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NEW DISC REVIEW + INTERVIEW 【PAUL MASVIDAL (CYNIC) : MYTHICAL】


EXCLUSIVE: INTERVIEW WITH PAUL MASVIDAL OF CYNIC !!

“Chuck Gave His Life To Music And Was Always Interested In Learning New Things And Expanding His Art. I Think That Is Where We Connected As Artists. He Found In Me a Creative Young Spirit Looking To Try New Things.”

DISC REVIEW “MYTHICAL”

テクニカル/プログレッシブデスメタルの祖 DEATH がジャンルのリミットを解除したトリガーにして、CYNIC がメタルに宇宙とアトモスフィアをもたらした根源。Paul Masvidal は現代メタル史の筆頭に記載されるべき偉人です。
「Chuck はその人生を音楽に捧げ、いつも新たなことを学ぶ意欲を持ち、自身のアートを広げていったんだ。そういう点が、アーティストとしての僕たちを結びつけたんだと思う。きっと彼は僕の中にも、新たなことに挑戦する若きクリエイティブなスピリットを見つけていたんだろうな。」今は亡きデスメタルのゴッドファーザー Chuck Schuldiner の眼差しには、自身と同様に既成概念という亡霊に囚われない眩いばかりの才能が映っていたはずです。
実際、DEATH の “Human” でメタルとプログレッシブ、ジャズの垣根をやすやすと取り払った後、Paul は CYNIC をはじめ GORDIAN KNOT, ÆON SPOKE といった “器” を使い分けながら野心的な音旅を続けて来たのです。
咆哮と SF のスペーシーな融合 “Focus”、幽玄でアンビエントなアートメタルの極地 “Traced in Air” “Carbon-Based Anatomy”、そして THE BEATLES の精神を受け継ぐアビーロードメタル “Kindly Bent to Free Us”。そうしてもちろん、Paul がメスを握り執刀する音楽の臨床実験は、ソロ作品においても同様に先鋭と神秘の宇宙でした。
「分かっていたことが2つあってね。1つはアコースティックのレコードを作りたかったこと。もう1つは、ヒーリング体験を伴う新たなサウンドテクノロジーに深く興味を惹かれていたこと。」
サウンドスケープを探求するスペシャリストが “MYTHICAL” で到達したのは、音楽と治療の未知なる融合でした。
もちろん、これまでもロックとエレクトロニカを掛け合わせる実験は幾度も行われて来ましたし、ヒーリングを目的とした環境音楽も当然存在しています。
しかし Paul Masvidal が遂に発想した、シンガーソングライター的アコースティックな空間に、集中やくつろぎ、そして癒しを得るためのアイソクロニック音やバイノーラルビートを注入する試みは前代未聞でしょう。
「Lennon/McCartney を愛しているからね。彼ら二人はソングライティングにおいて、最大のインスピレーションなんだ!」
Paul が語るように、シンガーソングライターというルーツ、”家” に回帰した MASVIDAL の音楽は、THE BEATLES への愛情に満ち溢れています。仄かに RADIOHEAD も存在するでしょうか。
コード進行、旋律や歌い回しは “Fab Four” の魔法を深々と継承し、”Kindly Bent to Free Us” からメタリックな外観を取り払ったオーガニックな木造建築は居心地の良い自由で快適な空間を謳歌します。特に CYNIC のメランコリーまで濃密に反映した “Parasite” の美しさは筆舌に尽くしがたいですね。
そして、このアーティスティックな建造物にはスピリチュアルな癒しの効果も付与されています。表となり、裏となり、アルバムを通して耳に届くアイソクロニック音やバイノーラルビートは、不思議と Paul の演奏に調和し、音の治療という奇跡を実現するのです。”メタルが癌に効く” より先に、心と体に “効く” 音楽を作り上げてしまった鬼才の凄み。
「そういった “治療用トーン” や “脳を楽しませるトーン” を音楽に組み込むことができれば、音楽の効果と治癒力を高めることができると思った訳だよ。」音の葉と感情の相互作用を追求し続けるマエストロはそうして最後に大きなサプライズを用意していました。
“Isochronic Tone-Bath”。音浴、つまり音のお風呂体験。EPに用意された5曲から、Paul の演奏を剥ぎ取りヒーリングのトーンのみをレコードの最後に据えたマエストロの真の目的は、”聴く” と “感じる” の同時体験を瞑想と共にリスナーへ提供すること。そうして 「信念を曲げず、信念の元に」 進み続ける冒音者は、再度真に常識に逆らう道を進み、革命的な作品を完成へと導いたのです。
今回弊誌では、Paul Masvidal にインタビューを行うことが出来ました。「Chuck とは素晴らしい思い出が沢山あるよ。その思い出の大半は、僕を笑顔にしてくれるんだよ。僕は彼が充実した作品とインスピレーションを、これからミュージシャンとなる世代に残してくれたことが嬉しいんだ。」 きっと真の音楽は時の荒波にも色褪せません。どうぞ!!

MASVIDAL “MYTHICAL” : 10/10

INTERVIEW WITH PAUL MASVIDAL

Q1: Hi, Paul! First of all, how was Cynic Japan Tour with Cyclamen and Plini? Actually, lot’s of Japanese fans were really excited to see the legend, finally!

【PAUL】: The Japan tour was a dream come true. It was Cynic’s first time there, and we couldn’t have asked for a better reception from Japanese audiences. The vibe was tremendous!

Q1: まずは、CYCLAMEN, PLINI と共演した CYNIC 日本ツアーの感想からお話ししていただけますか? 日本のファンは、遂に伝説をみることが出来てとても興奮していましたよ。

【PAUL】: あの日本ツアーはまさに夢が叶ったって感じだったね。CYNIC にとって初めての日本ツアーだったんだ。
あれ程の歓迎を日本のオーディエンスから受けるなんてね!素晴らしいヴァイブだったよ!

Q2: After the Tour, Cynic and Sean Reinert decided to go another way. Could you tell us about the decision as much as you can?

【PAUL】: Having a working relationship with a life long friend deteriorate in such a way is eye opening and it put me in touch with regions of sadness in my heart I didn’t know existed. Reinert was going through personal difficulties for many years, and unfortunately those closest to him felt the brunt of that pain. The year prior to our Japan tour, I was trying to separate from him gently and quietly, but unfortunately he didn’t want to go in such a way. When the whole situation unfolded, I felt sad cause I knew he was suffering terribly and didn’t know how to make a skillful change. Ultimately, I choose not to argue with reality and trust that matters unfolded exactly as they needed. I’m grateful for the great music we made together, and that he’s been able to find a new life for himself outside of Cynic. He needed that, and Cynic has been able to move forward.

Q2: 日本ツアーの後、CYNIC は長年ドラマーを務めた Sean Reinart と別々の道を歩むことになりました。
出来るだけで構いません。あの決断についてお話ししていただけますか?

【PAUL】: 生涯の友人とこんな風に仕事上の関係を悪化させるのは、ショッキングだったし、存在さえ知らなかった心の中の悲しみの場所に触れることになったね。
Reinart は何年も個人的な問題に苦しめられていて、だから彼と親しい人たちは、その苦しみに焼かれるような思いをしていたんだ。日本ツアーの一年前に、僕は優しく、静かに彼と距離を置こうとしたんだよ。だけど残念ながら、彼はそうなることを望まなかったんだ。
引き返せない所まで問題が発展してしまった時、僕は悲しかったね。だって僕は彼が酷く苦しんでいるのを知っていたけど、状況を上手く改善する方法が分からなかったんだから。それで最終的に僕は、現実と葛藤しないことを選んで、この問題は何か必要性があってこのように発展したんだと信じることにしたんだよ。
僕たちが共に作った偉大な音楽に感謝しているし、彼が CYNIC から離れた場所で新たな人生を見つけられたことにもね。彼にはそれが必要だったんだよ。そうして CYNIC も前に進むことが出来るんだ。

Q3: Last year, we could hear Cynic’s great new song “Humanoid”. That was the first one with Matt Lynch on drums, and it seems he fit’s very well with Cynic, right? Anyway, is there any plan to making Cynic’s new record?

【PAUL】: Sean Malone and I are working with Matt Lynch on the new album. It’s very exciting new music for us. I suspect it will be coming out sometime mid next year.

Q3: 昨年 CYNIC は、新たなドラマー Matt Lynch をフィーチャーした素晴らしい新曲 “Humanoid” をリリースしましたね。アルバムにも期待が高まりますが。

【PAUL】: Sean Malone と僕は新たなアルバムで Matt Lynch と仕事をしているよ。僕たちにとってとてもエキサイティングな新しい音楽だよ。来年の中ごろにはリリースしたいと考えているよ。

Q4: OK, let’s talk about your solo record “Mythical”. When I heard “Kindly Bent to Free Us”, I think you are modern day’s Lennon/Mccartney, and after hearing “Mythical”, I believe it strongly. Actually, are they one of your inspirations?

【PAUL】: Thank you so much. That is the biggest complement I could ever receive and I am deeply humbled by it. I love Lennon/McCartney. They are two of my biggest songwriting inspirations!

Q4: では、あなたのソロ作品 “Mythical” について話しましょう。
CYNIC の “Kindly Bent to Free Us” を聴いた時、あなたは現代の Lennon/McCartney だと感じたのですが、”Mythical” を聴いた後それは確信に変わりました。

【PAUL】: 本当にありがとう。その表現は最上級の賛辞だし、実に恐れ多いような気もするね。Lennon/McCartney を愛しているからね。
彼ら二人はソングライティングにおいて、最大のインスピレーションなんだ!

Q5: When you appeared to the scene, you were one of the young guitar hero with high musicianship. But gradually, you have changed your musical direction to more singer and songwriter way. Do you agree that?

【PAUL】: Yes. I grew up listening to singer songwriters as a child, and this is essentially a return to my roots. It’s like a full circle back home. I still play electric guitar and a new Cynic record will eventually surface but I am most certainly interested in stripping away the layers now with this work and returning “home”.

Q5: あなたがシーンに登場した時は、高いテクニックを備えたギターヒーローとして注目を集めていましたね。
ただ、徐々にシンガー、そしてソングライターとしての方向性によりフォーカスしているようにも思えます。

【PAUL】: そうだね。子供の頃はシンガーソングライターを聴いて育ったんだ。だからまあ、そのルーツに回帰するのは必然とも言えるだろうね。一周して家に帰るようなものさ。
今でもエレキギターはプレイするし、新しい CYNIC のレコードでもその成果は見られるはずだよ。だけどね、今最も僕が興味を持っているのは、ソロ作品のようにそういった人工的なレイヤーを剥ぎ取って、”家” に戻ることなんだよ。

Q6: The is the EP, the first of a trio called “Mythical Human Vessel”. Does the storyline and concept relate to your spiritualism and Buddhism?

【PAUL】: These songs are an attempt at accessing truth in the most direct and honest way possible. I had a particular story in mind but I want people to experience it and make of it what they will without any narrative framework that I might impose on it. In a sense, the story is going to be different for everyone and I love that. My personal interpretation is just that–personal–and ultimately beside the point. What matters is the emotional response that it evokes for each listener. But I do think it’s helpful to think of it this way: The three EPs chart an emotional progression: a Beginning, a Middle and an End.

Q6: “Mythical” は “Mythical Human Vessel” というトリロジーの第1作のようですね?

【PAUL】: ソロ作品の楽曲は、真実に対して最もダイレクトに、正直な方法でアクセスする試みだと言えるだろうね。
あるストーリーは頭の中にあるんだよ。だけど、僕はリスナーにこの作品を実際に体験して欲しいんだ。僕が説明を加えると狭いフレームの中で体験せざるを得なくなってしまうからね。
だからある意味では、このストーリーは全員が違うように解釈出来ると言えるだろうね。僕はそういうのが好きなんだよ。
つまり、僕の解釈はただ個人的なもので、究極的にはその狙いから的が外れている訳だよ。重要なのはそれぞれのリスナーの感情を喚起することなんだからね。
ただこういう風にヒントを出せば理解の手助けにはなるだろうね。この3つの EP は感情の進行を表すチャート、図表のようなものなんだ。始まり、中盤、そして終わりのね。

Q7: Actually, mixing Rock and electronic have experimented for years, but there have been never happened the experience of an acoustic singer-songwriter record with isochronic tones. You are the first person, right? Where did the inspiration come from?

【PAUL】: Indeed, I suspect this may be the first time these two worlds have merged in such a way. I knew two things, I wanted to make an acoustic record and I have also been deeply interested in new technologies using sound to experiment with healing. I began exploring binaural beats and Isochronic tones and working with material on Dr. Stephane Pigeon’s site, mynoise.net. Due to the acoustic material having so much to do with emotional transparency, I knew that if I could incorporate these therapeutic tones brain-entrainment tones into the music I would increase the effects of the music and it’s healing properties. Thankfully Dr. Pigeon loved the material and helped to program the tones for each song. Isochronic’s are fascinating in that there’s an interactive component with how our mind can work with the frequencies to facilitate our own healing. It’s truly a powerful medicine and I’m grateful it’s found a home on these records. I also included on each album, an ‘Isochronic Tone-Bath’ which is the tones of the first 5 songs without the music. So in a way you ‘hear/feel’ the songs again, but as a singular tone-bath experience.

Q7: ロックとエレクトロニカを融合する実験はこれまで何年も行われてきましたが、あなたのようにアコースティックのシンガーソングライターテイストとアイソクロニック音 (集中やくつろぎを得るための等時間隔トーン) をミックスするアーティストは存在しませんよね?

【PAUL】: その通りだよ。このようなやり方でその2つの世界を繋いだのはおそらく僕が初めてだろうね。分かっていたことが2つあってね。1つはアコースティックのレコードを作りたかったこと。もう1つは、ヒーリング体験を伴う新たなサウンドテクノロジーに深く興味を惹かれていたこと。僕はバイノーラルビートとアイソクロニック音の探究を始め、Dr. Stephane Pigeon のサイト のマテリアルを使用してみたんだ。
アコースティックのマテリアルは感情の透明性に大きく関係しているから、そういった “治療用トーン” や “脳を楽しませるトーン” を音楽に組み込むことができれば、音楽の効果と治癒力を高めることができると思った訳だよ。ありがたいことに、Stephane 博士は僕のマテリアルを気に入って、それぞれの曲にそのトーンをプログラムする手助けをしてくれたね。
アイソクロニックは魅力的だよ。癒しを容易にするために、僕たちの心がどのように周波数と連携することが出来るのかというインタラクティブな成分という意味でね。それは本当に強力な薬で、僕のソロ作品たちに “家” が見つかったことに感謝しているんだ。
同時に僕は各アルバムで、最初の5曲から音楽を抜いてアイソクロニック音だけを抽出した6曲目 “Isochronic Tone-Bath” “音のお風呂体験” を含めたんだ。 だから、ある意味リスナーは楽曲を再度 ‘聞く/感じる” 体験が出来て、同時に “音のお風呂” に入浴することも出来るんだ。

Q8: So, 18 years have passed since Chuck Schuldiner passed away. Maybe, Death was the first time we knew your name. Definitely, “Human” never gets old after many years. Could you please talk about memory with Chuck and musical journey with “Godfather of Death metal”?

【PAUL】: Amazing, it’s been 18 years! I first met Chuck when I was 17, through the underground tape trading community. We became fast friends and I somehow knew we would eventually make music together, even back then. Chuck gave his life to music and was always interested in learning new things and expanding his art. I think that is where we connected as artists. He found in me a creative young spirit looking to try new things. He also gave me a huge opportunity and essentially ushered me into the world of being a working musician, all because he believed in me. That alone, meant so much to me as a young musician trying to find a way into the music industry. I have so many fantastic memories with Chuck, many of which bring a smile to my face. I’m glad he was able to leave behind a substantial body of work and inspiration for generations of musicians to come.

Q8: Chuck Schuldiner が亡くなって18年が経ちましたね。DEATH はあなたを最初に世界へと紹介したバンドで、”Human” は長い月日を経ても色褪せることはありません。

【PAUL】: 信じられないね!18年も経つんだよ!Chuck に初めて会ったのは17の時だったね。アンダーグラウンドのテープトレードのコミュニティーでね。僕たちはすぐに友人となり、振り返ってみればその時僕はいつか彼と音楽を作るだろうと朧げに知っていたような気がするね。
Chuck はその人生を音楽に捧げ、いつも新たなことを学ぶ意欲を持ち、自身のアートを広げていったんだ。そういう点が、アーティストとしての僕たちを結びつけたんだと思う。きっと彼は僕の中にも、新たなことに挑戦する若きクリエイティブなスピリットを見つけていたんだろうな。
それに彼は僕に大きなチャンスを与えてくれて、ミュージシャンとしてこの世界で仕事をしていくために欠かせないことの案内役を買って出てくれたんだ。Chuck とは素晴らしい思い出が沢山あるよ。その思い出の大半は、僕を笑顔にしてくれるんだ。僕は彼が充実した作品とインスピレーションを、これからミュージシャンとなる世代に残してくれたことが嬉しいんだよ。

Q9: Master, Gordian Knot, Æon Spoke…so many things I’d love to ask, haha. But Cynic released “Focus” GTR book recently. It means, actually, “Focus” is milestone of technical/prog metal, and changed metal world. Looking back now, what’s the record to you?

【PAUL】: Focus for me is about self determination. It’s also about listening to your instincts and trusting yourself. Cynic had an uphill battle with Focus because not a lot of people seemed to understand the music, and at times we felt like outsiders on a different planet. Ultimately all these things became our legacy and it was because we decided to stick to our guns and make a record that we believed in, not what everyone else told us to make. We truly went against the grain and I’m grateful for that.

Q9: CYNIC としては、先日 “Focus” の GTR Book を発売しましたね。間違いなくあの作品は、テクニカル/プログメタルにとってマイルストーンとなりましたし、メタルの世界を変えました。
今振り返ってみて、”Focus” はあなたにとってどんな作品ですか?

【PAUL】: “Focus” は僕にとって自己決定の作品だね。それに、本能に耳を傾け、自分自身を信頼することでもあるね。当時、多くの人が “Focus” の音楽を理解しているようには見えなかったから、CYNIC は “Focus” で苦戦を強いられて、時に僕たちは別の惑星に来た部外者のようにも感じていたんだ。
だけど最終的には、そういったこと全てが僕たちの遺産、レガシーとなったんだ。だからこそ、僕たちは信念を曲げず、信念の元にレコードを作ると決めたんだからね。みんなが僕たちに勧めるような音楽ではなくね。僕たちは真に常識に逆らう道を進み、そう出来たことに感謝しているんだ。

FIVE ALBUMS THAT CHANGED PAUL’S LIFE

That is difficult to answer cause there’s so many from different periods of my life, but here’s some consistent faves!

THE BEATLES “THE BEATLES (WHITE ALBUM)”

BRIAN ENO “AMBIENT 1: MUSIC FOR AIRPORT”

RADIOHEAD “KID A”

ELLIOT SMITH “EITHER / OR”

MY BLOODY VALENTINE “LOVELESS”

MESSAGE FOR JAPAN

Thank you, Sin for the wonderful interview! I’m sending a big cosmic hug to all the fans in Japan.
I look forward to performing Mythical Human Vessel live with Japanese fans, hopefully later this year if I can find a way to get there!

素晴らしいインタビューになったね、ありがとう!大きな宇宙的コスミックなハグを日本のファンのみんなに贈るよ。招聘されれば、”Mythical Human Vessel” を今年の後半くらいに、日本のファンのためにぜひプレイしたいね!

PAUL MASVIDAL

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NEW DISC REVIEW + INTERVIEW 【BELZEBUBS : PANTHEON OF THE NIGHTSIDE GODS】


EXCLUSIVE: INTERVIEW WITH Sløth & Hubbath OF BELZEBUBS !!

ALL PICTURES BY JP AHONEN

“I’m a Comic Nerd Myself, So I’d Have To Namedrop Katsushiro Otomo, Masamune Shirow, Osamu Tezuka And Kenichi Sonoda As Personal Favorites, For Example.”

DISC REVIEW “PANTHEON OF THE NIGHTSIDE GOD”

“漫画” の世界に居を構える “カートゥーンブラックメタル” BELZEBUBS は、DETHKLOK に対するブラックメタルからの返答です。
フィンランドのコミックアーティスト、JP Ahonen の創造する漫画の世界から産声を上げた仮想のカルトバンドは、いつしか現実を超える真なるブラックメタルへと到達していました。
Ahonen が描いたのは、”シリアスな” ブラックメタルバンドの “ステレオタイプな” 日常。結婚の重圧、子供怪獣、そして BELZEBUBS と家庭のバランス、さらに MV 撮影のための不気味な場所の確保にまで苦悩し奔走するコープスペイントのバンドマン Sløth の毎日は、実に多くの共感を生みました。
謎に包まれたカルトメタルスターも、実際は自分たちと同様に些細なことや生活の一部で悩み、何とか乗り越えている。巻き起こったシンパシーの渦は、そうして現実世界にまで彼らの音を轟かせる原動力となったのです。
「もちろん、俺らのルーツはブラックメタルにあるよ。けど、クラッシックからデスメタル、プログロックに映画音楽まで全てを消化しているのさ。」
Hubbath が語るように、レイヤーにレイヤーを重ね、彼らの言葉を借りれば “満載の” 61分 “Pantheon Of The Nightside Gods” は、奇跡のデビューフルだと言えるでしょう。同時に、北欧エクストリームの重鎮 Dan Swano の仕事においても、最高傑作の一つとして語り継がれるはずです。
実際、DETHKLOK がそうであったように、コミックから生まれた BELZEBUBS の “Pantheon Of The Nightside Gods” も、ただシリアスにジャンルに対する愛に満ちています。メロディックかつシンフォニック、絢爛豪華なブラックメタル劇場は、プログレッシブな筋書きと演技で完膚なきまでに濃密な神話の荘厳、古から伝わる闇の力を伝えるのです。
EMPEROR の “In The Nightside Eclipse”, BRUZUM の “Hyvis Lyset Tar Oss”, CRADLE OF FILTH の “Principle Of Evil Made Flesh”、そして EDGE OF SANITY の “Purgatory Afterglow”。1994年の魔法を全て封じ込め、さらに DISSECTION や OPETH, CHILDREN OF BODOM の理念までも吸収したアルバムは、よりコマーシャルに、よりコンテンポラリーにマスリスナーへと訴求するある種北欧エクストリーム、北欧ドラマチシズムの集大成と言えるのかもしれませんね。
コンパクトとエピック、両極が封じられていることもバンドのワイドな背景を描写しています。獰猛で、トラディショナルなブラックメタルの刃を宿す “Blackened Call” が前者の代表だとすれば、オーケストラと実験性の海に溺れる耽美地獄のサウンドトラック “Pantheon Of The Nightside Gods” はまさしく後者の筆頭だと言えるでしょう。そうして広がるクワイアとオーケストレーション、そしてシンセサイザーの審美空間。
もちろん、コミックブラックメタルという BELZEBUBS の出自とコンセプト、そしてあざとさも垣間見えるコマーシャリズムは、20年、25年前のサークルでは憎悪の対象となったのかも知れません。
ただし、映画 “Lords of Chaos” の制作が象徴するように、近年ブラックメタルのシーン全体が狂気と暴力のサタニズムから、多様なエンターテイメントの領域へと移行しつつあるようにも思えます。そうした背景を踏まえれば、むしろ BELZEBUBS の登場と音楽的総括は必然だったのかも知れませんね。
もちろん、コープスペイントを纏う Obesyx, Sløth, Hubbath, Samaël  のキャラクターが実際に演奏をしているのか、それとも中の人が演奏をしているのかは悪魔のみぞ知るですが、特にリードギタリスト Obesyx のプラッシーで流暢なソロワークには目を見張るものがありますね。誰なんでしょうか。
今回弊誌では、漫画の中から飛び出したボーカル/ギターの Sløth、ベース/ボーカルの Hubbath にインタビューを行うことが出来ました。「俺自身はマンガオタクだからな。だから、大友克洋、士郎正宗、手塚治虫、園田健一をフェイバリットとして挙げない訳にはいかないだろう。」シーン随一のシンガー ICS Vortex もゲスト参加を果たしています。どうぞ!!

BELZEBUBS “PANTHEON OF THE NIGHTSIDE GODS” : 10/10

INTERVIEW WITH Sløth & Hubbath

Q1: First of all, how did Belzebubs come to be?

【Hubbath】: Belzebubs was conjured together way back in 2002 by Sløth, our former drummer Izkariot and myself. Sløth and I were schoolbuddies and spent the most of our time hunting new CD’s, gluttoning comic books, playing D&D and well, just nerding around. Sløth had made these fake album covers for imaginary metal bands, and one of those caught Izkariot’s attention. He approached us and asked if he could join our band, which there wasn’t, but as he was older and hung out with all these hot goth girls, we naturally agreed. We went to buy equipment the very same day after scrambling some money together.

【Sløth】: I’m not a 100 % sure if Izkariot realized we didn’t know shit, OR that he just thought we were extreme and experimental, but we sounded terrible. Later during the year we met Obesyx, and that’s when we actually started evolving by leaps and bounds.

【Hubbath】: Yes, we’ve had numerous line-up changes over the course of years, which obviously has slowed us down, too. But our current line-up with Samaël on drums and some excellent guest musicians chiming in when needed, we believe we can trvly do anything. I’m already focused on the next album.

Q1: まずは、バンド結成の経緯からお話ししていただけますか?

【Hubbath】: BELZEBUBS は2002年に、Sløth、前のドラマー Izkariot、そして俺が結成したんだ。Sløth と俺は学生時代のツレで、当時は2人してほとんどの時間を新たな CD を漁ったり、コミックブックをまとめ読みしたり、ダンジョンズ & ドラゴンズをプレイして過ごしていたんだ。
Sløth は当時、想像上のメタルバンドのアルバムカバーを作っていたんだけど、その一つが Izkariot の興味を惹いたんだ。そうして、実は存在しない僕たちのバンドに加われないか打診して来た訳さ。
だけど、彼は年上で、ホットなゴスガールたちとツルんでいたから、とにかくオーケーしたんだよ。それで、その日のうちに2人で金をかき集めて機材を買いに行ったんだ。

【Sløth】: Izkariot が俺らが演奏のやり方を知らないことを理解していたのか、それともエクストリームで実験的だと思っていたのかは定かじゃない。とにかく、当時のサウンドは酷かったんだ。
後に Obesyx と巡り合い、それからはトントン拍子に進化していったんだけどね。

【Hubbath】: ああ。とにかく、俺らは何年かの間に数えられないくらいのメンバーチェンジを経験したからね。明らかにそれが原因で、俺らは伸び悩んでいたよ。
だけど、Samaël をドラムに加え、必要なら卓越したゲストミュージシャンを起用出来る現在のラインナップでは、真に何だって出来ると信じているんだ。俺はすでに次のアルバムに集中しているよ。

Q2: You are often compared to Dethklok and sometimes called the “Gorillaz of the metal world”, haha. What do you think about these comparisons?

【Sløth】: Well, comparisons are only natural, but of course we’d rather just be seen as our own unique thing, you know. We’re Belzebubs.

Q2: “コミックブラックメタル” というバンドの世界観は、DETHKLOK や GORILLAZ とも比較されていますね?

【Sløth】: うん、その比較はただただ自然だと思うよ。だけど、もちろん俺らとしては独自のユニークなやり方を貫いているって思われたいわけで。まあとにかく、俺らは BELZEBUBS なんだよ。

Q3: So, how do you “separate” real life and the band business?

【Hubbath】: Well, music is life…

【Sløth】: That’s true. We’re constantly immersed in tunes, one way or another. Making music isn’t a nine-to-five job or something you could switch off whenever you feel like it. It’s a way of life. Nowadays with all the interviews, promo stuff and just plain planning and organising, work often continues around the clock. But I have my family to keep me at bay, you know. The kids needs come first, so I’m a family man first, vocalist/guitarist second.

【Hubbath】: Yeah, and as you’ve said earlier, the family keeps your feet firmly on the ground, too, right?

【Sløth】: Oh, totally. I guess Leviathan looks up to me in a way, now at least, but at the end of the day I’m just their “dad”, you know.

【Hubbath】: Yeah, there’s no glamour here, just hard work.

Q3: “現実” の人生と、キャラクターとしてのバンド活動はどのくらい区別していますか?

【Hubbath】: そうだな…まあ音楽こそが人生だからな…。

【Sløth】: その通りだよ。俺らはなんやかんやで、いつも楽曲に浸っているからな。音楽制作は9時から5時の仕事じゃないんだ。好きな時にスイッチをオフに出来るわけでもない。生き方なんだ。
最近では、インタビュー、宣伝、プランニング、オーガナイジングと仕事が24時間体制で続いていることもよくあるんだ。けど俺には守らなきゃならない家族がいる。子供が第一さ。だからまずは家族、ボーカリスト/ギタリストの役目は二番目だ。

【Hubbath】: ああ、それに家族がいるから地に足をつけてやっていける、そうだろ?

【Sløth】: まったくだ。息子の Leviathan が尊敬するような生き方をしなきゃな。結局、俺は奴らの父親だから。

【Hubbath】: ああ、魔法なんてないんだ。ハードワークあるのみさ。

Q4: Ok, let’s talk about your incredible debut album, “Pantheon of the Nightside Gods”. It reminds me of an Emperor record, haha. Anyway, could you tell us about the concept or lyrical themes of the album?

【Hubbath】: As the album title hints, we are dealing with elder gods, ancient spirits and forgotten powers. From a time before any of these modern religions. History, occultism and literature are my great passions besides music, so I’ve studied these things quite a bit. There are powers here on earth which are far stronger and far older than the race of men.

【Sløth】: Many of the tracks on this album reference each other and derive from the same mythos. Most evidently we have the Veil of the Moon Queen saga, of course, which is based around the ancient Neferqušur cult and their rituals. That storyline spans throughout three songs, or four, actually, if you have the version with the bonus tracks.

Q4: デビューフル “Pantheon of the Nightside Gods” は驚異的ですね! EMPEROR のアルバムタイトルを思わせる名に相応しい完成度です。

【Hubbath】: アルバムタイトルが仄めかすように、俺たちはこの作品で旧神、古の精神、忘れ去られた力について扱ったんだ。現代の宗教が構築される以前のね。
歴史、オカルト、文学は音楽以外で俺が情熱を持てるものなんだ。だからそういったことに関して少しは学んできたつもりだよ。地球にはより強大で、人間よりもはるかに長く存在する力があるんだよ。

【Sløth】: このアルバムの楽曲の多くは、同じ神話から引用し、互いに繋がっているんだ。最も表出しているのが、”The Veil of the Moon Queen” サーガだろうね。
もちろん、このサーガは古の Neferqušur のカルトと儀式に由来している。このストーリーラインは3曲、もしくはボーナストラックを含めれば4曲で語られているんだよ。

Q5: It seems “Master” Dan Swanö played a very important role on this record, right? How was it to work with him?

【Hubbath】: Yeah, Dan mixed and mastered the album. Edge of Sanity was really influential to us all, you know, so it was a pleasure to get Dan onboard. I think he managed to satisfy all our quirky demands and find a good balance for the record―which wasn’t an easy task with all the blastbeats, orchestrations and whatnot. There’s so much going on all the time.

【Sløth】: Yeah, it’s packed, but not in a way that’d feel overwhelming.

【Hubbath】: Exactly. I think there’s just layers upon layers of treats to find.

Q5: このレコードでは、あの Dan Swanö も非常に重要な役割を果たしたようですね?

【Hubbath】: うん。Dan はアルバムのミキシングとマスタリングを行なってくれたんだ。EDGE OF SANITY はバンド全員がとても影響を受けたバンドなんだ。だから Dan を起用することが出来てとても嬉しかったね。
彼は僕らの奇抜な要求全てを何とか満たしてくれたし、レコードの良いバランスを見つけてもくれたんだ。ブラストビートやオーケストレーション、他にもあれやこれやのバランスを取るのは簡単なタスクではなかったはずさ。僕たちの音楽はいつも多くのことが起こっているからね。

【Sløth】: ああ、本当に満載のアルバムだよ。けどやり過ぎって感じじゃないんだよな。

【Hubbath】: その通りだよ。対処法を見つけながらレイヤーにレイヤーを重ねているからね。

Q6: Musically, this is one of the most incredible symphonic, technical, progressive black metal albums to date, or so I feel. Was there any album or a specific artist you were inspired by when making this record?

【Hubbath】: Thank you, very humbled to hear.

【Sløth】: Yes, we put in a lot of blood, sweat, tears and all other possible body fluids into making this album, so I’m glad it shows. I don’t think we have any distinguished influences, you know, it’s just team work.

【Hubbath】: Indeed. We all have our own little perversions, which we like to embrace rather than rule out, you know. Our roots lie in black metal, but we’ve digested everything from classical music to death metal, progressive rock to film scores, so we just try to make good use of each other’s strengths. And I mean, Sløth mostly listens to jazz, so….

【Sløth】: You can’t hear that influence on the album though, but I guess in translates into the way our brains tick, in a way. We’re open to experimenting and boldly venturing into previously uncrabwalked territories.

Q6: 仰る通り、シンフォニックでテクニカル、プログレッシブが満載のブラックメタルレコードですね。制作する上で、特にインスパイアされたアーティストや音楽はありますか?

【Hubbath】: ありがとう。恐縮だよ。

【Sløth】: ああ、俺たちはこのアルバムに沢山の血と汗と涙、そして他にも可能な限りの体液を注ぎ込んだからな。報われて嬉しいね。俺は特別な影響元はないと思うよ。ただチームワークの成果さ。

【Hubbath】: そうだな。まあ俺たちは全員が少し変わった嗜好を持っているからね。それを排除するんじゃなく、アルバムに反映した訳さ。
もちろん、俺らのルーツはブラックメタルにあるよ。けど、クラッシックからデスメタル、プログロックに映画音楽まで全てを消化しているのさ。だからこそ、互いの強みを生かそうとしたんだよ。Sløth なんてジャズばっかり聴いているだろ?

【Sløth】: まあけど、このアルバムからジャズの影響は感じられないと思うよ。俺らの脳内で瞬時に変換されているからな。ただ、これまで開拓されていなかった領域への実験や大胆な試みには寛容なだけさ。

Q7: Anyway, Japan is the country of manga and anime. Are you interested in our culture?

【Hubbath】: We regard ourselves as men of kvltvre, yes. I’m afraid I’m not too savvy when it comes to Japanese popculture, anime and manga, but I’m very interested in your history, stories and myths.

【Sløth】: I’m a comic nerd myself, so I’d have to namedrop Katsushiro Otomo, Masamune Shirow, Osamu Tezuka and Kenichi Sonoda as personal favorites, for example. I’m sure my kids would know more contemporary artists, but these are the ones I was reading in my teens.

Q7: 日本は漫画やアニメの中心地だと思います。その文化に共感する部分もあるのではないですか?

【Hubbath】: 俺らは “文化的な” 集団だと思っているよ。うん。ただ俺自身は残念ながら日本のポップカルチャーやアニメ、漫画には詳しくないんだ。だけど日本の歴史、物語、神話にはとても興味があるよ。

【Sløth】: 俺自身はマンガオタクだからな。だから、例えば大友克洋、士郎正宗、手塚治虫、園田健一をフェイバリットとして挙げない訳にはいかないだろう。
俺の子供はもっと最近のアーティストが好きなんだろうけど、彼らは俺が10代の頃に読んでいた作家なんだよ。

Q8: Could you give us five albums that changed your lives?

【Sløth】: Oh noes, that’s impossible.

【Hubbath】: Errh, Emperor’s Anthems to the Welkin at Dusk, for sure. The Blade Runner soundtrack, maybe…

【Sløth】: By Vangelis?

【Hubbath】: Vangelis, yeah, and…I don’t know, I’m drawing a blank here.

【Sløth】: Yeah, sorry to disappoint you guys. But I mean, trimming this down to five albums is quite a task. We can maybe list some of the influential bands in return?

【Hubbath】: That’d be easier, yeah. Dissection, Dimmy Borgir, Mgla, Emperor, Ihsahn, Opeth, Morbid Angel, Death, Moonsorrow, Amorphis, Insomnium, Sentenced, Behemoth, Kilar, Wagner, Moonspell…

【Sløth】: Quincy Jones, Aretha Franklin, Herbie Hancock…Come to think of it, I’ll name one album, and that’s Kind of Blue by Miles Davis.

Q8: 最後に人生を変えた5枚のアルバムを教えていただけますか?

【Sløth】: そんなの無理だよ!

【Hubbath】: そうだな…EMPEROR の “Anthems to the Welkin at Dusk” は間違いないだろう。あとは、”The Blade Runner” のサウンドトラックとか…

【Sløth】: VANGELIS の?

【Hubbath】: そう、VANGELIS だよ。あとは…分からない、全く出てこないな。

【Sløth】: ガッカリさせてごめんよ。だけど5枚に絞るなんて大変だよ。代わりと言ってはなんだけど、影響を受けたバンドのリストを挙げようか?

【Hubbath】: それなら簡単だね。DISSECTION, DIMMU BORGIR, MGLA, EMPEROR, IHSAHN, OPETH, MORBID ANGEL, DEATH, MOONSORROW, AMORPHIS, INSOMNIUM, SENTENCED, BEHEMOTH, V. Kilar, Wargner, MOONSPELL…

【Sløth】: Quincy Jones, Aretha Franklin, Herbie Hancock…そうだな…あと1つアルバムを挙げるとすれば、Miles Davis の “Kind of Blue” だな。

MESSAGE FOR JAPAN

Arigatou Gozaimasu!

Exactly! See you soon, we hope.

ありがとうございます!
本当に!出来ればすぐに会おうぜ!

Sløth & Hubbath

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NEW DISC REVIEW + INTERVIEW 【TENGGER CAVALRY : NORTHERN MEMORY, VOL.1】


EXCLUSIVE: INTERVIEW WITH NATURE G. OF TENGGER CAVALRY !!

“The Whole World Know About The Mongol Invasion To Asia. But They Don’t Know That Long Before Mongolia, Countless Nomads Has Been Doing That, Meaning Invading And Immigrating To Northern China for Centuries. We Would Like To Bring Some Light To This Forgotten History To People.”

DISC REVIEW “NORTHERN MEMORY, VOL.1”

2017年の12月。遊牧民のメタルを世界に誇示する TENGGER CAVALRY の “ハン” Nature G. は、ニューヨークにそびえ立つ摩天楼の屋上に佇んでいました。
「実は元所属していたレーベルから法的な脅しのメールを受け取っていたんだ。まるで独裁者のような態度で、僕たちの10枚のアルバムの権利全てを彼らのものにしようとしてね。クソッタレさ。」
酒に酔い、惨めな気持ちでスマートフォンを眺めていた Nature G. は、自然に溢れ慣れ親しんだ内モンゴルから、現代的で雑然としたニューヨークへと居を移した憂鬱、そしてレーベルの過度な要求によるストレスが重なり自殺を試みようとしたのです。
現れた警官たちは、真摯に彼を心配していました。少しだけ救われたような気持ちで自殺を思い直した Nature G. は、そうして SNS に事の顛末をポストしたのです。
その投稿は大きな反響を呼びました。何より、Nature G. 宛に送られた300通を超えるメッセージは、その全てが同様に自殺を考えたり試みた経験のある友人やファンからだったのですから。
当時のインタビューで Nature G. は大きなショックを受けたことを明かしています。「みんな表面上は口にしないんだよ。完璧な人間であるかのように振舞ってね。だけど実際は、誰もが苦しんでいる。」
変化の必要性を痛感した Nature G. は決断を下します。現所属の老舗レーベル Napalm Records の助力とアドバイスを得て、問題を引きずっていたバンドを一旦解散すると、彼はオースティンへと旅立ちます。オースティンの優しいムードは Nature G. を惹き付け、風薫る草原は故郷モンゴルを思い起こさせました。そうして彼は里帰りの旅を決意するのです。
故郷で出会った力強い馬と人との営みは、Nature G. が TENGGER CAVALRY を結成した原点を見つめ直し、創造性の復活に大きな役割を果たしました。
「結局、馬を中心とした文化にインスパイアされているんだ。それがルーツなんだよ。動物と自然を愛する人達のための音楽さ。それが僕が音楽を書いている理由なんだからね。」
故に復活を遂げた TENGGER CAVALRY にとって、モンゴルへの報恩は当然、最優先事項となりました。実際、Nature G. はヴァイキングメタルの英雄たちが、祖国の遺産を誇りを持ってメタルと融合させていることにインスピレーションを受け、そのメンタリティーに賛辞を惜しみません。
「全世界が、モンゴル帝国のアジアへの侵攻を知っているよね。だけど、それ以前のモンゴルについてはよく知られていない訳だよ。無数の遊牧民族が何世紀にも渡って跋扈し、侵略し、中国北部に移住していったんだ。だから僕たちは、この忘れられた歴史に光を当て、みんなに知ってもらいたかったんだよ。」 そうして届けられた最新作 “Northern Memory, Vol.1” は、誇り高き遊牧民のレガシーを現代へと伝える高潔な絵巻物。
モンゴル帝国かつての栄華を誇示するように、繰り広げられるエピックはバンドのトレードマークであるモンゴル、中国の伝統音楽のみならず、中央アジアのフォークミュージックまでをも抱きしめています。
“砂漠のサウンド” と Nature G. が語るように、これまでのフォーキーなメロデスサウンドにマシナリーで無慈悲なイメージを加えた新生 TENGGER CAVALRY のサウンドスケープは、まさしく、広大なアジアが湛える荒涼と哀愁の一面まで素晴らしくカバーしているのです。
それは RAMMSTEIN の復活にも呼応する、伝統音楽とメタル、アジアと欧米、優雅と獰猛、自然と科学技術、古と現代、そして人の心、魂を巡る旅。時おり耳を捉える、ホーミーの響きも胸を抉ります。
今回弊誌では、Nature G. にインタビューを行うことが出来ました。「僕たちはいつも、ヘヴィーメタルと僕たちの文化を融合させたいと思っていたんだ。北京と内モンゴルは深く成熟した文化と遊牧民の歴史をシェアしているからね。」 どうぞ!!

TENGGER CAVALRY “NORTHERN MEMORY, VOL.1” : 9.7/10

INTERVIEW WITH NATURE G.

Q1: This is the first interview with you. So, at first, could you tell us about the band and yourself? First of all, what made you open the door to metal from Inner Mongolia and Beijing?

【NATURE G.】: We always wanted to make heavy metal with our own culture. Beijing and Inner Mongolia share a deep mutual culture: nomadic history. Formed in 2010, we started the Mongolian metal scene with Nine Treasures band back then and started growing then I relocated to nyc in 2013.

Q1: 本誌初登場です!まずは北京、そして内モンゴル自治区という一見メタルと繋がりの薄そうな場所から、メタルワールドへの扉を開けたきっかけについてお話ししていただけますか?

【NATURE G.】: 僕たちはいつも、ヘヴィーメタルと僕たちの文化を融合させたいと思っていたんだ。北京と内モンゴルは深く成熟した文化と遊牧民の歴史をシェアしているからね。
結成したのは2010年だった。NINE TREASURES とまさにモンゴリアンメタルシーンを立ち上げたんだ。それから成長を続けて、2013年にニューヨークへと移り住んだんだよ。

Q2: How did Tengger Cavalry come to be? What’s the meaning behind your band name Tengger Cavalry?

【NATURE G.】: It means the army of sky god. As the name suggested, we want to reflect our cultural reference, the shamanism, as well as the warrior spirit and the aggression of metal.

Q2: バンド結成の経緯や、TENGGER CAVALRY というバンド名について教えていただけますか?

【NATURE G.】: TENGGER CAVALRY とは、”The Army of Sky God” 天空神の軍隊という意味なんだ。
そのバンド名が提示するように、僕たちはモンゴルの文化やシャーマニズムを反映したかった訳さ。同時に、メタルのアグレッションとウォーリアースピリットもね。

Q3: You are often called as “Mongolian Metal”. Actually, I feel Mongolian folk and metal really fit so well. How did you come up the idea of mixing metal and traditional Mongolian folk music?

【NATURE G.】: You know long ago before the band was formed I was there playing around the Mongolian fiddle on top of a metal riff and suddenly I realized it is an amazing combo. Why not make it a thing? That’s how it came to life.

Q3: それにしても、モンゴルの伝統音楽とメタルは実にマッチしていますね!

【NATURE G.】: そうだね。このバンドを始める遥か以前から、僕はモンゴリアンフィドル (馬頭琴) をメタルのリフに合わせて弾いていたんだよ。
そして突如、その2つのコンボがあまりに素晴らしいことを悟った訳さ。じゃあやらない手はないよね?そこから、メタルとモンゴル伝統音楽の融合が実現したんだよ。

Q4: So, I read moving to NYC made sank you into a dark depression. You went to the top of a building on New York’s Roosevelt Island with the intent of jumping off. What a horrible experience. What happened then? Are you OK now?

【NATURE G.】: Yeah thx for asking. We got a legal threatening email from our ex label with very dictator attitude trying to claim all our 10 albums to themselves. What a dick. I thought “I’m in America to chase my music dreams…and they’re just going to take that away”. Luckily with our lawyers help we figured it out.

Q4: 内モンゴルからニューヨークへと居を移したことで、ダークな憂鬱へと沈んでいったそうですね?飛び降りまで考えて、ルーズベルト島のビルの屋上にも登ったとお聞きしました。
恐ろしい体験ですが、現在は良い方向に向かっていますか?

【NATURE G.】: うん、気にかけてくれてありがとう。実は元所属していたレーベルから法的な脅しのメールを受け取っていたんだ。
まるで独裁者のような態度で、僕たちの10枚のアルバムの権利全てを彼らのものにしようとしてね。クソッタレさ。夢を追うためにアメリカに来たのに、奴らはそれを奪い去ろうとしていると思ったね。幸運なことに、僕たちの弁護士が解決に一役買ってくれたのさ。

Q5: OK, let’s talk about your newest record “Northern Memory, Vol.1”. It seems this is a concept album based on the history of the waves of nomadic tribes (Hunnu, Cian-Bi, Khi-tan), right? Could you please talk about the stories?

【NATURE G.】: The whole world know about the mongol invasion to Asia. But they don’t know that long before Mongolia, countless nomads has been doing that, meaning invading and immigrating to Northern China for centuries. We would like to bring some light to this forgotten history to ppl.

Q5: では最新作 “Northern Memory, Vol.1” について話しましょう。匈奴、鮮卑、契丹といった遊牧民族の歴史を描いたコンセプトアルバムのようですね?

【NATURE G.】: 全世界が、モンゴル帝国のアジアへの侵攻を知っているよね。だけど、それ以前のモンゴルについてはよく知られていない訳だよ。
無数の遊牧民族が何世紀にも渡って跋扈し、侵略し、中国北部に移住していったんだ。だから僕たちは、この忘れられた歴史に光を当て、みんなに知ってもらいたかったんだよ。

Q6: We know some Mongolian folk instruments close to Japanese traditional instruments. Actually, what kind of traditional instruments did you use in “Northern Memory, Vol.1”?

【NATURE G.】: With this album, in comparison to the traditional approach of Mongolian and Chinese folk tunes, we used many traditional central Asian folk elements, giving it a ‘desert-like’ sound. Morin Khuur: Mongolian Horse fiddle. Dombra: two string guitar like instrument from Kazakhstan, Jaw harp, and Native American flute.

Q6: モンゴルの伝統楽器には、日本古来の楽器と共通点も見て取れます。”Northern Memory, Vol.1″ で使用した楽器について教えていただけますか?

【NATURE G.】: このアルバムでは、僕たちの伝統であるモンゴルと中国のフォーク音楽と比肩して、中央アジアの伝統音楽も取り入れたんだよ。”砂漠のような” サウンドを求めてね。
“Morin Khuur” はモンゴルの馬頭琴だよ。そして “Dombro”。カザフスタンの2弦ギターのような楽器さ。あとは “Jaw Harp” (口琴)、ネイティブアメリカンフルートだね。

Q7: When I watch your Music videos, I feel your love, respect about the nature and animal of Mongol. Do you think that is your big inspiration of your music?

【NATURE G.】: Absolutely. It’s all about Shaman, nature. Horse and warrior spirit. When you’re working with animals, you’ve got to be really patient, and you’ve got to be really brave. It’s horse-culture inspired music. That was the root. It’s for people around the world who love animals and who love nature…that’s the reason why I was writing music.

Q7: TENGGER CAVALRY の MV からは、モンゴルの大自然や動物に対する愛情、リスペクトが溢れていますね?
実際、作品のインスピレーションとして大きな部分を占めているのでしょうか?

【NATURE G.】: 間違いなくね。僕たちの楽曲は、全てがシャーマン、自然、馬、そしてウォーリアースピリットについてなんだからね。動物と暮らしていると、辛抱強くならなければいけないんだ。それに真に勇敢にもなるね。
結局、馬を中心とした文化にインスパイアされているんだ。それがルーツなんだよ。動物と自然を愛する人達のための音楽さ。それが僕が音楽を書いている理由なんだからね。

FIVE ALBUMS THAT CHANGED NATURE G.’S LIFE

SLIPKNOT “IOWA”

ARCH ENEMY “WAGES OF SIN”

METALLICA “METALLICA”

TURISAS “BATTLE METAL”

RAMMSTEIN “HERZELEID”

MESSAGE FOR JAPAN

Looking forward to play for you guys in Japan soon!

日本でプレイするのを楽しみにしているよ。すぐに会おう!

NATURE G.

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NAPALM RECORDS

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NEW DISC REVIEW + INTERVIEW 【POSSESSED : REVELATIONS OF OBLIVION】


EXCLUSIVE: INTERVIEW WITH EMILIO MARQUEZ OF POSSESSED !!

“Seven Churches” Was The Creation Of Death Metal In My Opinion. There Was Never a Band Who Used The Words “DEATH METAL” In Any Song Title Or Claiming That Category When “Seven Churches” Was Released. “Seven Churches” Was Very Raw And Wierd In Structure And Lyrics. Just So Dark For Its Time. Very Unique!”

DISC REVIEW “REVELATIONS OF OBLIVION”

先日、かの Rick Rubin が SLAYER をしてブラックメタルの創案者と呼んだように、ジャンルの朝未きはいつも朧げで、故にそのミステリアスなアルカイックパズルの最適解は常に議論の的となってきました。
1983年に降誕した POSSESSED は “ゴッドファーザー・オブ・デスメタル” の称号を贈られる邪悪の根源。85年にリリースしたデビュー作 “Seven Churches” が、DEATH の “Scream Bloody Gore” をはじめ CANNIBAL CORPSE, DEICIDE, OBITUARY, MORBID ANGEL といったフロリダの魑魅魍魎に少なからず影響を与えたことは想像に難くありません。
実際、今は亡き Chuck Schuldiner は、DEATH の前身バンド MANTAS が当初 VENOM/MOTORHEAD 的な方向性を志向していながら、POSSESSED の登場で全てが変わったことを認めています。
「POSSESSED は当時登場したどんなバンドとも異なっていた。その音楽は純粋なノイズではなく、様々な要素、アイデアを作曲に取り入れていたんだ。彼らの進化は、他のバンドの挑戦や拡大の下敷きとなったんだよ。」
しかし、例え楽曲やデモのタイトルに “デスメタル” の文言を掲げようとも、”Seven Churches” の音楽性は決してデスメタルの完璧な “模範解答” であった訳ではありません。むしろ、スラッシュメタルとデスメタルのダークな架け橋との評価が一般的だと言えるかも知れませんね。ただし、POSSESSED の理念は完璧なまでにデスメタルでした。
「スラッシュはクリーンボーカルで歌われる生々しくファストな音楽だ。決して難しいソングライティングのスタイルではないよ。ブラックメタルも好きだけど、限られた少しのバンドだけだ。なぜならブラックメタルバンドの大半は、サタニックでさえなく、トレンドに追従しているだけだからね。デスメタルはもっともっとチャレンジングな音楽だよ。そしてコンセプチュアルでもある。バラエティー豊かだしね。」
新生 POSSESSED の栄誉あるドラマー職に任命された Emilio Marquez は、ジャンルの交差点に対して鋭い観察眼を発揮します。
確かに、クロスオーバーの禁忌を発動せずとも、デスメタルはスラッシュやブラックメタルと比較してより猟奇でカオスで挑戦的なジャンルであるように思えます。そして、その美学を主導したバンドこそ POSSESSED だったのです。
新生。そう、POSSESSED は不死鳥の如く蘇ったバンドです。後に BLIND ILLUSION, そして PRIMUS を結成する Joe Satriani が一番弟子 Larry LaLonde の絶妙に捻くれ絶妙に知的なギターワークを軸に据え、今では心理学の学位を取得しカウンセラーとなった Mike Sus の奔放で奇々怪界なドラムダンス、Jeff Becerra の狂猛なる咆哮を三位一体の阿鼻叫喚とした10代の POSSESSED は、さながら奇想画のごとくジャンルの脱俗と自我意識を備えた異端でした。
2枚のアルバムと1枚のEPを遺して解散したバンドの復活は2007年。トリビュートアルバムから実現した再起のオリジナルメンバーは Jeff Becerra のみでしたが、それでも車椅子の Jeff が牽引するパフォーマンスはファンの熱狂を呼びました。
そして、それから12年の後に届けられた最新作 “Revelations of Oblivion” には、Emilio の言葉を借りれば “POSSESSED のレガシーをしっかりと受け継いだ” ネクストレベルの無慈悲な倒錯が封じられていたのです。
“Seven Churches” と同様に荘厳な SE で幕を開ける伏魔殿には、確かにあの POSSESSED の背徳が投影されています。GRUESOME や ex-DRAGONLORD でならすシュレッダーをリクルートした効果は絶大で、当時のリフの迷宮はドラマ性とエキサイトメントを充填し迫ります。
もちろんチープだったプロダクションも大きく改善され、Emilio の正確無比なドラムアタックは Sus の異様を懐かしむ暇さえ与えませんし、何より Jeff の鬼気はその迫真を増しています。
特に、スラッシュの疾風とデスメタルの迅雷を共存させた “Demon” の刻々と移りゆくペースチェンジの妙、”Abandoned” や “Shadowcult” の絶妙に捻くれながらもギターハーモニーまで披露するリフドラマは、アップデートされた POSSESSED 2.0 の脅威を見せつけるに充分の攻撃でしょう。
今回弊誌では、Emilio Marquez にインタビューを行うことが出来ました。「僕の考えでは、”Seven Churches” こそがデスメタルを創造したと思うね。実に生々しく、構成や歌詞も風変わりだったよね。あの時代にしてはただ本当にダークだった。とてもユニークだよ!」 偶然にも、近年の KREATOR と非常に近い場所へと着地した可能性もありますね。どうぞ!!

POSSESSED “REVELATIONS OF OBLIVION” : 10/10

INTERVIEW WITH EMILIO MARQUEZ

Q1: First of all, Possessed will release new record “Revelations of Oblivion” for the first time in 33 years. 33 years! Actually, what made Possessed come back and release new record this timing?

【EMILIO】: Hello Sin Thank you for the interest in Possessed & interview.
Jeff always wanted to continue writing and with this current lineup he could do with ease. We are all on the same page and the fans also had alot to do with Jeff wanting to do a new album. I’ve also wanted to release a new album BUT it had to be done in the POSSESSED LEGACY.

Q1: “Revelations of Oblivion” は POSSESSED にとって実に33年ぶりの新作となりました。このタイミングでリリースに至った経緯からお話ししていただけますか?

【EMILIO】: POSSESSED に興味を持ってくれてありがとう。Jeff はいつも作曲を続けていたかったんだ。そして、現在のラインナップが整ったことで作曲に向き合いやすくなったんだよ。
というのも、僕たちは全員が考えを共有しているからね。それに、ファンの存在も Jeff の新作を作りたいという思いを後押ししたんだよ。
僕ももちろん新しいアルバムをリリースしたかった。だけど、その新作は POSSESSED のレガシーをしっかりと受け継いだものでなければならないと思っていたね。

Q2: Of course, Jeff Becerra is only remaining original member of Possessed. How did you meet him and become playing together?

【EMILIO】: SEVEN GATES OF HORROR is the Tribute album for Possessed and at the time I was playing in a LA CA based band. The owner of the label asked us if we were interested in in doing 1 Possessed song with Jeff on vocals. That lead to a show in which the fans went crazy for Jeff and the Possessed songs that we played. The rest is history

Q2: もちろん、Jeff Becerra は唯一のオリジナルメンバーでバンドの魂です。彼と知り合い、バンドに加入することとなったきっかけを教えていただけますか?

【EMILIO】: 2004年に僕が参加してリリースした “The Seven Gates Of Horror – A Tribute To Possessed” は POSSESSED のトリビュートアルバムだったね。
あの時僕は、カリフォルニアのバンド (SADISTIC INTENT) でプレイしていたんだけど、レーベルのオーナーがそのアルバムのために POSSESSED の楽曲を Jeff と一曲だけ収録してみないかとオファーをくれてね。その縁でショウを行ったら、ファンは Jeff と POSSESSED の楽曲に狂喜してね。それが全ての始まりだったんだ。

Q3: So, Possessed is definitely “Godfather” of death metal and heavily influential band. How is playing such a legendary band? What’s your thought about the difference between thrash, black and death?

【EMILIO】: I still cant believe I’m in the the band. Jeff could of had any drummer but he chose me. So honored!
Thrash is a raw fast pasted style with cleaner vocals. Not to difficult in the song writing style. Black Metal is more melodic and with chipmunk vocals and funny characters on stage. I do like black metal but only a few bands. Most Black Metal bands are not even satanic just moving along with the trend.
Death Metal is much more challenging music and conceptual wise. There is so much more volume in Death Metal, In my opinion. All 3 styles are amazing but Death Metal just hits me harder that’s why we play Death Metal.

Q3: POSSESSED はデスメタルのゴッドファーザーと呼ばれ、多くの後続に多大な影響を与えていますね。まさにスラッシュメタル、デスメタル、ブラックメタルの分岐点に存在していた訳ですが。

【EMILIO】: 僕は今でも POSSESSED でプレイしていることが信じられないくらいなんだ。Jeff ならどんなドラマーでも選ぶことが出来たはずだけど、そんな中で僕を選んでくれたんだからね。本当に光栄だよ!
スラッシュはクリーンボーカルで歌われる生々しくファストな音楽だ。決して難しいソングライティングのスタイルではないよ。ブラックメタルはよりメロディックで、シマリスみたいなボーカルで、ステージではファニーなキャラクターで魅了する。ブラックメタルも好きだけど、限られた少しのバンドだけだ。なぜならブラックメタルバンドの大半は、サタニックでさえなく、トレンドに追従しているだけだからね。
デスメタルはもっともっとチャレンジングな音楽だよ。そしてコンセプチュアルでもある。バラエティー豊かだしね。3つのジャンル共に素晴らしいと思うよ。だけど、デスメタルがただ僕を最も駆り立てるんだ。だからこそこのスタイルでプレイしているんだよ。

Q4: Actually, “Seven Churches” is milestone of death metal. It was really unique extreme music, I think. What’s the record to you?

【EMILIO】: Seven Churches was the creation of Death Metal in my opinion. There was never a band who used the words “DEATH METAL” in any song title or claiming that category when Seven churches was released.
Seven Churches was very raw and wierd in structure and lyrics. Just so dark for its time. Very unique!

Q4: “Seven Churches” はデスメタルのマイルストーンにして、実にユニークな性質を持っていましたね。あなたにとってはどんなレコードでしたか?

【EMILIO】: 僕の考えでは、”Seven Churches” こそがデスメタルを創造したと思うね。あのアルバムがリリースされるまで、”デスメタル” という言葉を楽曲のタイトルや音楽のカテゴリーとして主張したバンドはいなかったはずだよ。
音楽的にも、”Seven Churches” は実に生々しく、構成や歌詞も風変わりだったよね。あの時代にしてはただ本当にダークだった。とてもユニークだよ!

Q5: It seems it’s been a long time in the writing process of “Revelations of Oblivion”. What’s the reason of that? How was the writing/recording process?

【EMILIO】: Since late 2016 Jeff and I explored new songs but nothing was engraved in stone. Since Dan’s arrival in 2010 more & more riffs came onto the table. Jeff & band was able to dissect each riff puzzling it together. Jeff and Dan wrote most of the album but of course I wrote my drums parts and 2 songs with Bobby. We all did our tracks fast and were ahead of schedule 1 day each member which gave Jeff plenty of time to do his vocals.
Peter Tagtgren, engineer, was very professional and made it easy and comfortable. Total pro.

Q5: “Revelations of Oblivion” の制作には長い期間を要したようですね?

【EMILIO】: 2016年の終わり頃から Jeff と僕は新たな楽曲に取り掛かったんだけど、結局何も生み出すことが出来なかったね。Dan がバンドに加入してから、リフはどんどん出来上がっていたんだ。それで Jeff と僕たちバンドはそういったリフを分解して、パズルのように繋ぎ合わせていったのさ。
Jeff と Dan がアルバムの大半を書いているよ。だけど僕も自分のドラムパートと、Bobby と作った2曲で貢献しているんだ。バンドのメンバーは全員レコーディングを素早く行ったんだ。どのメンバーも1日くらい早めに終わらせたから、Jeff がボーカルを収録する時間を増やすことが出来たんだよ。
エンジニアの Peter Tagtgren も実にプロフェッショナルで、快適にレコーディングを行えたね。完璧なプロさ!

Q6: Zbigniew Bielak’s artwork is incredibly beautiful. Does it reflect a concept or lyrical themes of “Revelations of Oblivion”?

【EMILIO】: Yes. Zbigniew originally sent us some artwork and the band felt it didnt fit for what we were looking for. Them he sent another artwork in the realm of Jeff’s Lyrics. So yes you can see Symbals and metaphoric messages stemming from Jeff’s lyrics.

Q6: Zbigniew Bielak の美しくどこか退廃的なアートワークには引き込まれます。作品のコンセプトとも繋がっているのでしょうか?

【EMILIO】: うん。最初に Zbigniew Bielak がアートワークの候補をいくつか送ってくれたんだ。だけど僕たちはそのどれもが求めているアートではないと感じたんだよ。
それで、Zbigniew は Jeff の歌詞を考慮して別のアートワークを送ってくれたんだ。だから、まさしく Jeff のメッセージを根幹とするシンボルとメッセージが描かれているのさ。

Q7: “Revelations of Oblivion” definitely has the trademark Possessed sound, but I feel it is up to date, more strong, more evil, more diabolical. Fantastic! In the technical and diverse recent metal scene, what was the goal of “Revelations of Oblivion”?

【EMILIO】: Well the band wanted to take what Possessed has done in the past and take it to the next level. Every member has amazing talent, I’m ok, so it reflects on our playing and production. When Possessed 1st came out they were kids so I believe they were still fine tuning the Possessed machine. As for the being more evil well todays times inspire Jeff’s lyrics and the bands aggressive style. It’s crazy what’s going on in today’s world.

Q7: お話にも出ましたが、”Revelations of Oblivion” は POSSESSED のトレードマークを引き継ぎながら、ストロングなサウンド、アグレッションの増加など現代的にアップデートされた部分もありますよね?
テクニカルで多様な現代のメタルシーンの中で、この作品が目指したゴールについてお話ししていただけますか?

【EMILIO】: そうだね。僕たちは POSSESSED が過去に成したことを取り入れながら、それをネクストレベルまで導いたんだ。メンバー全員が素晴らしい才能に恵まれている。その事実が、演奏やプロダクションに反映された訳さ。
POSSESSED のファーストアルバムがリリースされた時、彼らはまだ子供だったからね。未熟な部分もあったはずさ。
よりイーヴルになったサウンドについては、今日の社会性が Jeff の歌詞へと反映されて、バンドのアグレッシブなスタイルへ繋がった部分もあるだろうね。本当に今の世界はクレイジーだからね。

Q8: After once Possessed broke up, metal world has been subdivided and become extreme more and more. As one of an originator, what’s your perspective about the scene now?

【EMILIO】: Music and fashion always seems to go to old school. All trends go back to the original after its trend has ended. Hope that make sence.

Q8: POSSESSED がシーンを離れている間に、メタルワールドは随分と細分化され、エクストリームの度合いも増しています。

【EMILIO】: 音楽もファッションも、結局はオールドスクールなものへと回帰するんだ。トレンドが終われば、オリジナルが復興するんだよ。

FIVE ALBUMS THAT CHANGED EMILIO’S LIFE

RUSH “2112”

SLAYER “REIGN IN BLOOD”

VAN HALEN “VAN HALEN”

BLACK SABBATH “BLACK SABBATH”

POSSESSED “SEVEN CHURCHES”

MESSAGE FOR JAPAN

Hail to the mighty Japan. I’ve been there 12 times Because I’m married to a Japanese Goddess. Love the culture, people, food, scenery and the respect that is embedded in your souls. We hope to have the honor to play your country once again. Thank you Mikitoshi, TRUE THRASH FEST / ROCK STAKK RECORDS for taking Possessed to Osaka in 2014.

やあ、日本のみんな!実は僕は12回日本に行っているんだ。というのも、日本の女神と結婚しているからね。日本文化、人びと、食事、景色、そして君たちの魂に刻まれたリスペクト精神を愛しているんだ。また日本でプレイする栄誉を得られたらいいね。
最後に、POSSESSED を大阪に招聘してくれた、TRUE THRASH FEST / ROCK STAKK RECORDS の Mikitoshi さんに感謝を。

EMILIO MARQUEZ

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NEW DISC REVIEW + INTERVIEW 【AVANDRA : DESCENDER】


EXCLUSIVE: INTERVIEW WITH CHRISTIAN AYALA OF AVANDRA !!

“The Kevin Moore-era Dream Theater Has Had The Biggest Impact On Me, Since It’s When They Really Elevated My Soul To a Whole Different Level Of Emotion And Taught Me What Music Can Do To Really Transform You As a Person. “

DISC REVIEW “DESCENDER”

喪失、戦争、そして天災。時に芸術は悲劇の灰から降誕します。2017年に襲来した髑髏のハリケーン、マリアはプエルトリコに壊滅的な被害をもたらしました。しかしその神の所業は、皮肉にも AVANDRA のボーカリスト/ギタリスト Christian Ayala に至芸 “Descender” の偶成をも促すこととなったのです。
ハリケーンの爪痕、長期停電の困難はしかし Christian に音楽と詩歌へ没頭する常闇と情念をあてがうことにもなりました。そうして、銀灰色の憂鬱とアンビエンスに彩られた “Descender” の凛々しき純潔は、その荘厳を極めることとなったのです。
「DREAM THEATER と CYNIC の理想的な婚姻」 “Descender” を評する際、プログメタルの二傑について触れない訳にはいかないでしょう。
「Kevin Moore 時代の DREAM THEATER は僕に最も大きなインパクトを与えたんだ。僕の魂を完全に異なる感情域まで高め、人として真に変革するため音楽に出来ることを教えてくれたんだよ。だから Kevin とは何とかして音楽人生の中で共演したかったんだ。まさに彼にしか作り得ない満載の感情とアンビエンスを持ち込んでくれたね。」
Christian が語るように、Kevin Moore こそが初期の DREAM THEATER に類稀なる陰影と叙情、そして唯一無二のアトモスフィアとアンビエンスをもたらしていたことは明らかです。Kevin の脱退以降 “Lifting Shadows Off a Dream” のような冷厳でしかしどこか温もりのある暗紫色の景色を垣間見ることは叶いませんし、”Space-Dye Vest” の幽玄については語るまでもないでしょう。
AVANDRA の音楽には Kevin の天性が確かに存在しています。そしてそれ故に半ば隠棲状態の Kevin も “Derelict Minds” へのゲスト参加を決めたのでしょう。
興味深いことに、多くのリスナーが “Cynic-y” だと感じた “Derelict Minds” の印象的なリフワークは、実際は DREAM THEATER のデビュー作 “When Dream and Day Unite” がインスピレーションの源でした。CYNIC のトレードマークとなっている連続した2音、3音を繋げていくシンメトリーな音数学は、実は DREAM THEATER のデビュー作にも多数使用されています。
音質や Charlie Dominici の繊細すぎるボーカルパフォーマンスには評価が分かれるところでしょうが、”When Dream and Day Unite” に漂う蒼の叙情は比類なきロマンでもありました。そしてもちろん、CYNIC の SF を由来とするエアリーなアトモスフィア、アンビエンス。
二大巨頭の共通点と天稟をレガシーして受け継いだ AVANDRA の方程式は、プログメタルの軌跡においてむしろ遅すぎたと言えるほどに必然だったのかも知れませんね。
「DREAM THEATER, OPETH, PORCUPINE TREE を僕の “ホーリートリニティー” (聖三者) と呼ぶことにしたんだよ。」
加えて、AVANDRA の運命的な旅路は、モダンプログレッシブの領域に不可欠なコントラスト、ダイナミズムをしっかりと伴っています。DREAM THEATER の “Breaking All Illusions” を思わせるイントロが耳を惹く2部構成のエピック “Beyond the Threshold” を聴けば、温和で情感豊かな鍵盤の響きに Kevin Moore を夢想し、その起伏を帯びたシネマティックな世界線に圧倒されるでしょう。
“The Narrowing of Meaning” に漂うメランコリーとアグレッションの鍔迫り合い、ポストロックの洗礼を浴びた “Even You”、さらに “Adder’s Bite” に流れるダーククリーンとプログヘヴィーの対峙はまさに OPETH の錬金術で、現代を闊歩する女神の矜持を見せつけていますね。CULT OF LUNA の Magnus がマスタリングを担当した事実にも頷けます。
きっと、10年、20年の後、DALI’S DILEMMA の “Manifesto for Futurism” のような評価を得るアルバムなのかも知れませんね。
今回弊誌では、Christian Ayala にインタビューを行うことが出来ました。「もし僕が死んでしまっても何かを残しておきたいという気持ちからだったね。作品を作っておけば、世界に僕の “創造性” を残しておくことが出来る。バカげているかもしれないけどね。(笑) だけどそれがレコーディングやヴァーチャルスタジオテクノロジーを学ぶモチベーションになったんだ。」 どうぞ!!

AVANDRA “DESCENDER” : 10/10

INTERVIEW WITH CHRISTIAN AYALA

Q1: This is the first interview with you. So, at first, could you tell us about yourself and band? What kind of music were you listening to, when you were growing up?

【CHRISTIAN】: Hey guys! My name is Christian Ayala, from San Juan, Puerto Rico. Ever since I can remember (as the cliché goes haha) I’ve been into all kinds of music. When I was 5 I was a huge Michael Jackson fan. Then at 8 it was all about The Beatles. From there, the pop world collided with the rock world so I was listening to all kinds of different melodies from different artists belonging to different genres. At 12 I discovered Metallica and fell in love with metal in general. At 14 my whole world was turned upside down when I discovered Dream Theater. From then on, it became really difficult to listen to anything else, and the only bands that have been a consistent part of what I call my Holy Trinity have been Dream Theater, Opeth and Porcupine Tree. Of course, all that older influence of pop music and more commercially oriented rock (like The Wallflowers) still runs through my veins, and makes its way into Avandra’s music, though not in any obvious way.
Sometime in 2011 I decided I wanted to make an album, just to have something in case I died shortly after that decision, and so I could leave some of my “creativity” to the world. Stupid, I know, haha, but it gave me the motivation to start learning how to record and use all the different Virtual Studio Technologies (VSTs). From 2011 to like 2014 or 2015 I wasn’t really recording anything, but only writing the music and learning how to record (by recording random things, not actual songs). In May of 2017, our first album, Tymora, was released.

Q1: 本誌初登場です!まずは、あなたの音楽的なバックグラウンドからお話ししていただけますか?

【CHRISTIAN】: やあ、みんな!僕は Christian Ayala。プエルトリコのサンジョアン出身さ。物心ついた頃から、全ての音楽ジャンルにハマってきたよ。
5歳の頃は、Michael Jackson の大ファンだったんだ。8歳の頃は全てが THE BEATLES だったね。そうして、ポップの世界とロックの世界が衝突して、僕は異なるジャンルの異なるアーティストが生み出す異なるメロディーを全て聴いて吸収していったんだ。
12歳で METALLICA を発見しメタルと恋に落ちたね。そうして、14歳の時に DREAM THEATER を知ってまさに世界がひっくり返ったんだよ。それ以来、他の音楽を聴くのが本当に難しくなったね。DREAM THEATER, OPETH, PORCUPINE TREE を僕の “ホーリートリニティー” (聖三者) と呼ぶことにしたんだよ。
もちろん、過去のポップミュージックからの影響や、THE WALLFLOWERS のようなコマーシャルなロックからの影響は僕の中に流れていて、明確には伝わらないかもしれないけど AVANDRA のやり方で音楽の中に昇華しているけどね。
2011年に僕はアルバムを作りたいと思い立ったんだ。それはもし僕が死んでしまっても何かを残しておきたいという気持ちからだったね。作品を作っておけば、世界に僕の “創造性” を残しておくことが出来る。バカげているかもしれないけどね。(笑) だけどそれがレコーディングやヴァーチャルスタジオテクノロジーを学ぶモチベーションになったんだ。
2011年から、2014, 2015年にかけては全くレコーディングを行わなかった。ただ楽曲を書いてレコーディングを学んでいたんだ。そうして、2017年の5月にファーストアルバム “Tymora” をリリースしたのさ。

Q2: It was big surprise that such a great prog metal band appeared from Puerto Rico. Actually, how is the scene, and running prog metal band there?

【CHRISTIAN】: Haha a surprise to many for sure! Thanks! The scene down here is mostly thrash metal, a few great, lots of them pretty good, and a few bad. There are bands doing the prog thing, but they are minimal. For example, there is one called Moths that mixes stoner/doom metal with prog elements ala King Crimson, and they sound great. There is also another band called Parallel Dimensions which is great. Besides that, there is no actual prog scene per se, but rather very, very few prog bands playing within a wider metal scene.

Q2: それにしても、プエルトリコからこれほど素晴らしいプログメタルバンドが現れるとは驚きです!

【CHRISTIAN】: 多くの人にとって驚きだったようだね!(笑) ありがとう!
プエルトリコのメタルシールはほとんどがスラッシュメタルなんだ。偉大なバンドががいくつかいて、凄く良いバンドが大半を占め、良くないバンドもそこそこ。プログ的なことをやっているバンドもいるけど極少数だね。
例えば、MOTH ってバンドはドゥーム/ストーナーと、KING CRIMSON 的プログをミックスしていて素晴らしいよ。PARALLEL DIMENSION も良いバンドだね。
とは言え、プログシーンといったものは存在しないに等しいよ。とても数少ないプログバンドがワイドなメタルシーンの中で活動している感じさ。

Q3: How did the band come to be? What’s the meaning behind your band name Avandra?

【CHRISTIAN】: I decided to get a band together after the first album, Tymora, released on May 5th of 2017, garnered a lot of attention. So much so, that I would receive a ton of messages asking when people could see us live. I took it as an experiment to form a live band, and it has been going great ever since!
The name came in around 2013 or 2014, after having played around with different ones, many of them I dodged a bullet by not sticking with, for example project Geneva. At the time I decided to use Avandra, I was setting a Dungeons and Dragons campaign, and I was using the 4th edition and they introduced this new goddess called Avandra. She represented travel, luck and adventure, and since these are all things I felt bands go through, I thought it the perfect name. Plus, it’s easy to pronounce in most languages!

Q3: AVANDRA 結成の経緯を教えていただけますか?

【CHRISTIAN】: 2017年の5月に “Tymora” をリリースした後、僕はバンドとしてやっていこうと決めたんだ。大きな注目を集めたからね。いつライブが見られるの?ってメッセージを山ほど受け取ったことが理由の大半だよ。それでライブバンドを組んでみたんだけど、非常に素晴らしいものとなったんだ!
AVANDRA ってバンド名は、2013, 2014年頃に思いついたんだ。一時的な何の拘りもない別の名前たちでやった後にね。例えば PROJECT GENEVA とか。AVANDRA に決めたのは、僕は “Dungeons & Dragons” (テーブルトークRPG) の第四版を使用していたんだけど、AVANDRA という女神が登場したからなんだ。彼女は旅や運命、冒険を司っていて、僕は全てバンドが経験することだと感じたんだ。だから完璧な名前だと思ったよ。それにどんな言語でも発音しやすいでしょ?

Q4: So, it seems “Descender” was written in the dark after Hurricane Maria, right? Did it reflect on the concept or lyrical themes of the album?

【CHRISTIAN】: For sure! During the power outage I lived with my mom for a month. She has one of those small power generators which she would turn on for a few hours a day, so I would charge my iPad and use BiasFX to write the riffs that would ultimately become tracks on Descender. I also read A LOT for my master’s thesis, and since what I was reading was a lot of philosophy of language, especially Nietzschean philosophy of language, a lot of the lyrics are about language and it’s poietic power (poiesis from Greek meaning formative or creative). Those 2 or 3 months that I was without power really helped my concentration and allowed me to stay really focused on those 2 goals: reading and writing (both music and the thesis).

Q4: 最新作 “Descender'” はハリケーン・マリア襲来の後の困難な停電の状況下で書かれたそうですね?
そういった背景は、アルバムにも反映されているのでしょうか?

【CHRISTIAN】: 間違いないね!停電している間、僕は母と1ヶ月間暮らしていたんだ。母は1日に数時間だけつけられる小さな発電機を持っていてね。それを使って僕は iPad を充電し、BiasFX を使ってリフを書いていたのさ。それが最終的には “Descender” の楽曲になったんだからね。
それにあの時期僕は修士論文のために読書を重ねていてね。僕が読んでいた多くは言語哲学、特にニーチェの言語哲学だったから、歌詞の大半は言語と詩の力についてだったんだ。ポエティックの語源ポイエーシスとはギリシャ語で生産とか創造を意味するんだからね。
故に、あの停電の2,3ヶ月は集中して学ぶ助けにもなったんだ。当時の目標2つ、音楽と論文両方にね。

Q5: Musically, “Descender” is often compared as mixing Dream Theater and Cynic. You know, I think your music is sometimes modern but sometimes 90’s magna carta era’s prog metal. What’s your perspective about the comparison? Is there any band you were influenced by in your writing process?

【CHRISTIAN】: Dream Theater is in my Holy Trinity so that just runs through my veins. Cynic is definitely another big influence. Funny enough, the song Derelict Minds, which kind of Cynic-y sounding, was not really inspired by Cynic. I wrote that beginning riff (which people compare to Cynic) in 2005, before Cynic’s Traced in Air, and before I knew who they even were. The influence for that song actually came from 3 main source: Afterlife and A Fortune in Lies from Dream Theater’s When Dream and Day Unite, and a small part in the song Innocence Faded from their Awake album. Magna Carta was a label that I actually listened to a few bands from. Obviously, Liquid Tensions Experiment (which I still listen to a lot these days and which might get a part 3!) and the James LaBrie project (I was curious about everything Dream Theater) and Dali’s Dilemma, which I re-listened to the other day and damn, shame they never made a second album. As mentioned before, though, all the stuff I listened to growing up (all that great 90s decade) has been a major factor when it comes to song writing. It manifests itself in the most subliminal and subconscious ways possible.

Q5: 音楽的に “Descender” は DREAM THEATER と CYNIC の理想的な婚姻などとも評されていますよね?
同時に、90年代の Magna Carta レーベルを想起させる瞬間も存在します。

【CHRISTIAN】: さっきも言ったけど DREAM THEATER は僕の聖域だから当然その影響も現れるよね。そして CYNIC も間違いなくもう1つの大きな影響元だよ。だけど面白いことに、とても Cynic-y なサウンドの “Derelict Minds” は実は CYNIC にインスパイアされた訳じゃないんだよ。あの CYNIC と比較されるオープニングのリフは2005年に書いたんだけど、僕はその頃 CYNIC が誰なのかさえ知らなかったし、”Traced in Air” がリリースされる前でもあったからね。
あの楽曲の主な影響元は実は3つあってね。DREAM THEATER の “When Dream and Day Unite” に収録されていた “Afterlife” と “A Fortune in Lies”、そして “Awake” に収録されていた “Innocence Faded” も少し。
Magna Carta レーベルのバンドはいくつか聴いていたね。LIQUID TENSION EXPERIMENT は最近でも良く聴いていて、3枚目のアルバムを期待したいね!James Labrie のプロジェクトもそうだよね。結局 DREAM THEATER 関連なら何でも興味があるんだ。
それに DALI’S DILEMMA。先日聴き返してみたんだけど素晴らしいね!彼らが1枚しかアルバムを作らなかったのが本当に残念だよ。
さっきも言ったけど、ソングライティングに関しては、僕が聴いて育った偉大なる90年代の影響が主なファクターなんだ。出来るだけ無意識的で潜在的な方法でね。

Q6: Regarding Dream Theater, I really love Kevin Moore era. And sometimes, your songs remind me that era’s great songs like “Lifting Shadows off a Dream”. Actually, how did you contact with Kevin? What did he bring to the record?

【CHRISTIAN】: Great to hear! Whenever I write keyboards, it’s always with a “what would Kevin do?” mentality. So that makes sense! The Kevin Moore-era Dream Theater has had the biggest impact on me, since it’s when they really elevated my soul to a whole different level of emotion and taught me what music can do to really transform you as a person.
I wanted to work with Kevin in way or another my whole musical life. So, I contacted him via his page. I told him what his music meant to me, and he replied! We made a deal that he would do the solo for the song Derelict Minds, and what he brought was one full of feel and ambience that only he can bring. He totally elevated that song to another level with just his solo.

Q6: DREAM THEATER を聖域とする AVANDRA ですが、特に Kevin Moore 時代のアトモスフィアを想起させる楽曲が多いように思います。実際、Kevin はアルバムにもゲスト参加していますね?

【CHRISTIAN】: その言葉を聞けて嬉しいね!キーボードパートを書く時僕はいつも、”Kevin ならどうするだろう?” って考えるんだ。だからまさに君の言う通りなんだよ!
Kevin Moore 時代の DREAM THEATER は僕に最も大きなインパクトを与えたんだ。僕の魂を完全に異なる感情域まで高め、人として真に変革するため音楽に出来ることを教えてくれたんだよ。だから Kevin とは何とかして音楽人生の中で共演したかったんだ。
コンタクトはSNSのページからだったね。Kevin に彼の音楽が僕にとってどれ程の意味を持つのか伝えたら、返事をくれたんだよ!それから話し合って、”Derelict Minds” のソロをプレイしてくれることになったんだ。
まさに彼にしか作り得ない満載の感情とアンビエンスを持ち込んでくれたね。ソロプレイだけで楽曲を別次元に高めてくれたのさ。

Q7: Avandra’s vocal beauty is really atmospheric and unique. Maybe, lot’s of fans reminds Cynic because of that vocoder like vocal style. Of course, there is no growl in your music, but did you get any hint from Cynic’s vocal style?

【CHRISTIAN】: I would say somewhat. I love Cynic, but a lot of the airy vocal styles have to do with the fact that I really love the ambient quality those types of vocals emit. I’m a big sci-fi fan and those kinds of vocals always reminded me of that genre. Another band you can listen to that has a similar singing style is Astronoid. Another reason for the airy vocals is because that allows me to sing over guitar passages that might be very technical. So, it allows me to play complex parts while continuing whatever story the song is about. But yeah, Cynic is definitely in there as well as an inspiration!

Q7: 美麗なボーカルラインもアトモスフェリックでユニークです。ボコーダーをも想起させるスタイルが CYNIC を想起させるのかもしれませんね?

【CHRISTIAN】: いくらかはそういう部分もあるのかもしれないね。僕は CYNIC を愛しているよ。だけど、アルバムの “エアリー” なボーカルスタイルの多くは、アンビエンスを発するボーカルが気に入っているという事実と関係しているんだ。僕は大のSFファンなんだけど、アンビエントなボーカルはSFの世界を想起させるよね。ASTRONOID も同様の歌唱スタイルを持っているね。
それに、エアリーなボーカルラインは非常にテクニカルなギターパッセージの上で歌いやすいことも利点の1つだね。ストーリーを紡ぎながら複雑なパートの演奏が可能なんだ。まあ、それでも CYNIC は間違いなくインスピレーションとして作品に存在するよ!

Q8: Also, you got some helps from Haken, Cult of Luna, and Astronoid, when you making “Descender”. Actually, they are really big name in modern prog/post metal world. What made you get in touch with them?

【CHRISTIAN】: Richard Henshall from Haken I had on Facebook, and since I really dig his playing style, I thought I’d ask him. He is a really cool dude, so he said yes, and did an amazing solo for The Narrowing of Meaning.
Magnus from Cult of Luna came as a recommendation from the label (Blood Music). They had worked with him before, and he had mastered quite a few amazing albums, so when it came to master the album, he was the first choice. He did a great job!
Dan from Astronoid was another label contact. I actually went up to New Hampshire to mix the album with him, where the last day of mixing, we decided to drop in the electronic percussion for Q.E. Was an awesome experience!

Q8: HAKEN, CULT OF LUNA, ASTRONOID といったモダンプログ/ポストメタルの重要アクトも、作品に花を添えています。

【CHRISTIAN】: HAKEN の Richard Hanshall は Facebook でコンタクトを取ったんだ。彼のプレイスタイルがとても気に入っていたからね。とてもクールな人物で、”The Narrowing of Meaning” で最高のソロを披露してくれたね。
CULT OF LUNA の Magnus はレーベルの Blood Music から勧められたんだ。Blood Music は彼と以前仕事をしていて、素晴らしいアルバムをいくつかマスタリングしていたね。だから僕たちのアルバムも、マスタリングのファーストチョイスは彼だったのさ。偉大な仕事だったよ!
ASTRONOID の Dan は別のレーベルがコンタクトを取ったんだ。彼とミキシングのためにニューハンプシャーに行ったんだけど、最終日に “Q.E.” にエレクトロニックパーカッションを収録することになってね。驚異的な経験だったね!

FIVE ALBUMS THAT CHANGED CHRISTIAN’S LIFE

DREAM THEATER “IMAGES AND WORDS”

DREAM THEATER “METROPOLIS PART 2: SCENES FROM A MEMORY” 

OPETH “BLACKWATER PARK”

OPETH “GHOST REVEIRES”

PORCUPINE TREE “IN ABSENTIA”

MESSAGE FROM JAPAN

Hey guys! Thank you so much for reading this interview from a band half a world away! I’ve been a huge fan of Japanese culture (sushi is the best food in the world!), so we all really wish to visit you guys sometime soon!

やあ、みんな!地球の反対側から現れたバンドのインタビューを読んでくれてありがとう!日本文化の大ファンだよ。寿司は世界中で最高の食べ物さ!だから近いうちにぜひ行ってみたいよ!

CHRISTIAN AYALA

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NEW DISC REVIEW + INTERVIEW 【JORDAN RUDESS : WIRED FOR MADNESS】【DREAM THEATER : DISTANCE OVER TIME】


EXCLUSIVE: INTERVIEW WITH JORDAN RUDESS OF DREAM THEATER !!

“I Believe The Keyboard World Can Move To Higher Level Much Like The World Of The Electric Guitar In The Last 50 Years. The Keyboard And The Keyboardist Have Incredible Potential For Music Making. “

DISC REVIEW “WIRED FOR MADNESS”

「僕は “Jordan Rudess” が経験してきたこと全てをこの作品に注ぎたかったんだ。完全に自由になって、ロックのフォーマットで僕の音楽精神全てを表現することが重要だったんだよ。」
現代キーボードヒーローの代名詞。そして巨人 DREAM THEATER にとって心臓にして中枢となった鍵盤の魔術師は、それでもなお音の自己証明をソロアルバムに求めます。
アーティストにとってソロ作品の利点は、所属する集団から隔離された天性のスペース、実験のラボラトリー、”完全なる自由”。
「”The Astonishing” は素晴らしい音楽的なチャレンジで、僕は本当に楽しめたんだ。一方で、新しい DREAM THEATER のアルバムは、ファンの愛する要素を全て取り入れた作品だと感じているよ。まさにプログとメタルのクールなミックスさ!!」
Jordan は “Distance Over Time” の即効性、穿った言い方をすれば素晴らしき “ファンへの贈物” を完全にポジティブに捉えています。しかし一方で “人生を変えたアルバム” を見れば伝わるように、彼のエクレクティックな影響の海原において原点、精髄があくまでもプログレッシブロック、”The Astonishing” に集約された挑戦の美学にあることは明らかでしょう。
コンテンポリーなクラシカルミュージック、ソロピアノ作品、奇想天外なカバーアルバムとその多様なバックボーンをソロアルバムとして昇華してきたマエストロ。そうして到達した個性の極み “Wired For Madness” は、”自分を完全に表現” した “本当にプログレッシブな作品” となったのです。
35分の組曲で、2つの楽章がさらに10のパートに分かれる一大エピック “Wired For Madness” は、Jordan にとっての “Tarkus” であり “Karn Evil 9” ではないでしょうか。それは、人生をより良くするため自己の一部をコンピューター化する男の物語。
もちろん、彼の Keith Emerson に対する心酔はよく知られるところですが、音楽のみならず楽曲の題材、テーマまでSF狂 EMERSON LAKE & PALMER へのリスペクトに溢れたエピック “Wired For Madness” のプログレッシブスピリットは圧倒的です。
加速するテクノロジーへの依存、現実世界との分断。コンピューターボイスとデジタルワールドをプロローグに、オッドタイムと鍵盤のパラダイムで近未来の特異点を描く Jordan は現代の吟遊詩人なのかも知れませんね。
興味深いことに、Jordan 自らが歌い紡ぐテクノロジーの詩は時に親交のあった David Bowie をも想起させます。ジギー・スターダストの方法論で警鐘を鳴らす鬼才の声と慧眼は、ロックの庭内でジャズやオーケストラ、エスノ、エレクトロをクロスオーバーさせながら “楽曲によりスペーシーでメロウな感覚を持たせる” ことに成功しています。
故に、例えば THE BEATLES と LIQUID TENSION EXPERIMENT, GENTLE GIANT と APHEX TWIN が入り乱れるこのレトロフューチャーな実験を奏功へと導いたのも、演者を自由に選択可能なソロ作品のアドバンテージであったと言えるのかも知れません。そして事実、彼のSFオペラには、自らのマルチプレイを含め適材適所なキャスティングがなされています。
DREAM THEATER の同僚 John Petrucci, James LaBrie、さらに Marco Minnemann, Guthrie Govan, Vinnie Moore, Joe Bonamassa, Rod Morgenstein, Elijah Wood, Jonas Reingold, Alek Darson, Marjana Semkina。ベテランから新鋭まで、ロックワールドの要人をこれほど巧みに配した作品は決して多くはないでしょう。
組曲を離れても、DIRTY LOOPS にインスパイアされた “Perpetual Shine”、意外性のヘヴィーブルーズ “Just Can’t Win”、さらに絶佳の叙情を湛えた珠玉のバラード “Just For Today” と聴きどころは満載。そうして壮大なプログ劇場は、5/8 と 6/8 を往来するコズミックなプログチューン “When I Dream” でその幕を閉じるのです。
今回弊誌では、Jordan Rudess にインタビューを行うことが出来ました。「僕はキーボードの世界は、エレキギターがこの50年で作り上げた世界に匹敵する高いレベルへ移行することが可能だと信じているんだよ。キーボード、そしてキーボーディストは、音楽制作において驚異的なポテンシャルを秘めているんだ。」 どうぞ!!

JORDAN RUDESS “WIRED FOR MADNESS” : 9.9/10

DISC REVIEW “DISTANCE OVER TIME”

DREAM THEATER がいなければ今日のプログメタルは存在しなかったでしょう。
メタルの転換期にして、モダンメタルにとって架け替えのない重要なピリオドとなった80年代後半から90年代前半の “ポストファーストメタルタイム”。ある者は複雑なリズムアプローチを、ある者はプログレッシブロックを、ある者はデスメタルを、ある者はエクストリームな残虐性を、ある者はフォルクローレを “ベーシック” なメタルに加えることで、彼らはモダンメタルの礎となる多様性を築き上げていきました。
様々なバンドがより幅広いスペクトルの音楽を聴くことで、メタルに “意外性” を加えていった変革の時代に、DREAM THEATER は別世界のテクニック、精密繊細なコンポジション、洗練されたデザイン、静謐と激重のダイナミズムでプログメタルの雛形を作り上げたのです。
特筆すべきは、QUEENSRYCHE を除いて、商業的なアピールに乏しかったそれまでのプログメタルワールドに、コマーシャルな新風を吹き込んだ点でしょう。複雑で思慮深くありながら、幅広いオーディエンスにアピールするフック、メロディー、テンションの黄金比は確実にプログメタルのあり方を変えました。
30年を経て、現在も DREAM THEATER はプログメタルの顔であり続けています。ただし、30年前のように崇高なる革命家であるかどうかについては議論が分かれるのかも知れませんね。
もちろん、DREAM THEATER に駄作は存在しません。Mike Portnoy の離脱、Mike Mangini の加入は、テクニック的には寧ろ向上にも思えますし、マスターマインド John Petrucci が聴く価値のない楽曲を制作するはずもないでしょう。ただし一方で、Mangini の加入以降、バンドの行先が “ロボティック” でアートよりもサイエンスに向いているという指摘が存在したのも確かです。
だからこそ、誤解を恐れずに言えば、前作 “The Astonishing” は傑作になり損ねたレコードでした。メロディーやエモーション、インストゥルメンタルなアプローチに関しては、群を抜いていたとさえ言えるでしょう。壮大なロックオペラというコンセプトも実にチャレンジングでしたが、故に引き算の美学を行使できず、結果として冗長な2時間超のアルバムに着地してしまったようにも思えます。
言いかえれば、プロデューサー John Petrucci 一頭体制の限界だったのかも知れませんね。少なくとも、Mike Portnoy は取捨選択のエキスパートでした。
対照的に、バンド全員でライティング&レコーディングを行った一体化と有機性の最新作 “Distance Over Time” は、Jordan の言葉を借りれば、「ファンの愛する要素を全て取り入れた作品だと感じているよ。まさにプログとメタルのクールなミックス」のレコード。
“Images & Words” のようにコンパクトでキャッチー、そして “Train of Thought” のようにダークでヘヴィーなアルバムは、RUSH と METALLICA の婚姻という原点をコンテンポラリーに再構築した快作です。
エセリアルな天使が鍵盤と弦上を華麗に踊る “Untethered Angel”、TOOL ライクなグルーヴの海に LaBrie の技巧が映える “Paralyzed”、”Black Album” meets カントリーな “Fall into the Light”、”Barstool Warrior” に開花する Petrucci の溢れるエモーション、”S2N” で炸裂する John Myung のアタッキーな妙技、そして “At Wit’s End” の LIQUID TENSION EXPERIMENT を彷彿とさせるトリッキーなシーケンシャルロマン。聴きどころに不足することは間違いなくないでしょう。
そうして、アルバムは DREAM THEATER らしいリリックの巧妙でその幕を閉じます。”Pale Blue Dot”。カール・セーガンへのオマージュで彼らは、殺戮や憎悪まで生命の営み全てが詰め込まれた碧き “点” への再考とリスペクトを促すのです。
“Distance Over Time” には、プログメタル革命の新たな旗が描かれているわけではないかも知れません。ただし、バンドの秘めたる野心の牙はきっとその鋭さを増しています。革命家の DREAM THEATER を求めるのか、政治家の DREAM THEATER を求めるのか。リスナーの需要や願望によってその評価が分かれる作品なのかも知れませんが、クオリティーは最高峰です。

DREAM THEATER “DISTANCE OVER TIME” : 9.8/10

INTERVIEW WITH JORDAN RUDESS

Q1: First of all, you got your signature model of 8 strings guitar ahead of John Petrucci, haha. Actually, what made you play guitar along with your main instrument Keyboard? Are there any instruments except for Keyboard and guitar?

【JORDAN】: I’ve played guitar for years except never really focused on it like I have with keyboards! When I was a kid my brother was taking guitar lessons and I used to sit on the steps at my family home and listen. I think that I learned how to play then more than him! Recently I met the wonderful Luthier Przemek Druzkowski and he was inspired to start a line of “Wizard” model guitars. They are incredibly beautiful custom made instruments. I used the first model on WFM!
.

Q1: John Petrucci より先に、シグネチャーモデルの8弦ギターを手に入れましたね? (笑)

【JORDAN】: 僕は何年もギターを弾いてきたけど、キーボードほどギターにフォーカスすることはなかったよ!子供の頃、僕の兄はギターレッスンを受けていてね。よく実家の階段に座って兄が教わるのを聴いていたんだ。正直、その時兄よりもギターの弾き方を学んでいたと思うよ!
最近、Luthier Przemek Druzkowski (Druzkowski Guitars のオーナー) という素晴らしい人物に会ってね。彼も僕に触発されたようで、”Wizard” モデルのギターを制作し始めたんだ。信じられないくらい美しい、カスタムメイドのギターだよ。そして僕が最初に使用することとなったんだ!

Q2: For example, Derek Sherinian loves Eddie Van Halen, and his Keyboard playing is influenced by Eddie’s guitar playing. Are you influenced by players of other instruments as well?

【JORDAN】: I’m also a fan of guitarists like Hendrix and Stave Vai and Jeff Beck. That said- I also have a very wide musical scope and am influenced by a lot of classical music as well as electronic and various ethnic musics. Recently I have been very inspired by all my friends who are doing Carnatic Indian music. Especially with the way they are using it on my instrument GeoShred for iOS.

Q2: 例えば DREAM THEATER におけるあなたの前任者 Derek Sherinian は Eddie Van Halen のギターに影響を受けてキーボードをプレイしていると公言しています。
あなたも他の楽器からインスピレーションを得ることはありますか?

【JORDAN】: 僕も Jimi Hendrix, Steve Vai, Jeff Beck といったギタリストのファンだよ。それはつまり、僕はとても幅広い音楽の視野を持っていて、エレクトロニカ、エスニック、それにクラッシックといった様々な音楽からの影響にも繋がるんだ。
最近では、カルナータカ音楽 (インドの伝統音楽) をやっている友人全員からとてもインスパイアされているんだ。特に、彼らが僕の開発したアプリ GeoShred を使用するやり方にね。

Q3: In the past, there were lot’s of “Keyboard Hero”, like Keith Emerson, Rick Wakeman, Jon and of course you. But it seems there is few new Keyboard hero in Rock and Metal world recently. I think that’s why you are running “Keyfest”, do you agree that?

【JORDAN】: I run KeyFest because I feel it is really important for Keybordists to gather together and support each other. There is sometimes a disconnect between the gear and the person that happens with electronic instruments and I believe the keyboard world can move to higher level much like the world of the electric guitar in the last 50 years.. THe keyboard and the keyboardist have incredible potential for music making.

Q3: ロックの世界において近年、”キーボードヒーロー” と呼ばれる存在は減ってきているように感じます。あなたが “Keyfest” を開催するのは、キーボードの復権を願ってのことなのでしょうか?

【JORDAN】: 僕が “Keyfest” を開催するのは、キーボーディストたちが集まって、お互いをサポートし合う機会を作ることがとても重要だと感じているからだよ。こういう電子楽器だから時には機材と人の接続が断たれることはあるからね。
そして、僕はキーボードの世界は、エレキギターがこの50年で作り上げた世界に匹敵する高いレベルへ移行することが可能だと信じているんだよ。キーボード、そしてキーボーディストは、音楽制作において驚異的なポテンシャルを秘めているんだ。

Q4: I’m really love your new solo record “Wired for Madness”. It reminds some great prog epics, and your voice sometime reminds me your friend, David Bowie (especially “Lost Control”). Actually, what was the inspiration and goal of this incredible record?

【JORDAN】: I wanted to created something that was really a full Jordan Rudess experience. It was important for me to all myself the freedom to express everything in my musical mind in a rock format. I wanted it to be really progressive but at the same time have songs that were more spacey and mellow. This was a wonderful project for me and really gave me that opportunity to be full myself!

Q4: 新たなソロアルバム “Wired for Madness” はまさにプログエピックですね! あなたの声は時に親交のあった David Bowie を想起させます。
この作品の、インスピレーションの源について語っていただけますか?

【JORDAN】: 僕は “Jordan Rudess” が経験してきたこと全てをこの作品に注ぎたかったんだ。完全に自由になって、ロックのフォーマットで僕の音楽精神全てを表現することが重要だったんだよ。
本当にプログレッシブな作品にしたかったんだけど、同時に楽曲にはよりスペーシーでメロウな感覚を持たせたかったのさ。
僕にとって素晴らしいプロジェクトとなったし、自分を完全に表現出来る機会だったね。

Q5: There are lot’s of great guest appearances in this record. From Dream Theatre, John and James played but Mike didn’t play. You choose Marco Minnemann who came to Dream Theatre audition for drum role this time, what’s the reason of that?

【JORDAN】: Marco and I have done a lot of work together since the days of that audition. We are very connected musically. We have done 2 albums together with Tony Levin (the LMR albums) which are really cool instrumental albums!
When I thought about the music I wanted to write for this album and the parts that are completely over the top crazy rhythmic prog I thought that Marco would be the guy to do it!!! All that said- I’m so lucky to play with some of the best musicians in the world. Mike Mangini is an absolutely fantastic musician and I feel lucky every day to have the opportunity to be in a band with him and share the stage!!

Q5: 素晴らしいゲストプレイヤーが集結した作品でもあります。ただ、DREAM THEATER からは John Petrucci, James Labrie が参加している一方で、ドラムスは Mike Mangini ではなくバンドのオーディションに落選した Marco Minnemann が主に務めていますね?

【JORDAN】: Marco とはあのオーディション以来、沢山の作品を共に制作してきたんだ。つまり僕たちは音楽的にとても繋がっているんだよ。Tony Levin も含めて Levin Minnemann Rudess のアルバムを2枚制作したね。あの2枚は実にクールなインストゥルメンタルアルバムだったんだ!
だからこのアルバムのために書く音楽、そして完全に限界を超えたリズミックなプログパートを思えば、Marco こそが適任だと思えたんだよ! 世界でも最高のミュージシャンたちと共演することが出来て僕は本当に幸運さ。
もちろん、Mike Mangini も完全無欠に素晴らしいミュージシャンだよ。正直、僕は彼とステージをシェア出来るバンドにいる幸運を、毎日噛み締めているんだよ。

Q6: Regarding Dream Theater, I love “The Astonishing” so much. Maybe, lot’s of fans love your new record “Distance Over Time”, yeah that’s amazing prog metal record. But I feel you have big love with “The Astonishing”, considering your prog roots not metal. How about that?

【JORDAN】: I have very wide musical tastes. Perhaps my favorite music is progressive rock over anything else!! The Astonishing was a wonderful musical endeavor that I enjoyed so much. That said- I feel that the new Dream Theater album hits all the key elements that DT fans love, A really cool mix of PROG and METAL!!

Q6: DREAM THEATER と言えば、”The Astonishing” は素晴らしいエピックでしたが、多くのファンは “プログメタル” な最新作 “Distance Over Time” をより愛しているようです。
メタルよりもプログなあなたのルーツを考慮すれば、あなたは “The Astonishing” をより気に入っているようにも思えますが…

【JORDAN】: まあ僕は実に幅広い音楽の素養を持っているからね。とはいえ、おそらくプログレッシブロックが何より僕のフェイバリットであるのは確かだろうね!!
“The Astonishing” は素晴らしい音楽的なチャレンジで、僕は本当に楽しめたんだ。一方で、新しい DREAM THEATER のアルバムは、ファンの愛する要素を全て取り入れた作品だと感じているよ。まさにプログとメタルのクールなミックスさ!!

Q7: Also, it’s 30th anniversary of “Metropolis Pt. 2: Scenes from a Memory”. That was your first record with Dream Theater. Looking back now, what’s the record to you? When you were making, were you conscious of kind of “Dream Theater” manner?

【JORDAN】: I learned a lot about the world of Dream Theater when we did Scenes. It was a huge awakening in my life. It introduced me to fans and friends all around the world and it was a fantastic musical project. It still is one of my favorite DT records and we have been performing it all over to sold out crowds everywhere…. It still has so much meaning in my life and its been a great celebration doing all the recent shows!

Q7: 今年は名作 “Metropolis Pt. 2: Scenes from a Memory” の30周年にもあたります。あなたにとって、DREAM THEATER 最初の作品でしたね?

【JORDAN】: “Metropolis Pt. 2: Scenes from a Memory” を制作している間、僕は DREAM THEATER の世界について多くを学んだんだ。人生において重要な気づきを得たと言えるだろうね。
あの作品が僕を世界中の友人やファンに紹介してくれたんだ。実にファンタスティックな音楽プロジェクトだったよ。DREAM THEATER の作品で、今でもあのレコードはフェイバリットの一つだし、プレイすることでどこの観衆もソールドアウトにして来たんだよ。
つまり、今でもあのアルバムは僕の人生に重要な意味を持っているし、完全再現を行うのは素晴らしいセレブレーションとなっているよ。

Q8: In Japan, lot’s of prog fans are really waiting for another Liquid Tension Experiment record. Is there any possibility of making new album someday soon?

【JORDAN】: Sure there is a possibility but it is a matter of scheduling. Everybody is so busy with everything they are doing so its a bit challenging to find time.. That said- there is interest from all involved and I expect that one of these days we will go into the studio to make it happen!

Q8: 日本では多くのプログファンが LIQUID TENSION EXPERIMENT の再始動を待ち侘びています。

【JORDAN】: もちろん、可能性はあるよ。結局はスケジュールの問題なんだ。メンバーみんながそれぞれのバンドで忙しくしているから、都合の合う時間を見つけるのも一苦労なんだよ。
だけど確かに言えるのは、関わっているメンバー全員が興味を持っているし、僕はバンドが近いうちにスタジオに入って再始動を実現させることを期待しているよ。

FIVE ALBUMS THAT CHANGED JORDAN’S LIFE

JIMI HENDRIX “ELECTRIC LADYLAND”

GENESIS “TRICK OF THE TAIL”

APHEX TWIN “COME TO DADDY”

EMERSON LAKE & PALMER “TARKUS”

YES “CLOSE TO THE EDGE”

MESSAGE FOR JAPAN

I’m so looking forward to coming to Japan. One of my favorite places to be on the whole planet.. Thank you to my fans there for always welcoming me so nicely with Dream Theater as well as my solo concerts. it was a real thrill to play there recently on my solo piano tour. What a wonderful reception!! See you soon…

日本に行くのをとても楽しみにしているよ。世界中でも大好きな場所の一つだからね。DREAM THEATER やソロコンサートでいつもとても歓迎してくれてありがとう。
最近のソロピアノツアーは実に感激したよ。なんて素晴らしい歓迎だったんだろう!すぐに会おう…

JORDAN RUDESS

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NEW DISC REVIEW + INTERVIEW 【VLTIMAS : SOMETHING WICKED MARCHES IN】CRYPTOPSY JAPAN TOUR SPECIAL !!


EXCLUSIVE: INTERVIEW WITH FLO MOUNIER OF VLTIMAS / CRYPTOPSY !!

2018 © Tina Korhonen/ www.tina-k.com

“Things Are a Bit Different Then When I Began. But It All Comes Down To The Same Thing, How To Go Fast And Make It As Easy And Natural As Possible.”

DISC REVIEW “SOMETHING WICKED MARCHES IN”

VLTIMAS の履歴書は、雄弁に “究極” をバンド名に冠したメタルコレクティブの偉大さを物語ります。
15年にも渡り、MAYHEM のポスト “De Mysteriis Dom Sathanas” 時代に使役し、AURA NOIR でもその名を轟かす Rune “Blasphemer” Eriksen。デスメタルのゴッドファーザー MORBID ANGEL のまさに顔で、現在は I AM MORBID を束ねる David Vincent。そして革命的なテクデスレジェンド CRYPTOPSY 唯一のオリジナルメンバー、ドラムマスター Flo Mounier。
そうして個性極まる三邪神の悪魔合体が実現したデビューフル “Something Wicked Marches In” は、エクストリームミュージックのさらなる可能性を提示する未知なる魔道書となりました。
大西洋を挟むノルウェーとアメリカ大陸の地理的困難は、むしろバンドの魅力を際立たせるアクセントです。オープナー “Something Wicked Marches In” に訪れる厄災、威風堂々のデスメタルは混沌と共に教会を包む紅蓮のリフワークへ変容し、瞬時にリスナーをスカンジナビアの凍てつく不吉へと誘います。
燃え盛る業火には、Flo の無慈悲なドラムアタック、David の “病的な” 咆哮が焚べられ、いつしか名状しがたき魑魅魍魎を生み出してしまうのです。
「俺の考えでは、VLTIMAS はよりロックに根差していると思うんだ。グルーヴィーでもっとフィーリングを重視したアイデアでね。」
特筆すべきは、VLTIMAS の設計図にロックの躍動感、グルーヴ、空間の魔法が織り込まれている点です。時にその鎌首をもたげる PANTERA を思わせるデスロールは、カオスと冷徹の荒野に絶妙のオアシスを配置します。そして刹那の静謐、アトモスフィアの蜃気楼は David の禍々しき囁き。
「Rune のヴァイブには慣れ親しんでいるんだ。だから彼の望むものは分かっているんだよ。つまり、とてもキャッチーで、いくらかはテクニカルなプレイだよ。David は楽曲により構成を求めるんだ。」
残忍でしかしキャッチー、起伏とダイナミズム溢れる “Blackend” のデスメタルは、三神の個性を攪拌しながら “Praevalidus”, “Total Destroy!” とその独自の牙を研ぎ澄ましていきます。
そうして辿り着く “Monolilith” の “究極” に禍々しく、”究極” に艶美なブルータルドラマは確かにアルバムのハイライトです。”彼女は唯一の、私が使える唯一無二の、悪魔の女王” と David が宗教的に歌い紡ぐ儀式のクリーンボーカルは、”病的な天使” の “Covenant/Domination” 時代をも想起させ、凛然荘厳の楽曲において “究極” の野心と対比の美学でリスナーを魅了するのです。
BPM の限界に挑む “Diabolus Est Sanguis” にも言えますが、不思議と耳を惹く呪術のメロディー、アトモスフィア、テンポチェンジやリズムの実験など、レコードに織り込まれた意外性とフックの数々こそが、古強者が古強者である確かな証ではないでしょうか。
自身のバンド CRYPTOPSY で来日が決定し、絶佳の EP “The Book of Suffering: TomeⅡ” をリリース。さらにもう一つのスーパーグループ TRIBE OF PAZUZU にも参加。今こそキャリアのピークを迎えるドラムマスター Flo Mounier に弊誌は二度目のインタビューを行うことが出来ました。
「まずはグルーヴとフィーリングさ!! それから、自分を変えるような練習をするんだ。つまり、自分にとって快適でないような課題だよ (笑) そういった苦手な分野にも慣れて、快適になるようにね。」 どうぞ!!

VLTIMAS “SOMETHING WICKED MARCHES IN” : 10/10

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NEW DISC REVIEW + INTERVIEW 【VENOM PRISON : SAMSARA】


EXCLUSIVE: INTERVIEW WITH LARISSA STUPAR OF VENOM PRISON !!

“We’re Always Quick Enough To Point Fingers At Metal But Sexism And Misogyny Is a Global Issue That We Face In Every Aspect Of Our Lives, Not Just Within The Music Industry. It’s a General Problem Within Our Society. And When I Speak About Fighting Sexism, I Want To Fight It On Every Level, Not Only In My Micro Cosmos Called Metal.”

DISC REVIEW “SAMSARA”

残忍で暴力的、グロテスクなデスメタルの陰惨は、特定のリスナーにとっては快楽で気韻生動の源でありながら、一般的には嫌悪の対象であると言えるでしょう。
故に、それがファンタジーの絵巻物、アートの一環であるとの主張虚しく糾弾を受けることもしばしばで、レイプや殺人の夢想家 CANNIBAL CORPSE がオーストラリアで発禁処分を受けていたことは記憶に新しいところです。
もちろん、そういった過度な猟奇はホラー映画や絵画、小説にも散見される表現ですが、例えば CANNIBAL CORPSE のアートワークを見ればそこにミソジニー、女性蔑視や性差別の痕跡まで確かに存在するようにも思えます。
「セクシズムと言えば私たちはすぐにメタルを批難するけれど、性差別や女性嫌いは音楽業界だけでなく、私たちの生活のあらゆる面で直面する世界的な問題なの。だからセクシズムとの闘いについて話すとき、私はメタルという自分のミクロな宇宙の中だけでなく、あらゆるレベルで戦いたいと思うのよ。」
ファンタジーにかこつけたミソジニーを負の遺産と捉え始めたシーンの潮流において、VENOM PRISON のフロントウーマン Larissa Stupar は潮目を違える天変地異なのかも知れません。反逆はデビューフル “Animus” で始まりました。
イスラエルの芸術家 Eliran Kantor の手によるネオクラシカルスタイルのアートワークには、ストイックな女性のグループが男性の性器を強制的に切除している様子が描かれています。ただし状況に反して上品に仕上げられたアートに、傷や性器自体は見られません。そしてそのカバーはレイプ犯に対する詩的な復讐を実現する “Perpetrator Emasculation” “加害者の解放” と結び付いていたのです。
ジャンヌ・ダルクのようにエクストリームミュージック、ひいては世界の性差別に立ち向かう Larissa。「”Samsara” は私の目には現実的に、”Animus” のステップアップで進化形に映るのよ。 」 彼女の言葉通り最新作 “Samsara” はさらなる義憤のレコードです。
同じく Kantor の手によるアートワークには、拘束された蜘蛛女が卵を産む姿が描かれています。そしてその描写は、子孫に食される母の悲傷を唄うオープナー “Matriphagy” への直接的な言及。さらに “Uterine Industrialisation” “子宮工業化” に対する憤激へと繋がっていきます。
Larissa は昨年アメリカをツアーした際、インドにおける商業的な代理出産のニュースを耳にします。
インドの貧困の中で暮らす脆弱な女性から搾取し、自分の子供を持つことが困難な米国の若い家族からも搾取するという悪魔の二重構造は、長い間彼女の頭を離れませんでした。古代インドの言葉サンスクリットで “Samsara” とは即ち輪廻。彼らは負の輪廻を構築する現代社会に鋭い牙を向けるのです。
ただし、VENOM PRISON の牙は上顎にデスメタルを、下顎にハードコアの “毒” を宿した音楽の鋭き牙。
「私たちがバンドを始めた2015年はデスメタルは勢いを無くして、メロディックメタルコアのリバイバルが全盛だったのよ。だから私たちはハードコアシーンにも少しはみ出している訳なんだけど。」 と Larissa が語る通り、CODE ORANGE や VEIN がハードコアとメタルの禍々しき婚姻をハードコア側のプロポーズで成立させたのに対し、VENOM PRISON はデスメタルの血統で見事にクロスオーバーの美学を体現します。
Ash Gray と Ben Thomas が織り成す美麗でしかしブルータルなシュレッドのタペストリーは確かにメタルのロマンを伝承し、ブラストとD-beat をスイッチするリズム隊の圧倒的カオスで革新の波を起こす VENOM PRISON。その中枢には、デスメタルのグロウルとハードコアの咆哮を行き来する Larissa の “情け容赦ない” Take-No-Prisoners なパフォーマンスが原動力として存在するのは明らかでしょう。
今回弊誌では、Larissa Stupar にインタビューを行うことが出来ました。「私は “フィーメールフロンテット” って言葉が好きじゃないの。だってこの言葉はただフロントを務める人物のジェンダーのみによって、サブジャンルのようなものを形成してしまうから。その女性ボーカルを擁するバンドたちが生み出す音楽関係なしにね。その行為はとても限定的で、逆効果だと思うの。」どうぞ!!

VENOM PRISON “SAMSARA” : 9.9/10

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NEW DISC REVIEW + INTERVIEW 【DEVIL MASTER : SATAN SPITS ON CHILDREN OF LIGHT】


EXCLUSIVE: INTERVIEW WITH HADES APPARITION OF DEVIL MASTER !!

“I Think The Desire To Find The Most Chaotic And Moribund Sound Is What Drew Us To Japan’s Underground Music Scene. It Has Had a Huge Impact On Us Musically And Aesthetically.”

DISC REVIEW “SATAN SPITS ON CHILDREN OF LIGHT”

「僕たちのライティングプロセスにおいて、禁止されていることは何もないし、創造的なプロセスを阻害するいかなる意図も働かないよ。」
エクストリームミュージックの世界において、ジャンルの “純血” を守るためのみに存在する特有の “ルール” はもはや過去のものへとなりつつあります。ヴァンパイアの血を引く “漆黒のプリンス” を盟主に仰ぎ、フィラデルフィアから示現したオカルト集団 DEVIL MASTER は、天衣無縫な怪異の妖気でメタル、ハードコア、ゴス、ポストパンクといったジャンルのボーダーラインをドロドロに溶かしていきます。
「 G.I.S.M., ZOUO, MOBS, GHOUL, GASTUNK…間違いなく彼らの影響は、僕たちが成そうとしていることの基礎となっているね。最も混沌とした、瀕死のサウンドを見つけたいという願望が、日本のアンダーグラウンドミュージックシーンに僕たちを引き寄せたんだと思うよ。」
ブラックメタルの歪みと混沌、スラッシュの突進力、衝動的なハードコアのD-beat、ゴシックロックの濃密なメランコリー、揺らぐポストパンクのリバーブ、そしてクラッシックメタルの高揚感。モダンメタルの多様性を究極に体現する DEVIL MASTER の音の饗宴。その骨子となったのは驚くことに、ここ日本で80年代に吹き荒れたハードコアパンクの凶悪な嵐、いわゆるジャパコアでした。
確かに、ZOUO のサタニックなイメージをはじめとして、パンクらしからぬ高度な演奏テクニック、ノイジーでメタリックなサウンドメイクなど、良い意味でガラパゴス化した当時のジャパコアシーンの異端なカオスは、DEVIL MASTER の原点としてあまりに符号します。
そして皮肉なことに、DEVIL MASTER が極東の前世紀アンダーグラウンドを起点として、多彩な阿鼻叫喚を創造したのは、今現在 「大半のモダンメタルが陥っている一種の停滞から自身をしっかり識別、認識させたいという願望」 にありました。
「サタニズムに纏わる事柄は、間違いなく僕たちの音楽に内包されているね。だけど、僕たちのアプローチは確実に典型的な意味では用いられていないんだ。」
ギターの片翼 Hades Apparition も固執する “典型” を嫌うマスターの哲学。さらにマスターマインド Darkest Prince は、「サタンは世界を前進させる力だと思う。神にも似て…いや神なんてものはいない。それは”フォース”の名称であるだけさ。邪悪だって存在しない。ただ、”道義心” が社会を形作っているだけなんだよ。」 と語ります。
つまり、彼らのサタンは “生を肯定” する存在。サタニズムを邪悪や悲惨のネガティブな一元論で語るバンドが多い中、”Devil Is Your Master” に示された通り DEVIL MASTER は、”マスター” という “フォース” の栄光を讃えることで、サタニズム由来のメランコリズムと高揚誘う勝利のサウンドを見事に両立しているのです。
EP のコンピレーションを経て Relapse からリリースとなったデビューフル “Satan Spits on Children of Light”。ピアノに始まりピアノに終わるレコードは、”Skeleton Hand” でハイテンションのホラーパンクを、”Desperate Shadow” で MERCYFUL FATE の劇場感を、”Dance of Fullmoon Specter” では古の日本の伝承を探求し、70年代のオカルト映画に通じる退廃的な邪悪をシアトリカルに体現するスペクタクルとなりました。それは聴覚とそして視覚からリスナーを地獄の底へと誘う旅。
CODE ORANGE, POWER TRIP を手がけた Arthur Rizk のプロデュースはまさしくクロスオーバー最先端の証でしょうし、もちろん、GHOST の手法を想起するリスナーも多いでしょう。
今回弊誌では、Hades Apparition にインタビューを行うことが出来ました。「一つの旗の下に音楽を創作するという典型的な “近視” の状態ではなく、僕たちの全ての影響を出したいと願うよ。そうすることで、僕たちの音楽に住む混沌とした性質をさらに加速させることが出来ると思うんだ。」 どうぞ!!

DEVIL MASTER “SATAN SPITS ON CHILDREN OF LIGHT” : 10/10

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NEW DISC REVIEW + INTERVIEW 【QUEENSRŸCHE : THE VERDICT】


EXCLUSIVE: INTERVIEW WITH MICHAEL “WHIP” WILTON OF QUEENSRŸCHE !!

“If We Were To Write Another Conceptual Album It Would Always Be Judged And Compared To The Original “Operation:Mindcrime” Album. Sequels Rarely Outshine The Original !!”

DISC REVIEW “THE VERDICT”

「QUEENSRŸCHE には37年の歴史があるんだ。だからね、どの時代にも大きなインパクトを与えられた、人生を変えてくれたっていう情熱溢れるファンがいる訳だよ。」
Chris DeGarmo も Geoff Tate もいない QUEENSRŸCHE に何を期待し求めるのか。
デジタルな叫びにプログレッシブの本能を込めた “Rage for Order”、メタル史に残るコンセプトアルバムの金字塔 “Operation: Mindcrime”、ラジオのエアプレイを支配した洗練の帝国 “Empire”、哲学と内省の楽園 “Promised Land”、そして時代の影を生き生きと描写した開拓地 “Hear In the Now Frontier” まで、2人の主役が牽引したレコードは全てが知性と冒険心でメタルの可能性を培養する妙想のシャーレだったのですから、その疑問はある種当然です。
DeGarmo が去り、齟齬を孕んだ Tate とバンドのアンバランスな営みが終焉を迎えた後、しかし QUEENSRŸCHE は Todd La Torre の輝かしき才能と原点回帰で長きアイデンティティークライシスを解消へと導きました。
「僕たちはどんなトレンドも追いかけたりはしないし、自分たちにとって正しいと感じる音楽だけを追求しようとしているんだ。」
おそらく、”女王の王国” を設立した Michiel Wilton の中には中途半端なトレンドの追求が不遇の時代招いたという想いがあるのでしょう。とは言え、過去にはトレンドを巧みに司って音の稜線を拡大していた時期もある訳で、この発言には近年の Tate の半端なセンスに対する鬱憤と後悔が透けて見えるようにも思えますね。
ただし、Geoff Tate がその歌唱力において唯一無二であったのは確かです。故に、バンドが完璧に QUEENSRŸCHE の声を代弁し余りある Todd を見出すことが出来たのはただただ行幸でした。
最新作のタイトル “The Verdict” とはすなわち “評決”。或いは、Todd 加入後の2作は “審議” 期間だったのかも知れませんね。つまり、この作品で現在の QUEENSRŸCHE に対する是非の判断が下されるのです。そしてきっと間違いなく、正義はここにありました。
もちろん、QUEENSRŸCHE という名前の裏に、張り巡らされた迷宮のような知性や背景を期待するならば現在の彼らには物足りない部分もあるでしょう。ただし、”The Verdict” にはそれを補って余りある瑞々しくも圧倒的エナジーと、研ぎ澄まされた充実の旋律美が存在するのです。
オープナー “Blood of the Levant” の重量感は、HATEBREED や BORN OF OSIRIS との仕事で名を上げた売れっ子プロデューサー ZEUSS との相乗効果でグルーヴの新風を吹き込みます。一方で、シンコペーションやハーモニーの美学はまさしく QUEENSRŸCHE の流儀で、結果として Michiel 言う所の 「バンド史上最もメタルかつプログレッシブな作品」を具現化しているようにも思えます。
あのビッグバンとも言える成功を経験した Michael と Eddie にとって、原点、QUEENSRŸCHE サウンドとは “Operation: Mindcrime” と “Empire” を指すはずです。実際、コンパクトに設計された作品には、当時の躍動感やロマンチシズムが明らかに戻って来ています。
ただ面白いことに、例えばエニグマティックな “Light-Years” を聴けば “Rage For Order” を、サイケデリックでシュールな “Inside Out” を聴けば “Promised Land” を、ボーカルエフェクトもグランジーな “Propaganda Fashion” を聴けば “Hear In the Now Frontier” を想起する “ライチアーミー” は多いはずで、つまり “The Verdict” には QUEENSRŸCHE が刻んだ長い旅路の集大成といった側面も確かに存在するのです。
アルバムは、「永遠に続くものは無い。ただ回転ドアのように入れ替わっていくんだ。」 とメンバーチェンジの悲喜交々を隠喩する “Dark Reverie” を境に Michael 語るところの “進化” の結晶を畳み掛けていきます。
それは、Todd の絶唱ハイトーンとシンセサウンドを活用したダークでドラマティックな世界。息つく暇もなく押し寄せる、劇的で静動、陰影濃くするダイナミズムの波は完璧なチームワークの賜物。名曲の目白押し。
そうして、評決の行方を見るまでもなくリスナーは、エレガントでアトモスフェリックな感情のポートレート “Portrait” に大きな喝采を送るのです。
オリジナルメンバーの一人であるドラマー Scott Rockenfield の不参加によりボーカルの Todd がドラムスも兼任していることは記して置くべきでしょう。ただし心配は無用。トレードマークのダブルチャイナ、ライドとハイハットの華麗な使い分けはまさしく Scott のそれですから。
今回弊誌では印象的なフックを刻み続ける Michael “Whip” Wilton にインタビューを行うことが出来ました。「もし今の QUEENSRŸCHE が気に入らないなら立ち去れば良いだけさ。」 どうぞ!!

QUEENSRŸCHE “THE VERDICT” : 10/10

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