NEW DISC REVIEW + INTERVIEW 【IN SEARCH OF SUN : LEMON AMIGOS】


EXCLUSIVE: INTERVIEW WITH ADAM LEADER OF IN SEARCH OF SUN !!

“I Think The Whole ‘Angry Looking Metal Band’ Is Getting a Bit Stale In General.”

DISC REVIEW “LEMON AMIGOS”

「”怒っているように見えるメタル・バンド” というのは、一般的に少し古臭くなってきていると思う。”Virgin Funk Mother” は間違いなく、自分たちの個性を探求し、殻を破り始めたアルバムだ。典型的なメタルではないアイデアを持ち込むことを恐れなくなった」
かつて、ヘヴィ・メタルといえば、そのイメージの中心に “怒り” が必ずありました。それは、隣の家のババアが凍るくらい寒いスイスの冬に向けられた怒りかもしれませんし、親のクドクドしたお説教に突きつける “Fuckin’ Hostile” かもしれませんし、ド悪政に対して売りつける喧嘩歌舞伎なのかもしれません。もちろん、そうやって怒りを吐き出すことで、アンガーマネージメントを行い、心の平穏を保つこともできました。つまり、メタルの中にはネガティブな怒りと、ポジティブな怒りが常に同居していたのです。
しかし、多様なモダン・メタルの開花とともに、メタル=怒りという単純な方程式は崩れつつあります。喪失や痛みを陰鬱なメタルで表現するバンドもあれば、希望や回復力を光のメタルで提示するバンドもいます。
そして、BULLET FOR MY VALENTINE, FUNERAL FOR A FRIEND, TWELVE FOOT NINJA といった大御所ともステージを共にしてきたロンドンの新たな才能 IN SEARCH OF SUN は、明らかに “高揚感” をそのメタルの主軸に据えています。典型という概念さえ時代遅れとなりつつある今、人生にもメタルにも、愛、幸福、悲しみ、怒りといったあらゆる感情が内包されてしかるべきなのかもしれませんね。
「本当に単純なことなんだけど、僕らはいろんな音楽が大好きで、みんなグルーヴに夢中なんだ!それがいつも僕らの曲作りに現れていて、それが僕らの音楽にファンキーな雰囲気を加えているんだと思う。グルーヴがなければ、音楽はただのノイズだからね!」
パッション・イエローの背景に、輪切りの悪魔的レモン。そのアートワークを見れば、IN SEARCH OF SUN がメタルの典型を一切気にしていないことが伝わります。もちろん、悪魔こそここにいますが、ではトヨタのロゴマークを悪魔に模した車すべてが真性の悪魔崇拝者なのでしょうか?むしろ、ここには甘酸っぱいエモンの果汁や、ちょっとしたユーモア、そして踊り出したくなるような楽しい高揚感で満たされています。
もしかすると、例えば、最強の魔法ゾルトラークがほんの10年ちょっとで誰にでも使える一般攻撃魔法になってしまったように、メタルの怒りや過激さ、凶悪な音、そんなヘヴィのイタチごっこにも限界があるのかもしれません。だからこそ、グルーヴがなければ音楽なんてただのノイズだと言い切る彼らの、冒険を恐れない多様性、典型を天啓としない奔放さ、そして何より、メインストリームにさえ挑戦可能な豊かで高揚感のあるリズムとメロディの輝きは、メタルの未来を託したくなるほどに雄弁です。
今回弊誌では、Adam Leader にインタビューを行うことができました。「ファースト・アルバムの中に “In Search Of Sun” という曲があるんだけど、この曲は内なる葛藤と、自分が一番愛しているものを掴みに行くための世界との戦いについて歌ったものなんだ。この曲は、決意と自分自身を決してあきらめないことについて歌っている。僕たち全員がそのような姿勢を共有しているから、自分たちを真に定義するような名前に変えるのは正しいことだと思ったんだ」 PANTERA や Djent, BON JOVI とMJと、UKポップス、UKガレージ、ダンス・ミュージックが出会う刻。どうぞ!!

IN SEARCH OF SUN “LEMON AMIGOS” : 9.9/10

INTERVIEW WITH ADAM LEADER

Q1: 1. First of all, what kind of music did you grow up listening to?

【ADAM】: I grew up listening to all sorts of music. My mum was a huge fan of bands like Queen, Guns n Roses, Aerosmith and Bon Jovi, so I was introduced to the rock n roll side of the spectrum from a very young age. At the same time, I was a 90’s kid from London, so I’d be lying if I said I wasn’t a fan of all the Pop, UK Garage and Dance music that was heavily on rotation all the time. I loved it then, and I still do now.

Q1: 本誌初登場です!まずは、あなたの音楽的なバック・グラウンドからお話ししていただけますか?’

【ADAM】: いろんな音楽を聴いて育ったよ。僕の母親は QUEEN, GUNS N’ ROSES, AEROSMITH, BON JOVI といったバンドの大ファンだったから、幼い頃からロックン・ロールに親しんできたよ。同時に、僕はロンドン出身の90年代キッズだったので、常にあそこでヘヴィ・ローテーションされていたポップス、UKガレージ、ダンスミュージックなどのファンでなかったと言えば嘘になる。当時も今も大好きな音楽さ。

Q2: What made you start playing an instrument? Who were your heroes at the time?

【ADAM】: I’ve been musical ever since I can remember. My grandparents bought me a little acoustic guitar when I was seven years old – I couldn’t play it, but just holding it made me feel powerful. Whenever any of mum’s favourite bands came on the radio, I’d pretend to be a rock star and play along. There was no greater feeling – It felt like an escape.
But my real introduction was when I was eleven. I discovered the band Pantera; I fell in love immediately; it was from that moment that I wanted to start a band and play music for the rest of my life. Drums were my original instrument, I played drums for almost a decade. It wasn’t until later, I realised I loved the idea of fronting a band. That’s when I started practising how to sing. But yes, Pantera truly started it all for me. They were and still are my heroes to this day.

Q2: 楽器を始めたきっかけは何だったんですか?当時のヒーローは?

【ADAM】: 物心ついたときから音楽はやっていた。7歳のときに祖父母が小さなアコースティック・ギターを買ってくれたんだ。弾くことはできなかったけど、持っているだけでパワーを感じた。母の好きなバンドがラジオから流れてくると、ロックスターになったつもりでエアギターに勤しんだよ。これ以上の感覚はなかった。日常からの逃避だったんだ。
でも、本当の出会いは11歳のときだった。PANTERA というバンドに出会って、すぐに恋に落ちたんだ。その瞬間から、バンドを始めて一生音楽をやりたいと思うようになった。ドラムは僕のオリジナル楽器で、ほぼ10年間ドラムを叩いていた。バンドのフロントを務めるというアイデアが好きだと気づいたのは、後になってからだった。それで歌の練習を始めたんだ。でも、そう、 PANTERA は僕にとって本当にすべての始まりだった。彼らは今でもヒーローだよ。

Q3: How was In Search of Sun formed? What is the origin of the band’s name?

【ADAM】: We actually used to be called ‘Driven’ – but after we’d written our first album ‘The World Is Yours’, we’d realised that we and our music were rapidly maturing.
There’s a song on that first album called ‘In Search Of Sun’ and it’s all about that internal struggle and the fight you have against the world to go and grab the one thing you love the most. It’s about determination and never giving up on yourself – we all share that attitude, so it felt right to change our name to something that truly defines us.

Q3: IN SEARCH OF SUN はどのようにして結成されたのですか?バンド名の由来はなんですか?

【ADAM】: 以前は “Driven” と呼ばれていたんだけど、ファースト・アルバム “The World Is Yours” を作った後、自分たちと自分たちの音楽が急速に成熟していることに気づいたんだ。
そのファースト・アルバムの中に “In Search Of Sun” という曲があるんだけど、この曲は内なる葛藤と、自分が一番愛しているものを掴みに行くための世界との戦いについて歌ったものなんだ。この曲は、決意と自分自身を決してあきらめないことについて歌っている。僕たち全員がそのような姿勢を共有しているから、自分たちを真に定義するような名前に変えるのは正しいことだと思ったんだ。

Q4: “Lemon Amigos” is a great title, and the artwork of the piece is great to start with! Why did you choose the lemon theme?

【ADAM】: When the Covid pandemic came into full force, the whole world stood still and we felt like the band had suddenly come to this premature end, and this left an extremely sour taste in our mouths!
But soon after this, we realised that although we weren’t able to tour, we could definitely write new music; and that’s what we did. Not only did we write a whole bunch of new songs during this period, but the pandemic also taught us to stop giving a shit about what others think and to just be our authentic selves; we feel that this truly shines through in the new ‘Lemon Amigos’ EP. We are very proud of it.

Q4: “Lemon Amigos” は素晴らしいタイトルで、作品のアートワークも傑出していますね!なぜレモンをテーマに選んだのですか?

【ADAM】: パンデミックが本格化したとき、全世界が静止し、僕たちはこのバンドが突然早すぎる終焉を迎えたように感じ、口の中に非常に酸っぱい味が残ったんだよ!
しかしその直後、ツアーはできないが、新しい曲を書くことはできると気づいた。この期間に新曲をたくさん書いただけでなく、パンデミックによって、他人がどう思うかを気にするのをやめ、ありのままの自分でいることを教えられた。だから僕らは、甘酸っぱいタイトルのこのEPをとても誇りに思っているんだ。

Q5: As with your last album, “Virgin Funk Mother,” your concepts and music seem to encompass a sense of humour and tolerance that was previously lacking in metal. The tide is turning, would you agree?

【ADAM】: Absolutely. We’ve never taken ourselves too seriously. I think the whole ‘angry looking metal band’ is getting a bit stale in general. ‘Virgin Funk Mother’ was definetely the album where we started to explore our own personalities and come out of our shells. We were less afraid to bring ideas to the table that weren’t just typical metal. It paved the way for ‘Lemon Amigos’, and ‘Lemon Amigos’ is now paving the way for our third album, which I think will be very defining for us. We’re writing it now – it will come out sometime next year.

Q5: 前作 “Virgin Funk Mother” と同様、あなたのコンセプトと音楽は、以前メタルに欠けていたユーモアと寛容のセンスを包含しているように思えます。流れは変わりつつあるのでしょうか?

【ADAM】: そうだね。僕たちは自分たちのことを深刻に考えすぎたことはない。”怒っているように見えるメタル・バンド” というのは、一般的に少し古臭くなってきていると思う。
“Virgin Funk Mother” は間違いなく、自分たちの個性を探求し、殻を破り始めたアルバムだ。典型的なメタルではないアイデアを持ち込むことを恐れなくなった。そして “Lemon Amigos” は今、サード・アルバムへの道を切り開いている。今次のアルバムを書いているところで、来年には発売される予定だよ。

Q6: What made you decide to add funk to metal?

【ADAM】: It really is as simple as the fact that we love all sorts of music, and we are all obsessed with groove; everybody loves a groove! This always comes out in our writing and I guess it adds a funky vibe to our music. Without a groove, it’s just noise!

Q6: あなたたちのファンカデリックな要素は実に素晴らしいですね!なぜメタルにファンクを持ち込もうと思ったのですか?

【ADAM】: 本当に単純なことなんだけど、僕らはいろんな音楽が大好きで、みんなグルーヴに夢中なんだ!それがいつも僕らの曲作りに現れていて、それが僕らの音楽にファンキーな雰囲気を加えているんだと思う。グルーヴがなければ、音楽はただのノイズだからね!

Q7: More to the point, there is a nostalgia in your music, like Michael Jackson in the 80’s. Did you aim for a “retro-futuristic” worldview by adding such nostalgia to modern prog metal, djent, and metalcore?

【ADAM】: We didn’t aim for it, no. But like I mentioned earlier, the more we experimented and the less we started caring about what others thought, it just started organically coming out in our writing, and that’s because we were no longer afraid to express ourselves fully, regardless of the influence; we are all massive fans of every style of music and thousands of different artists. We hold the utmost respect for each other and every other artist on the face of the planet.

Q7: もっと言うと、あなたの音楽には80年代のマイケル・ジャクソンのようなノスタルジアがあります。現代のプログ・メタル、ジェント、メタルコアにそのようなノスタルジーを加えることで、”レトロ・フューチャー” な世界観を目指したのでしょうか?

【ADAM】: 狙ったわけではないんだよ。でも、さっきも言ったように、実験的なことをすればするほど、そして他人の評価を気にしなくなればなるほど、”ノン・メタル” な要素が有機的にテキストに出てくるようになったんだ。それは、自分自身を完全に表現することを恐れなくなったからだ。
僕たちは皆、あらゆるスタイルの音楽と何千もの異なるアーティストの大ファンなのだから。僕たちはお互いに、そして地球上のすべてのアーティストに最大限の敬意を払っている。

Q8: Speaking of retro-futurism, Japanese anime, games, and music also have great works like Akira’s. Are you influenced by Japanese culture?

【ADAM】: We love Japanese culture! I’ve always wanted to visit Japan, but sadly I haven’t gotten around to it yet. It is one of my biggest wishes to visit. The people, the culture, the food – everything is just incredible!

Q8: レトロ・フューチャーといえば、日本のアニメ、ゲーム、音楽にも “Akira” のような素晴らしい作品があります。日本の文化に影響を受けていますか?

【ADAM】: 日本の文化は大好きだよ!ずっと日本に行きたいと思っていたのだけど、残念ながらまだ行けていないんだ。訪れてみたい国のひとつだよ。人々、文化、食べ物……すべてが本当に素晴らしいんだ!

SIX ALBUMS THAT CHANGED ADAM’S LIFE!!

PANTERA “Vulgar Display Of Power”

Michael Jackson “Thriller”

LED ZEPPELIN “BBC Sessions”

THE OFFSPRING “Americana”

SLIPKNOT “Slipknot”

LED ZEPPELIN “Led Zeppelin II”

MESSAGE FOR JAPAN

Hello Japan! We love and appreciate you and we cannot wait to eventually come over and play some shows in your beautiful country. Watch this space!

こんにちは、日本!僕たちは日本のことを愛しているし、感謝しているんだ。いずれ日本に行って、君たちの美しい国でライブをするのが待ちきれないよ。期待していてね!

ADAM LEADER

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