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NEW DISC REVIEW + INTERVIEW 【MØL : JORD】


EXCLUSIVE: INTERVIEW WITH FREDERIK LIPPERT OF MØL !!

Denmark Based Five Piece Blackgaze Outfit, MØL Re-Mixes Agression And Beauty With Their Widscreen Debut Record “Jord” !!

DISC REVIEW “JORD”

興隆するデンマーク黄金世代の鋭鋒。常闇で光芒に焦がれしブラックゲイズの申し蛾 MØL がリリースした透徹のデビュー作 “Jord” は、ジャンルの虫籠を稀有なる羽音で切り裂きます。
前身となる ANTENNAS TO NOWHERE で、SLOWDIVE や MY BLOODY VALENTINE からインスピレーションを得たシューゲイズ/ドリームポップサウンドを追求していた Nicolai Hansen と Ken Klejs が MØL を立ち上げたのは2012年のことでした。
以来、セレスティアルな空気をエクストリームの白刃で裁断し巻き起こすバンドの “嵐” は、DEAFHEAVEN, GHOST BATH, OATHBREAKER, heaven in her arms 等と共にブラックゲイズの地図に新風を吹き込んでいます。
MØL がこの新興サブジャンルでまず傑出している点はコンパクトなバランス感覚から際立つコントラストかもしれませんね。エセリアルなシューゲイズサウンドとブラッケンドのアグレッションが双璧を成すジャンルにおいて、MØL ほどその両翼を巧みに美しく羽ばたかせるバンドはいないでしょう。
どちらか一方にに重心を振り、ともすれば片翼をほとんど犠牲にするバンドも多い中、8曲42分というコンパクトなデザインの中で光と闇を鮮明に浮き上がらせる彼らの手法は際立っています。
ツインピークスと Angelo Badalamenti のメランコリー、サスペンスを受け継ぐイントロダクションが印象的なアルバムオープナー “Storm” はまさにその MØL のシグニチャーウイングを大きく広げた春の嵐。リバーブの霧が晴れるやいなや、ハイピッチのスクリームとブラックメタルのフェロシティーがリスナーの眼前に広がります。
とはいえ、バンドがメロディーを放棄することはありません。鳴り響く雷鳴と騒乱のドラムワークを上昇気流に駆け上る、トレモロのハーモニーはあまりに気高く流麗。そうして対比に根ざしたインテンシティーは、ポストロックのアンビエンスを宿すアウトロへと収束していくのです。
「アルバムのテーマは、青く回転するこの星でいかに限られた時間を過ごすかについてなんだ。死と時間に関する疑問への思考や黙想なんだよ。」とインタビューで語るように、スカンジナビアの厳しくも壮大な自然を通して生と死、時間に焦点を当てたレコードは実際テーマと音楽が見事にシンクロしているように思えます。
“Penumbra” で緩やかに刻まれるミュートを施したギターの音色は、確かに時計の針を示しつつ終着駅へのカウントダウンを隠喩しているのでしょう。
“Vakuum” と “Lambda” に纏わるコントラストはアルバムのハイライトと言えるかもしれませんね。愛する人を失うことについて書かれた “Vakuum” は、ボーカル Kim がパーソナルな領域を追求したが故にデンマーク語で歌われる楽曲。怒りの感情が支配する作品で最もアグレッシブかつファストな真空の牙は、スラッシュやブラックメタルを前面に押し出しながら、ナチュラルに荘厳なる木漏れ日を浸透させていきます。
一方で、”Lambda” は80〜90年代のメロウなシューゲイズサウンドを意図的に狙ったインストゥルメンタルソング。Kevin Shields の理想を嫋やかに楽曲へと落とし込み、儚くも幻想的、エアリーな桃源郷を具現化しているのです。バンドのルーツ、闇と光はこの場所で交差し、極上のダイナミズムを創出し、再び羽搏き飛び立ちます。
「そこからブラックメタルとシューゲイズよりも多くのジャンルを引き出したい。」と Frederik が語るように、”Virga” には GOJIRA のプログレッシブな精神が宿っていますし、アルバムを締めくくるタイトルトラック “Jord” は LAMB OF GOD の息吹を吸い込むモダンメタルとシューゲイズの壮大なる交差点です。多様性まで手に入れたスカンジナビアの夜蛾は、そうしてシーンに煌めく鱗粉を散りばめていくはずです。
今回弊誌では、ギタリスト Frederik Lippert にインタビューを行うことが出来ました。LANTLOS の “.Neon” や DEAFHEAVEN の “Sunbather” との比較は避け難いでしょうが、よりワイドスクリーンなアプローチが魅力的な快作。
ROLO TOMASSI や CONJURER も揃えるレーベル Holy Roar Records にも注目です。「現在デンマークシーンは才能と共に爆発的な進化を遂げているよ。まさにメタルの黄金世代が勃興しているのさ。」どうぞ!!

MØL “JORD” : 9.8/10

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NEW DISC REVIEW + INTERVIEW 【DIZZY MIZZ LIZZY : FORWARD IN REVERSE】JAPAN TOUR 2016 SPECIAL !!


EXCLUSIVE: INTERVIEW WITH TIM CHRISTENSEN OF DIZZY MIZZ LIZZY !!

Dizzy Mizz Lizzy Rødovre Rådhusplænen 27 maj 2016

Danish Legend is back!! DIZZY MIZZ LIZZY has just released their new milestone, “Forward In Reverse” for the first time in twenty years!!

DISC REVIEW “FORWARD IN REVERSE”

リユニオンを果たしたデンマークの巨人、DIZZY MIZZ LIZZY が遂に待望の復活作 “Forward In Reverse” を日本先行リリースしました!!
ロック/メタルの概念が再構築された90年代初頭、ヨーロッパから登場した DML は確実にゲームチェンジングな存在でした。主に US 主導で発生した大きなオルタナティブの波は、革新的でしたが、”メロディー” に対する考え方の違いから1部で拒否反応を生んだのも事実です。しかし、ユーロという土壌で育まれた DML の音楽は、両者の優れた部分を併せ持ったハイブリッドな存在として、2枚のアルバムしか残さなかったにもかかわらず、解散後もデンマーク本国はもとより、日本、そして世界中で愛され続けて来たのです。
20年振り、通算3枚目のフルレングスとなる “Forward In Reverse” には3曲ものインストゥルメンタルトラックが収録されています。そしてこの3曲こそが DIZZY MIZZ LIZZY の Yesterday & Today を紐解く鍵となるような気がします。
アルバムオープナー “Phyling Pharaoh” はタイトルが示す通り、オリエンタルなムードを纏っています。こういった浮遊感のあるエスニックなメロディーは、90’s オルタナバンドにも通じ、例えば、名曲 “Waterline” のインストパートなどでも聴くことが出来ますね。
“Frey” は美しいアコースティックな小曲。Tim が強く影響を受け、名作”Ram”を完全再現してしまうほど敬愛している Paul McCartney が THE BEATLES 時代に残した “Blackbird” を彷彿とさせます。
そして “Mindgasm”。彼らの特徴である “リズム遊び” を最大限に活かした楽曲は、躍動感に満ち、少しずつ音の並びやリズムパターンを変化させていくことで、独特のスリルとダイナミズムを生み出していますね。
言い換えれば、「Alternative, Beatles, Progressive」。この3要素こそ DML の解体新書だとアピールしているように思えたのです。余談ですが、”3″ という数字には、インタビューで語ってくれたように思い入れがあるようで、勿論、バンドは3ピースですし、タイトルトラック “Forward In Reverse” は3拍子で構築された復活の狼煙です。
では、彼らは単にノスタルジアのためだけに再結集したのでしょうか? 否。”Rotator” からの20年は作曲家としての Tim、演奏家としての DML を見事に成熟させました。
Loud Park 2015 で目撃した DIZZY MIZZ LIZZY は非常にオーガニックでスポンティニュアスなライブバンドでした。次々と繰り出される、インプロヴィゼーションやインタープレイは、あの Jimi Hendrix を想起させるほどで、ロックの源衝動を喚起させるに充分な凄みがありましたね。そして、彼らは “Forward In Reverse” にもその空気感をそのまま持ち込んでいます。インタビューにもある通り、インストを多数収録したのは、”今”の彼らの演奏家としての充実ぶり、自信の現れでしょう。
楽曲面で見れば、”Made to Believe” “Love At Second Sight” のような新しい DML のアンセムとなるような楽曲と並んで、Tim がソロで養ってきたより内省的でメロディアスな “Something So Familiar” “Say It To Me Anyway” も収録されており、さらに音楽性の間口が広がった印象です。また、Tim はトレードマークであるギターとボーカルのユニゾンを過去作よりも多用しており、DML のカムバックを強く印象付けています。
結果として、リユニオン作品としては異例の、瑞々しさに満ちたフレッシュで新たな代表作が誕生したように思います!
今回弊誌では、Tim にインタビューを行うことが出来ました。5月には単独公演も控えています。どうぞ!!

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DIZZY MIZZ LIZZY “FORWARD IN REVERSE” : 9.8/10

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NEW DISC REVIEW + INTERVIEW 【ROYAL HUNT : DEVIL’S DOZEN】JAPAN TOUR 2016 SPECIAL !!


EXCLUSIVE: INTERVIEW WITH André Andersen of ROYAL HUNT!!

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ROYAL HUNT set to come back to Japan again on April 2016!! André Andersen talks about Loud Park, Japan, “Devil’s Dozen” and more !!

先日行われた “Loud Park 2015” でも完成されたシアトリカルなパフォーマンスでメタルファンを魅了したデンマークのベテラン ROYAL HUNT。早くも2016年4月の再来日が決定しました!!
90年代の中盤から後半にかけて、ROYAL HUNT はここ日本で非常に人気の高いバンドでした。阪神大震災の折には “Far Away” という楽曲を日本に捧げてくれたこともありましたね。ところが、絶頂期のフロントマン、D.C. Cooper 離脱後も少なくとも音楽的には非常に聴き応えのある高いレベルの作品をリリースし続けていたにも関わらず、バンドは徐々に失速して行きました。D.C. の後任を務めた John West, Mark Boals, 共に実力は折り紙つき。しかしながらバンドはキャッチーさや華を失ってしまっていたように思います。D.C. のシアトリカルでメロディックな歌唱と ROYAL HUNT にはやはりケミストリーがあったのでしょう。
そこにやっと気づいたのかどうなのか、バンドは2011年、D.C. を迎えてツアーを行うことをアナウンスし、名作 “Paradox” の完全再現を含む来日公演を成功させました。以来、D.C. は正式にバンドに復帰、3枚のアルバムをリリースしています。
最新作”Devil’s Dozen” は彼の復帰後最も見事な作品ではないでしょうか?彼が復帰したからと言ってバンドは初期のようなコンパクトで明快な楽曲を制作する訳では勿論ありません。バンドのコンダクター Andre Andersen の成熟した作曲術を味わえる長尺の楽曲群に D.C. の華のあるキャッチーなメロディーを乗せてしっかり今の ROYAL HUNT を主張していますね。”Riches to Rags” ではフォーキーな要素を効果的に導入、新たなファンの開拓にも繋がりそうですし、Jonas Larsen のギタリスト然とした派手なソロワークも非常に魅力的。”May You Never (Walk Alone)” などは90年代の彼らを彷彿とさせる、思わず口ずさみたくなるようなメロディーが白眉です。前作のツアー後に「バンドを終わらせるかも知れない…」と語っていた Andre ですが ROYAL HUNT はどうやら第2の絶頂期を迎えそうな雰囲気ですね。
今回弊誌では、そのMr. ROYAL HUNT, Andre Andersen にインタビューを行うことが出来ました。どうぞ!!

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ROYAL HUNT “DEVIL’S DOZEN” 8,8/10

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PICK UP ARTIST + SPECIAL MESSAGE: INMAZES 【VOLA】


EXCLUSIVE: VOLA’S SPECIAL MESSAGE FOR JAPAN!!

HERE IS NEW PROG STAR FROM COPENHAGEN !! VOLA GIVES YOU REALLY ECLECTIC MUSIC BASED ON GROOVE METAL/DJENT. 

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コペンハーゲンから現れた4人組 VOLA。デンマークは伝統的に芸術性の高いアーティストを輩出していますがこのバンドも実にアーティスティック。プログメタル界のフライングタイガーコペンハーゲンであると断言できます。楽曲の骨格であるギターリフは明らかに MESHUGGAH/DJENT を基にした現代的なヘヴィーグルーヴィースタッフ。しかし肉付けの部分が巷の凡百のバンドたちとは全く趣を異にします。煌びやかなシンセ/ピアノサウンドと甘いボーカルメロディーが70~80年代のプログロック、もっと言ってしまうと STEELY DAN, AIR SUPPLY, TOTO, CHICAGO のような雰囲気を醸し出しまくっているのです。さらに言ってしまうと同郷の MEW のメタル版といった感覚もありますね。マスタリングをあのイェンス・ボグレンに依頼し、デンマークの芸術家が手掛けたという前衛的なジャケットやアー写からも彼らが既存のメタルの枠を壊して RULE THE WORLD しようと意気込んでいるのが痛いほど伝わりますし、そうなる予感とポテンシャルは十分です。

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VOLA’s music exists in a borderline area of rock, that is as high-flying and melodically fulfilling as it is itchy and heavy. The band forms quirky trails of distorted bass and guitars, entangling synth lines and constantly groove-driven drums that play up against wide vocal harmonies and deep-blue-textured electronica.

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【MESSAGE FOR JAPAN】

Hello Japanese music fans! We are VOLA, a band from Copenhagen, Denmark, who have just released the debut album “Inmazes”. In short Inmazes deals with the subject of being trapped inside a mental maze. We have created 10 songs around this theme, which musically are products of our varied inspirations ranging from 70’s progressive rock to present day electronica, industrial and even extreme metal. We hope that you will enjoy what you hear! We would love to come to Japan and play, so be sure to spread the word about our music if it appeals to you.

日本の音楽ファンの皆さん、こんにちは。僕たちはデンマーク、コペンハーゲン出身の VOLA というバンドだよ。ちょうどデビューアルバム “INMAZE” を発売したところなんだ。簡潔に言うと、 “INMAZE” は精神的な迷宮に囚われてしまう事について扱っているよ。このテーマに沿って10曲作ったんだ。音楽的には70年代のプログロックから今日のエレクトロニカ、インダストリアル、そしてエクストリームメタルといった幅広い分野からインスピレーションを得て完成したね。楽しんでくれたらいいな!ぜひ日本でライブをやりたいからもし気に入ったらぜひ僕たちの音楽を広めて欲しいよ。

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