EXCLUSIVE: INTERVIEW WITH SIDHARTH KADADI OF ZYGNEMA !!
“I Was Deeply Connected And Impressed With a Steve Vai Track Titled Blood And Tears Since I Was a Teenager. It Has Carnatic Vocals With Electric Guitar And It Still Gives Me Goosebumps Whenever I Hear It.”
DISC REVIEW “ICONIC”
「地元の音とメタル音楽をブレンドして、この都市と州の人々にとってよりパーソナルなものにするという非常に効果的なアイデアを思いついた。だから、僕らが取り入れようとしている伝統的な音楽のブレンドは、パンジャブ音楽のようにポピュラーなものではない。正直なところ、西と南のミックスなんだ。”Iconic”, “Rise Again”, “To reach the Gods” を聴いてもらえば、その装飾がはっきりわかるはずだ。歌詞はムンバイの鼓動(人々)を語っていて、できるだけ多くの顔を見せることにした。ムンバイは喧騒に満ちているんだ」
想いや思い出、共感、怒りに願い。ヘヴィ・メタルがただの “音楽” ではなく、共に歩むうちいつしか人生になるように、ZYGNEMA の “Grind” も単なる “歌” ではありません。それは、彼らが生まれ育った故郷、ムンバイの精神と人々に捧げられた力強いアンセムです。
「音楽を通して表現することを可能にし、ライブに熱心に通い、メタル音楽に耳を傾ける人々は、その経験をより個人的なものにする。そうやって自分らしくいられること、個人的な感情を自由に表現できることは、誰もが望んでいることなのだろう。そこに、それぞれの文化や意味のある歌詞を融合させることで、より絆が深まるのだと思う」
インドの伝統的なリズムとモダン・メタルのアグレッションの極上のブレンドによって生まれたこの曲は、ムンバイの喧騒、混沌、疲れ知らずのエナジーを的確に捉え鮮やかに讃えるメタル讃歌。第三世界に根を広げるメタルの生命力、包容力、感染力を完膚なきまでに実現した、絆と人生の音楽。ハードなグルーヴと大胆不敵なテーマで知られる ZYGNEMA は、心に宿るローカルな文化とメタルの獰猛さの融合がいかに魅力的であるかを再び証明しました。
「”Grind” のインスピレーションは、ヘヴィなサウンドとリフ、そして PRODIGY の “Smack my bitch up” のようなエレクトロニックでインダストリアルなサウンドをブレンドすることだった。僕が10代の頃親しみ、感銘を受けた Steve Vai の “Blood & Tears” のようにね。エレクトリック・ギターにカルナティックなボーカルが入っていて、今でも聴くたびに鳥肌が立つよ。もうひとつのインスピレーションは、偉大なる Mattias Eklundh なんだ」
ムンバイの落ち着きのない鼓動を完璧に反映した轟音リフと複雑なグルーヴによって、”Grind” は台頭するインド・メタルの、そしてムンバイの新たなアンセムとなりました。コナッコルの複雑怪奇なパーカッションと歌で従来のメタルとは一線を画す印象的なリズムの質感を生み出していますが、そのルーツが欧米でこの奏法に早くから目をつけていた Steve Vai と Mattias Eklundh にあるのも興味深いところ。そうしてこの革新的な組み合わせは、ムンバイの活気に満ちた多様な雰囲気を映し出しながら、西洋と東洋の融合を祝います。
さらに “Grind” のミュージック・ビデオは、この曲のテーマに力強く命を吹き込んでいます。ムンバイの賑やかな通りを背景にしたこのビデオは、露天商、会社員、学生など、実際この地に生きる人々の日常をとらえています。彼らは皆、撮影時に話しかけて出演を快諾してくれたムンバイの人々。だからこそ、ムンバイの鼓動を伝えるこのビデオ、そして音楽には紛れもない信憑性があります。
「ムンバイの人々はたくましく、日々の生活を楽しく切り詰めている。ムンバイで苦難は誰も惜しまない。どんな階層や階級に属していようと、誰も文句を言わない。一日の終わりに、彼らは楽しみ、自分の功績を祝う。それが、僕たちがこのミュージック・ビデオで表現したいこと」
テクノロジーとSNSによって人類は退化しているのではないか。そう訝しむ ZYGNEMA のギタリスト Sidharth Kadadi。懸命に働く人々と、喜びや祝福を分かち合う瞬間がシームレスに織り込まれるこのビデオは、人間の回復力と精神力の証であり、困難にもかかわらず、揺るぎない決意で努力し、乗り越え、繁栄を勝ち取ったムンバイとメタルの記念碑でもあるのです。
今回弊誌では、Sidharth Kadadi にインタビューを行うことができました。「ストリート・ファイターは子供の頃にプレイしたことがあり、リュウの師匠の弟 (豪鬼) が “殺意の波動”という暗黒の修行に没頭してアクマになってしまうというバックストーリーがとても面白かった。剛柔流空手を学ぶことに間違いなく興味があるし、音楽と一緒にもうひとつ芸術を学ぶ時間を作るつもりだよ」どうぞ!!
ZYGNEMA “ICONIC” : 10/10
INTERVIEW WITH SIDHARTH KADADI
Q1: Indian metal is getting a lot of international attention these days, how has it changed since you guys started?
【SIDHARTH】: I don’t know if it’s getting enough attention yet but yes it’s improved a lot and the internet and other social media platforms have definitely helped many indian artists to reach out to people from across the globe.
Q1: 近年、インドのメタル・シーンはにわかに国際的に注目され始めましたが、あなたたちが活動を始めてからシーンはどのように変わりましたか?
【SIDHARTH】: まだ十分に注目されているかどうかはわからないけど、そうだね。インターネットやその他のソーシャル・メディア・プラットフォームは、多くのインド人アーティストが世界中の人々にアプローチするのに役立っているのは間違いないよね。
Q2: Bloodywood is a big reason why Indian metal has gained so much attention, isn’t it? How do you feel about their music and lyrics?
【SIDHARTH】: If I clearly remember, way back in 2010, metal hammer UK had done an impressive article on a couple of upcoming Indian acts which included our name as well. Demonic Resurrection and Sky Harbor were the ones that opened the gates for the Indian metal scene. But the west did not take us seriously cause it wasn’t different nor was it refined. The lads from Bloodywood gave the west a fresh and a new sound which indeed made it look very serious and they are the ones who turned a small spark into a forest fire. Kudos to their efforts.
Q2: BLOODYWOOD は、インドのメタルがこれほど注目されるようになった大きなきっかけですよね?彼らの音楽や歌詞についてどう感じていますか?
【SIDHARTH】: はっきり覚えているのは、2010年のことだけど、メタル・ハマーUKが、今後活躍が期待されるインドのアーティストの印象的な記事を書いていて、その中に僕たちの名前も含まれていたことだね。DEMONIC RESURRECTION と SKY HARBOR がインドのメタル・シーンの門を開いたんだ。
だけど、西側諸国は僕たちをまともに相手にしなかった。あまり西欧のバンドと違いがなかったからかもしれないし、洗練されてなかったからかもしれない。BLOODYWOOD の若者たちは、西側に新鮮で新しいサウンドを提供したんだよ。彼らの努力に拍手を送りたいね。
Q3: Bloodywood blends traditional Indian music and Bollywood with metal. You try a similar approach with “Grind,” but with more of a raw Indian street vibe, would you agree?
【SIDHARTH】: In all honesty, my inspiration for Grind was to blend heavy sounds and riffs and some electronic and industrial sounds like Prodigy’s – Smack my bitch up and along with that I was deeply connected and impressed with a Steve Vai track titled blood and tears since I was a teenager. It has carnatic vocals with electric guitar and it still gives me goosebumps whenever I hear it. My other inspiration to do this is the mighty Mattias Eklundh. Our frontman Jimmy came up with ala very effective idea of blending local sounds and music to make it more personal for the people of this city and state. So the traditional blend which we are trying to incorporate is not as popular as Punjabi music. It’s a mix of west and south to be honest. Please check out Iconic, Rise Again and To reach the Gods and you will hear the embellishments clearly.The lyrics speaks about the pulse of Mumbai (the people) and we decided to show as many faces as possible. Mumbai is all about the hustle.
Q3: BLOODYWOOD は伝統的なインド音楽やボリウッドとメタルを融合させています。あなたたちも “Grind” で同じようなアプローチを試みていますが、より生のインドのストリートの雰囲気が出ていると思いましたよ。
【SIDHARTH】: 正直に言うと、”Grind” のインスピレーションは、ヘヴィなサウンドとリフ、そして PRODIGY の “Smack my bitch up” のようなエレクトロニックでインダストリアルなサウンドをブレンドすることだった。僕が10代の頃親しみ、感銘を受けた Steve Vai の “Blood & Tears” のようにね。エレクトリック・ギターにカルナティックなボーカルが入っていて、今でも聴くたびに鳥肌が立つよ。もうひとつのインスピレーションは、偉大なる Mattias Eklundh なんだ。
僕らのフロントマンの Jimmy は、地元の音とメタル音楽をブレンドして、この都市と州の人々にとってよりパーソナルなものにするという非常に効果的なアイデアを思いついた。だから、僕らが取り入れようとしている伝統的な音楽のブレンドは、パンジャブ音楽のようにポピュラーなものではない。正直なところ、西と南のミックスなんだ。”Iconic”, “Rise Again”, “To reach the Gods” を聴いてもらえば、その装飾がはっきりわかるはずだ。歌詞はムンバイの鼓動(人々)を語っていて、できるだけ多くの顔を見せることにした。ムンバイは喧騒に満ちているんだ 。
Q4: Why did you choose Mumbai as your theme? What does Mumbai mean to your metal?
【SIDHARTH】: We are born and raised in this city. This city made us who we are and gave us loads of opportunities as individuals and as musicians. The audience of Mumbai is something else and this will be our home forever. Hence Mumbai.
The people of Mumbai are resilient, and are having fun grinding it out in their day to day lives. The grind of Mumbai spares no one. It doesn’t matter what strata or class you belong to; Nobody is complaining. At the end of the day, they have fun and celebrate their achievements. That’s what we want to showcase through our music video.
Q4: なぜムンバイをテーマに選んだのですか?あなた方のメタルにとってムンバイとはどんな存在ですか?
【SIDHARTH】: 僕たちはこの街で生まれ育った。この街が僕らを作り、個人としてもミュージシャンとしても多くのチャンスを与えてくれた。ムンバイの観客は別格で、ここが僕らの永遠の故郷だ。だからムンバイなんだ。
ムンバイの人々はたくましく、日々の生活を楽しく切り詰めている。ムンバイで苦難は誰も惜しまない。どんな階層や階級に属していようと、誰も文句を言わない。一日の終わりに、彼らは楽しみ、自分の功績を祝う。それが、僕たちがこのミュージック・ビデオで表現したいことなんだ。
Q5: India is one of the most developed countries in the world today, but on the other hand, you have many problems of crime, discrimination and oppression. How do these lights and shadows affect you?
【SIDHARTH】: India is still developing with loads of opportunities at the moment. The problems that you are emphasising on exists in the West too. Initially they could hide it cause the internet wasn’t that big. Now it’s all out there and we know this problem persists in US, UK and Europe. I’ve never been mugged or robbed or bothered by anyone in India but when I was living in Los Angeles, we were robbed at gun point inside our own apartment. Quite a few friends of mine have encountered these issues when they were travelling to London or New York or Paris. Atleast here in India these things majorly affect the less fortunate and under privileged citizens who are looking to get into trouble.
Q5: インドは現在、世界で最も発展を遂げている国のひとつですが、その一方で犯罪や差別、抑圧といった多くの問題も抱えています。こうした光と影はあなたの音楽にどのような影響を与えていますか?
【SIDHARTH】: インドは現在も発展途上にあり、チャンスに溢れている。君が強調しているような問題は、欧米にも存在するよ。当初はインターネットがそれほど普及していなかったから、隠すことができた。でも今はすべてが公開され、アメリカ、イギリス、ヨーロッパでもそうした問題が続いていることが分かっているよね。
僕はインドで強盗にあったり、誰かに悩まされたりしたことはないけど、ロサンゼルスに住んでいたときは、自分たちのアパートの中で銃を突きつけられて強盗に遭ったからね。ロンドンやニューヨーク、パリに旅行したときに、そうした問題に遭遇した友人もかなりいる。少なくともここインドでは、このようなことは、トラブルに巻き込まれようとしている恵まれない市民が巻き込まれるのが大半なんだ。
Q6: Metal, which used to be centered in the West, is now sprouting all over the world. No other genre reflects the local music, culture, and language so well. Why has metal spread so far around the world?
【SIDHARTH】: Everything evolves with time and somewhere the new world is looking for something new everyday. In my opinion, heavy metal music is a very niche genre of music and people who feel the sense of belonging to this community is only because the music and its people welcome them without any judgement. It allows you to express through music and people who dedicatedly attend live shows and listen to their music makea the experience all the more personal and I guess this privilege of being yourself and expressing their personal emotions freely is what everyone wants. Plus blending cultures and meaningful lyrics is strengthening the bond I guess.
Q6: 欧米中心だったメタルは、今や世界中に広がっています。各地の音楽、文化、言語をこれほど反映したジャンルは他にないですよね。なぜメタルはここまで世界に広まったのでしょうか?
【SIDHARTH】: 何事も時代とともに進化し、新しい世界はどこかで日々新しい何かを求めている。僕の考えでは、ヘヴィ・メタルという音楽は非常にニッチなジャンルであり、だからこそこのコミュニティーに帰属意識を感じている人たちは、音楽と人々が何の批判もなく歓迎され、受けられる。だから世界に根付くんだ。
音楽を通して表現することを可能にし、ライブに熱心に通い、メタル音楽に耳を傾ける人々は、その経験をより個人的なものにする。そうやって自分らしくいられること、個人的な感情を自由に表現できることは、誰もが望んでいることなのだろう。そこに、それぞれの文化や意味のある歌詞を融合させることで、より絆が深まるのだと思う。
Q7: You call it thrash metal, but the more modern, Fear Factory or Meshuggah-esque riffs are very impressive, right?
【SIDHARTH】: Our first album Born Of Unity is thrash groove yes. The 2nd one was very experimental with a lot grooves and hooks along with speed plus my desire to add konnakol rhythms made it very tricky for us or anyone to call us by that name. So it’s just Groove Metal music with Indian elements.
Q7: あなたたちはスラッシュ・メタルと呼ばれていますが、よりモダンな、FEAR FACTORY や MESHUGGAH 風のリフがとても印象的ですよね?
【SIDHARTH】: ファースト・アルバム “Born Of Unity” はスラッシュ・グルーヴだね。2ndアルバムは、グルーヴやフックを多用した実験的なもので、スピード感もあった。だから、僕らはインドの要素を取り入れたグルーヴ・メタルなんだ。
Q8: As Trump’s victory proves, the world is moving more and more toward a world of greed and violence, cutting off the weak and oppressed. In this day and age, what can metal and music do?
【SIDHARTH】: I honestly don’t have an answer for this one. We are all facing the same issues globally. It’s a sad state of affairs. Instead of moving forward, feels like we are moving backwards with modern technology. Music, whether it’s metal or rock or pop is a very powerful tool. All we can do is unit the like minded people and keep the community strong and reach out and help each other in time of need.
Q8: トランプの勝利が証明しているように、世界はますます強欲と暴力の世界に向かい、弱者や虐げられた人々を切り捨てていきます。こうした時代に、メタルや音楽には何ができるのでしょう?
【SIDHARTH】: 正直なところ、これに対する答えはないよ。僕たちは皆、世界的に同じ問題に直面している。悲しい現状だ。前進するどころか、現代のテクノロジーによって後退しているように感じるね。
メタルであれロックであれポップスであれ、音楽はとても強力なツールだ。僕たちにできることは、同じような心を持った人たちと結束し、コミュニティを強く保ち、困ったときには手を差し伸べて助け合うことだけだよ。