タグ別アーカイブ: Electronica

NEW DISC REVIEW + INTERVIEW 【ARCADEA : ARCADEA】


EXCLUSIVE: INTERVIEW WITH CORE ATOMS OF ARCADEA !!

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Mastodon, Withered, Zruda, Get Together As Synth-laden Progressive, Heavy Psych Band Arcadea !! This Should Be Interesting For Sure !

DISC REVIEW “ARCADEA”

MASTODON, WITHERED, ZRUDA のメンバーが集結した新たなるコスモフロンティア ARCADEA が、遥かなる未来を映し出すデビューフル “Arcadea” をリリースしました!!50億年先の宇宙をテーマとした壮大なるスペースオデッセイは、ロックという銀河の膨張を促すビッグバンとなるはずです。
MASTODON のドラマー/ボーカル Brann Dailor が、WITHERED のギタリスト Raheem Amlani, ZRUDA のギタリスト/キーボーディスト Core Atoms とチームアップしたスーパープロジェクト ARCADEA。
ホームバンドでは基本的にギタリストの Raheem, Core 2人をシンセプレイヤーへとコンバートし、プログレッシブかつサイケなエレクトロニカサウンドのみを Brann のダイナミックで手数に富んだドラムス、キャッチーなボーカルと融合させた ARCADEA の音楽はユニークで先見性に溢れています。何よりロック/メタルの必需品とも思えるギターサウンドがどの楽曲からも聴こえて来ないのですから驚きですね。
Brann のホームバンド、偉大なる MASTODON は “Crack the Skye” で Brann のリードボーカルを初めてレコードに取り入れて以来、彼のメロディックな歌唱と呼応するようによりキャッチーでストレートなコンポジションへと移行して行きました。その変化により Brann はさらにバンドにとって不可欠な存在となりましたが、皮肉なことにその方向転換は彼のトレードマークであるハイパーアクティブでフィルオリエンテッドなドラミングが減退する結果にも繋がっていったのです。
“Arcadea” は Brann Dailor の魅力全てが詰まった作品だと言えるのかも知れませんね。アルバム全体を覆うのは、間違いなくあの “Leviathan”, “Blood Mountain” で聴くことの出来た、リード楽器を主張するエキサイティングで高密度な阿修羅のドラミング。同時に彼のスペーシーでポップな浮遊感溢れる歌心は、確実に作品のコアとして土星の輪のようにレコードを包み込んでいるのです。”Arcadea” には2人の Brann Dailor が互いを損なうことなく生き生きと存在しています。
勿論それは、アルバムオープナー、電子音楽の軍歌 “Army of Electrons” が証明するように、Raheem, Core 2人の綿密かつ繊細なコンポジション、変拍子を活用したプログレッシブなイメージ、ベースからリードまで幾重にもテクスチャーされた魅惑のシンセサウンドが、影となり日向となり素晴らしき脇役として煌めくことで初めて成立する才能のシンフォニーだと言えるでしょう。
一方で、”Gas Giant” はバンドの出自を明確にする楽曲です。インタビューにもあるように、アーケードゲームの “アーケード” をバンド名としたように、ゲームミュージックの影響は彼らが共闘する大きな理由の1つ。
“ロックマン” を想起させる勇壮で8bitライクなイントロダクションは、ビデオゲーム時代の幕開けに育ち、”アーケードゲームはマジカルな場所だった” と語るバンドのロマンが楽曲に溶け合った夢のような瞬間だったのかも知れませんね。
さらに、エアリーな女性ボーカルとボコーダーを起用したスロウでムーディーな “Neptune Moon” では John Carpenter をイメージさせるロマンチックなエレクトロホラーサウンドを再現。
Core が “70年代、シンセサイザーは未来の楽器だった” と語るように、ビデオゲーム、映画音楽といった70’s~80’s の典型的な電子サウンドを Brann のコンテンポラリーでアグレッシブなドラムスと融合させることで、レトロフューチャーな顔貌を形成しているようにも感じました。
エレクトロニカでありながら加工された EDM とは全く異質、ヘヴィーでありながら重厚なメタルとも異なる唯一無二のデザインが冴え渡る革新作。今回弊誌では、Core Atoms にインタビューを行うことが出来ました。MASTODON の近作に何かシックリこないダイハードなファンにもぜひオススメしたい作品です。どうぞ!!

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ARCADEA “ARCADEA” : 9.9/10

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NEW DISC REVIEW + INTERVIEW 【IGORRR : SAVAGE SINUSOID】


EXCLUSIVE: INTERVIEW WITH GAUTIER SERRE A.K.A. Igorrr !!

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Mastermind Of Modern Metal Revolution, Igorrr Sets A New Standard Across Styles Of Music, With His New Masterpiece “Savage Sinusoid” !!

DISC REVIEW “SAVAGE SINUSOID”

多様性をランドマークとするモダンメタルシーンの最前線に立ち続ける、フランスの鬼才 Igorrr が待望の最新作 “Savage Sinusoid” をリリースします!!メガレーベル Metal Blade Records と契約を果たし、自身の最高峰を更新する傑作を完成させた Igorrr の世界制覇は目前です。
Igorrr とは誇り高きフランスのコンポーザー/マルチプレイヤー Gautier Serre のソロプロジェクト。ブレイクコア、グリッチホップ、トリップホップ、バロック、クラシカル、ワールドミュージック、サイバーグラインド、デスメタル、ブラックメタルなど百花斉放、極彩色のインスピレーションを濃縮し、時代もジャンルも超越したそのサウンドスケープは即ち規格外のモンスターだと言えるかもしれませんね。そして、インタビューにもあるように Gautier は、その至高の怪物を各ジャンルのスペシャリストを招集することで制御し、自らの意のままに操っているのです。”Savage Sinusoid” のアートワークに描かれた結合のスフィアは、まさにそのシンボルだった訳ですね。
アルバムオープナー、”Viande” は Igorrr の野蛮な “Savage” サイドを象徴する楽曲です。エクストリームメタルの新たなエイリアン、奇妙な咆哮を宿した2分弱のエレクトロブラッケンドデスメタルは、息を呑むほどに野蛮で斬新。邪悪で過重な質量を纏うギターリフと、鋭利なグリッチサウンドが交差し、リズムの主導権を奪い合う様はまさしく圧巻の一言で、同時に呪詛のごときシアトリカルなスクリームは地球上で最も多様な Igorrr 劇場の開幕を告げています。
Igorrr の多様性、 “Sinusoid” サイドを体現する “ieuD”, “Houmous” の流れがシーンに与えるインパクトは絶大でしょう。ハープシコードとエレクトロビート、バロック音楽とエレクトロニカ。400年の時を超えて邂逅した、17世紀と21世紀を象徴するサウンドとジャンルは、4世紀のギャップなど存在しないかのように “ieuD” で魅惑の融合を果たしています。
中盤、荘厳なる美の結晶、狂気すら入り交じる Laure Le Prunenec のオペラティックな歌唱をコアとして、ブラストビートとブレイクビーツが入り乱れる魔展開は確かにカオティックですが、テクニカルで深層まで注意深くデザインされたそのコントラスト、タペストリーサウンドは、奔放、野性味というよりはコントロールされたカオスといった印象を与えていますね。つまり、彼のエクレクティックなチャレンジは、決して客寄せのサーカスではなく、自身の創造性、シネマティックな絵画を完成させるための絵の具や技法であるとも言えるでしょう。
“Houmous” で Igorrr のサウンドはさらにその世界を広げて行きます。”ieuD” で時空を超えた彼の音楽は軽々と地平をも飛び越えて進化を続けます。バルカン半島へとたどり着いた彼のイマジネーションは、バルカン音楽とエレクトロニカ、そしてブラストビートを結びつけ異形のエモーションを創出します。
音楽も多様なら舞台に上がる楽器の種類も実に多様。アコーディオンにサックス、フルート、そして楽曲の後半にはニンテンドーの実機を使用したチップチューン8bitサウンドまで登場するのですから、インタビューで “No Limits, No Boundaries” と断言するのも頷けますね。何より、今回の作品では全ての楽器が、サンプルではなく実際にプレイされており、その繊細かつオーガニックなサウンドはアルバムのリアリティーを飛躍的に高めていると同時に、作品のディレクションさえ以前よりソリッドにフォーカス成し得ていると感じました。アコースティック楽器とエレクトロニカサウンドのシュールなコントラストはアルバムの特筆すべき場面の一つでしょうね。
ムーブメントとしての djent が終焉を迎えシーンに定着した中で、Igorrr の”Savage” と “Sinusoid” を融合させる時代も空間も超越したユーフォリアは EDM や hip-hop が席巻する現在の音楽シーンだからこそ、新たなトレンドとしてモダンメタルをさらに前進させる可能性を多分に孕んでいます。インタビューでも語ってくれた通り、少なくともこのジャンルは未だに進化を続けているのですから。最後に、CATTLE DECAPITATION の Travis Ryan が3曲で無慈悲なグロウルを披露し、作品の “Savage” をより際立たせていることを付け加えておきましょう。
今回弊誌では、Gautier Serre にインタビューを行うことが出来ました。ほとんど多様性とコントラストについてしか言及しない Marunouchi Muzik Magazine ですから当然この作品こそ2017年上半期の最重要アルバムだと断言いたします。どうぞ!!

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Igorrr “SAVAGE SINUSOID” : 10/10

INTERVIEW WITH GAUTIER SERRE

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Q1: Hi, Gautier! Thanks a lot for accepting our interview again! It’s been a while since last interview. How’s it going these days? Is your chicken doing well recently? haha. The successor of “Chicken Sonata”, “My Chicken’s Symphony” was very impressive, but how did you come up with the idea mixing chicken and music?

【GAUTIER】: Patrick is no longer with us unfortunately, she is now in the chicken heaven with as many seeds as she wants. Actually, she has been living much older than a regular chicken, she definitely was a warrior.
Well, the idea of making music with her came when I saw for the first time a piano toy, you know, the very small pianos. I actually really like also the idea of coming from a random music and try to make something out of it. Patrick was always playing random notes with a random rhythm when I put the seeds on the piano, without musical arrangements, this doesn’t sounds like music, but when you analyse it, you can always find structures, logical music developments etc… and it’s so much fun to find out that without noticing, she sometimes could compose some incredible melodies, I just had to find how to make them visible.

Q1: “Chicken Sonata” の続編、”Chicken Symphony” が公開されましたね?鶏と音楽をミックスする突拍子もないアイデアはまさにあなたの真骨頂です。パトリック(Igorrr の鶏)はお元気ですか?

【GAUTIER】: 残念ながらパトリックはもう僕たちと共にいないんだよ。彼女は今ごろチキンヘブンで好きなだけ餌を平らげているところだろうね。ただ、彼女は普通の鶏よりとても長生きしたんだよ。間違いなく戦士だったね。
パトリックを起用して音楽を作るというアイデアは、とても小さなピアノのオモチャを見た時に初めて思いついたんだ。実際、僕はランダムな音楽から何かを作るというアイデアも気に入っていてね。僕がピアノに餌を置いてやると、パトリックはいつもランダムなリズムでランダムな音をプレイしていたんだ。
確かに、アレンジがなければ音楽とは呼べない代物だよ。だけどアナライズしてみると、そこにはいつもストラクチャーやロジックといった何かを発見出来るんだ。だから、彼女が無意識に、時々信じられないようなメロディーを作曲していることを見つけるのは本当に楽しかったんだ。僕は彼女の作品を形にする方法を見つけなきゃと思ったんだ。

Q2: You seem to ready for conquer the world. You signed with big label Metal Blade, and will release definitely masterpiece “Savage Sinusoid”! How do you feel now?

【GAUTIER】: I feel relieve, I’ve been working for more than 4 years on this album, spending all my time, all my energy and all my money trying to make it as perfect as I could, and that wasn’t an easy task.
It feels great to see that it finally going to be released, and that I’ll finally be able to share those 39min26 of music with everybody.
While I’m answering this interview, the release date is in 6 days, I can’t wait!

Q2: ビッグレーベル Metal Blade と契約、傑作 “Savage Sinusoid” も完成し、世界制覇の準備は整いましたね?今はどういったお気持ちですか?

【GAUTIER】: 安心しているかな。このアルバムには4年以上僕の全ての時間、エナジー、お金を注いで可能な限り完璧に仕上げたんだ。決して簡単な仕事ではなかったよ。だから、遂にリリースされることになって嬉しいよ。遂にみんなにこの39分26秒の音楽を届けることが出来るんだからね。
このインタビューに答えている時点であと6日だね。待ちきれないよ!

Q3: I think “Sinusoid” means more diverse sense of sine wave. And OK, album opener “Viande” shows exactly what “Savage” is. But why did you mix these two term for the album title?

【GAUTIER】: I like the contrast in music, see how a track like « Viande » is different from a track like « Problème d’émotion », see how an harpsichord, which is the most baroque instrument possible fits with death metal blast beats, the contrast is a deep part of my music. With the title « Savage Sinusoid » and such an album cover, you have all the elements to see what’s inside the album. The brutal side of the music « Savage », the experimental/research side of it as well with the « Sinusoid » + of course the baroque and classical elements represented by the barque pattern on the 4 corners of the artwork.

Q3: “Sinusoid” (シヌソイド)とは多様性を伴う正弦波といった意味でしょうか。”Savage”(野蛮な、獰猛な) はアルバムオープナー “Viande” を聴けばその意味が伝わりますね。この2つを繋げてアルバムのタイトルとしたのはなぜですか?

【GAUTIER】: 僕は音楽の中のコントラストが好きなんだ。”Viande” のような楽曲と “Problème d’émotion” のような楽曲の違いを見れば分かるよね?最もバロックな楽器であるハープシコードが、デスメタルのブラストビートにフィットしているのを聴けば分かるよね?そういったコントラストこそが、僕の音楽のディープな部分を占めているのさ。
タイトルの “Savage Sinusoid” とアートワークを見れば、アルバムに含まれる全ての内容、要素が伝わるはずさ。僕の音楽のブルータルサイドである “Savage”。そして同様に実験/探求の一面である “Sinusoid”。加えて、アートワークの四隅に存在するバロックパターンは、勿論バロック音楽とクラッシックの要素を表現しているよ。

Q4: Arms and legs make a sphere in the artwork. What does it mean? Does it reflect on the concept of “Savage Sinusoid”?

【GAUTIER】: There is a lot of guest musicians on this album, as there are many different musical universes, many people were involved to play their own style, like the baroque style played by Laure Le Prunenec with her voice and Katerina Chrobokova playing the harpsichord, the Balkan music played by Pierre Mussi, Adam Stacey for the accordion, and by Yann Le Glaz playing the saxophone, the black metal played by Teloch with the guitar, or the death metal singer Laurent Lunoir and Travis Ryan etc… There are plenty of incredible guests and the cover with the flesh sphere represent that union of all those genres and people, all those people from very different horizons working together.

Q4: そのアートワークの中央に描かれている、腕と足が形作る球体は何を意味しているのでしょう?

【GAUTIER】: アルバムには沢山のゲストミュージシャンが参加しているね。つまり、この作品には様々に異なる音楽世界が存在し、多くの人たちが自身のスタイルでプレイし関わっている訳だよ。
例えば、Laure Le Prunenec の声と Katerina Chrobokova のハープシコードはバロックスタイルだし、Pierre Mussi と Adam Stacey のアコーディオン、Yann Le Glaz のサクスフォンはバルカン音楽をプレイしているね。Teloch はギターでブラックメタルを奏で、さらにはデスメタルシンガーの Laurent Lunoir や Travis Ryan なんかも参加しているんだ。
つまり、数多の驚異的なゲストたちが存在するアルバムで、アートワークの球体は彼ら全てとそのジャンルの結合を表現しているのさ。全員が遥かなる地平から集まり共に作業を行ったんだからね。

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Q5: You reunited with vocalists Laurent Lunoir and Laure Le Prunenec, along with drummer Sylvain Bouvier. And Cattle Decapitation’s Travis Ryan is typically, you also collaborated with more musicians than on any of his previous releases. How have you changed writing and recording process from your previous works?

【GAUTIER】: Well, this record is 100% studio made, there are no sample, so I wanted to find a specialist of every musical genre. Laure Le Prunenec and Laurent Lunoir are 2 people I’m working with for very long time, but the drummer Sylvain Bouvier is for the first time on an Igorrr album, and also touring with us as a drummer.
The other albums where not as « played » as this one, every musical universe has been studied on many aspects and try to reproduced as good as possible, that’s why also this album took so long to make..

Q5: 仰る通り、様々なミュージシャンとコラボレートしたアルバムで、ゲストプレイヤーの数は前作を上回ります。ライティングプロセスはどのように変化しましたか?

【GAUTIER】: 一つ言って置きたいのが、このアルバムは100%全てがスタジオで制作されていて、サンプルは使用していないんだ。だからこそ、僕は全てのジャンルのスペシャリストを必要としたんだよ。Laure Le Prunenec と Laurent Lunoir は僕が本当に長く共に仕事をしている2人の人物だけど、Sylvain Bouvier は Igorrr のアルバムに参加したのは初めてなんだ。彼はツアーにも帯同するんだけどね。
つまり、以前の作品は、このアルバムほど “プレイ” はしていなかった訳だよ。全ての音楽世界は様々な要素から研究され、可能な限りリプロデュースを行ったんだ。だからこそ、この作品は制作にこんなに長い時間を要したんだけどね…。

Q6: Off course, your music is definitely eclectic. “Houmous” is typically, From folk elements to electronica to metal, and this song even proceeds to glitch and 8 bit sounds after a guest appearance from his chicken. OK, I have to say that It’s not just only genre’s melting pot but also cinematic music. So, I believe the diverse aspects are one of the “Tool” to make your inspiration to music. Do you agree that?

【GAUTIER】: « Houmous » is a very various and eclectic track indeed, it has probably been the technically most difficult track to record. That what’s I like in music, there are no barriers, we can do whatever we want, whatever we like. The only barriers are the ones you create to yourself, and Igorrr is and has always been a place to make the music we like, without any limit.

Q6: “Houmous” は典型的ですが、Igorrr は、多様な要素を”道具”として使用し、あくまでもシネマティックな音楽それ自体を目標としている気がします。

【GAUTIER】: 確かに “Houmous” は実に多様でエクレクティックな楽曲だね。おそらく、テクニック的にもアルバムで最も難解な楽曲なんじゃないかな。音楽のそういった部分こそが大好きなんだ。
このアルバムには障壁がないし、望むこと、好きなことが何でもやれたんだよ。唯一障壁があるとすれば、それは君自身が作るものかも知れないね。Igorrr は僕たちが好きな音楽を制限なく作る場所なんだ。

Q7: You’ve been at the forefront of metal meets electronic since 2004. I mean, Without you, there would probably be no Perturbator, Carpenter Brut, or the wave of electronic metal currently growing over the past couple years. So, what’s your perspective about the scene now?

【GAUTIER】: I’m always happy to see new artists crossing genres growing up, that means the music is still evolving, and we need new music, specially in the metal scene.

Q7: あなたは2004年から、メタルとエレクトロニカを融合させる試みの最前線に立ち続けています。あなたが居なければ PERTURBATOR も CARPENTER BRUT も存在しなかったはずです。現在のそういったシーンについてはどう感じていますか?

【GAUTIER】: 僕はいつだって、ジャンルをクロスオーバさせ拡大する、新たなアーティストを発見すると嬉しくなるんだよ。
それはつまり、音楽は未だに進化を続けていて、僕たちは音楽を必要としていることを意味するからね。特にメタルシーンの話だけどね。

Q8: Anyway, this is Japanese Magazine. And chiptune is essential elements in your music. So, could you tell us about your Nintendo game / musical influences?

【GAUTIER】: I’m not a big gamer, but I like the sound of the 8 bits cheap tunes, as you can see on the end of « Houmous ». Those sounds has been made with a real Nintendo, as you can see on the Making Of Savage Sinusoid part1 on YouTube.

Q8: チップチューンもあなたの音楽にとって不可欠な要素の一つです。日本の雑誌なので、あなたのニンテンドーミュージックやゲームの影響をお聞きしたいのですが。

【GAUTIER】: 僕はあまりゲーマーという訳ではないんだけど、8bit チップチューンのサウンドは好きなんだ。”Houmous” の後半を聴けば分かるだろうけどね。こういったサウンドは、ニンテンドーの実機から作られているんだよ。”Savage Sinusoid” のメイキング PT1を見て確認して欲しいな。

Igorrr’s RECENT FIVE FAVORITE ARTISTS

GABI LUNCA

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YAMANDU COSTA

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FREDERIC CHOPIN

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CANNIBAL CORPSE

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RUBY MY DEAR

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Those questions are always hard to answer as it’s not possible to resume a whole musical life to only 5 albums, I’m listening to a very wide range of different styles, but let’s say, recently I’ve been, not into « albums » but more into artists of bands.

MESSAGE FOR JAPAN

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Hope to see you there in Japan one day guys !!

いつか日本でみんなに会えたらいいな!!

GAUTIER SERRE

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NEW DISC REVIEW + INTERVIEW 【world’s end girlfriend : LAST WALTZ】


EXCLUSIVE: INTERVIEW WITH world’s end girlfriend !!

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Japanese Post-rock, Electronica, Classical Music Maestro, world’s end girlfriend Has Just Released Shining New Album “LAST WALTZ”!!

DISC REVIEW “LAST WALTZ”

Post-rock, Electronica, Classical といった要素をミックスし、独自の美しき純粋音楽を作り上げる world’s end girlfriend (以下WEG) がフルアルバムとしては実に6年振りとなる新作 “LAST WALTZ” をリリースしました!!
WEG は音楽家、前田勝彦氏のソロプロジェクト。Virgin Babylon Records の主催として、Vampillia, Have a Nice Day!, Matryoshka といった先鋭的かつ研ぎ澄まされた感性を持つアーティストの作品を発表、サポートしつつ、AKB48 ドキュメンタリー映画の音楽を担当するなど、昨今のミュージックシーンでその存在感は確実に際立っています。
前作 “SEVEN IDIOTS” のリリースが2010年。それから日本は3.11を経験しました。現代日本の価値観を根底から覆した災害を前にして、多くのアーティストが希望の歌を奏でたり、悲しみの歌を紡ぐ中、WEG は自然と音楽を比較します。
命を育む母なる海が多くの命を奪っていく現実。何の感情も伴わず、善悪を超えたただ圧倒的な光景は音楽を超えている…その人間を介さない根源的な世界観は WEG の世界と強く通じるものでした。自然への挑戦。”LAST WALTZ”のテーマを自身の名前 “world’s end girlfriend” とした意味もそこにあります。
インタビューを読めば分かるように、WEG ほど純粋に音楽への奉仕を貫くアーティストはいないでしょう。”LAST WALTZ” に存在するのはただ”美しさ”のみ。そこにメッセージ、感情というフィルター、つまり人間はほぼ介在していません。WEG は媒体としてただ音楽が求める先を具現化する。まさにこの表現方法こそが、今回彼が追求しチャレンジした世界なのです。
ジャケット、MV など今回何度も使用された花はそれを象徴しています。何も語らずとも、花はその美しさだけで世界に影響を与えています。WEG の美しき音楽もただ存在するだけでリスナーへ命のありようを伝えます。
地震の揺れをダンスとして捉えた “LAST WALTZ” というタイトルには、同時に「死の舞踏」という意味も込められています。死を前にしても美しく踊る魂でありたい。粛々と生を全うすることの尊さ、命の持つ根源的な強さを表しているのです。直接的な表現では決して生まれないであろう、誠実さ、純粋さがここにはあります。
ぜひ “Flowers of Romance” を聴いていただきたいと思います。13分の美しさを極めた至上のワルツはまさにメメント・モリ。死を前にして悠然と優雅に舞う魂が、音を通して見えるはずです。
ダークシンセ、ストリングス、ソプラノボイス、エレクトロビート、ノイズ。全てが WEG というマエストロの手に集まり具現化されたあまりにも圧倒的な死のダンスは、アートは自然に勝るのかという問に対する無言の回答として、その存在、楽曲という命に大きな意味を生んでいますね。
今回弊誌では、WEG にインタビューを行うことが出来ました。最もクリスマスらしく、実は最もクリスマスらしくないアルバムかもしれませんね。どうぞ!!

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world’s end girlfriend “LAST WALTZ” : 10/10

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NEW DISC REVIEW + INTERVIEW 【downy : 第六作品集『無題』】


EXCLUSIVE: INTERVIEW WITH ROBIN AOKI OF downy!!

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One Of The Greatest Post-Rock, Dark Electronic Outfit From Japan, downy Has Just Released Deep And Cold New Masterpiece “Mudai Ⅵ” !!

DISC REVIEW “第六作品集『無題』”

日本の至宝、5人組ロックバンド downy が新作 “第六作品集『無題』” をリリースしました !!
日本における Post-Rock の先駆けとも評される downy は、映像担当のメンバーが存在する特異な形態のバンドです。当初から、映像と音楽の融合を掲げて来たバンドは、同時に現在フェスやクラブシーンに根付きつつある VJ の先駆者とも言えるでしょう。また、音楽担当以外のメンバーを擁するという点では、勿論初期の KING CRIMSON と通じるフレキシブルな集団でもあるのです。
Post-Rock と一言で語られることも多い downy の音楽ですが、一つのジャンルで括ってしまうには、彼らの才能は多彩で、先鋭的で、オリジナル過ぎると感じます。
静と動を巧みに行き来する独特のダイナミズム、ナチュラルな変拍子の使用が創出する緊張感、儚くも美しいメランコリー、文学的なリリックにレイヤーされた豊かなエモーションが、Hardcore, Post-Hardcore, Psychedelic Rock, Prog Rock, Metal, Jazz, Hip Hop, Electronica, Trip Hop など多様なフィルターを通して downy の世界観、芸術として昇華し、リスナーの元に届けられるのです。
9年の活動休止の後、リリースされた前作 “第五作品集『無題』” は、休止以前と同様、チャレンジングでストイックな作品でしたが、同時に以前、アルバムを覆っていたどこか無機質なムードに仄かな光が射し込んだような、暖かな変化も感じられましたね。
それから3年の間に、downy は休止以前よりも、シーンの軸としてある種の責任感を背負いながら動いてきたようにも思われます。
2014年のフジロック初出演、クラムボントリビュートアルバムへの参加、THE NOVEMBERS への楽曲提供、そして、何と言っても同世代で日本が誇るオルタナティブの雄、envy, Mono と共に Synchronicity” とのコラボレーションから “After Hours” というフェスを立ち上げるなど、実に積極的に活動を続けて来ています。
そういった成果が結実したのが新作 “第六作品集『無題』” であると言えるかも知れませんね。演奏にはさらに人間味を加え、青木ロビン氏のボーカルにはエモーション以上のスピリチュアルな何かが宿っているようにも感じます。
アルバムオープナー、”凍る花” はこの新たな傑作を象徴するような楽曲です。レコードの幕開けを告げるシンセサウンドが鳴り響くと、リスナーは驚きと共に急速に downy ワールドへと誘われます。前作で仄かに射し込んだ暖かな光は、実はこのアルバムでは感じられません。7拍子が導くヒリヒリとした緊張感、さらに説得力を増したメランコリックな歌唱が伝える冷たく蒼い世界観は、まさしく downy 唯一無二のもの。初期の感覚、原点を、現在の成熟した downy が奏でるといったイメージも少なからず存在するようにも思います。
続く”檸檬” はウッドベースとツッコミ気味のハイハットがジリジリとした焦燥感を生み出す壮絶な5拍子。”海の静寂” は R&B 的な黒い歌唱と、静寂を切り裂くギターのうねりが印象的。プレイ自体は人間らしい感情の熱を帯びているにもかかわらず、殺伐とした冷ややかな雰囲気を保ち続けるアルバムは、やはり異形なまでに特殊です。
同時に、”色彩は夜に降る”, “親切な球体” にも言えますが、リズム隊の究極に研ぎ澄まされた、ミニマルかつインプレッシブなリフアプローチが冴え渡った作品とも言えますね。
今回弊誌では、青木ロビン氏にインタビューを行うことが出来ました。内容にもある通り、メタル、プログロックのファンにも強く聴いていただきたいバンドです。どうぞ!!

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downy “第六作品集『無題』” : 10/10

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NEW DISC REVIEW + INTERVIEW 【HIATUS KAIYOTE : CHOOSE YOUR WEAPON】SUMMER SONIC 2016 Special !!


EXCLUSIVE: INTERVIEW WITH NAI PALM OF HIATUS KAIYOTE !!

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Australia Based Super Eclectic Future Soul Outfit, Hiatus Kaiyote Set To Come Back To Japan in August! Don’t Miss Their Splendid Performance At Summer Sonic 2016 !!

DISC REVIEW “CHOOSE YOUR WEAPON”

オーストラリアを代表するアーティストへと躍進を遂げ、Summer Sonic 2016 への出演も決定している “Multi-Dimensional, Polyrhythmic Gangster Shit” こと HIATUS KAIYOTE。2度のグラミー賞へのノミネート、Q-Tip とのコラボレート、Robert Glasper の作品への参加、Chance the Rapper によるサンプルの使用など、何かと話題の多い彼らですが、注目を集めるのも当然。それは、”Neo Soul”, “Future Soul” と評されている事実からも分かるように、非常にエクレクティックで、スリリングで、斬新で、未来への扉を開ける音楽を創出しているからでしょう。
3年というインターバルを要した彼らの最新作 “Choose Your Weapon” は、さらにサウンドの領域を広げバリエーションに富んだ、完成度の高い傑作に仕上がりました。70分18曲に及ぶ大作は、Modern Jazz, 70’s Funk, Samba, Hip Hop, House, African Soul, Fusion, Prog Rock など実に多彩な要素を取り込みつつ、華やかなエレクトロニカサウンドで装飾された、カラフルで万華鏡のような作品です。デビュー作 “Tawk Tomahawk” が随所にその才能のキラメキを感じさせながらも、10曲30分といういかにも食い足りないランニングタイムであったことを考えれば、本格的に勝負に出たレコードとも言えるでしょう。
“Shaolin Monk Mothefunk” は “Choose Your Weapon” への招待状。ボーカル/ギター Nai Palm の Stevie Wonder, Amy Winehouse を想起させるソウルフルな歌唱、しなやかに配置されたメロディーとカウンターハーモニー、断続的に行われるキーチェンジは実に見事で、アルバムを通してバンドの推進力となっていますね。ウォーキングベースと4ビートでスウィングするヴィンテージジャズサウンドから一転、楽曲は目まぐるしくもアフロ・ポップのグルーヴを刻み始めます。シンセサイザー&フレットレスベースの高速アルペジオと Nai の鬼気迫る歌唱が一体となり、畳み掛ける終盤は圧巻の一言。リスナーはこの時点で、アルバムがいかにアイデアに溢れた作品であるか理解することでしょう。
楽器隊の群を抜いたパフォーマンスも勿論聴き所の1つです。特にシンセサイザーを操る Simon Marvin の音色の豊かさ、テクニックは白眉。宮崎アニメ、”天空の城ラピュタ”にインスパイアされたという “Laputa” ではシンセサイザーがパステルカラーの波を生み出し、”Jekyll” ではピアノでバンド全員のエキゾチックなルーツと並外れたテクニックを引き出します。”Breathing Underwater” での、サンバ・エレクトロニカなどと称したくなる試みも画期的ですね。
特筆すべきは、”Atari” で Dubstep 的ビートとチップチューンを大胆に使用し、キャッチーで未来色の音楽を提示しています。このレコードで何度も聴ける、Perrin Moss の異なる拍子を刻む多次元的なドラミングと Paul Bender の印象的なリフを刻むリードベースが、楽曲にロックらしいダイナミズムをもたらしていますね。同時に、彼らのプログ的側面も開花しており、YES のような”キメ”を使用し、70’s Rock のムードを盛り込んでいることは非常に興味深い対比ですね。
加えて、LAジャズシーンとの接近もアルバムの重要な要素です。”Jazz the New Chapter” シリーズで紹介されたように、HIATUS KAIYOTE は間違いなく、新たに拡散する Jazz サウンドの先端にも立っています。”Creations Pt.1″ には明らかに FLYING LOTUS からの影響が感じられますし、Nai が16.7歳の時に書いたという “Fingerprints” のサウンドは Robert Glasper の手法と通じます。
トレンドを意識しつつ、独自の音楽を開拓する HIATUS KAIYOTE。今回弊誌ではバンドの顔とも言える Nai Palm にインタビューを行うことが出来ました。5月の来日から3ヶ月での帰還となります。どうぞ!

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HIATUS KAIYOTE “CHOOSE YOUR WEAPON” 10/10

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