EXCLUSIVE: INTERVIEW WITH ANIMA TEMPO !!
“I Started To Write Some Rockman Songs In Metal Versions As a Tribute Of The Videogames I Used To Love.”
DISC REVIEW “CHAOS PARADOX”
「今では日本のようにバンド同士でお互いに会い、自己紹介をし、皆の素材を評価し、消費し、尊敬とミュージシャン・チームを促進することを大切にしているんだ。日本でのツアーは、ANIMA TEMPO のビフォー・アフターだと考えているよ」
ヘヴィ・メタルに国境はなく、その瑞々しき生命力は世界中に根を張って弛まぬ包容力と知と血の音の葉を感染させ続けています。そうして起こったモダン・メタルのパンデミックは、文化と文化のマリアージュも推し進めているのです。メキシコから DREAM THEATER や PERIPHERY の “プログ・メタル” を深化させる ANIMA TEMPO は、日本の文化やメタル・シーンに薫陶を受けて “生き生きと” 自らの才能を奏でています。
「子供の頃から、プレイするビデオゲームのバックグラウンドに流れる音楽に注目してきたし、一番好きなビデオゲームのサウンドトラックは “ロックマンX” だったんだ。16-bit のシンセサイザーの複雑さと、いくつかのゲームに登場する “シュレッダー” のような音楽に影響されて、その曲をギターで弾いてみたくなった。それで、それから何年も経ってから、大好きだったビデオゲームへのオマージュとして、メタル・バージョンのロックマンの曲を書き始めたんだ」
リスペクトと調和の日本らしさを血肉としたメキシコの新鋭は、同時に日本が生んだビデオ・ゲームという新時代のアートからも影響を受けていました。オープナーの “Dijital Heart” を聴けば伝わるように、レトロ・フューチャーなネオンを点滅させる彼らの音楽は、プログ・メタルとビデオゲームの親和性を誰よりも巧みに証明していきます。ただし、両者のマリアージュは何も音楽だけには限りません。
「この新しいアルバム “Chaos Papadox” では、そうしたビデオゲームのシンセサイザーを取り入れたかった。それは、多くのティーンエイジャー、それに大人でさえも、自分のパーソナリティや日々の問題をビデオゲームの中の架空の現実の中に隠してしまうような、そんな現代と未来の生活について語る楽曲のサウンドトラックを作るのに、今が完璧なタイミングだと考えたからなんだ」
メタルとビデオゲーム。ANIMA TEMPO はその両者の共通項を “暗闇からの逃避場所” と定めていました。メタルやゲームの架空世界、ファンタジーに没頭している間は、憂き世の定めを忘れて黒雲から目を逸らすことができる。彼らが “混沌の矛盾” でその境地へとたどり着いたのは、真摯で真面目な彼らでさえも、”暗闇” から逃れることはできないから。ANIMA TEMPO を覆う黒い雲とは、生まれついた場所メキシコの麻薬やマフィアといったステレオタイプなマイナス・イメージ。彼らはそうしてレッテルを貼り、主語を大きくして、すべてのメキシコ人を犯罪と結びつける差別主義者とも戦うことを余儀なくされてきました。
「音楽やあらゆる種類の芸術は、反抗的であるための手段であり、時にはストレートな言葉では難しいことを伝えるための手段でもある。”Chaos Paradox” は、目を覚まし、自分自身と世界全体を見つめなおそう、僕たちはみんなつながっていて、どんな国、宗教、肌の色であろうと、僕たちは一緒なんだということをみんなに呼びかける作品なんだ」
シタールから中東、日本音階、マヤの楽器、ビデオゲームにアンビエントなシンセ・ミュージック、キャッチーを極めたボーカル・メロディ、そして、Sithu Aye や David Maxim Micic も舌を巻くギタリズムを抱きしめたグローバルな ANIMA TEMPO のメタル・シアターは、これからも謂れのない分断や非道の差別に調和とリスペクトで対抗していきます。野心的な音楽や実験性は時に、何よりも雄弁な平和への道標となるのですから。
今回弊誌では、ANIMA TEMPO にインタビューを行うことができました。「麻薬、マフィア、貧困、暴力の問題は、どの国にも例外なくある。幸いなことに、僕たちはメキシコからそのような見方を変えようと、一生懸命働き、正直で謙虚で、プロフェッショナルで非の打ちどころのない音楽で世界中を回ってきた。そうやって、僕たちは成功し、大陸や文化を超えた強い絆と友情を築いてきた」 どうぞ!!
ANIMA TEMPO “CHAOS PARADOX” : 10/10
INTERVIEW WITH ANIMA TEMPO
Q1: First of all, could you tell us about your impressions of the Japan tour? How was your first time in Japan?
【DANIEL】: Visiting Japan was a whole other experience for us, we love japanese culture and being in that country was a dream come true to all of us, the culture, the people the city, the food, but above all the musicians, they have an outstanding quality no matter the genre, the musical quality, the overall organization and respect to everybody who where part of the shows, it blew our minds, thaught us a lot.
Generally we where used to other kind of dynamic, but meeting each other and introducing ourselves between bands, appreciate and consume everybody else’s material, promoting respect and the musicians team is something that we still hold dear to our hearts.
I consider that going to Japan marked a before and after to Anima Tempo, traveling there got us into shape and determined the line of work and the level that we wanted to carry the band into, we are really greateful for this expirence and we wish to have our third tour very soon in that beautiful country.
Q1: まずは、日本ツアーの感想からお話ししていただけますか?
【DANIEL】: 日本を訪れることは、僕たちにとってまったく異なる経験だった。日本文化が大好きな僕たちにとって、日本に滞在することは夢のような体験だったんだ。文化、人々、街、食べ物、そして何よりもミュージシャンたち…彼らはジャンルに関係なく素晴らしいクオリティーを持っていて、音楽的なクオリティー、全体的なオーガナイズ、ショーに参加する全ての人へのリスペクト…そうした体験は僕らの心を揺さぶり、多くのことを教えてくれたよ。
一般的に、僕たちはもっとダイナミックなやり方に慣れていたけれど、今では日本のようにバンド同士でお互いに会い、自己紹介をし、皆の素材を評価し、消費し、尊敬とミュージシャン・チームを促進することを大切にしているんだ。
日本でのツアーは、ANIMA TEMPO のビフォー・アフターだと考えているよ。日本を旅したことで、僕たちは調子を取り戻し、バンド活動のラインとレベルを決定することができた。来日の実現には心から感謝しているし、あの美しい国ですぐにでも3度目のツアーができることを願っているよ。
Q2: You guys occasionally incorporate 8-bitish sounds in your music. Is there a big influence from Japanese anime and video games?
【DANTE】: Yeah! totally. We are influenced by the video games since we were young.
Since I was a child I’ve always put much attention to the music in the background of every videogame I’ve played, and I can say that my favorite video games soundtracks was from Rockman X.
The complexity of the 16-bits synths and the shredding of the music in some games pushed me to try to play that songs in my guitar, and many years after, I started to write some rockman songs in Metal versions as a tribute of the videogames I used to love.
In this new album, I considered a perfect moment to include this kind of videogame synths to give the soundtrack of a song that talks about the contemporary and future life in where a lot of teenager and even adults hide his own personality and daily problems into a fictional reality inside the videogames.
Q2: ANIMA TEMPO はしばしば 8-bit 的なサウンドを楽曲に組み込みますが、日本のビデオゲームからの影響はあるのでしょうか?
【DANTE】: そうだね。僕たちは小さい頃からビデオゲームの影響を受けてきた。
子供の頃から、プレイするビデオゲームのバックグラウンドに流れる音楽に注目してきたし、一番好きなビデオゲームのサウンドトラックは “ロックマンX” だったんだ。
16-bit のシンセサイザーの複雑さと、いくつかのゲームに登場する “シュレッダー” のような音楽に影響されて、その曲をギターで弾いてみたくなった。それで、それから何年も経ってから、大好きだったビデオゲームへのオマージュとして、メタル・バージョンのロックマンの曲を書き始めたんだ。
この新しいアルバム “Chaos Papadox” では、そうしたビデオゲームのシンセサイザーを取り入れたかった。それは、多くのティーンエイジャー、それに大人でさえも、自分のパーソナリティや日々の問題をビデオゲームの中の架空の現実の中に隠してしまうような、そんな現代と未来の生活について語る楽曲のサウンドトラックを作るのに、今が完璧なタイミングだと考えたからなんだ。
Q3: There are big metal festivals in Mexico, and metal seems to be very popular, but there are not that many world-famous metal bands, are there? What is the Mexican metal scene actually like?
【GIAN】: Yeah, México is growing big here and there, and definitely it opens the door for mexican and also latinamerican bands. I strongly believe that the world will know about mexican metal in a couple of years because some bands are growing fast, now You can see some of them in festivals around Europe and USA. In our case, we are really proud to have had the opportunity to be one of the first mexican bands whose raised the Flag on European and Asian scences since 2011 and surely, more Mexican bands Will do the same soon.
Q3: 近年、メキシコではメタルが盛り上がっているようですね?
【GIAN】: そうだね、メキシコのメタルはあちこちで大きく成長しているし、世界もメキシコやラテンアメリカのバンドに門戸を開いているのは間違いないね。何組かのバンドは急速に成長しているし、今ではヨーロッパやアメリカのフェスティバルで見ることができる。
僕らの場合、2011年以来、ヨーロッパやアジアに旗を掲げた最初のメキシコのバンドのひとつになれたことを本当に誇りに思うし、きっともっと多くのメキシコのバンドがすぐに同じことを成すだろうね。
Q4: In the old days, ANGRA and SEPULTURA, and more recently BLOODYWOOD and THE HU, have made it big by incorporating traditional music from their home countries into metal. In fact, you also incorporate traditional Asian and Middle Eastern music. What are your thoughts on the incorporation of Mexican traditional music or language?
【DANTE】: We definitely have thought in a way to blend some Mexican traditional music with Metal, in fact there are some ideas written, but for now it has been a big challenge to develop that ideas, however in this new album we try to represent our Mexican roots on the song called “Saeger Equation” in which we include a bunch prehispanic instruments such as shakers, tambourines, flutes and ocarin.
It still being a plan to create some really Mexican passages in our songs, since we feel free to include every kind of instrument or genre on our music that is always trying to experiment.
Q4: 古くは ANGRA やSEPULTURA、最近では BLOODYWOOD や THE HU が母国の伝統音楽をメタルに取り入れて大成しています。実際、あなたもアジアや中東の伝統音楽を取り入れていますが、母国であるメキシコの伝統音楽や言語を取り入れることについてはどう思いますか?
【DANTE】: メキシコの伝統的な音楽をメタルと融合させることは考えていて、実際、いくつかアイデアは書いてあるんだけど、今のところ、そのアイデアを発展させるのはなかなかに大きな挑戦なんだ。
でも、この新しいアルバムでは、シェイカー、タンバリン、フルート、オカリナのような “プレヒスパニック楽器” をたくさん使った “Saeger Equation” という曲で、メキシコのルーツを表現しようとしているよ。
そして、これからももっと、メキシコ的なパッセージを取り入れていくプランがあるよ。常に実験的な試みをしている僕らの音楽には、あらゆる種類の楽器やジャンルを自由に取り入れることができると感じているからね。
Q5: “Chaos Paradox” is a really great piece of work, it seems to portray a Singularity or dystopian world, can you tell us about the concept of the album?
【GIAN】: True thing, through scifi mixed with real stories we fired a strong message about what if humans are through the path of evolution or into the opposite way. In our opinion, we, like humans are selfish, greedy and we are always looking for our own benefit, does not care if other species dissapear. Because of that we think that just the Chaos raised by the universe wisdom and nature leaded will bring a real solution for this world. Nature will retrieve what what time the humans dried. That is a summary, we can tell You about the concept of this new album.
Q5: “Chaos Paradox” はまさにその実験精神に溢れた素晴らしい作品ですね!アルバムのテーマとしては、シンギュラリティやディストピアンな世界を扱っているようですが?
【GIAN】: そうなんだ。実話を織り交ぜたSFを通して、人類が進化の道を歩んでいるのか、それとも逆の道を歩んでいるのかについて、このアルバムで僕たちは強いメッセージを発しているんだ。
僕たちの考えでは、僕たち人間は利己的で貪欲で、常に自分たちの利益を追求し、他の種が消滅しようが気にしない。だからこそ僕たちは、宇宙の叡智と自然が導くカオスが、この世界に真の解決策をもたらすと考えている。大自然は、そうして人類が枯渇させたものを取り戻すだろう。それが、この新しいアルバムのコンセプトの概要だよ。
Q6: Especially if you live far from metal centers like Japan or Mexico, tools for advertising like social networking and the Internet seem essential for success. What do other technological advances, including AI and tools like Spotify, mean for you guys?
【ANTONIO】: Well, of course all social media an technological tools are now a must in every business, not only music, but I’ve seen that sometimes bands and emerging bands specially want to just rely on them fully and forget about other important and essential stuff, such as, keeping in contact with their audience, gathering their fan base to the concerts and being truly connected with them and engaging outside the internet world. Sure, technology has a huge role on this business but feeding all of this basic stuff is paramount, without them, technology and social media are useless. For us the best tool is to keep humble and always keen for sharing a word with anyone, and keep our audience as a close family, no AI will never defeat this.
Q6: ただ、特に日本やメキシコのようなメタルの中心地から遠く離れた場所に住んでいる場合、SNS やインターネットのような広告のためのツールは、成功のために不可欠に思えますね。
AI や Spotify のようなツールを含むテクノロジーの進歩は、あなたたちにとって諸刃の剣なんでしょうか?
【ANTONIO】: もちろん、音楽だけでなく、あらゆるビジネスにおいて SNS やテクノロジー・ツールは欠かせないものだよ。だけど、ベテラン・バンドや新進バンドがそれらに頼り切り、他の重要で不可欠なことを忘れてしまうことを僕は見てきたんだ。例えば、観客とコンタクトを取り続け、ファン・ベースをコンサートに誘い、彼らとの真のつながりを保ち、インターネットの世界の外で活動することをね。
確かに、テクノロジーはこのビジネスにおいて大きな役割を担っているけど、それよりも基本的なものをすべて培っていくことが最も重要で、それがなければテクノロジーもソーシャルメディアも役には立たない。僕たちにとって最高のツールは、謙虚さを保ち、誰とでも言葉を分かち合うことに常に熱心であり続けること。そして何より、僕たちの観客を親密な家族のように保つこと。どんな AI もこの精神には勝てないよ。
Q7: The prog world has changed in the decade. Many of the prog giants are old and have passed away. Meanwhile, the world is dominated by the instant culture of social networking and clippings, and few young people will bother to take the time and trouble to pursue a grand and complex prog. What was it that drove you guys to the prog in such a situation?
【PAVEL】: We didn’t grow up in a world where we were fed with so much content and as fast as it happens now, although we already had the internet as a search tool, we still had to explore to find bands, musicians, inspiration or new techniques that we didn’t know yet, these new tools can be used to our advantage and this is how we currently work. Social networks have allowed us to reach people that we might not meet at a show, people who interact with us on social media can be potential people at a concert. Those that we now consider as Prog giants had to attend concerts to learn new techniques, we grew up in a period in which we had access to that information on a DVD, and fortunately, the new generations have all the information available everywhere, the only thing missing is that spark for them to use it for good, and that’s where we come in, we believe it’s very important to adapt to these new trends because you never know when you’re going to inspire someone to listen to your music, play an instrument or dedicate his whole life to music. Nowadays it ‘s extremely difficult to capture the public’s attention, but constant work always achieves results and we are far from stopping.
Q7: 昨今、プログの巨人の多くは歳を重ね、他界した偉人も少なくありません。一方、世の中は SNS や切り取りのインスタントな文化に支配され、わざわざ時間と手間をかけて壮大で複雑なプログを追求する若者はほとんどいません。
そんな現代で、あなたたちをプログに駆り立てたものは何だったのでしょうか?
【PAVEL】: 僕らは、今ほど多くのコンテンツが、しかも急速に供給される世界では育っていない。検索ツールとしてのインターネットはすでにあったけれど、バンドやミュージシャン、インスピレーションやまだ知らない新しいテクニックを見つけるためには、まだまだ探検が必要だった。だから、新たなツールがアドバンテージとなっているとは言えないね。
ソーシャル・ネットワークのおかげで、僕たちはライブでは会えないような人たちにも接触できるようになった。そうやって、ソーシャル・メディアで僕たちと交流している人たちは、いつかコンサートに来てくれる可能性のある人たちだ。今、プログレの巨人と言われる人たちは、新しいテクニックを学ぶために必ずコンサートに参加しなければならなかったけど、僕たちはDVDでその情報にアクセスできる時代に育った。幸いなことに、新しい世代はあらゆる場所であらゆる情報を入手することができるけど、そこに唯一欠けているのは、彼らがそれを良い方向に利用するための “スパーク” なんだ。それが僕たちにはある!
ただ、僕たちは、そうした新しいトレンドに順応することがとても重要だと考えているよ。なぜなら、SNS の力で僕たちの音楽を聴いて誰かをインスパイアして、楽器を演奏したり、音楽に一生を捧げたりするような人が、いつ現れるかわからないからね。今日、大衆の注目を集めることは非常に難しいけど、絶え間ない努力は常に結果をもたらすんだ。
Q8: Of course, Japan has many problems, but Mexico also has problems such as the mafia, drugs, and poverty. Can heavy metal music be an escape from such darkness?
【ANTONIO】: It is a very nice topic to talk about, and a one that has made our way a little struggling, as the image of Mexico in the rest of the world is that precisely: drugs, mafia and mariachi. The same we can say for North America, Asia and Europe, just by relying on what the media says it is not the best way to get a true image of a country and culture, it diminishes the whole hard work of many people.
ALL countries have Drug, Mafia, Poverty and violence problems with no exception, is what you decide to believe and based on what which makes the difference. Fortunately, we’ve been around the world trying to change that perspective from Mexico with our music, by working hard, being honest and humble, professional and impeccable. We’ve succeeded and made strong bonds and friendships across continents and cultures. Music and all types of art are a way to be rebel and speak what sometimes it’s difficult with straight words, Chaos Paradox is that, a call to everyone to wake up, take a look at themselves and the entire world, that we are all connected and no matter which country, religion or color you are, we are in this together.
Q8: もちろん、日本にも様々な問題がありますが、メキシコにもマフィアやドラッグ、貧困といった問題があると伝えられています。
ヘヴィ・メタルはそうした暗闇からの逃避場所となり得るのでしょうか?
【ANTONIO】: 良い話題だね。そうしたステレオタイプは、僕たちにとってちょっとした障害になっているからね。メキシコといえば、麻薬、マフィア、マリアッチというのが世界的なイメージとなってしまっている。これは北米、アジア、ヨーロッパでも同じことが言えるんだけど、メディアの報道を鵜呑みにすることは、その国や文化の本当の姿を知る最善の方法とは言えないと思うんだ。僕たち全員がそうじゃないんだからね。
麻薬、マフィア、貧困、暴力の問題は、どの国にも例外なくある。幸いなことに、僕たちはメキシコからそのような見方を変えようと、一生懸命働き、正直で謙虚で、プロフェッショナルで非の打ちどころのない音楽で世界中を回ってきた。そうやって、僕たちは成功し、大陸や文化を超えた強い絆と友情を築いてきた。
音楽やあらゆる種類の芸術は、反抗的であるための手段であり、時にはストレートな言葉では難しいことを伝えるための手段でもある。”Chaos Paradox” は、目を覚まし、自分自身と世界全体を見つめなおそう、僕たちはみんなつながっていて、どんな国、宗教、肌の色であろうと、僕たちは一緒なんだということをみんなに呼びかける作品なんだ。