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NEW DISC REVIEW + INTERVIEW 【NEGICCO : ティー・フォー・スリー】


EXCLUSIVE: INTERVIEW WITH Negicco !!

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Organic Idol Group From Niigata, Japan, Negicco Has Just Released Ultimate-POP New Record “Tea For Three” !! Why Don’t You Try Kawaii Flesh Green Onions ?!

DISC REVIEW “ティー・フォー・スリー”

2003年から活動を続け、今年で結成13周年を迎える新潟が誇る”楽曲派”アイドル Negicco が、新作 “ティー・フォー・スリー” をリリースしました!!
昨年リリースされた2ndアルバム “Rice&Snow” は、様々な音楽誌、音楽サイトで2015年のベストアルバムにランクするモンスターアルバムでしたね。”ティー・フォー・スリー” は前作のポピュラーミュージックとしての完成度はそのままに、ソウル、ディスコサウンドを取り入れ大人の Negicco に進化したマイルストーン的作品に仕上がりました。プロデューサー connie さんは勿論、豪華なゲストプロデュース陣の仕事も実に印象的ですね。
レキシの池田貴史さんがプロデュースを手がけたアルバムオープナー “ねぇバーディア” は間違いなく今年最高のポップチューンとなるでしょう。「あなたに あなたに あなたに 恋したんです 好きになってもいいのかな もう止められないけど」松田聖子さんを想起させるエモすぎる王道アイドル曲は、しかし同時により深い広がりも備えています。
音楽ファンなら誰しも “ねぇバーディア” というタイトルから EARTH, WIND & FIRE の名曲 “September” を連想することでしょう。実際、「ねぇバーディア、覚えてる?」「あの9月の日の出来事」というセリフに加えて飛び出す”アノ”ギターフレーズは、見事な EW&F のオマージュとしてワクワク感を誘います。さらに勿論、「床の間置いてた愛の兜」は越前上杉家の直江兼続を隠喩しており、しっかりと新潟への愛情も示して見せているのです。大人も楽しめるアイドルソングとしての完成度は絶大ですね。
大人と言えば、Spangle call Lilli line が提供した “江南宵唄” は Negicco の新しい一面を披露した重要な楽曲です。セクシーで大人の色気を発する囁くような歌唱には、「本当の恋」を教えてくれるような淡い期待を感じてゾクゾクしてしまいますね。同じような感覚は、渋谷系とも言えるオシャレな “矛盾、はじめました” にも存在するように思います。
“土曜の夜は”を聴けば、Negicco こそが何十年にも渡って積み重ねてきた J-POP の担い手であることが分かるでしょう。80’sをモダンにアップデートしたかのような、山下達郎さんを想起させるビート、アーバンな曲調に Negicco の見事なコーラス、ハーモニーが溶け合います。アルバムを通して Negicco 3人の生み出すボーカルハーモニーは素晴らしく、歌唱面でも著しく成長を遂げていることが分かりますね。
OKAMOTO’S の手によるモータウン調の “SNSをぶっとばせ” では「あなたっていい人だけど まるでわたしの心は シェアできないの」などと見事に世相を反映していますが、総じて歌詞が心にスーッと入って来る作品でもありますね。ストリングスとピアノが絶妙な “おやすみ”~”私へ” の流れで幕を閉じるまで、”ティー・フォー・スリー” は常にリスナーにエモーショナルなメッセージを届け続けます。
決して、最近のアイドルシーンで持て囃されているような、奇を衒ったアルバムではありません。ただ粛々と、音楽の良さを追求した先に完成した、ハイセンスな2016年 J-POP の決定盤、代表作だと思います。今回弊誌では Negicco メンバー全員にインタビューを行うことが出来ました。7/30には NHK ホールでのコンサートも決定しています!ネギネギ!!

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Negicco “ティー・フォー・スリー” : 10/10

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NEW DISC REVIEW + INTERVIEW 【クウチュウ戦 (KOOCHEWSEN) : SUKOSHI FUSHIGI】


EXCLUSIVE: INTERVIEW WITH RIYO OF KOOCHEWSEN !!

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Prog meets J-POP !! One of the brightest hope from Japan, KOOCHEWSEN has just released their great 2nd mini-album “Sukoshi Fushigi” !!

DISC REVIEW “SUKOSHI FUSHIGI”

70年代のプログロックとJ-POP/歌謡曲を融合し、見事現代に蘇らせた才能溢れる4人組 クウチュウ戦 が 2nd ミニアルバム “Sukoshi Fushigi” をリリースしました!!
最近の J-POP/ROCK シーンには ゲスの極み乙女 や パスピエ など、マスロックだったり、少しプログレッシブだったりする演奏と、なめらかでポップなサウンドを掛け合わせてセルアウトしたバンドが少なくありませんね。クウチュウ戦の音楽も確かにプログとポップの融合です。しかしそこにはもっと直接的で本質を捉えたプログロックからの影響が伺えます。
アルバムオープナー “光線” はまさに クウチュウ戦 を象徴するような楽曲です。YES や KING CRIMSON を想起させる、スリリングで複雑な所謂”キメ”のフレーズで幕を開けながら、楽曲は光の速さでその色を変えます。伸びやかだったりハスキーだったり、状況に応じて的確にその声質を使い分ける Vo/Gt、そしてメインソングライターのリヨさんが歌い上げる、優しくてどこか懐かしいメロディーは70年代や80年代の J-POP に通じますね。そしてその2つの要素が楽曲の中でカラフルに溶け合い、クウチュウ戦 を唯一無二のバンドに昇華させていると感じました。スリルとポップ。もしかしたら、WINGS の “Live and Let Die” に方法論は近いのかも知れません。
キーボード担当のベントラーカオルさんが手がけた “雨模様です” も非常に重要な楽曲だと思います。はっぴいえんどの遺産に再度光を当てるような試みが見事に成功していますね。後半の転調が実に効果的。「ですます調」を歌詞に使用しているのもポイントで、これははっぴいえんど、松本隆さんの歌詞に多く見られる手法です。さらに言えば、90年代にはサニーデイ・サービスがその手法を踏襲しており、彼らを発掘した渡邊文武氏がクウチュウ戦も手がけているのは偶然とも思えませんでした。
他にもロックの原衝動を喚起させる “台風” は John Frusciante も慄くようなプリミティブとインテリジェンスを内包したギターワークが必聴ですし、井上陽水さんが乗り移ったような “エンドレスサマー” での歌唱も見事。全曲にフックとテーマを備えた素晴らしいミニアルバムに仕上がっていますね。
今回弊誌ではリヨさんにインタビューを行うことが出来ました。”世直し”、”世界を浄化したい”・・・わかります。

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KOOCHEWSEN: “SUKOSHI FUSHIGI” 9.6/10

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