NEW DISC REVIEW + INTERVIEW 【THOUSAND EYES : DAY OF SALVATION】


EXCLUSIVE: INTERVIEW WITH KOUTA OF THOUSAND EYES !!

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Japanese Metal Super Group, Thousand Eyes Mixed Extreme Melanchory And Aggression With Their New Masterpiece “Day Of Salvation” !! Don’t Fear The Rampage Tyrant !

DISC REVIEW “DAY OF SALVATION”

LIGHTNING, UNDEAD CORPORATION, YOUTHQUAKE, TEARS OF TRAGEDY, GALNERYUS。ジャパニーズエクストリームの粋を集めた哀士 THOUSAND EYES が救済の慈光に慟哭を刻む雄編 “Day of Salvation” をリリースしました!!狭義のメロディックデスメタルから飛翔し変貌を遂げた破竹の一撃は、”荒れ狂う暴君” の名に相応しき真なるメタルの王道です。
ARCH ENEMY, IN FLAMES, AT THE GATES といったゴーセンバーグ鋼鉄騎士団の大いなる遺産を受け継いだジャパニーズヒーローは、90年代に受けた薫陶を紋章にその領地を華麗に拡大しています。
威風堂々のインストルメンタル “Dawn of Despair” に導かれ来臨するオープナー、救済の日 “Day of Salvation” はまさにバンドが理想とする “メタル” を具現化した会心のキラーチューン。まるで “Hellion~Electric Eye” を2018年に甦らせたかのような完璧なメタルドラマは、荘厳なツインリードを切り裂く覇者のデスラッシュで幕を開けます。
AT THE GATES の遺伝子を確かに宿す激烈なリフワークは、トレモロの洪水へと流動し、遂には美麗なギターメロディーと “歌える” シャウトの巧みに交差するカタルシスへと到達するのです。
実際、Dougen 氏のシャウトは以前よりも生々しく感情的で、メロディーを抱いた “歌” へと接近しており、綿密にデザインされたギターワークと双璧を成すことで時に絶声のシンガーをも上回るエモーションを創出し、千の眼に映る覇道を見せつけていますね。
「ピュアなメタルサウンドを追求する一方で、ブルージーなもの、グルーヴのあるもの、ジャズ的なアプローチなど、 非メタル的要素も散りばめられています。」 と Kouta 氏が語るように、”Day of Salvation” で示された拡大するバンドの可能性は無限大です。
SikTh や THE DILLINGER ESCAPE PLAN のカオスを感じさせる “Dead Again” の難解なメインリフは実にコンテンポラリーですし、”Dread My Brain” では LAMB OF GOD をイメージさせる重く鋭いモダンメタルの牙でリスナーを威嚇します。特筆すべきは、アルバムに息づく伝統とモダンは極めてナチュラルに溶け合い THOUSAND EYES の色へと染まり “正統派メタルでありながら先鋭的な雰囲気を持つメタルアルバム” を実現している点でしょう。
事実、ある特定の色 、侘び寂びと哀愁を湛えた繊細なる “千眼色” が存在することはバンドにとってこの上ない強みに思えます。そしてその “色” の一端は日本の異端とも言えるメタル文化が育んだようにも感じます。
例えば、”Lost Forever” のイントロで聴くことの出来るメロディックハードロックの胎動、風薫る凛とした音の風景などは海外のデスメタルバンドには逆立ちしても真似出来ないでしょうし、何より、”Astral Skies” のあの ASIA を想わせる豊潤なるメロディーはバンドが至高にしてこのジャンルの貴重な特異点だと強く確信させてくれるはずです。
勿論、Kouta & Toru のギターチームは時に調和し、時に鬩ぎ合い、クラッシックの香り引き立つリードギターで流麗の限りを尽くします。「クラシックとロックの中間点というのは、まさに僕の理想とするギタースタイルです。」 と語る通り、Kouta 氏が楽曲に織り込むシェンカーライクなトーンとパッセージの数々は白眉で、まさにギターでしか表現出来ない五線紙と魂の中間点でリスナーの感情を喚起するのです。
当然、彼らの千眼色は細部まで吟味を重ねこだわり抜いた職人のコンポジションに支えられています。欲しい場所に欲しいメロディーを、フックにフックを重ねた日本画のように綿密な音の色彩は “インテレクチュアル・メロディックデスメタル” とでも称せるほどに知的で艶やかです。確かにここには MEGADETH の理想が刻印されています。そしてそのイデアルを実現たらしめたのが、切れ味鋭きエクストリーム手数王 Fumiya 氏の存在であることは明らかでしょう。
アルバムは究極にメランコリックな PANTERA、”Devastated Moment” で短くしかし一切無駄のない43分の救済を締めくくりました。
今回弊誌では、Kouta さんにインタビューを行うことが出来ました。「正直僕はメロデスにそこまで詳しくありませんし、コピーしたこともほとんどなく、インスピレーションよりも方法論としての影響が大きいと思います。」 飛翔伝説の幕開けです。どうぞ!!

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THOUSAND EYES “DAY OF SALVATION” : 10/10

INTERVIEW WITH KOUTA

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Q1: Your newest record “Day of Salvation” is out now! Definitely, it’s your new masterpiece. First of all, how do you feel now?

【KOUTA】: Thank you so much! Thousand Eyes may be slightly different from the style pursuing only traditional melodic death metal.
While pursuing pure metal sounds, non-metal elements such as bluesy things, groovy things, jazz-like approaches are also scattered.

Q1: 最新作 “Day of Salvation”、拝聴させていただきました。素晴らしい出来ですね!
KALMAH の新作が4月にリリースされるのですが、「メロデスというジャンルがコマーシャルでモダンなサウンドに迎合する中、我々はデスメタルのルーツとフィンランドの遺産に忠実だ。」という声明を共に発表しています。
勿論、境遇、音楽性、国籍は異なりますが、近いスピリットで完成を見たのが “Day of Salvation” だと感じました。共感される部分はありますか?

【KOUTA】: ありがとうございます!
単純にクリーンボーカルを入れないという点では共通しているかもしれませんが、THOUSAND EYESは、トラディショナルなメロディックデスメタルだけを追い求めるスタイルとは少し違うかもしれません。
ピュアなメタルサウンドを追求する一方で、ブルージーなもの、グルーヴのあるもの、ジャズ的なアプローチなど、 非メタル的要素も散りばめられています。

Q2: “Lost Forever” is typically, It seems that you have wide variety of musical background based on Japanese metal culture, right?

【KOUTA】: I am very pleased if you feel a wide backbone.
Actually, “Lost Forever” is greatly influenced by Japanese rock bands, and I think that growing up listening to music in Japan is deeply influenced in a broader sense.

Q2: 日本のバンドという観点で見れば、確かに THOUSAND EYES には欧米のメロディックデスメタルバンドとは一線を画する部分が明らかに存在し、またそれこそがバンドの強い魅力だと感じます。
先日惜しくも亡くなった Zeno Roth 氏に対する Kouta さんの SNS上でのコメントには非常に共感する部分が多かったのですが、欧米のメロデスバンドから彼の名前が出ることはまずないように思います。
例えば、”Lost Forever” のイントロ等で聴くことの出来る、メロハーまでも想起させるロマンティックなムードは日本でメタル/ハードロックを聴いて育ったからこそ備わったアドバンテージだと感じたのですが、いかがですか?

【KOUTA】: 幅広いバックボーンを感じていただけたのであればとても嬉しく思います。
実は、”Lost Forever” は日本のロックバンドからの影響も大きく、より広い意味で、日本で音楽を聴いて育ったことが深く影響していると思います。

Q3: I really love your guitar sense between Rock and Classical, like “Cold Blood”. Sometimes, I remind Michael Schenker from your playing. Do you agree that?

【KOUTA】: It’s true the influence from Michael Schenker is huge, and the midpoint between classic and rock is exactly my ideal guitar style.
Regarding the lead guitar, it has been influenced by so many guitarists such as Yngwie, Al Pitrelli, John Norum, Alex Scholnick, Glenn Tipton… etc.
On the contrary, there was not much pursuit of play of a specific guitarist, and also, I was undergraduate with Professor Toshiro Miyawaki who is the guitar lecturer’s leading expert, and the influence from him is also very large .
I think that such various elements are creating my current guitar style.

Q3: 私は “Cold Blood” のブリッジパートのようなプレイが大好きで、ああいったクラッシックとロックの本当にちょうど中間点みたいな感覚って勿論 Yngwie ではなくて、Michael Amott と言うよりも彼も敬愛する Michael Schenker の領域ですよね?

【KOUTA】: 確かにマイケル・シェンカーからの影響は大きく、 クラシックとロックの中間点というのは、まさに僕の理想とするギタースタイルです。
リードギターに関しては、 イングヴェイ、アル・ピトレリ、ジョン・ノーラム、アレックス・スコルニック、グレン・ティプトン…など非常に多くのギタリストから影響を受けてきました。
逆に、誰か特定のギタリストのプレイを追求したことはあまり無く、また、ギター講師の第一人者である宮脇俊郎先生に師事していたこともあり、その方からの影響も非常に大きいです。
そういった色々な要素が自分の現在のギタースタイルを生み出していると思います。

Q4: In “Day of Salvation”, your riff works are more impressive with the sharpness, dangerous color and fast speed. I feel that the contrast between that riffs and melodic leads, intelligent composition is deepened, but how do you feel?

【KOUTA】: In this time, the melody and riff further stepped in, the melody part became more melodic, riff adhered to the more shape, heavy riff.
I think that I succeeded in producing a difference with 1st, 2nd by digging deeper rather than forcibly expanding musicality.

Q4: “Day of Salvation” で Kouta さんのリフワークはさらに危険な色を増してファストで噛み付くような牙の鋭さが印象的です。
JUDAS PRIEST で言えば “Jugglator” の持つ狂気を孕んだ重さ、鋭さと言いますか。
メロディアスなリードや知的な構成とのコントラストもより深まったような気がしますがいかがでしょう?

【KOUTA】: 今回はメロディもリフも更に一歩踏み込んで、メロディ部分はよりメロディアスに、リフはより鋭角でヘヴィなリフに拘りました。
音楽性を無理に広げるのではなく、深く掘り下げることで、1st・2ndとの差異を生むことに成功したと思っています。

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Q5: Title track “Day of Salvation” is typically, THOUSAND EYES ‘s works have aggressive vocals, but there are many scenes that we want to sing together, right?

【KOUTA】: From the 1st album, I consistently produce listeners can sing vocal lines together, not guitar.
Regarding guitar, I’m not trying to make “easy-to-sing” melodies, but try to make “guitar-singing” melodies.

Q5: THOUSAND EYES というバンド名は DEATH の “1.000 Eyes” から名付けたそうですが、私はあの楽曲が収録されている “Symbolic” という作品こそがデスメタルの完成形だと思う時があります。特に “Crystal Mountain” は獰猛さを全く失わずに知的で美麗なアンサンブル、そして歌えるデスボイスを実現しています。
タイトルトラック “Day of Salvation” をはじめ、THOUSAND EYES の作品もボーカルはアグレッシブですが、共に歌える、歌いたくなる場面が少なくありませんよね?そのあたりは特に意識して制作されたのでしょうか?

【KOUTA】: 1stアルバムから一貫して、ギターではなくボーカルラインを一緒に歌ってもらえるように制作しています。
ギターに関しては、人が歌いやすいメロディに無理矢理するのではなく、「ギターならではのメロディ」を「ギターらしく歌わせて弾く」ことを心がけています。

Q6: So, what’s the reason that you do not use clean vocals? And are you interested in making another project with melodic singers?

【KOUTA】: I am not interested in putting clean vocals purely. I’ve made albums with singers who sing melodies in the past, and sometimes I belonged to such bands, but I am not particularly interested right now..

Q6: さらに言えば、THOUSAND EYES がクリーンボイスを使用しないのは、歌えるデスボイスであることと関係がありそうですね? 同時に、例えば Kouta さんがリスペクトを捧げる John Payne のようなメロディアスな大物シンガーとのプロジェクトも聴いてみたい気がします。

【KOUTA】: 純粋に、クリーンボーカルを入れることに興味が無いです。
また、過去、メロディを歌うシンガーとアルバムを作ったこともありますし、そういうバンドに所属していたこともありますが、今は特に興味は無いですね。

Q7: You always say you are big fan of Al Pitrelli, and that’s why I sometimes remind Megadeth from your music. Definitely, you have Thrash-blood as well as Melodeath-blood, right?

【KOUTA】: Well, famous bands from the early Melodeath period to the year 2000 were listened well, but maybe Melodeath I was really into was only IN FLAMES.
To be honest I do not know much about Melodeath so much, I have not copied very much, I think that I have a bigger influence as a methodology than inspiration. Compared with Melodeath, I was influenced more from Thrash metal, JUDAS PRIEST, BLACK SABBATH, PANTERA, etc

Q7: Kouta さんは Al Pitrelli の大ファンであることを公言されています。寡作な Al ですが勿論、MEGADETH にも所属していましたね。
時代は違いますが、”Cold Blood” のエンディングなどは “She-Wolf” っぽいイメージがあって悶えましたし、”Astral Skies” なども ARCH ENEMY のフレイバーを漂わせつつ Fumiya さんのキックのパターンなど MEGADETH っぽくて本当にクールです。
メロデスと同じくらいスラッシュの血も Kouta さんにとっては重要なインスピレーションに思えますがいかがですか?

【KOUTA】: メロデス黎明期~2000年位までの有名どころのバンドはよく聴いてはいましたが、深い思い入れを持って聴いていたのはメロデスはIN FLAMESくらいですね。
正直僕はメロデスにそこまで詳しくありませんし、コピーしたこともほとんどなく、インスピレーションよりも方法論としての影響が大きいと思います。
多くの影響を受けているのはスラッシュメタルだったり、JUDAS PRIESTやBLACK SABBATH、PANTERA等です。

Q8: Finally, are you willing to challenge to the world?

【KOUTA】: Yeah, I’d love to!

Q8: 最後に、本格的に世界へ挑戦されるお気持ちはありますか?

【KOUTA】: 機会があれば挑戦したいです!

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FIVE ALBUMS THAT CHANGED KOUTA’S LIFE

X “JEALOUSY”

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JUDAS PRIEST “PAINKILLER”

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YNGWIE MALMSTEEN “TRIAL BY FIRE: LIVE IN LENINGRAD”

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MEGADETH “PEACE SELLS…BUT WHO’S BUYING?”

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IN FLAMES “THE JESTER RACE” (1996年発売時の日本盤)

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MESSAGE FOR JAPAN

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I think that our 3rd album “Day Of Salvation” is a metal album with a tradition as well as a radical atmosphere.
I think that there are things that appeal to many rock fans, metal fans, heavy music fans as well as melodic death metal fans, so I’d like you to check them out!

3rdアルバム “Day Of Salvation” は、正統派メタルでありながら先鋭的な雰囲気を持つメタルアルバムに仕上がったと思います。
メロディックデスメタルファンだけでなく、多くのロックファン、メタルファン、ヘヴィミュージックファンにアピールするものがあると思いますので、是非チェックしていただきたいです!

KOUTA

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