EXCLUSIVE: INTERVIEW WITH RALF HUBERT OF MEKONG DELTA !!
“Sergej Prokoviews 1st Movement Out Of His 2nd Symphony In D Minor Was The First I Noticed How Close An Orchestra With Heavy Brass Comes To An Metal Group And Some Times Even Sounds Harder.”
DISC REVIEW “TALES OF A FUTURE PAST”
「僕の意見では、現実は常にファンタジーを打ち負かしているよ。若くて歴史を知らない人たちのために記すけど、メコンデルタって名前はベトナム戦争を象徴しているんだ。最も残忍な戦いと虐殺(マイライ)のいくつかはこの川の近くで行われたからね。」
例えば Yngwie Malmsteen, 例えば ACCEPT, 例えば BLIND GUARDIAN。クラッシックやフォークをメタル世界へ伝播した華美流麗なファンタジーの裏側で、MEKONG DELTA はリアリティーと恐怖、そして複雑怪奇をただ純粋に培養していきました。
例えばムソルグスキー、例えばハチャトリアン、例えばヒナステーラ。総帥 Ralf Hubert がメタルワールドに種を蒔き育てたのは、耳馴染みの良い伝統の音楽ではなくコンテンポラリーな現代音楽とその実験精神だったのです。
「1984年の終わりか1985年の初めだったかな。Jorg Michael は当時誰も知らなかった METALLICA のデモを持ってスタジオに来たんだ。彼は何より “Fight Fire With Fire” を気に入って流していたね。この曲には、当時メタルでは珍しかったリズミカルな変速が含まれていたんだよ。それが彼に深い感銘を与えたんだ。僕も面白いと思ったね。」
興味深いことに、Ralf の創造的破壊は当時メタル世界の異端者だったスラッシュメタルの凶暴と共鳴し溶け合いました。1989年の傑作 “Dances of Death (And Other Walking Shadows)” の冒頭を飾る19分のタイトルトラック、死の舞踏に込められたエキセントリックな血と知の共演はまさしく MEKONG DELTA の哲学そのものだったと言えるでしょう。
「ラブクラフトは、恐怖を明確に説明しない数少ない人物の1人だね。彼は恐怖を描かずに、心の中で成長させるんだよ。物語を読んで鳥肌が立つんだ。”The Color from Space” はその良い例だね。」
スラッシュメタルと現代音楽こそが、メコンの源流。Jorg Michael, Peavy Wagner, Uli Kusch, LIVING DEATH といったドイツの綺羅星がバンドの音流を支え、ラブクラフトの名状しがたい恐怖が遂には異端を濁流へと変えました。以降、MEKONG DELTA はオーケストラとの共演、そしてしばしの休息を境とするように、スラッシュメタルからプログレッシブメタルへとその進化の矛先を向けていきます。
6年ぶりの新作となった “Tales Of A Future Past” は文字通りバンドの過去と未来を紡ぐ作品なのかも知れませんね。猟奇的なアグレッションと奇数の美学はそのままに、プロダクションと演奏の質を現代水準へと高めたレコードは、同時にオーセンティックなメタルらしい耳馴染みの良さまで備えています。
Bruce Dickinson が憑依した Martin LeMar のダイナミックなボーカルは、奇数拍子に力強く踊り、ギターの両翼は不協和を流麗に駆け抜けます。シンガロングさえ誘う “Mental Entropy” や、”A Farewell to Eternity” の胸を打つメロディー、アトモスフェリックなホラー映画 “When All Hope Is Gone” は初期の MEKONG DELTA には存在し得なかった要素でしょう。
一方で、アルバムに散りばめられた “Landscape” 組曲ではオーケストラの荘厳壮大を血肉に、名状しがたき闇の景色、歓喜の狂気を惜しげも無く物語るのです。挑戦と訴求、難解と容易のバランスは間違いなく過去最高。
今回弊誌では、ベースからクラッシックギターまで何でもこなす巨人 Ralf Hubert にインタビューを行うことができました。「最も重要なものは、15, 6歳のときに偶然聞いたオーケストラ作品だね。Sergej Prokoviews の交響曲第ニ番の第一楽章、コンポーザーとしての彼を確立した “鋼鉄の歩み” だよ。ブラスを伴ったオーケストラがメタルバンドにどれほど近いのか、時にはよりハードな音を出すと気づいた最初のクラッシック作品だったね。」 どうぞ!!
“Maybe I Am a Working Guitar Man, So I Always Get To Play Different Kinds Of Music, That Really Influences Me So Much, So That’s Why My Music Is More Diverse.”
DISC REVIEW “NAKA”
「このタイトルは日本語の “中” から取ったんだ。中とは中間とか間っていう意味だよね。それって僕のライフスタイルなんだ。僕は最近の生活の中で、全てにおいて良いバランスを探し求めているんだ。
例えば、人生と仕事、ソロ活動とお金のための音楽、テクニックとメロディーといった二律背反の中でね。全ては正しいバランスが必要に思えるね。」
tfvsjs が統べるマスロックキングダム、香港でメタリックなシュレッドを響かせる Jason Kui の魅力は日本語の “中” に集約されています。
“仕事” であるセッションミュージシャンの経験で得た卓越した技巧と音楽眼を、”人生” であるソロ作品に落とし込む。偏りすぎた天秤は、いつしか障壁を生み出すのかも知れません。つまり技巧と旋律、ロックとアウトサイドロックの絶妙なバランスは、Jason のしなやかなライフスタイルに端を発しているのです。
言い換えれば、”Naka” とはギターアルバムに付き物のエゴを一切排除した水平な天秤。Jason のニュートラルな好奇心は、楽曲全てが別の顔を持つ虹のようなレコードを完成へと導いたのです。
「僕は80年代後半に生まれたから、オリジナルのゲームボーイで育った。だから8bitは僕にとって大きな意味があるんだよ。 そして、賑やかな渋谷のホテルで書いたリフと、8bitのレトロな雰囲気を一緒にするのはクールなアイデアだと思ったんだ。」
レトロなゲームボーイとモダンなプログレッシブサウンドがクラシカルに溶け合う “Pixel Invasion” は Jason Kui に透徹する多様性の象徴でしょう。アートワークに描かれた砂漠と海、天と地、光と影のコントラストは、そのまま作品に浸透する過去と未来、技巧と旋律、優美と重厚の音狭間を反映しているはずです。
“Splash!” で ARCH ECHO や INTERVALS の血を引く近代的でポップな “Fu-djent” を披露しながら、より硬質で伝統的なフュージョン “Mean Bird” を織り込むタイムマシーンの装い。DREAM THEATER にポルカやマカロニウエスタンを移植する “Dance of Awakening The Spirit Part II, The Ballad of The Headless Horseman” の大胆不敵。さらにダンサブルなソウル/ファンク “Games Brown (Hey!)” から、フォーキーでノスタルジックな “Then and Now” へ移行する感情の津波。これほど色彩豊かなインストゥルメンタルレコードが存在するでしょうか?
フレーズの宝石箱 Andy Timmons, シュレッドの百面相 Andy James, 複雑怪奇なフュージョンキング Tom Quayle, プログメタルライジングスター Poh Hock と、モダンギターの綺羅星を適材適所に配する隠し味も見事。料理の仕上げは当然、パン屋でありプログシェフ Anup Sastry。
今回弊誌では、Jason Kui にインタビューを行うことができました。「僕が農家だとしたら、Anup は料理人さ。僕が彼にマテリアルを渡し、彼が組み立てていくんだよ。」 “Guitar Idol” や “I Am a Singer” を追っていたファンなら記憶に残っているはず。どうぞ!!
EXCLUSIVE: INTERVIEW WITH JAMIE SAINT MERAT OF ULCERATE!!
“We Knew Early On That We Needed To Capitalise On a Far Greater Sense Of Melody Than We Ever Had Before, And Really Challenge Our Own Intuitions.”
DISC REVIEW “STARE INTO DEATH AND BE STILL”
「早い段階で、これまでよりもさらに強くメロディのセンスを活用して、自分たちの直感に挑戦する必要があると気付いたんだ」
テクニカルかつアトモスフェリックなデスメタルとして高い評価を得ているUlcerate。その6作目となる『Stare Into Death And Be Still』は、彼らにとっては挑戦的な作品となりました。20年以上のバンド生活で養った本能は、いつしか「混沌」や「醜さ」「汚さ」に偏っていたようです。その偏りを「雪崩のように大量の素材を書いては捨てた」ことで洗い流したあとに芽生えてきた、異質なリフやパターン。そこには「力」や「美しさ」「明瞭さ」がはっきりと宿っていました。
彼らはその異質さをしっかりと捉え、さまざまな角度から強化していきます。もっともわかりやすいのがプロダクションの方向性でしょう。「今回のライティングとプリプロダクションの哲学は、混沌よりも力を優先すること」。そう語るJamieのことば通り、本作の音は明瞭で太く、暖かみさえ感じます。また、彼のドラミングにも変化がありました。メタルからジャズ、ファンクと、さまざまなジャンルのドラマーからそのスタイルを吸収してきたエクストリームメタル界きっての名手の彼ですが、本作では人生の大半をかけて磨いてきたそのテクニックを抑制し、曲そのものを活かすパフォーマンスを志向したのです。
彼らにとっては挑戦的なこうした変化は、リスナーにとってはむしろ“親しみやすい”作風に変化したと感じられるかもしれません。ただし、その親しみやすさは『Stare into Death and Be Still』というタイトルに接続しています。「死への畏敬」。死は常に突然に、暴力的にやってくるものではなく、ときには冷静にはっきりと観察せざるを得ない。そうした「穏やかな恐怖」とでもいうべき感情が、そしてそれに立ち向かうための意志が、「混沌」から「力」へと向かった彼らの作品には宿っています。
「もし『音としてはよいが意味がわからない』歌詞だったり、テキストとしては出来がよくてもフレーズがひどい歌詞だったりしたら、何の役にも立たないからね」。その通り、本作のテキストとそのサウンドは、楽曲と高度に一致しています。
このように、彼らは各要素を綿密に調整して作品を作っています。しかし、その綿密さは、あくまで彼らの精神と肉体から生み出されたものでなければなりません。「自分が演奏しているものが最終的な品物であること意識する」。コンピューターによる演奏の修正や数値管理を否定し、ライン入力ではなく部屋録りを志向する彼らの作品が、整理されたテクニカルさではなく、うねるようなグルーヴと、真に迫るアトモスフィアをまとっているのはうなずけます。
曲、歌詞、演奏、レコーディング、プロダクション……彼らの哲学のもとに、それらすべてが生々しく一体化したデスメタルの名盤がここに誕生しました。今回弊誌では、ドラマーのJamie Saint Meratにインタビューを行うことができました。「完璧は芸術の敵だ」。どうぞ!
EXCLUSIVE: INTERVIEW WITH KJETIL NORDHUS OF GREEN CARNATION !!
“In Some Ways We Are a “Child” Of that Norwegian Black Metal Era. Through The Years, Many Of Those Early Black Metal Bands Have Changed Quite a Lot, Developing Their Music And Bringing In Other Influences.”
DISC REVIEW “LEAVES OF YESTERYEAR”
「”Light of Day, Day of Darkness” は多くの点で “すべてを備えて” いるよね。まさに過剰な創造性だったよ。そして幸運にも僕たちはすべてをまとめて、音楽の長いリストとしてだけじゃなく1つの曲として見られるように仕上げることができたんだ。」
ノルウェーの闇皇帝 EMPEROR にも血を分けた Tchort 率いる翠色のカーネーションは、00年代に咲いたプログメタルの徒花にも思えました。しかし、音花のラボラトリーで生育された越境の種子は後続の遺伝子へと刻まれ、14年の時を経て遂に GREEN CARNATION 本体の再生をも誘ったのです。
インタビューに答えてくれた GREEN CARNATION の声、Kjetil が初めてバンドに加わった “Light of Day, Day of Darkness” は当時の常識をすべて覆すような異端の書でした。娘の逝去と息子の誕生を同時に体験した Tchort の感情もとにした闇と光の生命譚は、60分で一曲を成す異形の姿を誇っていました。
「最も重要なのはムードとアトモスフィアだからね。実際、”Light of Day, Day of Darkness” の大半かプログレッシブに属するなんて誰もが言えないだろう。僕たちの音楽には酩酊するような要素、ヘヴィーな要素、ドゥーミーな要素など、他にもたくさん存在するからね。」
サックスやシタール、クワイア、それに600を超えるサンプルまで使用して、ブラック、デス、プログはもちろんフォークからゴス、ドゥームまで縦横無尽に敷き詰めた音の絨毯は、ある意味ステレオタイプが定着してきた当時のプログメタル世界を震撼させたのです。
「このアルバムで僕たちにとって最も重要なことの1つは、GREEN CARNATION 最高の面をすべて1つのアルバムに取り込むことだったね。解散以前は5枚のアルバムで何度も実験を繰り返したんだけど、すべてのアルバムに “典型的なグリーンカーネーションの瞬間” があったわけさ。」
目眩く音旅を経て、経済的な不遇とモチベーションの喪失により2007年に活動を休止した GREEN CARNATION。しかし、マイルストーン “Light of Day, Day of Darkness” のワンオフショウを契機として再び翡翠の撫子に血が通い始めます。
5曲45分。最新作 “Leaves of Yesteryear” に純粋な新曲は3曲しか収録されていません。残りの2曲は “My Dark Reflections of Life and Death” の再録と BLACK SABBATH “Solitude” のカバー。しかし、過去曲の再訪を含め、この内容に不満を感じるファンはいないでしょう。
プログメタルでストーリーテリングを行う翡翠の煌めきは、14年の時を超えて成熟を導き一際その輝きを増していました。エピックという過去の忘れ物を取り戻すタイトルトラック、”Leaves of Yesteryear” には、たしかに ULVER, ENSLAVED, ANATHEMA, CANDLEMASS, KATATONIA といった異端メタルの巨人に宿る耽美や重厚、荘厳を想起させながら、より純粋化したプログメタルを紡ぐバンドの知性と哲学が込められています。
クラッシックロックへの憧憬を湛えた “Sentinels” のアラベスクな旋律、記憶に残るリフワーク、70年代に根ざす鍵盤の香りはまさにロックの黄金律。そうして輪廻の導きのもと、作品はよりドラマティックによりプログレッシブに生まれ変わった16分のセンターピース “My Dark Reflections of Life and Death” で “GREEN CARNATION 2020” の壮大を存分に見せつけるのです。
今回弊誌では、不世出のシンガー Kjetil Nordhus にインタビューを行うことができました。「ある意味僕たちはあのノルウェーブラックメタルシーンの “子供” なんだよ。あれから何年にもわたり、初期のブラックメタルバンドの多くは大きな変化を遂げ、音楽を発展させ、他からの影響をもたらしたね。
たとえば、最近 ULVER のファンになった人は、最初のアルバムを聴くとかなりショックを受けるはずだよ。もちろん、僕たちだってジャンルや影響に関して実験的なバンドだしね。 」 どうぞ!!
EXCLUSIVE: INTERVIEW WITH ONTTO & EVILL OF ORANSSI PAZUZU !!
“When I Say Progressive, I Mean That In The Literal Sense, Thinking About Music That Has The Idea Of Exploration At Heart. We Are Not Doing a Prog Tribute. Not Following Anyone Else’s Path, But Making Your Own Path.”
EXCLUSIVE: INTERVIEW WITH NICK DISALVO OF ELDER !!
“I’d Like To Think That We’re Channeling The Adventurous And Explorative Spirit Of The Prog Scene In The 70’s, But Not Directly The Sound. We Want To Be Our Own Band, But Also Push The Boundaries Of Our Own Creativity.”
EXCLUSIVE: INTERVIEW WITH JON COURTNEY OF PURE REASON REVOLUTION !!
“First Time Labelled “Prog Rock” I Think We Were a Little Surprised. For Us It Was Mix Of Grunge, Fleetwood Mac Vox, Floyd, Massive Attack & DJ Shadow. So To Get Labelled With What Was Just a Small Section Of The Influences Felt a Little Odd. Now We’re Proud To Be Progressive.”
DISC REVIEW “EUPNEA”
「間違いなく、男女混成ボーカルは僕たちにとって鍵となる要素だし、このハーモニーが他のバンドと僕たちを区別化しているとさえ思うよ。おそらく、このスタイルを取るバンドは増えていくと思うよ。」
純粋な理性を革命に導くプログレッシブな哲音家 PURE REASON REVOLUTION は、めくるめく陰極陽極のハーモニーで沈んだ世界を緩やかに溶かします。
「最初にプログロックのラベルを貼られた時、僕たちは少し驚いたんだ。僕たちにとって当時の自らの音楽は、グランジ、FLEETWOOD MAC のボーカル、PINK FLOYD, MASSIVE ATTACK, DJ SHADOW をミックスしたものだったから。だからそんな影響の中からとても小さな部分だけを切り取って、プログロックとレッテルを貼られることは少し奇妙な感じがしたんだよ。まあ、今はプログレッシブのラベルを誇りに思っているけどね。」
PORCUPINE TREE や COHEED AND CAMBRIA を導火線にプログレッシブの新たなビッグバンが勃発した00年代。PURE REASON REVOLUTION が放ったデビュー作 “The Dark Third” の鮮烈さは明らかに群を抜いていました。
グランジオルタナティブの遺伝子を纏いながら、電子のレンズを通して映すPINK FLOYD のサイケデリック。さらにそこには、極上のフックとハーモニーが添えられていたのです。仮にモダンプログレッシブが、勃興したモダンなジャンルの音の葉を取り込む多様性の万華鏡だとしたら、まさに PURE REASON REVOLUTION こそがアプレゲールの象徴だと言えました。
「間違いなくデビュー作 “The Dark Third” と近い場所にあるけれど、同時に他の2作からも切り取ったような部分があるよね。だから、願わくば “Eupnea” が僕たちのデビュー作を少し思い返させながら、進化したようにも思えるサウンドであれば良いね。」
2010年の “Hammer and Anvil” 以来実に10年ぶりの復活作となった “Eupnea” はバンドの集大成にして出発点なのかもしれませんね。アルバムは “New Obsession” の緩やかな電子パルスでその幕を開けます。徐々に顕となる音建築、バンドの過去と未来を繋ぐ架け橋。
スペーシーでダークなエレクトロの波動を発端に、流動するギターのクランチサウンドとポップなハーモニー。そうして PRR は全ての出発点へと回帰しながら、シネマティックな “Hammer and Anvil”、ダークなシンセウェーブ “Amor Vincit Omnia” の情景を重ね、さらにサウンドの幅を広げていくのです。
ポストロックにも通じるアトモスフィアを主戦場としていた PRR ですが、プログのラベルに誇りを感じているの言葉通り、”Ghosts & Typhoons” では難解でアグレッシブなギタードライブ、BRING ME THE HORIZON のスピリットまで披露。一方で、SMASHING PUMPKINS の哲学を宿す “Maelstorm” や 7/4の魔法 “Beyond Our Bodies” ではさらにメロディーの流麗に磨きをかけてレコードの対比を鮮明にしていきます。
そうしてアルバムは、真の感情的ジェットコースター、13分のタイトルトラック “Eupnea” で PORCUPINE TREE や ANATHEMA に寄り添いながら、時代の激動と愛娘の吐息を遠近法で描写して幕を閉じるのです。
今回弊誌では、ボーカル/マルチ奏者 Jon Courtney にインタビューを行うことができました。「男女混成のハーモニーは、FLEETWOOD MAC, CSNY, THE BEACH BOYS からの影響だね。僕たちのメロディーは常に THE BEACH BOYS から本当に強力な影響を受け続けている。Brian Wilson こそがメロディーの王様さ。」どうぞ!!