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NEW DISC REVIEW + INTERVIEW 【VOIVOD : THE WAKE】JAPAN TOUR 2019 SPECIAL !!


EXCLUSIVE: INTERVIEW WITH DANIEL “CHEWY” MONGRAIN OF VOIVOD !!

“I Don’t Use My Guitar Before I Have An Idea Of What The Melody Could Be. Music Is Not Inside The Instrument, It Is In My Mind, In My Heart. “

DISC REVIEW “THE WAKE”

プログレッシブとスラッシュの狭間でSFのスリルを享受するケベックの神怪 VOIVOD。5年ぶりとなるフルアルバム “The Wake” の異形と暴威は、バンドの結成35周年を祝賀する来日公演で Voivodian を狂気の渦へと導誘します。
衝動の “Rrröööaaarrr” から、サイバーな中毒性極まる “Dimension Hatross”、そしてアートメタルの極地 “The Outer Limits” まで、逸脱者 VOIVOD の奇々怪界はメタルシーンにおいて畏怖と畏敬を一身に浴び続けて来ました。
スラッシー、時にパンキッシュなアップテンポの猛威とプログレッシブな展開を、サスペンスと不協和に満ちたジャズ由来のテンションコードで賛美する異端の婚姻。そしてその倒錯的なシグニチャーサウンドは、ギターの革命家 Piggy の逝去、豪放磊落なベースマン Blacky の脱退にも、些かも揺らぐことはありませんでした。
バンドにとって何より僥倖だったのは、テクニカルデスのカルトヒーロー MARTYR で雄名を馳せた Chewy こと Daniel Mongrain を迎えたことでしょう。
インタビューで、「僕は11歳の時から VOIVOD のファンで、それこそ狂ったように聴いて来たんだから、もう僕の音楽的な DNA の一部、最も大きな影響の一つだと言えるだろうね。」と語るように、”Target Earth” でバンドに加わって以降、Chewy はあの不協和音とテンションの魔術師 Piggy の遺伝子をしっかりと受け継ぎながら、さらに VOIVOD の意外性、多様性を逞しく拡大しているのです。
バンド史上最も “シネマティック” で “キャッチー” なコンセプトアルバム “The Wake” はその進化を如実に証明するマイルストーン。アートワークにもあるように、Voivodian の象徴、4体の Korgull が見下ろす先は死に行く星。作品に描かれた気候変動、大災害に起因する混乱とカオスは当然我々の住む地球の姿に重なります。
しかし同時に滅びを誘う巨大災害や外敵の来襲は、人類に新たな真理、宇宙において孤高でもなければ唯一種でもないという、ある種の “目覚め” をもたらすのです。
アルバムオープナー “Obsolete Beings” で早くもバンドは Voivodian の心に洗脳のメカニズムを植え付けます。パンキッシュにドライブするリズムセクション、不協和のパラノイア、刻々と変化を続ける万華鏡のテンポとリズム。誇らしげにトレードマークをはためかせながら、一方で Snake の紡ぐボーカルライン、Chewy の奏でるギタートーンはこれまでよりも格段に甘くメロウ。印象的な中間部のブレイクでは、アトモスフェリックな顔さえ覗かせます。
水面下から現れたエイリアンの襲来と、唯一残った人類の贖いを描いた “The End Of Dormancy” は、アンセミックにテクニカルにストーリーを体現する VOIVOD シネマの完成形なのかもしれませんね。
「お前は知りすぎてしまったんだ…。」厄災来たりて笛を吹く。クリムゾンとフロイドの不可解な共演。時に凶暴を、時に畏怖を、時に孤独を、時に勇壮を、時に不屈を伝える千変万化、Chewy のリフデザインは常にストーリーへと寄り添い、Snake は幾つものキャラクターを一人で演じ劇場の支配者として君臨します。
初期 MEGADETH を想起させるハイパーインテレクチュアルなスラッシュアタックと、神々しきオーケストレーションがせめぎ合い、そして底知れぬダイナミズムを奉ずる “Iconspiracy”、サイケデリックに浮遊するキャッチーな幻想宇宙 “Always Moving”。そうしてアルバムは12分のエピック “Sonic Mycelium” で幕を閉じます。
「”The Wake” では全てが “チームスピリット” の下に制作されたんだ。」 その言葉は真実です。張り巡らされたディソナンスとテンションの菌糸をぬって、重層のコーラスさえ従えた煌めきのメロディーは新生 VOIVOD の野心を再び主張し、ポストロックの多幸感さえ仄めかせながらストリングスの絨毯へとあまりにコレクティブなプログレッシブの息吹を着地させるのです。
今回弊誌では、Chewy さんにインタビューを行うことが出来ました。「ソロをプレイする時は、吹き込むパートを何度も何度も聴き込むんだ。そうするとメロディーが頭の中で鳴り始めるんだよ。そうして僕はギターを手に取り、そのメロディーを紡ぐんだ。僕はメロディーが降りてくるまでギターを触りすらしないからね。音楽は楽器の中にあるんじゃない、僕の心、ハートの中にあるんだよ。」二度目の登場。天国の Piggy もきっと満面の笑みでこの作品を賞賛するでしょう。
余談ですが、ブックレットには Away がそれぞれの楽曲をイメージして綴ったアートの数々が描かれています。どうぞ!!

VOIVOD “THE WAKE” : 10/10

INTERVIEW WITH DANIEL “CHEWY” MONGRAIN

Q1: Chewy さん、お久しぶりです。前回のインタビューから3年ほど経ちましたが、日本語の勉強は捗っていますか?(笑)

【CHEWY】: こんにちSinさん!えっと、少しだけ、とてもいそがしかったからもういちど日本語を勉強する始めました。漢字と会話連取した。多分来年日本に来るときぼくの日本語はちょっと良くになります。下手日本語ごめんね。(原文ママ)

Q2: So, your Japan Tour 2019 is just announced! It will be first time for five years. How do you feel now? Where do you want to go and see in Japan?

【CHEWY】: We are very excited to play in Japan again! And it will be the first time for Rocky (Bass) so he is very thrilled too. I believe we play near Shibuya so we will be in the center this time, we can’t wait to meet with our Japanese Fan again! It’s been too long! We would like to have time to visit and also play many more places! big Cities but also the deeper Japan, Fishermens, Farmers, Craftmen, temples, enjoying some local festivals… I’ve personnally visited Hiroshima, Sakai, Kobe, Kyoto,Wakayama City, Osaka, Tokyo but I would love to go up north in Hokkaido and also Okinawa in the south. Japan is sooo rich, every places got its speciality food and culture, and different accents, I would love to go visit the Ainu community too. Japanese culture is a very rich culture to discover, it takes time to be able to appreciate and understand deeply. I had very good conversations with many people, especially in smaller towns.I can’t wait so I will go in Japan 3 weeks before the show in Tokyo! I will be around Osaka and Wakayama from December 28th.I will celebrate the new year in Japan for the second time in my life!

Q2: VOIVOD 初の単独来日公演 “THE WAKE JAPAN TOUR 2019: 35th ANNIVERSARY” が発表されましたね?
5年振りの来日となりますが、日本で行きたい場所の目星などはつけていますか?

【CHEWY】: まず、また日本でプレイ出来ることに僕たちはとても興奮しているんだ!それに、ベーシストの Rocky にとっては初の日本ツアーになるから、彼はとても楽しみにしているよ。
確か、渋谷近辺 (TSUTAYA O-WEST) でプレイするんだったよね。だから今回はより東京の中心地でやれる訳さ。また日本のファンに会うのが待ちきれないよ!随分久しぶりだからね!
出来れば、もっともっと多くの場所を訪れ、プレイする時間があれば良いんだけどね!大都市もそうだけど、もっと日本のディープな場所もね。漁師さん、職人さん、農家の人たち、それに寺社仏閣。地方のお祭りなんかも体験してみたいな。
個人的にはこれまで、広島、堺、神戸、京都、和歌山、大阪、東京を訪れたことがあるんだよ。だけど、出来れば本当に北は北海道から南は沖縄まで、縦断してみたいくらいなんだ。
日本はとっても豊かな国だよね。どの地域にも独自の文化や食事、それに異なる方言があってね。アイヌのコミュニティーも訪ねてみたいなあ。とにかく、とても豊潤な文化だから、深く味わい理解するのに時間が必要なんだよね。
僕は特に小さな町で、沢山の人たちととても楽しい話をしたよ。本当に待ち切れなさすぎるから、東京でのライブの三週間前には日本に行くよ!12/28から大阪や和歌山周辺にいるよ。人生で二度目になるけど、新年を日本で過ごすんだ。

Q3: The tour supports your newest, incredible record “The Wake”. It’s your first full-length with the current lineup. Blacky left. So, compared with “Target Earth”, It seems you become main composer, right?

【CHEWY】: I was used to have that spot because I started my career as a composer in my first band (Martyr). With Voivod, from the first song I wrote on Target Earth, I knew it would be a collective creative process. At the time on Target Earth, I would have to create landscape on plain bass lines or come up with the bass/guitar arragment myself. Then we would improvise around the ideas and create a song together as a band.
For “The Wake”, Everything was done in a team spirit. A Lots of Ideas came from guitar Ideas as a starting point, but some of the song sections also came from a vocal melody or a drum beat or a bass line. We improvised around the ideas until it felt like the right groove, the right intensity. We would record our jams and I went home and re-record the ideas in my studio and re-arranged them, working on parts and details, Rocky would sometimes show up so we could work on his parts together. Then we would go back to the jam space and confirm the work that was done in my studio.Then Snake would sing some melodies on it transforming it into a Voivod song! There was no ego in the way. We all inspired each other, we made each other shine musically and emotionally. so…I may be the guy who kind of help putting eveything together and work the very fine details, parts, harmonies, but the core of the music is the four of us creating this universe out of thin air. It was an amazing experience to write ‘The Wake’. It was beautiful to achieve that together, with respect and joy and the feeling of accomplishment. The feeling we did our very best on every notes we wrote, played or sang.

Q3: 日本でのライブは最新作 “The Wake” をサポートするものとなりますね!
現在のメンバーで制作した初のフルアルバムで、そして Blacky がバンドを離脱したことに伴い、あなたが完全にメインコンポーザーの役割を担っていますよね?

【CHEWY】: コンポーザーという意味では、僕は元々そのスポットにいたんだよ。というのも、最初のバンド MARTYR ではコンポーザーとしてキャリアを始めたんだからね。
VOIVOD では、僕の書いた楽曲が初めて収録されたのが “Target Earth” だったね。だけど、もっとコレクティブなライティングプロセスになるべきだと分かっていたよ。なぜなら、”Target Earth” の時は、簡潔なベースラインやベースとギターのアレンジメントも僕が考えて、クリエイティブな景色をある程度提示していたんだからね。そこからバンドとして、アイデアを膨らませて楽曲を構築していったんだ。
対して “The Wake” では全てが “チームスピリット” の下に制作されたんだ。確かに、多くのアイデアが僕のギターを出発点としているんだけど、楽曲の中にはボーカルメロディー、ドラムビート、ベースラインから発想を得たセクションも存在するんだ。そうして僕たちは、正しいグルーヴ、正しいインテンスだと感じられるまで楽曲を膨らませていったんだよ。
そうしてレコーディングしたジャムを、僕が家に持って帰って、自分のスタジオでそのアイデアをリアレンジし、パート毎の詳細を詰めて仕上げていったんだ。
Rocky は時々僕のスタジオに顔を出したから、彼のパートは一緒に詰めていくことが出来たね。その後、僕たちは再びジャムスペースに集まって、僕のスタジオでの仕事を確認していったのさ。そうして遂に Snake がメロディーをいくつか吹き込むと、僕たちの仕事はまさしく VOIVOD の楽曲へとその姿を変えていったんだ!
そこにエゴは一切なかったね。僕たちは全員が互いにインスパイアされ、音楽的にも感情的にも互いに輝かせあったんだ。だから…何というか、僕は全てのまとめ役といった感じだったね。後はパートごとの詳細、各パート、ハーモニーなんかを煮詰める役だね。だけど、音楽のコアの部分は僕たち4人が無から生み出していったんだ。
だから、”The Wake” を書くのは素晴らしい体験だったね。全員で一緒に成し遂げた美しい作品なんだ。敬意と歓喜、そして達成感。僕たちがベストを尽くしたそういった感情は、全ての音、演奏、歌唱に織り込まれているよ。

Q4: Actually, Guitar player and Bass player have changed, but Voivod’s core sound never changes. When you are composing Voivod’s record, do you consciously think about keeping band’s tradition and signature sound?

【CHEWY】: The only time I thought about it was when I started writing the first riffs during the “Target Earth” writing process…then I stopped because thinking was in my way of my creativity. I needed to “not think” and leave space to my spontaneity.
I’ve been a Voivod Fan since I was 11 years old, I’ve listened to Voivod like crazy, It is part of my musical DNA , it is one of my biggest influence musically, so I don’t overthink, I just write what comes to my mind and bring it to the jam space. So far, Never once Snake or Away told me…”oh this is not very Voivod sounding” or anything like that, they always welcome my ideas, and if the Idea is strong , it will survive by itself, If we can make it shine, It will become a song. If not, it will vanish by itself. I know how Voivod “should” sound like in my own “interior fan”. I don’t have to force anything but just let go and be myself.

Q4: 音楽のコアと仰いましたが、ギタープレイヤー、ベースプレイヤーが変わったにも関わらず、VOIVOD サウンドのコアは変わっていませんよね?
あなたがこのバンドで作曲を行う時は、やはり伝統やシグニチャーサウンドを意識されているのでしょうか?

【CHEWY】: それを意識したのは、”Target Earth” の最初のリフを書き始めた瞬間だけだったね。それからは…意識するのをやめたんだ。そうやって考えすぎることは、僕のクリエイティビティーを妨げることに繋がるからね。僕に必要だったのは、”考えない” で、自分の自由な発想に任せることだったのさ。
というのも、僕は11歳の時から VOIVOD のファンで、それこそ狂ったように聴いて来たんだから、もう僕の音楽的な DNA の一部、最も大きな影響の一つだと言えるだろうね。だからこそ、考え過ぎないで、心に浮かんで来た楽曲をジャムスペースへと持ち込むことにしたんだよ。
今のところ、Snake や Away が 「うーん、これは最高に VOIVOD らしいサウンドとは言えないな。」 みたいなことを僕に言ったことは一度もないんだよ。彼らはいつも僕のアイデアを歓迎してくれているんだ。
それに、もし僕のアイデアが強力なら、ひとりでに生き残るはずだよ。そうしてバンドとしてそのアイデアを輝かせるこもが出来たら、楽曲として完成するんだよ。もし僕のアイデアが強力じゃなければ、ひとりでに消えて行くだけさ。
つまり、僕の中の “ファン” としての部分が、VOIVOD サウンドかくあるべしというのを身をもって知っている訳さ。だからこそ、無理をすることなく、ただ自分らしくやれる訳だよ。

Q5: I feel this is the most cinematic, atmospheric, progressive, even melodic record you have made with Voivod. Actually, how have you evolved since “Target Earth” or “Post Society”?

【CHEWY】: Thanx! well, It’s hard to tell, I don’t think it was a very conscious thing, we wanted to do a concept album for sure but we didn’t know where to start, so we started with the music, and the lyrics came after. Snake writes the lyrics once the music is completed because the music inspire him the subject of the songs.The atmosphere or progression is giving him the sparkle to start writing and he got his own vision of the meaning of the music. I think We have evolved as of how we work together. Everybody knows their role better and we trust each other in our respective roles, we developed a good writing method on “Post Society” as well as the technical aspect, demos, studio…Recording in the same studio (where we did Post society) with Francis Perron at Radicart Studio helped a lot, he is a big Voivod fan and an old friend or Rocky and Me. and he gave all the energy he had for this album to be at its best! It went all like a well oiled machine. I think the creativity had more space for all of us and that we could really care about the songs in the best way possible.Feeding each other to make every parts and ideas at its best..

Q5: “The Wake” はあなたが VOIVOD として制作した作品の中で、最もシネマティック、プログレッシブ、アトモスフェリック、さらにメロディックとも言える素晴らしい作品だと感じました。
ご自身では、”Target Earth”, “Post Society” と比較してどのような進化を遂げたと感じていますか?

【CHEWY】: ありがとう!意識してそうした訳ではないから、言葉にするのはなかなか難しいんだけど、とにかく僕たちは必ずコンセプトアルバムを作りたいと思っていながら、どこから手をつけて良いのか分からなかったんだ。だからまず音楽から始めて、後から歌詞を加えることにしたんだ。
Snake は音楽が完成した後歌詞を書いたんだけど、それは音楽自体が彼を感化して楽曲の主題をイメージすることが出来たからなんだ。音楽の持つアトモスフィアや展開が閃きを与えて、彼は自身の世界観をそこに見つけることができた訳さ。
進化という意味では、共作のやり方がそれを如実に表していると思う。全員がその役割をより理解し、お互いが敬意を持って各自の役割を信頼していたね。
“Post Society” の時点では良好な作曲の方法論を確立出来たと思う。テクニカルな側面、デモ、スタジオ…だから今回も同じスタジオでレコーディングを行ったのさ。Radicart Studio の Francis Perron も大きな助けとなったね。彼は VOIVOD の大ファンで、Rockey と僕の古くからの友人なんだよ。彼は持てる全てのエナジーをこの作品へと注いでくれたんだ。最高のレコードになるようにね!
まるでオイルが充分に注がれた機械のように滑らかに進んだよ。僕たちにとって創造性はより広がっていたね。だから本当に楽曲が最良の形となるようケアすることが出来たのさ。互いにパートやアイデアに関して意見を交換しながらね。

Q6: Actually, you have incredible technique, But you look really team player. I feel you always care your songs first, and there is no ego to be “Guitar Hero”, right? As a lead player, technically, musically, what was new challenge for you?

【CHEWY】: I approached all the solos as a story, as a complement to the song, as a very personal way to express myself in the context of each song.I always try to use elements that are already in the song in my solos, to make a connection.Sometimes it is melodic sometimes it is more rhythmic. And I try to approach every solo differently, develop a different story each time. I don’t think about fingers, frets or technique, I listen to the part I have to solo over many times…and start to have melodies in my head…then when the melody is there…I pick-up the guitar and play it. I’m not noodling around much, I don’t use my guitar before I have an idea of what the melody could be. Music is not inside the instrument, it is in my mind, in my heart. If what I hear as a melody or texture requires a specific technique to make it sound at its best, then I work on the part and find the right technique to play it and make it sound the more similar possible that what was in my head.That is when technique becomes an important tool! so I let the Music dictate me what techniques I need to actually interpret it.Not the other way around.
As for Guitar hero, I have personal guitar heroes or musician heroes, I met some of them and felt pretty nervous when meeting them.But It’s because I respect and love what they do or did musically soo much that meeting them made me feel very nervous, I don’t feel like it is worshiping someone but just appreciate their art. I surely appreciate when people tell me they like my playing or my ideas, my solos, my compositions, of course it is very welcome to have positive feedback! I wish my “voice” is heard like any artist. I’m very grateful for that recognition.

Q6: あなたを見ていると、ギタリストにありがちなギターヒーロー的エゴを感じることがありません。楽曲へ全てを注いでいると言いますか。
そんなあなたが今回、リードプレイヤーとして新たに挑んだことはありましたか?

【CHEWY】: 僕は全てのソロを一つの物語としてアプローチしたんだよ。楽曲を補足するもの、そして楽曲のコンテクストの中で自分自身を表現するとてもパーソナルなものとしてね。
僕はいつも、すでに楽曲の中にあるエレメントをソロに活用しようとしているんだ。時にはメロディーの視点から、時にはリズムの視点から。繋がりを生み出すためにね。同時に全てのソロに異なるアプローチでも臨んでいるんだ。毎回異なるストーリーを組み立てるんだよ。
ソロをプレイする時は、フィンガリング、フレットポジション、テクニックについては考えないようにしているよ。ただソロを吹き込むパートを何度も何度も聴き込むんだ。そうするとメロディーが頭の中で鳴り始めるんだよ。そうして僕はギターを手に取り、そのメロディーを紡ぐんだ。
正直僕は指慣らしもあまりしないし、メロディーが降りてくるまでギターを触りすらしないからね。音楽は楽器の中にあるんじゃない、僕の心、ハートの中にあるんだよ。
もし僕に降りて来たメロディーやテクスチャーが、サウンドをより良くするために特定のテクニックを要したなら、初めてそこで練習し、適切なテクニックを選択して頭の中で鳴っているメロディーに出来るだけ近づけていくんだよ。その瞬間、やっとテクニックは重要なツールと化すんだ。つまり、音楽が僕に必要なテクニックを指示するんだ。その逆ではないんだよ。
ギターヒーローに関してだけど、僕にも当然ギターヒーローや敬愛するミュージシャンは存在するよ。彼らの中の何人かは実際に会うことが出来たんだけど、その時はとてもナーバスになったものさ。それはひとえに、僕が彼らの音楽を非常に愛しているからこそなんだけどね。だから誰かを盲目的に崇拝するというよりも、彼らのアートを賞賛するという姿勢な訳だよ。
勿論僕も、ファンが僕のプレイ、アイデア、ソロ、コンポジションなんかを好きだと伝えてくれるのは嬉しいよ。ポジティブなフィードバックはいつでも大歓迎さ!僕の “声” がアーティストとして認識されることを望むよ。

Q7: As always, I really love Away’s impressive artwork. Lot’s of Japanese fans interested in not only his drumming, but also his artistic gift. Does he draw lot’s of paints like daily basis?

【CHEWY】: Away is amazing, he got a very unique talent, his art as well as his drumming are so unique, you can recognize his style right away. It is one of the greatest quality in an artist! On tour he pretty much draw everyday, getting inpired by the cities we are in. architecture, people, things he sees or feel during the day. It’s amazing to look as he draw backstage or in the bus.
He often laughs when we look at it in complete awe, he laughs at his drawings in a fun way. I guess he is thinking “what the hell did I just draw?” hahaha! but only him knows!

Q7: Away のアートワークはいつものようにとても印象的ですね? 彼は日頃からそうやって多くのアートを描いているのでしょうか?

【CHEWY】: Away は素晴らしいよ。とてもユニークな才能を持っているよね。アートもドラミングと同じようにとてもユニークだよ。すぐに彼の絵、ドラムスだって分かるでしょ?それってアーティストにとって最も重要なことの一つなんだよ!
ツアーでも彼は毎日のように絵を描いているんだ。僕たちが訪れる場所、建築物、人びと、そうやって彼が日毎目にするものにインスパイアされてね。バックステージやツアーバスで彼の創作を眺めることが出来るんだから最高だよ。
僕たちが畏敬の念を持って完成した作品を眺めていると、彼はしばしば笑うんだ。とても楽しそうに絵を見ながらね。たぶんね、彼は「俺はいったい何を描いたんだ?」って思っているはずさ。(笑) まあ彼のみぞ知るさ!

Q8: Voivodian loves concept record. As artwork shows, “The Wake” seems to be about monstrous disaster, do you agree that?

【CHEWY】: yes I felt the same when I saw it, I was totally impressed by the emotions captured in it. 4 Voivod character looking at a dying planet, and the warm color which reminded me of climate change and chaos… desolation is the key word for me when I interpret it.

Q8: そのアートワークは、まさしく Voivodian が愛するコンセプトアルバムを素晴らしく象徴していますね?大災害がテーマだそうですが?

【CHEWY】: うん、僕もアートワークを見て同じ感じ、作品に取り込まれたエモーションに完全に感銘を受けたんだ。
4人の Voivod キャラクターが死に行く星を眺めているね。そして気候変動と混乱を思い起こさせる暖色の背景…僕がそれを解釈する時は、荒廃がまさにキーワードとなったね。

CHEWY’S RECENT FIVE FAVORITE ALBUMS

CARDIACS “THE SEASIDE”

DAVID BOWIE “BLACK STAR”

THE POLICE “OUTLANDOS D’AMOUR”

ALLAN HOLDSWORTH “THE SIXTEEN MEN OF TAIN”

KANSAS “THE POINT OF NO RETURN”

MESSAGE FOR JAPAN

We are very happy to go back in Japan in 2019 to meet our loyal fans and play for you on January 18 in Shibuya! もうすぐ会いましょう!どうもありがとうございます!

バンド全員が来年、1/18に日本に戻り、渋谷で忠実なファンのみんなに会ってプレイ出来るのがとても楽しみなんだ!もうすぐ会いましょう!どうもありがとうございます!

DANIEL “忠威” MONGRAIN

THE WAKE JAPAN TOUR 2019: 35th ANNIVERSARY MARQUEE特設ページ
2019年1月18日(金) 東京: TSUTAYA O-WEST
OPEN: 18:00 / START: 19:00
前売: 8,000円(税込 / スタンディング / ドリンク代別途)
VOIVOD Facebook Page
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NEW DISC REVIEW + INTERVIEW 【INTO ETERNITY : THE SIRENS】


EXCLUSIVE: INTERVIEW WITH TIM ROTH OF INTO ETERNITY !!

“As I Was Writing The Sirens, My TV Would Have The News Channel CNN On Just In The Background. After The Fukushima Disaster Happened, It Was On The News Everyday And I Was Just So Inspired To Write a Song Dedicated To Our Wonderful Japanese Fans.”

DISC REVIEW “THE SIRENS”

遺灰の散華は忘却という名の埋葬。しかしカナダのプログメタルミソロジー INTO ETERNITY は、10年の嗜眠から覚め神話の伝承を続開します。
00年代のプログメタルシーンにおいて、メロディーの乱舞、ハイテクニックの応酬にデス/スラッシュの凶暴やブラックメタルの陰鬱を投影した複雑怪奇なメビウスの輪、INTO ETERNITY の投げかけたハイブリッドのイデオロギーは、現代の多様なモダンプログレッシブへと繋がるゲートウェイだったのかも知れませんね。
特に、目眩く豊富なアイデアをシアトリカルに綴る “The Scattering of Ashes” の眩いばかりの完成度は、カタログの中でも群を抜いていました。
ところが、インタビューにもあるように、活動のスピードを落とさざるを得なくなった10年代初頭からバンドの歯車は狂い始めました。何より、七色ならぬ六人の声と顔を使い分ける傑出したシンガー Stu Block を ICED EARTH に引き抜かれたのはバンドにとって大きな痛手だったと言えるでしょう。
しかし、永遠を司る不死鳥は灰の中から蘇ります。「実は僕たちは何人か男性ボーカルをオーディションしたんだけど、最終的に Amanda のルックスと声が最も適していると判断したんだ。彼女は Stu が出していた全てのハイトーンをカバー出来るし、同時に僕等が必要としているデスボイス、グロウルもこなす事が出来るね。」と Tim が語る通り、新たに女性ボーカル Amanda Kiernanをフロントに据えたバンドは、新作 “The Sirens” で再びそのシグニチャーサウンドを地上に響かせることとなったのです。
幕開けは静謐なるピアノのイントロダクション。厳かに奏でられるモチーフは本編へと受け継がれ、決定的にネオクラシカルな響きをタイトルトラック “The Sirens” へ、ひいてはアルバム全編へともたらします。
マスターマインド Tim Roth の煌きは10年を経ても決して色褪せることはありません。ただし、かつて “エクストリームプログレッシブメタル” と称されたハイブリッドの比率は少々変化を遂げています。
確かに以前と比べて長尺の楽曲が増えた一方で、急転直下の場面展開、変拍子を伴うリズムのダンスはより自然体で作品の中へと溶け込んでいます。
もちろん、RACER X や CACOPHONY を思わせるスリリングなギターハーモニー、プログレッシブなデザイン、血湧き肉躍るクリエイティブなコンポジションは健在ですが、10年前と比較してよりパワーメタルへと接近したベクトルは 「”The Sirens” こそ、僕たちのレコードの中で最もヘヴィーメタルのファンにアピールする作品だと思っているよ。」 と語る Tim の言葉を強く裏付けます。
“Fringes Of Psychosis” はその新生 INTO ETERNITY を象徴する楽曲かも知れませんね。リッチなアコースティックギターから Michael Romeo にも迫るネオクラシカルの津波まで封じ込めた Tim のギターワーク、珠玉のメロディーと邪悪なグロウルを行き来する Amanda のウイッチリーなボーカル、エクストリームでブラストのハイテンションまで組み込んだリズム隊の妙。
静と動のダイナミズムに、リリカルで雄々しきドラマティシズム。即効性を持ってメタルアーミーの耳に馴染む、バンドのメタモルフォーゼは Stu が加入した ICED EARTH や “Jugulator” 期の JUDAS PRIEST にも並び得る鋭き牙とエナジーに満ちています。
惜しむらくは、若干チープなサウンドプロダクションでしょうか。インディペンデントでのリリースとなったため致し方ない部分とも言えますが、次作ではよりビッグなプロダクション、充実の制作環境に身を置けることを願います。
今回弊誌では Tim Roth にインタビューを行うことが出来ました。「”The Sirens” を書いている時に、テレビで、確か CNN だったと思うんだけど速報が入ったんだ。そうして、福島の災害が起きた後は、連日のようにニュースとなっていたね。僕はただとても感化されて、僕たちの素晴らしい日本のファンのために捧げる楽曲を書いたんだよ。」 どうぞ!!

INTO ETERNITY “THE SIRENS” : 9.7/10

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NEW DISC REVIEW + INTERVIEW 【AUGURY : ILLUSIVE GOLDEN AGE】


EXCLUSIVE: INTERVIEW WITH MATHIEU MARCOTTE OF AUGURY !!

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Augury Give Proof Why Montreal, Quebec Is The Prog/Tech Capital Of The Western Scene With Long-awaited New Record “Illusive Golden Age” !!

DISC REVIEW “ILLUSIVE GOLDEN AGE”

CYNIC の後には、そして BEYOND CREATION の前には彼らが居た。OBSCURA と共にテクニカルデスメタルのプログレッシブサイドを探求し先導し続けるカナダの SF メタル集団 AUGURY が実に9年振りとなる新作”Illusive Golden Age” をリリースしました!!
“黄金時代” が “幻” ではないことを確かに証明する一枚は、テクデスの燎火を明々と灯す躍動感に満ちています。
カナダが誇るモントリオールとケベックの二大都市は、テクニカルデスメタルのメッカだと言えます。GORGUTS, CRYPTOPSY に端を発するその潮流は、MARTYR, BEYOND CREATION などに引き継がれ、近年の “Stay-Tech” メタルマシーン ARCHSPIRE まで脈々と連なります。
中でも、AUGURY の宿すエモーションと有機的なサウンド、クリエイティビティーはジャンルの無慈悲でメカニカルな特性を超越し、明らかに異彩を放っているのです。
9年の沈黙を破るアルバムオープナー “Illusive Golden Age” は風雲児たるバンドの型破りな一面が存分に示された戦慄。このジャンルの定番であるシンフォニックなイントロダクションや、ファストな音の洪水には脇目も振らず、独特のエスニックなスケールとクリーンギターのアクセント、そしてフレットレスベースの浮遊感が奏でるユニークな三重奏こそ彼らの狼煙。
神秘と孤高のメロディーセンス、空間を残したミッドテンポのリフワークは襲い来るヒステリックで噛みつく牙のボーカルとブラストの狂気を際立たせ、ダーティーに歌うSFの奇妙なワルツへと収束して行きます。失われた文明と知識を探るリスナーの旅は、得体の知れない未知なるエキサイトメントでその幕を開けるのです。
ステレオタイプのテクニカルデスメタルからさらに距離を置いた “Carrion Tide” はバンドの緻密なタクティクスを象徴する楽曲かも知れませんね。メタルリスナーにまるで施しを与えるかの如く付与されたブラッケンドのアグレッションは、AUGURY の持つ個の力によって様々なエモーションへとその形を変えて行きます。
ディープなガテラルからヒステリックなスクリーム、ミドルレンジの雄々しきクリーンまでメタルボーカルのショウケースにも思える Patrick Loisel のワイドな才能は移り行く喜怒哀楽を完璧なまでに表現し、起伏に富んだ楽曲のメインパーソナリティーとして君臨します。
ギタリスト Mathieu Marcotte の DEATH や CYNIC に VOIVOD、さらには OPETH や EMPEROR の遺伝子を受け継ぐ複雑でスリリングなリフの猛攻は、カタストロフィーが眼前に迫るかのような錯覚を引き起こし、ex- BEYOND CREATION の怪物 Dominic “Forest” Lapointe はフレットレスベースの酩酊でサイケデリックな静謐の焼け野原を描くのです。
MESHUGGAH と CYNIC が凌ぎを削る “Mater Dolorosa”、ゲーム音楽の影響を感じさせるサイバーなインストゥルメンタル “Message Sonore” を経て辿り着く、最長8分の “Anchorite” でアルバムはその幕を閉じます。
“Anchorite” とは、抗し難い理由で社会や故郷を離れ一人で暮らす宿命の意。もしかするとそれは、大災害で滅びし失われた文明最後の生き残りだったのかも知れません。焦燥と惜別、そして寂寥感を込めた過去からのメッセージは、メランコリーとアンビエンス、そしてアグレッションが渾然一体となったオデッセイ。
最高のミュージシャンシップで「異なる感覚を持って独自のサウンドを築き上げた」AUGURY の神話は、そうしてさざめく波の音と共に自然の元へと帰って行きました。
今回弊誌ではバンドの中心人物 Mathieu Marcotte にインタビューを行うことが出来ました。「個人的には確かにテクデスを聴いてはいるんだけど、そのスタイルからそんなに多くの影響を受けている訳ではないからね。逆に言えば、そうでなければ同じ様なサウンドになってしまうからね。 」リリースは DARK MATTER SECRET, EQUIPOISE, INFERI 等を抱える超注目株 The Artisan Era から。どうぞ!!

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AUGURY “ILLUSIVE GOLDEN AGE” 9.8/10

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NEW DISC REVIEW + INTERVIEW 【PROTEST THE HERO : PACIFIC MYTH】


EXCLUSIVE: INTERVIEW WITH TIM MACMILLAR OF PROTEST THE HERO !!

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Legendary Canadian Prog-Core Outfit, Protest The Hero Has Just Released Innovative New EP “Pacific Myth” !!

DISC REVIEW “PACIFIC MYTH”

高いテクニックと、モダン=多様性に富んだその音楽性で、Modern Metal を象徴する存在となっているカナディアンレジェンド PROTEST THE HERO が新たなメンバー、販売戦略を携え挑んだ新作 “Pacific Myth” をリリースしました!!革新的な音楽性で驚きをもたらしたヒーローは、マーケティングにおいてもシーンをリードしようとしています。
今日のメタルシーンでは当たり前のように行われているクラウドファンディングキャンペーン。有名、無名に関わらず現在多くのバンドを支える、このレーベルを介さずファンと直接繋がる販売戦略は、PROTEST THE HERO が前作 “Volition” で勇気を持って踏み出した一歩が発端だったと言えるでしょう。バンドはクリエイティブな可能性とモチベーションを手に入れ、ファンは音源以外にも特別なアイテムやマーチを手に入れられる、全てが Win-Win な “Volition” での試みは確かな成功を収めました。しかし、彼らはその場所にも満足せず、さらに合理的な一手を打って来たのです。
“Pacific Myth” で彼らが打ち出した新たな戦略は、サブスクリプションプラットフォームという手法でした。定額を支払ってくれたファンのみに、毎月フレッシュな新曲を配布するという野心的なその試みは、再び成功を収めたと言えます。7500人以上のファンが “Pacific Myth” のキャンペーンに参加し、バンドのエクスクルーシブなコンテンツに12$、25$の私財を投入したのですから。6ヵ月に渡る長いキャンペーンが終了した後、バンドは “Pacific Myth” にリマスター、リミックスを施し EP として新たにリリースすることを決断します。
オリジナルラインナップが崩壊し、ベーシスト Cam McLellan、ドラマー Mike Ieradi を新たに迎えて制作されたこの EP は、”Fortress” 以前、”Fortress” 以降と時にそのキャリアを分けて語られるバンドの命題に抗うかのような強い意志を発する作品です。
確かに “Fortress” は完璧で、同時にモダンの意味を定義するようなマイルストーンでもあります。さらに昨年行われた、オリジナルラインナップでのデビューフル “Kezia” 10周年記念ツアーの盛況を見れば、この作品の若々しいエナジーも同様に愛されていることが分かりますね。
故に、BETWEEN THE BURIED AND ME にとっての “Colors” と同様に、”Fortress” 以降の作品は、ハードコア色が薄れ、よりトラディショナルでメロディー重視の方向に舵を切った “Sucrrilous”, さらにはピンチヒッターで LAMB OF GOD の剛腕 Chris Adler の推進力を生かした強力な “Volition” を持ってしてもその高き頂きを超えるまでには至らないという評価に落ち着いてしまっているように思えます。
実際、PROTEST THE HERO の現状を憂うファンの多くは、おそらく若さが原動力の一つとなった “Kezia” “Fortress” の瑞々しく、型破りで、予測不能な一面を愛しているのでしょう。しかしバンドは必ず成熟して行きます。Rody はダーティーに奔放に歌うよりもしっかりと丁寧にキャッチーなメロディーを追う場面がほとんどですし、楽曲も様々な要素をエクレクティックに吸収しつつも 、予測不能なカオスよりも、インテリジェンスを感じる構成美で驚きを演出する方向へとシフトしています。
インタビューで Tim が”2つを融合させる方法を見つけた”と語るように、”Pacific Myth” では10年という月日が生んだジレンマを、バンドの過去と未来を自然に繋ぐことで跳ね除けるチャレンジが行われているのです。
“Harbinger” のエピカルなピアノイントロを聴けば、誰もが “Kezia” のマジックを想起するはずです。そしてこの楽曲に存在する、クラシカルでテクニカルでカオティックなサウンドは、まさに2006年の衝撃をリスナーに蘇らせる役割を果たします。
穿った見方をすればファンへ擦り寄ったとも思える原点回帰ですが、元来 PROTEST THE HERO が売りにしていたこの種のキャッチーさ、テクニカルなフックを敢えて再提示したのは、自らの遺産すら武器へと変換する余裕の表れと見るべきではないでしょうか。実際、アグレッシブな曲風に刹那挿入されるピアノとボーカルだけの美しき共演は、現在の彼らだからこそ生み出せる極上の瞬間です。
同様に、”Cold Water” で聴けるサルサのようなリズミックなアプローチ、”Cataract” のスピードとエナジーの中でみせる黒くソウルフルなアイデアもバンドの新たな領域を開拓していますね。
作品で最も意義深いトラックはアルバムクローサー “Caravan” だと言えるでしょう。構成美に拘るが故長尺化している昨今の楽曲においても、バンド史上最長の8分39秒は新鮮な驚きだと言えます。”安全な場所”から離れ、未来へ向けて船出を果たしたキャラバンは、トレードマークとも言える複雑なアルペジオや狂気のシュレッドに頼らずグルーヴ重視でフックを生み出すと共に、意外性に満ちた後半では、キーボード、クリーンギターを巧みに使用し見事なアトモスフィアさえ具現化。彼らの成熟を伝えていますね。
メロディーの美しさも白眉で、DREAM THEATER さえ想起させる壮大なフィナーレには圧巻の一言。実際、”Caravan” での Rody は、近年あまり感じられなかった生き生きとした表情豊かな歌唱を披露し、バンド全体が成熟と共に自然と自信を取り戻したようにも思えますね。
全てを総括し、未来へと舵を切った伝説。今回弊誌では、ギタリストでコンポーザー Tim MacMillar にインタビューを行うことが出来ました。昨年、Realising Media の招聘により行われた、8年振りの素晴らしい来日公演は記憶に新しいところですね。どうぞ!!

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PROTEST THE HERO “PACIFIC MYTH” : 9.4/10

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NEW DISC REVIEW + INTERVIEW 【ONI : IRONSHORE】


EXCLUSIVE: INTERVIEW WITH ONI !!

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Prog Metal Newcomers From Hell! Canadian Sextet ONI Has Just Released Sensational Debut Album “Ironshore”!!

DISC REVIEW “IRONSHORE”

カナダから現れた6人組のプログモンスター ONI がセンセーショナルなデビューアルバム “Ironshore” をリリースしました!!究極の狂気と洗練された美しさが同居する作品は、彼らの名を世界に知らしめることとなるでしょう。
アルバムオープナー “Barn Burner” は複雑怪奇、魑魅魍魎が跋扈する鬼の世界への ONI からの招待状です。何よりもまず ONI を特別で奇抜な物の怪にしているのは、やはり Xylosynth の存在でしょう。この画期的で新しい、”木琴シンセ”といった風体の楽器は間違いなく楽曲、そしてメタルシーンに刺激的なヴァイブをもたらしています。
Johnny D の奏でるその未来的なインストゥルメントは、時にサイエンスフィクションの香りを漂わせるシンセサイザーの役割を果たし、一方で圧倒的でギターライクなシュレッドをも炸裂させているのです。”Barn Burner” が示すように、元々リズムマスターが集まったダブルギターのバンドに、Xylosynth のメロディックなシュレッドと近未来的なシンセサウンドが同時にバンドに加わることで、ONI のプログ感覚は飛躍的に高まっているといえるでしょう。
その効果は続くドラマティックな “Eternal Recurrence” にも現れています。中間部に配置された、全ての楽器が参加するクラシカルなユニゾンプレイは、スリリングで壮絶で美しく、驚異的。アルバムで何度も聴かれるように、彼らの卓越したトレードマークとなっていますね。
バンドのプログレッシブな一面は、 11分を超える “The Science” に集約されています。冒頭から、非常に複雑でマスマティカルなリフを提示する楽曲は、百鬼夜行さながらにその形を変えていきます。BETWEEN THE BURIED AND ME を彷彿とさせるヘヴィネスとアトモスフィア、クリーンボーカルとグロウル、プログレッシブとエモーションの対比、そこから導かれる構成力、場面転換の妙は実に見事で、感動的な大円団までリスナーを楽曲へと惹きこんで離しません。
反面、”The Only Cure” ではメタルバンドとしての矜持、ONI の残忍な一面を強く見せつけています。LAMB OF GOD や GOJIRA を手がける名プロデューサー Josh Wilbur が紹介したという誰あろう LoG のボーカル Randy Blythe 本人が参加した楽曲は、まさに救いのない地獄の風景を映し出していますね。タイトで重量感のあるリズム隊は、同時にテクニカルで時にリード楽器の役割をも果たし、アルバムを通して本当に良い仕事をしています。
インタビューでメンバーが強調するように、バラエティー豊かなレコードを目指したという “Ironshore” で、”Chasing Ecstacy” は重要なアクセントだと言えます。クリーンボーカルにフォーカスした楽曲は、作品中でも群を抜いてメロディックで、ロマンチックとさえ表現出来るような哀愁を体現しています。ここでも強調されるテクニカルでクラシカルなメロディーは、POMEGRANATE TIGER を聴けば Martin Andres のセンスだと分かるはずです。そして残念ながら何年も沈黙を貫いている、Prog-MetalCore の重要バンド THE HUMAN ABSTRACT と重なる部分も多いように感じました。
モダンメタルの根幹を成す3連リフ、リズムに特化したアプローチのオリジネーター LAMB OF GOD。そして奇しくもそのドラマーの力を借りたカナダのプログレッシブな先人 PROTEST THE HERO。ONI はすでにこの二大アクトからその実力を認められています。そして確かにその2組や先に挙げた偉人たちの遺伝子を受け継ぎつつ、様々な影響、そこには “Spawn and Feed” で聴ける和風のメロディーも存在する、を取り入れデビュー作にしてオリジナリティーを確立した彼らの将来は約束されたもののようにも思えますね。
今回弊誌では、ONI のメンバー6人全員にインタビューを行うことが出来ました。驚異的な新人の登場です。どうぞ!!

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ONI “IRONSHORE” : 9.7/10

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WORLD PREMIERE: “FOLLOWING THE VOICE” 【ANCIIENTS : VOICE OF THE VOID】


WORLD PREMIERE: NEW SONG !! “FOLLOWING THE VOICE” OF ANCIIENTS !!

Vancouver Metal Quartet ANCIIENTS Will Return With Constant Tension And High Dynamics New Record “Voice Of The Void” On 10/14 !!

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カナダはバンクーバーから現れた Modern Prog Metal 4人組 ANCIIENTS が待望の2ndアルバム “Voice of the Void” を10/14にリリースします!!
2013年にリリースされたデビューアルバム “Heart of Oak” は MASTODON や OPETH を想起させるエピカルなプログレッシブさを纏いつつ、よりエクストリームでスラッジーな音楽性が高く評価されました。実際、昨今のシーンにはプログレッシブに特化したバンド、エクストリームに振り切れたバンドが多い中、彼らのアグレッションとプログ性のバランスは白眉で、叙情性から攻撃性までカバーした “Falling in Line” はまさにモダンメタルの多様性を表現した名曲でした。
3年ぶりにリリースする新作 “Voice of the Void” はデビュー作に温かみ、ソリッドさ、ダークネス、を加えてまさに”オークのコークス”の中でウイスキーが熟成するがごとく、コンポジションに時間をかけたアルバムに仕上がっているそうです。グロウルとクリーンボーカルのデュエルが生み出すダイナミクス、クランチーなリフをカウンターパートとしたインストセクションの充実度も過去最高。実際、今回公開するシングル曲 “Following the Voice” を聴けば、その展開美、技術、メロディーに更なる進化があったことは明らかでしょう。ぜひアルバムリリースまで、過去作やシングルを聴いて待っていてくださいね!

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【MESSAGE FROM KENNY】

The new ANCIIENTS record is titled ‘Voice of the Void’ and somewhat of a step in a new direction lyrically and musically. I think, it still has the sound we developed on ‘Heart of Oak’, but the riffs are a lot heavier at times and the lyrics are far more cynical and dark. With all of the chaos happening on this planet as of late it seems as though things will get worse before they get better, and that kind of embodies the theme of this album as a whole. Jessie Gander did a great job capturing the music and his production far surpassed our expectations. The first new song out, ‘Following the Voice’ is about struggles with inner demons that many people face. Knowing what the right thing to do is, but not listening to your conscience and choosing the path that is best for yourself, but harms others in process. It is about following the evil voice in your head as opposed to the voice of reason.

新しい ANCIIENTS のレコード、タイトルは”Voice Of The Void”。音楽的にも歌詞の面でもいくらか新しい方向に進んだ作品さ。基本的には “Heart Of Oak” のサウンドを進化させたんだけど、リフはよりヘヴィーに、歌詞はシニカルでダークになっていると思うよ。
この星で最近起きている混沌は、より良くなる前の前兆だと思うんだ。このアルバムではそういったテーマを体現してみたよ。 Jessie Gandar はアルバムの音楽を見事に捉えて、期待よりはるかに素晴らしいプロダクションを行ってくれたね。
“Following The Voice” は多くの人が直面する、内なる悪魔との戦いについて。正しいことを行うべきだと知っているのに、自分にとってベストのチョイスを優先してしまうことは、その過程で他人を傷つけてしまうことにつながるよ。理性に反して悪魔の声に従ってしまうことについてだよ。

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Track-list
1. Following The Voice
2. Buried in Sand
3. Worshipper
4. Pentacle
5. Descending
6. Ibex Eye
7. My Home, My Gallows
8. Serpents
9. Incantations

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WORLD PREMIERE : “WONDERING TIMES” 【GORGUTS】


WORLD PREMIERE: “WONDERING TIMES” OF GORGUTS

The new GORGUTS EP entitled “Pleiades’ Dust” set to be released on 5/13!!And it consists out of a single narrative song with a special concept based around the medieval ‘House of Wisdome’ in the city of Baghdad !!

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カナダが生んでしまった異形のデスメタル集団 GORGUTS。2013年に12年ぶりの復活作にして傑作 “COLORED SANDS” 以来の新作 EP “PLEIADES’ DUST” を5/13に SEASON OF MIST よりリリースします。なんと33分1曲のみを収録するという作品はまたしても野心に満ち溢れてチャレンジングですね。今回のテーマは中世バグダッドに存在した”知恵の館” こと “HOUSE OF WISDOM”。ヨーロッパがまだ夜明け前だったこの時代に、様々な科学的発見がこの中東の図書館を通じて成されていたのです。メンバーは奇才 Luc Lemay を中心としてJohn Longstreath (ORIGIN, SKINLESS), Colin Marston (KRALLICE, BEHOLD THE ARCTOPUS) Kevin Hufnagel (DYSRHYTHMIA)というオールスター軍団。彼らが生み出す一癖も二癖もある暗黒の実験メタルに酔いしれましょう。今回弊誌では、楽曲から “Wandering Times” というチャプターを世界初公開致します!!

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【LUC LEMAY TALKS ABOUT “PLEIADES’ DUST”】

“As our EP ‘Pleiades’ Dust’ consists out of a single long narrative composition, it was not written with the intention of being edited in segments. As the storyline proceeds in chapters though, I was able to isolated this part called ‘Wandering Times’ which will give the listener a good idea of the composition aesthetics which are present throughout the whole piece. The lyrics tell the story of the ‘House of Wisdom’, which is referring to a library that was based in Baghdad sometime between the 8th and the 13th century. There much of the intellectual activity of the Middle Age took place while Europe was stuck in the Dark ages after the fall of Rome. Many scientific discoveries were made at the time such as algebra, optics, astronomy and many more… Without the translation movement that brought this library to life, we would have never had the Renaissance that we know. It is a story about curiosity, beautiful minds and sadly, about how man destroys great discoveries and achievements.”

新作 “PLEIADES’ DUST” は一曲の長い楽曲なんだ。分割するように書かれてはいないんだよ。だけどストーリーにチャプターは存在し、この章を “Wandering Times”と呼んでいるんだ。歌詞は “知恵の館” について。バグダッドに8~13世紀に存在した図書館のことだよ。ローマ帝国後、闇の時代を迎えていたヨーロッパに代わり沢山の知的な活動が行われていたんだよ。代数学、光学、天文学と様々な科学的発見があったんだ。この図書館がなければルネッサンスも起こらなかっただろうね。好奇心、美しい心、そして悲しいことに偉大な発見や成果を壊す過程についての話だよ。

GORGUTS FACEBOOK PAGE
www.gorguts.com
http://www.facebook.com/seasonofmistofficial

NEW DISC REVIEW + INTERVIEW 【VOIVOD : POST-SOCIETY】


EXCLUSIVE: INTERVIEW WITH DANIEL “CHEWY” MONGRAIN OF VOIVOD !!

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Canadian Sci-fi Metal legend, VOIVOD set to release their newest EP “Post-Society” in 2/26 !!
The soul of Piggy lives on within the music of the band…But also, the new members have brought flesh feeling into the sound of Voivod!!

プログレッシブでアグレッシブなカナダの Sci-fi メタルバンド VOIVOD が新EP “Post-Society”を2/26にリリースします!
VOIVOD は2005年に、長年バンドの顔であり、シーンにおいても唯一無二の存在だったギタリストの Piggy を結腸癌で亡くしました。バンドにはパンキッシュだったり、スラッシーだったり、プログレッシブだったりと様々な音楽性の時期が存在しますが、常に Piggy の不協和音や不協和音スレスレの自らが構築したコードワーク、高音で複数弦を使用した独特のリフワークがトレードマークとなっていましたね。彼を失ってからバンドはPiggy が残した音源を使用した “Katroz”, “Infini” という2枚のアルバムをリリースしましたが、これは Piggy 抜きで続けることは不可能という意思表示であり、実際この2作でバンドはその歴史に幕を引く予定だったのです。
しかしながら、2008年からライブで起用していた MARTYR のギタリスト Daniel Mongrain がバンドにフィットし、VOIVOD は Piggy 抜きで初めての作品を制作することを決意。2013年に “Target Earth” をリリースしました。”Katroz” はまだしも “Infini” は、当たり前ですが、アイデアの枯渇が目立っていた上に、VOIVOD にしてはストレートな音楽性であったため終焉やむ無しと感じていたファンは多かったと思います。しかし奇跡の人材 Daniel, いや Chewy が VOIVOD に新たな生命を吹き込みました。仕上がった “Target Earth” はまさにそこに Piggy が存在するかのような見事に “Voivodian” でプログレッシブアグレッシブな作品だったのです。
それから3年。”Post-Society” の充実ぶりはバンドの好調を伝えてくれます。オリジナルベーシストの Blacky がバンドを離れましたが、新メンバー Rocky も実力者で問題は無いようですね。アルバムオープナー “Post-Society” はテンポチェンジを多用したダークでSF感満載のまさに “Voivodian” な1曲。ドライブするベースの上で、不快一歩手前の切り裂くようなコードワークが踊る様にはカタルシスを禁じ得ません。勿論 Piggy の魂は健在!
同時に、新メンバーたちがもたらしたサウンドも重要な役割を果たしています。この楽曲以外にも、EPを通して美しいとさえ言ってしまいたくなるような、知的でアトモスフェリックな静のパートが実に効果的に使用しされていますね。
また、ギターソロではホールズワーステイストの滑らかなレガートプレイなども炸裂。決してソリストではなかった Piggy と比較してより整合性の高い Chewy らしさも発揮されつつあると感じました。そして、それらがおそらくは VOIVOD の未来への重要なヒントとなっているはずです。
加えて、出色な出来の HAWKWIND のカバー “Silver Machine” が素晴らしい Lemmy へのトリビュートとしてEPを特別なものにしていますよ。
今回弊誌では、ギタリストの Daniel “Chewy” Mongrain に話を聞くことが出来ました。日本語を学んでいるそうで、可能な限り日本語で答えてくれました!どうぞ!!

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VOIVOD “POST-SOCIETY”: 9,5/10

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NEW DISC REVIEW + INTERVIEW 【MANDROID ECHOSTAR : CORAL THRONE】


EXCLUSIVE: INTERVIEW WITH MATT HK OF MANDROID ECHOSTAR !!

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Canadian Prog Metal six piece, MANDROID ECHOSTAR has just released their debut full-length album “Coral Throne” !!

キャッチーなメロディーとテクニック、そしてプログレッシブな展開を兼ね備えたカナダの新鋭 MANDROID ECHOSTAR が新作 “Coral Throne” をリリースしました!!
2013年にリリースされた EP”Citadel” でそのポテンシャルは充分に証明していた彼らですが、初のフルアルバムとなる今作でブレイクすることは間違いないでしょう。MANDROID ECHOSTAR の魅力はモダンなプログメタルとクラッシックなロック/メタルを見事に融合している点だと思います。AVENGED SEVENFOLD の出世作 “City of Evil” はモダンメタルと SONATA ARCTICA のようなパワーメタルを融合した素晴らしい作品でしたが、MANDROID ECHOSTAR の”Coral Throne” は Djent や カオティックな要素まで取り入れさらにアップデートされた内容となっているのです。
アルバムオープナーである “Hypnos” は彼らの長所を凝縮したような楽曲。パワーメタル然としたギターハーモニーのイントロからグルーヴィーな低音リフに移行する瞬間が実にクールです。トリプルギターを最大限に活かして、ギターハーモニーと低音リフの共存を可能にしたエポックメイキングな佳曲ですね。
“Violet Skies” を聴けば Michael Cicca の強力な歌唱と共に彼らのクラッシックメタル/ロックへの傾倒ぶりが分かるでしょう。壮大なスケールで紡がれるエピックな楽曲は初期 ANGRA のようなテイストすらあります。よりプログレッシブで複雑な “Zelos” にも感じましたが高音でファルセットをミックスする Cicca の歌唱はエモというよりも Andre Matos を想起させますね。
同時に、彼らのカナダの血にも触れない訳には行きません。”The Lotus” に象徴されるように、つい最近まで共にツアーを行っていた PROTEST THE HERO のリフワークに影響を受けているのは確実でしょう。”Matoax” に至っては RUSH のようなポップさすら感じますね。カナダから出現するプログバンドはやはり何か持っています。シャープでフレッシュなモダンサウンドとオールドスクールをミックスさせた彼らの楽曲は幅広い層にアピールしそうですね。
今回弊誌ではアートワーク、歌詞、そしてドラムスを担当する Matt HK に話を聞くことが出来ました。どうぞ!!

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MANDROID ECHOSTAR “CORAL THRONE” : 8,8 / 10

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NEW DISC REVIEW + INTERVIEW 【POMEGRANATE TIGER : BOUNDLESS】


EXCLUSIVE: INTERVIEW WITH MARTIN ANDRES OF POMEGRANATE TIGER !!

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“Instru-Metal” New Hero, POMEGRANATE TIGER has just released Djenty&Mathy Masterpiece “Boundless”!!

カナダの新鋭、NEXT AAL とも評される “Instru-Metal” の至宝 POMEGRANATE TIGER が素晴らしい新作 “Boundless” をリリースしました!!
前作 “Entities” では4人組のバンド形態だった POMEGRANATE TIGER ですが、今回は創設メンバーでギターとドラムスをプレイする Martin Andres 1人が正式メンバーという形になっています。事の経緯はインタビューを読んでいただくとして、新作 “Boundless” は Djent シーンに衝撃を与え、DIY のアーティストとしては破格のセールスを上げたデビュー作 “Entities” とは一線を画す作品となっていますね。
特筆すべきはリズミックでヘヴィーなグルーヴ重視のアプローチ。前作はクラシカルなプレイが光る、ストレートでコズミックな Djent / Modern Prog アルバムでした。しかし、今回はオープニングトラック “Manifesto” やタイトルトラック “Boundless” に象徴されるように、 GOJIRA や TOOL を想起させるような Mathy でミニマルなパートが格段に増えています。”Entities” の “Too Much” な部分をキレイに削ぎ落とし、新たな可能性を切り開いたといった感じでしょうか?
同時に “Stomp The Haunted Crown”, “With Knives As Teeth” のような楽曲では、同郷の PROTEST THE HERO を彷彿とさせるようなテクニカルで Math-Metal の要素を含んだチャレンジングなリフの数々でエキサイトさせてくれますね。
勿論、Martin のアイデンティティーとも言える、クラッシック音楽の影響は今作でも健在。映画のサントラ、ジャズからの影響も伺えるオーケストレーションが見事な “Papaer Hammer”, ゲストプレイヤーのストリングスが光る “Ovation” ではクラッシック音楽を学んだ者でなければ作り得ない、美しさや構成の妙を味わう事が出来ます。
モダンプログ界隈の重要人物、PERIPHERY の Adam “Nolly” Getgood, THE HUMAN ABSTRACT の AJ Minette も才能を認め、制作に参加した “Boundless” はまさに “Instru-Metal” の限界を突破した作品と言えるでしょう。
今回、弊誌では Martin Andres にインタビューを行うことが出来ました。言葉の端々から、音楽に対する造詣の深さが表れていますね。どうぞ!!

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MMM RATING IS…

POMEGRANATE TIGER “BOUNDLESS” : 9,5/10

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