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NEW DISC REVIEW + MORGAN AGREN INTERVIEW 【DEVIN TOWNSEND : EMPATH】


EXCLUSIVE: INTERVIEW WITH MORGAN ÅGREN FROM DEVIN TOWNSEND !!

“It’s Funny Cause I Got An Email From Devin When He Asked Me ”Can You Play Quietly?” ”I Want Spooky Country Drums With Low Volume”

DISC REVIEW “EMPATH”

「”Empath” とはまさに Devin そのものだから、彼の心に従い、彼が本心から望むようにプレイしたんだ。彼はこのアルバムで遂に完全なる自由を手に入れたね。」
カナダのサウンドウィザード Devin Townsend が最も信頼を置くアーティストの一人、Morgan Ågren は確信を持ってそう答えました。
DEVIN TOWNSEND PROJECT の最終作となった “Transcendence” は、以前より大幅にメンバーのインプットを盛り込み、バーサタイルに探究を重ねたグループの長き旅路を集約する名品でした。
ただし、”集大成” とはすなわち “繰り返し” へと、”メンバーの固定化” とはすなわち “マンネリズム” へと繋がる危険をも孕みます。Devin Townsend の溢れる∞の創造性は、予測可能な全てを一度リセットし、演奏者も音像も自在に選択する絶対的に自由な翼を欲したのです。
「現在の Devin Townsend が持つ音楽的な興味全てが、一つの場所へ収まったとしたらどうなるだろうか?」
フォーク、シンフォニック、ポップ、プログ、ファンク、ブラックメタル、ジャズ、ニューウェーブ、アメリカーナ、ワールドミュージック、そして EDM。Devin の中に巣食うマルチディメンショナルな音楽世界を一切の制限なく投影したレコードこそ “Empath” です。そして “エンパス” “感情を読み取る者” のタイトルが意味する通り、Devin がアルバムに封じた万華鏡のエモーションを紐解くべきはリスナーでしょう。
オーディエンスがエンパスなら、もちろん、アルバムに集結したアーティストも Devin の百花繚乱な感情を読み取るエンパスです。
Mike Keneally をミュージックディレクターに、Morgan Ågren, Samus Paulicelli (DECREPIT BIRTH), Anup Sastry (ex-MONUMENTS) と三者三様の技巧派ドラマーを揃え、さらに Steve Vai, Anneke van Giersbergen (VUUR), Ché Aimee Dorval, Chad Kroeger (NICKELBACK) など錚々たる顔ぶれが翼となり、Devin が今回提唱する “ヘヴィーな音楽でも多様になり得る” の精神を実現していきます。
“Castaway” に広がる海の景色、ジャジーなギター、そして荘厳な女声コーラスは歴史的プログエピックへの完璧なエントランス。そうして幕を開ける “Genesis” はアルバムの全貌を伝える “Empath” の小宇宙でしょう。
神々しいほどにエセリアルで、毒々しいほどにアグレッシブ。シンフォニーとエレクトロ、オペラとスクリーム、ディスコビートとブラストビート、アンビエントとエクストリーム。一見相反するようにも思える何色もの絵の具は、幾重にも重なり奇跡のダイナミズムを描きながらプログメタルのキャンバスを彩り、時には逸脱していきます。その瑞々しきカオスは “創世記” の名に相応しい “Hevy Devy” 新時代の到来を確かに告げています。
レコードが進むに連れて、リスナーは「最初はどこに向かうのか、この作品が何なのかさえ分からなかった。」と語る Devin が見出した “意図” を感じるはずです。
“Spirits Will Collide” を聴けば “Z²-Sky Blue” よりもポップなアルバムを、”Sprite” を聴けば “Infinity” よりもスピリチュアルなアルバムを、”Hear Me” を聴けば SYL の “Alien” よりもヘヴィーなアルバムを、そして “Why?” を聴けば “Ghost” よりも優美なアルバムを巨匠が目指していたことを。DEVIN TOWNSEND PROJECT という枠組みから解放された鬼才は、そうして様々な領域で “限界突破” を実現して “プログレッシブ” の定義すら軽々と破壊していくのです。
「確かに Zappa コネクションがこの作品には生きているね。Keneally, Steve, Devin。ただし、Devin はそこまで Zappa の音楽に入れ込んだことはないんだけどね。」
11分の “Borderlands”、そして23分の “Singularity” で Devin は “現代の Frank Zappa” の地位を揺るぎのないものにしたのかも知れませんね。穏やかに、残酷に、しなやかに、カラフルに、哲学的に、何より冒険的に。ほとんど忘れ去られて苦境の最中にある “芸術” を救い、リスナーに “エンパシー” を喚起する Devin のやり方は、無限の想像力と比類無き多様性でした。
今回弊誌では、Frank Zappa、そして盲目の天才ピアニスト Mats Öberg とのデュオ Mats/Morgan でもお馴染み Morgan Ågren にインタビューを行うことが出来ました。「Fredrik は遂に新作へと着手しているよ。実は、僕は彼のその作品のためにすでに沢山のマテリアルをレコーディングしているんだ。」MESHUGGAH の心臓も遂に動き出したようです。どうぞ!!

DEVIN TOWNSEND “EMPATH” : ∞/10

THE STORY BEHIND “EMPATH”

ヘヴィーミュージックの世界では、アーティストが非常に狭い、限定された箱の中へと押し込められる傾向にあるね。音楽業界だって、カテゴライズや販売戦略のためにアーティストに特定のジャンルへ留まることを要求する。つまり、メタルの背景を持っているミュージシャンがジャンルの外に出て注目を集めるのは不可能に近いんだ。
じゃあ、広いパレットの中で”色”としてジャンルを使用しているアーティストはどうするの?ジャンルを遥かに超えた知識と経験を持つアーティストは?
それにメタルが恥ずべき音楽じゃなく、尊敬に値すると考えているアーティストは?
見世物ではなく、多様性によってあらゆる音楽的感情を表現したいなら、追求するべきでしょう。
“Empath” の真の意味はリスナーに様々な音楽的感情、体験を感じさせることにあるね。そうして、彼らに人生を美しく、挑戦的にする全てに恐れず参加して欲しいと伝えたいんだよ。
どのセクションもリスナーに”歓迎”されるよう心がけ、感情のジェットコースターとしてサウンドスケープをより効果的に繋げていったね。そうして、願わくば他のミュージシャンがこの方法にインスパイアされればと思うようになったんだ。
アルバムは、喜びと人々の助けになりたいという思いに根ざしている。楽曲に多様性を持たせたのは、”Empath” “共感”が弱さと捉えられてきた歴史の中で、人生を様々な観点から見る必要性を表現したかったから。僕にとっても長い間狭い場所に閉じ込められていた創造性を解き放ち、恐怖から脱却するためのやり方だったね。多様性が増す時代において、他人の気持ちになって物事を見ることは他者を理解する上で欠かせないプロセスさ。
そうして “Empath” という不可能を可能にしたんだよ。

INTERVIEW WITH MORGAN ÅGREN

Q1: Hi, Morgan! First of all, how is Mats’s ear-fix. Actually, I was really shocked when I heard his bad health condition…

【MORGAN】: Thanks for asking. Ears are so complex. It seems like it is easier to do a heart transplantation than fixing someones ears obviously. Our trip to the USA was very good though. We met some of the worlds most skilled ear experts and we are still waiting for some hearing aids that they will custom make for Mats.
He will get these in a few weeks. One in ear device to use when playing live, and then another one for daily use. We spend a couple of days in Florida in September 2018 with them where they tried to help Mats by doing lots of tests etc. Mats situation is little little bit better now. It was really a nightmare early 2017…

Q1: Mats が聴力を失いそうだというニュースには、日本のファンも心を痛めています。聴力を回復させるプログラムは上手くいっていますか?

【MORGAN】: 気にかけてくれてありがとう。聴力とはとても複雑なものなんだ。おそらく、心臓移植よりも聴力を完全に回復させるほうが難しいだろうね。だけど僕と Mats のアメリカへの治療旅行はとても良いものとなったね。僕たちは世界でも名だたる聴力の専門医たちに会って、今は Mats のために制作されているカスタムメイドのイヤーエイドが完成するのを待っているところなんだ。
あと数週間で届くだろうね。イヤーディバイスの一つはライブで使用するため、もう一つは日常で使用するためのものなんだ。昨年の9月に数日フロリダで過ごして、Mats のためにいろいろと耳のテストをしたんだよ。そうして徐々にではあるけれど、Mats の状態は改善していっているね。2017年の始め頃は本当に悪夢のようだったからね…。

Q2: So, Mats/Morgan’s latest record is “Schack Tati” in 2014. Is there any plan of making new record? If there was a plan, what kind of record it would be?

【MORGAN】: There is no plans for a new Mats/Morgan CD at the very moment. But we did a lot of things at end of 2016 which was also the year when we celebrated our 35th anniversary. We did a project with a symphony orchestra, which was released as a DVD+CD+CD titled Mats/Morgan Live with Norrlandsoperan Symphony Orchestra. We also did some 35th anniversary concert in 2016, some of those was recorded, even video filmed, so these needs to be released sometime! And we released a double best of CD that we called 35t Anniversary Collection.
But we have been taking a break since these projects that we did end of 2016 cause of Mats ear problems.
We WILL for sure come back with new music at some point. I have been doing a lot of other projects lately as well..

Q2: 現時点で Mats/Morgan の最新作は、2014年の “Schack Tati” です。新たな作品を期待しても良いのでしょうか?

【MORGAN】: 現時点では、Mats/Morgan の新作の予定はないんだ。だけど、結成35年を祝う年となった2016年の終わりにいろいろとやっていたんだよ。
シンフォーニーオーケストラとのプロジェクトは、”Mats/Morgan Live with Norrlandsoperan Symphony Orchestra” としてリリースされたね。それに35周年アニバーサリーライブもいくつか行ったんだ。その様子は録音、録画されているから、いつかリリースする必要があるね!後は、2枚組のベストアルバム “35th Anniversary Collection” もリリースしたよ。
だけど、2016年の終わりから Mats の耳の問題が深刻化したから、Mats/Morgan は休止を余儀なくされているんだ。ただ、絶対に新たな音楽を携えてカムバックするよ!最近、僕個人は沢山の別プロジェクトを抱えているんだ。

Q3: Last year, you were invited to play with Magma for their new record, right? What was the experience for you?

【MORGAN】: Yes, it was quite unreal. Nobody really gets a invitation to play with Magma, especially not a drummer.
But I got this invite yes, and it is a big honor off course. I have a lot of respect for Christian and Magma, a very unique band for sure.
I have spent time with Magma when we played the same festivals and such during the past. And in 2015 we opened up for Magma in Sweden and Norway, me and Mats just as a duo. And I got asked to record ZESS because Christian is singing on this piece called ZESS, and they wanted to record this live, all together, thats why I got the request. And in June I will in fact perform ZESS w. Magma live in Paris, in this Pierre Boulez concert hall. Looking forward to that.They are also very nice people.

Q3: 別プロジェクトと言えば、昨年あなたは MAGMA に招かれてプレイしましたよね?

【MORGAN】: うん。本当に非現実的だったよ。特に、ドラマーが MAGMA に招待されてプレイするなんてことは前代未聞だからね。
もちろん、謹んでお受けしたしとても光栄だったよ。Christian と Magma には大きな敬意を持っているからね。間違いなく実にユニークなバンドさ。
MAGMA とは過去に同じフェスティバルで過ごしたことがあったんだ。それに2015年にはスウェーデンとノルウェーで彼らのオープニングを務めたんだ。僕と Mats だけのデュオでね。
未完の大曲 “Zess” をレコーディングして欲しいと頼まれたんだ。6月には “Zess” を MAGMA とパリのコンサートホールで録音するよ。とても楽しみだね。ステキな人たちだから。

Q4: So, Devin Townsend’s new record “Empath” is really well accepted! I know you two have collaborated in “Morgan Ågren’s Conundrum” and “Causalities of Cool”. But what was the starting point of you two’s collaboration?

【MORGAN】: It’s funny cause I got an email from Devin when he asked me ”can you play quietly?” ”I want spooky country drums with low volume” – end quote.
So I said ”I can try” so I started to record songs for Casualties of Cool, and we did some live gigs with that project too. And we kept contact after that, did jams in my studio and such. Devin also plays on a track on my solo album Batterie Deluxe. And when it was time for Empath, same thing there, recorded a lot for him in my studio, but I also traveled to Wales outside London to record more tracks there for Empath. And maybe I will end up doing the Empath tour in November/December 2019, we will see! Devin is a great guy!!

Q4: あなたが参加している、Devin Townsend の新作 “Empath” は大好評ですね!
彼とは過去に CASUALITIES OF COOL などで共演を果たして来ましたが、コラボレーションの出発点についてお話ししていただけますか?

【MORGAN】: 面白い話があるんだ。僕は Devin から、「君は静かにドラムをプレイ出来る?」ってメールを受け取ったんだよ。彼は幽玄でボリュームを抑えたカントリードラムを求めていたんだ。
だからやってみるよと答えて、CASUALITIES OF COOL のレコーディングが始まったんだ。あのプロジェクトでは何度かライブもやったね。それからずっと、Devin とはコンタクトを取り続けていて、僕のスタジオでジャムったりもしていたんだ。それに Devin は僕のソロアルバム “Batterie Deluxe” でもプレイしてくれたね。
それで、”Empath” を作る段階になって、また同じように僕のスタジオで彼のために沢山プレイした訳さ。同時に英国のウェールズにも出向いて何曲か録音したね。そうして、おそらく今年の11/12月には “Empath” のツアーに帯同することになるだろうね!まあ、とにかく Devin Townsend は偉大な男だよ!

Q5: How did you grasp the world view of “Empath” and how did you draw it with your drum playing?

【MORGAN】: To me it is just Devin following his heart, doing something he really wants. He had total freedom doing this album.
And for me, I just played drums in a way that I thought were right for this music. It was a really nice experience.
Lot’s of nice and skilled people have been involved. I got to meet Mike Keneally again too on this session.
I haven’t seen him in 15 years. We did a lot of Zappa projects together in the US.

Q5: あなたは “Empath” というアルバムのムードをどの様に捉え、解釈しましたか?

【MORGAN】: 僕にとって、”Empath” とはまさに Devin そのものだから、彼の心に従い、彼が本心から望むようにプレイしたんだ。彼はこのアルバムで遂に完全なる自由を手に入れたね。
だから、僕はこの音楽にとって正しいと思えるようにドラムを叩いただけなんだ。素晴らしい経験だったね。それにこの作品には、素敵で技術を持った多くの人が関わっている。
このセッションで再び Mike Keneally に会うことが出来たのも収穫さ。彼とは実に15年も会っていなかった。昔彼とは Zappa Project をアメリカでよく一緒にやったからね。

Q6: Devin appeared as Steve Vai’s voice. And of course, Steve and you played with Frank Zappa. Also, I remember “Zappa’s Universe”. I mean, definitely there is a legacy or bloodline in “Empath”, do you agree that?

【MORGAN】: Yes, the Zappa connection is there through Keneally, and with Devin through Vai, although Devin was never into Zappa very much.
He has the respect off course, be he never entered the world of Zappa’s music very much.

Q6: Zappa と言えば、Devin を見出したのは Zappa が見出した Steve Vai でしたし、そしてあなたと Mike Keneally。”Empath” には Zeppa の系譜が紡がれているようにも思えます。

【MORGAN】: うん、確かに Zappa コネクションがこの作品には生きているね。Keneally, Steve, Devin。ただし、Devin はそこまで Zappa の音楽に入れ込んだことはないんだけどね。
もちろん、彼も敬意は持っているんだけど、ただ Zappa の音楽世界に入り込んだことはないみたいなんだ。

Q7: In “Empath”, Samus Paulicelli and Anup Sastry also played drums. It seems sometimes you three played in the same songs, but how did you share drum parts and songs?

【MORGAN】: Devin gave us the sections that he thought would be best for all of us, since we play different styles. Sometime those sections were inside one song, so you would hear me for 90 seconds, Samus for 80 seconds, and Anup for 75 seconds or something like that.

Q7: “Empath” では、あなたの他にも Samus Paulicelli と Anup Sastry がドラムをプレイしています。時には同じ楽曲の中で、3人が起用されていたりしますよね?

【MORGAN】: Devin は彼が僕たち全員にとってベストだと思ったパートを割り振ったんだ。というのも、3人はかなり異なるスタイルを持っているからね。
だから時には同じ楽曲の中でもセクション毎に違うドラマーがプレイしていたりするんだ。例えば、僕が90秒、Samus が80秒、Anup が75秒といった感じにね。

Q8: “Sol Niger Within”of Fredrik Thordendal’s Special Defects was released in 1997, but still has lot’s of frenetic fans. Looking back now, what’s the record to you? And Fredrik seems to making new solo record. Are you involved in his new journey?

【MORGAN】: Yes, this album reach crazy many people. Tosin Abasi of Animals As Leaders told me that this record almost started a musical genre..
This thing called ”Djent”. I wasn’t even aware of that. I knew that many people loved the CD but I didn’t know it started something. I know that people in TOOL, Metallica, Rush etc have mentioned this album as a favorite underground album of some kind. It’s great!
Fredrik is working on a new album finally, and I have recorded tons of stuff for him there too, mainly improvised parts.

Q8: あなたも参加し1997年にリリースされた Fredrik Thordendal’s Special Defects の “Sol Niger Within” は今でも熱心なファンを生んでいます。Fredrik は現在ソロアルバムを制作中の様ですが…?

【MORGAN】: うん、あのアルバムは驚くほど多くの人にリーチしているよね。Tosin Abasi は僕に、このレコードこそほとんどジャンルの始まりだったと言えるなんて話していたけどね。
そのジャンルは “Djent”。僕は Djent に気づいてすらいなかったんだ。多くの人があの CD を愛していることは知っていたんだけど、何かの出発点となっていたなんて知らなかったんだよ。それに、TOOL, METALLICA, RUSH といったビッグバンドのメンバーさえ、大好きなアンダーグラウンドアルバムだと言っているんだからね。素晴らしいよ!
そして、うん、Fredrik は遂に新作へと着手しているよ。実は、僕は彼のその作品のためにすでに沢山のマテリアルをレコーディングしているんだ。主にインプロビゼーションのパートだよ。

FIVE ALBUMS THAT CHANGED MORGAN’S LIFE

ALLAN HOLDSWORTH “ROAD GAMES”

Heard this album when I was around 15 years old, and this music changed my life. I just loved all of it, the chords, the melodies, the playing all of it.

RETURN TO FOREVER “ROMANTIC WARRIOR”

U.K. “U.K.”

BRUFORD “ONE OF A KIND”

FRANK ZAPPA “IN NEW YORK”

All these albums talked to me so hard. It was like a place where I wanted to be, spiritually speaking in a way. I am very grateful that I found all this music so early too..

MESSAGE FOR JAPAN

Well, I hope to be back. I am always in contact with Akiko at Disk Union (who released my solo album Batterie Deluxe).
I have some plans for Japan, new releases, gigs etc. I love to play there. First time I played in Japan was with Glenn Hughes (of Deep Purple).Toured Japan with him in 1996.

日本に戻りたいよ。ソロアルバムをリリースしてくれた Disk Union の Akiko とはずっとコンタクトを取っているんだ。
だから、日本に向けたプランはいくつか存在するよ。新作やライブなんかのね。日本でプレイするのは大好きなんだ。最初に行ったのは、1996年、Glenn Hughes とだったね。

MORGAN ÅGREN

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NEW DISC REVIEW + INTERVIEW 【VOIVOD : THE WAKE】JAPAN TOUR 2019 SPECIAL !!


EXCLUSIVE: INTERVIEW WITH DANIEL “CHEWY” MONGRAIN OF VOIVOD !!

“I Don’t Use My Guitar Before I Have An Idea Of What The Melody Could Be. Music Is Not Inside The Instrument, It Is In My Mind, In My Heart. “

DISC REVIEW “THE WAKE”

プログレッシブとスラッシュの狭間でSFのスリルを享受するケベックの神怪 VOIVOD。5年ぶりとなるフルアルバム “The Wake” の異形と暴威は、バンドの結成35周年を祝賀する来日公演で Voivodian を狂気の渦へと導誘します。
衝動の “Rrröööaaarrr” から、サイバーな中毒性極まる “Dimension Hatross”、そしてアートメタルの極地 “The Outer Limits” まで、逸脱者 VOIVOD の奇々怪界はメタルシーンにおいて畏怖と畏敬を一身に浴び続けて来ました。
スラッシー、時にパンキッシュなアップテンポの猛威とプログレッシブな展開を、サスペンスと不協和に満ちたジャズ由来のテンションコードで賛美する異端の婚姻。そしてその倒錯的なシグニチャーサウンドは、ギターの革命家 Piggy の逝去、豪放磊落なベースマン Blacky の脱退にも、些かも揺らぐことはありませんでした。
バンドにとって何より僥倖だったのは、テクニカルデスのカルトヒーロー MARTYR で雄名を馳せた Chewy こと Daniel Mongrain を迎えたことでしょう。
インタビューで、「僕は11歳の時から VOIVOD のファンで、それこそ狂ったように聴いて来たんだから、もう僕の音楽的な DNA の一部、最も大きな影響の一つだと言えるだろうね。」と語るように、”Target Earth” でバンドに加わって以降、Chewy はあの不協和音とテンションの魔術師 Piggy の遺伝子をしっかりと受け継ぎながら、さらに VOIVOD の意外性、多様性を逞しく拡大しているのです。
バンド史上最も “シネマティック” で “キャッチー” なコンセプトアルバム “The Wake” はその進化を如実に証明するマイルストーン。アートワークにもあるように、Voivodian の象徴、4体の Korgull が見下ろす先は死に行く星。作品に描かれた気候変動、大災害に起因する混乱とカオスは当然我々の住む地球の姿に重なります。
しかし同時に滅びを誘う巨大災害や外敵の来襲は、人類に新たな真理、宇宙において孤高でもなければ唯一種でもないという、ある種の “目覚め” をもたらすのです。
アルバムオープナー “Obsolete Beings” で早くもバンドは Voivodian の心に洗脳のメカニズムを植え付けます。パンキッシュにドライブするリズムセクション、不協和のパラノイア、刻々と変化を続ける万華鏡のテンポとリズム。誇らしげにトレードマークをはためかせながら、一方で Snake の紡ぐボーカルライン、Chewy の奏でるギタートーンはこれまでよりも格段に甘くメロウ。印象的な中間部のブレイクでは、アトモスフェリックな顔さえ覗かせます。
水面下から現れたエイリアンの襲来と、唯一残った人類の贖いを描いた “The End Of Dormancy” は、アンセミックにテクニカルにストーリーを体現する VOIVOD シネマの完成形なのかもしれませんね。
「お前は知りすぎてしまったんだ…。」厄災来たりて笛を吹く。クリムゾンとフロイドの不可解な共演。時に凶暴を、時に畏怖を、時に孤独を、時に勇壮を、時に不屈を伝える千変万化、Chewy のリフデザインは常にストーリーへと寄り添い、Snake は幾つものキャラクターを一人で演じ劇場の支配者として君臨します。
初期 MEGADETH を想起させるハイパーインテレクチュアルなスラッシュアタックと、神々しきオーケストレーションがせめぎ合い、そして底知れぬダイナミズムを奉ずる “Iconspiracy”、サイケデリックに浮遊するキャッチーな幻想宇宙 “Always Moving”。そうしてアルバムは12分のエピック “Sonic Mycelium” で幕を閉じます。
「”The Wake” では全てが “チームスピリット” の下に制作されたんだ。」 その言葉は真実です。張り巡らされたディソナンスとテンションの菌糸をぬって、重層のコーラスさえ従えた煌めきのメロディーは新生 VOIVOD の野心を再び主張し、ポストロックの多幸感さえ仄めかせながらストリングスの絨毯へとあまりにコレクティブなプログレッシブの息吹を着地させるのです。
今回弊誌では、Chewy さんにインタビューを行うことが出来ました。「ソロをプレイする時は、吹き込むパートを何度も何度も聴き込むんだ。そうするとメロディーが頭の中で鳴り始めるんだよ。そうして僕はギターを手に取り、そのメロディーを紡ぐんだ。僕はメロディーが降りてくるまでギターを触りすらしないからね。音楽は楽器の中にあるんじゃない、僕の心、ハートの中にあるんだよ。」二度目の登場。天国の Piggy もきっと満面の笑みでこの作品を賞賛するでしょう。
余談ですが、ブックレットには Away がそれぞれの楽曲をイメージして綴ったアートの数々が描かれています。どうぞ!!

VOIVOD “THE WAKE” : 10/10

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NEW DISC REVIEW + INTERVIEW 【INTO ETERNITY : THE SIRENS】


EXCLUSIVE: INTERVIEW WITH TIM ROTH OF INTO ETERNITY !!

“As I Was Writing The Sirens, My TV Would Have The News Channel CNN On Just In The Background. After The Fukushima Disaster Happened, It Was On The News Everyday And I Was Just So Inspired To Write a Song Dedicated To Our Wonderful Japanese Fans.”

DISC REVIEW “THE SIRENS”

遺灰の散華は忘却という名の埋葬。しかしカナダのプログメタルミソロジー INTO ETERNITY は、10年の嗜眠から覚め神話の伝承を続開します。
00年代のプログメタルシーンにおいて、メロディーの乱舞、ハイテクニックの応酬にデス/スラッシュの凶暴やブラックメタルの陰鬱を投影した複雑怪奇なメビウスの輪、INTO ETERNITY の投げかけたハイブリッドのイデオロギーは、現代の多様なモダンプログレッシブへと繋がるゲートウェイだったのかも知れませんね。
特に、目眩く豊富なアイデアをシアトリカルに綴る “The Scattering of Ashes” の眩いばかりの完成度は、カタログの中でも群を抜いていました。
ところが、インタビューにもあるように、活動のスピードを落とさざるを得なくなった10年代初頭からバンドの歯車は狂い始めました。何より、七色ならぬ六人の声と顔を使い分ける傑出したシンガー Stu Block を ICED EARTH に引き抜かれたのはバンドにとって大きな痛手だったと言えるでしょう。
しかし、永遠を司る不死鳥は灰の中から蘇ります。「実は僕たちは何人か男性ボーカルをオーディションしたんだけど、最終的に Amanda のルックスと声が最も適していると判断したんだ。彼女は Stu が出していた全てのハイトーンをカバー出来るし、同時に僕等が必要としているデスボイス、グロウルもこなす事が出来るね。」と Tim が語る通り、新たに女性ボーカル Amanda Kiernanをフロントに据えたバンドは、新作 “The Sirens” で再びそのシグニチャーサウンドを地上に響かせることとなったのです。
幕開けは静謐なるピアノのイントロダクション。厳かに奏でられるモチーフは本編へと受け継がれ、決定的にネオクラシカルな響きをタイトルトラック “The Sirens” へ、ひいてはアルバム全編へともたらします。
マスターマインド Tim Roth の煌きは10年を経ても決して色褪せることはありません。ただし、かつて “エクストリームプログレッシブメタル” と称されたハイブリッドの比率は少々変化を遂げています。
確かに以前と比べて長尺の楽曲が増えた一方で、急転直下の場面展開、変拍子を伴うリズムのダンスはより自然体で作品の中へと溶け込んでいます。
もちろん、RACER X や CACOPHONY を思わせるスリリングなギターハーモニー、プログレッシブなデザイン、血湧き肉躍るクリエイティブなコンポジションは健在ですが、10年前と比較してよりパワーメタルへと接近したベクトルは 「”The Sirens” こそ、僕たちのレコードの中で最もヘヴィーメタルのファンにアピールする作品だと思っているよ。」 と語る Tim の言葉を強く裏付けます。
“Fringes Of Psychosis” はその新生 INTO ETERNITY を象徴する楽曲かも知れませんね。リッチなアコースティックギターから Michael Romeo にも迫るネオクラシカルの津波まで封じ込めた Tim のギターワーク、珠玉のメロディーと邪悪なグロウルを行き来する Amanda のウイッチリーなボーカル、エクストリームでブラストのハイテンションまで組み込んだリズム隊の妙。
静と動のダイナミズムに、リリカルで雄々しきドラマティシズム。即効性を持ってメタルアーミーの耳に馴染む、バンドのメタモルフォーゼは Stu が加入した ICED EARTH や “Jugulator” 期の JUDAS PRIEST にも並び得る鋭き牙とエナジーに満ちています。
惜しむらくは、若干チープなサウンドプロダクションでしょうか。インディペンデントでのリリースとなったため致し方ない部分とも言えますが、次作ではよりビッグなプロダクション、充実の制作環境に身を置けることを願います。
今回弊誌では Tim Roth にインタビューを行うことが出来ました。「”The Sirens” を書いている時に、テレビで、確か CNN だったと思うんだけど速報が入ったんだ。そうして、福島の災害が起きた後は、連日のようにニュースとなっていたね。僕はただとても感化されて、僕たちの素晴らしい日本のファンのために捧げる楽曲を書いたんだよ。」 どうぞ!!

INTO ETERNITY “THE SIRENS” : 9.7/10

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NEW DISC REVIEW + INTERVIEW 【AUGURY : ILLUSIVE GOLDEN AGE】


EXCLUSIVE: INTERVIEW WITH MATHIEU MARCOTTE OF AUGURY !!

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Augury Give Proof Why Montreal, Quebec Is The Prog/Tech Capital Of The Western Scene With Long-awaited New Record “Illusive Golden Age” !!

DISC REVIEW “ILLUSIVE GOLDEN AGE”

CYNIC の後には、そして BEYOND CREATION の前には彼らが居た。OBSCURA と共にテクニカルデスメタルのプログレッシブサイドを探求し先導し続けるカナダの SF メタル集団 AUGURY が実に9年振りとなる新作”Illusive Golden Age” をリリースしました!!
“黄金時代” が “幻” ではないことを確かに証明する一枚は、テクデスの燎火を明々と灯す躍動感に満ちています。
カナダが誇るモントリオールとケベックの二大都市は、テクニカルデスメタルのメッカだと言えます。GORGUTS, CRYPTOPSY に端を発するその潮流は、MARTYR, BEYOND CREATION などに引き継がれ、近年の “Stay-Tech” メタルマシーン ARCHSPIRE まで脈々と連なります。
中でも、AUGURY の宿すエモーションと有機的なサウンド、クリエイティビティーはジャンルの無慈悲でメカニカルな特性を超越し、明らかに異彩を放っているのです。
9年の沈黙を破るアルバムオープナー “Illusive Golden Age” は風雲児たるバンドの型破りな一面が存分に示された戦慄。このジャンルの定番であるシンフォニックなイントロダクションや、ファストな音の洪水には脇目も振らず、独特のエスニックなスケールとクリーンギターのアクセント、そしてフレットレスベースの浮遊感が奏でるユニークな三重奏こそ彼らの狼煙。
神秘と孤高のメロディーセンス、空間を残したミッドテンポのリフワークは襲い来るヒステリックで噛みつく牙のボーカルとブラストの狂気を際立たせ、ダーティーに歌うSFの奇妙なワルツへと収束して行きます。失われた文明と知識を探るリスナーの旅は、得体の知れない未知なるエキサイトメントでその幕を開けるのです。
ステレオタイプのテクニカルデスメタルからさらに距離を置いた “Carrion Tide” はバンドの緻密なタクティクスを象徴する楽曲かも知れませんね。メタルリスナーにまるで施しを与えるかの如く付与されたブラッケンドのアグレッションは、AUGURY の持つ個の力によって様々なエモーションへとその形を変えて行きます。
ディープなガテラルからヒステリックなスクリーム、ミドルレンジの雄々しきクリーンまでメタルボーカルのショウケースにも思える Patrick Loisel のワイドな才能は移り行く喜怒哀楽を完璧なまでに表現し、起伏に富んだ楽曲のメインパーソナリティーとして君臨します。
ギタリスト Mathieu Marcotte の DEATH や CYNIC に VOIVOD、さらには OPETH や EMPEROR の遺伝子を受け継ぐ複雑でスリリングなリフの猛攻は、カタストロフィーが眼前に迫るかのような錯覚を引き起こし、ex- BEYOND CREATION の怪物 Dominic “Forest” Lapointe はフレットレスベースの酩酊でサイケデリックな静謐の焼け野原を描くのです。
MESHUGGAH と CYNIC が凌ぎを削る “Mater Dolorosa”、ゲーム音楽の影響を感じさせるサイバーなインストゥルメンタル “Message Sonore” を経て辿り着く、最長8分の “Anchorite” でアルバムはその幕を閉じます。
“Anchorite” とは、抗し難い理由で社会や故郷を離れ一人で暮らす宿命の意。もしかするとそれは、大災害で滅びし失われた文明最後の生き残りだったのかも知れません。焦燥と惜別、そして寂寥感を込めた過去からのメッセージは、メランコリーとアンビエンス、そしてアグレッションが渾然一体となったオデッセイ。
最高のミュージシャンシップで「異なる感覚を持って独自のサウンドを築き上げた」AUGURY の神話は、そうしてさざめく波の音と共に自然の元へと帰って行きました。
今回弊誌ではバンドの中心人物 Mathieu Marcotte にインタビューを行うことが出来ました。「個人的には確かにテクデスを聴いてはいるんだけど、そのスタイルからそんなに多くの影響を受けている訳ではないからね。逆に言えば、そうでなければ同じ様なサウンドになってしまうからね。 」リリースは DARK MATTER SECRET, EQUIPOISE, INFERI 等を抱える超注目株 The Artisan Era から。どうぞ!!

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AUGURY “ILLUSIVE GOLDEN AGE” 9.8/10

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NEW DISC REVIEW + INTERVIEW 【PROTEST THE HERO : PACIFIC MYTH】


EXCLUSIVE: INTERVIEW WITH TIM MACMILLAR OF PROTEST THE HERO !!

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Legendary Canadian Prog-Core Outfit, Protest The Hero Has Just Released Innovative New EP “Pacific Myth” !!

DISC REVIEW “PACIFIC MYTH”

高いテクニックと、モダン=多様性に富んだその音楽性で、Modern Metal を象徴する存在となっているカナディアンレジェンド PROTEST THE HERO が新たなメンバー、販売戦略を携え挑んだ新作 “Pacific Myth” をリリースしました!!革新的な音楽性で驚きをもたらしたヒーローは、マーケティングにおいてもシーンをリードしようとしています。
今日のメタルシーンでは当たり前のように行われているクラウドファンディングキャンペーン。有名、無名に関わらず現在多くのバンドを支える、このレーベルを介さずファンと直接繋がる販売戦略は、PROTEST THE HERO が前作 “Volition” で勇気を持って踏み出した一歩が発端だったと言えるでしょう。バンドはクリエイティブな可能性とモチベーションを手に入れ、ファンは音源以外にも特別なアイテムやマーチを手に入れられる、全てが Win-Win な “Volition” での試みは確かな成功を収めました。しかし、彼らはその場所にも満足せず、さらに合理的な一手を打って来たのです。
“Pacific Myth” で彼らが打ち出した新たな戦略は、サブスクリプションプラットフォームという手法でした。定額を支払ってくれたファンのみに、毎月フレッシュな新曲を配布するという野心的なその試みは、再び成功を収めたと言えます。7500人以上のファンが “Pacific Myth” のキャンペーンに参加し、バンドのエクスクルーシブなコンテンツに12$、25$の私財を投入したのですから。6ヵ月に渡る長いキャンペーンが終了した後、バンドは “Pacific Myth” にリマスター、リミックスを施し EP として新たにリリースすることを決断します。
オリジナルラインナップが崩壊し、ベーシスト Cam McLellan、ドラマー Mike Ieradi を新たに迎えて制作されたこの EP は、”Fortress” 以前、”Fortress” 以降と時にそのキャリアを分けて語られるバンドの命題に抗うかのような強い意志を発する作品です。
確かに “Fortress” は完璧で、同時にモダンの意味を定義するようなマイルストーンでもあります。さらに昨年行われた、オリジナルラインナップでのデビューフル “Kezia” 10周年記念ツアーの盛況を見れば、この作品の若々しいエナジーも同様に愛されていることが分かりますね。
故に、BETWEEN THE BURIED AND ME にとっての “Colors” と同様に、”Fortress” 以降の作品は、ハードコア色が薄れ、よりトラディショナルでメロディー重視の方向に舵を切った “Sucrrilous”, さらにはピンチヒッターで LAMB OF GOD の剛腕 Chris Adler の推進力を生かした強力な “Volition” を持ってしてもその高き頂きを超えるまでには至らないという評価に落ち着いてしまっているように思えます。
実際、PROTEST THE HERO の現状を憂うファンの多くは、おそらく若さが原動力の一つとなった “Kezia” “Fortress” の瑞々しく、型破りで、予測不能な一面を愛しているのでしょう。しかしバンドは必ず成熟して行きます。Rody はダーティーに奔放に歌うよりもしっかりと丁寧にキャッチーなメロディーを追う場面がほとんどですし、楽曲も様々な要素をエクレクティックに吸収しつつも 、予測不能なカオスよりも、インテリジェンスを感じる構成美で驚きを演出する方向へとシフトしています。
インタビューで Tim が”2つを融合させる方法を見つけた”と語るように、”Pacific Myth” では10年という月日が生んだジレンマを、バンドの過去と未来を自然に繋ぐことで跳ね除けるチャレンジが行われているのです。
“Harbinger” のエピカルなピアノイントロを聴けば、誰もが “Kezia” のマジックを想起するはずです。そしてこの楽曲に存在する、クラシカルでテクニカルでカオティックなサウンドは、まさに2006年の衝撃をリスナーに蘇らせる役割を果たします。
穿った見方をすればファンへ擦り寄ったとも思える原点回帰ですが、元来 PROTEST THE HERO が売りにしていたこの種のキャッチーさ、テクニカルなフックを敢えて再提示したのは、自らの遺産すら武器へと変換する余裕の表れと見るべきではないでしょうか。実際、アグレッシブな曲風に刹那挿入されるピアノとボーカルだけの美しき共演は、現在の彼らだからこそ生み出せる極上の瞬間です。
同様に、”Cold Water” で聴けるサルサのようなリズミックなアプローチ、”Cataract” のスピードとエナジーの中でみせる黒くソウルフルなアイデアもバンドの新たな領域を開拓していますね。
作品で最も意義深いトラックはアルバムクローサー “Caravan” だと言えるでしょう。構成美に拘るが故長尺化している昨今の楽曲においても、バンド史上最長の8分39秒は新鮮な驚きだと言えます。”安全な場所”から離れ、未来へ向けて船出を果たしたキャラバンは、トレードマークとも言える複雑なアルペジオや狂気のシュレッドに頼らずグルーヴ重視でフックを生み出すと共に、意外性に満ちた後半では、キーボード、クリーンギターを巧みに使用し見事なアトモスフィアさえ具現化。彼らの成熟を伝えていますね。
メロディーの美しさも白眉で、DREAM THEATER さえ想起させる壮大なフィナーレには圧巻の一言。実際、”Caravan” での Rody は、近年あまり感じられなかった生き生きとした表情豊かな歌唱を披露し、バンド全体が成熟と共に自然と自信を取り戻したようにも思えますね。
全てを総括し、未来へと舵を切った伝説。今回弊誌では、ギタリストでコンポーザー Tim MacMillar にインタビューを行うことが出来ました。昨年、Realising Media の招聘により行われた、8年振りの素晴らしい来日公演は記憶に新しいところですね。どうぞ!!

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PROTEST THE HERO “PACIFIC MYTH” : 9.4/10

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NEW DISC REVIEW + INTERVIEW 【ONI : IRONSHORE】


EXCLUSIVE: INTERVIEW WITH ONI !!

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Prog Metal Newcomers From Hell! Canadian Sextet ONI Has Just Released Sensational Debut Album “Ironshore”!!

DISC REVIEW “IRONSHORE”

カナダから現れた6人組のプログモンスター ONI がセンセーショナルなデビューアルバム “Ironshore” をリリースしました!!究極の狂気と洗練された美しさが同居する作品は、彼らの名を世界に知らしめることとなるでしょう。
アルバムオープナー “Barn Burner” は複雑怪奇、魑魅魍魎が跋扈する鬼の世界への ONI からの招待状です。何よりもまず ONI を特別で奇抜な物の怪にしているのは、やはり Xylosynth の存在でしょう。この画期的で新しい、”木琴シンセ”といった風体の楽器は間違いなく楽曲、そしてメタルシーンに刺激的なヴァイブをもたらしています。
Johnny D の奏でるその未来的なインストゥルメントは、時にサイエンスフィクションの香りを漂わせるシンセサイザーの役割を果たし、一方で圧倒的でギターライクなシュレッドをも炸裂させているのです。”Barn Burner” が示すように、元々リズムマスターが集まったダブルギターのバンドに、Xylosynth のメロディックなシュレッドと近未来的なシンセサウンドが同時にバンドに加わることで、ONI のプログ感覚は飛躍的に高まっているといえるでしょう。
その効果は続くドラマティックな “Eternal Recurrence” にも現れています。中間部に配置された、全ての楽器が参加するクラシカルなユニゾンプレイは、スリリングで壮絶で美しく、驚異的。アルバムで何度も聴かれるように、彼らの卓越したトレードマークとなっていますね。
バンドのプログレッシブな一面は、 11分を超える “The Science” に集約されています。冒頭から、非常に複雑でマスマティカルなリフを提示する楽曲は、百鬼夜行さながらにその形を変えていきます。BETWEEN THE BURIED AND ME を彷彿とさせるヘヴィネスとアトモスフィア、クリーンボーカルとグロウル、プログレッシブとエモーションの対比、そこから導かれる構成力、場面転換の妙は実に見事で、感動的な大円団までリスナーを楽曲へと惹きこんで離しません。
反面、”The Only Cure” ではメタルバンドとしての矜持、ONI の残忍な一面を強く見せつけています。LAMB OF GOD や GOJIRA を手がける名プロデューサー Josh Wilbur が紹介したという誰あろう LoG のボーカル Randy Blythe 本人が参加した楽曲は、まさに救いのない地獄の風景を映し出していますね。タイトで重量感のあるリズム隊は、同時にテクニカルで時にリード楽器の役割をも果たし、アルバムを通して本当に良い仕事をしています。
インタビューでメンバーが強調するように、バラエティー豊かなレコードを目指したという “Ironshore” で、”Chasing Ecstacy” は重要なアクセントだと言えます。クリーンボーカルにフォーカスした楽曲は、作品中でも群を抜いてメロディックで、ロマンチックとさえ表現出来るような哀愁を体現しています。ここでも強調されるテクニカルでクラシカルなメロディーは、POMEGRANATE TIGER を聴けば Martin Andres のセンスだと分かるはずです。そして残念ながら何年も沈黙を貫いている、Prog-MetalCore の重要バンド THE HUMAN ABSTRACT と重なる部分も多いように感じました。
モダンメタルの根幹を成す3連リフ、リズムに特化したアプローチのオリジネーター LAMB OF GOD。そして奇しくもそのドラマーの力を借りたカナダのプログレッシブな先人 PROTEST THE HERO。ONI はすでにこの二大アクトからその実力を認められています。そして確かにその2組や先に挙げた偉人たちの遺伝子を受け継ぎつつ、様々な影響、そこには “Spawn and Feed” で聴ける和風のメロディーも存在する、を取り入れデビュー作にしてオリジナリティーを確立した彼らの将来は約束されたもののようにも思えますね。
今回弊誌では、ONI のメンバー6人全員にインタビューを行うことが出来ました。驚異的な新人の登場です。どうぞ!!

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ONI “IRONSHORE” : 9.7/10

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WORLD PREMIERE: “FOLLOWING THE VOICE” 【ANCIIENTS : VOICE OF THE VOID】


WORLD PREMIERE: NEW SONG !! “FOLLOWING THE VOICE” OF ANCIIENTS !!

Vancouver Metal Quartet ANCIIENTS Will Return With Constant Tension And High Dynamics New Record “Voice Of The Void” On 10/14 !!

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カナダはバンクーバーから現れた Modern Prog Metal 4人組 ANCIIENTS が待望の2ndアルバム “Voice of the Void” を10/14にリリースします!!
2013年にリリースされたデビューアルバム “Heart of Oak” は MASTODON や OPETH を想起させるエピカルなプログレッシブさを纏いつつ、よりエクストリームでスラッジーな音楽性が高く評価されました。実際、昨今のシーンにはプログレッシブに特化したバンド、エクストリームに振り切れたバンドが多い中、彼らのアグレッションとプログ性のバランスは白眉で、叙情性から攻撃性までカバーした “Falling in Line” はまさにモダンメタルの多様性を表現した名曲でした。
3年ぶりにリリースする新作 “Voice of the Void” はデビュー作に温かみ、ソリッドさ、ダークネス、を加えてまさに”オークのコークス”の中でウイスキーが熟成するがごとく、コンポジションに時間をかけたアルバムに仕上がっているそうです。グロウルとクリーンボーカルのデュエルが生み出すダイナミクス、クランチーなリフをカウンターパートとしたインストセクションの充実度も過去最高。実際、今回公開するシングル曲 “Following the Voice” を聴けば、その展開美、技術、メロディーに更なる進化があったことは明らかでしょう。ぜひアルバムリリースまで、過去作やシングルを聴いて待っていてくださいね!

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【MESSAGE FROM KENNY】

The new ANCIIENTS record is titled ‘Voice of the Void’ and somewhat of a step in a new direction lyrically and musically. I think, it still has the sound we developed on ‘Heart of Oak’, but the riffs are a lot heavier at times and the lyrics are far more cynical and dark. With all of the chaos happening on this planet as of late it seems as though things will get worse before they get better, and that kind of embodies the theme of this album as a whole. Jessie Gander did a great job capturing the music and his production far surpassed our expectations. The first new song out, ‘Following the Voice’ is about struggles with inner demons that many people face. Knowing what the right thing to do is, but not listening to your conscience and choosing the path that is best for yourself, but harms others in process. It is about following the evil voice in your head as opposed to the voice of reason.

新しい ANCIIENTS のレコード、タイトルは”Voice Of The Void”。音楽的にも歌詞の面でもいくらか新しい方向に進んだ作品さ。基本的には “Heart Of Oak” のサウンドを進化させたんだけど、リフはよりヘヴィーに、歌詞はシニカルでダークになっていると思うよ。
この星で最近起きている混沌は、より良くなる前の前兆だと思うんだ。このアルバムではそういったテーマを体現してみたよ。 Jessie Gandar はアルバムの音楽を見事に捉えて、期待よりはるかに素晴らしいプロダクションを行ってくれたね。
“Following The Voice” は多くの人が直面する、内なる悪魔との戦いについて。正しいことを行うべきだと知っているのに、自分にとってベストのチョイスを優先してしまうことは、その過程で他人を傷つけてしまうことにつながるよ。理性に反して悪魔の声に従ってしまうことについてだよ。

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Track-list
1. Following The Voice
2. Buried in Sand
3. Worshipper
4. Pentacle
5. Descending
6. Ibex Eye
7. My Home, My Gallows
8. Serpents
9. Incantations

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WORLD PREMIERE : “WONDERING TIMES” 【GORGUTS】


WORLD PREMIERE: “WONDERING TIMES” OF GORGUTS

The new GORGUTS EP entitled “Pleiades’ Dust” set to be released on 5/13!!And it consists out of a single narrative song with a special concept based around the medieval ‘House of Wisdome’ in the city of Baghdad !!

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カナダが生んでしまった異形のデスメタル集団 GORGUTS。2013年に12年ぶりの復活作にして傑作 “COLORED SANDS” 以来の新作 EP “PLEIADES’ DUST” を5/13に SEASON OF MIST よりリリースします。なんと33分1曲のみを収録するという作品はまたしても野心に満ち溢れてチャレンジングですね。今回のテーマは中世バグダッドに存在した”知恵の館” こと “HOUSE OF WISDOM”。ヨーロッパがまだ夜明け前だったこの時代に、様々な科学的発見がこの中東の図書館を通じて成されていたのです。メンバーは奇才 Luc Lemay を中心としてJohn Longstreath (ORIGIN, SKINLESS), Colin Marston (KRALLICE, BEHOLD THE ARCTOPUS) Kevin Hufnagel (DYSRHYTHMIA)というオールスター軍団。彼らが生み出す一癖も二癖もある暗黒の実験メタルに酔いしれましょう。今回弊誌では、楽曲から “Wandering Times” というチャプターを世界初公開致します!!

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【LUC LEMAY TALKS ABOUT “PLEIADES’ DUST”】

“As our EP ‘Pleiades’ Dust’ consists out of a single long narrative composition, it was not written with the intention of being edited in segments. As the storyline proceeds in chapters though, I was able to isolated this part called ‘Wandering Times’ which will give the listener a good idea of the composition aesthetics which are present throughout the whole piece. The lyrics tell the story of the ‘House of Wisdom’, which is referring to a library that was based in Baghdad sometime between the 8th and the 13th century. There much of the intellectual activity of the Middle Age took place while Europe was stuck in the Dark ages after the fall of Rome. Many scientific discoveries were made at the time such as algebra, optics, astronomy and many more… Without the translation movement that brought this library to life, we would have never had the Renaissance that we know. It is a story about curiosity, beautiful minds and sadly, about how man destroys great discoveries and achievements.”

新作 “PLEIADES’ DUST” は一曲の長い楽曲なんだ。分割するように書かれてはいないんだよ。だけどストーリーにチャプターは存在し、この章を “Wandering Times”と呼んでいるんだ。歌詞は “知恵の館” について。バグダッドに8~13世紀に存在した図書館のことだよ。ローマ帝国後、闇の時代を迎えていたヨーロッパに代わり沢山の知的な活動が行われていたんだよ。代数学、光学、天文学と様々な科学的発見があったんだ。この図書館がなければルネッサンスも起こらなかっただろうね。好奇心、美しい心、そして悲しいことに偉大な発見や成果を壊す過程についての話だよ。

GORGUTS FACEBOOK PAGE
www.gorguts.com
http://www.facebook.com/seasonofmistofficial

NEW DISC REVIEW + INTERVIEW 【VOIVOD : POST-SOCIETY】


EXCLUSIVE: INTERVIEW WITH DANIEL “CHEWY” MONGRAIN OF VOIVOD !!

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Canadian Sci-fi Metal legend, VOIVOD set to release their newest EP “Post-Society” in 2/26 !!
The soul of Piggy lives on within the music of the band…But also, the new members have brought flesh feeling into the sound of Voivod!!

プログレッシブでアグレッシブなカナダの Sci-fi メタルバンド VOIVOD が新EP “Post-Society”を2/26にリリースします!
VOIVOD は2005年に、長年バンドの顔であり、シーンにおいても唯一無二の存在だったギタリストの Piggy を結腸癌で亡くしました。バンドにはパンキッシュだったり、スラッシーだったり、プログレッシブだったりと様々な音楽性の時期が存在しますが、常に Piggy の不協和音や不協和音スレスレの自らが構築したコードワーク、高音で複数弦を使用した独特のリフワークがトレードマークとなっていましたね。彼を失ってからバンドはPiggy が残した音源を使用した “Katroz”, “Infini” という2枚のアルバムをリリースしましたが、これは Piggy 抜きで続けることは不可能という意思表示であり、実際この2作でバンドはその歴史に幕を引く予定だったのです。
しかしながら、2008年からライブで起用していた MARTYR のギタリスト Daniel Mongrain がバンドにフィットし、VOIVOD は Piggy 抜きで初めての作品を制作することを決意。2013年に “Target Earth” をリリースしました。”Katroz” はまだしも “Infini” は、当たり前ですが、アイデアの枯渇が目立っていた上に、VOIVOD にしてはストレートな音楽性であったため終焉やむ無しと感じていたファンは多かったと思います。しかし奇跡の人材 Daniel, いや Chewy が VOIVOD に新たな生命を吹き込みました。仕上がった “Target Earth” はまさにそこに Piggy が存在するかのような見事に “Voivodian” でプログレッシブアグレッシブな作品だったのです。
それから3年。”Post-Society” の充実ぶりはバンドの好調を伝えてくれます。オリジナルベーシストの Blacky がバンドを離れましたが、新メンバー Rocky も実力者で問題は無いようですね。アルバムオープナー “Post-Society” はテンポチェンジを多用したダークでSF感満載のまさに “Voivodian” な1曲。ドライブするベースの上で、不快一歩手前の切り裂くようなコードワークが踊る様にはカタルシスを禁じ得ません。勿論 Piggy の魂は健在!
同時に、新メンバーたちがもたらしたサウンドも重要な役割を果たしています。この楽曲以外にも、EPを通して美しいとさえ言ってしまいたくなるような、知的でアトモスフェリックな静のパートが実に効果的に使用しされていますね。
また、ギターソロではホールズワーステイストの滑らかなレガートプレイなども炸裂。決してソリストではなかった Piggy と比較してより整合性の高い Chewy らしさも発揮されつつあると感じました。そして、それらがおそらくは VOIVOD の未来への重要なヒントとなっているはずです。
加えて、出色な出来の HAWKWIND のカバー “Silver Machine” が素晴らしい Lemmy へのトリビュートとしてEPを特別なものにしていますよ。
今回弊誌では、ギタリストの Daniel “Chewy” Mongrain に話を聞くことが出来ました。日本語を学んでいるそうで、可能な限り日本語で答えてくれました!どうぞ!!

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VOIVOD “POST-SOCIETY”: 9,5/10

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NEW DISC REVIEW + INTERVIEW 【MANDROID ECHOSTAR : CORAL THRONE】


EXCLUSIVE: INTERVIEW WITH MATT HK OF MANDROID ECHOSTAR !!

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Canadian Prog Metal six piece, MANDROID ECHOSTAR has just released their debut full-length album “Coral Throne” !!

キャッチーなメロディーとテクニック、そしてプログレッシブな展開を兼ね備えたカナダの新鋭 MANDROID ECHOSTAR が新作 “Coral Throne” をリリースしました!!
2013年にリリースされた EP”Citadel” でそのポテンシャルは充分に証明していた彼らですが、初のフルアルバムとなる今作でブレイクすることは間違いないでしょう。MANDROID ECHOSTAR の魅力はモダンなプログメタルとクラッシックなロック/メタルを見事に融合している点だと思います。AVENGED SEVENFOLD の出世作 “City of Evil” はモダンメタルと SONATA ARCTICA のようなパワーメタルを融合した素晴らしい作品でしたが、MANDROID ECHOSTAR の”Coral Throne” は Djent や カオティックな要素まで取り入れさらにアップデートされた内容となっているのです。
アルバムオープナーである “Hypnos” は彼らの長所を凝縮したような楽曲。パワーメタル然としたギターハーモニーのイントロからグルーヴィーな低音リフに移行する瞬間が実にクールです。トリプルギターを最大限に活かして、ギターハーモニーと低音リフの共存を可能にしたエポックメイキングな佳曲ですね。
“Violet Skies” を聴けば Michael Cicca の強力な歌唱と共に彼らのクラッシックメタル/ロックへの傾倒ぶりが分かるでしょう。壮大なスケールで紡がれるエピックな楽曲は初期 ANGRA のようなテイストすらあります。よりプログレッシブで複雑な “Zelos” にも感じましたが高音でファルセットをミックスする Cicca の歌唱はエモというよりも Andre Matos を想起させますね。
同時に、彼らのカナダの血にも触れない訳には行きません。”The Lotus” に象徴されるように、つい最近まで共にツアーを行っていた PROTEST THE HERO のリフワークに影響を受けているのは確実でしょう。”Matoax” に至っては RUSH のようなポップさすら感じますね。カナダから出現するプログバンドはやはり何か持っています。シャープでフレッシュなモダンサウンドとオールドスクールをミックスさせた彼らの楽曲は幅広い層にアピールしそうですね。
今回弊誌ではアートワーク、歌詞、そしてドラムスを担当する Matt HK に話を聞くことが出来ました。どうぞ!!

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MANDROID ECHOSTAR “CORAL THRONE” : 8,8 / 10

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