COVER STORY + INTERVIEW 【THE ALMIGHTY : BLOOD, FIRE & LOVE】35TH ANNIVERSARY REUNION!


EXCLUSIVE: INTERVIEW WITH FLOYD LONDON OF THE ALMIGHTY !!

“Rock Show Is All About Screaming Your Head Off, Fists In The Air, With a Bunch Of Like-minded Individuals Making a Real Connection With Band Stood Right In Front Of You. The Crowd Feed Off The Band, The Band Feed Off The Crowd, Becoming One”

DISC REVIEW “BLOOD, FIRE & LOVE”

「ストリーミングのライブと本物のライブは比較にならないと思う。ある種の落ち着いたジャンルでは、ストリーミングの方がうまくいくかもしれないけど、ロックのライヴは、目の前にいるバンドと本当のつながりを作りながら、志を同じくする大勢の人たちと一緒に、拳を振り上げて、頭を振り上げて叫ぶことがすべてだから。観客はバンドを糧とし、バンドは観客を糧とし、一体となるんだよ!」
ライブやその音源の方が、雑だけどスタジオ盤よりもかっこいいし強烈で興奮する。それが当たり前だった風景は今や昔。THE ALMIGHTY が2023年に復活する理由があるとすれば、間違いなくこれに尽きます。彼らがロックやメタルの世界から消えている間に、音楽産業のあり方は大きく変わりました。
彼らが生きた時間をかけて “足を運ぶ” 時代は遠ざかり、清廉潔白で”正しい” 音源もライブ配信も情報も、すべてがワンクリックで手に入る現代。そんなインスタントでバーチャルな無菌室の音世界に、THE ALMIGHTY は “体験” や “経験” の汚染を取り戻そうとしています。
「人々が私たちを見たいと望むかぎり、このバンドが私の居場所だと感じるようになったんだ。
最近、長いドライブ旅行をしたんだけど、最初の5枚のアルバムをプレイリストに入れて、フルボリュームで聴いたんだ。最近ではそれが音楽を聴く唯一の方法なんだよな、実際。で、自分たちの曲なのに腕の毛が全部逆立つような感じだったよ。今でも興奮した。曲は時の試練に耐えているんだ。今のバンド内の雰囲気はとてもいいんだ。私たちの人生の魔法のような時期に戻ったようで、特別な感じがするよ。だからこそ、本当にうれしいんだ!」
Ricky Warwick, Stump Monroe, Floyd London。80年代、スコットランドで学生時代からの幼馴染が結成した THE ALMIGHTY は、いつしかその存在感を世界中で大きくしていきました。特に、ここ日本では、THE WILDHEARTS, THUNDER , SKIN, THERAPY? らと共に、”生粋のメタルではないがとにかくメロディと勢いとルックスが強烈な英国勢” として人気が爆発。今では車の中でしか存在意義がないような CD も飛ぶように売れ、来日公演も大盛況だったのです。
「個人的に一番好きなのは “Crank” だ。パンクの攻撃性をロックの音楽性と明瞭な歌詞で表現したこのアルバムが、私たちのピークだったと思う。ただ、”Blood Fire & Love” には、他のアルバムとは異なるエネルギーと意図があって、今でもライブで演奏する曲が多いからな。時の試練に耐えていることは確かだよ」
CD のジャケットが色褪せたとしても、THE ALMIGHTY の音楽が時の試練に耐えたのは、一重にそれが “全能の” ロックだったからでしょう。グラムやゴス、MOTORHEAD の暴走機関車から始まり、”Powertrippin” のヘヴィ・グルーヴ、”Crank” の UK らしい口ずさめるパンクに “Just Add Life” の Pop’n Roll まで、彼らはその圧倒的なライブ・パフォーマンスにモノを言わせてやりたいことをやりたいように突き進んできました。
だからこそ、どのアルバムを聴いても新しいし、どのアルバムを聴いてもエネルギーに満ちている。それがきっと、真の音楽 “体験” なのでしょう。
「再結成してメンバー間の齟齬を脇に置くということは、すべての齟齬を脇に置くということだ。物語の始まりを祝う35周年というのは、そのための十分な口実に思えたんだ」
そんな彼らが、再集結の会場に選んだのは、始まりの場所グラスゴーであり、始まりの音 ”Blood, Fire & Love”。ギタリストも、オリジナル・メンバーである Tantrum が選ばれました。もちろん、Alice Cooper の下で学んだトリッキーな Pete Friesen を愛するファンも多いでしょうが、Tantrum の直情型ギタリズムもまた至高。
35年という時の試練や周りの雑音、メンバー間のわだかまりに耐えた THE ALMIGHTY、全能のスコティッシュが、来年以降も予定されているライブやアルバムでどんな “体験” をもたらしてくれるのでしょうか。私たちがかつて、ロックやメタルを聞いて感じていたあの全能感を、全能神が取り戻してくれることはたしかでしょう。
「記憶が正しければ、ハイライトは大阪の野外円形劇場だったな。5,000人の観客が座席に座り、静かに辛抱強く私たちを待っていた。私たちがステージに上がると、観客は熱狂し、ショーが終わると、5分も経たないうちにみんなが整然と去っていった。素晴らしかったね」来日もあわせて期待しましょう!Floyd London です。どうぞ!!

INTERVIEW WITH FLOYD LONDON

Q1: Finally, the Almighty is back! The band has been inactive since 2009, why did you decide to revive it now?

【FLOYD】: There was quite an upheaval globally during the pandemic, with a lot of time for focus for everyone. Looking at things from a different perspective allowed us to realise what was great about the band and to put aside the differences and go and do what we did best.

Q1: ついに THE ALMIGHTY が復活しましたね!バンドは2009年から活動を休止していましたが、なぜ今、復活を決意したのですか?

【FLOYD】: パンデミックの間は、世界的にかなりの激動の時期で、同時に誰もが集中する時間がたくさんあった。そんな時に、違う視点から物事を見ることで、THE ALMIGHTY の素晴らしさに気づくことができたんだ。メンバーそれぞれの違いや都合を捨てて、自分たちのベストを尽くしていこうとなったんだ。

Q2: I know that while the Almighty was on hiatus, each of you were doing different things, but did you still always have the Almighty on your mind? Does the band still feel like home to all of you?

【FLOYD】: It had been a long time since I had thought about the band, my life was now on a different route. A change in career, huge changes in personal circumstances, the responsibilities of being a parent and having it all work and be sustainable, I was into my next chapter without looking backwards.
Having now done the 3 gigs, I feel an enormous pull back to what I used to do, and for as long as people want to see us, that’s where I’ll be.
I had a long roadtrip recently, on my own, the first 5 albums on a playlist, played at full volume, it’s the only way to listen to music really, I had the hairs on my forearms standing on end. The songs are standing the test of time.
The vibe within the band at the moment is very good, it’s a return to a magical period of our combined lives, feels special, and for that I am truly grateful.

Q2: つまり、THE ALMIGHTY が活動を休止している間、あなたたちはそれぞれ違うことをしていたと思いますが、それでも常にオールマイティのことを考えていたということですか?メンバー全員にとって、バンドは今でも故郷のようなものなのでしょうか?

【FLOYD】: 実はバンドのことを考えるのは久しぶりだったんだ。私の人生は今、別の道を歩んでいたからね。キャリアの変化、個人的な環境の大きな変化、親としての責任、すべてをうまく持続させること…私は後ろを振り返ることなく人生の次の章に入っていたんだよ。
だから今、3回のライブを終えて、私はかつてやっていたことに引き戻されるような感覚を覚えている。そしてね、人々が私たちを見たいと望むかぎり、そこが私の居場所だと感じるようになったんだ。
最近、長いドライブ旅行をしたんだけど、最初の5枚のアルバムをプレイリストに入れて、フルボリュームで聴いたんだ。最近ではそれが音楽を聴く唯一の方法なんだよな、実際。で、自分たちの曲なのに腕の毛が全部逆立つような感じだったよ。今でも興奮した。曲は時の試練に耐えているんだ。
今のバンド内の雰囲気はとてもいいんだ。私たちの人生の魔法のような時期に戻ったようで、特別な感じがするよ。だからこそ、本当にうれしいんだ!

Q3: I am a 90’s kid so Pete Friesen is home to me, but this time the original member Tantrum is the guitarist, right? Why did you insist on reuniting with the original members?

【FLOYD】: If you take a look at the band from a high level, where it all started. The groundwork had been done by the 4 of us, our emergence to the scene, the early albums and extensive touring, what people fondly remember from those days and the appetite and potential we were growing. This period of time was a massive part of our legacy and to be given the opportunity to celebrate that again was welcomed with both arms. To put aside differences, meant putting aside all differences. A 35th year anniversary seemed like a good enough excuse to celebrate the start of the story.

Q3: 私は90年代のキッズだったので、THE ALMIGHTY のギタリストといえば Pete Friesen なのですが、なぜ今回は Tantrum と共にオリジナル・メンバーで再結成することにしたのですか?

【FLOYD】: バンドを俯瞰して見てみると、すべてが始まったのはどこだろう。私たち4人によって行われた下準備、シーンへの登場、初期のアルバムや大規模なツアー、人々が当時を懐かしく思い出すこと、そして私たちが成長しつつあった意欲と可能性。この時期は、私たちの遺産の重要な部分であり、それを再び祝う機会を与えられたなら、諸手を挙げて歓迎するべきだろう。
再結成してメンバー間の齟齬を脇に置くということは、すべての齟齬を脇に置くということだ。物語の始まりを祝う35周年というのは、そのための十分な口実に思えたんだ。

Q4: Is there any possibility that Pete Friesen will participate in a live show or album in the future?

【FLOYD】: That is a great idea and time will tell as conversations continue, as always, never say never.

Q4: では、Pete がこれからライブやアルバムにかかわる可能性はあるのでしょうか?

【FLOYD】: それは素晴らしいアイデアだし、彼と会話を続けるうちに、時間が解決してくれるだろう。いつだって、絶対に起こらないことはないんだからね。

Q5: You have crossed over into glam, goth, punk, metal, thrash, and rockand roll, sometimes several at once. You have plans to make an album in the future, what’s next for your music?

【FLOYD】: It may be too soon to accurately gauge the future but right now is enormous fun, the energy and vibe is great, and we have to take the time to enjoy what we are doing without any pressures. There are many more pieces to the puzzle now that we are older, and if it is all driven by interest in the band, 3 sellout shows is a good indication that more will come, in fact 6 shows have been announced for end of 2024 and 2025.

Q5: THE ALMIGHTY はグラム、ゴス、パンク、メタル、スラッシュ、ロックンロールの世界を横断してきました。
今後、アルバムを制作する予定があるようですが、次のあなたたちはどこに進むのでしょう?

【FLOYD】: 将来について、今、正確に判断するのは早すぎるかもしれないけど、今はとても楽しいし、エネルギーも雰囲気も最高なんだ。そして、私たちが年を重ねた今、パズルのピースはもっとたくさん増えている。
そうしたポジティブな状態がすべてバンドへの大きな関心によるものだとしたら、3公演が完売したことは、もっと多くの公演が行われることを示す良い兆候だよ。実際、来年末から再来年にかけて、6つの公演がアナウンスされているんだよ。

Q6: Wars, pandemics, divisions… the world seems to have gotten darker in your absence. Many people suffer from depression. What kind of message do you think the Almighty will send in these times?

【FLOYD】: The world indeed is ever changing and we do what we can to remain sane. Music as an emotive artform can distract us from the here and now. I’m not sure if the band have a socio-economic commentary to address these changes as we were mostly focussed at a personal level. The messages in our songs still stand as relevant today because of this. But certainly there is no lack of material to make a noise about with so many injustices and challenges throughout the world.

Q6: 戦争、パンデミック、分断…THE ALMIGHTY がいない間に、世界は明らかに暗くなっていきました。
多くの人が抑圧や憂鬱を感じる時代に、THE ALMIGHTY はどのようなメッセージを伝えていくのでしょう?

【FLOYD】: 実際、世界は常に変化していて、私たちは正気を保つためにできることをするしかない。エモーショナルな芸術としての音楽は、今、そうした狂気の世界から私たちの気をそらすことができる。
私たちはほとんど個人的なレベルに集中していたから、THE ALMIGHTY がこうした変化に対処するための社会経済的なコメントを持っているかどうかはわからない。まあだからこそ、私たちの歌に込められたメッセージは、今日でも十分に通用するのだけど。しかし、世界中にこれほど多くの不公正や課題があって、騒ぐ材料に事欠かないのは確かだよな。

Q7: You guys have a lot of work under your belt, but looking back now, which album are you most proud of?

【FLOYD】: My personal favourite is Crank. I think we peaked on this album, capturing the punk aggression with the rock musicianship and articulate lyrics, however Blood Fire and Love has an energy and intent different to the others, with many songs we still play live today, so has certainly stood the test of time.

Q7: あなたたちには、多くの作品がありますが、今振り返ってみて最も誇りに思うアルバムを教えていただけますか?

【FLOYD】: 個人的に一番好きなのは “Crank” だ。パンクの攻撃性をロックの音楽性と明瞭な歌詞で表現したこのアルバムが、私たちのピークだったと思う。
ただ、”Blood Fire & Love” には、他のアルバムとは異なるエネルギーと意図があって、今でもライブで演奏する曲が多いからな。時の試練に耐えていることは確かだよ。

Q8: Your live performances are truly emotional and wonderful! In this day and age, the instant culture of social networking, streaming, and cut-out performances rule the world, how do you feel about the popularity of such inauthentic experiences?

【FLOYD】: I don’t think there is any comparison between streamed live performance and the real deal. Perhaps it works better for certain calmer genres but a rock show is all about screaming your head off, fists in the air, with a bunch of like-minded individuals making a real connection with band stood right in front of you. The crowd feed off the band, the band feed off the crowd, becoming one.

Q8: THE ALMIGHTY のライブ・パフォーマンスは本当にエモーショナルで素晴らしいですよ!
今の時代、SNSやストリーミング、切り取り動画など、インスタントな文化が世界を支配していますが、キッズに本物の “体験” を味合わせたいという気持ちはありますか?

【FLOYD】: ストリーミングのライブと本物のライブは比較にならないと思う。ある種の落ち着いたジャンルでは、ストリーミングの方がうまくいくかもしれないけど、ロックのライヴは、目の前にいるバンドと本当のつながりを作りながら、志を同じくする大勢の人たちと一緒に、拳を振り上げて、頭を振り上げて叫ぶことがすべてだから。観客はバンドを糧とし、バンドは観客を糧とし、一体となるんだよ。

FIVE ALBUMS THAT CHANGED FLOYD’S LIFE!!

THE ALMIGHTY “Blood, Fire & Love” without a doubt changed my life forever.

IRON MAIDEN “Killers” made me wanna play bass

DEEP PURPLE “Come taste the band” not really life changing but certainly important

I’ll have to get back to you with the other 2, if we are being strict about life changing..

MESSAGE FOR JAPAN

So many fond memories of Japan, the people, the food, the fun, the nightlife. We visited a good many times and I always felt guilty about the jetlag, it did take about 4 days to get into gear and feel normal. There is no-where in the world like Japan and I would love to spend more time there.
Everything is so well organised, and there is a feeling that you are safe at all times. The fans are some of the most dedicated individuals I have ever seen, so appreciative.
We even found a curry restaurant one year and it was, yes, different to every other curry place I have ever been to, but the flavours were amazing.
Highlight was the open air amphitheatre in Osaka if memory serves me correct.
5 thousand people in their seats, quietly and patiently waiting for us, we get on stage, the crowd goes nuts, the show ends and within 5 minutes, everyone is gone without a trace, amazing.

日本には人々、食べ物、ファン、ナイトライフなど、たくさんの楽しい思い出がある。何度も日本を訪れたが、時差ぼけにはいつも罪悪感を感じていたな。日本のようなところは世界中どこにもないし、もっと長い時間を日本で過ごしたいと思っているよ。
日本はすべてがよく組織されていて、いつでも安全だという感じがする。ファンの人たちは、私が今まで見た中で最も熱心な人たちで、今でもとても感謝しているんだ。
ある年、カレー屋を見つけたんだけど、今まで行ったどのカレー屋とも違っていて、でも味は素晴らしかった。
記憶が正しければ、ハイライトは大阪の野外円形劇場だったな。5,000人の観客が座席に座り、静かに辛抱強く私たちを待っていた。私たちがステージに上がると、観客は熱狂し、ショーが終わると、5分も経たないうちにみんなが整然と去っていった。素晴らしかったね。

FLOYD LONDON

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