NEW DISC REVIEW + INTERVIEW 【THY CATAFALQUE: NAIV】


EXCLUSIVE: INTERVIEW WITH TAMAS KATAI OF THY CATAFALQUE !!

“I Realized That What I Do Is Very Similar To What Naïve Painters Do. They Lack Formal Training And They Have This Childlike, Dreamy Attitude, Some Pureness And Instinctivity Unlike Trained Artists’ Professional And Practical Approach.”

DISC REVIEW “NAIV”

「常に他の多くのジャンルも聴いてきたから、メタルが僕を完全に独占したことはないんだけど、それでも僕の人生にとってとても重要な部分だと言えるね。ただ、故に僕はメタルに何かを組み込むことや、メタルを音楽の一部としてのみ考慮し音楽の根源、ベースとしないことを恐れることがないだけなんだ。」
モダンメタルに住まうバンドの多くが、メタルとアウトサイドメタルの音の葉を掛け合わせながら、サブジャンルという枝葉を無限に伸張させています。ただし、そこに誠実さや純粋さ、敬意を深々と込めるアーティストは決して多くはないでしょう。
ハンガリーを始点とし、Tamás Kátai のライフワークとも言える THY CATAFALQUE は、メタルから遠く離れた次元の音楽にさえ、鋭く一切の妥協なしに向き合いながら真の意味での豊かな多様性を模索しています。
「僕がやっていることは、ナイーブアートの画家の創造と非常に似ていることに気づいたんだ。彼らは絵画の正式なトレーニングを受けていない。だから訓練された芸術家の専門的かつ実践的なアプローチとは異なり、子供っぽく夢のようなアティテュード、純粋さと本能を持っているからね。」
最新作 “Naiv” は “ナイーブアート” からインスピレーションを得て制作されたと Tamas は語ります。音楽制作を始めた時点でギターを所持さえしていなかった鬼才は、「僕はトレーニングを受けたミュージシャンじゃないし、限界も明らかだからね。」 と語る通り楽器のスペシャリストと言う訳ではありません。ただしそれ故に、ナイーブアートとシンクロする境界のない純粋で本能的な音色をレコードというパレットに描き出すことが可能なのかも知れませんね。
「様々な楽器を使って様々なアイデアを試し、友人を招待したんだ。彼らの貢献はマテリアルを実に豊かにし、僕をさらに刺激し、ある種創造の触媒のような感じだったな。新鮮な声、新鮮な楽器は、僕とっても、ゲスト参加者にとっても、オーディエンスにとっても、音楽を新鮮で刺激的なものにしてくれる。僕はそれが “win-win” な状況だと思っている。」
エゴに囚われない Tamas の姿勢はそうして11人のミュージシャンと多種多様な楽器の躍動をレコードに刻み込むこととなりました。3人のボーカル、語り部、フレットレスベース、ウード、チェロ、ヴィオラ、ヴァイオリン、クラッシックギター、トロンボーン、サックス、フルート。カロチャ刺繍のごときカラフルな音素材の群れがボーカル、ギター、ベース、キーボード、プログラミング、ダラブッカ、ツィターをこなす Tamas の才能と出会うとき、”Naiv” に宿るドナウの雄大にも似た音流は無限の広がりを見せるのです。
「僕はナイーブアートの純粋さとフォークロアの純粋さを共にキャッチし、それらを刺激的で未来的な文脈に組み入れることを目指していたんだ。」
実際、”Naiv” はオールドスクールなブラックメタル、奇々怪界なプログレッシブ、TIAMAT や MY DYING BRIDE のダークゴシック、ハンガリアンフォーク、魅惑的なフィーメールボイス、ジャズベースのホーンセクション、クラシカルストリングス、レトロフューチャーなシンセウェーブがシームレスに流れ行く創造性の大河だと言えるでしょう。そうして、THY CATAFALQUE の冒険心に満ち、時に夢見がちな船旅は、ハンガリーの音楽家がハンガリー語で紡ぐことによりさらにその哀愁と叙情の影を濃くするのです。
今回弊誌では Tamás Kátai にインタビューを行うことが出来ました。「ハンガリーはそもそも大きな国ではないからね。国の規模や人口に比べて、メタルバンドの数はかなり多いと思うよ。80年代には、TORMENTOR と POKOLGEP、2つの国際的に有名なメタルバンドがあったけど、両方とも今日でも活躍しているしね。彼らはハンガリーの多くの若者がギターを手に取ってメタルをプレイする後押しをしたんだ。」 どうぞ!!

THY CATAFALQUE “NAIV” : 10/10

INTERVIEW WITH TAMAS KATAI

Q1: First of all, it seems Hungary is not big metal country. How did you find metal there and become to play metal music?

【TAMAS】: Oh well, Hungary is not a big country in the first place. I think the number of metal bands compared to the size and the population of the country is quite good. We had two internationally known metal bands in the ‘80s: Tormentor and Pokolgép and both of them are still active today. They were influential for many youngsters to grab a guitar and play this kind of music. I first encountered metal in the end of the ‘80s in primary school where some of my class mates were listening to Metallica, Slayer, Megadeth and stuff like that. I also accidentally watched once Headbangers Ball on MTV and it was the classic Raining Blood video from the Decade of Aggression live album and I got totally hooked. Some years later I tried to imitate metal on my Amiga 500 computer because I had no guitar and this is how the music making started. I should mention that I have always been listening to many other genres so metal has never enjoyed total exclusivity for me but still it is a quite important part of my life.

Q1: ハンガリーは決してメタルが盛んな国とは思えません。そんな場所で、どのようにメタルを発見し、プレイするようになったのでしょう?

【TAMAS】: まあ、ハンガリーはそもそも大きな国ではないからね。国の規模や人口に比べて、メタルバンドの数はかなり多いと思うよ。80年代には、TORMENTOR と POKOLGEP、2つの国際的に有名なメタルバンドがあったけど、両方とも今日でも活躍しているしね。彼らはハンガリーの多くの若者がギターを手に取ってメタルをプレイする後押しをしたんだ。
僕は80年代の終わり、小学生の時初めてメタルに出会ったよ。クラスメートの何人かは METALLICA, SLAYER, MEGADETH なんかを聴いていたね。それに、当時 MTV で一度偶然”Headbangers Ball” を見たんだけど、それが SLAYER のライブアルバム “Decade of Aggression” のクラシックな “Raining Blood” のビデオで、僕は完全に夢中になったんだ。
数年後、僕は Amiga 500 のコンピューターを使ってメタルを再現しようとしていたね。ギターを持っていなかったから。あれが音楽制作の始まりだったな。
僕は常に他の多くのジャンルも聴いてきたから、メタルが僕を完全に独占したことはないんだけど、それでも僕の人生にとってとても重要な部分だと言えるね。

Q2: Regarding Hungary, there were great composers who mixed classical music and Hungarian traditional music like Liszt, Lehar, Bartok. So, it seems that music has been deeply rooted in the national character of Hungary. Do you agree that?

【TAMAS】: Yes, and let’s not forget Zoltán Kodály! We tend to love and respect our traditional music. Many composers build it inside their own compositions, not note by note but more like the vibe and that’s how I also seem to work, too.

Q2: ハンガリーと言えば、リストやバルトーク、レハールなどクラッシックにハンガリーの伝統音楽をミックスした偉大な作曲家を輩出しています。

【TAMAS】: うん、それにコダーイ・ゾルターンを忘れてもらっちゃ困るね!だから僕たちはハンガリーの伝統音楽を愛しリスペクトする傾向にあるんだよ。
そうしてこの国のコンポーザーの多くは、伝統音楽を自らの作曲に潜ませる。決して一音一音音符をなぞって封入する訳じゃなく、それよりも音楽のヴァイブをね。僕も無意識にそうやっているように思えるね。

Q3: Also, you’ve been mixing metal and Hungarian traditional music, right? What’s the appeal of Hungarian folk music?

【TAMAS】: I wouldn’t say I mix those. I just have no fear to incorporate anything into metal or even considering metal only as part of the music and not the root of it. Folk or folklore are also elements but I like jazz or electronic music just as much. Folk however demands respect and attention, mishandling it very often results in tasteless kitsch and cheese. For me traditional music means purity, simplicity and honesty.

Q3: あなたもハンガリーの伝統音楽をミックスしていると仰いましたが、ではその魅力についてお話ししていただけますか?

【TAMAS】: 僕はそれらをミックスしていると言った訳ではないんだ。僕はメタルに何かを組み込むことや、メタルを音楽の一部としてのみ考慮し音楽の根源、ベースとしないことを恐れることがないだけなんだ。
確かにフォークやフォークロアも組み込まれる要素だけど、ジャズやエレクトロニックミュージックも同じくらい好きだからね。
ただし、フォークは敬意と注意深さを必要とし、調理法を誤るとよく味のないキッシュとチーズになってしまうんだ。僕にとって伝統音楽とは、純粋さ、シンプルさ、正直さを意味しているよ。

Q4: So, you moved to Scotland now. And that’s the reason you parted ways with Janos, right? What made you so?

【TAMAS】: I moved to Scotland in January, 2008, almost 12 years ago. János was meanwhile in Hungary, The Netherlands, Norway and then back to Hungary. The reason we parted ways was because I was working a lot on Rengeteg while he didn’t have the means, capacity and time to work and by the time he finally turned up, I was already finished with the album and it was ready to be released without his playing. Of course it hurt him and he left. It was understandable, I did not handle it the best way but I was so much in the creative period that I could not wait for him. We are on good terms now, he has his own music project and he’s still an exceptional riff creator.

Q4: 現在あなたはスコットランドに住まわれており、それによってギタリスト Janos と別れるようになったそうですね?

【TAMAS】: スコットランドに引っ越したのは2008年の1月だったね。だからほぼ12年前のことだ。Janos はその間にハンガリー、オランダ、ノルウェー、そしてまたハンガリーと住処を転々としていたんだよ。
僕たちが別れた理由は、彼が仕事をするための手段、能力、時間がない間に、僕がアルバム “Rengeteg” のほとんど全てを仕上げてしまったからなんだ。彼の準備ができた頃にはほぼ作品は完成し、そして最終的には彼の演奏なしでリリースすることになってしまった。
もちろんそれは彼を傷つけ、彼は去ってしまったんだ。その決断は理解出来たよ。確かに僕は最良の方法で対処出来なかったんだけど、当時僕は彼を待つことが出来ないほど創造的な時期にいたからね。今はまた良い関係に戻り、Janos は自分の音楽プロジェクトを持っているし、今でも優れたリフクリエーターだよ。

Q5: It seems your newest record “Naiv” is an album inspired by “naive art” a style of visual art known for its simplicity and lack of sophistication. Could you please explain the relationship between “Naiv” and “naive art”?

【TAMAS】: I realized that what I do is very similar to what Naïve painters do. They lack formal training and they have this childlike, dreamy attitude, some pureness and instinctivity unlike trained artists’ professional and practical approach. I studied the way they paint and tried to write music the same way. Of course it does not translate directly to notes but the attitude is similar and also it was important that the artwork should reflect it as well.

Q5: 最新作 “Naiv” は単純化、非洗練のナイーブアートからインスピレーションを得たそうですね?

【TAMAS】: 僕がやっていることは、ナイーブアートの画家の創造と非常に似ていることに気づいたんだ。彼らは絵画の正式なトレーニングを受けていない。だから訓練された芸術家の専門的かつ実践的なアプローチとは異なり、子供っぽく夢のようなアティテュード、純粋さと本能を持っているからね。
僕は彼らが描く方法を研究し、同じ方法で音楽を描き込もうとしたんだ。もちろん、それは直接音符に変換される訳ではないんだけど、アティテュードは似ていているから、アートワークもそれを反映することが重要だったんだ。

Q6: The artwork is really catchy and “Non-metal”. Does it reflect the concept or lyrical themes of “Naiv”?

【TAMAS】: Thank you, it definitely does. I was aiming to catch the purity of Naivists together with the purity of folklore and put them into an exciting, futuristic context. This is an acrylic painting anyway painted by my girlfriend and it was great fun to put it together. The original is hanging on the wall of our living room.

Q6: 仰る通り、アートワークはイノセントでドリーミー、”ノンメタル” なイメージをもたらしますね?

【TAMAS】: ありがとう、間違いないね。僕はナイーブアートの純粋さとフォークロアの純粋さを共にキャッチし、それらを刺激的で未来的な文脈に組み入れることを目指していたんだ。
とにかく、このアートワークは僕のガールフレンドが描いたアクリル絵で、THY CATAFALQUE の作品と融合させるのは楽しかったね。オリジナルはリビングルームの壁に掛けているよ。

Q7: In this diverse musical journey, you tried to amazing plan “11 friends contributing on plenty of exciting instruments”. It seems “Naiv”‘s eclectic and avant-garde music needed so many “11 players”, right?

【TAMAS】: I did not have this plan first. I just started to make a new album but then more and more ideas popped up and you know, music is fun for me. I was trying out different ideas with different instruments and invited friends to contribute. Their contribution enrichened the material vastly and inspired me further so it was like catalysator for creation. I am not a trained musician and my limitations are obvious. Fresh voices, fresh instruments keep the music fresh and exciting for me, for the participants and for the audience as well. I see it as a win-win situation and I’m pretty happy I had such a great company to work with.

Q7: “Naiv” のエクレクティックな旅において、11の友人とエキサイティングな楽器を招く計画も実行されましたね?
おかげでこの作品はより多様でアバンギャルドに仕上がったようにも感じられます。

【TAMAS】: 最初から計画していた訳じゃないんだ。ただ新しいアルバムを作り始めただけだったんだけど、アイデアがどんどん湧き出てきてね。うん、音楽は僕にとって楽しいものだよ。
様々な楽器を使って様々なアイデアを試し、友人を招待したんだ。彼らの貢献はマテリアルを実に豊かにし、僕をさらに刺激し、ある種創造の触媒のような感じだったな。僕はトレーニングを受けたミュージシャンじゃないし、限界も明らかだからね。
新鮮な声、新鮮な楽器は、僕とっても、ゲスト参加者にとっても、オーディエンスにとっても、音楽を新鮮で刺激的なものにしてくれる。僕はそれが “win-win” な状況だと思っているし、とても素晴らしい仲間たちと仕事ができて幸せだよ。

Q8: You use Japanese “Shibuya Progressive 7” Kanji guitar, right? What’s the great point of the guitar?

【TAMAS】: Kanji Guitars is a UK based artisan guitar company, not Japanese. They drew their inspiration from Japan but they are British. They approached me to be their endorsee and I was happy to be one. However the Shibuya they made for me is not audible on Naiv yet, By the time I received the instrument, the guitar parts had already been recorded with my original guitar, a seven-string Ibanez RG7321. I’m really excited to record to upcoming stuff with the Kanji Shibuya though! It is a seven string with sapele body, maple, purpleheart and walnut neck and macassar ebony fretboard, Seymour Duncan Nazgul and Sentient passive pickups and Schaller Hannes 7, fixed bridge. It has a characteristic tone, different to the Ibanez. I’m looking forward to use it a lot on the next album.

Q8: Kanji Guitars の “Shibuya Progressive 7” を愛用していますね?日本のメーカーですか?

【TAMAS】: Kanji Guitars は英国のギターカンパニーだよ。日本からインスピレーションは得ているけど、イギリス人がやっているんだ。
彼らがエンドースを持ちかけてくれたんだけど、嬉しかったね。僕専用の “Shibuya” は “Naiv” ではまだ使えなかったんだけどね。ギターが届く前にレコーディングは僕のオリジナルギター、Ibanez RG7312 で終えていたからね。
でも次の作品で Kanji Guitar を使うのを楽しみにしているよ!サペリボディ、メープル、パープルハート、ウォールナットネック、マカッサルエボニー指板、セイモアダンカンナズグル、センティエントパッシブピックアップ、シャラーハンネス7、固定ブリッジを備えた7弦だよ。Ibanez とは異なる特徴的なトーンを持っているね。次のアルバムでたくさん使うのを楽しみにしています。

FIVE ALBUMS THAT CHANGED TAMAS’S LIFE

KRAFTWERK “DIE MENSCH-MASCHINE”

METALLICA “RIDE THE LIGHTNING”

SLAYER “REIGN IN BLOOD”

MY DYING BRIDE “TURN LOOSE THE SWANS”

TIAMAT “WILDHONEY”

MESSAGE FOR JAPAN

Thank you for Studio Ghibli.

スタジオジブリよ、ありがとう!

TAMAS KATAI

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SEASON OF MIST

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