タグ別アーカイブ: Death metal

NEW DISC REVIEW + INTERVIEW 【AKERCOCKE : RENAISSANCE IN EXTREMIS】


EXCLUSIVE: INTERVIEW WITH DAVID GRAY OF AKERCOCKE !!

Photo by Tina Korhonen © 2017, all rights reserved.
Photo by Tina Korhonen © 2017.

UK Extreme Legend, Akercocke Returns For The First Time In A Decade! “Renaissance In Extremis” Delivers Euphoric Force And Mind-boggling Weirdness !!

DISC REVIEW “RENAISSANCE IN EXTREMIS”

90年代後半から漆黒の創造性でシーンを牽引する英国のアーティスティックなノイズメイカー AKERCOCKE が、10年の時を超え完璧なる復活祭 “Renaissance in Extremis” をリリースしました!!背徳には恍惚を、暴虐には知性を、混沌には旋律を、等しく与える “死のルネッサンス” でバンドはその邪悪を崇高の域にまで昇華します。
生々しき衝動のラフダイアモンド、”Rape of the Bastard Nazarene” でエクストリームシーンに登壇した突然変異のモンスター AKERCOCKE。デスメタル、ブラックメタル、プログ、アヴァンギャルドをその身に浴び降誕した凶暴なるカオスは、”Words That Go Unspoken, Deeds That Go Undone” を頂点とするトリロジーで、美麗なる異端の響き、クリーンパートまでをも宿し唯一無二の存在と化しました。
さらに、バンドの第一章を閉幕するシグナルとなったより実験的な2007年の “Antichrist” では、BBC 北アイルランドのディベート番組出演を騒動のピークとする “アンチクライスト” 論争を巻き起こすなど、その存在感もアンダーグラウンドメタルシーンのアイコンとして群を抜いていたのです。
しかし、残念ながらバンドのその際立つ個性も、長い沈黙の中で、まるで月が闇夜に欠けて行くかの如く徐々に忘れられて行きました。「本当は、僕たちは2012年に解散した訳ではないんだ。線香花火のようにフェイドアウトしていったような感じだね。」 と David が語るように、実際のところ、その仄かな月明かりはただ暗闇へと溶け込み潜伏していただけでしたが。
雌伏の時を終え、Jason Mendonça, David Gray, Paul Scanlan というオリジナルメンバーを軸に帰還を果たし、遂にリリースした “Renaissance in Extremis” は紛うことなきフルムーン、エクストリームメタルの新教典。”初めて制作したサタニックではないアルバム” と語る通り、バンド史上最もコントラストが際立ったワイドで濃密なレコードは、再びリスナーの記憶を呼び覚まし、確実にジャンルのランドマークとなるはずです。
DEATH の遺伝子を宿すメカニカルなイントロダクションが印象的な “Disappear” はバンドの帰還を高らかに告げるキラーチューン。フェンリルのようなデスメタルの獰猛さに、ミッドガルドの冬景色、冷徹なるアトモスフィアを抱きしめる諸行無常のオープナーは、トレイルブレイザーとしての威厳、凄みを見せつけるに充分なクオリティーを誇り、リスナーをあの素晴らしきトリロジーの時代へと誘います。
変化の兆し、ルネッサンスの予兆は “Unbound by Sin” で現れます。トレードマークであるサタニックなコンセプトから離れ、改めて内省的な痛みや苦しみに焦点を当てたアルバムは、ボーカリスト Jason Mendonca をより生々しい、絶望と儚さが同居する類希なるストーリーテラーへと仕立てあげました。実際、ガテラルにグロウル、狂気と正気のクリーンに詠唱まで巧みに使い分ける Jason のシアトリカルな歌唱、対比の魔法は “Theatre of Akercocke” のまさに主役です。
特にこの極めてプログレッシブな楽曲で、Jason の変貌を巧みに反映したメジャーキーのヒプノティックなクリーンパートはあまりに創造的でインプレッシブ。”One Chapter Ends For Another to Begin” にも言えますが、例えば ENSLAVED がしばしば生み出す至高の神々しさと同等の強烈なエモーションがここにはあります。
同時に、ギタリストでもある Jason のクラシカルなシュレッドと、復帰を果たしたスケールの魔術師 Paul Scanlan のホールトーンを旗印とした鮮烈のリードプレイ、Neal Peart のフィルインを受け継ぐ David Gray の繊細かつ大胆ななドラミング、勿論ボーカルを含め全てがスケールアップを果たし “足枷” を解かれた音楽の罪人は、よりフックとキャッチー、そしてインテリジェンスを携えてリスナーの五感を刺激するのです。
バンドの新たな容貌、アルバムのハイライトは5曲目に訪れます。「僕が今まで聞いた他の歌手とは違って、感情的な反応を誘発する、魂に響くシルヴィアンのボーカルはあまりに魅力的。」 インタビューで David は敬愛する JAPAN と David Sylvian への愛情を隠そうとはしませんでした。そして、耽美と実験性を纏った究極なる幽玄、”Familiar Ghosts” は確かに JAPAN のスピリットで幕を開けます。
同時に、DEATH のリフワーク、OPETH のデザイン、EMPEROR のアヴァンギャルドを7分の楽曲に無駄なく梱包した極上のエクストリームジグソーパズルは、シンセ、ストリングスを伴って、遂に David の野心を須らく投影した奇跡のアートとして語り継がれるに違いありません。
アルバムは、9月の英国をイメージさせるニヒルな混沌 “A Particularly Cold September” で幕を閉じます。 Paul のサックスを大胆に起用した、深く陰鬱でサイケデリックな9分間は AKERCOCKE の成熟を物語るショーケースとして完璧なアンビエンスを宿すクローサーと言えるでしょう。
一度死の淵に臨んだバンドは、進化という名のルネサンスに臆することはありません。今回弊誌では、バンドの創立メンバーでドラマー David Gray にインタビューを行うことが出来ました。取材は、アルバムのミキシングを担当した伝説的スタジオマスター Neil Kernon の協力の下行われました。当然ながら、彼の素晴らしい仕事にも拍手を。どうぞ!!

Akercocke-RenaissanceCD

AKERCOCKE “RENAISSANCE IN EXTREMIS” : 10/10

INTERVIEW WITH DAVID GRAY

23622542_825313547648762_2326381039387398055_n

Q1: First of all, what was the reason of your breaking up in 2012? what was the mood of the band at the time?

【DAVID】: We didn’t really break up in 2012, we played our last shows as a functioning band in 2011 but things had been unusual for several years before that. Things just sort of fizzled out, there was no actual moment of absolute seperation – it seemed rather like none of us really had the energy to keep the rather neglected band alive so it just ran out of oxygen.

Q1: まずは、2012年に一度解散した理由を教えていただけますか? 当時のバンド内の雰囲気はいかがでしたか?

【DAVID】: 本当は、僕たちは2012年に解散した訳ではないんだ。
機能するバンドとして最後のショウを行ったのは2011年だっただけでね。だけど、その何年か前からバンドは正常な状態ではなかったんだ。
つまり、線香花火のようにフェイドアウトしていったような感じだね。実際に、完璧な別離の時が訪れた訳ではないんだよ。
僕たちの中の誰も、少し見放されてしまったバンドの生命を保つエナジーを有していなかったように思えるね。まるで酸素が切れてしまったようにね。

Q2: It was surprise that you came back with original member Paul Scanlan in 2016. Where did the idea come from?

【DAVID】: The original idea was to come back with a new guitarist but to be honest I was personally really keen to get Paul back, as was Nathaneal, who was the real key to the band getting back together at all! Jason agreed that we should really aim for a proper reunion and fortunately he managed to convince Paul to come and hang out and jam again. I was surprised and really pleased that Paul was so open to the whole idea and I think we all agree that he has bought so much to the new album that it would be ridiculous to think of anyone else playing guitar in Ak.

Q2: 故に、昨年バンドがオリジナルメンバーの Paul Scanlan と共に復活を遂げたニュースは嬉しい驚きでした。再始動のアイデアはどこから始まったのですか?

【DAVID】: 新たなギタリストとカムバックを遂げるのが最初のアイデアだったんだ。だけど、正直にいって、僕が個人的に Paul の復帰に熱心だったんだよ。12使徒の一人ナタナエルのように、またバンドが一つになり復活するためのキーパーソンだってね!
Jason は、僕たちは適切なリユニオンを目指すべきだと同意してくれたよ。そして幸運なことに、彼は何とか Paul にまたツルんだりジャムったりすることを納得させたんだ。
僕は Paul がこのリユニオンの全体像にとてもオープンで驚いたし、とても嬉しかったね。彼が新しいアルバムに持ち込んだものはとても大きく、他のギタリストが AKERCOCKE でプレイするなんて考えは馬鹿らしいと今では全員が思っているよ。

Q3: Anyway, “Renaissance in Extremis” is the first record in ten years for you! Definitely, it’s very long interval. When you recorded “Antichrist”, could you imagine such a long interval?

【DAVID】: No, we had already started composing songs for the next Ak album, which was scheduled for 2009 – Jasons songs all ended up on the new album and all of Matt Wilcocks songs ended up on the Antichrist Imperium album that I worked on with him. Jason and I both agreed that the ‘Antichrist’ album just didn’t seem like the end of the Ak story, so we were pleased to finally set things to rights creatively.

Q3: その最新作 “Renaissance in Extremis” が、10年の時を経て遂にリリースされましたね!先程、何年かバンドの状態があまり良くなかったと仰いましたが、前作 “Antichrist” をリリースをリリースした時点で、この長いインターバルを想像していましたか?

【DAVID】: いや、していなかったね。と言うのも、僕たちは当時すでに、次のアルバムに向けて作曲を始めていたからね。新作は2009年にリリースする予定だったんだよ。
結局、その中の Jason の楽曲はこの新作に収録され、Matt Wilcocks の楽曲は僕と彼が制作した ANTICHRIST IMPERIUM のアルバムに収録されたんだ。
Jason と僕は、”Antichrist” が AKERCOCKE の物語を終わらせるアルバムには思えなかったから、喜んでクリエイティブな活動を再開することにしたんだよ。

Q4: Regarding “Antichrist”, there was a “Controversy” on the record at that time. Actually, you played Belfast gig despite protests from Christian groups and a strong police presence at the show. Looking back now, what’s the Controversy about “Antichrist” to you?

【DAVID】: No idea, we participated in a rather dubious television programme on Irish television purely for the publicity involved for the band. The interviewer and guests on the show in Ireland didn’t really know or care about Ak and the fact that we had successfully played in Ireland before was overlooked for the benefit of their curious line of questioning. I thought it would be amusing for the few Irish underground metal fans who knew us to see us on tv and that was as far as our ambition for the debacle went really. People still mention it to me now, ten years on so I guess it worked as an exercise in band publicity although Jason and I look quite bewildered in the clip. Which we were, hahaha…

Q4: “Antichrist” と言えば、あのレコードがリリースされた当時は、”論争” が巻き起こりましたね?実際、アイルランドではショウが妨害される事態にまで問題は発展しました。今振り返って、ああいった宗教的な反発はあなたにとってどのような出来事だったのでしょう?

【DAVID】: わからないよ。僕たちは純粋にバンドに関わる宣伝のために、アイルランドの少々疑わしいテレビ番組に出演したんだ。アイルランドのその番組のインタビュアーとゲストは、AKERCOCKE について実際には詳しくもファンである訳でもなかったんだよ。
ただ、彼らの奇妙な質問のおかげで、僕たちのアイルランドでのショウが以前は成功を収めた事実は見落とされているね。僕は、数少ないアイルランドの地下メタルファンが僕たちをテレビで見る事ができたら面白いとだろうと思っていたんだよ。まあそういった僕たちの野心は大失敗に終わった訳だけど。
みんな10年後の今でも、あの出来事を僕に話してくるから、バンドの宣伝活動としては働いていたと思うんだけどね。だけど、ジェイソンと僕はかなり戸惑っていたよね。ハハハ…。

Akercocke-2016-1024x764

Q5: So, It seems contradictory that Renaissance (big change) happens when we are going to die. what’s the meaning behind the album title “Renaissance in Extremis”? Also, art work is so beautiful. Is there any concept in this record?

【DAVID】: No concept overall for the album, apart from it being the first non-Satanic piece of work the band has ever created. I contributed less than half of the lyrics this time round and I certainly had no overall thematic concept myself personally. The title of the album is pretty self explanatory – the artwork and design was all created by Sean Keatley of Skeats designs, its the first time we have sourced someone completely outside of the band for this resource and we are all really pleased with the excellent result.

Q5: では、”Renaissance in Extremis” のテーマやコンセプト、アートワークについて話していただけますか?

【DAVID】: アルバム全体にコンセプトは存在しないんだ。バンドが初めて制作した、サタニックではないアルバムという点以外はね。
今回僕が貢献した歌詞は半分以下なんだけど、個人的に全体的なテーマを意識はしなかったね。アルバムのタイトルはまさにそれ自体が全てを説明しているよ。
アートワークとデザインは、Skeats designs の Sean Keatley が手がけたんだ。完全にバンド外の人間に依頼するのは初めてだったけど、僕たち全員は本当にこの素晴らしいアートワークに満足しているんだ。

Q6: Musically, what was the goal of “Renaissance in Extremis”? I feel Paul’s lead guitar is one of the key of this record. Definitely, this is one of the most technical and melodic , full of hook works the band has released, Do you agree that?

【DAVID】: Pauls lead guitar is definitely one of the main highlights of this new album, he’s always been brilliant but he really has outdone himself this time. His development since we all last played together has been incredible and his grasp of technical ability, melody and stunt moves are a key factor in the new albums creative success.

Q6: 先程、Paul の復帰がリユニオンの鍵だったと仰いましたが、確かに彼のリードギター、テクニック、メロディーはアルバムの重要な要素だと感じました。

【DAVID】: Paul のリードギターは、間違いなくこの新たなアルバムのメインでハイライトの一つだと言えるね。勿論、彼はいつだって素晴らしかったけど、今回は自己の最高到達点を更新したね。
僕たちが最後にプレイしてからの、彼の成長には目を見張ったよ。彼のテクニカルな能力、メロディー、妙技は新作のキーファクターで、クリエイティブな成功のもとだったね。

Q7: Alan Douches and Neil Kernon are seemed to be perfect choice for mixing and mastering this record. Because you worked with them before. more over, they know both extreme music and prog world, right?

【DAVID】: Neil Kernon definitely understands Ak and always has, his remarkable experience and incredible ability always enhances the listening experience – many Ak enthusiasts prefer the work with his input. It was also my personal pleasure to work with my drumming companion Steve Long who records percussively all of my albums now – we have currently recorded for all of my musical projects, Akercocke, The Antichrist Imperium and Voices.

Q7: Alan Douches と Neil Kernon のバンドを、ひいてはエクストリームメタルやプログを知り尽くしたプロダクションも光りますね?

【DAVID】: Neil Kernon は間違いなく AKERCOCKE を理解しているね。そしてこれまでもいつもそうだったよ。彼の素晴らしい経験と、群を抜いた能力はいつだって素晴らしいリスニング体験を生むんだよ。多くのファンも彼のインプットを好んでいるしね。
個人的には、僕のドラム仲間である Steve Long と仕事が出来たのも嬉しかったね。今のところ僕の全てのアルバム、AKERCOCKE, THE ANTICHRIST IMPERIUM, VOICES で僕たちは一緒にやって来たんだ。

Q8: Akercocke has amazing diversity from prog/jazz to ambient. But core of band seems to be Death/Black metal elements. Regarding Death metal, Black metal, which one is more important roots for you?

【DAVID】: Hmmm, I’m not sure one is more important than the other, we have very diverse tastes in music as a collective. I guess there are certain bands which all three of us all enjoy and we use their influence as a sort of group reference, like with Death metal we all like Suffocation for instance but I can’t really think of a Black metal band that we all equally like though. So I suppose our collective root is more Death metal by default…we all collectively love Rush though, they remain our favourite influence as a band.

Q8: AKERCOCKE のプログレッシブでアヴァンギャルドな一面は勿論魅力ですが、ただその根底にあるのはブラックメタル、デスメタルの基盤です。その内、特に重要視しているルーツはどちらですか?

【DAVID】: うーん…僕はどちらが重要だなんて考えたことはないなあ。僕たちは集団としてとても多様なテイストを持っているんだよ。
おそらく、僕たちが三人共に楽しめるいくつか特定のバンドがあって、それらの影響をグループとしての要求に応じて使い分けているんだと思うな。
例えばデスメタルなら、僕たち全員が SUFFOCATION を等しく愛している訳だけど、ブラックメタルバンドに関しては共通して気に入っているバンドはないように思えるね。
だから、僕たちの集団としてのルーツはよりデスメタルにあるんだと思う。あとは RUSH も全員が愛しているバンドだね。彼らからはバンドとして最も影響を受け続けているよ。

Akercocke

FIVE ALBUMS THAT CHANGED DAVID’S LIFE

POSSESSED “SEVEN CHURCHES”

Seven_Churches_(Possessed_album_-_cover_art)

Okay, first has to be POSSESSED ‘Seven Churches’, that changed everything for me, I connected with it on such a level that it felt like the last missing piece of the jigsaw of life! The production, the songs, the lyrics, the cover – had such an effect on me that I’ve never been the same since, I used to put the vinyl on my home stereo and smash my bedroom up in absolute celebration of its violent perfection. It still kicks the shit out of anything any heavy metal band has made in the last ten or twenty years.

まず挙げたいのは POSSESSED の “Seven Churches” だね。このアルバムは僕の全てを変えたんだ。あまりにこのアルバムに入れ込みすぎて、人生というジグソーパズルに欠けていた最後のピースのように感じたね!
プロダクション、楽曲、歌詞、アートワーク。これほど僕の人生に影響を与えたものはなかったんだよ。よく家のステレオにヴァイナルをセットして、この完璧な暴力性に対する絶対的なセレブレーションとしてベッドルームをぶっ壊していたね。ここ10年、いや20年、どのメタルバンドもこれほどのものは作っていないと思うな。

JAPAN “OLI ON CANVAS”

Japan_-_Oil_On_Canvas

I completely fell in love with JAPAN ‘Oil on Canvas’, the double album which I learnt many years later was meant to be a live record but in fact the only live element remaining is the drums, as everything else was re-recorded. Steve Jansen is my favourite drummer and his playing and sound on this album completely kicked the chair from under me, his flawless simple creativity was a massive influence on how I considered percussive input in composition. Steve Long and I still use the sound of Jansen’s kit on this recording as a template to perfection – the incredible writing on this collection of songs from throughout the bands career make this easily the ultimate example of their genius. I would listen to all four sides of the vinyl and then just start again, listening again and again – one of the only albums I have ever done this with.

僕は完全に、JAPAN の “Oil on Canvas” に恋に落ちたんだ。何年も後に、このダブルアルバムがライブアルバムだと知ったんだけど、実際のところ残されたライブレコーディングはドラムスだけで、他の全てはリレコーディングされていたんだけどね。Steve Jansen は僕のフェイバリットドラマーなんだけど、このアルバムの彼のプレイとサウンドには完璧にひっくり返ったよ。
彼の完璧でシンプルな創造性は、僕の作曲におけるパーカッシブなインプット、考え方に多大な影響を与えているね。Steve Long と僕は、このレコードで Jansen が使用したキットを今でもテンプレートとして使用しているんだよ。バンドのキャリアを通して驚異的な作曲の数々は、彼らの天賦の才を証明する究極の例なんだ。僕はヴァイナルの4面全てを聴くと、また何度も何度も再生を繰り返していたね。そういったアルバムは多くはないよ。

DAVID SYLVIAN “SECRETS OF THE BEEHIVE”

220px-David_Sylvian-Secrets_of_the_Beehive_(album_cover)

Also the solo album by DAVID SYLVIAN ‘Secrets of the Beehive’ was another listening experience that changed the game again, his previous solo albums were incredible but very natural progressions from his previous band work. This album seemed to stand on its own as a listening experience, so absorbing and atmospheric that is felt like it infiltrated the room with its sonic presence, as though time were standing still and it was impossible not to listen to it in its entirety once you allowed the needle to touch the record. Utterly mesmerising vocals from Sylvian, whose voice appeared to exist on a frequency wavelength that uniquely affected the soul so deeply to provoke an emotional response unlike any other singer I’d ever heard. Steve Jansens minimal yet powerful contribution to the textures required elevated him to such superior percussive stature on this album that it made me completely re-assess my thoughts on playing the drums at the time.

David Sylvian のソロアルバム “Secrets of the Beehive” もゲームチェンジングなリスニング体験だったね。彼の前作も素晴らしかったんだけど、JAPAN からの自然な進化に思えたね。このアルバムは、もっと独立していて、音の存在感とともに、惹き付けるようなアトモスフィアが部屋に浸透しているように感じたね。一度レコードに針を落とせば、アルバムを通して聴かざるを得ないと思うな。
僕が今まで聞いた他の歌手とは違って、感情的な反応を誘発する、魂に響くシルヴィアンのボーカルはあまりに魅力的。Steve Jansen のテクスチャーへのミニマルでしかしパワフルな貢献は、このアルバムのパーカッシブな才能をさらに高め、当時のドラム演奏についての僕の考えを完全に再構成したんだよ。

LEVEL 42 “TRUE COLOURS”

Truecolours_level

LEVEL 42 ’True Colours’ was another massive influence on my attitude toward music, drumming and also rather importantly, on writing lyrics. Phil Gould was and is a huge inspiration on my playing drums but it was a real surprise to me at the time I discovered this work that he was also responsible for the remarkable, unusual and erudite lyrics. I had always had an interest in writing but it was crucial at the time that I realised that any member of the group could in fact create the words, not necessarily the person responsible for singing them, which seems such an obvious thing now but at the time it seemed like Gould’s contribution was so refreshing and vital to the very heart and soul of the band. I soon discovered Neil Peart and RUSH after this, another incredible drummer responsible for the cerebral identity of his own band.

LEVEL 42 の “True Colours” も、僕の音楽に対するアティテュード、ドラミング、そしてもっと重要かもしれない作詞に大きな影響を与えたんだ。Phil Gould は今も昔も僕のドラミングに多大なインスピレーションを与えているよ。ただ、この作品を発見した当時は本当に驚きだったんだ。だって彼は目を見張るような個性的な歌詞も担当していたんだからね。
僕はかねてから作詞に興味があったんだけど、この作品を発見したことで、グループの中で言葉を生み出せる人が作詞をすれば良いと分かったのは非常に重要だったね。シンガーが必ずしも作詞家である必要はないんだよ。今となっては当たり前のことだけど、当時 Gould の貢献は実に新鮮かつバンドのハートとソウルにとって不可欠だったんだ。
その後、すぐに僕は RUSH の Neil Peart を発見したね。彼もバンドの中核としてそのアイデンティティーを担った驚異的なドラマーだね。

GARY NUMAN “THE PLEASURE PRINCIPLE”

ThePleasurePrinciple1

First album I ever bought was GARY NUMAN ‘The Pleasure Principle’ – so that changed my life by default, I was eight years old and loved music and was lucky enough to be young at such a superb time for music in the early eighties when artists were bold and inventive,- fearless, creative and innovative. Numans’ early work was so rich and compelling and his drummer at the time Cedric Sharpley really adds an infectious groove to the bleak and heavy atmosphere of the music, which was quite unusual at the time but judged perfectly by his superb playing.

僕が初めて買ったアルバムは Gary Numan の “The Pleasure Principle” なんだ。だから人生を変えたと言えるね。当時僕は8歳で、音楽を愛していて、アーティストが大胆かつ独創的、勇敢で創造的で革新的だった80年代初頭の、音楽にとって素晴らしい時代を幸運にも若い感性で過ごすことが出来たんだ。
Numan の初期の作品は非常に豊かで魅力的だったよ。当時彼のドラマーは Cedric Sharpley は、バンドの音楽に非常にインフェクシャスなグルーヴ、ヘヴィーなアトモスフィアを加えていたね。確かに当時としてはとても変わっていたけど、素晴らしい演奏によって完璧に評価されたんだ。

MESSAGE FOR JAPAN

C1uS1Cds9ZS._SL1000_.png

Thank you so much for your interest in the band – we would sincerely love to travel to Japan and play but have yet to be invited, hopefully one day we will be able to bring our music to your incredible country and meet the Japanese underground metal enthusiasts.

バンドに興味を持ってくれてありがとう。僕たちは心から日本へと旅をして、プレイしたいと望んでいるんだ。今のところまだ招かれていないんだけどね。いつか僕たちの音楽を君たちの素晴らしい国に届けられたらと望んでいるんだ。日本のアンダーグラウンドなメタル信者にも会えることを願うよ。

DAVID GRAY

AKERCOCKE Facebook Page
AKERCOCKE Official Site
PEACEVILLE RECORDS Facebook Page
PEACEVILLE RECORDS Official Site
AKERCOCKE Bandcamp Page
Neil Kernon Facebook Page

mmmB5dvKwaCcAEznJZ

PLZ FOLLOW US ON FACEBOOK !!

NEW DISC REVIEW + INTERVIEW 【ORIGIN : UNPARALLELED UNIVERSE】


EXCLUSIVE: INTERVIEW WITH PAUL RYAN OF ORIGIN !!

Origin-Band-Photo-Spring-2017

The Originatior Of Technical Death Metal From Kansas, Origin Introduces Blasting Metallic And Technical Chaos With Their Newest Record “Unparalleled Universe” !!

DISC REVIEW “UNPARALLELED UNIVERSE”

テクニカルデスメタルの 象徴にして “起源”。貫禄と威信の US フォーピース ORIGIN が、バンドの宇宙を拡充する新作 “Unparalleled Universe” をリリースしました!!コントラストや政治性という新要素にフォーカスした作品は、まさしく “未曾有の” 第二章の幕開けを告げています。
ORIGIN は1997年に結成され、今年20周年を迎えたデスメタルのイノベーター。鬼神のようなハイテクニックと、獰猛なるブルータリティーを共存させた “ニュースクールデスメタル” の筆頭格だと言えるでしょう。「今日のキッズは色々なラベルをデスメタルに加えているね。ただ、僕は ORIGIN こそがデスメタルのサウンドを変えたと強く感じているんだよ。」 と語る孤高のギタープレイヤー Paul Ryan の言葉には、例えば DYING FETUS, NECROPHAGIST, VITAL REMAINS NILE などと共にシーンを牽引してきた当事者だからこその凄みとリアリティーが内包されています。
バンドとして初めて前作と同様のメンバーで制作した “Unparalleled Universe”。しかしフックに欠けるなどとの意見もあった前作 “Omnipresent” とは対照的に、ORIGIN の新たなる “比類なき世界” は魅力的なアイデアとリピートを誘うフックに満ちた実に創造的なレコードとなりました。
異世界のスイーピングで幕を開けるアルバムオープナー、”Infinitesimal to the infinite” は ORIGIN の残虐性が未だに一級品であることを伝えます。圧倒的な音の密度と生まれくるカオスは “無限に” リスナーの聴覚を襲い、参加2作目となるボーカル ex-SKINLESS の Jason Kayser も前作より遥かに堂にいったグロウルを披露しています。
何より、メカニカルかつファストな楽曲を牽引する超人 John Longstreth の、Flo Mounier にも比肩し得るスピードと正確性はバンドのストロングポイントとして強い光彩を放っていますね。
“Cascading Failuers, Diminishing Returns” はバンドが新たな領域へと進出した確かな証です。インタビューで、初期のアルバムをアクション映画に例えたバンドが “Unparalleled Universe” で見せつけたのは、抜群のインテリジェンスと多様な構成力でした。
無慈悲なブラスト一辺倒ではなく、起伏に富んだテンポコントロールで予想もつかない展開を構築するリズムセクション。シュレッドを効果的に盛り込みながら、時に激烈に、時にメロディアスに攻め立てるギターアンサンブル。トラディショナルなテクニカルデスメタルのように、音符を詰め込むだけの方法論では決して辿り着けない境地がここには存在しています。楽曲終盤に見せるアトモスフェリックとさえ表現可能な壮美で幽玄なムードは、まさにそれを象徴していると言えるでしょう。
“Invariance Under Transformation” はバンド史上最もスロウな楽曲かも知れません。グルーヴィーなベースラインと冷酷なまでに難解なパーカッションに刻まれるギターリフは、CANNIBAL CORPSE や SUFFOCATION を想起させるほどにプリミティブでオールドスクール。全てがタイトに一体化したバンドのパフォーマンスは、ブラックホールの質量を纏ってリスナーに激越なグラビティーの洗礼を浴びせます。
“Burden of Prescience” にも言えますが、地獄の罰 “火盆処” の如くジリジリと骨の髄まで焼き尽くすようなローテンポで、しかし重厚な責め苦のサウンドスケープは、バンドのファストな王道と見事にコントラストを描き、ORIGIN の新たなるトレードマークを誕生させているのです。
「現在のアメリカ政治がいかに厄災であるかを顧みれば、政治的な楽曲を収録する正しいタイミングだと感じたんだよ。僕は自分の国を恥ずかしく思っているんだ。」 これまで政治的なオピニオンを決して楽曲には取り入れてこなかったバンドを触発したのがトランプ政権であることは明らかですし、”ろくでなしの政府、全ての革命を目覚めさせる” と歌った BRUJERIA のカバー “Revolución” はまさに ORIGIN の主張を見事に代弁した楽曲だったのでしょう。
今回弊誌では、バンドのマスターマインド Paul Ryan にインタビューを行うことが出来ました!「最近のキッズは CD に合わせてプレイしているけど、僕たちは全くそんなことはしないよ。」 痺れます。どうぞ!!

18485645_10154764206899037_1562780883955892576_n-2

ORIGIN “UNPARALLELED UNIVERSE” : 9.6/10

続きを読む NEW DISC REVIEW + INTERVIEW 【ORIGIN : UNPARALLELED UNIVERSE】

MASTERPIECE REVIEW + INTERVIEW 【WALTARI : SO FINE!】JAPAN TOUR SPECIAL !!


EXCLUSIVE: INTERVIEW WITH KÄRTSY HATAKKA OF WALTARI !!

1397345_10152928486608410_2199665636389988584_o

Legendary Avant-garde Metal Act From Finland, Waltari Will Come To Japan For The First Time Ever! Don’t Miss The Amazing Performance Of Pioneer!

DISC REVIEW “SO FINE!”

アヴァンギャルドメタルの創始者にして、北欧の伝説。フィンランドが生んだカメレオン、千変万化なミクスチャーゴッド WALTARI がその30年のキャリアで初の来日を果たします!!
80年代後半から90年代にかけてスカンジナビアから勃興した新たなメタルの波。MESHUGGAH, AMORPHIS, OPETH, IN FLAMES, EMPEROR といった傑物を輩出し、インタビューで Kärtsy Hatakka が “ポストファーストメタルタイム” と呼んだそのムーブメントは、メタルの転換期にして、モダンメタルと現在のメタルシーンにとって架け替えのない重要なピリオドとなりました。
「スカンジナビアのバンドたちは、より幅広いスペクトルの音楽を聴くことで、メタルに “クレイジーさ” を加えていったんだ。」
Kärtsy が語るように、ある者は複雑なリズムアプローチを、ある者はプログレッシブロックを、ある者はデスメタルを、ある者はエクストリームな残虐性を、ある者はフォルクローレを “ベーシック” なメタルに加えることで、彼らはモダンメタルの礎となる多様性を築き上げていったのです。
“ポストファーストメタルタイム” を語る上でWALTARI は決して外せないバンドです。メタル、デスメタル、スラッシュ、オルタナティブ、プログ、ヒップホップ、ファンク、ジャズ、ブルース、フォーク、インダストリアル、テクノ、パンク、シンフォニック、ポップなど全てを飲み込む音楽性は、まさにそのモダンメタルに宿る多様性の申し子と言えるでしょう。
バンドが 1994年にリリースした “So Fine!” はまさにゲームチェンジングなレコードでした。獰猛なデスメタルのイントロから一転、オルタナティブな浮遊感とパンキッシュなエナジーで突き進む “The Beginning Song” で幕を開けるアルバムは、同じ感覚を持った楽曲が2曲と存在しない奇跡の多様性を誇ります。
確かにスラッシュとデスメタルがアルバムを通して軸とはなっているのですが、あまりに広大なその数多のインフルエンスは、 “ロックが本来持つオープンマインドなアティテュードを守る” “ロックを革命的なその本来の意味に戻したかった” という Kärtsy の言葉を裏付けるように、唯一無二でオリジナリティーに満ちていますね。
中でも、タイトルトラック “So Fine!” の創造性、完成度は驚異的です。EDM、当時のユーロビートを大胆に導入した楽曲は、同郷のヨーデルフォークグループ ANGELIT とコラボレートすることにより、トライバルなビートとフォーキーなヨーデル、そしてロックのグルーヴがせめぎ合う一大エピックとして語り継がれることとなりました。時に Ozzy Osbourne を想起させる Kärtsy のサイケデリックでポップな歌唱も実に魅力的ですね。
ポップと言えば、”To Give” にはバンドのそのセンスが集約しています。WALTARI 印のダンサブルかつファンキーなアレンジメントは確かに Michael Jackson のイメージを宿し、”Beat it, Leave it” と嘯く女性ボーカルとのデュエットは究極なまでにキャッチーでシンガロングを誘います。
インタビューにもあるように、真に根っこの部分はパンクである WALTARI。”Piggy in the Middle” や “Autumn” を聴けば、当時、大半のハードコアアクトがより直線的にパンクのルーツに向かっていったのとは対照的に、WALTARI がメタル、スラッシュとのクロスオーバーに強くフォーカスしていたことも伝わるはずです。何より、ジャンルとジャンルを軽快に股に掛ける “So Fine!” の精神性が後続に与えた影響は計り知れません。
同じアルバムは2枚作らないと語るように、以降 WALTARI はレコードを通じて様々な冒険を行っていきます。”Yeah! Yeah! Die! Die” ではオーケストラとデス/スラッシュメタルの完璧なる邂逅を持たらし、”Space Avenue” ではエレクトロインダストリアルに振り切ったサウンドで周囲を圧倒しました。
素晴らしき “Blood Sample”, “Release Date” といった近年の比較的、普遍なモダンメタルへと接近した作風の中にさえ、煌めくような驚きの瞬間は星の数ほど散りばめられているのですから。
ただ、そういった振れ幅の中でも WALTARI, Kärtsy が紡ぐメロディーは常に途方もなくキャッチーかつ魅力的。不安や孤独、現代社会に対する嘆きを独自のアイロニーを交えつつ珠玉の旋律へと変換し楽曲へと反映する彼のやり方が、バンドのアイデンティティーとして頗る機能していたことは記して置かなければなりません。
遂にレジェンド初の来日です!今回弊誌では、Kärtsy Hatakka にインタビューを行うことが出来ました。ベースとキーボードもこなし、あの X Japan の hide も影響を受けたと言われる不世出のシンガー。さらには KREATOR の Sami Yli-Sirniö が在籍し、過去には ex-CHILDREN OF BODOM の Roope Latvala も所属していたというシュレッダー好きにも堪らないバンドです。どうぞ!!

R-530739-1128179381.jpeg

WALTARI “SO FINE!” : 10/10

続きを読む MASTERPIECE REVIEW + INTERVIEW 【WALTARI : SO FINE!】JAPAN TOUR SPECIAL !!

NEW DISC REVIEW + INTERVIEW 【IGORRR : SAVAGE SINUSOID】


EXCLUSIVE: INTERVIEW WITH GAUTIER SERRE A.K.A. Igorrr !!

12138621_10153323164293049_8068511680173862933_o

Mastermind Of Modern Metal Revolution, Igorrr Sets A New Standard Across Styles Of Music, With His New Masterpiece “Savage Sinusoid” !!

DISC REVIEW “SAVAGE SINUSOID”

多様性をランドマークとするモダンメタルシーンの最前線に立ち続ける、フランスの鬼才 Igorrr が待望の最新作 “Savage Sinusoid” をリリースします!!メガレーベル Metal Blade Records と契約を果たし、自身の最高峰を更新する傑作を完成させた Igorrr の世界制覇は目前です。
Igorrr とは誇り高きフランスのコンポーザー/マルチプレイヤー Gautier Serre のソロプロジェクト。ブレイクコア、グリッチホップ、トリップホップ、バロック、クラシカル、ワールドミュージック、サイバーグラインド、デスメタル、ブラックメタルなど百花斉放、極彩色のインスピレーションを濃縮し、時代もジャンルも超越したそのサウンドスケープは即ち規格外のモンスターだと言えるかもしれませんね。そして、インタビューにもあるように Gautier は、その至高の怪物を各ジャンルのスペシャリストを招集することで制御し、自らの意のままに操っているのです。”Savage Sinusoid” のアートワークに描かれた結合のスフィアは、まさにそのシンボルだった訳ですね。
アルバムオープナー、”Viande” は Igorrr の野蛮な “Savage” サイドを象徴する楽曲です。エクストリームメタルの新たなエイリアン、奇妙な咆哮を宿した2分弱のエレクトロブラッケンドデスメタルは、息を呑むほどに野蛮で斬新。邪悪で過重な質量を纏うギターリフと、鋭利なグリッチサウンドが交差し、リズムの主導権を奪い合う様はまさしく圧巻の一言で、同時に呪詛のごときシアトリカルなスクリームは地球上で最も多様な Igorrr 劇場の開幕を告げています。
Igorrr の多様性、 “Sinusoid” サイドを体現する “ieuD”, “Houmous” の流れがシーンに与えるインパクトは絶大でしょう。ハープシコードとエレクトロビート、バロック音楽とエレクトロニカ。400年の時を超えて邂逅した、17世紀と21世紀を象徴するサウンドとジャンルは、4世紀のギャップなど存在しないかのように “ieuD” で魅惑の融合を果たしています。
中盤、荘厳なる美の結晶、狂気すら入り交じる Laure Le Prunenec のオペラティックな歌唱をコアとして、ブラストビートとブレイクビーツが入り乱れる魔展開は確かにカオティックですが、テクニカルで深層まで注意深くデザインされたそのコントラスト、タペストリーサウンドは、奔放、野性味というよりはコントロールされたカオスといった印象を与えていますね。つまり、彼のエクレクティックなチャレンジは、決して客寄せのサーカスではなく、自身の創造性、シネマティックな絵画を完成させるための絵の具や技法であるとも言えるでしょう。
“Houmous” で Igorrr のサウンドはさらにその世界を広げて行きます。”ieuD” で時空を超えた彼の音楽は軽々と地平をも飛び越えて進化を続けます。バルカン半島へとたどり着いた彼のイマジネーションは、バルカン音楽とエレクトロニカ、そしてブラストビートを結びつけ異形のエモーションを創出します。
音楽も多様なら舞台に上がる楽器の種類も実に多様。アコーディオンにサックス、フルート、そして楽曲の後半にはニンテンドーの実機を使用したチップチューン8bitサウンドまで登場するのですから、インタビューで “No Limits, No Boundaries” と断言するのも頷けますね。何より、今回の作品では全ての楽器が、サンプルではなく実際にプレイされており、その繊細かつオーガニックなサウンドはアルバムのリアリティーを飛躍的に高めていると同時に、作品のディレクションさえ以前よりソリッドにフォーカス成し得ていると感じました。アコースティック楽器とエレクトロニカサウンドのシュールなコントラストはアルバムの特筆すべき場面の一つでしょうね。
ムーブメントとしての djent が終焉を迎えシーンに定着した中で、Igorrr の”Savage” と “Sinusoid” を融合させる時代も空間も超越したユーフォリアは EDM や hip-hop が席巻する現在の音楽シーンだからこそ、新たなトレンドとしてモダンメタルをさらに前進させる可能性を多分に孕んでいます。インタビューでも語ってくれた通り、少なくともこのジャンルは未だに進化を続けているのですから。最後に、CATTLE DECAPITATION の Travis Ryan が3曲で無慈悲なグロウルを披露し、作品の “Savage” をより際立たせていることを付け加えておきましょう。
今回弊誌では、Gautier Serre にインタビューを行うことが出来ました。ほとんど多様性とコントラストについてしか言及しない Marunouchi Muzik Magazine ですから当然この作品こそ2017年上半期の最重要アルバムだと断言いたします。どうぞ!!

7624025

Igorrr “SAVAGE SINUSOID” : 10/10

続きを読む NEW DISC REVIEW + INTERVIEW 【IGORRR : SAVAGE SINUSOID】

NEW DISC REVIEW + INTERVIEW 【FULL OF HELL : TRUMPETING ECSTASY】JAPAN TOUR SPECIAL !!


EXCLUSIVE: INTERVIEW WITH SPENCER & DYLAN OF FULL OF HELL !!

Full-of-Hell-2017

Maryland / Pennsylvania Quartet, Full OF Hell Has Just Released The Newest Album “Trumpeting Ecstasy”!! Diverse, But More Into Extreme Metal Realms!

DISC REVIEW “TRUMPETING ECSTASY”

メリーランド、ペンシルベニアのカルテット、破壊者 FULL OF HELL がフルアルバムとしては2013年の “Rudiments of Mutilation” 以来となる新作 “Trumpeting Ecstasy” をリリースしました!!日本が誇るノイズゴッド MERZBOW, アヴァンギャルドノイズデュオ THE BODY とのコラボレート、さらには NAILS, PSYWARFARE とのスプリットを血肉としてリリースした作品は、要となる自身のルーツを軸としつつ、同時にエクストリームミュージックの領域を一際押し広げる重要なレコードとなりました。
CODE ORANGE, 日本の ENDON と並んで FULL OF HELL はハードコアとノイズ要素を融合させるアプローチの先端に立つアーティスト。もはやハードコアの大家となった感のある CONVERGE の Kurt Ballou が斬新なその三者全ての新作を手がけることとなったのも偶然ではないでしょう。
実験的な作風にシフトするかとも思われた “Trumpeting Ecstasy” は、意外にもストレートな楽曲が軸となり押し寄せる暗く激しい11曲23分となりました。インタビューにもあるように、サウンド、リフワークなど、確かにバンドはよりメタルの領域に接近したようにも思えますし、楽曲が”密着”していると語るのも頷けます。
しかし、勿論彼らの野心が一所に留まるはずもなく、レコードは同時にパワーバイオレンス、ノイズ、スラッジ、インダストリアルといった多様なアイデアを見事に昇華しコンテンポラリーなブルータリティーを散りばめたハイブリッドなエクストリームミュージックとして仕上がったのです。
“木々も鳥たちも悲しみに満ちている。彼らは歌っているんじゃない。ただ悲鳴をあげているんだ。” ニュージャーマンシネマの巨匠 Werner Herzog の言葉で幕を開けるアルバムオープナー “Deluminate” は文字通り世界の悲惨さ、絶望感の象徴です。不協和音をスクラッチする悪夢のデスメタルライクなリフワークと、疾走する巧みで手数の多い狂気のドラミングは無慈悲にもリスナーに地獄絵図を投下して行きます。”人間は地球の顔に出来た膿だ” と喉が張り裂けるほどシャウトする Dylan の苦痛を伴う憤怒は即ちハードコアのリアルで、聴く者に畏敬の念さえ感じさせますね。
禍々しい何かを引き摺るようにスローダウンする、スラッジーな “Gnawed Flesh” はまさに FULL OF HELL の真骨頂。脱退したベーシスト Brandon Brown のデモニックなガテラルは、Dylan の鋭いスクリームと凶悪なインタープレイを繰り広げバンドの顔となっていましたが、新たに加わった Sam DiGristine もしっかりとその伝統を引き継ぎ、自身のハラワタに宿した魑魅魍魎を地の底でスラッジパートに全てぶつけています。
さらに “Crawling Back to God” には ex-ISIS の Aaron Turner が、”At the Cauldron’s Bottom” には CONVERGE の Nate Newton がそれぞれボーカルでゲスト参加し、様々な声を得た作品は実に多様な色を加えているのです。
GRIMES のレーベルに所属するカナダのアーティスト Nicole Dollanganger の声を得たタイトルトラック “Trumpeting Ecstasy” はバンドが経てきたコラボレートの旅が結実した成果だと言えるでしょう。THE BODY の Lee Buford が生み出すビートと Nicole の天上の歌声は、不穏なノイズを宿した惨忍なバンドの暴虐と溶け合うこともなく、奇妙な二分法のまま冷やかなまでに無機質に進行して行きます。
インタビューで Dylan は、”Trumpeting Ecstacy” というタイトルが「他人の不幸は蜜の味」といった意味を持つと語ってくれましたが、この純美と非業、”喜び”と”悲しみ”の奇妙な共存はそのまま彼の語る人間の心の最も醜く陰湿な場所を映し出しているように感じました。
今回弊誌では、フロントマン Dylan とギタリスト Spencer にインタビューを行うことが出来ました!8月には THE BODY, FRIENDSHIP と回る日本ツアーも決定しています。どうぞ!!

16938515_1433301400027093_5552512882354525535_n-2

FULL OF HELL “TRUMPETING ECSTASY” : 9.8/10

続きを読む NEW DISC REVIEW + INTERVIEW 【FULL OF HELL : TRUMPETING ECSTASY】JAPAN TOUR SPECIAL !!

NEW DISC REVIEW + INTERVIEW 【ULCERATE : SHRINES OF PARALYSIS】


EXCLUSIVE: INTERVIEW WITH JAMIE SAINT MERAT OF ULCERATE !!

ulcerate-2016-promo-1

Transcend Death Metal Trio From New Zealand, Ulcerate Has Just Released Modern Death Metal Art “Shrines of Paralysis” !!

DISC REVIEW “SHRINES OF PARALYSIS”

ニュージーランドから虎視眈々と世界を狙う、異能のトリオ ULCERATE が”宇宙的恐怖”を内包した新たな傑作 “Shrines of Paralysis” をリリースしました!!Death Metal を超越した “Transcend Death Metal” はシーンに驚きと賞賛をもって迎えられています。
Death Metal は時代と共に様々な影響を加え、枝葉が伸びるかの如く進化を続けてきました。昨今では、THE FACELESS を代表とする複雑でプログレッシブな所謂テクデス、FALLUJAH のようにヘヴィネスと美麗なアトモスフィアを兼ね備えた理知的な新鋭、アヴァンギャルドに突き進む GORGUTS など様々な個性が存在しています。ある意味洗練され拡散しすぎた感のあるシーンにULCERATE が提示しているのは、原点回帰からの進化です。
勿論、Death Metal 創世記の怪物たちが目指したのは、究極のブルータリティー、恐怖や狂気を脳髄へと突きつけるサウンドでした。ULCERATE はまず、ジャンルの原点とも言える場所へと立ち返り、ドロドロとしたラブクラフト的、もしくは和製ホラー的な世界観で “Shrines of Paralysis” を覆ってみせました。
プロダクションやラウドネス、そして耳を傾けるだけで伝わる底知れぬ恐怖。地を這うようなグロウルに奈落の底の重低音。確かにここには、Death Metal の創世記を彩った古の怪物たちの息遣いが感じられます。しかし、彼らはただ過去を再現しているに留まりません。
この”狂気のアンセム”とも言える作品は、アルバムを通して混沌と真理、黄泉と現世、スロウとファスト、ヘヴィネスとアトモスフィアを行き来します。その独特な対比を駆使した表現方法は、確実に世に溢れる “Technical Death Metal” とは一線を画しており、メタルシーンに新たなダイナミズムをもたらしていると言えるでしょう。
アルバムオープナー、”Abrogation” はまさに ULCERATE のやり方を示した楽曲です。個性的な奇妙に捻れ歪んだたリフワークに、混沌としたコンポジション。次元をワープするように繰り出されるテンポチェンジ。まるでストレートで洗練された”衛生的な”現代の Tech-Death を嘲笑うかのように、ブラストとドゥームの狭間で蠢き変化する”人間よりも遥かに昔から存在するものたち”は、禍々しくも妖麗で、その奇観、速と遅のダイナミズムにリスナーは吸い寄せられ一瞬たりとも目を逸らすことは不可能です。
続く “Yield to Naught” では ULCERATE の Death Metal を”Transcend”超越した部分がより強調されています。激烈な Death Metal パート、呪詛を湛えた Doom パートと対比するように、中間部にはアトモスフェリックな静寂と耽美なメロディーが用意されており、それはまるでホラー映画のお約束、惨劇の前の美女シャワーのように恐怖を増幅しています。前作 “Vermis” から進化を遂げたこのコントラストはアルバムを象徴する重要なポイントとなっていますね。
作品にそういったダイナミズムやコントラストを具現化しているのは、トリオならではのタイトなインタープレイ、とりわけメインコンポーザーでありドラマー Jamie Saint Merat のリード楽器のようなドラムスであることは明らかです。
偉大なジャズマエストロのようにアーティキュレーションやフレージングを意識した、3秒ごとに表情を変え続けるクリエイティブでカラフルなドラミングは、実にエキサイティングで魅力的。フレキシブルに Stop & Go、Loud & Quiet を司る Jamie はまさにバンドの原動力と言えるでしょう。”There Are No Saviours” の中間部で聴けるジャズとさえ言えそうな、幽玄でプログレッシブなパートはこのトリオの底知れぬ実力を物語っていますね。
今回弊誌ではその Jamie にインタビューを行うことが出来ました。今年の年間ベストメタルアルバムにも多く選出されている傑作をぜひ味わってみてくださいね。どうぞ!!

13502016_1205994076099607_5483373340160102254_n

ULCERATE “SHRINES OF PARALYSIS” : 9.9/10

続きを読む NEW DISC REVIEW + INTERVIEW 【ULCERATE : SHRINES OF PARALYSIS】

WORLD PREMIERE : “WONDERING TIMES” 【GORGUTS】


WORLD PREMIERE: “WONDERING TIMES” OF GORGUTS

The new GORGUTS EP entitled “Pleiades’ Dust” set to be released on 5/13!!And it consists out of a single narrative song with a special concept based around the medieval ‘House of Wisdome’ in the city of Baghdad !!

SOM386-Gorguts-500X500px-72dpi-RGB

カナダが生んでしまった異形のデスメタル集団 GORGUTS。2013年に12年ぶりの復活作にして傑作 “COLORED SANDS” 以来の新作 EP “PLEIADES’ DUST” を5/13に SEASON OF MIST よりリリースします。なんと33分1曲のみを収録するという作品はまたしても野心に満ち溢れてチャレンジングですね。今回のテーマは中世バグダッドに存在した”知恵の館” こと “HOUSE OF WISDOM”。ヨーロッパがまだ夜明け前だったこの時代に、様々な科学的発見がこの中東の図書館を通じて成されていたのです。メンバーは奇才 Luc Lemay を中心としてJohn Longstreath (ORIGIN, SKINLESS), Colin Marston (KRALLICE, BEHOLD THE ARCTOPUS) Kevin Hufnagel (DYSRHYTHMIA)というオールスター軍団。彼らが生み出す一癖も二癖もある暗黒の実験メタルに酔いしれましょう。今回弊誌では、楽曲から “Wandering Times” というチャプターを世界初公開致します!!

GORGUTS_Promo_2013_01_cTom_Couture

【LUC LEMAY TALKS ABOUT “PLEIADES’ DUST”】

“As our EP ‘Pleiades’ Dust’ consists out of a single long narrative composition, it was not written with the intention of being edited in segments. As the storyline proceeds in chapters though, I was able to isolated this part called ‘Wandering Times’ which will give the listener a good idea of the composition aesthetics which are present throughout the whole piece. The lyrics tell the story of the ‘House of Wisdom’, which is referring to a library that was based in Baghdad sometime between the 8th and the 13th century. There much of the intellectual activity of the Middle Age took place while Europe was stuck in the Dark ages after the fall of Rome. Many scientific discoveries were made at the time such as algebra, optics, astronomy and many more… Without the translation movement that brought this library to life, we would have never had the Renaissance that we know. It is a story about curiosity, beautiful minds and sadly, about how man destroys great discoveries and achievements.”

新作 “PLEIADES’ DUST” は一曲の長い楽曲なんだ。分割するように書かれてはいないんだよ。だけどストーリーにチャプターは存在し、この章を “Wandering Times”と呼んでいるんだ。歌詞は “知恵の館” について。バグダッドに8~13世紀に存在した図書館のことだよ。ローマ帝国後、闇の時代を迎えていたヨーロッパに代わり沢山の知的な活動が行われていたんだよ。代数学、光学、天文学と様々な科学的発見があったんだ。この図書館がなければルネッサンスも起こらなかっただろうね。好奇心、美しい心、そして悲しいことに偉大な発見や成果を壊す過程についての話だよ。

GORGUTS FACEBOOK PAGE
www.gorguts.com
http://www.facebook.com/seasonofmistofficial

NEW DISC REVIEW + INTERVIEW 【HORRENDOUS : ANARETA】


EXCLUSIVE: INTERVIEW WITH JAMIE KNOX OF HORRENDOUS !!

Horrendous-Ecdysis-03-500x330

Splendid “Post-Death Metal” From Philadelphia !! HORRENDOUS takes Death Metal to the place that never dreamed of going !!

デスメタルの最新型、US産恐怖のスリーピース HORRENDOUS が新作 “Anareta” をリリースしました!!
Jamie (Drums) と Matt (Guitar, Vocal, Bass) の Knox 兄弟と Damian (Guitar, Vocal, Bass)から成るフィラデルフィアの新鋭は海外のメタルシーンで今最も注目を集めている存在でしょう。Dark Descent Records から10月にリリースされた “Anareta” は老舗メタルマガジン Decibel Magazine において “Album of the Year” 1位、Pitchfork 誌で8.2という高評価を獲得。他の大手音楽誌においても軒並み “Best Metal Albums” に選されています。
では、彼らの何がこれほどまで高く評価されているのでしょうか?それはおそらく、デスメタルの”過去と未来”を見事に融合しているからだと思います。
まず”過去”にフォーカスしてみると、彼らがUS産デスメタルとヨーロピアンデスメタル、2つのルーツを併せ持った稀有なバンドであることが分かります。それを象徴するのが “Siderea” から “Polaris” への流れ。”Siderea” は EDGE OF SANITY = Dan Swano が書きそうな哀愁の叙情的インストで、そこに繋がる “Polaris” のリフやボーカルはメカニカルでカミソリのような DEATH = Chuck Schuldiner そのもの。またその2つが共存している “Stillborn Gods” のような楽曲も存在します。どちらかをリスペクトしているバンドは山ほどあると思いますが、フロリダとゴーゼンバーグをまたに掛け、高いレベルで独自に再現しているアーティストは決して多くはないでしょう。余談ですが、フレットレスベースのように聴こえるジャジーなベースラインも CYNIC や DEATH を想起させ実に効果的ですが、実際は普通のベースを使用しているそう。
では”未来”とは何でしょう?キーワードは “Math” と “Atmosphere”。オープニングトラック “The Nihilist” が示すように、アルバムを通して彼らはリフやリズム面で非常に数学的なアプローチにトライしています。KRALLICE や LITURGY が最新作で同様の挑戦を試みたことも記憶に新しいですね。また、”Acolytes” の後半では DEAFHEAVEN を彷彿とさせるようなアトモスフェリックなパートを導入しています。Post-Black 界隈が発信する、現代メタルシーンのトレンドと言えるこの2つの要素をデスメタルに取り入れることで Post-Death Metal とも呼べるような新鮮味を生み出しているように感じました。勿論、難しい話を抜きにしても、好奇心を満たす実験性と、ブルータリティー、そしてキャッチーなメロディーを兼ね備えた実に素晴らしい作品だと思いますよ。
今回弊誌では、ドラムスを担当するバンドのリーダー、Jamie Knox にインタビューを行うことが出来ました。どうぞ!!

11224682_974219802634721_7843292317610162893_n

MMM RATING IS…

HORRENDOUS “ANARETA” : 9.8/10

続きを読む NEW DISC REVIEW + INTERVIEW 【HORRENDOUS : ANARETA】

NEW DISC REVIEW + INTERVIEW 【KRALLICE : YGG HUUR】JAPAN TOUR 2016 SPECIAL !!


EXCLUSIVE: INTERVIEW WITH MICK BARR OF KRALLICE!!

Krallice_2015-500x281

MODERN BLACK METAL QUARTET FROM NYC, KRALLICE HAS JUST RELEASED HYPER-TECHNICAL, BRUTAL, BEAUTIFUL, AVANT-GARDE NEW ALBUM “YGG HUUR”!!

krallice-560x560

新世代ブラックメタルのみならず、現代のメタルシーンに大きな影響力を持つ NYC のバンド KRALLICE。彼らの新作 “YGG HUUR” が遂にリリースされました。トレモロリフとグロウルというブラックメタルの看板をアトモスフェリックで高度な芸術にまで昇華した彼らの作品群は常に高い評価を受けて来ましたが、全く違った方向性を提示した今回の “YGG HUUR” は問題作と言えるかも知れません。
傑作 “DIOTIMA” に存在した神々しいまでの情景美、アトモスフィアやトレモロリフへの拘りは薄れ、複雑でカオティック、アヴァンギャルドな世界が構築されています。本作発表前、創立メンバーの COLIN MARSTON が GORGUTS に加入し “COLORED SANDS” を発表。そのアバンギャルドでテクニカルな音楽性が各方面から高い評価を得た事も無関係ではないでしょう。この作品をテクニカルなデスメタルと呼ぶことさえ出来そうです。
また MICK が影響を受けたアルバムに挙げている VOIVOD の奇妙なコードワークやプログレッシブな展開を想起させる場面もあるように思います。
NYC のメタルシーンは LITURGY, SANNHET, KAYO DOT, ABIGAIL WILLIAMS など芸術性を重視し、何か新しいことにチャレンジして行くバンドが多数存在します。そういったバンドたちがお互いに競い合って何か面白いものを生み出そうとしているのは事実でしょう。結果 LITURGY の “THE ARK WORK” のように批判を受けたとしても、「いいぞ、もっとやれ!!!」と注視してしまう何かがこのシーンにはありますね。
今回弊誌では KRALLICE の強力なツインギターの一人で、同時に実験的なソロプロジェクトを追求するリフの求道者 MICK BARR に話を聞くことが出来ました。

続きを読む NEW DISC REVIEW + INTERVIEW 【KRALLICE : YGG HUUR】JAPAN TOUR 2016 SPECIAL !!

WORLD PREMIERE: “PATHOGENIC APATHY” 【HATE ETERNAL】


WORLD PREMIERE: NEW SONG !! “PATHOGENIC APATHY” OF HATE ETERNAL !!

KING OF DEATH METAL IS BAAAAACK !! HATE ETERNAL SET TO RELEASE THEIR NEWEST ALBUM “INFERNUS” ON 8/21 !!

he10453110_10152773023536960_3172268512552814437_n

DEATH METAL の帝王 MORBID ANGEL の全盛期にその”顔”として伝説を生み、音楽プロデューサーとしても活躍する ERIC RUTAN 率いるフロリダの DEATH MTL KING, HATE ETERNAL。METAL BLADE から SEASON OF MIST に移籍後初のフルアルバム “INFERNUS” を8/21にリリースします。バンドに6年間在籍したドラムの名手 JADE SIMONETTO が脱退。OCEANO のCHASON WESTMORELAND を迎えて製作された4年ぶりの新作ですが、今回公開する徹頭徹尾 DEATH MTL で直情的な “PATHOGENIC APATHY” を聴く限り心配は無用でしょう。ただ前作 “PHOENIX AMONGST THE ASHES” は時にエスニックだったりカオティックだったり、緩急のついた複雑な展開と耳を捉えるフックが満載の傑作でした。特に “THE ART OF REDEMPTION” は強烈。フュージョン的で不安を煽るようなイントロからキャッチーなソロパート、その後の破壊的で難解なリフまで全てが完璧でまさにデスメタルをアートの域まで高めていました。付け加えるならば今作にもこういった”仕掛け”のある楽曲も期待したいですね。

01. Locust Swarm
02. The Stygian Deep
03. Pathogenic Apathy
04. La Tempestad
05. Infernus
06. The Chosen One
07. Zealot, Crusader of War
08. Order of the Arcane Scripture
09. Chaos Theory
10. O’ Majestic Being, Hear My Call

heSOM363-Hate-Eternal-500x500px-RGB-72dpi (1)


www.facebook.com/Hate.Eternal

www.facebook.com/seasonofmistofficial