EXCLUSIVE: INTERVIEW WITH ANATOLY PAKHALENKO OF NYTT LAND !!
“Throat singing is a real treasure, the heritage of our indigenous peoples. We use throat singing in our music quite actively, as it is an incredible magic and it is our connection with our ancestors.”
DISC REVIEW “SONGS OF SHAMAN”
「私たちにとってシベリアで暮らすのは、世界のどの地域よりもずっと簡単なんだ。 ここは私たちの祖国であり、祖先の土地であり、自分たちのルーツを大切にして、伝統を守ることが重要なんだよ。 私たちはアジア人で、ライフスタイルの面では非常に保守的だ。 フランス、ノルウェー、セルビアなど、他の国や大都市への移住を何度も勧められよ。でも、私たちはそんなことはしたくない。 どこまでも続く美しい草原、山々、森といった生まれ育った土地を離れることは、私たちにとって大きなストレスになる。 ここが私たちの人生のすべてであり、私たちが生まれた場所であり、先祖が生まれた場所であり、私たちの一部であり、だからこそ私たちはここに住んでいるのだよ」
シベリアの大地に深く根を張る NYTT LAND の作品は、2021年の “Ritual” を皮切りに、北欧のフォーク・ミュージックからシベリアの伝統をより深く表現するダークな音楽へと徐々に移行し、最新アルバム “Songs Of The Shaman” で頂点を極めました。
満州・ツングース民族のシャーマニズム的な歌や呪文を、彼ら自身の言語と伝統楽器を用いて解釈することで NYTT LAND は自らの古代文化を守り、より幅広いオーディエンスに届けることを目指しています。NYTT LAND の音楽を聴けば、かつてシベリアに広がっていた風景や営みが心に深く刻まれるような感覚を覚えます。それは、まさに太古の昔からもたらされた音のささやき。 これはもはや、地球上で最も古い文化を巡る魅力的な旅。そして、”Songs Of The Shaman” でその旅路の鮮やかさは一段と際立っています。
「ホーミーはシベリアとモンゴルの先住民の伝統的な歌唱法なんだ。こうした伝統的な歌い方は、世界中のどこを探しても見つからない。もし誰かが、バイキングの間でのどを使った歌い方があったという話をしたら、その人の顔にツバを吐いてもいいだろう。現在では、喉歌をヨーロッパ民族のものとすることが非常にポピュラーになっているけど、これはまったくのナンセンスだよ。喉歌は、先住民族の遺産であり、真の宝なんだ。私たちが非常によく喉歌を使うのは、喉歌が信じられないような魔法であり、祖先とのつながりでもあるからなんだ」
伝統的なシャーマニズムの歌と呪文を解釈した NYTT LAND の音楽。すべての曲は原語で録音され、喉歌や太鼓などの非常に古い音楽技法が用いられています。そうして彼らは、イントネーションとリズムからも生まれる魔法の力を逃さないようにしています。降霊術、呪文、祝福…古代の魔法は、慎重に選択され、有害な呪いは意図的に排除されていきました。NYTT LANDは聴く者すべてを、精霊たちが今も支配し、神々でさえも恐れる時空の秘境、音楽の旅へと誘います。
そうしてこの音の旅は、原始的な人間性に対する理解を何よりも深めてくれるはずです。真っ暗な草原の夜空の下、焚き火のそばに座り、シャーマンが祖先、星々、そこに宿る神々、そしてこの極寒の地を形作る岩や川についての物語を紡ぐのをただ聞いている。そしてシャーマンが炎の中で喉歌を歌い踊る姿に目を奪われる…そこに広がるのは民俗神話の荘厳なる世界。
そう、NYTT LAND こそ古の草原を旅する真の音楽遊牧民。そしてもちろん、この原始と神話、古代の再来は、NYTT LAND が祖先、土地、ルーツと伝統を心から大切にしてきたからこそ成り立っているのです。
今回弊誌では、Anatoly Pakhalenko にインタビューを行うことができました。妻 Natalia とのユニット。「私たちはメタルを演奏するのではなく、伝統的な儀式のフォークロアとその音楽における解釈を研究しているんだ。 そう、私たちの聴衆の一部は間違いなくメタル・ヘッズで、それはクールなことだ。 これは、私たちの音楽がすべての人の魂に触れ、ある種の感情を呼び起こすことを意味している」 ARKONA との来日も決定。どうぞ!!
かつてポーザーと呼ばれていたのが馬鹿らしいほど、彼らはもはやメタルを代表する存在となりました。
「何年もの間、みんなが DEAFHEAVEN を “ポーザー “と呼びたがっていたのに、今ではその話題もなくなってしまった。我々のバンドを支持する人も嫌いな人も、それが退屈な会話だということに同意して握手していると思う。 DEAFHEAVEN のことを嫌っている人たちでさえ、”ああ、クールだ、新譜が出たんだ” と思えるくらい、私たちは長く活動してきた。
メタルがここ数年、大きな盛り上がりを見せていることが救いだ。 多くの素晴らしいバンドが誰でも簡単にアクセスでき、ツアーを行い、常に素晴らしいショーを行っている。 私たちは皆、その方がいいと思う」
NINE INCH NAILS, St. Vincent, THE MARS VOLTAといったアーティストを手がけるベテラン・プロデューサー、ジャスティン・メルダル=ジョンセンは、”Infinite Granite” に参加して、そのアルバムのソフトなエッジに驚かされました。そして今回、彼は期待をさらに上回る驚きを “Lonely People With Power” に感じました。
「初めて彼に “Revelator” を聴かせたときのことを覚えているよ。彼は、”ワオ、これは私が期待していたヘヴィネスを満たしているだけでなく、それをはるかに超えている… “という感じだった。
それは、私たちが以前やっていたやり方を引き継いだものだ。 そう、”Magnolia” は音楽的にかなり攻撃的だ。そして、このアルバム全体を通して、似たようなサウンドの部分がある。 確かに “Lonely People With Power” には獰猛さがあるが、DEAFHEAVEN は常にエモーショナルな核を維持し、物事を特異なレンズを通して見ないことを目指してきた。 その意味で、このアルバムの多くは、赦すこと、あるいは自分自身を含む権力の力学を認識することをテーマにしている。 そう、怒りがある。 しかし、決意、許し、認識もある。 そして、それらは均整のとれた音のパレットで表現されている」
COVER STORY : BLOOD INCANTATION “ABSOLUTE ELSEWHERE”
“A Lot Of People Would Say, ‘I Don’t Even Listen To Any Metal At All, But This Record Somehow Does It For Me,’ Which I Found Amazing”
ABSOLUTE ELSEWHERE
「PINK FLOYD をどう説明する?彼らはサウンドトラックを作った。他のこともやっていた。”彼らはメタルやロック、プログのバンドだ” と言われるのではなく、ただ “バンドの名前だ” と言われるような立場にいることは、とてもクールなことだと思う。そして、僕らもその段階に差し掛かりつつある。BLOOD INCANTATION はただ BLOOD INCANTATION なんだ」
一見、BLOOD INCANTATION の作品はとっつきにくいように思えるかもしれません。デンバーの実験的デス・メタル・バンドは、過去10年間、音楽的挑戦だけでなく、一見不可解で幻覚的なイメージも包括する世界に肉薄してきました。その哲学は、彼らの歌詞だけでなく、アルバムのアートワークにも浸透しています。
つまり、BLOOD INCANTATION を完全に理解するには、エイリアンやピラミッド、オベリスクの意味を理解しようとする必要があるのです。CANNIBAL CORPSE が “スター・ウォーズ” なら、BLOOD INCANTATION は “2001年宇宙の旅”。
難解な音楽を披露するバンドにもかかわらず、彼らは幅広く多様な聴衆を惹きつけることに成功しています。2016年に発表された初のフルアルバム “Starspawn” は、バンドの土台を築き、より壮大でプログレッシブな野心を示す、最初の突破口となりました。しかし、扉を大きく開けたのは2019年の “Hidden History Of The Human Race” でしょう。その代表曲は18分ものサイケ・エピック “Awakening From The Dream Of Existence To The Multidimensional Nature Of Our Reality (Mirror Of The Soul)” であるにもかかわらず、”Hidden History” は2010年代で最も幅広く評価されたメタル・アルバムの1枚となりました。そうして、ブルース・ペニントンの象徴的なアルバム・ジャケット(グレーのエイリアン、淡いブルーの空、謎の浮遊物)をあしらったTシャツは、インディ・ロックのライヴで見かけるくらいに有名になったのです。
ギタリストの Morris Kolontyrsky は、「多くの人が、”私はメタルをまったく聴かないのに、このレコードはなぜか聴いてしまう” と言うんだ」 と目を細めます。
“Now It’s The Only Way I Play Music. I Feel Naked When I Only Have Just One Of The Guitar Or The Keyboard On Me. It’s How I Think And How I Express Myself The Best Musically.”
DISC REVIEW “PSYCHOSOMATIC”
「ギターとキーボード、どちらか片方だけを持っていると半裸になったような気分になるんだ。それが僕の考え方で、音楽的に最高の自分を表現する方法なんだよね。」
ダブルネックの16弦ギター、モンゴルのホーミーと伝統楽器、アステカの笛に骨のマイク。弊誌ではこれまで、奇想天外なアイデアとメタルの融合をいくつも報じてきました。
どんな突飛な発想とも真摯に向き合うメタルの包容力は、そこから驚くほどドラマティックで獰猛なキメラを多数輩出してきたのです。馬鹿らしさを馬鹿らしさだけで終わらせないメタルの神秘。それでも、ギターとキーボードを同時に演奏という曲芸じみた異能に挑戦する戦士は Gabriel Guardian がはじめてでしょう。
「この2つの楽器を組み合わせることで多くのことが実現できる。音楽的に多くの表現ができるし、そこに無限の可能性を秘めていることも気に入っているよ。」
実際、Gabriel は例えば Alexi Laiho と Janne Wirman の役割を一人で同時にこなすことを究極の目標としている節があります。そのためには、もちろん、基本的にはギターをピッキングなし左手のタップだけでプレイする必要がありますし、鍵盤は右手だけ。ただし、その欠点を補ってあまりある視覚的なインパクト、そしてユニゾンやコード、リズミックなアイデアの広がりがあることは明らかでしょう。他人と意思疎通することなく、自由自在に掛け合いができるのですから。
「僕は昔からメタルにおけるクラシック音楽が好きだったんだ。若い頃はクラシックを聴いていたけど、それからは正直あまり聴いていなかった。だからクラシックの影響というよりも、自分の曲にクラシックの影響を取り入れているメタルバンドから多くの影響を受けたんだ。」
“Read Between The Line” を聴けば、Gabriel の “ギターボード” という発想がメタルとクラッシックのさらなる融合に一役買っていることに気づくはずです。彼はクラシカルなメロディーをその異能で立体的に配置し、構成する技能に優れていますがクラッシックの教育は受けていません。しかしだからこそ、難解複雑な理論よりも、メタル者が欲する “クラシカル” の海へと音楽を没入させることが可能なのでしょう。
「僕たちの曲はパワーメタルで、クラシカルなシュレッドギター/キーを使っているけど、ドラマーとベーシストのリズムセクションはモダンでテクニカルなメタルに傾倒している。この融合が素晴らしくて、このジャンルの名前を思いついた人をまだ見たことがない。」
シンガロングの麻薬 “Phobia” は象徴的ですが、リズムセクションが牽引する djenty なリフワークとパワーメタルの婚姻も想像以上に鮮烈な化学反応をもたらします。フラスコには、メキシコ、ブラジル、カナダ、テキサスの多様な背景、文化がしたたり、メタル革命を指標する “スーパーメタル” が誕生しました。間違いなく、OUTWORLD や HEAVEN’S GUARDIAN で知られる Carlos Zema の強靭な歌声は革命のハイパーウェポンでしょう。
「今回のパンデミックで世界中の人々が受けた心身への影響を目の当たりにして、このアルバムのテーマが思い浮かんだ。その結果、ソリッドでヘヴィで革新的なアルバムになった。今、世界で起きていることと密接に関連している。」
“Psychosomatic”、心身症と名付けられたアルバムは、その名の通りパンデミックが引き起こしたロックダウンや自己隔離といったストレスにより、心や身体に異常をきたす非日常の2020年代をビッグテーマとしています。一時は “Candlelight” 蝋燭の灯で悲しみに沈んだアルバムは、それでも “New Day Rising” の希望に満ちたプログレッシブなパワーメタルで新たな日々の到来を焦がれるのです。
今回弊誌では、Gabriel Guardian, Carlos Zema にインタビューを行うことが出来ました。「欠点は、2つの楽器を常に練習しなければならないこと。2つの楽器を使いこなすために、他のミュージシャンの2倍の練習をしなければならないんだ。2つの楽器をセットアップして、ケアをしなければならないのもめんどうだよね。」 不死の守護者によるメタル革命のはじまり。どうぞ!!
2人を繋ぎ合わせた TYPE O NEGATIVE の “October Rust” も彼女、そしてバンド全体にとって重要なレコードです。
「Peter Steele が大好きなの。私たちは TYPE O NEGATIVE が大好きで、彼らのアルバムは何枚も持っているけど、私にとってはこの作品がメインよ。”Cinnamon Girl”、”Be My Druidess”、そして “Wolf Moon”。Dobber は一度彼らのライブを見たことがあるのよ。うらやましいわ。私は Peter の自伝を読むことで埋め合わせなければならなかったの。バンドに関するメディアならは何でも買っているわ。彼らの曲を聴くのは経験になるのよ。Peter はとても賢い作詞家だから。聴いている音楽の中で一番面白い音楽だと思う。エネルギーを高めてくれるし、幸せな気分にさせてくれるわ。」
ANATHEMA, KATATONIA, SWALLOW THE SUN といった Peaceville 由来のゴシックドゥームな音モスフィアも当然 Cammie の養分です。
「ラブシックな音楽よね。クルーナー的な意味ではなく、切ない憧れとストーリー性を持った、かなりロマンティック。甘くて切なくて、夜にピッタリな音楽だわ。」
EVERGREY のプログレッシブな音の葉は OCEANS OF SLUMBER のスピリットと切っても切り離すことはできません。
「全員 EVERGREY の大ファンなの。”The Storm Within” は私の心を掻き毟り、彼らのエネルギーとボーカル Tom S. Englund が語る経験に引き込まれるわ。彼は信じられないほどソウルフルなのよ。OCEANS は彼らに比較的似ていると感じているの。素晴らしくとてもヘヴィなアルバムよ。」
Cammie の作詞へのアプローチは思慮深く、創造的です。”Pray For Fire” では、再生と破壊両方のための火の対照的な機能を探求しています。つまり人々と土地を守るため、国有林での制御された燃焼と、戦闘での火炎放射器の使用。
ファーストシングル “A Return To The Earth Below” では、自身の鬱病との闘いを、より幅広い社会のパターンとともに考察しています。「私は自分自身を助けるために、集中して前を向いて努力し続けなければならないと感じているの。誰にでも対処することや克服しなければならないことがあるわ。それをもう一度紐解いてみると、社会がいかに悪いパターンに陥っているかがわかるのよ。物事がうまくいっているように見えても、ヒトラー・ユーゲントのように、ゆっくりと、誰も気づかないうちに追い越されてしまうこともあるんだから。」
Cammie の文章には遊び心もあります。クローザー “The Red Flower” は女性としての葛藤と矛盾についての曲で、TYPE O NEGATIVE の “Wolf Moon” カヴァーが続きます。
「”The Red Flower” は女性らしさを歌った曲で、Peter Steele の超ロマンティックなラブソングが続くのよ。(笑) 彼は愛に溢れた男で、彼女のストレスを少しでも和らげたいと思っているのよ!あの曲を女性としてカバーするのはちょっと生意気だと思ったけどね。」
Cammie は将来、特に次世代に希望を持っています。
「子供たちは私たちが生きてきた頃よりも多くの情報を目にするようになってきていて、それが良い意味で彼らを形作っていくのは間違いないと思う。これからの世代は、情報に精通し、賢く、感情的に賢い世代。私は彼らが行動を起こして、過ちのいくつかを元に戻すと信じているわ。私は長い目で見て希望を持っているの。」
アメリカの会場が安全に再オープンし、OCEANS OF SLUMBER のツアーが許可されれば、Cammie は、旅を通して経験するすべての景色、匂い、味の感覚をまた満喫したいと語ります。
「会場に到着して、荷物を降ろして、街に繰り出す瞬間が恋しいわ。まだ開場していないし、皆が荷物を積み込んで、サウンドチェックをして、そして会場のドアから飛び出して外に出て、日の光に目を慣らしながら外に立ち、どこの街でも、どこの国でも、賑やかな通りを見て、すべてを受け入れるの。そして、オープン前の小さな探検の時間を過ごすのよ。地元のおやつ屋さんを見つけたり、コーヒーや食べ物を買いに行ったり。それが一番懐かしいわ。戻ってくるかどうかもわからない何かを待っている気分よ。例えば、飼い猫が逃げてしまった時のように。内向的な自分が思っていた以上にステージが必要なの。人が必要なの …ほとんど誰にも会わなかったこの期間で、思っていた以上に人や観客、ビジネスを失ったことは間違いない。ステージに立って、自分の歌を熱心に聴いてくれている人たちが受け止めてくれていることほど素晴らしいことはないの。それこそが繋がりよ。もう二度とそれを経験できないという考えは、心の中の何かを破壊してしまうのよ。」