EXCLUSIVE: INTERVIEW WITH DARWIN !!
“I Think Where We Differ From Toto Though Is Sometimes We Can Get Pretty Heavy, Sometimes You Need To Feel The Crunch Or Chugg. But Again, Similar To Toto, We’d Also Like To Reach a Wide Audience.”
DISC REVIEW “FIVE STEPS ON THE SUN”
「僕たちにとって非常に重要なのは、自分たち自身、そしてリスナー全員に、音楽の中で大きな問いを投げかけるよう促すこと。自分たちを取り巻く世界、宇宙、テクノロジー、科学、時事問題について、音楽の “問いかける” 力を感じてもらいたい。僕たちは音楽を通して大きな問いを立てることができる。音楽は、僕たちがこの世界についてどう感じているのか、もっと考える機会を与えてくれるんだ」
音楽やアートは何のために存在するのでしょうか?もちろん、純粋に気持ちよくなるため、感動を味わうためにアートを享受する人も多いでしょう。そうした一方通行で受け身のアートももちろん素晴らしいものです。一方で、アートを受け取って投げ返す対面通行の楽しみ方も、悪くはないものです。アイスランドを拠点とするギタリスト DarWin は、自らの音楽でリスナーに、世界に対して何かしらの “問い” を立ててほしいと願っています。
「僕たちの多くは、ひいひいおじいちゃんおばあちゃんがネアンデルタール人だったのだよ。いずれにせよ、ネアンデルタール人は種として消滅した。 それから1万数千年が経った今、僕たちはここにいる。 僕は、ホモ・サピエンス、つまり現代の “人類” の最後の一族になるとはどういうことなのだろうかとずっと考えていた。 そして “次世代の人類” はどのような姿をしているのだろうか? ホモ・サピエンスの後には何が来るのだろう? 彼らはどのように出現するのだろうか? …ってね。僕はときどき、次世代の人類はいかにテクノロジーに適応し、あるいは融合して、より高度な能力を獲得する必要があるのだろうかと考えることがあるのだよ」
2015年に産声をあげた DARWIN は、克明に暗雲が増えていく世の中でいつしか、人類 “ホモ・サピエンス” の終焉を夢想するようになります。そのプロジェクト名が示すように、DarWin は種の起源と終焉について掘り下げながら、滅びゆく世界で人類の進化、その正当性と妥当性に問いを投げかけるのです。
「エアポッドでバッハを脳内に流しながら外をランニングするほど素晴らしいことはないよ。何百年も前の作曲が、まったく異なる世界情勢に直面しながら、モバイルネットワーク通信、何百ものマイクロプロセッサー、バッテリーエネルギー、その他さまざまな現代の技術革新によって、僕らの脳にストリーミングされているのだから。 古代と未来の衝突はとても魅力的だ」
それでも DARWIN は、人類の可能性を諦めたわけではありません。人類はとても脆いけど、個々の人間には内省があり、希望があり、回復力と大きな可能性を秘めている。その左相がこれまでの素晴らしき音楽の歴史と、未来を見据えたテクノロジーの進化、その融合でしょう。道程と道筋の邂逅。
DARWIN は長い音楽とロックの歴史を抱きしめながら、今を生き、未来を創造しようとしています。ここに参加するアーティストは、ほとんどが百戦錬磨。かつてはあの Billy Sheehan, Guthrie Govan も名を連ねていた DARWIN のラインナップ。今回の “Five Steps on the Sun” では、Simon Phillips, Matt Bissonette, Derek Sherinian, Greg Howe のレギュラー・メンバーに加えて、Andy Timmons も降臨。一方で、新進気鋭のベーシスト Mohini Dey も起用して、まさにロックのロード・ムービーを完成させました。
「たとえプレイヤーたちがみんな狂ったようにシュレッドできるとしても、メンバーの真の貢献は本当に素晴らしい曲にあると思う。 彼らは幅広い聴衆のためにポップなロック・ソングを作ったけど、曲作りには洗練さと思慮深さもあった。 でも、僕らが TOTO と違うところは、時にはかなりヘヴィになったり、クランチやチャグを感じることがあるところだと思う。でも TOTO と同じように、幅広いオーディエンスに音楽を届けたいと思っているんだ」
そんな DARWIN によるロックの “進化論” を探求する試みは、もちろんその楽曲にも及んでいます。プログレッシブでシュレッドを織り交ぜながらも、あくまでメロディとフック、そして構成の妙で勝負する DARWIN の楽曲は、あの TOTO と肩を並べるほどの楽曲派です。
しかし、それだけでなく、ここには Plini や PERIPHERY を思わせる Fu-djent, 近未来的なシュレッドやチャグチャグしたリズムまで存在しています。”ロックの起源” からその道のりを余さず投影した彼らの音楽は、そうしてアートと人類の可能性を指し示しているのです。
今回弊誌では、DarWin にインタビューを行うことができました。P-Vine から日本盤の発売も決定!どうぞ!!
DarWin (g)
Simon Phillips (d, p)
+
Matt Bissonette (v)
Greg Howe (Lg)
Mohini Dey (b)
Derek Sherinian (key)
Julian Pollack (key)
Chariya Bissonette (bv)
Jesse Siebenberg (Ag, bv)
Andy Timmons (Lg)
DARWIN “FIVE STEPS ON THE SUN” : 10/10
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