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NEW DISC REVIEW + INTERVIEW 【SCOTT HENDERSON : PEOPLE MOVER】


EXCLUSIVE: INTERVIEW WITH SCOTT HENDERSON !!

“There’s Nothing Sadder Than Young Guitar Players Who Only Listen To Heavy-metal. There’s So Much Great Music Out There To Learn From, And It’s Unbelievable To Me That Someone Would Stick To Listening To Only One Style. It’s Like Being In Musical Prison.”

DISC REVIEW “PEOPLE MOVER”

「オープンマインドで音楽スタイルに囚われないことがとても重要だね。若いギタリストがメタルしか聴かないことほど悲しいことはないよ。学ぶべき音楽は沢山あるんだ。」
ジャズとブルース、クラッシックにロック、そしてファンクのスピリットを理想的にミックスし、フュージョンの翼を蒼の音空へと広げるギターレジェンド Scott Henderson は、特定のジャンルに囚われる創造のあり方を “音楽の刑務所” と断罪し包音力の重要性を語ります。
Joe Zawinul, Jean-Luc Ponty, Chick Corea といったジャズの巨匠に認められ共演を果たす一方で、TRIBAL TECH、ソロ活動、さらには Victor Wooten, Steve Smith との VITAL TECH TONES に Jeff Berlin, Dennis Chambers との HBC など豪華なサイドプロジェクトまで、Scott の音楽的な冒険は非常に多岐に渡ります。
TRIBAL TECH の登場は衝撃的でした。自身で “ギアヘッド” と語るように最新テクノロジーや MIDI を惜しげもなく投入し、複雑なコンポジションやオーケストレーションをジャズとロック、ファンクのキャンパスへと落とし込むバンドの野心は、停滞していたインスト/フュージョン世界を再始動へと導く原動力にも思えたのです。もちろん、メカニカルでロマンチック、テクニカルかつアンサンブルを極めたハイパーフュージョンの根底には、Scott とベースマン Gary Willis が誇る最高峰の知性と技術がありました。
ただし、Guitar World 誌のNo.1ギタリストをはじめとして、様々なアワードや高評価を得た TRIBAL TECH も Scott にとっては表現形態の1つにしか過ぎなかったようです。同じ音楽性を長く続けると飽きが来てしまうの言葉通り、Stevie Ray Vaughan が降臨したかのようなソロレコード “Dog Party” を契機として Scott は何年もブルースの荒野を探求することとなりました。
「僕はそれぞれ異なる理由で多くの音楽スタイルを愛しているよ。ブルースのソウルやフィーリング、ジャズのハーモニーと表現豊かなインタープレイ、ファンクをプレイする時の体感、ロックのパワー、クラッシックやプログロックの美しきコンポジション。全てが僕を幸せにするのさ。」
そうして近年、Scott Henderson は自らの音楽地図を遂に完成へと導いているように思えます。最新作 “People Mover” は実際、コンポジションにおいてマエストロの最高到達点かも知れませんね。
「僕はジャズが死んだとは思っていないんだ。けれど、ジャズのコンポジションがいくらかは失われた芸術となっているように思えるね。つまり、沢山の偉大で新たなプレイヤーは登場しているけど、偉大なライターはそんなに多くないんだよ。僕が聴く限りではね。」
ファストに絶妙にアウトする複雑怪奇なリックの数々、オーバードライブのエナジーは当然 Scott の象徴だと言えますが、彼自身はむしろリズムの魔法、洗練されたハーモニーや調性の美しさを宿した多様な作曲の妙に現在より重きを置いています。
事実、アルバムはシームレスにジャンルの境界を繋いでいます。Holdsworth と Jeff Beck の完璧なる婚姻 “Transatlantic”、TRIBAL TECH を想起させるソリッドなファンカデリックフュージョン “Primary Location”、疾走する4ビートに Wes Montgomery イズムを織り込む “Satellite”、PINK FLOYD の叙情とエモーションを封入した “Blood Moon”、ブルースの奔放をペダルの魔法で解放する “Syringe”。その緊張と緩和、繊細と躍動のダイナミズム、楽曲のバラエティーはまさに “Lost Art” に相応しき輝きを放っていますね。
今回弊誌では、Scott Henderson にインタビューを行うことが出来ました。「僕の考えでは TRIBAL TECH が唯一革新的だったのは、音楽を事前に書くことなくスタジオでジャムって、それを後のプロダクションでコンポジションに落とし込んでいくやり方だろうな。」どうぞ!!

SCOTT HENDERSON “PEOPLE MOVER” : 9.9/10

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NEW DISC REVIEW + INTERVIEW 【THE ARISTOCRATS : YOU KNOW WHAT…?】


EXCLUSIVE: INTERVIEW WITH MARCO MINNEMANN OF THE ARISTOCRATS !!

“All I Can Say In Retrospect Is That We Had a Great Chemistry And I Guess It Shows And After All I’m Still In Touch With DT And Collaborate With Jordan On Many Projects And Also Was Planning To Do Something With John Petrucci For a While. I Was Just Personally The Right Fit. I Listened To Completely Different Kind Of Music And Never Heard DT Songs Or Owned Their Albums. That Was The Biggest Deal For Them.”

DISC REVIEW “YOU KNOW WHAT…?”

「”You Know What…?” で僕らはソングライター、ミュージシャンとして互いにインスパイアし、バンドとして未踏の領域を目指したよ。バンドはその親密さを増し、互いを深く知ることが作品の限界を広げる結果に繋がったね。それでもこれは完全に THE ARISTOCRATS のアルバムだよ。だからこそ、これまでの作品で最高にクールなんだ。」
プレスリリースにも示された通り、”You Know What…?” は THE ARISTOCRATS が追求する “ミュージシャンシップの民主主義” が結実したインストライアングルの金字塔です。
Guthrie Govan, Bryan Beller, Marco Minnemann。ギター、ベース、ドラムスの “特権階級” “最高級品” が集結した THE ARISTOCRATS は、その圧倒的な三頭ヒドラの無軌道な外観に反してデモクラシーをバンドの旨としています。実際、これまでのレコードでも彼らは、それぞれが各自の特色を内包した3曲づつを持ち寄り、全9曲の和平的 “カルチャークラッシュ” を巻き起こしてきたのですから。
「僕たちは全員が異なるスタイルを持っているね。だけどその互いの相性が THE ARISTOCRATS を形成しているんだ。」Marco の言葉はその事実を裏付けますが、ただし “You Know What…?” を聴けば、バンドのコンビネーションやシンクロニシティー、共有するビジョンが互いの個性を損なうことなく未知なる宇宙へ到達していることに気づくはずです。
オープナー “D-Grade F**k Movie Jam” は彼らが基盤とするジャズロック/フュージョンの本質であるスポンティニュアスな奇跡、瞬間の創造性を体現した THE ARISTOCRATS ワールドへの招待状。
眼前に広がるは真のジャムセッション。徐々に熱量を増していく新鮮な Guthrie のワウアタック、極上のグルーヴとメロディーを融合させる Bryan のフレットレスベース、そしてソリッドかつアグレッシブな手数の王 Marco。時に絡み合い、時に距離を置き、ブレイクで自在に沸騰する三者の温度は Beck, Bogert & Appice をも想起させ、ただゲームのように正確に譜面をなぞる昨今のミュージシャンシップに疑問を呈します。
トリッキーな6/8の魔法と両手タッピングからマカロニウエスタンの世界へと進出する “Spanish Eddie”、サーフロックとホーダウンをキャッチー&テクニカルにミックスした “When We All Come Together” はまさに THE ARISTOCRATS の真骨頂。ただし、70年代のヴァイブに根ざした刹那のイマジネーション、インプロの美学は以前よりも明らかに楽曲の表層へと浮き出てきているのです。
KING CRIMSON のモンスターを宿す “Terrible Lizard”、オリエンタルな風景を描写する “Spiritus Cactus” と機知とバラエティーに富んだアルバムはそうして美しの “Last Orders” でその幕を閉じます。Steve Vai の “Tender Surrender” はギミックに頼らず、トーンの陰影、楽曲全体のアトモスフィアでインストの世界に新たな風を吹き込んだマイルストーンでしたが、”Last Orders” で彼らが成し得たのは同様の革命でした。
それはインタープレイとサウンドスケープ、そしてエモーションのトライアングル、未知なる邂逅。さて、音楽というアートはそれでも正しいポジション、正しいリズムを追求するゲームの延長線上にあるのでしょうか?
今回弊誌では、Marco Minnemann にインタビューを行うことが出来ました。DREAM THEATER のドラムオーディションには惜しくも落選したものの、マルチプレイヤーとしてソロ作品もコンスタントにリリースし、近年では Jordan Rudess, Steven Wilson, RUSH の Alex Lifeson とのコラボレートも注目されています。
「個人的には完璧に DREAM THEATER にフィットしていたと思うよ。ただ僕は彼らとは完全に違う感じの音楽を好んでいるし、DREAM THEATER の楽曲を聴いたこともなければアルバムも持っていなかったからね。それがオーディションの中で彼らにとって大きな意味を持ったんじゃないかな。」日本のサブカルチャーを反映したTシャツコレクションも必見。二度目の登場です。どうぞ!!

THE ARISTOCRATS “YOU KNOW WHAT…?” : 10/10

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NEW DISC REVIEW + INTERVIEW 【SNARKY PUPPY : IMMIGRANCE】JAPAN TOUR 2019 SPECIAL !!


EXCLUSIVE: INTERVIEW WITH MICHAEL LEAGUE OF SNARKY PUPPY !!

“Traveling So Much Really Reminds You How We Are All Immigrants In a Certain Kind Of Way, Whether It’s About Our History, Our Ancestry, Or The Customs And Cultural Elements We’ve Borrowed From Other Parts Of The World.”

DISC REVIEW “IMMIGRANCE”

「一つのジャンルに向けてのみ演奏をしたくないんだ。全てのジャンルのオーディエンスに訴求したいよ。だから本当に様々な音楽ジャンルのファンが僕たちの音楽を楽しんでくれているという事実は、進化を続け異なる方向を打ち出す僕たちを強く勇気づけてくれるんだ。」
耽溺のジャジストはもちろん、THE MAHAVISHNU ORCHESTRA, RETURN TO FOREVER を崇拝するフュージョンマニアックス、SLAYER, Biggie, さらにはフォークミュージックの粋人まで、多種多様な音の眷属が集結する SNARKY PUPPY のライブはさながら “Immigrance” のサウンドキャラバンです。
「世界中で僕たちのオーディエンスの中に多様性を見つけることは実に美しいね。こうやって僕らのように旅を重ねていると、自分たち全員がある種の “移民” であることを思い起こすんだよ。」
グラミー賞を3度獲得したグルーヴオーケストラ SNARKY PUPPY。その多様でボーダレスな “移民” の創造性は、ベーシストでマスターマインド Michael League の数奇なる旅路に起因しています。
ハイスクール時代、ギタープレイヤーとして LED ZEPPELIN, CREAM, PEARL JAM, SOUNDGARDEN のカバーに勤しみグルーヴの鼓動を刻んだ Michael は、STEELY DAN の “Alive in America” によってロックとファンク、そしてジャズの悪魔合体に開眼することとなりました。
ノーステキサス大学でベースに持ち替えジャズを学びつつ SNARKY PUPPY を結成した Michael は、Erykah Badu に見出されヒップホップ、R&B、さらにはゴスペルをも咀嚼し、遂にはその興味の矛先を世界の伝統音楽にまで向けながら、その全てを自らのグルーヴコレクティブへと注ぎ込んでいるのです。
グラミーを獲得した前作 “Culcha Vulcha” で頂点に達したポリリズムとエスニックの複雑な探求。”Immigrance” では Michael が鼓動のベースとするロックとファンクにも再び焦点を当てて、流動する “移民” の羈旅をよりエクレクティックに噛み砕いて体現することとなりました。
例えばオープナー “Chonks” ではシンプルなヘヴィーグルーヴをベースに圧倒的なアンサンブルでファンカデリックな空間を演出し、よりメカニカルな “Bad Kids to the Back” では TRIBAL TECH にも似た骨太なジャズロックのインテンスを見せつけます。
そうして、全面参加を果たした2人のギターマエストロ Bob Lanzetti, Chris McQueen が一層輝きを増しながら、ジャズ領域の外側へと大胆な移住を促進したのは David Crosby との出会いも大きく作用したはずです。事実、Michael は自身が歌ってギターも奏でるソロ作品のリリースを予定しているのですから。
「確かに “Immigrance” ではいくつかの異なる伝統音楽から影響を受けているね。そうして時を経るごとに、その影響はレコード毎に大きくなっていっているよ。」
一方で、モロッコのグナワを基盤としたエスノビートとポリリズムが鮮やかに溶け合う “Xavi’ では SNARKY PUPPY の先鋭性を遺憾無く味わうことが出来るでしょう。西アフリカのトライバルミュージックとブルースを融合させた BOKANTE の立ち上げが示すように Michael の特に中東~アフリカ地域に対する音の探究心は並々ならぬものがありますね。
3人のドラマーと3人のパーカッション奏者を抱える SNARKY PUPPY にとって根幹はやはりグルーヴです。そして、”Even Us” にも言えますが、日本人パーカッショニスト 小川慶太氏の美技を伴ったトライバルビートは、SNARKY PUPPY が有する移民の多様性と華麗に調和しながら瑞々しいジャンルのポリフォニーを実現していきます。
“Immigrance” に伴うワールドツアーはここ日本から始まります。作品の多くがライブレコーディングである SNARKY PUPPY にとって当然ライブこそが本領発揮の場です。ただし、”Immigrance” はスタジオで録音されたレコード。故に、バンド本来の躍動感に、思索や計画性が伴って実に奥深い多次元のリスニング体験をもたらすこととなりました。
今回弊誌では、Michael League に2度目のインタビューを行うことが出来ました。「歴史がどうであれ、祖先がどうであれ、習慣や文化がどうであれ、僕たちは世界のほかの場所から何かしらを “借りて” 生きているんだからね。」鍵盤奏者 Bill Laurance が奏でる虹の音色にも注目。どうぞ!!

SNARKY PUPPY “IMMIGRANCE” : 10/10

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NEW DISC REVIEW + INTERVIEW 【川口千里 / SENRI KAWAGUCHI : CIDER ~Hard & Sweet~】


EXCLUSIVE: INTERVIEW WITH SENRI KAWAGUCHI !!

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20 Years Old Drum Maestro, Sernri Kawaguchi From Japan Has Just Released Hard & Sweet Fusion Record, “Cider” !!

DISC REVIEW “CIDER ~Hard & Sweet~”

“手数姫” こと女子大生スーパードラマー、川口千里が遂にメジャーデビュー作 “CIDER ~Hard & Sweet~” をリリースしました!!二十歳の節目にメンバーを固定して望んだ成長著しい快作は、まさに茫々と広がる世界への確かな切符となるでしょう。
インタビューにもあるように、5歳でドラムと運命的な出会いを果たし、8歳であの “手数王” 菅沼孝三氏に師事を始めたという彼女の物語は、さながら現代のお伽噺のごとく素敵な奇跡と共に幕を開けました。12歳で挑んだプレイスルー動画の総再生回数は4000万回に迫り、世界的なドラム関連サイト “ドラマーワールド” では世界のトップドラマー500に撰されるなど、もはやその存在はワールドワイドに熱い視線を浴びていると言えますね。
すでにインディーズで2枚のソロ作品をリリースしている川口千里。しかしその活躍は自身のリーダー作のみに留まりません。E-girls, Guthrie Govan のライブをサポートし、Lee Ritenour とも共演。さらには 映画 “さらばあぶない刑事” のサウンドトラック、ももいろクローバーZのアルバム “AMARANTHU” にも参加するなどその素晴らしくジャンルを股に掛けた活躍により、彼女はしっかりと自身の軌跡を刻んで行っているのです。
「20歳を記念するアルバムなので、大人をイメージしつつ爽やかな若さもあるタイトル」「私のドラミングの “Hard” な部分も “Sweet” な部分も両方感じてほしい」 という理由から名付けられた3作目のリーダー作 “CIDER ~Hard & Sweet~”。アニバーサリーの冒険で彼女がキーパーソンに指名し絶大な信頼を置いたのが、Philippe Saisse でした。THE ROLLING STONES, David Bowie から David Sanborn, Al Di Meora まで数多の巨人と共演しそのアレンジを手がけて来た、フランスの偉大なキーボーディストにしてコンポーザー、プロデューサーは自身のグループ PSP の “S” を Simon Phillips から Senri Kawaguchi に翻しその力を貸すことにも吝かではありませんでした。
アルバムオープナー “FLUX CAPACITOR” は “バックトゥザフューチャー”、時代を行き来する作品の予告編でしょうか?フュージョンがスムーズジャズと呼ばれる以前のクロスオーバーなエキサイトメントとフリーダムを掲げつつ、同時に Philippe のポップなセンスを活かすクリアーなプロダクションとモダンなテクニックを内包する楽曲は瑞々しさに満ちています。ゴーストノートやハイハットの細かな刻みまで隈なく見渡せるサウンドの透明度は本当に群を抜いていますね。
Philippe のビンテージな機材から繰り出されるキャッチーなテーマは、川口千里の刻々と拍子を移すダイナミックなリズムワークに牽引され、万華鏡のように鮮やかな広がりを見せて行きます。Pino Palladino の代役として参加したカメルーン生まれのテクニシャン Armand Sabal-Lecco は、低音域から高音域までフレキシブルなベース捌きを披露し、Philippe の Jan Hammer を想起させるスリリングなソロワークと相まってギターの不在を感じさせませんね。トリオのタイトなグルーヴがダブルタイムへ移行すると、そのカタルシスはさらに加速しロックの衝動をさえ孕みながら音のユーフォリアを創造していくのです。
マリンバを使用し野性的な雰囲気を演出する “Wupatki”、彼女自身が作曲を行ったロマンチックなバラード “Longing Skyline” を挟んで訪れる “Do Do Ré Mi” はアルバムのハイライトと言えるかもしれませんね。ジャズスタンダードの古典ようにスタイリッシュに幕を開ける楽曲は、突如その舞台を現代的なフュージョンへと移します。アルバムに収録するのが初めてとは思えないほど堂にいった4ビートから6/8拍子へと切り替わるその魔法の瞬間はリスナーに音楽の “楽しさ” を運ぶはずです。”間”を大切にしたという彼女の言葉通り、スティック一閃、バンドがピタリと完全に音を止める瞬間はあまりにクールで川口千里というコンダクターの実力を存分に見せつけています。
さらに 「現場での化学反応が想像以上に凄かった」 と語るように、楽曲終盤のサンバをベースとした、ドラムスがリード楽器に思えるほど壮絶なインタープレイは、”Ginza Blues~intro~” や “Senri and Armand Groove” と並んで “手数姫” の面目躍如であり、同時にメンバーの個性、そしてトリオのケミストリーが結実した得難き刹那だと感じました。
インタビューでフュージョンを音楽の “交差点” と位置づけた千里さんの想いを乗せたアルバムは、奇しくも個性的な三者の道が交差した証である “In Three Ways” でカラフルに幕を閉じました。「単なるスムーズジャズじゃない」という言葉に込められたプライドをしっかりと実現した充実の51分。
今回弊誌では、川口千里さんにインタビューを行うことが出来ました!世界を見据えつつ、同時に現役女子大生らしいかわいらしい部分も垣間見えると思いますよ。どうぞ!!

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SENRI KAWAGUCHI “CIDER ~Hard & Sweet~” : 9.7/10

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NEW DISC REVIEW + INTERVIEW 【NOVA COLLECTIVE : THE FURTHER SIDE】


EXCLUSIVE: INTERVIEW WITH DAN BRIGGS OF NOVA COLLECTIVE !!

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The Brilliant Musical Marriage Between The 70’s Fusion And Modern Prog. Definitely, Super Group Of Prog, Nova Collective Has Just Released One Of The Best Instrumental Record Of The Year, Incredible Debut, “The Further Side” !!

DISC REVIEW “THE FURTHER SIDE”

“新たな集合体” の名を冠するインストゥルメンタルスーパーバンド NOVA COLLECTIVE が、超越的でモニュメンタルなデビュー作 “The Further Side” をリリースしました!! 既成観念の “向こう側” へと辿りついた彼らの音風景は、リスナーを永遠の旅路、ミュージカルジャーニーへと誘うことでしょう。
Dan Briggs (BETWEEN THE BURIED AND ME), Richard Henshall (HAKEN), Matt Lynch (TRIOSCAPES, ex-CYNIC), Pete Jones (ex- HAKEN) というまさにモダンプログレッシブを象徴する賢哲が参集した NOVA COLLECTIVE。彼らが宿した清新なる息吹は、音楽が最も革新的で創造的だった70年代の空気を濃密に吸い込み、芸術のあり方を純粋に示しています。
1970年に Miles Davis がリリースした “Bitches Brew” は、音楽史上最も輝かしいロックとジャズの婚姻だったと言えます。”The Further Side” は、”フュージョン” という音楽概念を定義した、多様でイマジネイティブなその”マイルストーン”の精神を、凛として現代へと継承した畢生の作となりました。
アルバムは、ロシアのロマンティックかつダイナミックなバレエを想起させる “Dancing Machine” でその幕を開けます。メカニカルな BTBAM とは趣を異にする、野性的でファットな Dan Briggs のベースラインはオーガニックなボトムで自由を謳歌し、ジャズとロック、そしてメタルを華麗に行き来する Matt Lynch のドラムスと豪壮なインタープレイでアルバムを牽引して行きます。
Richard Hanshall のメロディアスでデリケートなギターワークは作品に浸透し、何より Pete Jones のガラス細工のように美麗で卓越したエレピ、オルガンサウンドは、リスナーに Chick Corea の形影を追わせ、過去と現代をリンクさせる鍵として枢要を占めていますね。
“Dancing Machine” に漂う神秘的でエスニックなムードは、インタビューでも語ってくれた通り、ワールドミュージックからの影響を反映しています。そして確実に John McLaughlin のコンポジションとも強く共鳴しているはずです。
“Bitches Brew” にも参加し、後に”フュージョン”を代表する集団となる THE MAHAVISHNU ORCHESTRA を創立した天賦のギタリストは、ロックとジャズのみならず、フラメンコ、オーケストラ、そしてインド音楽にまでその興味の幅を広げ、クロスオーバーさせた多様性の伝道師だと言えるでしょう。「フュージョン、ワールドミュージック、ジャズ、プログ、クラッシック。アイデアの全てはそこから来ている」 と Dan が語ってくれた通り、”The Further Side” にはあの奇跡のオーケストラと同様の血脈が流れてもいるのです。
実際、”Air” は日本の伝統楽器、琴をイメージして書かれた楽曲だと Dan は語ってくれました。そして、日本の陽春を鮮やかに切り取ったかのような、オリエンタルで麗しきそのサウンドグラフには、NOVA COLLECTIVE がサーカスではなく音楽のために集まった集団である証が克明に刻まれていますね。
確かにメンバーは全員が超絶技巧の持ち主ですが、アルバムにエゴを感じさせる陳腐な曲芸は一切存在しません。存在するのは、楽曲の一部と化したエレガントで流麗なリードパートとアンサンブルのみ。各自が秘める、描かれた設計図をグレードアップさせるようなインテリジェンス、即興の妙こそがまさに一流の証明だと感じました。
勿論、クラッシックなフュージョンサウンドが基幹を成している “The Further Side” ですが、”State of Flux” を聴けばバンドが “新たな集合体” を名乗った意味が伝わるでしょう。MESHUGGAH と同等の緊張感、ヘヴィネス、リズムの錯綜が、エレピを核とするレトロなフュージョンサウンドを伴って再現される Tigran Hamasyan も驚愕のニューフロンティアがここにはあります。70年代には存在し得なかった、正確無比なシュレッド、硬質でDjenty なリズム、そして Jamie King による極上のプロダクションは “フュージョン” の極地、最先端を提示し、彼らの存在意義を強くアピールしていますね。
アルバムは WEATHER REPORT や RETURN TO FOREVER への憧憬と、モダニズムを巧みに融合させたタイトルトラック “The Further Side” で神々しくもドラマティックにその幕を閉じます。
今回弊誌では Dan Briggs にインタビューを行うことが出来ました。彼のホームグラウンド BTBAM の “Colors” 10周年ツアーについても言及しています。どうぞ!!

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NOVA COLLECTIVE “THE FURTHER SIDE” : 10/10

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NEW DISC REVIEW + INTERVIEW 【NICK JOHNSTON : REMARKABLY HUMAN】


EXCLUSIVE: INTERVIEW WITH NICK JOHNSTON !!

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Canadian Guitar Hero, Nick Johnston Has Just Released Minimal, Mystic, And Emotional Masterpiece “Remarkably Human” !!

DISC REVIEW “REMARKABLY HUMAN”

カナダを代表するインストゥルメンタルギタリスト、Nick Johnston が”傑出した”新作 “Remarkably Human” をリリースしました!!ギターを見事に歌わせたメロディーとエモーション、そして高度なインテリジェンスを兼ね備えたこの作品は、彼のマイルストーンとして更なる飛躍のきっかけとなることでしょう。
Paul Gilbert, Plini, Tosin Abasi, PERIPHERY, THE ARISTOCRATS, POLYPHIA, など新旧問わず才能豊かなアーティストとコラボレートしてきたことからも、この Schecter のストラトシェイプを獲物とした29歳のアックスマンが、”傑出している”ことは明らかでしょう。
そして、彼がこれほどまでにミュージシャンから注目を集めているのは、その”マイナスの美学”によるところが大きいのではないでしょうか。
モダンギターシーンは足し算の世界です。音を足し、ギターの弦を足し、リズムを複雑化し、フラッシーなプレイを追求するプレイヤーが多いと感じます。勿論、それらは非常に魅力的で、重要な冒険ですが、同時に Nick を際立たせることにも繋がりました。
“Remarkably Human” は、THE ARISTOCRATS の Bryan Beller, KING CRIMSON の Gavin Harrison, Plini の Luke Martin を起用して制作されました。前作、”Atomic Mind” ではドラマーも THE ARISTOCRATS の手数王 Marco Minnemann が参加していましたが、PORCUPINE TREE でも活躍してきた Gavin を選んだことからも Nick の向かう先が伝わるように思います。
“Ignore Alien Orders” はインストゥルメンタルギタリストのアルバムオープナーとは思えないような楽曲です。作品で最初に飛び込んでくる音もギターではなくピアノなのですから。しかし、Luke のダークでダイナミックなピアノが Nick の繊細なトーンを導くと、Gavin の巧みなシンバルワーク、Bryan のフレキシブルなベースラインが見事に調和し、”Remarkably Human” で目指すところが顕になります。極限まで楽曲にフォーカスした4人のオーケストラ。フラッシーでもプログレッシブでもありませんが、ここには極上の音楽が存在します。
コンポーザーとして、非常にミニマルな境地へとたどり着いた Nick ですが、インタビューで語ってくれた通り、ほとんどがピアノで作られたという楽曲群は、Plini でもお馴染み Luke Martin の神秘的なサウンドスケープが一つの鍵となっています。”Weakend by Winter” はまさに2人の才能が完璧に噛み合った作品のハイライトですし、昨今のインストゥルメンタル音楽で最も美しい瞬間かも知れません。
コンポーザーとしての Nick にばかり注目して来ましたが、勿論プレイヤーとしても驚異的で、テーマ部分で、Larry Carlton を思わせる巧みな音の選択と、David Gilmour のような強烈なエモーションを提示すると、Guthrie Govan や Steve Lukather を想起させるスリリングでクロマティックなリックの数々により、楽曲は無限に拡がりを見せていきます。ストラトの長所である、オーガニックなアーティキュレーションの使用が白眉で、フレーズの一つ一つが感情を持っているかのようにすら感じますね。
今回弊誌では、マイナスの美学により見事な作品を作り上げた Nick Johnston にインタビューを行うことが出来ました。YOUNG GUITAR 誌でもコラムを持っていた彼は非常に強く来日を望んでいます。2度目の登場となりますね。どうぞ!!

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NICK JOHNSTON “REMARKABLY HUMAN” : 10/10

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NEW DISC REVIEW + INTERVIEW 【TWELVE FOOT NINJA : OUTLIER】


EXCLUSIVE: INTERVIEW WITH NIK “KIN” ETIK OF TWELVE FOOT NINJA !!

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Melbourne Based Heavy Fusion Quintet, Twelve Foot Ninja Has Just Released Gorgeous New Album “Outlier”!! Ninja Assassin Is Aiming At You !!

DISC REVIEW “OUTLIER”

オーストラリアの”十二尺忍者”、TWELVE FOOT NINJA が実にエクレクティックかつキャッチーな新作 “Outlier” をリリースしました!!
彼らの特徴、ニンジャミッションは、Funk, Latin, Salsa, Reggae, Bossa Nova, さらにはインドや日本の民族楽器まで使用した瑞々しいワールドミュージックの要素を見事 Nu-Metal, Modern Metal の領域に落とし込んでいる点にあります。さらには、そのスタイリッシュで磨かれたサウンドを、キャッチーで”ユーモラス”に仕上げリスナーに届けているのです。
アルバムオープナー、”One Hand Killing” の勇壮なパーカッションがアルバムの幕開けを告げると、リスナーは FAITH NO MORE と KORN と SOULFLY がニューオリンズで出会ったかのような、摩訶不思議で強烈なオリジナリティーに惹き込まれることでしょう。
アルバムを牽引する Nik “Kin” Etik の、スクリーム、クリーン、ファルセット、そしてリッチなボーカルハーモニーを巧みに使い分けた Mike Patton を想起させるカラフルでシアトリカルな歌唱はオープニングから全開です。90年代の Alternative / Post-Grunge なメロディーラインと、ラテン風の強烈な哀愁を巧みにミックスさせる彼の手法は、作品の重要なフックとなっていますね。
“Monsoon” を聴けば、彼らのワールドミュージックに対する傾倒が伝わるでしょう。インタビューでも語ってくれた通り、インドの Tumbi という楽器を大胆に使用した楽曲は、オリエンタルなムードに溢れた、ジャンルを股に掛ける重要な冒険です。Djenty なリフとカオティックなコードに絡み合う民族楽器のシンフォニーはファンをノックアウトするに充分なインプレッションを誇ります。
また、”Collateral” で日本の伝統楽器、三味線を使用しながら男らしいメタルを追求した直後に、 “Post Mortem” でスパニッシュギターとスペイン語を効果的に駆使するあたりはまさしく忍者の所業だと言えますね。
“Point of You” は彼らのキャッチーさを集約したような楽曲です。もはやメタルの領域にすら収まらないほどのポップネスを提示し、ホーンセクションをも大胆に使用した新しいチャレンジとなっていますね。MAROON 5 さえ想起させる、軽快で巧妙に設計されたこの曲はさらなるファンの獲得に大きな助けとなることでしょう。MAROON 5 と言えば、Djent と MAROON 5 を完璧に融合させた “Invincible” はもはや MAR00N 0 と呼ぶべきでしょうね!
ジャンルという観点から見れば、Nu-Metal, Djent, Chaotic Hardcore を内包する実に興味深い3M60CMの巨大忍者であることも付け加えておきましょう。
今回弊誌では、ボーカルの Nik “Kin” Etik にインタビューを行うことが出来ました。武士道に傾倒しているという素晴らしき異国の忍者たち。どうぞ!!

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TWELVE FOOT NINJA “OUTLIER” : 9.6/10

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EXCLUSIVE INTERVIEW 【PAT METHENY】JAPAN TOUR 2016 SPECIAL !!


EXCLUSIVE: INTERVIEW WITH PAT METHENY !!

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The Legendary Jazz Guitar Player, Pat Metheny set to come to Japan on May!! Don’t miss his brand new band Premiere!!

Jazz、いや音楽シーンのレジェンド、20度ものグラミー受賞歴を誇る天才 Pat Metheny が5月に新バンドのワールドプレミア公演を日本で行います!!
日本では、最近 “JOJO” のエンディングで使用された “Last Train Home” で知ったという若い音楽ファンも多いかも知れませんね。しかし彼は70年代から活躍し、自身の PAT METHENY GROUP で賞賛を浴び続ける才能で、同時に、Jaco Pastorius, David Bowie, Joni Mitchell, Ornette Coleman といったジャンル不問の偉大なミュージシャンたちと共演を果たして来たミュージシャンズミュージシャンでもあるのです。
ジャンル不問…昨今、Jazz the New Chapter で紹介される Jazz ミュージシャンたちが Jazz の新しい扉を押し広げようとしていますが、Pat Metheny の偉大な点はその部分にあり、JTNC のパイオニアでもある気がします。
自身初のリーダー作 “Bright Size Life” では Marvin Gaye の楽曲を取り上げていますし、次の “Watercolors” では二作目にして既に カントリー、フォーク、ポップスの要素をアルバムに自然に取り入れ見事 Jazz と融合させています。Fusion という一言で語られることも多いですが、当時流行していたテクニカルでロックテイストを取り入れた Fusion とは明らかに一線を画しており、 音の先に美しい風景が見えるようなスムーズジャズを推し進めたと解釈することも出来るでしょう。
78年に結成した PAT METHENY GROUP では特に Lyle Mays のピアノと Pat のギターのコンビネーションが抜群でした。そしてグループとしても、革新的な試みを次々に発表して行きます。大胆に8ビートを使用したロックへの回答とも言われる代表作 “American Garage” や、ギターシンセサイザーを導入した “Offramp”。中でも “Offramp” に収録されている “Are You Going With Me?” は常にライブでも演奏されて来た Pat Metheny を象徴するような楽曲です。ギターシンセを使用し、繊細な音色から雄叫びのような咆哮まで自在に操る Pat のギターワークと、ドラマティックなエンディングに花を添える Lyle のピアノ。まさに名演とはこのことだと何度聴いても思ってしまいますね。
後に Pat は ECM から GEFFIN に移籍し、ブラジル音楽に接近。若い頃から影響を受けていた Samba, Bossa Nova, そして Milton Nasciment など MPB(Musica Popular Brasileira)界隈への憧れを反映した “Still Life(Talking)”, “Letter From Home” という2枚の名作を残します。ECM 時代に比べて Jazz 的な面白さは減りましたが、作り込まれたより大衆向けの完成された音楽はさらに Pat の名を世界に轟かせることとなります。”Last Train Home” を聴けば 名手 Paul Wertico でさえ、ブラシで16分を刻む淡々としたプレイに制限されていることが分かります。勿論、エレクトリック・シタールやボイスを使用したりと実験的な試みもありますが、インタープレイなどは抑え、映画のような情景を創り出すことに全神経を注いだように感じられますね。
また90年代には、ラテンアメリカの音楽に傾倒する傍らで、Jim Hall, Charlie Haden, Chick Corea といった Jazz Giant たちとの共演、再演も成功させ、素晴らしいレコードを残しています。
彼の音楽に対する情熱は近年でも衰えることを知りません。2010年に発表した “Orchestrion” はファンの度肝を抜きました。オーケストリオンとは、元々20世紀初頭に存在した複数の楽器を自動制御で同時に演奏させる大掛かりな機械なのですが、Pat はそれをコンピューターを利用して現代に蘇らせたのです。巨大な機械と1人で対峙しながら、生まれる音楽は PAT METHENY GROUP そのものなのですから圧巻です。また、新たに立ち上げた UNITY BAND, そしてマルチプレイヤー Giulio Carmassi を得て進化した UNITY GROUP でもその創造性を遺憾無く発揮しています。さて今回日本で初公開される新しいバンドではどのようなサプライズが待っているのでしょう?今回弊誌では Pat に非常に濃厚な独占インタビューを行うことが出来ました。弊誌初登場のグラミーウイナーです!”Are You Going With Pat?” どうぞ!!

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NEW DISC REVIEW + INTERVIEW 【PANZERBALLETT : BREAKING BRAIN】


EXCLUSIVE: INTERVIEW WITH JAN ZEHRFELD OF PANZERBALLETT !!

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21st Century’s “Heavy Metal Bebop”!! German Progressive Funky Math Jazz Metal five piece, PANZERBALLETT has just released epoch making newest album “Breaking Brain” !!

ドイツが誇る高性能ジャズ式重戦車 PANZERBALLETT が最新作 “Breaking Brain” をリリースし海外で話題を集めています!!
実際、”Breaking Brain” というタイトルは、彼らの音楽を表現するのにピッタリですね。2本のギター、ベース、ドラムス、そしてサクスフォンが創造するジャズメタルは、強烈にして圧倒的。リスナーの固定概念を完全に破壊するでしょう。
アルバムオープナー “Euroblast” は毎年10月に行われる Prog/Tech Metal の祭典 Euroblast への挑戦状。「こんな強烈なバンド、出演してます??」と言わんばかりに畳み掛ける、ポリリズムとテクニカルでジャジーなフレーズ、そしてヘヴィーなグルーヴ。これ程まで Jazz/Fusion を重音領域に持ち込んでいるバンドは他に存在しないと思います。実にエポックメイキングな楽曲ですね。”Typewriter Ⅱ” はタイトル通りタイプライターのサウンドを使用しています。詳細はインタビューを読んでいただくとして、そのユニークなアイデアと巧みなアレンジの才能には恐れ入るばかり。”Mahana Mahana” はマニアックなセサミストリートオマージュだったりするのですが、こういった小ネタも実にニクイ!
インドのパーカッション奏者 Trilok Grutu の楽曲 “Shunyai” のカバーには Trilok 自身がゲスト参加しており、アルバムのハイライトとなっています。エスニックなリズムの驚異的なパーカッションに導かれ幕を開けるこの曲には奇怪なボーカルも挿入されており、見事に狂気と異国感を演出することに成功しています。アルバムのラストを飾るのは “Pink Panzer” のテーマ。彼らがこの曲をカバーするのはこれで2度目なのですが、半ば PANZERBALLETT の代名詞のようになった楽曲はさらにヘヴィーさを増し、壮大にアルバムを締めくくります。
作品を通して、サクスフォンとギターのユニゾンで奏でられるテーマたちが非常に印象的でした。サクスフォン奏者の Alexander Von Hagke はあの ASIA ともツアーを行ったことがある実力者。Joe Henderson, Randy Brecker を思わせる Post-Bop なフレーズの数々が、 MESHUGGAH ライクなポリリズムリフの上で踊る様は決して他のバンドからは得ることの出来ないカタルシスを感じさせてくれます。まさに21世紀の “Heavy Metal Bebop”。即効性と味わい深さを兼ね備えた素晴らしい作品ですね。
今回弊誌ではバンドの創設者であるギタリスト Jan Zehrfeld にインタビューを行うことが出来ました。難解だと思われるかも知れませんが、彼のリードプレイは意外に明快でリックのアイデアも実に豊富ですよ。どうぞ!!

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MMM RATING IS…

PANZERBALLETT “BREAKING BRAIN” : 9,3/10

YOU CAN STREAM ENTIRE “BREAKING BRAIN” ALBUM HERE !!

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WORLD PREMIERE: “SEA DRAGON” 【COVET (YVETTE YOUNG) : CURRENTS EP】


WORLD PREMIERE: NEW SONG !! “SEA DRAGON” OF COVET (YVETTE YOUNG) !!

BEAUTIFUL AND TALENTED MODERN GUITARIST, YVETTE YOUNG AND HER BAND COVET SET TO RELEASE THEIR DEBUT EP “CURRENTS EP” !!

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美貌と才能を兼ね備えた新世代ギタリスト YVETTE YOUNG 率いる COVET がデビュー EP “CURRENTS EP” をリリースします。POLYPHIA, INVALIDS といったアーティストのアートワークをも担当するなど実にマルチな才能を持った YVETTE は幼い時からクラッシックの英才教育を受けて育ちました。ピアノ、ヴァイオリンを習得した彼女のギタープレイは通常のそれとは少し異なります。ピックを使用せず、フィンガーピッキングでルート音などを鳴らしながらタッピングでメロディーを奏でるスタイル。これをロックの世界で具現化しているギタリストはほとんど見かけませんし、使用ギター7弦 STRANDBERG の特性とも相まって独特でモダンな雰囲気を漂わせています。彼女はすでにソロEP “ACOUSTIC EP” をリリースしていますが、スリーピースバンド COVET としては初の音源。今回公開する “SEA DRAGON” は WHAT’S MATH ROCK? と聞かれたら THIS IS IT! と答えたいくらいにマスロックの理想像を具現化しているのではないでしょうか?どこか懐かしく風景の見えるようなメロディーと数学的な譜割のリフやリズム。素晴らしいですね。YVETTE の弊誌独占楽曲解説とメッセージです!!

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【ABOUT “SEA DRAGON”】

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Aw we are releasing our album soon! It will be released in 3 weeks or sooner! And tour with POLYPHIA and CHON is great! We are playing our second show and most shows are sold out! When I wrote the song I was thinking about the ocean and a mysterious dragon traveling through the water, kind of like a creature from a Miyazaki movie! The entire album is about having an oceanic adventure 🙂

【YVETTE】: アルバムはすぐにリリースされるわ!3週間後かもうちょっと早いかもしれないわね!POLYPHIA, CHON とのツアーは素晴らしいわ!今、2回目のショーをやっているんだけど、ほとんどはソールドアウトしているのよ。この曲を書いたとき考えていたのは海、そして水上を旅するミステリアスなドラゴン、そうまるで宮崎アニメの生き物のようなね。アルバム全体も海の冒険について書かれているわ。

【MESSAGE FOR JAPAN】

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I would like to tell Japan that I miss being there and I am grateful for their support and fans and also that I will be going there with my band Covet very soon!!

【YVETTE】: 日本のファンに会いたいし、サポートにはとても感謝しているの。COVET で近々行くわ!!

“SEA DRAGON” LIVE ON EMGtv

“HYDRA” LIVE ON EMGtv

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