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NEW DISC REVIEW + INTERVIEW 【CHELSEA WOLFE : HISS SPUN】


EXCLUSIVE: INTERVIEW WITH CHELSEA WOLFE !!

Chelsea Wolfe by Bill Crisafi

PHOTO BY BILL CRISAFI

Certainly, Folk/Rock/Experimental Artist Chelsea Wolfe Took A Step Toward More Dark Side, Heavy Realm, Sludge World With Her Outstanding New Record “Hiss Spun” !!

DISC REVIEW “HISS SPUN”

ダークでスピリチュアルな崇高美を追求する、ノースカリフォルニアの堕天使 Chelsea Wolfe が、そのゴシカルなイメージをスラッジメタルの世界へと解き放つ最新作 “Hiss Spun” をリリースしました!!審美のダークサイドを司るエクストリームアートの女王は、至上の環境、チームを得てより鮮明にその印象を増しています。
近年、Chelsea と彼女の右腕 Ben Chisholm の冒険は、出自であるゴシックフォークの枠を容易く超越し、ドゥームの翳りを宿すインダストリアル、エレクトロニカ、ノイズ、ドローンにまでアプローチの幅を拡げて来ました。陰鬱にして甘美、アーティスティックで創造性豊かなそのジャンルの邂逅は、Chelsea の幽美なビジュアルやスピリチュアルな一面とも共鳴しながら、この混沌とした世界に安寧を喚起するメディテーションの役割を果たして来たのかも知れませんね。
“Spun” の凄艶なディストーションサウンドでスラッジーに幕を開ける “Hiss Spun” は、リスナーの思念、瞑想にある種の直感性を差し伸べる、よりヘヴィーで正直なアルバムです。
「これは、ヘヴィーなレコードでロックソングを求めていたの。」 実際、Chelsea はそう語っています。故にRED HOST 時代のバンドメイト、ドラマー Jess Gowrie とのリユニオンは必然だったとも。
確かにこのレコードの陣容は彼女の言葉を裏付けます。リードギタリストに QUEENS OF THE STONE AGE の Troy Van Leeuwen を起用し、ex-ISIS の Aaron Turner をゲストボーカルとして招聘。さらに CONVERGE の Kurt Ballou をプロデューサーに指名した采配の妙は間違いなくこのレコードの方向性を諮詢していますね。
セカンドトラック “16 Phyche” はアルバムを象徴する楽曲かも知れません。蝶の羽を得て人間から変異を遂げた美しき魂の女神、そして火星と木星の間を公転する小惑星の名を共有するこのコズミックで漆黒のヘヴィーバラードは、自由を奪われ制限される人生をテーマとしています。
「8年間、故郷ノースカリフォルニアを離れてロサンゼルスにいたんだけど、LAは私と共鳴することは一度もなかったの。私の心はいつもノースカリフォルニアにあったのよ。大きな木々、山や川の側にね。」 Chelsea はそう語ります。
遂に家族と自然、スピリチュアルなムードに溢れた故郷へと帰還し、心の平穏と安寧を取り戻した彼女は、閉塞的で捌け口のない当時の自分を反映させた魂の情歌へと辿り着いたのでしょう。
実際、”Twin Fawn” にも言えますが、彼女も認める通りこの楽曲における Chelsea の歌唱はよりパーソナルで内面全てを曝け出すような壮絶さを宿します。フィードバックと不穏なムードが支配する重密なサウンドとも絶妙にシンクロし、彼女のエモーションは現代社会の閉所恐怖症とも形容可能なイメージをも楽曲に映し出しているのです。
“Hiss” とはホワイトノイズ、つまり雨音や川のせせらぎ、鳥の囀りといった自然と人間を繋ぐ雑音を意味する言葉だと Chelsea は教えてくれました。トレモロリフとポストメタルの重厚で奏でられる “Vex” で Aaron Turner の剛胆な咆哮は大地の感覚、アーシーなホワイトノイズだとも。
Aaron の声が大地の咆哮なら、浮遊感を伴う Chelsea の声はさながら虚空のスキャットでしょうか。楽曲の最後に挿入された森のざわめきに耳を澄ませば、彼女のメッセージが伝わるはずです。ヘヴィーとエセリアルのコントラストで表現される自然に対する強い畏怖は、現代社会が忘れつつある、しかし忘れてはならない貴き精神なのかも知れませんね。
確かにヘヴィーでスラッジーなアルバムですが、同時に “Twin Fawn”, “Two Spirit” のような自身のアイデンティティー、ゴシック/フォークにフォーカスした楽曲や、近年養って来たインダストリアル/ノイズ要素を分断に盛り込むことで、作品は Chelsea の多面的な才能を映す鏡、ある意味集大成的な意味合いも保持しています。そして勿論、女性としての一面も。
アルバムは、魔女の如き甲高い歌声が印象的な “Scrape” で幕を閉じます。様々な怒りやヘヴィーな祈りが込められたアルバムには、当然 Chelsea の一人の女性としての怒りも封じられています。あの禍々しき魔女裁判が行われたセイラムでレコーディングが行われたことも、偶然ではないのかも知れませんね。
今回弊誌では、Chelsea Wolfe にインタビューを行うことが出来ました。彼女がゲスト参加を果たしている MYRKUR の最新作も同様に素晴らしい内容。併せてチェックしてみてくださいね。どうぞ!!

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CHELSEA WOLFE “HISS SPUN” : 9.8/10

INTERVIEW WITH CHELSEA WOLFE

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PHOTO BY ANNA TEA
Q1: First of all, you came to Japan in 2012. What’s your impressions about our country?

【CHELSEA】: Incredibly beautiful and intriguing place. People were kind, thoughtful and peaceful.

Q1: あなたは2012年に一度来日を果たしていますね。まずは、日本に対する印象を教えていただけますか?

【CHELSEA】: 信じられないくらい美しくて、好奇心をそそる場所だったわ。親切で思慮深く、平和的な人たちだったわね。

Q2: What kind of music did you hear and play when you were growing up? How was your childhood like?

【CHELSEA】: I was around music a lot when I was a child because my father was in a country band. So I heard a lot of good old country, Johnny Cash, Hank Williams, but also my father introduced me to Black Sabbath, Fleetwood Mac, and Led Zeppelin. My mother was an artistic person as well – she would draw, paint, sew clothes. She played a lot of folk and blues music for me. My favorites were Joni Mitchell and Bonnie Raitt. My parents divorced when I was young so I split my time between their homes and also spent a lot of time at my grandmother’s house. That was my favorite place because it was kind of magical. It was across the street from the railroad tracks in the old part of town. Next door was a railroad museum. I loved trains – the sounds they made, the forward motion. My grandmother practiced reiki and aromatherapy healing and taught me a lot about that realm. It was my introduction to spirituality.

Q2: どういった音楽を聴き、演奏して育ったのでしょう?

【CHELSEA】: 父がカントリーバンドに居たから、子供の頃は沢山の音楽に囲まれていたわね。だから Johnny Cash や Hank Williams といった古き良きカントリーミュージックを良く聴いていたの。だけど、同時に父は BLACK SABBATH, FLEETWOOD MAC, LED ZEPPELIN といった音楽も私に教えてくれたのよ。
母も同様にアーティスティックな人間だったわ。よく絵を描いたり服を縫ったりしていたわね。彼女は私に沢山フォークやブルースを演奏してくれたのよ。私は中でも Joni Mitchell と Bonnie Raitt が大好きだったの。
両親は私が若い頃に離婚していたから、私は2人の家を行き来したり、大抵は祖母の家で過ごしたりしていたのよ。祖母の家は本当に大好きだったの。マジカルな場所だったのよ。
街の古い地区にある線路から、通りを横切った場所にあってね。隣が鉄道博物館だったの。私は列車が好きだったわ。前に進む時の音がね。
祖母はまた、霊気とアロマテラピーの癒しを実践していて、その分野について沢山教えてくれたの。それが私のスピリチュアルな世界への入口となったのよ。

Q3: I read your interview before. So, It seems Jess Gowrie introduced you heavy music like Marilyn Manson, NIN. In your newest record “Hiss Spun”, you reunite with her again. Off course, the drummer and you were in a band together over a decade ago. Did you team up with her again because you wanted to do more heavy music?

【CHELSEA】: The reunion between Jess and I was long overdue, just as friends, we were drawn back to each other. But our musical chemistry came back just as strong so we started writing songs together almost out of habit. I wanted to write songs with her again, and since she is a great rock drummer I wanted to write some rock songs with her.

Q3: 10年ほど前、同じバンドでプレイしていたドラマー Jess Gowrie があなたに MARILYN MANSON や NINE INCH NAILS といったヘヴィーな音楽を紹介したと聞きました。今回、再度彼女とタッグを組んだのは、よりヘヴィーな音楽性を求めたからなのでしょうか?

【CHELSEA】: Jess と私のリユニオンは、長い間延期されてきたと言えるわね。ただ友達として、私たちはお互いに惹かれ合ってきたのよ。
私たちの音楽的なケミストリーは実に強力になって戻ってきたの。ほとんどまるでずっと一緒にやっていたかのように共作を始めたのよ。
私は彼女とまた楽曲を書きたいと望んでいたの。何より彼女は偉大なドラマーで、私はロックソングを求めていたんだから。

Q4: What’s the meaning behind album title “Hiss Spun”? You moved back to Northern California, not far from your hometown. I think that’s why this is rich emotional, very personal record for you. Do you agree that? What kind of emotions and feelings did you put in the album?

【CHELSEA】: Yes, it’s very personal for me. While writing Hiss Spun I spent more time in my hometown, with old friends and family, after 8 years away in Los Angeles, a city that never resonated with me even though I was able to get a lot of work done there. But my heart always belonged back in Northern California, by the big trees, in the mountains, by the rivers. There was a sense of calm with that return, and also just getting older as a woman, that created a space in my life for really honest songs that dealt with my own past and memories. The title of the album holds two words that are small but hold big meanings. Hiss represents the white noise of the world and the universe – a comforting sound that connects us with nature. Spun is the addiction, the hangover, and the withdrawal. So it can be interpreted in different ways depending on where you’re coming from: it can be very physical and visceral, or more ethereal and abstract.

Q4: 新作は “Hiss Spun” というタイトルになりました。あなたは故郷からそう遠くないノースカリフォルニアへと居を移しましたね。故にこのレコードは、非常にエモーショナルでパーソナルな色合いが濃くなったようにも感じたのですが?

【CHELSEA】: そうね。確かにこのアルバムは非常にパーソナルなものだわ。”Hiss Spun” を書いている間、私はより多くの時間を故郷で過ごしたの。家族や古い友人たちとね。
8年間この街を離れてロサンゼルスにいたんだけど、あそこであんなに音楽活動をしたにもかかわらず、LAは私と共鳴することは一度もなかったの。私の心はいつもノースカリフォルニアにあったのよ。大きな木々、山や川の側にね。
ノースカリフォルニアへ帰って、落ち着いた感覚を取り戻したの。それに一人の女性としても歳を重ねて成熟したわ。だから過去や記憶を題材にした本当に正直な楽曲のための、人生のスペースを作ることが出来たのよ。
アルバムのタイトルは、短いけど大きな意味を持つ二つの単語を組み合わせたの。”Hiss” は世界と宇宙のホワイトノイズ (雨音などの絶え間なく続く目立たない雑音) を意味しているの。快適なサウンドで私たちと自然を繋ぐノイズよ。
“Spun” は中毒、酩酊、離脱を意味するの。ホワイトノイズ中毒とか、ホワイトノイズによる酩酊状態とか。つまりあなたがどんな境遇にあるかによって、様々な意味に解釈することが出来るのよ。物質的で直感的にも取れるし、よりエセリアルで抽象的に捉えることも可能なの。

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PHOTO BY NICK SAYERS
Q5: “Twin Fawn” is typically, it seems your vocal becomes more deep, more proficient, and more emotional. Musically, you’ve been writing songs in the very versatile style. In that context, have you noticed any particular changes in your relationship with your own voice?

【CHELSEA】: I’ve become more comfortable with my own voice for certain. When I did my tribute to Rudimentary Peni EP back in 2012 at Southern Studio in London, this very full voice came out of me that I wasn’t expecting. I decided to experiment with that full voice on Hiss Spun, especially Twin Fawn and 16 Psyche. But also I pull my voice back when that’s needed as well. I wanted there to be some intimate moments vocally, almost uncomfortable.

Q5: “Twin Fawn” は典型的ですが、あなたのボーカルはより深く、熟練し、エモーションを増したように感じます。
あなたの書く楽曲は非常に多様で幅広いですが、その影響で自身の声との付き合い方が変化した部分もあるのでしょうか?

【CHELSEA】: 間違いなく、私は自分の声により快適さを感じるようになって来たわね。2012年にロンドンの Southern Studio で RUMIMENTARY PENI へのトリビュート作品をレコーディングした頃に、思わぬ形で自分の最高のフルボイスを掴むことが出来たのよ。その声を “Hiss Spun”、特に “Twin Fawn” と “16 Phyche” で試すことに決めたの。
ただ、勿論必要な時は元の声に戻すわよ。私は自分を曝け出すようなボーカルを求めていたの。ほとんど不快に思えるほどのね。

Q6: Aaron Turner makes an appearance of “Vex”, also Troy Van Leeuwen contributes guitar to the record. How did you know them, and what made you invite them to this record?

【CHELSEA】: I met both of them by playing with their bands and became friends. I knew Troy would be a great lead guitar for this player and that he’d understand the kind of twisted emotions these songs had. I wanted Aaron’s voice on a song as a grounding element. His voice feels so earthy and deep to me. It’s part of the comforting white noise.

Q6: ex-ISIS の Aaron Turner が “Vex” に、さらに QUEENS OF THE STONE AGE の Troy Van Leeuwen がギタリストとして全面的にアルバムにゲスト参加しています。彼らが作品に参加を果たした経緯を教えていただけますか?

【CHELSEA】: 私は2人ともに一緒にバンドでプレイして友達になったのよ。だから Troy が偉大なリードプレイヤーであることは知っていたし、私の楽曲が持つ複雑なエモーションも理解してくれると思ったの。
Aaron の声はあの曲に、”大地の” 感覚をもたらすために必要だったのよ。私にとって彼の声は実にアーシーで、深く響くのよ。つまり、彼の声は快適なホワイトノイズの一つだと言えるわね。

Q7: You collaborated with Converge at “Blood Moon”. You said you wanted “Rock Songs”. Did that collaboration and your direction make you appoint Kurt Ballou as a producer of “Hiss Spun”?

【CHELSEA】: Yes, spending some time at his studio in Salem helped the decision because I loved the space. But also, as I mentioned earlier I really wanted to feature Jess’ drums on this album and I’ve always loved the way Kurt captures drums so I knew he’d be a great engineer for this heavy album.

Q7: コラボレートと言えば、あなたは “Blood Moon” で CONVERGE と共演を果たしましたね。Kurt Ballou をプロデューサーに起用したのは、”ロック” “ヘヴィー”というキーワードともリンクしたそこからの流れなのでしょうか?

【CHELSEA】: そうね。Salem の彼のスタジオで過ごしたことがこの決断を後押ししたのは確かね。なぜなら私はあの場所が好きだからなの。
だけど同時に、さっきも言ったように私はこのアルバムに Jess のドラムスをぜひフィーチャーしたかったのよ。それで、Kurt がドラムスを “捉える” やり方を私はいつも愛してきたから、彼がこのヘヴィーなアルバムにとって良いエンジニアになるだろうことは分かっていたのよ。

Q8: Regarding collaboration, you made an appearance of Russian Circles, and Myrkur. Off course, the situation is different, because Russian Circles is instrumental band and Myrkur is female singer. How was these experiences?

【CHELSEA】: Every collaboration is very different. With Russian Circles, they were my friends before we made the song together so I felt very comfortable with them. The album being called Memorial brought to mind for me an elderly person, looking back at their life, so I wrote the song about that. With Amalie from Myrkur, I only met her after she asked me to write some songs with her for her new album, so we got to know each other through playing music. I was in the midst of writing my own album so I was worried I didn’t have anything to give, but fortunately she already had a lot of great ideas to start with. I think she’s a very talented person.

Q8: 逆にあなたがゲスト参加した作品も増えましたね?インストゥルメンタルバンドの RUSSIAN CIRCLES と女性ボーカル MYRKUR、シチュエーションは異なりますがどちらも素晴らしい結果を生んでいます。

【CHELSEA】: そうね、全てのコラボレーションが非常に異なる意味を持つのよ。RUSSIAN CIRCLES の場合は、楽曲を共作する以前から友人だったから、とても快適に事を運べたわ。 “Memorial” と名付けられたアルバムは、私に年老いた人が人生を振り返るような心象を与えたの。だからそういった楽曲を書いたのよ。
MYRKUR の Amalie については、彼女が新作のための共作を依頼して来るまで会ったことがなかったの。だから音楽をプレイしながらお互いを理解していったのよ。私は自分自身のアルバムを書いている途中でもあったから、何も出てこなかったらどうしようと心配していたんだけど、幸運にも彼女は最初から沢山の素晴らしいアイデアを用意してくれていたの。とても才能のある女性だと思うわ。

FIVE ALBUMS THAT CHANGED CHELSEA’S LIFE

BLACK SABBATH “VOL.4”

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ABNER JAY “FOLK SONG STYLIST”

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WARDRUNA “RUNALJOD-GAP VAR GINNUNGA”

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ROMEO & JULIET SOUNDTRACK 1996

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FLEETWOOD MAC “RUMOURS”

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MESSAGE FOR JAPAN

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PHOTO BY BEN CHISHOLM

I really, really hope I can come back and visit soon and play shows in Japan! Much love and good health to you all.

私は本当に、本当に日本へすぐに戻ってショウを行いたいと望んでいるのよ!みんなの健康を願い、大きな愛を込めて。

CHELSEA WOLFE

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NEW DISC REVIEW + INTERVIEW 【SUBROSA : FOR THIS WE FOUGHT THE BATTLE OF AGES】


EXCLUSIVE: INTERVIEW WITH REBECCA VERNON OF SUBROSA !!

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Minnesota Based Dramatic-Doom Quartet, SubRosa Has Just Released Beautiful, Magnificent Masterpiece “For This We Fought the Battle of Ages”!!

DISC REVIEW “FOR THIS WE FOUGHT THE BATTLE OF AGES”

ソルトレイクシティの Dramatic-Doom マスター、SubRosa が自身の最高到達点 “For This We Fought the Battle of Ages” をリリースしました!!一世紀も前に書かれた SF ディストピア小説にインスピレーションを得て制作されたアルバムは、バンドのアイデンティティーである Dramatic-Doom のスケールを一層高めた、様々な音楽ファンに愛されるマイルストーンとなるでしょう。
SubRosa は Doom Metal バンドには珍しく、女性ボーカル Rebecca Vernon のミスティックな歌唱を中心に据えています。加えて、Sarah Pendleton と Kim Pack のダブルヴァイオリンとアディショナルボーカルが唯一無二の美麗な Doom を創出しているのです。
ALCEST や DEAFHEAVEN を見れば分かる通り、近年、メタルに “Beauty”, “Atmosphere” を持ち込む、才気溢れるバンドが注目を集め、シーンの限界を押し広げていますが、SubRosa のユニークなラインナップが生み出す手法、冒険、マジックは中でも際立っていると言えるでしょう。
インタビューにもある通り、”For This We Fought the Battle of Ages” はロシアの反体制活動家 Yevgeny Zamayatin の著書 “We” に触発された作品です。当時のソヴィエト初期社会主義時代の、閉塞された状況を描き揶揄したディストピア小説は、しかし、政府による管理、監視、支配という、実は現代社会が抱える問題に読み解くことも可能です。SubRosa はその命題を、人生、死、自由、愛といったテーマを与えた楽曲を通して、エピカルに、ドラマティックに、そしてドゥーミーに描いているのです。
アルバムオープナー、15分半のエピック、”Despair Is a Siren” は深化したバンドを象徴するような1曲です。Doom という特性上、勿論、長くなりがちな楽曲ですが、しっかりとストーリーやシーンを描写する彼女たちにとって、この長さは意図してデザインされた SubRosa’s Way。
静寂が支配するイントロとラウドで実験的なパートの対比が生むボリューム、テンポのダイナミクス、見事にレイヤーされたトリプルボーカルの魔術、そしてデュエットの如くメロディーとカウンターメロディーを行き来する、複雑で美麗なボーカルとヴァイオリン。バンドのトレードマークとも言える要素が、寄せてはは引く波のように揺らぎつつ、リスナーへと届きます。同時に、六拍子とリズムにフォーカスしたディストーションギターが交わり流れ出すカオスの潮流は、SubRosa が NEUROSIS 以来脈々と繋がる Experimental Metal の落胤であることを主張していますね。
アルバムの中心に据えられた “Black Majesty” も同様に15分を超える大曲。東洋的とも感じられるエスニックでエモーショナルなヴァイオリンが先導する、プログレッシブで極上の展開美を誇るこのエピックにおいて、Rebecca は “Isn’t it beautiful?” とリスナーに問いかけます。その1節、歌声からは “Doom Metal だけど美しいでしょ?” という自負心、アイデンティティーが強烈に伝わりますね。
後半の BLACK SABBATH meets GODSPEED YOU! BLACK EMPEROR とでも形容したくなるパートでは、リズム隊を中心に、群を抜いたバンドアンサンブルを聴かせることも記して置くべきでしょう。
また、”Il Cappio” では Rebecca の多彩な一面を覗かせます。バンジョーと共に紡がれるリリックは何とイタリア語。囁くようにスイートなトーンで歌う新しいアプローチにより、陰影を帯びた切なくもフォーキッシュな楽曲は、続く “Killing Rapture” の完璧なプレリュードとして機能していると共に、作品の素晴らしいアクセントとして色を添えています。
ドラマティックでプログレッシブ。”美”にとことんまで拘り、”戦い”抜いた野心的な “For This We Fought the Battle of Ages” は、まさにモダンメタル、Experimental Metal, Post-Doom / Sludge の最新型、金字塔として、凛然と輝く名作に仕上がりました。今回弊誌では、バンドの創立メンバーで、ボーカル/ギター、無数の声を使い分ける才女 Rebecca Vernon にインタビューを行うことが出来ました。日本初取材です!どうぞ!!

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SUBROSA “FOR THIS WE FOUGHT THE BATTLE OF AGES” : 9.8/10

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WORLD PREMIERE: “FOLLOWING THE VOICE” 【ANCIIENTS : VOICE OF THE VOID】


WORLD PREMIERE: NEW SONG !! “FOLLOWING THE VOICE” OF ANCIIENTS !!

Vancouver Metal Quartet ANCIIENTS Will Return With Constant Tension And High Dynamics New Record “Voice Of The Void” On 10/14 !!

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カナダはバンクーバーから現れた Modern Prog Metal 4人組 ANCIIENTS が待望の2ndアルバム “Voice of the Void” を10/14にリリースします!!
2013年にリリースされたデビューアルバム “Heart of Oak” は MASTODON や OPETH を想起させるエピカルなプログレッシブさを纏いつつ、よりエクストリームでスラッジーな音楽性が高く評価されました。実際、昨今のシーンにはプログレッシブに特化したバンド、エクストリームに振り切れたバンドが多い中、彼らのアグレッションとプログ性のバランスは白眉で、叙情性から攻撃性までカバーした “Falling in Line” はまさにモダンメタルの多様性を表現した名曲でした。
3年ぶりにリリースする新作 “Voice of the Void” はデビュー作に温かみ、ソリッドさ、ダークネス、を加えてまさに”オークのコークス”の中でウイスキーが熟成するがごとく、コンポジションに時間をかけたアルバムに仕上がっているそうです。グロウルとクリーンボーカルのデュエルが生み出すダイナミクス、クランチーなリフをカウンターパートとしたインストセクションの充実度も過去最高。実際、今回公開するシングル曲 “Following the Voice” を聴けば、その展開美、技術、メロディーに更なる進化があったことは明らかでしょう。ぜひアルバムリリースまで、過去作やシングルを聴いて待っていてくださいね!

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【MESSAGE FROM KENNY】

The new ANCIIENTS record is titled ‘Voice of the Void’ and somewhat of a step in a new direction lyrically and musically. I think, it still has the sound we developed on ‘Heart of Oak’, but the riffs are a lot heavier at times and the lyrics are far more cynical and dark. With all of the chaos happening on this planet as of late it seems as though things will get worse before they get better, and that kind of embodies the theme of this album as a whole. Jessie Gander did a great job capturing the music and his production far surpassed our expectations. The first new song out, ‘Following the Voice’ is about struggles with inner demons that many people face. Knowing what the right thing to do is, but not listening to your conscience and choosing the path that is best for yourself, but harms others in process. It is about following the evil voice in your head as opposed to the voice of reason.

新しい ANCIIENTS のレコード、タイトルは”Voice Of The Void”。音楽的にも歌詞の面でもいくらか新しい方向に進んだ作品さ。基本的には “Heart Of Oak” のサウンドを進化させたんだけど、リフはよりヘヴィーに、歌詞はシニカルでダークになっていると思うよ。
この星で最近起きている混沌は、より良くなる前の前兆だと思うんだ。このアルバムではそういったテーマを体現してみたよ。 Jessie Gandar はアルバムの音楽を見事に捉えて、期待よりはるかに素晴らしいプロダクションを行ってくれたね。
“Following The Voice” は多くの人が直面する、内なる悪魔との戦いについて。正しいことを行うべきだと知っているのに、自分にとってベストのチョイスを優先してしまうことは、その過程で他人を傷つけてしまうことにつながるよ。理性に反して悪魔の声に従ってしまうことについてだよ。

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Track-list
1. Following The Voice
2. Buried in Sand
3. Worshipper
4. Pentacle
5. Descending
6. Ibex Eye
7. My Home, My Gallows
8. Serpents
9. Incantations

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NEW DISC REVIEW + INTERVIEW 【MOON TOOTH : CHROMAPARAGON】


EXCLUSIVE: INTERVIEW WITH NICK LEE OF MOON TOOTH & RIOT !!

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Aggressive Progressive, From Prog to Sludge!! Eclectic Talented band from NYC, MOON TOOTH has just released their incredible debut full-length “Chromaparagon” !!

NYC からまたカラフルで一風変わった音楽性の素晴らしいバンドが現れました!MOON TOOTH がリリースしたデビューフルレングス “Chromaparagon” のプログレッシブでアグレッシブなサウンドは多くのロックファンを惹き付けることでしょう。
バンドを率いるギタリストの Nick はあの RIOT が亡き Mark Reale の後任として指名した新たな才能でもあります。しかし、MOON TOOTH の音楽は RIOT のトラディショナルなメタルとは大きく異なります。
アルバムオープナーの”QUEEN WOLF”を聴けば、彼らのモダンで自由なコンポジションに圧倒されるでしょう。Mathy & Heavy で実にインテレクチュアルなリフの洪水に、PEARL JAM の Eddie Vedder を髣髴とさせる表情豊かな John のボーカルが乗る楽曲は、近年のプログロックシーンでも一際異彩を放っていますね。
畳み掛けるように “Offered Blood” がアルバムの世界観を確立します。MASTODON をさらにプログレッシブにしたかのようなヘヴィーでテクニカルなリフと、時にスポークン・ワードまで駆使する John のボーカルが生み出す個性は強烈で唯一無二。この楽曲での Nick のギタープレイ、またそれに呼応する手数の多い Ray のドラムスは本当に驚異的ですね。
同時に “Little Witch”, “Chorma” のようなストレートでパンキッシュな楽曲は彼らの多彩さを物語ります。その一癖も二癖もあるオルタナティブなキャッチーさは INCUBAS を想起させますね。
また組曲となっている “Vesvius Ⅰ” “Vesvius Ⅱ” の前衛的なポストハードコアサウンドは THE MARS VOLTA の精神性と近いものを感じさせます。
アルバムを通してリズムへの拘り、複雑で大胆なアプローチはバンドの一体感を伴って MOON TOOTH のアイデンティティになっていると感じました。そして Prog-Sludge を軸としながらもその枠には一切収まりきらないエクレクティックなサウンドは見事としか言いようがないですね。
今回弊誌では Nick に MOON TOOTH, そして RIOT について語っていただきました。Shine On!!

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MOON TOOTH “CHROMAPARAGON” : 9.5/10

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NEW DISC REVIEW + INTERVIEW 【THOU : HEATHEN】


EXCLUSIVE: INTERVIEW WITH BRYAN FUNCK OF THOU !!

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HEATHEN, 4TH FULL ALBUM OF THOU, WAS SELECTED AS NO.1 METAL ALBUM OF PITCHFOLK!! PAINFUL AND RAW, BUT MELODIC AND TRANSPORTIVE. THAT’S EXACTLY RIGHT !!

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 ルイジアナの憎しみと混沌の支配者 THOU。彼らの創造してきた DOOM/SLUDGE サウンドに救いは全くありませんでした。ただ聴く者を地の底へ引きずり込むような闇のサウンドこそ THOU の真骨頂。ところが昨年発表した彼らの最新作 “HEATHEN” では少しばかり様子が違っていました。これまでの作品群に比べて明らかに叙情性、芸術性、構成美、アトモスフィアといった要素に重点が置かれ、ほんのりと救いのあるサウンドに変化していたのです。PITCHFOLK はそのあたりに目敏く反応し、昨年のベストメタルアルバムに “HEATHEN” を選出していました。現在要注目のバンドである事に間違いはありませんね。今回弊サイトではボーカルの BRYAN にバンドや作品について濃密に語って頂く事が出来ました。

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WORLD VIDEO PREMIERE “SCARLET EXTREMITIES” BY 【H A R K】


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                                                                                         BY H A R K

MARUNOUCHI MUZIK MAGAZINE PRESENTS WORLD VIDEO PREMIERE OF H A R K

3/18にSEASON OF MISTからデビュー作CRYSTALLYNEをリリースしたウェールズ出身のトリオ、H A R K。彼ら特有のプログレッシブなSLUDGE / STONERサウンドを遺憾なく発揮した良曲”SCARLET EXTRIMITIES” のPVを世界初公開です!!

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【ABOUT CRYSTALLYNE】

The album was recorded at Monnow Valley Studios in Wales (BLACK SABBATH, RUSH, JUDAS PRIEST, PORTISHEAD), and mixed by CONVERGE guitarist Kurt Ballou (CONVERGE, HIGH ON FIRE, KVELERTAK, YOUNG WIDOWS).
1994年から活動していたTAINTが母体になって結成されたバンドです。SLUDGE界隈のイエンス・ボグレンことCONVERGEKurt BallouがMIXを担当し、CLUTCHNeil Fallonが客演している事からもこのアルバムの重要性が伝わるでしょう。ただ重い音をぶちまけるだけではなくKING CRIMSONやTOOL譲りの知性を感じさせる点が素晴らしいですね。BARONESS, KYLESAなどのファンにはぜひ聴いて頂きたい一枚です。

尚、現在はKEN MODEとダブルヘッドライナーでツアーを行っています。こちらがその模様ですがクール過ぎますね!以前当サイトにメッセージを寄せてくれたLAZER/WOLFと通じるものがあるように思います。

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彼らとSEASON OF MISTさんのFBページです。ぜひチェックしてみて下さい!!
www.facebook.com/Harkband
www.facebook.com/seasonofmistofficial
http://shop.season-of-mist.com/catalogsearch/result/?q=Hark

 

 

PICK UP ARTIST 【LAZER/WULF】


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”GAGA was so EXCITED!!(ガガ様も大興奮!!)”

突然ですがこの写真をご覧下さい。IRON MAIDENのKILLERSテーシャツ着用のブロンド美人にご注目です。そうです、ご存知LADY GAGA様です。3月に行われたSXSWでの一コマです。 「そうだよ、彼女が僕らのショーに来たんだ!人垣に蹴りを入れながらステージに近づいて来た。最初は誰だか分からなかったんだ。ドレッドにグラサンだったからね。ショーの後彼女は来て信じられない、最高の時間だったって言ってくれたんだ!」 ガガ様に最高の時間を提供した3人組がこのアトランタのインストバンド、LAZER/WULFです。ガガ様じゃなくてもこの映像を見ればわかります。

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