NEW DISC REVIEW + INTERVIEW 【ABOUT US : ABOUT US】


EXCLUSIVE: INTERVIEW WITH ABOUT US !!

“India Is a Vast Country, And Every Region Is Unique For Its Own Religion, Tradition, Culture And Identity. The Strength Of India Is Its ‘Unity In Diversity.”

DISC REVIEW “ABOUT US”

「インド北東部の丘陵地帯。そこに位置するナガランドには、誇り高きナガ族が住んでいる。過去には、両者の間に紛争があったけど、時代は変わりつつあるよ。和平プロセスは進行中で、正しい方向に向かっていると思う。誰もが平和と調和の中で暮らしたいと思っているんだから。インドは広大な国で、どの地域にも独自の宗教、伝統、文化、アイデンティティが存在する。つまり、インドの強さは “多様性の中の統一” なんだよ」
インドがヘヴィ・メタルやハードロックの新たなエルドラド、黄金郷であることはもはや疑う余地もありません。フジロックの活躍も記憶に新しい BLOODYWOOD を筆頭に、DYMBUR, KRYPTOS, DEMONIC RESURRECTION, SKYHARBOR, GRISH & THE CHRONICLES など、彼の地には才能溢れるバンドがひしめいています。
重要なのは、それぞれがそれぞれの個性を大切に羽ばたいていること。広大なインドの多様なアイデンティティーは、カラフルな万華鏡のごとく、そのままメタル世界にも投影されているのです。
一方で、どこかユニークで、絢爛で、大仰なスタイルやサウンドは彼らの共通項にも思えます。それこそが、ABOUT US 語るところの、”多様性の中の統一” なのかもしれません。そう、インド北東部、ナガランドに住むナガ族 ABOUT US は非常にインドらしくなく、そしてインドらしいバンドなのです。
「僕たちナガ族の社会は、腐敗や犯罪の多いインドとはまったく違うんだ。ナガ族は、家族が何よりも優先され、誰もが尊敬される緊密な社会なんだよ。男性、女性、老いも若きも、お互いに気を配って生きている。汚職や腐敗がまったくないわけではないけれど、ナガ族の社会は基本的に寛容な社会なのさ。そうして、僕たちはシンプルな人間に育ったから、さまざまな希望や夢、願いを持って生きていて、それが僕たちの歌詞にも反映されているわけだよ」
バンドの言葉を借りれば、謎に包まれ、文化や伝統を守りながら生きるナガ族。その暮らしは、エネルギッシュで活気に満ち、一方で犯罪や人権の蹂躙、汚職が蔓延る都市部のインドとは大きく異なります。自然と人の優しさに育まれた ABOUT US は、そうして夢や希望をのせた美しくも爽快なメロディック・ハードロックに行き着きました。
彼らのメッセージはシンプルです。”決してあきらめるな”。自分を信じて、夢を持ち続け、チャンスをつかみ、自分だけの美しい物語を作って欲しい。その言葉はバンドを後押しする人たち、ナガ族、インド人、世界中のファン、そしてもちろん、自分たちにも投げかけられています。
ナガ族にとって欠かせないコミュニケーションの手段、愛と音楽を世界と共有するという夢を持ち、ABOUT US は “若い世代にロックの遺産を残す”、そのためにここにいます。まだ何も始まってはいませんが、セルフタイトルのデビュー作、”About Us” には、遺産を残すだけでなく、メロディック・ハード復権の予感、期待、原動力、その結晶がこれでもかと詰め込まれています。
「僕たちは実験的なメロディック・ハードロックバンドだと思っているよ。僕たちは常に様々な芸術的スタイルを実験しているから、そこからの影響を注入し、融合させたハードなメロディックロック、そんなスタイルやサウンドでありたいんだよね。僕たちは実験や変化に対してオープンだけど、メロディック・ハードロックが僕たちの音楽のコンセプトのベースとなることはたしかだよ」
定型化を極め、ある意味固定ファンのためだけの音楽となった感もあるメロディック・ハード。その功罪は別として、SMASH INTO PIECES, DYNAZTY のような “殻を破る” バンドが近年増えて来ています。再びメロハーの大きな波を、うねりを、濁流を呼ぶために必要なのはきっとそうしたブレイクスルー。ABOUT US はそのための切り札でしょう。
オランダの衝撃 TERRA NOVA を、より瑞々しく、挑戦的で、モダンに磨き上げたような彼らの音楽は、変化をもたらすに十分な “喜び” “楽しさ”、そして爆発には欠かせない “驚き” を備えています。TNT の Tony Harnell も舌を巻く天空へのハイトーンに、HAREM SCAREM の Pete Lesperance を想起させる奔放とストーリーのギターワーク。ナガ族の色を世界に発信したい。そんな野望も心強く、ABOUT US の名に込められたメロハーの “一体感と帰属意識”、その種を彼らは世界中にばら撒いていくのです。
今回弊誌では、ABOUT US にインタビューを行うことができました。「バンドメンバーは、なかなか面白い個性の集まりのアンサンブルなんだよね。この絆がうまく作用しているよ。みんなが自分の持っているものを少しづつ犠牲にし、活用していく。それが僕たちの強みなんだ」 日中の仕事と音楽のバランスを心がける、持続可能なメロハー・ベンチャー。衝撃のデビュー作は来月。どうぞ!!

ABOUT US “ABOUT US” : 10/10

INTERVIEW WITH ABOUT US

Q1: First of all, what kind of music were you listening to, when you were growing up?

【ABOUT US】: We all have different taste and influences, but ‘Rock’ was the common denominator. We listen to all kinds of classic / blues rock, instrumental pieces from classical to modern.

Q1: 本誌初登場です!まずは、バンドの音楽的なバックグラウンドからお話ししていただけますか?

【ABOUT US】: みんな趣味も影響も違うけど、共通点は “ロック” だったね。クラシック/ブルース・ロック、クラシックからモダンまでのインストゥルメンタル楽曲など、あらゆるジャンルの音楽を聴いているんだ。

Q2: I heard that you are a band from Nagaland. Nagaland and the Naga people sometimes clash with Indian government, what is your stance? Do you guys fell more like Nagas than Indians?

【ABOUT US】: Living in the hills and mountains of North Eastern part of India, Nagaland is home to proud Nagas. In the past, there has been documented conflict between the two, but times are changing. Peace process is going on and in a right direction. Everyone wants to live in peace and harmony.
India is a vast country, and every region is unique for its own religion, tradition, culture and identity. The strength of India is its ‘Unity in diversity’.

Q2: あなたたちは、インドのナガランド出身だと伺いました。ナガ族はしばしば、インド政府と対立していますが、あなたたちのスタンスを教えていただけますか?
インド人というよりも、ナガ族であるという想いが強いのでしょうか?

【ABOUT US】: インド北東部の丘陵地帯。そこに位置するナガランドには、誇り高きナガ族が住んでいる。過去には、両者の間に紛争があったけど、時代は変わりつつあるよ。和平プロセスは進行中で、正しい方向に向かっていると思う。誰もが平和と調和の中で暮らしたいと思っているんだから。
インドは広大な国で、どの地域にも独自の宗教、伝統、文化、アイデンティティが存在する。つまり、インドの強さは “多様性の中の統一” なんだよ。

Q3: What can you tell us about the metal scene, region and landscape of Nagaland? Is there such a thing as metal that incorporate traditional Nagaland music?

【ABOUT US】: Nagaland is a land engulfed in mystery, a hilly and mountainous region, inhibited by vibrant people zealously guarding their culture and ways of life.
Music is the bonding mechanism that binds the different tribes. It plays an integral part of our lives. Western music most – specifically rock/metal has a huge fan following. There are many talented and acclaimed musicians who made their name in music. Incorporating Naga folk music with metal will be quite challenging and interesting, which is yet to be explored.

Q3: ナガランドの音楽について教えていただけますか?

【ABOUT US】: ナガランドは謎に包まれた土地で、丘陵地帯と山岳地帯に囲まれ、文化や生活様式を熱心に守り続ける活気ある人々によって支えられている。
音楽は、異なる部族を結びつけるメカニズムであるんだよ。だから、音楽は僕たちの生活には欠かせないもの。西洋音楽、特にロックやメタルには多くのファンがついている。そこには、音楽で名を成した才能あるミュージシャンがたくさんいるんだよ。
だからこそ、ナガの民族音楽をメタルに取り入れ世界に発信することは、非常に挑戦的で興味深いことであり、これから探求していきたいんだよ 。

Q4: I understand that About Us members come from a variety of professions, including government employees, entrepreneurs, educators and social workers? In this day and age, there are only a handful of musicians who can make a living from music alone, but you guys seem to be a sustainable creative venture, would you agree?

【ABOUT US】: Yes, the band members are an ensemble of quite an interesting bunch of individuals. This bonding has worked well. Everyone sacrifice a little of what we have. That’s our strength.

Q4: ABOUT US は、政府職員、起業家、教育者、ソーシャルワーカーなど様々な職業のメンバーが集まっているそうですね?
持続可能な、クリエイティブなベンチャー企業のようですね?

【ABOUT US】: そう、バンドメンバーは、なかなか面白い個性の集まりのアンサンブルなんだよね。この絆がうまく作用しているよ。みんなが自分の持っているものを少しづつ犠牲にし、活用していく。それが僕たちの強みなんだ。

Q5: The band name ‘About Us ‘is very impressive! And frontiers music is perfect for your music, I feel! Why did you choose this name and frontiers music?

【ABOUT US】: We wanted to come up with a name which will be relevant not only to the band but to everyone. You, me, the band members, management and all our fans- “a sense of togetherness and belonging”. So , it’s not about me or about you. It’s about all of us, hence “About Us”.
We observed that Frontiers patronizes untested artist and bands. So, when they came calling, the rest is history as they say.

Q5: ABOUT US というバンド名は、これまでにない感じで印象的ですね。そして、あなたたちの音楽性は Frontiers Music の理念と強く共鳴しているように感じました。

【ABOUT US】: バンドだけでなく、バンドにかかわるみんなに関係するような名前を考えたかったんだ。君、僕、バンドメンバー、マネージメント、そしてすべてのファン、その “一体感と帰属意識” を喚起するようなね。このバンドは、僕だけのことでも、君だけのことでもない。僕たち全員のこと。だから “私たちについて” という名前を選んだのさ。
僕たちは、Frontiers が未知のアーティストやバンドを大事に育てているところを見てきた。だから、彼らが声をかけてきたとき、彼らが言うようにその歴史の一部になれたらと思ったんだ。

Q6: Still, your music is fantastic! Definitely outstanding out of all the “melodic hard rock” I have heard this year! Very melodic, but at the same time, there are moments where you break the typical hard rock and the music surprises me! You guys have the power to bring melodic hard rock back to life! Is it still important, especially in this genre, to break the typical and continue to experiment and challenge yourself musically?

【ABOUT US】: Thank you and basically, as an experimental melodic hard rock band, we wanted our sound and style to be an amalgamation of hard melodic rock infused with influences from different artistic styles that we experiment on. We are open to experiments and changes, but melodic hard rock will be the ‘base-upon which the concept of our music will stand.

Q6: それにしても、あなたたちの音楽は素晴らしいですね!今年の所謂、”メロハー” というジャンルの中でもズバ抜けていますよ!
非常にメロディックで、しかし同時に挑戦や驚きもある。このジャンルを “復活” させる力を秘めていると感じました。

【ABOUT US】: 基本的に、僕たちは実験的なメロディック・ハードロックバンドだと思っているよ。僕たちは常に様々な芸術的スタイルを実験しているから、そこからの影響を注入し、融合させたハードなメロディックロック、そんなスタイルやサウンドでありたいんだよね。
僕たちは実験や変化に対してオープンだけど、メロディック・ハードロックが僕たちの音楽のコンセプトのベースとなることはたしかだよ。

Q7: Speaking of Indian metal, Bloodywood had recently had a big internationally breakthrough and performed live in Japan. They had succeeded by skillfully blending Bollywood and metal, what do you think of their approach?

【ABOUT US】: Quite intriguing and powerful and they are making it work!

Q7: インドといえば、BLOODYWOOD は近年、ボリウッドとメタルを融合させたスタイルで大ブレイクを果たしました。

【ABOUT US】: BLOODYWOOD にはかなり興味をそそられるし、迫力もあるし、非常にうまくいっているよね!

Q8: I recently approached an Indian band called Dymbur,and they addressed the world with lyrics about child labor and rape in India. You guys seem to be dealing with the subject of following one’s dreams and positive themes, would you agree?

【ABOUT US】: shared above, India is a very vast country, and every region has its own issues and problems. Many songwriter write basing on issues at hand. It is good to know that Dymbur are sending message through their songs about the menace of these social evils. Ours is quite a different story – we are a close knit society where family is supreme, where everyone is respected. Men, women, old and young-we watch out for each other. Though we are not free from corruption or corrupt practices ours is a tolerant society. We are simple people with manifold hopes, dreams and wishes, which are reflected in our lyrics.

Q8: 最近、同じインドの DYMBUR にインタビューを行ったのですが、彼らはインドにおける過酷な児童労働、虐待、レイプといった社会的なテーマを世界に発信していました。
あなたたちは、もっとポジティブな話をしているように思えますが?

【ABOUT US】: インドという国は非常に広大で、地域ごとに様々な問題を抱えているんだ。多くのソングライターが、目の前にある問題に基づいて曲を書いているよ。DYMBUR が歌を通して、こうした社会悪の脅威についてメッセージを送っていることを知るのは良いことだよね。
ただ、僕たちナガ族の社会はまったく違うんだ。ナガ族は、家族が何よりも優先され、誰もが尊敬される緊密な社会なんだよ。男性、女性、老いも若きも、お互いに気を配って生きている。汚職や腐敗がまったくないわけではないけれど、ナガ族の社会は基本的に寛容な社会なのさ。
そうして、僕たちはシンプルな人間に育ったから、さまざまな希望や夢、願いを持って生きていて、それが僕たちの歌詞にも反映されているわけだよ。

FIVE ALBUMS THAT CHANGED ABOUT US’S LIFE

MOTLEY CRUE “THEATER OF PAIN”

(SOCHAN)

EXTREME “PORNOGRAFFITTI”

(RENLAMO)

GUNS N’ ROSES “USE YOUR ILLUSION”

(PON)

DREAMTHEATER “IMAGES AND WORDS”

(SOREN)

EUROPE “FINAL COUNTDOWN”

(RENBOMO)

RAGE AGAINST THE MACHINE “EVIL EMPIRE”

(YANNI)

MESSAGE FOR JAPAN

konnichiwa Japan! We hope that you enjoy and take bliss in our songs and appreciate our Debut Album. The Band will be greatly honored and highly grateful; for your love and support. Hopefully, we will get to rock together soon.
‘Rock on Top!

こんにちは、日本!このデビュー・アルバムで、僕たちの歌を楽しんでくれたらうれしいよ。君たちの愛とサポートをとても光栄に思い、感謝しているんだ。願わくば、近いうちに一緒にロックができることを願っているよ。ロック・オン・トップ!

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