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NEW DISC REVIEW + INTERVIEW 【MOON UNIT : DIFFERENCES IN LANGUAGE AND LIFESTYLE】


EXCLUSIVE: INTERVIEW WITH JURE BULJEVIC OF MOON UNIT !!

“All Japanese Bands Are All Having a Lot Fun, a Lot Of Metal Bands Are Very Grim And Serious But Sex Machineguns And Maximum the Hormone Both Are The Complete Opposite.”

DISC REVIEW “DIFFERENCES IN LANGUAGE AND LIFESTYLE”

「MOON UNIT の名前は偶然生まれたものでね。いろいろな名前を考えていたんだけど、どれもしっくりこなかった。そんな時、友人がリハーサル・スペースにミックスを見に来て、私たちの音楽を “Devin Townsend と Frank Zappa のラブチャイルド” と評してくれたんだ。それで、自然に MOON UNIT が出てきて (Moon Unit とは Frank Zappa の娘の名前) 、そのまま定着してしまったわけさ」
FAITH NO MORE, Devin Townsend, Frank Zappa, RAGE AGAINST THE MACHINE, Eminem, ファミコンのサウンドトラック、アニメのイントロダクション、そしてスタートレック。考え得る最高のものを融合させたクロアチアのプログ怪獣、MOON UNIT。彼らのデビュー・アルバム “Differences in language and Lifestyle” は、今年最もワイルドでエキサイティングでインタレスティングなアルバムであると同時に、”第二次世界大戦でみんなが恐竜になったら?” “スーパー・ヒーローのスーパー・パワーがウナギと話せることだけだったら?” など壊れた現実世界よりは多少まともなテーマを扱っています。
「日本の音楽の何が好きかって?多くのメタルバンドは非常に重苦しくてシリアスだけど、SEX MACHINEGUNS と MAXIMUM THE HORMONE は正反対だから。彼らの曲は、シリアスで大きなテーマに取り組むのではなく、みかんや料理のレシピのような生活の中のありふれた普通のことを扱っている。同時に自分たちの音楽に対してとても真面目で強烈な印象を持っていて、それがとても魅力的だと感じたんだよね。クリエイティブでタイトな曲作り、優れた音楽性、ポジティブなエネルギー、とにかく全てが揃っていて、何かに挑戦することを恐れていないように感じられるんだ」
現在、プログの未来と絶賛される MOON UNIT は、東欧クロアチアからその音楽に対する哲学をなんと日本に学んでいました。”Differences in Language and Lifestyle” は、プログレッシブ・ロックやメタルのような “真面目” な世界では見落とされがちな、”楽しむ” ことを究極のテーマとしています。音楽面ではもちろん、DREAM THEATER や BETWEEN THE BURIED AND ME といった大御所の血がたしかに流れている一方で、MOON UNIT は未来のディストピアや昏睡状態の自己反省よりも、土曜日の朝のアニメやビデオゲーム、50年代の冒険シリーズをモチーフにしたタペストリーで成り立っていて、最も陰鬱なテーマにしても “スタートレック:ボイジャー” の下っ端として働くことの単調さと疲労についての瞑想という、メタルやプログの陰鬱とはかけ離れた日常の延長にあるのです。
そんな下らなく見えて実は重要で前代未聞な世界観を伝えたのが日本のアーティストであり、日本が培ってきた豊かなメロディーでした。そうして MOON UNIT は、歌って踊れて爽快で楽しく乗れてそれでも思慮深く知性が折り重なったプログの突破口を見出していったのです。
「90年代は、様々な音楽のムーブメントがあらゆる方向に向かって爆発した、とてもワイルドな時代だった。僕たちはもちろん、モダンな音楽も大好きだよ。特にヒップホップ。僕たちは常に新しい刺激的なものを試しているよ。だけど、自分たちのルーツから完全に離れることはできないからね。だから、僕たちの音楽は90年代の基盤を通してすべてのものが再解釈され、そこから多くの興味深いことが起こっているんだ」
エクレクティックの極北にありながら、これだけ “楽しさ” に的を絞ったプログを生み出せたのは、彼らが重度の音楽オタクであるという側面が大きいのではないでしょうか。オタクのツボはオタクにしかわからない。
開幕の “Velocirapture” では FAITH NO MORE でもマニアックな “Real Thing” を攻め立て、”Anatomy Park” では眩いばかりのシンセ・サウンドがホバークラフトのように “F-Zero” の世界を飛び回ります。”Ensign For Life” でドリーミーなギターポップを放てば、その返す刀 “Secret Squad” ではオールドスクール・ヒップホップと RATM, A TRIBE CALLED QUEST の共演でリスナーを沸かせ、”Splitting Hares” では臆面もなくメタルとゲーム音楽、そしてサイケデリック・トランスへの愛情を温故知新で紡いで見せます。
極めつけは、”Tuesday” でしょう。彼らのすべてを凝縮したプログの叙事詩は、ワクワク感を永続させながら楽曲のテーマである “終わりを受け入れること” についてあまりにも雄弁に語ってくれました。今回のプログ・パーティーはここでお終い。Jure が語るように、彼に乗り移る Kevin Moore のセンス、鍵盤やエレクトロのダンスが作品をネクスト・レベルへ誘っているのは明らかでしょう。
今回弊誌では、鍵盤奏者 Jure Buljević にインタビューを行うことができました。「日本には本当に優れたミュージシャンやプロデューサーがたくさんいるから、僕はいつも何かを探しているよ。日本のアーティストの多くは、心に残る素晴らしいメロディーを書く才能があって、それでたやすく音楽が言葉の壁を越えられるんだ」 どうぞ!!

MOON UNIT “DIFFERENCES IN LANGUAGE AND LIFESTYLE” : 10/10

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NEW DISC REVIEW + INTERVIEW 【CARA NEIR : PHASE OUT】


EXCLUSIVE: INTERVIEW WITH GARRY BRENTS OF CARA NEIR / GONEMAGE !!

“Here On Phase Out Is The Demonstration Of Him Warping Us Into a Video Game Dimension That He’s Created With The Use Of a Forbidden Device Known As The RPGBOY.”

DISC REVIEW “PHASE OUT”

「今回の作品は、これまでのスタイルとは全く異なるものになったよね。これまでの殺風景なイメージを一新して、自分たちの作ったコンセプトをしっかりと表現できるようにしたんだよね。ゲームソフトの表紙のようなイメージを切り取ったんだ」
“8-bit punk black metal chiptune chiptuneish indie rock lo-fi noise rock pixelcore post-hardcore skramz”。”Phase Out” の Bandcamp にはこれだけ大量の “タグ” が敷き詰められています。テキサスの異端児 CARA NEIR は、これまでブラックメタル、グラインドコア、ポストハードコア、スクリーモといったパレットの色彩からあらゆる不幸の痕跡を抽出し、万華鏡のように世界へと投影してきました。その多様性は時に一貫性のない “骨抜きのブラックメタル” と揶揄されながらも、ついに最も冒険的な “Phase Out” で魅惑と実験のアマルガムを最高の場所まで引き上げたのです。
「”Phase Out” では、ザ・ワンが “RPGBOY” と呼ばれる禁断のデバイスを使って、僕たちをビデオ・ゲームの次元にワープさせてしまったんだ。ゲームボーイのような形をしているけど、操作する人の知恵次第で時空を操ることができる力を持っているんだよ。ザ・ワンはその力を悪用して、RPGバージョンの僕たちを、彼のガントレットのような次元の中に作り出したんだよ。そして僕たちは、彼の病的な娯楽のために、このガントレットの中で競うように服従させられている」
例えば、忍者竜剣伝やドラゴンクエストの一場面を切り取ったようなドット絵のアートワークこそ “Phase Out” への招待状。宿敵の宇宙人 “ザ・ワン” によって RPG の世界に閉じ込められてしまった Garry Brents(ほぼすべての楽器、サンプル、プロダクション)と Chris Francis(ほぼすべての歌詞とボーカル)、つまり CARA NEIR の2人はアルバムを通してビデオゲーム “Phase Out” のクリアーを音楽で試みます。
「いとこと一緒に “マクロス/ロボテック” の卓上RPGをずっとプレイしていたんだ。ペンや鉛筆、紙を使って、マクロスの世界をダンジョンズ&ドラゴンズのスタイルで遊んだことが、子供の頃の自分の想像力の出発点となっているんだよね」
実際、マクロスやスター・オーシャン、クロノ・トリガーといった日本のアニメやゲーム、それに植松伸夫やロックマンのサウンドトラックを聖書として育った彼らの作品には、その息吹が存分に息づいています。レベルアップを告げるブレイクダウン、セーブポイントでのリラックスしたローファイなインストゥルメンタル、命をかけた圧倒的なバトル、スターオーシャンをサンプリングしたスポークンワード、そのすべては8-bitの歪みとファミコンのリヴァーブによって描き出され、子供のころ胸を弾ませたあの冒険へとリスナーを誘います。
ただし、CARA NEIR が連れ出す冒険とは狂った音楽の旅路。ブラックメタルを魔改造したアバンギャルドなサウンドから、チップチューン、サンプル、ジャジーなスウィング、トラップ、スクリーモ、グラインド、アコースティック、ハードコアまで、リスナーがたどり着く街やダンジョンはすべてが多様でユニークに絡まり合い、その魅力を存分にアピールしているのです。そこに一握りのニヒリズムとユーモア、そして現実からの逃避を散りばめながら。
「GONEMAGE はブラックメタルと8-bitサウンドをミックスしたものだけど、よりメランコリックでドリーミーな感じで、特にいくつかの曲ではシューゲイザーを取り入れているよ」
Garry の創作意欲は衰えることを知りません。CARA NEIR のリリースからわずか数ヶ月で完成を見た別プロジェクト、GONEMAGE もシーンの注目を浴びています。同様に8-bitをメタルとクロスさせつつ、よりブラックメタルに特化し感傷的なシューゲイズの響きも取り入れた “ピクセルコア” のサウンドは、実に奇抜でしかし心を激しく揺さぶられます。
今回弊誌では、Garry Brents にインタビューを行うことができました。「音楽的に大きな影響を受けているのは、常に ULVER だよ。今までで一番好きなバンド。彼らは常に変化し続けるバンドで、無意識のうちに自分の音楽や CARA NEIR のためにそのことを心に留めていたんだと思うよ」 どうぞ!!

CARA NEIR “PHASE OUT” : 10/10

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NEW DISC REVIEW + INTERVIEW 【PASSCODE : VIRTUAL】


EXCLUSIVE: INTERVIEW WITH PASSCODE !!

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Electronicore Meets Kawaii ?! Japanese Girls Outfit, “NINJA BOMBER” From Osaka, PassCode Has Just Released Splendid 2nd Album “VIRTUAL” !!

DISC REVIEW “VIRTUAL”

百花繚乱のアイドルシーンに、ピコリーモを引っさげ大阪から現れた4人組 PassCode が期待の新作 “VIRTUAL” をリリースしました!!新メンバー大上さんの加入、グループのリーダーだった黒原さん脱退という大きなメンバーチェンジを経て制作されたアルバムは、鮮烈なデビュー作 “ALL is VANITY” と”リンク”しつつも、より多彩で、よりキャッチーで、メンバーの確かな成長が感じられる優れた作品となりました。
アルバムオープナー “MOON PHASE” は PassCode の “Re-Birth” を高らかに宣言するキラーチューン。前作収録 “Toxic” のイメージを引き継ぎながら、よりスケールアップを果たした Electronicore サウンドを聴くことが出来ますね。キラキラとしかし複雑に突き進む楽曲の中、ふんだんに挿入される 今田さんのシャウト/スクリーム は男性ボーカルの凄みとはまた一味違ったテイストが白眉で、前作からの進化を伝えています。オートチューンの多用も実に効果的。
さらに、こちらも前作収録 “アスタリスク” とリンクする “NINJA BOMBER” はタイトルから想像出来る通り、和のテイストを取り入れた海外にも強くアピールする仕上がりとなっていますね。逆に言えば、こういったある種飛び道具的な楽曲が際立つのも、シリアスな “Now I Know”, “Nextage” のような彼女たちの”骨格”がしっかりと存在しているからだと思います。
勿論、そういった所謂ピコリーモは PassCode サウンドのベースでありアイデンティティーな訳ですが、インタビューで高嶋さんが”おもちゃ箱”と例えたように、カラフルでバラエティー豊かな本作では PassCode の新たな1面も重要な聴きどころとなっていますね。
例えば “ドリームメーカー” は Kawaii 要素を多分に含んだ電波チューン。でんぱ組.inc を想起するファンも多いでしょう。また、派手なシンセサウンドが注目されがちですが、”from here” などで聴けるピアノの音色も美しく作品に色を添えています。
さらに、アルバム終盤に配置された “Don’t Leave Me Alone”, “You Made My Day” のように切なく、ブルージーな味わいさえ存在する、聴かせる楽曲も素晴らしいアクセントになっていますね。特に “You Made My Day” は1分そこそこの短い中に、PassCode の熱い想いが込められた歌詞、パフォーマンスだと感じました。
今回は、サウンド・プロデュースを手がける平地孝次さんがメンバーの歌唱パートを決定したことで、より各メンバーの特徴が作品に昇華されていますし、SiM や BABYMETAL を手がける 原浩一さんがマスタリングを行うことでサウンド自体もアップグレードされており、実に聴き応えのある完成度の高い作品に仕上がっています。
今回弊誌では、PassCode のメンバー全員、高嶋 楓さん、今田 夢菜さん、大上 陽奈子さん、南 菜生さんにインタビューを行うことが出来ました。8/8の Zepp DiverCity ワンマンでは初のフルバンドセットも控えています。ぜひアイドルとバンドの垣根を壊していって欲しいですね。どうぞ!!

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PassCode “VIRTUAL” : 9.2/10

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NEW DISC REVIEW + INTERVIEW 【DANIMAL CANNON : LUNARIA】


EXCLUSIVE: INTERVIEW WITH DAN BEHRENS A.K.A DANIMAL CANNON!!

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“Chiprog-Metal” is born!! Genius, Danimal Cannon has just released Chiptune and Prog-Metal cross-over masterpiece “Lunaria”!!

【DISC REVIEW : LUNARIA】

EDM/Chiptune 界の革命児、DANIMAL CANNON が”クロスオーバー/エクレクティック”な音楽が求められている昨今の音楽シーンに衝撃を与える新作 “Lunaria” をリリースしました!!
DANIMAL CANNON とはチップチューンアーティスト/ギタリスト Dan Behrens のソロプロジェクト。作曲にギターと任天堂ゲームボーイを使用し、プログメタルとチップチューンを融合させたそのユニークな音楽性は、まさに奇才と呼ぶに相応しいですね。”Lunaria” は3枚目のアルバムとなりますが、完全に一皮剥けたこの新作でその知名度は飛躍的に向上することでしょう。
作品は、月が原始地球と火星ほどの大きさの天体が激突した結果形成されたとされる “ジャイアントインパクト説”をテーマとしたコンセプトアルバム。アルバムオープナー “Axis” こそ、彼が創作する “Chiprog-Metal” を体現する楽曲だと思います。キラキラとしたキャッチーなメロディーと、ヘヴィーグルーヴィーなリフが見事に融合。チップチューンサウンドとギターシュレッドが楽曲の主役を巡って鬩ぎ合うかのような、極上のスリルを味わうことが出来ますね。
対して、月の女神に扮した女性ボーカル Emily Yancey をフィーチャーしたタイトルトラック “Lunaria” は息をのむほどの美しさ。例えば、チップチューンのような電子音に感情が宿るのかという懐疑的な音楽ファンをも虜にするような普遍的魅力に満ちています。ゲームボーイは1989年に発売されたハードです。実は、そのサウンドチップは同時に3音までしか鳴らすことが出来ません。にもかかわらず、ここまで幻想的なサウンドを生み出す彼のプログラミングテクニックには驚くばかりですね。
また、アートワークや “Collision Event” からは、彼がファイナルファンタジーシリーズ、そして植松伸夫氏に多大な影響を受けていることに気づくでしょう。この辺りはゲームのサントラも手がけるコンポーザーとしての面目躍如といったところ。同時に自身がボーカルをとる NIN リスペクトな “Surveillance” というロック寄りの楽曲も収録されており、アルバムは実にチャレンジングでバラエティーに富んでいますね。
今回弊誌では、Dan Behrens にインタビューを行うことが出来ました。やはり日本の文化には思い入れが強いようですね。どうぞ!

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DANIMAL CANNON “LUNARIA” : 9.6/10

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PICK UP ARTIST + INTERVIEW 【PRYAPISME】


EXCLUSIVE: SHORT INTERVIEW WITH AYMERIC THOMAS OF PRYAPISME !!

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STRAVINSKY MEETS ROCKMAN ?? BLACK METAL MEETS CASTLEVANIA ?? FRENCH EXPERIMENTAL / AVANT-GARDE / ELECTRONICA / METAL BAND “PRYAPISME” RELEASE AWESOME EP “FUTUROLOGIE” !!

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フランスの音楽は GRORR, CLEMENTO BELIO, POIL と弊サイトでも取り上げてきましたが、どのアーティストも一癖二癖あってコマーシャリズムよりもアートを優先しているイメージがあります。今回紹介する PRYAPISME もまさにそんな精神を持ったバンドと言えるでしょう。弊サイトの重要なテーマの一つにエクレクティックというワードがあります。様々な影響を取り入れるという意味ですが彼ら程そのテーマにピッタリなバンドもなかなかないでしょう。CHIPTUNE という電子音楽をベースに METAL, JAZZ, CLASSIC, EXPERIMENTAL, AMBIENT, AVANT-GARDE そして民族音楽といった音楽からの影響を取り入れ、新しく衝撃的で実に濃密な世界を構築しています。現代のストラヴィンスキーと表現したくなりますね。今回弊サイトではバンドのメインコンポーザーでドラム、キーボード、クラリネットにプログラミングまでこなす多才な人物 AYMERIC THOMAS に新EP “FUTUROLOGIE” や日本の音楽について話が聞けました。

 【ABOUT PRYAPISMI】

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First of all, thank you for being so enthousiactic about our band !
It is hard to explain our music to be honest. Futurologie is our latest EP after two full-lenght albums, an only 8bit/chiptune EP and an OST for a documentary about a tournament of the game Street Fighter II. The purpose of our music is always to create tracks without any boundaries, just composing things we like : metal, electronic, jazz, classical, world or movies/games-inflenced…

まずは僕たちに興味を持ってくれてありがとう!

正直、僕たちの音楽を説明するのは難しいね。”FUTUROLOGIE” は僕たちの最新の EP なんだ。以前には2枚のフルアルバムと 8bit/chiptune オンリーの EP, STREET FIGHTER 2 トーナメントの OST をリリースしているよ。僕たちの目的は好きな音楽を限界なしで製作する事なんだ。METAL, ELECTRONIC, JAZZ, CLASSICAL, WORLD MUSIC, MOVIE/GAME なんかの影響を受けているよ。

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【ABOUT “FUTUROLOGIE”】

Futurologie was composed to be a stand-alone long track, with a bonus full orchestral version. This EP is mostly influenced by movies, it is thought to be some kind of a visual song. Usually, we work with a computer for composition and arrangements and then we learn to play some of the tracks for live shows. We are considered like a metal band cause we have electric guitars and some blastbeats but i don’t think we have a true unique music style. We generally speak about « rococo-core » : it means a style with too many music tags, too many different arrangements, and of course too many notes. But we are not confortable with genres in general. We just play the music we like without thinking too much about a concept.

“FUTOROLOGIE”は1曲の長い曲とボーナストラックとしてそのフルオーケストラバージョンが収録されているよ。このEPは主に映画から影響を受けているんだ。そういう意味では視覚的な曲と言えるかもしれないね。普段はPCで作曲やアレンジをしてその中の何曲かをライブ用に覚える感じだね。エレキギターとブラストビートが入っているからメタルバンドと思われがちだけどそうは思わないな。僕たちは真にユニークな音楽スタイルを持っているよ。よく自称するのが “ROCOCO-CORE” って名称。沢山の音楽タグを持っていて沢山のアレンジが施されていて勿論沢山の音が詰め込まれているスタイルだよ。ただジャンル分けされるのはあんまり好きではないんだ。コンセプトについてはあまり考えすぎず好きな音楽をプレイするだけさ。

【ABOUT JAPAN】

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About Japan, we are extremely inflenced by Japanese culture, specially music and movies and obviously video games. We all use to listen to a lot of Koenji Hyakkei and Ruinsfor example. Also electronic artists like Ryoji Ikeda and Masami Akita, or even jazz bands like Soil and Pimp Sessions. I’m also a big fan of Japanese movies : directors like Shozin Fukui, Sion Sono, Katsuhito Ishii, Hitochi Matsumoto and Shinya Tsukamoto… All those directors work without compromises, in an extreme way. The movie « Funky forrest » is a perfect example of what i’m talking about : no boundaries, no limits, the explosion of codes from typical movie genres and also lot’s of poetry and humouristic things… For me, Japan is one the most creative country, and of course Japanese artists never stop to influence us. It was also the case for lot’s of 80’s/90’s videogame musics ( we even have a side project band of covers from various retrogames music ). Our babysitters were Megaman (known as « Rockman » in Japan) and Castlevania and the music from these games is fantastic. That explains the heavy use of chiptune sounds in Pryapisme.
We really hope we can travel to play in Japan one day. It’s a goal to reach for us since the beginning of the band. That and making music for a Japanese project ( film or game ). Maybe one day…
AGAIN, THANK YOU VERY MUCH !!

僕たちは日本の文化、特に音楽や映画、そして勿論ビデオゲームから非常に大きい影響を受けているんだ。例えば高円寺百景や RUINS はみんなよく聴いているよ。同時に池田亮司、秋田昌美といったエレクトロニカのアーティストや SOIL AND PIMP SESSIONS のようなジャズアーティストまで聴いているよ。日本の映画も大好きでね。福井ショウジン、園子温、石井克人、松本人志、そして塚本晋也。彼らの仕事は妥協のない究極のやり方だね。石井克人の”ナイスの森”は僕の話している事の完璧な例だろう。境界も限界もなく典型的な映画のジャンルの枠をぶち壊しているね。詩的でユーモアのある表現も沢山入っている。僕にとって日本は最もクリエイティブな国の一つだよ。勿論日本のアーティストには常に影響を受けているね。80/90年代のゲーム音楽についてもそう。僕たちはサイドプロジェクトでレトロゲームのカバーバンドをやっているくらいだからね。僕たちの”ベビーシッター”はロックマンだったし CASTLEVANIA とかそういったゲーム音楽はファンタスティックの一言だよ。これが PRYIAPISME でチップチューンが多用されている理由なんだ。いつか日本に行って演奏したいね。それがバンドを始めてからの目標だからね。あとは日本の映画かゲームに音楽を提供したいんだ。きっといつかね・・・ありがとう!

 AYMERIC THOMAS

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PICK UP ARTIST + SPECIAL MESSAGE: “EMBER” 【KUBBI】


EXCLUSIVE: KUBBI’S SPECIAL MESSAGE FOR JAPAN !!

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AWESOME ECLECTIC CHIPTUNE/PROG FROM NORWAY !! KUBBI GIVES YOU 8bit MUSIC INFLUENCED BY SIGUR ROS, PORCUPINE TREE, AND TOOL !!

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ノルウェーの CHIPTUNE/PROG アーティスト KUBBI の新作 “EMBER” が素晴らしい出来です。近年 EDM や CHIPTUNE といったエレクトロニカな音楽がトレンドの一つとなっていますが KUBBI の特徴は その電子音を使用して SIGUR ROS や PORCUPINE TREE のようなプログレッシブでアトモスフェリックな世界観を実に見事に表現している点です。特にアルバム最後の2曲、”RESTORATION” から “FORMED BY GLACIERS” の流れは驚異的。電子音主体でこれだけ表現力豊かなマテリアルが生み出せるのかと感嘆を禁じえません。女声コーラス、ストリングス、電子音の三位一体の衝撃。アルバムオープナーの “PATHFINDER” はダンサブルなビートに KSCOPE の楽曲を乗せたような感覚が新しいですね。キャッチーな “EMBER”、彼らのヘヴィーな一面を披露する “FIRELIGHT”、シリアスでプログレッシブな “THE CAIRN” と聴き所は非常に多いです。アルバムは NAME YOUR PRICE 方式。まさに EPICTUNE の数々をぜひ一度体験して見て下さい。

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【MESSAGE FROM KUBBI】

After several years of work, the 7th installment in the Kubbi discography is released. Compositions based around complicated synthetic sound design will both send shivers down your spine and shake your tail at the same time.  Inspired by audio effects and soundtracks from 80-90’s video games ‘Ember’ is a new take on the nostalgic chiptune sound while combining it with symphonic orchestration, calming ambience and modern synthwork.

何年かの作業の後、 KUBBI の7枚目のアルバムがリリースされました。複雑なシンセサウンドによって作曲された楽曲群はあなたをゾクゾクさせると同時にダンスに誘うでしょう。オーディオエフェクトと80~90年代のビデオゲームにインスパイアーされた “EMBER” はシンフォニックなオーケストレーション、アンビエントな静謐、モダンなシンセワークを融合する事でノスタルジックなチップチューンサウンドの新しい形を提示しています。

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So many amazing Nintendo Games, favorite must be Super Smash Bros Melee. Japan is awesome and I hope to one day come check it out!

スマブラ最高ーーー!!!

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KUBBI

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【MORE ECLECTIC CHIPTUNES】

DISASTERPEACE “RISE OF THE OBSIDIAN INTERSTELLAR”

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FFO: PROG ROCK

RAINBOWDRAGONEYES “THE SECRET MIRROR”

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FFO: EPIC METAL

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FFO: EDM SYNTHPOP

NORRIN_RADD “ANOMALY”

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FFO: TECHNICAL DEATH METAL

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PICK UP ARTIST + INTERVIEW 【MACHINAE SUPREMACY】


EXCLUSIVE : INTERVIEW WITH MACHINAE SUPREMACY

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SWEDISH  “SID METAL” MACHINAE SUPREMACY RELEASED AWESOME CONCEPT ALBUM ‘PHANTOM SHADOW’!!

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【”SID METAL”】

MACHINAE SUPREMACY の新譜 ‘PHANTOM SHADOW’ が素晴らしい出来です。彼らを語る時、まず注目されるのがそのオールドスクールなゲーム音楽的サウンド、所謂 CHIPTUNE を大胆に導入している点でしょう。確かにそれは彼らの重要なアイデンティティーだと思います。ただ近作の彼らは AMARANTHE 擁するメジャーの SPINEFARM RECORDS と契約を果たしたという事もあり、より多くのファンにアピールするであろうスケールの大きいメタルへとシフトしている気がします。とにかくアルバムを通してメロディーの充実度が尋常ではないです。スウェーデンは数々の豊潤なるメロディックロック/メタルバンドを輩出してきましたが、案外彼らこそその正統後継者なのかもしれませんね。勿論、彼らならではの CHIPTUNEに加えてシュレッドギター、ストリングス、女性ボーカルなど数々の”ギミック”もこの大作を彩り豊かなものにしています。折角の機会なので NINJYA MAGIC KAWASAKE YAMAMOTO の話だけは絶対に聞こうというニンジャ・スレイヤーの覚悟でインタヴューを行いました。どうぞ。

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