゲームの “グランド・セフト・オート” のような、ひとつの街でドライブしながら何かをするような世界が舞台になっている。 でも、その気になれば、車に飛び乗り、橋を渡って別の街に行くことができ、そこでは別の世界が繰り広げられているみたいなね。”Day and Age” の世界と “Life in the Wires” の世界は同じ世界の別の場所なんだ。 でも、物事は同時進行している。
“Day and Age” の世界では、”Terrestrial” や “The Boy Who Stood Still” のような登場人物たちがいて、同じように “Life in the Wires” にも登場人物たちがいて、それが同時に起こっている。 すべてが同じ宇宙を舞台にしているというアイデアがとても気に入ったんだ。その結果、ビジュアル面でも音楽面でも、ハウス・スタイルを確立するのはとても簡単だった」
だからこそ、ダブル・アルバムが必要でした。
「”Life in the Wires” のストーリーは、2枚組のアルバムが正義だと思えるほど、十分な物語があったと思う。たしかに怖さはあったよ。長くてつまらない迷走しているプログ・バンドだと評価されるほど最悪なことはないからね。 だから私たちは、以前は60分のCDというフォーマットの枠の中で十分に語ることができると思っていた。
でもこのアルバムでは、4面のレコードを作りたいと強く思ったんだ。 その結果、最適な音質を得るために、ヴァイナルの1ビットが約20分(片面)という制約が生まれた。 不思議なことに、86分と言われるととても長く感じる。 でも、20分のヴァイナル盤を4面分と言われれば、頭の中ではそれほど大変なことだとは感じない。
ダブルアルバムのアイデアはずっとやりたいと思っていた。 2枚組アルバムという素晴らしいプログのクリシェをやるのにちょうどいいタイミングだと思ったんだ!」
“Our Music Combines Influences From Turkish, Bulgarian, North and South Indian Styles With Jazz And Fusion, And Then We Filter It Through Our Own Heavy, Rock and prog sounds and approaches.”
THE STARE
CONSIDER THE SOURCE の音楽は、70年代フュージョン、伝統的な中東や中央アジアのスタイル、プログの難解とメタルの激しさを巧みにミックスしたものです。ギタリストの Gabriel Marin は、並外れたシュレッド、複雑なタイム感、伝統的スケールの博士号、稀有なるフレットレス・ギターの流暢さ、そしてエフェクトを操る多才すぎる能力を誇ります。そして、3機のペダルボード、17個のペダル、2台のギター・シンセサイザー、2台のアンプ、そして異形のカスタム・ダブルネックを持ってツアーする筋金入りの機材ジャンキーでもあるのです。
ニューヨーク出身の Marin はピアノから始め、16歳でギターを手に入れました。1年半後には Yngwie Malmsteen の “Far Beyond The Sun” を体得。ハンター・カレッジでクラシック音楽の学士号を取得し、インドの巨匠デバシシュ・バッタチャリヤの弟子となり、デヴィッド・フィウジンスキーに師事しました。OPETH や RADIOHEAD の傑出したカバーを披露する一方で、彼はまた、バ・ラマ・サズ、カマンチェ、ドンブラ、ドター、タンブール、ダン・バウなど、伝統的なアコースティック楽器の演奏法も会得しているのです。
「バンドを始めた当初はロックに傾倒していたけど、常に違う世界のものにも興味を持っていた。最初はグランジやシュレッダーから影響を受けた。Jerry Cantrell と Billy Corgan はグランジ系だった。10代の頃は Yngwie Malmsteen, John Petrucci, Steve Vai も好きだった。そういうプレイを学ぶことで、たくさんのギター・チョップを身につけることができた。僕は17歳で、ギターを始めて1年半くらいだったんだけど、イングヴェイの “Far Beyond the Sun” を弾けたんだ。”ああ、僕は何でも弾けるんだ!” って感じだったよ(笑)。
でもその後、2ヶ月の間にジョン・コルトレーンの “A Love Supreme” と John McLaughlin を聴いて、自分の音楽がすっかり変わってしまった。テクニックはそこそこだったけど、それ以上の意味があるように思えたんだ。コルトレーンが速いラインを弾いているとき、それは “この速いラインを弾いている私を見て” ではなかった。スピリチュアルな音の爆発だった。
僕は、”よし、これが自分のやりたいことだ” と思った。僕はいつも、顔で弾いたりギターを変な持ち方をしたりするような、ショー的なシュレッダーが苦手だった。それは僕には理解できなかった。でもそのふたりは一音一音に真剣で、超高速で演奏しているにもかかわらず、一切無意味なでたらめさがなかった」
オリエンタルな伝統音楽にのめり込んだのはなぜだったんでしょうか?
「その後すぐに、伝統音楽をギターで演奏する方法を見つけたいと思うようになり、インド、トルコ、ペルシャの音楽にのめり込んでいった。幸運なことに、偉大なミュージシャンと一緒にこうしたスタイルを学ぶことができた。僕はフレットレス・ギターを弾くので、伝統音楽のフレージングや装飾を正確に表現できるんだ。
僕は伝統的な楽器を使ってトルコやペルシャの古典音楽を演奏するために時々雇われるんだけど、そんな時でもフレットレス・ギターを持って行く!フレットレス・ギターをそのような場に持ち込むのはクールなことだ。CONSIDER THE SOURCE では、超未来的なサウンドを作るのが好きなんだ。僕らはトルコ、ブルガリア、北インド、南インドのスタイルからの影響をジャズやフュージョンと組み合わせ、それを独自のヘヴィ・ロックでプログなサウンドやアプローチでろ過しているんだ!」
EXCLUSIVE: INTERVIEW WITH ANDREAS WETTERGREEN OF THE CHRONICLES OF FATHER ROBIN !!
“We Think It’s Sad If Someone Wants To Live And Express Themselves Only Through «New Formulas» And Dogmatic Only Seek To Do Something That No One Has Done Before. Then You Forget History And The Evolution Of Things, Which In Our Opinion Is At The Core Of Human Existence.”
DISC REVIEW “THE SONGS & TALES OF AIROEA – BOOK Ⅰ,Ⅱ,Ⅲ“
「最初は若いワインのように最初は有望で実り豊かなバンドだったけど、やがて複雑さを増し、私たち集団の心の奥底にある濁った深みで数年間熟成され、エレジオンの森のオーク樽で熟成されたとき、ついにそのポテンシャルを完全に発揮することになったのさ」
アルバムの制作に長い時間をかけるバンドは少なくありませんが、それでも30年を超える月日を作品に費やすアーティストはほとんど前代未聞でしょう。ノルウェー・プログの粋を集めた THE CHRONICLES OF FATHER ROBIN は、ロビン神父の数奇なる物語に自分たちの人生や経験を重ね合わせ、四半世紀以上かけてついに壮大な3部作を完成させました。
「90年代に親が着ていた70年代の古着に身を包み、髪を伸ばし、1967年から1977年の音楽ばかりを聴いていたんだ。当時のポップ・ミュージックやポップ・カルチャー・シーンにはとても否定的で、RUSH や YES, そして DOORS の音楽は、例えば RED HOT CHILLI PEPPERS や RAGE AGAINST THE MACHINE, NEW KIDS ON THE BLOCK など他のバンドが聴いている音楽よりもずっと聴き応えがあると、パーティーで長い間議論していたほどでね。私たちは、自分たちが他人よりより高い位置にいると確信し、できるだけ多くの “失われた魂” を救おうとしていたんだ。だけどそれからしばらくして、私たちは他人がどう思うかとか、彼らが何に夢中になっているかということに疲れ、ただ自分たちの興味と、ミュージシャンとして、バンドとしての成長にエネルギーを集中させていくことにした」
70年代が終焉を告げて以来、プログレッシブ・ロックはつねに大衆から切り離された場所にありました。だからこそ、プログの世界に立ち入りし者たちはある種の特権意識に目覚め、あまつさえ大衆の啓蒙を望む者まで存在します。90年代のカルチャーに馴染めなかった TCOFR のメンバーたちも当初はカウンター・カルチャーとしてのプログに惹かれていましたが、しかしワインのように熟成され、長い年月を重ねるにつれて、ただ自分たちが夢中になれる音楽を創造する “道” へと進んでいきました。
3部作のコンセプト最初の芽は、民話、神話、幻想文学、サイケデリア、冒険的な音楽に共通の興味を持つ10代の仲間から生まれ、最新の発見を紹介し合ううち、徐々にノルウェーの仲間たちは独自の糸を紡ぎ、パッチワークやレンガのように新たな色彩や経験を積み重ねるようになりました。それは30年もの長きにわたる壮大なブレイン・ストーミング。
「確かに、私たちはプログ・ロックの穴を深く這いずり回ってきたけど、クラシック・ロック、フォーク・ロック、サイケ、ジャズ、クラシック音楽、エスニック、ボサノヴァ、アンビエント・エレクトロニック・ミュージックなどを聴くのをやめたことはない。たとえ自分たちが地球上で最後の人間になったとしても、こうした音楽を演奏するだろう。私たちは、お金や “大衆” からの評価のために音楽をやったことはない。もちろん、レコードをリリースして夢を実現できるだけのお金を稼ぎたいとは思っているけど、どんなジャンルに属するものであれ、音楽を通じて自分たちの考えや感情を顕在化させることが最も重要であり、これからもそうあり続けるだろう。そしてそれこそが、極めてプログレッシブなことだと私たちは考えているんだ」
WOBBLER, WHITE WILLOW, Tusmørke, Jordsjø, IN LINGUA MORTUA, SAMUEL JACKSON 5など、ノルウェーの実験的でプログレッシブなバンドのアーティストが一堂に会した TCOFR は、しかしプログレッシブ・ロックの真髄をその複雑さや華麗なファンタジーではなく、個性や感情を顕在化させることだと言い切ります。
とはいえ、プログの歴史が積み重ねたステレオタイプやクリシェを否定しているわけではありません。学問もアートもすべては積み重ねから生まれるもの。彼らは先人たちが残したプログの書を読み漁り、学び、身につけてそこからさらに自分たちの “クロニクル” を書き加えようとしているのです。
表現力豊かな和声のカデンツ、絶え間なく変化するキーボードの華やかさ、ジャンキーなテンポ、蛇行するギター・セクションの間で、TCOFR の音楽は常に注意力を翻弄し、ドーパミンの過剰分泌を促します。ここにある TCOFR の狂気はまちがいなく、ノルウェーにおける温故知新のプログ・ルネサンスの成果であり、大衆やトレンドから遠すぎる場所にあるがゆえに、大衆やトレンドを巻き込むことを期待させるアートの要塞であり蔵から発掘された奇跡の古酒なのです。
今回弊誌では、WOBBLER でも活躍する Andreas Wettergreen にインタビューを行うことができました。「芸術の発展は、決して1969年の “In The Court of the Crimson King” やバッハのミサ曲ロ短調から始まったわけではない。芸術と芸術を通した人間の表現力は非常に長い間続いており、それは何世紀にもわたって展開し続けている。イタリアの作曲家カルロス・ゲスアルドは、16世紀に複雑で半音階的な難解な合唱作品を作ったが、一方で今日作られるもっとシンプルな合唱作品も美しく興味深いものである。両者は共存し、決して競い合うものではない。
心に響くなら、それはとても良いスタートだ。それが知性も捉えるものであれば、なおさらだ。音楽と芸術はシステムの問題ではなく、感情と気持ちの問題なんだよ。最も重要なことは、良い音楽に限界はないということだ」 ANEKDOTEN, ANGLAGARD に追いつけ、追い越せ。どうぞ!!
THE CHRONICLES OF FATHER ROBIN “THE SONGS AND TALES OF AIROEA” : 10/10
“I Was Introducing Chris To Hunter X Hunter While We Were Writing The Storyline For The Album, So I’m Sure There Was Some Sort Of Indirect Inspiration Going On There.”
1.The Azdinist // Den of Dawns
2.Fym
3.Mount, Mettle, and Key
4.Sky Sailing / Beyond the Bloom / Wilt 11:07
5.Weight of the Blade
6.Kingdom of Ice and Light
7.The Lavender Fox
8.Agentic State
9.Doppelgänger
10.The Portent
11.Trench of Nalu
12.Moonrise
Bonus Track
13.Spark Madrigal
14.Demon Returns
Chris Sampson – Vocals, Electric Guitar, Mandolin
Galen Stapley – Electric Guitar, Nylon String, Theremin
Alex Miles – Bass
Shaz D – Keyboards, Grand Piano
Andrew Scott – Drums
Adam Hayes – Bongos, Congas, Fish Guiro on tracks 1, 7, and 11
Nina Doornenstroom – Trumpets on track 3
Camille De Carvalho – Oboe D’amore, Clarinet, and Basson on tracks 4 and 6