EXCLUSIVE: INTERVIEW WITH LACHLAN NEATE OF VALHALORE !!
“Our goal has always been to deliver what we refer to as “The Three E’s” – Escapism, Empowerment and Entertainment. We want our music, and our live shows, to give listeners the opportunity to escape their troubles for an hour or two. We want to leave the world a more positive place than when we found it.”
DISC REVIEW “BEYOND THE STARS”
「オーストラリアには “ヨーロッパ的” なサウンドのバンドが少なかったからね。オーストラリアにいても、僕が聴きたい、観たい音楽を作って演奏したかったんだ!」
VALHALORE。ヴァルハラの伝承という、まるで北欧神話から抜け出てきたような名前の彼らは、実はオーストラリアのバンドです。太陽の日差しが降りそそぐグレート・バリアリーフと、極寒の北欧神話はあまりにも正反対ですが、だからこそ VALHALORE は欧州的なサウンドを探求しました。そこにないなら、自分たちが作ればいい。ヘヴィ・メタルの寛容さは、ルール違反を罰することなどありません。
「僕たちは常に、自分たちの音楽を通してファンに高揚感や力を与えるエネルギーをもたらすことを目指してきた。 僕たちは皆、映画やゲームのサウンドトラックから大きな影響を受けているから、日本文化からの影響も間違いなくたくさんあるよね。WINTERSUN のような和楽器を積極的に取り入れているバンドが大好きだし、僕たちもそうなんだ。”Aether” という曲では琴だって弾いたんだよ! 」
ただし、その欧州的なサウンドは実にカラフルで、魅力的。なぜなら、彼らの根底には、白夜の太陽 WINTERSUN から流れる “混血の美学” を受け継いでいるから。WINTERSUN のセルフ・タイトルと “Time” が、21世紀を代表する北欧メタルの逸品であることに疑いの余地はありませんが、その傑作の誕生に寄与したのがまさにその “混血の美学” であり、モダン・メタルらしい多様性でした。
メロデス、パワー・メタル、フォーク・メタル、シンフォニック・メタル、プログ・メタル…どのジャンルにも収まりきらない面妖でしかし起伏と驚きに満ちたオーロラの楽曲は、凄まじいシュレッドと様々な民族楽器に彩られた理知的なごった煮。VALHALORE の探求する北欧神話の宇宙には、明らかにあの “Time” と同様の美しき “混血の美学” が宿っています。
「僕たちが進歩するにつれて、Sophie のホイッスルと木管楽器は僕たちのサウンドの象徴的な側面になったんだ。ただ、大変なのは主にライブのサウンド・エンジニアかな。メタル・バンドの獰猛さに対して、穏やかなアコースティック楽器をミックスしなければならないからね!」
マンドリン、チェロ、パイプ、ホイッスルに縦笛、横笛。さらに和楽器の琴まで使用する伝統民族楽器のるつぼもまた、VALHALORE の魅力のひとつ。Sophie の操る艶やかな管楽器は、硬質な彼らの音楽を徐々に溶かして、テンポの速いメタルの嘶きに濃密なアクセントを加えていきます。
ここにのチェロとマンドリンの欧州的で荘厳な響きが加わることで、力強いメタルとオーガニックで本格的なフォークの生命が見事に重なり合います。さらに、佳曲 “Heart on the Sea” には、あの Anna Murphy が参加。ELUVEITIE で培った先駆者の威厳を見せつけながら、このジャンルの弛まぬ進化に目を細めます。そう、歴史に彩られたフォーク・メタルもまた、歴史を重ね、その文化を広げているのです。
今回弊誌では、ボーカル、チェロ、マンドリンとひとり三役の Lachlan Neate にインタビューを行うことができました。「僕たちの目標は常に、僕たちが “3つのE” と呼ぶもの、すなわちエスケープ、エンパワーメント、エンターテインメントを提供することなんだ。 僕たちの音楽、そしてライブを通して、リスナーに1時間でも2時間でも悩みから逃避する機会を与えたい。僕たちは、自分たちが今いる世界よりもポジティブな世界を後世に残したいんだ」 来日も決定。どうぞ!!
VALHALORE “BEYOND THE STARS” : 9.9/10
INTERVIEW WITH LACHLAN NEATE
Q1: First of all, what kind of music did you grow up listening to?
【LACHLAN】: Like most kids, I grew up listening to the music my parents listened to on our long road trips around Australia. I grew up on ABBA, The Beatles, Bee Gees, Beach Boys, Eagles. This is where my love for vocal writing and arranging came from.
Then as I got older, I moved towards Led Zeppelin, Deep Purple, KISS and Black Sabbath. Since then, I dove deeper and deeper into heavier music, staring at punk, now all the way to extreme metal.
Q1: 本誌初登場です!まずは、あなたの音楽的なバックグラウンドからお話ししていただけますか?
【LACHLAN】: 他のキッズと同じように、僕は両親がこの広いオーストラリアを車で旅行するときに聴いていた音楽を聴いて育ったんだ。ABBA, THE BEATLES, THE BEACH BOYS, THE EAGLES…ヴォーカルのライティングやアレンジへの思いは、ここから生まれたんだ。
それから歳をとるにつれて、僕の興味は LED ZEPPELIN, DEEP PURPLE, KISS, BLACK SABBATH へと移っていった。それ以降、パンクから始まり、今ではエクストリーム・メタルまで、よりヘヴィーな音楽へとどんどん深みにはまっていったんだ。
Q2: Australia is now famous for prog metal like Karnivool and Caligula’s Horse, but what made you decide to do European-style symphonic folk metal?
【LACHLAN】: Simply, there wasn’t a lot of the “European” sounding bands in Australia, so we wanted to write and perform the music that we wanted to listen to and see over here! That said, we love the Aussie prog scene, particularly our friends Caligula’s Horse and Voyager.
Q2: オーストラリアは近年、KARNIVOOL や CALIGULA’S HORSE のようなプログ・メタルが有名ですが、なぜよりヨーロッパ風のシンフォニック・フォーク・メタルをやろうと思ったのですか?
【LACHLAN】: 単純に、オーストラリアには “ヨーロッパ的” なサウンドのバンドが少なかったからね。オーストラリアにいても、僕が聴きたい、観たい音楽を作って演奏したかったんだ! とはいえ、オージーのプログ・シーン、特に友人のCaligula’s HorseやVoyagerは大好きだよ。
Q3: However, your music transcends various genres, and that’s what’s really great about it! Power metal, folk metal, melodeath… In a way, you represent a diverse range of modern metal, would you agree?
【LACHLAN】: We never have tried to put ourself into one musical “box”. The six of us all listen to a wide variety of different music from Jazz to classical to metal, so I think our individual influences all shine through in our music. We’ve never tried to be “the next” anyone, just “the first” Valhalore.
Q3: ただ、あなたの音楽は様々なジャンルを超越していますよね! パワー・メタル、フォーク・メタル、メロデス…ある意味、VALHALORE の音楽はモダン・メタルの多様性を象徴していると言えるのではないでしょうか?
【LACHLAN】: 僕たちは、自分たちをひとつの音楽的な “箱” に押し込めようとしたことはないんだ。僕たち6人は皆、ジャズからクラシック、メタルまで幅広いジャンルの音楽を聴いているから、それぞれの影響が VALHALORE の音楽にも表れていると思う。つまり、僕たちは “次の誰か” になろうとしたことはなく、ただ “最初の” VALHALORE になろうとしただけなんだよね。
Q4: Valhalore has great, well-crafted lyrics, but “Beyond the Stars” stays away from the folk-metal-esque historical fantasy, right? Why is that?
【LACHLAN】: For Beyond The Stars, I wanted to create a lyrical universe that was more about the human experience, rather than a “story” narrative. I wanted the lyrics to be more raw and emotional, something that people would latch onto and be able to relate to in their own lives.
Q4: VALHALORE は練り込まれた歌詞も素晴らしいのですが、”Beyond the Stars” はフォーク・メタル的な歴史ファンタジーから遠ざかっていますよね?
【LACHLAN】: “Beyond the Stars” では、”ストーリー” 的な物語というよりも、人間的な経験についての歌詞の世界を作りたかった。 歌詞は一般的なフォーク・メタルのファンタジーよりももっと生々しく、感情的で、人々が自分の人生において共感できるようなものにしたかったんだ。
Q5: The ethnic instruments played by Sophie are a great addition to the album and one of the faces of the band. Can you tell us about the advantages and difficulties of incorporating such ethnic instruments into metal?
【LACHLAN】: When Anthony wrote the first album (Voyage Into Eternity) he was just writing music for his own enjoyment and that he wanted to write, never planning for it to become a band. As we’ve progressed, Sophie’s whistle and woodwind instruments have become an iconic aspect of our sound. The challenge mainly comes for our live sound engineer, having to mix a gentle acoustic instrument against the ferocity of a metal band!
Q5: Sophie が演奏する民族楽器は、アルバムに素晴らしいアクセントを加え、バンドの顔の一つとなっていますね。民族楽器をメタルに取り入れることの利点と難しさについて教えていただけますか?
【LACHLAN】: Anthony が最初のアルバム( “Voyage Into Eternity” )を書いたときは、ただ自分が楽しみたい、自分が書きたい音楽を書いていただけで、それがバンドになるとは考えていなかった。だけど僕たちが進歩するにつれて、Sophie のホイッスルと木管楽器は僕たちのサウンドの象徴的な側面になったんだ。
ただ、大変なのは主にライブのサウンド・エンジニアかな。メタル・バンドの獰猛さに対して、穏やかなアコースティック楽器をミックスしなければならないからね!
Q6: Anna Murphy is one of the pioneers in bringing ethnic instruments into the metal world, why did you have her as a guest?
【LACHLAN】: We have all been longtime fans of Eluveitie, and subsequently Anna’s other projects. We love her work as a vocalist and as a musician, so having her as a guest on this album was really a dream come true. Her haunting vocal quality was perfect for the feel of Heart of the Sea, so she was a natural choice of guest vocalist.
Q6: Anna Murphy はメタルの世界に民族楽器を持ち込んだ先駆者の一人ですが、なぜ彼女をこのアルバムのゲストに迎えたのですか?
【LACHLAN】: 僕たちは皆、ELUVEITIE の長年のファンであり、その後の Anna の他のプロジェクトにも大好きなんだ。 ヴォーカリストとして、またミュージシャンとしての彼女の仕事が大好きだから、このアルバムにゲスト参加してもらうのは本当に夢のようなことだった。
彼女の心に響くヴォーカルは、”Heart of the Sea” の雰囲気にぴったりだったね。だから、ゲスト・ヴォーカリストに選んだのは自然なことだったよ。
Q7: I feel that there now exists an important role for heavy metal’s uplifting energy and positive fantasy as an escape from the dark world. I believe that Japanese anime and video games also play such a role, but is there any influence from Japanese culture?
【LACHLAN】: We have always aimed to bring an uplifting and empowering energy to our music, and therefore, our fans. We are all greatly inspired by movie and video game soundtracks, so there’s definitely a lot of influences from Japanese culture. We love bands like Wintersun who really utilise Japanese instruments, and we do as well. I even played the Koto for our song Aether!
Q7: ヘヴィ・メタルが持つ高揚したエネルギーやポジティブなファンタジーが、この暗い世界からの逃避場所として重要な役割を果たすようになったと感じています。
日本のアニメやビデオ・ゲームもそうした役割を果たしていると思うのですが、日本文化からの影響はありますか?
【LACHLAN】: 僕たちは常に、自分たちの音楽を通してファンに高揚感や力を与えるエネルギーをもたらすことを目指してきた。 僕たちは皆、映画やゲームのサウンドトラックから大きな影響を受けているから、日本文化からの影響も間違いなくたくさんあるよね。WINTERSUN のような和楽器を積極的に取り入れているバンドが大好きだし、僕たちもそうなんだ。”Aether” という曲では琴だって弾いたんだよ!
Q8: With Covid, war, and division, the world has been getting darker and darker since the beginning of the 20s. In such a world, what can heavy metal do?
【LACHLAN】: Our goal has always been to deliver what we refer to as “The Three E’s” – Escapism, Empowerment and Entertainment. We want our music, and our live shows, to give listeners the opportunity to escape their troubles for an hour or two. We want to leave the world a more positive place than when we found it.
Q8: パンデミック、戦争、分断と、20年代に入ってから世界はどんどん暗い雲に覆われていきました。 そんな世界で、ヘヴィ・メタルには何ができるのでしょう?
【LACHLAN】: 僕たちの目標は常に、僕たちが “3つのE” と呼ぶもの、すなわちエスケープ、エンパワーメント、エンターテインメントを提供することなんだ。 僕たちの音楽、そしてライブを通して、リスナーに1時間でも2時間でも悩みから逃避する機会を与えたい。僕たちは、自分たちが今いる世界よりもポジティブな世界を後世に残したいんだ。












