EXCLUSIVE: INTERVIEW WITH THALIA BELLAZECCA OF PRIMAL FEAR !!
“Power Metal Is Like You Go Back To Childhood And Imagine Yourself Riding Eagles And Killing Enemies, Being a Hero Or Becoming The Dark Evil Guy That Wants To Conquer The World.”
PRIMAL FEAR
「PRIMAL FEAR だと、”Rulebreaker” は特に気に入っているアルバムだし、その中の “Bullets & Tears” という曲が特に好きな曲ね。バンドの中で私は本当に若いけれど、子供の頃にメタルが好きになった80年代、90年代のシュレッディなソロをもっと出したい。彼らの全アルバムに収録されているパワフルでヘヴィなパワー・リフはそのままにね」
Kiko Loureiro, Joe Satriani, Steve Vai, Guthrie Govan, Paul Gilbert, Andy Timmons, Marty Friedman, Jason Becker, Yngwie Malmsteen など、数え切れないほどのギター・ヒーローたちから多大な影響を受けた左利きのニュー・ヒロインは、イタリアの FROZEN CROWN で名を上げ、Angus McSix との共闘で刃を研ぎ澄まし、そうして遂に独パワー・メタルのベテラン PRIMAL FEAR へとたどり着きました。
Tom Naumann と Alex Beyrodt。Matt Sinner の心臓 SINNER を原点とするふたりのギタリストは、PRIMAL FEAR でもその実力を余すところなく発揮して、バンドの強靭なリフワークと華々しいシュレッドを鋭利な刃物のように研ぎ澄ませてきました。彼らの脱退は PRIMAL FEAR にとって当然大きな損失でしたが、バンドはロックとサルサで育った異色のメタル・ウーマン Thalìa Bellazecca と、達人として名高い Magnus Karlsson を引き入れることでさらなる高みを目指すことになりました。
「Angus McSix でこの役を “コスプレ” できて、とても嬉しいし光栄よ。リーグ・オブ・レジェンド(大好きで今でもプレイしているゲーム)やアニメのおかげで、いつもコスプレをもっと掘り下げてみたいと思っていたんだけど、残念ながら時間がなかったんだ。コスプレって自分を象徴する分身を持つようなもので、より自分に自信を持ち、自分の行動やあり方に誇りを持つことにも役立っていると思うの」
ファンタジーをテーマとするパワー・メタルの世界において、役を演じる “ロール・プレイ”、そして役になりきる “コスプレ” は、暗く煩わしい日常から離れ異世界へと旅立つためにとても重要な “ツール” なのかもしれませんね。Thalìa はそのコスプレというツールを、パワー・メタルの世界で誰よりも巧みに使いこなします。GLORYHAMMER を追われた Angus McSix との共闘では、カレドニアのレイザー・アマゾンの女王を演じて喝采を浴びました。
しかし、実際のコスプレだけではなく、彼女はさまざまな “ペルソナ” を現実世界でも演じています。自身の人気 YouTube チャンネルを運営し、ヘヴィ・ミュージックとロック全般に対する彼女のスキルと情熱を紹介したと思えば、なんとモデルの領域にも進出。彼女のゴージャスな写真は、ミラノのPERSONAの公式インスタグラムで確認できますが、とにかく自身の “分身”、自身の才能をいくつも揃えることで、彼女は自信を携え、パワー・メタルの栄光に向かって邁進することができるようになったのです。
「パワー・メタルは、誰にでもある現実や嫌なことから逃避するのに役立っているの。それに、パワー・メタルは本当に楽しいジャンルだし、すべてのバンドが何かのキャラクターのコスプレをすることで、さらにエンターテイメント性が増す。まるで子供の頃に戻って、自分がワシに乗って敵を殺したり、ヒーローになったり、世界を征服しようとする暗い悪者になったりするのを再び想像することができるのよ」
大人になって、子供のころのように異世界への想像を膨らませたり、空想のキャラクターになりきることはそうそう許されることではないでしょう。しかし、Thalìa のような自信と才能に満ちたアーティストが先陣を切って、パワー・メタルの楽しさ、エンターテイメント、そして逃避場所としての優秀さを広めてくれたとしたら…私たちはためらいなく、エルフやドワーフ、もしくは侍になりきって、子供のころのように煩わしい日常を忘れられる “エンパワーメント・メタル” に浸ることができるのかもしれませんね。
今回弊誌では、Thalìa Bellazecca にインタビューを行うことができました。「デスノート、エヴァンゲリオン、デス・パレード、デッドマン・ワンダーランド、それにスタジオジブリの全作品が大好きよ。音楽なら、BAND-MAID, ALDIOUS, NEMOPHILA, LOVEBITES, MAXIMUM THE HORMONE, NIGHTMARE, それに TK from 凛として時雨。ゲームなら、ベヨネッタ、どうぶつの森、スーパーマリオ(特にギャラクシー)全部、Bloodborne、Ghost of Tsushima、大神。もともとファンタジーやSFのゲーム、映画が好きだったので、日本に行って、それがストリートでも受け入れられているのを見て、日本がもっと好きになったのよね」 どうぞ!!
INTERVIEW WITH THALIA BELLAZECCA
Q1: First, what kind of music did you grow up listening to?
【THALIA】: I grew up with rock and salsa, plus legends as Michael Jackson and the music of the 80/90s thanks to my parents. I grew the love for metal by myself since I was 12.
Q1: 本誌初登場です!まずは、あなたの音楽的なバックグラウンドからお話ししていただけますか?
【THALIA】: ロックとサルサ、それに両親の影響でマイケル・ジャクソンや80年代、90年代の伝説的な音楽を聴いて育ったわ。感謝よねえ。メタルは12歳から自分で好きになっていったのよ。
Q2: What made you start playing guitar? Who was your guitar hero at the time?
【THALIA】: I started playing guitar thanks to my parents that saw me jumping on the sofa pretending to play the guitar, I think I was listening to Dire Straits or Pink Floyd. My idols at that time were Joe Satriani and Megadeth.
Q2: ギターを始めたきっかけはなんだったんですか?当時のヒーローは誰でしたか?
【THALIA】: 両親のおかげでギターを弾き始めたの。私がエアギターを弾くふりをしてソファに飛び乗るのを見てね。DIRE STRAITS や PINK FLOYD を聴いていたんだと思う。それから私のアイドルは、Joe Satriani と MEGADETH になったのよ。
Q3: You came to Japan in 2019 with Frozen Crown. Can you share your impressions and memories of Japan?
【THALIA】: I had a wonderful impression of Japan and the japanese fans. They were all super kind, helpful and nice. I still have a piece of my heart there cause I really loved everything about Tokyo, from the food to the people. The respect you have there for musicians and how people treat you is not comparable to any other place.
Q3: 2019年には、FROZEN CROWN で来日も果たしましたね。日本の印象や思い出を聞かせてください。
【THALIA】: 日本と日本のファンには素晴らしい印象を受けたのよ。みんなすごく優しくて、親切で、いい人たちだった。東京を思い出すだけで、今でも心が癒されるわ。食べ物から人々まで、東京のすべてが大好きだったから。ミュージシャンに対する尊敬の念や、人々の接し方は、他のどの場所とも比べ物にならないくらい素晴らしいわ。
Q4: In fact, Frozen Crown was a very popular band in Japan, so your departure was unfortunate. Why did you leave the band?
【THALIA】: I left the band cause I wanted to focus on my private life a bit more and do different experiences in other bands and with my own self and career.
Q4: 実際、FROZEN CROWN は日本でとても人気のあるバンドだったので、あなたの脱退は残念でしたよ。
【THALIA】: バンドを脱退した理由は、もう少し私生活に集中したかったのと、他のバンドや自分自身やキャリアについて、いろいろな経験をしたかったからなんだ。
Q5: The world of power metal you live in has fantasy as its power, and in Japan there are many fantasy-themed games, anime, and music. Are you influenced by such Japanese culture?
【THALIA】: I love Japanese culture, especially for all the fantasy-themed games, anime and music. Since I discovered anime I started to dig more in it and see how many different styles you guys have just surprises me and makes me even more curious.
I’m in love with Death Note, Evangelion, Death Parade, Deadman Wonderland plus all the Studio Ghibli films. And Band-Maid, Aldious, Nemophila, Lovebites, Maximum the Hormone, Nightmare and TK from Ling tosite sigure. If it’s video games, Bayonetta, Animal Crossing, all the Super Mario’s, especially the Galaxy ones, Bloodborne, Ghost of Tsushima, Okami.
I was always into fantasy and sci fi games or movies, so going to Japan and seeing how this is embraced also in the streets makes me love the country even more.
Q5: あなたが生きるパワー・メタルの世界にはファンタジーが力となっていますが、日本にもファンタジーをテーマにしたゲームやアニメ、音楽がたくさんあります。そうした日本文化からは影響を受けていますか?
【THALIA】: 日本の文化、特にファンタジーをテーマにしたゲーム、アニメ、音楽は大好きよ。アニメに出会ってから、日本の文化をもっと掘り下げてみるようになったんだけど、そこにあるさまざまなスタイルには驚かされるし、さらに興味が湧いてくるよ。
デスノート、エヴァンゲリオン、デス・パレード、デッドマン・ワンダーランド、それにスタジオジブリの全作品が大好きよ。音楽なら、BAND-MAID, ALDIOUS, NEMOPHILA, LOVEBITES, MAXIMUM THE HORMONE, NIGHTMARE, それに TK from 凛として時雨。ゲームなら、ベヨネッタ、どうぶつの森、スーパーマリオ(特にギャラクシー)全部、Bloodborne、Ghost of Tsushima、大神。もともとファンタジーやSFのゲーム、映画が好きだったので、日本に行って、それがストリートでも受け入れられているのを見て、日本がもっと好きになったのよね。
Q6: After that, you played Queen of the Lazer-Amazons of Caledonia with Angus McSix’s band.
In fact, musicians often play fantasy characters in the world of power metal. How do you feel about “playing a role” or “Cosplay” in a metal band?
【THALIA】: I’m so happy and honored to cosplay this role in Angus McSix. A part of me always wanted to dig more into cosplay, thanks also to League of Legends (a game I love and still play) and anime, but I never had the time unfortunately. It’s like having an alter ego that represents me and helps me as well with having more self confidence and feeling more proud of what I do and how I am.
Q6: その後、Angus McSix のバンドでカレドニアのレイザー・アマゾンの女王を演じましたね。
パワーメタルの世界では、ミュージシャンがファンタジーのキャラクターを演じることがよくあります。メタル・バンドで “役を演じる” こと、あるいは “コスプレする “ことについてどう感じていますか?
【THALIA】: Angus McSix でこの役を “コスプレ” できて、とても嬉しいし光栄よ。リーグ・オブ・レジェンド(大好きで今でもプレイしているゲーム)やアニメのおかげで、いつもコスプレをもっと掘り下げてみたいと思っていたんだけど、残念ながら時間がなかったんだ。コスプレって自分を象徴する分身を持つようなもので、より自分に自信を持ち、自分の行動やあり方に誇りを持つことにも役立っていると思うの。
Q7: I believe that both power metal fantasy and the fantasy of Japanese anime and video games serve as wonderful escapes from the dark realities of oppression, loss. Is it because of these very dark times that power metal is being sought after and is returning to popularity?
【THALIA】: I think this could be one of the reason why power metal is being more and more popular during the last years. It helps a lot to escape the reality and bad moments that everybody has. It’s also a really fun genre and having all these bands cosplaying some characters makes it even more entertaining. It’s like you go back to childhood and imagine yourself riding eagles and killing enemies, being a hero or becoming the dark evil guy that wants to conquer the world.
Q7: パワー・メタルのファンタジーも、日本のアニメやゲームのファンタジーも、抑圧や喪失という暗い現実からの素晴らしい逃避の役割を果たしていると思います。こうした非常に暗い時代だからこそ、パワー・メタルが求められ、人気を取り戻しつつあるのでしょうか?
【THALIA】: ここ数年、パワー・メタルがますます人気を集めている理由のひとつは、まさにそこにあるのではないだろうか。パワー・メタルは、誰にでもある現実や嫌なことから逃避するのに役立っているの。それに、パワー・メタルは本当に楽しいジャンルだし、すべてのバンドが何かのキャラクターのコスプレをすることで、さらにエンターテイメント性が増す。
まるで子供の頃に戻って、自分がワシに乗って敵を殺したり、ヒーローになったり、世界を征服しようとする暗い悪者になったりするのを再び想像することができるのよ。
Q8: You have finally arrived at a big band called Primal Fear! How did you come to join the band?
【THALIA】: I met officially Ralf at a festival here in Italy in July called Luppolo in Rock, we had a nice quick chat about music, bands and so on. Later on he contacted me and asked me to become the new guitarist of the band, they were looking through my profile, saw how I play and thought of me immediately.
Q8: そうして、あなたはついに PRIMAL FEAR というビッグ・バンドにたどり着きました!バンドに加入したきっかけを教えていただけますか?
【THALIA】: 7月にイタリアで開催されたルッポロ・イン・ロックというフェスティバルで、公式に Ralph に会ったんだ。その後、彼から連絡があり、バンドの新しいギタリストにならないかと誘われたのよ。彼らは私のプロフィールを見て、私のプレイを見て、新ギタリストとして私のことをまず考えてくれたのよ。
Q9: Can you tell us about a Primal Fear song or album that you particularly like? What colors do you want to bring out in this band?
【THALIA】: Rulebreaker is one album that I particularly like as the song “Bullets & Tears” in it. Even if I’m really young, I would love to bring out even more the shreddy solos of the 80/90s, something that made me fall in love with metal when I was a kid. As for the powerful heavy and power riffs they have in all their albums.
Q9: PRIMAL FEAR の曲やアルバムで特に気に入っているものを教えていただけますか?このバンドにどんな色を出したいと思っていますか?
【THALIA】: “Rulebreaker” は特に気に入っているアルバムだし、その中の “Bullets & Tears” という曲が特に好きな曲ね。
バンドの中で私は本当に若いけれど、子供の頃にメタルが好きになった80年代、90年代のシュレッディなソロをもっと出したい。彼らの全アルバムに収録されているパワフルでヘヴィなパワー・リフはそのままにね。
Q10: Finally, do you have any advice for the increasing number of female guitarists in recent years, and for women who want to start playing guitar?
【THALIA】: I just want to recommend to all of them, guitarists, singers and so on to be strong, powerful, keep pushing and keep your eyes and ears open because out there it’s as beautiful as hard and difficult. Don’t let anyone keep you down or lower your skills and the person you are, we’re worth of achieving our goals as everybody.
Q10: 最後に、近年増えている女性ギタリストや、これからギターを始めたいと思っている女性にアドバイスをお願いします。
【THALIA】: ギタリスト、シンガー、その他すべての人たちに、強く、力強く、プッシュし続け、目と耳を開いていることを勧めたい。
なぜなら、そこにあるのは困難で難しいのと同じくらい美しい道のりだから。誰にも首をたれず、自分のスキルや人間性を下げるような考え方はしないようにね。私たちは皆、目標を達成する価値があるのだから。